JPH10306455A - ケーソンの沈下促進剤と沈設方法 - Google Patents

ケーソンの沈下促進剤と沈設方法

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JPH10306455A
JPH10306455A JP12486397A JP12486397A JPH10306455A JP H10306455 A JPH10306455 A JP H10306455A JP 12486397 A JP12486397 A JP 12486397A JP 12486397 A JP12486397 A JP 12486397A JP H10306455 A JPH10306455 A JP H10306455A
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JP
Japan
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caisson
water
settlement
sand
agent
Prior art date
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Pending
Application number
JP12486397A
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English (en)
Inventor
Katsuhiro Nagura
克博 名倉
Yasuhiro Kishi
恭博 喜志
Masanobu Sakamoto
全布 坂本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taisei Corp
Original Assignee
Taisei Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ケーソンのスムーズな沈下を促進することがで
きるとともに、周辺地盤の水平方向への変位も確実に阻
止することができる、ケーソンの沈下促進剤と、沈設方
法を提供する。 【解決手段】 1立方メートル当たり、砂700〜10
00kg重量部、水300〜600kg重量部、水溶性
高分子セルロース系1〜6kg,水溶性高分子剤の安定
剤および砂の一部を鉱物系微粉末0〜800kg重量部
で置き換えて混練して製造した、ケーソン沈設に使用す
る沈下促進剤である。また、ケーソンの沈下中は、前記
の沈設促進剤をケーソンの外周と地山との間に注入し、
ケーソンの沈下後には前記の沈設促進剤に中和剤、およ
び水溶性高分子解剤を投入して撹拌し、水溶性高分子セ
ルロース系材料を分解して砂のみにして行う、ケーソン
の沈設方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ケーソンの沈下促
進剤と沈設方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ケーソンを沈下するに際して、フリクシ
ョンをカットするためにその周囲には多少の隙間を生じ
させて行っている。その隙間に砂、あるいはベントナイ
ト溶液を充填する方法が採用されている。 <イ>砂は、ケーソンの沈下中、沈下後に、周辺の土砂
の水平方向への移動を阻止する目的で使用する。したが
ってケーソンの近傍に接近して構造物が存在するような
場合、あるいは基礎の許容水平変位量が厳しく制限され
ている場合などに適している。 <ロ>ベントナイト溶液は、ケーソンの周面摩擦力を低
減する目的で使用し、スムーズな沈下を促進することが
できる。
【0003】
【本発明が解決しようとする課題】前記した従来の材料
では、次のような問題点がある。 <イ>砂を充填する場合には地盤の水平方向の変位を阻
止することはできるが、摩擦が増加するために、ケーソ
ンの沈設作業が困難となる場合がある。 <ロ>ベントナイト溶液を使用すれば沈下は促進される
が、ケーソンの沈設後に地下水位が上昇すると周面の荷
重を受け持つことが困難となり、水平方向への変位を阻
止することができない場合がある。 <ハ>さらに、ベントナイト溶液の単位体積重量が1.
