JPH10305317A - 板材の折り曲げ機 - Google Patents

板材の折り曲げ機

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JPH10305317A
JPH10305317A JP12077997A JP12077997A JPH10305317A JP H10305317 A JPH10305317 A JP H10305317A JP 12077997 A JP12077997 A JP 12077997A JP 12077997 A JP12077997 A JP 12077997A JP H10305317 A JPH10305317 A JP H10305317A
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貞治 入野
Michihiro Irino
道宏 入野
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IRINO SEISAKUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡素な構造で、かつ、複数の折り曲げ加工を
施す際に、その角度設定作業を容易にするとともに、折
り曲げ角の精度を高めて自動運転を可能にする板材の折
り曲げ機を提供することを解決すべき課題とする。 【解決手段】 板材Wを挟み込むことによりこの板材を
折り曲げる固定刃3および可動刃7と、前記可動刃を前
記固定刃へ向けて移動させて前記板材の折り曲げを行な
う駆動機構11と、前記可動刃が基準位置を通過したこ
とを検出する基準位置センサと、前記駆動機構を駆動す
るとともに、前記基準位置センサによって前記可動刃が
検出された時点を基準時とし、この基準時から、前記折
り曲げ角に対応して設定されている駆動時間経過後に前
記駆動機構へ停止信号を出力する制御手段とを備えてい
ることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、板材、特に金属板
を種々の角度に折り曲げ加工するようにした折り曲げ機
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の板材の折り曲げ機とし
て、図3ないし図7に示す構造のものが知られている。
【0003】これらの図において符号1で示す折り曲げ
機は、基台2と、この基台2上に取り付けられた固定刃
3と、前記基台2上に組み上げられた支持枠4と、この
支持枠4に昇降可能に取り付けられた昇降板5と、この
昇降板5の昇降をなす駆動機構6と、前記昇降板5の下
端部に、前記固定刃3と対向させられた状態で取り付け
られた可動刃7と、前記昇降板5の移動ストロークを調
整することにより、前記可動刃7の固定刃3に対する位
置関係を調整し、これによって、両刃3・7間に挿入さ
れる板材Wの曲げ角を設定する制御手段8とを備えた構
成となっている。
【0004】詳述すれば、図4および図5に示すよう
に、前記固定刃3は、その上部に、上方に開口した断面
V字状の溝3aが形成され、また、前記可動刃7の下部
が、前記下刃3の溝3a内に挿入されるようテーパ面7
aとなされている。
【0005】前記駆動機構6は、図3に示すように、前
記支持枠4に回転自在に支持されたクランクシャフト9
と、このクランクシャフト9にその長さ方向に所定間隔
をおいて設けられた4つのクランク部9aのそれぞれに
回転自在に取り付けられ、このクランクシャフト9と前
記昇降板5との連結をなす一対のクランクアーム10
と、前記支持枠4に装着され前記クランクシャフト9の
回転をなす電動モータや油圧モータ等のモータ11と、
このモータ11と前記クランクシャフト9との間に介装
された減速機構Mとによって構成されている。
【0006】また、前記制御手段8は、前記支持枠4に
取り付けられ、前記駆動機構6に停止信号を送出するリ
ミットスイッチ12と、前記昇降板5に装着されて、こ
の昇降板5の下降方向における前記リミットスイッチ1
2との接触位置を調整することにより、前記昇降板5の
下降限度位置を設定する位置設定機構13とによって構
成されている。
【0007】さらに、前記位置設定機構13は、図6に
詳述するように、前記昇降板5に一体に取り付けられた
支持プレート14と、この支持プレート14を貫通し、
かつ、この支持プレート14に回転自在に装着された調
整軸15と、この調整軸15の一端部に螺着され、先端
が円錐状のカム面16aとなされたカム部材16と、こ
のカム部材16の外周を覆うとともに、前記支持プレー
ト14に固定された筒状のカバー17と、前記調整軸1
5の他端部に固定された目盛り盤18とによって構成さ
れており、前記カバー17の側壁には、前記調整軸15
の長さ方向に沿うガイド孔17aが形成されているとと
もに、前記カム部材16には、前記ガイド孔17aに摺
動自在に嵌合させられることにより、前記カム部材16
の軸回りの回動を拘束し、かつ、軸方向への移動を許容
するガイドピン19が突設されている。
【0008】そして、前記リミットスイッチ12の接触
子20は、前記カム部材16の下方で、そのカム面16
aの移動軌跡上に位置するように設置されており、前記
カム部材16のカム面16aが、前記リミットスイッチ
12の接触子20に接触させられた時点で、前記モータ
11へ停止信号が出力されて、前記可動刃7の下降動作
が停止されるようになされ、また、前記目盛り盤18に
は、図7に示すように、折り曲げ角の目安となる目盛り
が刻設されている。
【0009】ついで、このように構成された従来の折り
曲げ機1の作用について説明すれば、まず、駆動機構6
によって前記昇降板5を最上昇位置まで移動させて、図
4に示すように、両刃3・7間を大きく開放するととも
にこれらの両刃3・7間に板材Wを挿入する。
【0010】ついで、駆動機構6を構成するクランクシ
ャフト9がモータ11によって回転させられることによ
り、前記クランクシャフト9に連結されている昇降板5
が下降させられ、この昇降板5に取り付けられている可
動刃7が、基台2に取り付けられている固定刃3へ向け
て下降させられ、このような下降動作の継続により、可
動刃7が、固定刃3によって支持されている板材Wの、
可動刃3による2点支持部のほぼ中間部を押圧しつつ固
定刃3の溝3a内へ押し込む。
【0011】これによって、前記板材Wが、図5に示す
ように、折り曲げられる。
【0012】そして、前述したような両刃3・7による
板材Wの折曲量、すなわち、板材Wの折り曲げ角αは、
前述した2点の支持部の間隔が一定であるから、可動刃
7が、板材Wの変形を生じない程度にこの板材Wに当接
させられた状態を基準にして(この状態が折り曲げ角α
が零の状態である)、この基準位置からさらに固定刃3
内へ向けて移動させられるストロークによって決まる。
【0013】したがって、前記板材Wの折り曲げ角αを
設定するには、前記可動刃7の下降位置を設定すればよ
く、このために、従来においては、前記位置設定機構1
3とリミットスイッチ12とによって、前記可動刃7の
下降位置を設定するようにしている。
【0014】すなわち、位置設定機構13の調整軸15
を回動させると、カバー17のガイド孔17aとガイド
ピン19との嵌合によって回動が拘束されているカム部
材16が軸方向に移動し、そのカム面16aが調整軸1
5の軸方向に移動させられる。
【0015】たとえば、前記カム部材16が、図6に実
線で示す位置から鎖線で示す位置へ移動させられたとす
ると、前記リミットスイッチ12の接触子20の位置が
一定であることから、突出させられたカム面16aとの
当接時期が速まり、その分、前記昇降板5の下降位置に
対するリミットスイッチ12の作動時期すなわちモータ
11の停止時期が速められ、この結果、昇降板5の下降
停止位置が上昇させられるから、前述した上刃7の基準
点からのストロークが狭められて、前記板材Wの折り曲
げ角αが広げられる。
【0016】そして、前記カム部材16の軸方向の移動
量L1と、前記リミットスイッチ12の接触子20と前
記カム部材16との当接位置の変化量L2とは、図5に
示すように、前記カム部材16のカム面16aの傾斜角
度によって一義的に定まる値を定数として比例関係にあ
り、さらに、前記カム部材16の軸方向の移動量L1
は、前記調整軸15に形成されているネジのピッチが一
定であるから、前記調整軸15の回転量に比例すること
から、この調整軸15の回転位置を調整することによ
り、前記上刃7の最下降位置が設定されるとともに、板
材Wの折り曲げ角αが設定される。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来の折り曲げ機1においては、つぎのような改善すべ
き問題点が残されている。
【0018】すなわち、板材Wの折り曲げ角の設定は、
前記位置設定機構13の目盛り盤18を回動させて、両
刃3・7の相対移動量を設定することにより行なわれる
のであるが上刃7の下降位置を設定する曲げ角設定手段
8が、調整軸15にカム部材16を螺着して構成されて
おり、前記調整軸15の回転運動をカム部材16の直線
運動に変換し、さらに、カム部材16の先端に形成され