05〜1.20程度であるのに対し、地盤は1.6程度
以上であるため、フリクションカット部の溝壁が崩壊し
てしまう可能性もある。 <ニ>さらに、ベントナイト溶液の単位体積重量が小さ
いために、ケーソンの刃口から内部へ回り込み、その結
果、フリクションカット部内の液面が急激に低下する可
能性もある。
【0004】本発明は上記したような従来の問題を解決
するためになされたもので、ケーソンのスムーズな沈下
を促進することができるとともに、周辺地盤の水平方向
への変位も確実に阻止することができる、ケーソンの沈
設促進剤と、沈設方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記のような目的を達成
するために、本発明のケーソンの沈下促進剤は、1立方
メートル当たり、砂700〜1000kg重量部、水3
00〜600kg重量部、水溶性高分子セルロース系1
〜6kg,水溶性高分子剤の安定剤および砂の一部を鉱
物系微粉末0〜800kg重量部で置き換えて混練して
製造した、ケーソン沈設に使用する沈下促進剤を特徴と
したものである。
【0006】さらに、本発明のケーソンの沈下方法は、
ケーソンの沈下中は、前記の沈設促進剤を、ケーソンの
外周と地山との間に注入し、ケーソンの沈下後には、前
記の沈設促進剤に中和剤、および水溶性高分子解剤を投
入して撹拌し、水溶性高分子セルロース系材料を分解し
て砂のみにして行う、ケーソンの沈設方法を特徴とした
ものである。
【0007】
【本発明の実施の態様】以下本発明のケーソンの沈下促
進剤と沈設方法を説明する。
【0008】<イ>沈下促進剤。 本発明の沈下促進剤は、次のような配合のものを使用す
る。沈下促進剤1立方メートル当たり、砂700〜10
00kg重量部。水300〜600kg重量部。水溶性
高分子セルロース系1〜6kg。水溶性高分子剤の安定
剤。砂の一部を鉱物系微粉末0〜800kg重量部で置
き換えたもの。以上の材料を混練して製造する。
【0009】<ロ>砂。 砂は、川砂、山砂、砕砂、海砂などを広く使用すること
ができる。
【0010】<ハ>水溶性高分子。 水溶性高分子は、天然高分子、半合成品、合成品、に分
類されるが、本発明の材料に使用するものは、半合成品
のセルロース系が適している。セルロース系にはビスコ
ース、メチルセルロース(MC)、エチルセルロース
(EC)、ヒドロキシエチルエルロース(EHC)、カ
ルボキシメチルセルロース(CMC)がある。このよう
な水溶性高分子を用いる理由は、ケーソンと地盤との
摩擦を小さくし、充填材料の分離抵抗性を向上させる
ためである。
【0011】<ニ>鉱物系微粉末。 鉱物系微粉末は、砕石を細かくした石粉、陶器を製造す
る場合に使用する粉末などを利用できる。鉱物系微粉末
を用いる理由は、透水係数を小さくし、充填材料の
分離抵抗性を向上させるためである。
【0012】<ホ>混練作業。 本発明の充填剤の練り混ぜは、通常のミキサーで行うこ
とができる。
【0013】
【沈設方法】次に上記の促進剤を使用した、沈設方法に
ついて説明する。
【0014】<イ>沈下中のケーソンの周面への投入。 上記のような各材料をミキサーで混練した後、ケーソン
が1ロット分だけ沈下するごとに、周面のフリクション
カット部へ投入する。この場合には本発明の材料は、沈
下促進剤として作用し、ケーソンはスムーズな沈下を行
うことができる。促進材料の単位体積重量は、地盤のそ
れとほぼ同一である。そのために周辺の地山にほとんど
影響を与えない。
【0015】<ロ>沈設後の処理。 ケーソンの沈下が終了したら、本発明の材料を充填材と
して作用させる。そのために沈下促進剤の内部に中和
剤、および酵素などの水溶性高分子分解剤を注入して撹
拌する。この場合に使用する酵素はどのような種類のも
のも採用することができる。酵素の供給は、ケーソンの
躯体内を鉛直方向に貫通した注入孔を利用して行う。中
和剤、および水溶性高分子分解剤を注入して撹拌すると
沈下促進剤の水溶性高分子が分解し、充填剤は砂のみ、
あるいは砂と石粉のみとなる。そのために地盤とケーソ
ンとの間の隙間の異質の材料は消滅して両者はまったく
一体の材質となる。より一体化を確実、強固にするため
には、分解後の充填剤をバイブレーターなどで締め固め
るか、あるいはセメントミルクを充填して固化すればよ
い。充填材が地山と一体化してしまうことから、ケーソ
ンに水平変位が発生する危険性がなくなる。
【0016】
【試験結果】上記した本発明の沈下促進剤の特性につい
て説明する。
【0017】<イ>摩擦係数。 図1に示すように、砂のみの場合(従来)と、砂にセル
ロースを添加した場合(本発明)との摩擦係数を比較す
る。セルロースを添加することによってフレッシュな状
態における摩擦係数は、比率で従来の砂100に対して
本発明の場合には5〜15であって格段に小さくなって
いる。セルロースの使用量は、1立方メートル当たり、
1〜6kgが適している。6kg以上添加しても摩擦係
数は小さくならないためにである。
【0018】<ロ>透水係数。 図2に示すように、砂のみの場合(従来)の透水係数が
10-3cm/s であるのに対し、本発明の材料の透水係数
は10-7〜10-9cm/s となっている。この場合に添加
する鉱物系微粉末の石粉の量は、80〜800kg/m
3 が適している。
【0019】<ハ>比重。 図3に示すように従来のベントナイト溶液の比重が1.
05程度であるのに比較して本発明の沈下促進剤の比重
は1.8以上と大きくなっている。
【0020】<ニ>単位水量。 沈下促進剤が幅10cm程度の狭い隙間に容易に充填で
きるためには、フレッシュな状態における軟らかさ、流
動性が必要である。その流動性をスランプ試験で求めた
場合、本発明の促進剤のスランプフローは50〜60c
mが適している。この範囲のスランプフローを得るため
に要する単位水量は300〜600kgである。
【0021】
【本発明の効果】本発明は以上説明したようになるから
次のような効果を得ることができる。 <イ>従来は、ケーソンの沈下中に使用する沈下促進剤
と、沈設後に周辺地盤との一体化をはかる充填剤とは別
の材料が利用されてきた。しかし本発明においては、ケ
ーソンの沈下中は摩擦係数を低減する沈下促進剤として
作用し、沈設後には充填剤として作用する材料を使用し
てケーソンを沈設することができる。 したがってスム
ーズな沈下作業を行うことができるとともに、沈設後に
も周辺地盤の変位を確実に阻止することができる。 <ロ>透水係数を小さくすることができるので、ケーソ
ンを安定した姿勢で制御することができる。 <ハ>ケーソン刃口からの地下水の回り込みを阻止する
ことができる。 <ニ>摩擦係数が小さいので、沈下に要する圧入機器が
小形、軽量のもので足り経済的であり、施工速度を向上
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の沈下促進剤の摩擦係数の比率を示す
図。
【図2】本発明の沈下促進剤の透水係数を示す図。
【図3】本発明の沈下促進剤の単位体積重量を示す図。
【図4】ケーソンの沈設状態の説明図。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1立方メートル当たり、砂700〜100
    0kg重量部、水300〜600kg重量部、水溶性高
    分子セルロース系1〜6kg,水溶性高分子剤の安定剤
    および砂の一部を鉱物系微粉末0〜800kg重量部で
    置き換えて混練して製造した、ケーソン沈設に使用する
    沈下促進剤
  2. 【請求項2】ケーソンの沈下中は、請求項1記載の材料
    を、ケーソンの外周と地山との間に注入し、 ケーソンの沈下後には、請求項1記載の材料に中和剤、
    および水溶性高分子解剤を投入して撹拌し、 水溶性高分子セルロース系材料を分解して砂のみにして
    行う、 ケーソンの沈設方法
JP12486397A 1997-04-28 1997-04-28 ケーソンの沈下促進剤と沈設方法 Pending JPH10306455A (ja)

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JP (1) JPH10306455A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012102549A (ja) * 2010-11-10 2012-05-31 Japan Railway Construction Transport & Technology Agency ケーソン工法における地盤改質工法
JP2013087603A (ja) * 2011-10-22 2013-05-13 Fukuda Corp ケーソンの沈設方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012102549A (ja) * 2010-11-10 2012-05-31 Japan Railway Construction Transport & Technology Agency ケーソン工法における地盤改質工法
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