た円錐状のカム面16aとリミットスイッチ12の接触
子20との当接によって位置設定を行なうようにしてい
ることから、作動機構が複雑で構造が煩雑であり、ま
た、高精度の位置決めを実現するためには、ネジ部やカ
ム面16aの加工精度ならびに組み立て精度を高める必
要があり、これによって製造コストの高騰を招いている
といった問題点である。
【0019】また、複数の異なる角度の曲げ加工を施す
場合、曲げ角を変更する度毎に前記位置設定機構13を
操作して曲げ角を設定する必要があることから、複数の
異なる角度による連続加工には不向きである。
【0020】さらに、また、板材Wの板厚や材質が変化
した場合、前記可動刃7の移動ストロークが一定であっ
たとしても、実際の曲げ角αが変化するが、そのための
微調整をも併せて行なう必要が生じることから、前述し
た連続加工への適用の障害となっている。
【0021】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたもので、構造が簡素でかつ高精度の位置設定
を行なうことができ、複数の折り曲げ加工を施す際に、
その角度設定作業を容易にするとともに、自動運転を可
能にする板材の折り曲げ機を提供することを解決すべき
課題とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の板材の折り曲げ機は、前述した課題を解決するため
に、対向して配設され、板材を挟み込むことによりこの
板材を折り曲げる固定刃および可動刃と、前記可動刃を
前記固定刃へ向けて移動させて前記板材の折り曲げを行
なう駆動機構と、前記可動刃が基準位置を通過したこと
を検出する基準位置センサと、前記駆動機構を駆動する
とともに、前記基準位置センサによって前記可動刃が検
出された時点を基準時とし、この基準時から、前記折り
曲げ角に対応して設定されている駆動時間の経過後に前
記駆動機構へ停止信号を出力する制御手段とを備えてい
ることを特徴としている。
【0023】また、本発明の請求項2に記載の板材の折
り曲げ機は、請求項1において、前記制御手段が、前記
板材の板厚に応じて前記駆動時間を補正する板厚補正手
段を備えていることを特徴としている。
【0024】さらに、本発明の請求項3に記載の板材の
折り曲げ機は、請求項1または請求項2において、前記
制御手段が、前記駆動時間の微少量の補正をなす微調整
手段を備えていることを特徴としている。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て、図1および図2に基づき説明する。
【0026】なお、以下の説明中、折り曲げ機構に関連
した基本的な構成部材については、図3ないし図7に示
す従来例と同様のため、共通部分については同一符号を
用いて説明する。
【0027】本実施形態に示す折り曲げ機1は、対向し
て配設され、板材Wを挟み込むことによりこの板材Wを
折り曲げる固定刃3および可動刃7と、前記可動刃7を
前記固定刃3へ向けて移動させて前記板材Wの折り曲げ
を行なう駆動機構(モータ11)と、前記可動刃7が基
準位置を通過したことを検出する基準位置センサ30
と、前記モータ11を駆動するとともに、前記基準位置
センサ30によって前記可動刃7が検出された時点を基
準時T0とし、この基準時T0から、折り曲げ角αに対
応して設定されている駆動時間T1の経過後に前記駆動
機構11へ停止信号を出力する制御手段31とを備えた
概略構成となっている。
【0028】ついで、これらの詳細について説明すれ
ば、前記基準位置センサ30は、前記昇降板5に突設さ
れた遮光板32と、前記支持枠4に固定されるととも
に、前記遮光板32の移動軌跡を挟み込むようにして配
設され、前記遮光板32の通過を検出する光センサ33
とによって構成されている。
【0029】そして、前記基準位置は、前記可動刃7が
固定刃3に対して十分に離間した位置に設定される。
【0030】一方、前記制御手段31は、本実施形態に
おいては、板厚の変化に伴う曲げ角αの補正を行なう板
厚補正手段としての板厚補正部Aと、複数の折り曲げ加
工における加工条件を設定する連続曲げ加工設定部B
と、折り曲げ角αの微調整を行なう微調整部Cとによっ
て構成されている。
【0031】前記板厚補正部Aは、板材Wの板厚が変化
した場合、この板材Wと可動刃7との接触開始位置が変
化することにより、可動刃7の同一ストロークに対する
折り曲げ角αが変化することから、この板厚の変化に応
じて前記可動刃7のストローク量を補正して所定の折り
曲げ角αとするために設けられたもので、本実施形態に
おいては、代表的な板厚である0.4t、0.6t、
0.8tに対する補正スイッチ34・35・36が設け
られている。
【0032】そして、これらの板厚補正スイッチ34〜
36の何れかが選択されると、たとえば、前記基準位置
センサ30の遮光板32の下端が光りセンサ33によっ
て検出された基準時T0を基準に設定されている前記駆
動時間T1が板厚の変更に伴って調整されて、設定され
た折り曲げ角αに対応して設定されている可動刃7の移
動ストロークが、選択された板厚毎に補正される。
【0033】前記連続折り曲げ加工設定部Bは、複数の
折り曲げ角αと、それぞれの折り曲げ角αの折り曲げ位
置とを設定するためのもので、折り曲げ工程の順番を順
次切り替える工程NO.スイッチ37と、前記板材Wが
当接させられることにより、折り曲げ位置の設定を行な
うバック定規(図示略)の位置を設定するための定規位
置設定モードに切り替える定規位置設定スイッチ38
と、折り曲げ角αを設定するための折り曲げ角設定モー
ドに切り替える曲げ角設定スイッチ39と、折り曲げ角
αを入力し、また、前記定規位置設定スイッチ38が選
択された状態において、前記バック定規と両刃3・7と
の間隔を入力するテンキー40と、これらの各スイッチ
等によって選択ないしは設定された情報を表示するディ
スプレイ41とを備えている。
【0034】前記折り曲げ角補正部Cは、前記板厚補正
スイッチ34〜36によって補正された前記駆動時間T
1に対する補正を行なうもので、たとえば、板材Wの材
質あるいは刃3・7に直接接触する長さ等により、前記
駆動時間T1と折り曲げ角αとの対応関係にずれが生じ
た場合等において、前記駆動時間T1の微調整を行なう
もので、図2にT3で示すように、前記駆動時間T1を
遅延させて折り曲げ角αを鋭角側に補正する+補正スイ
ッチ42と、図2にT2で示すように、前記駆動時間T
1を短縮して折り曲げ角αを鈍角側に補正する−補正ス
イッチ43とを備えている。
【0035】このような「±」補正スイッチ42・43
による補正は、各「±」補正スイッチ42・43が1回
操作される毎に0.5゜の補正が行なわれるように、前
記駆動時間T1の調整が行なわれるようになっており、
それぞれの曲げ角αにおいて、±0.5゜ずつの微調整
が行なわれる。
【0036】このように構成された本実施形態に係わる
折り曲げ機1の作用について説明すれば、まず、曲げ角
設定スイッチ39を選択して、曲げ角設定モードにした
後に、テンキー40により、所望の曲げ角度を設定す
る。
【0037】これによって、前記設定された折り曲げ角
αに応じた前記駆動時間T1が、制御手段31に設けら
れている記憶装置から読み出され、折り曲げ処理待機状
態となされる。
【0038】これより、両刃3・7間に板材Wを挿入し
て図示しない運転スイッチを0Nにすると、図2に示す
ように、運転スイッチのON信号が出力され、この運転
スイッチのON信号の出力に伴いモータ11へ駆動信号
が出力されて、前記可動刃7が固定刃3へ向けて移動さ
せられる。
【0039】このように、可動刃7が移動させられる
と、前記昇降板5に設けられている遮光板32が光セン
サ33によって検出されることにより、前記可動刃7が
基準位置を通過したことが検出されるとともに基準時T
0が設定され、この基準時T0の設定と同時に制御手段
31内の制御タイマが計測を開始し、この制御タイマの
計測値が、前記駆動時間T1を経過した時点で、前記モ
ータ11へ停止信号が出力されて、前記可動刃7の下降
が停止し、所定時間経過後に、前記モータ11へ逆転駆
動信号が出力されて、可動刃7が固定刃3から離間する
ように上昇させられる。
【0040】このような動作によって前記板材Wが設定
された角度に折り曲げられ、最下降位置から上昇動作に
移行する間に停止時間をおいてあるのは、曲げ加工後に
おける残留応力を分散させて、弾性による板材Wの戻り
を防止するための処置である。
【0041】そして、このような可動刃7の上昇に伴
い、昇降板5に設けられている遮光板32が光センサ3
3によって検出されるとともに、その検出信号が出力さ
れ、この検出信号の出力後所定時間経過後に、前記モー
タ11へ停止信号が出力されて前記可動刃7の上昇が停
止される。
【0042】このようにして板材Wの折り曲げ加工が完
了するが、板材Wの折り曲げ角αを決定する可動刃7の
移動ストロークの設定が、予め設定されている基準時T
0から駆動時間T1経過後にモータ11の駆動を停止す
るといった時間制御によって行なわれることから、前記
ストロークを設定するに際し、機械的な可動部や接触部
がなく、これによって、装置が大幅に簡素化されるばか
りでなく、高精度のストローク調整すなわち折り曲げ精
度が確保される。
【0043】また、折り曲げ角度αを変更する場合にお
いても、手元の制御手段31において折り曲げ角度αを
入力することにより前記変更が可能であるから、その操
作が簡便である。
【0044】一方、前述した曲げ加工において、実際に
得られた曲げ角と設定された曲げ角との間に、何らかの
原因でずれが生じる場合がある。
【0045】この場合には、実際の曲げ角を測定して設
定角とのずれ分を測定し、その測定結果に基づいて微調
整部Cを操作することによって前記ずれ分の吸収を行な
うことができる。
【0046】すなわち、実際の折り曲げ角αが鋭角側に
1度ずれていたと仮定すると、前記微調整部Cの−補正
スイッチ43を2回操作することによって、前記駆動時
間T1が、前記折り曲げ角αを1度大きくするように短
縮され、これによって前記ずれ分が吸収される。
【0047】また、ずれ方向が鈍角側にずれていた場合
には、+補正スイッチ42を操作してその調整量を設定
することにより、前述と同様にずれ分の吸収がなされ
る。
【0048】そして、このようなずれ分の吸収操作も、
手元の制御手段31において電気的処理によって行なわ
れることから、構成の煩雑化を招くことなく十分な操作
性と精度が確保される。
【0049】さらに、単一厚さの板材Wへの曲げ加工で
ある場合には、板厚の変化に伴う折り曲げ角αの変化を
考慮せずに、前述した操作によって折り曲げ加工を実施
することができるが、異なる厚さの板材Wの曲げ加工を
行なう必要がある場合には、その板厚の変化に伴う折り
曲げ角αのずれ分を調整する必要がある。
【0050】そこで本実施形態においては、前述した曲
げ加工を開始するのに先立って、曲げ加工を施す板材W
の板厚に応じた板厚補正スイッチ34〜36を選択する
ことによって、板厚の変化に伴う折り曲げ角αのずれ分
が吸収される。
【0051】すなわち、前記板厚補正スイッチ34〜3
6の一つを選択すると、前記駆動時間T1が、前記板厚
に応じて調整されることにより、任意の折り曲げ角αそ
れぞれにおいて、板厚に応じた可動刃7の移動ストロー
クが調整され、この結果、前記ずれ分が吸収される。
【0052】したがって、板厚の異なる複数の板材Wに
対する曲げ加工に際しても、手元の制御手段31の操作
によって即座に対応することが可能となるばかりでな
く、板厚の切り替え操作が簡便に行なわれる。
【0053】また、一つの板材Wに対して複数の折り曲
げ加工を連続して行なう必要が生じる場合があるが、本
実施形態においては、このような曲げ加工に対して確実
な対応が可能である。
【0054】そのためには、まず、工程NO.スイッチ
37を操作して、ディスプレイ41上において工程1を
選択した後に、定規位置設定スイッチ38を操作して図
示しないバック定規の位置設定モードに切り替え、これ
より、テンキー40によって折り曲げ位置を入力し(図
2の例においては7mm)、さらに、曲げ角設定スイッ
チ39を操作して折り曲げ角設定モードに切り替えた後
に、テンキー40を操作して折り曲げ角αを設定する
(図2の例においては100゜が設定されている状態を
示した)。
【0055】このようなバック定規Tの位置設定や折り
曲げ角αの設定操作を、前記工程NO.スイッチ37を
操作して工程を切り替えつつ、各工程毎に行なう。
【0056】以上の操作によって、折り曲げ作業の準備
は完了するが、さらに、セッティングの誤差を補正する
ために試し折りを実施する。
【0057】このためには、前記板厚補正部Aにおいて
設定した板厚の板材Wを可動刃7と固定刃3との間に挿
入するとともに、その先端を前記所定位置に位置調整さ
れたバック定規に当接させた後に、前記モータ11を作
動させて前記可動刃7を昇降板5とともに下降させ、前
記板材Wを折り曲げることにより、工程1で設定された
折り曲げ加工が完了する。
【0058】ここで、実際の折り曲げ角度αを測定し
て、この折り曲げ角αが設定された角度よりも鈍角であ
る場合には、微調整部Cの+補正スイッチ42を補正量
に対応した回数押圧操作し、また、鋭角である場合に
は、−補正スイッチ43を操作して前記可動刃7の最下
降位置を上昇させることにより、工程1における折り曲
げ角αの微調整を行なう。
【0059】このような工程1における折り曲げ加工な
らびに角度の微調整を完了した後に、つぎの工程2にお
ける折り曲げ加工へ移行するが、この工程2への移行に
ともなって、前記バック定規が前記制御手段31におい
て設定した位置に自動的に移動させられる。
【0060】これより、前記工程1において「100
゜」に折り曲げられた折曲部を前記位置調整されたバッ
ク定規へ当接させた後に、前記モータ11に駆動信号を
出力して前記可動刃7を下降させることにより、前記制
御手段31において工程2の折り曲げ角αとして設定さ
れている90゜の曲げ加工が行なわれる。
【0061】ついで、このようにして90゜に折り曲げ
られた板材Wの折り曲げ角度αを測定し、この折り曲げ
角αが90゜よりも鈍角である場合には、折り曲げ角補
正部Cの+補正スイッチ42を補正量に対応した回数押
圧操作し、また、90゜よりも鋭角である場合には、−
補正スイッチ43を操作して前記可動刃7の最下降位置
を上昇させることにより、90゜モードにおける折り曲
げ角αの微調整が行なわれる。
【0062】そして、このような操作を設定された工程
毎に行なって試し折りを終了し、その後に、同一の板材
Wを両刃3・7間に挿入して位置決めならびに折り曲げ
加工を繰り返し行なうことにより、複数の曲げ加工が連
続して行なわれる。
【0063】このように本実施形態に係わる板材の折り
曲げ機1においては、板材Wの折り曲げ角αを決定する
可動刃7の移動ストロークの設定が、予め設定されてい
る基準時T0から駆動時間T1経過後にモータ11の駆
動を停止するといった時間制御によって行なわれること
から、前記ストロークを設定するに際し、機械的な可動
部や接触部がなく、これによって、装置が大幅に簡素化
されるばかりでなく、高精度のストローク調整すなわち
折り曲げ精度が確保される。
【0064】また、折り曲げ角度αを変更する場合にお
いても、手元の制御手段31において折り曲げ角度αを
入力することにより前記変更が可能であるから、その操
作が簡便である。
【0065】また、板厚補正スイッチ34〜36が設け
られていることにより、制御手段31において設定され
る駆動時間T1を板厚に応じて補正するが可能となり、
この板厚の変化に応じた可動刃7のストローク調整が行
なわれ、これによって、板厚の変化に伴う折り曲げ角α
のずれの吸収が可能となって、多種類の板厚の折り曲げ
を行なう場合においても高精度の折り曲げが確保され
る。
【0066】さらに、「±」補正スイッチ42・43が
設けられていることにより、実際の折り曲げ角αと、設
定された折り曲げ角αとの間にずれがある場合において
も、前記「±」補正スイッチ42・43によってそのず
れが補正される。
【0067】従って、簡便な操作により高精度の折り曲
げ加工が確保される。
【0068】なお、前述した実施形態において示した各
構成部材の諸形状や寸法等は一例であって、設計要求等
に基づき種々変更可能である。
【0069】たとえば、前記実施形態においては、基準
位置センサ30を、遮光板32と光センサ33とによっ
て構成した例について示したが、これに代えて、リミッ
トスイッチ、あるいは、近接スイッチ等を用いることも
可能である。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
に係わる板材の折り曲げ機によれば、板材の折り曲げ角
を決定する可動刃の移動ストロークの設定を、予め設定
されている基準時から駆動時間経過後にモータの駆動を
停止するといった時間制御によって行なうようにしたか
ら、前記ストロークを設定する際に、その設定手段から
機械的な可動部や接触部をなくし、これによって、装置
を大幅に簡素化することができるばかりでなく、高精度
のストローク調整すなわち折り曲げ精度を確保すること
ができる。
【0071】しかも、折り曲げ角度を変更する場合にお
いても、手元の制御手段において所望の折り曲げ角度を
入力することによって変更可能であるから、その操作が
簡便である。
【0072】また、本発明の請求項2に係わる板材の折
り曲げ機によれば、請求項1における制御手段に板厚補
正スイッチを設けて、制御手段において設定される駆動
時間を板厚に応じて補正することにより、この板厚の変
化に応じた可動刃のストローク調整を行ない、これによ
って、板厚の変化に伴う折り曲げ角のずれを吸収して、
多種類の板厚の折り曲げを行なう場合においても高精度
の折り曲げを確保することができる。
【0073】さらに、本発明の請求項3に係わる板材の
折り曲げ機によれば、請求項1または請求項2におい
て、前記制御手段に微調整手段を設けることにより、実
際の折り曲げ角と、設定された折り曲げ角との間にずれ
がある場合においても、前記微調整手段によってそのず
れを補正することができ、簡便な操作により、より一層
高精度の折り曲げ加工を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の要部を示すブロック図で
ある。
【図2】本発明の一実施形態の動作を説明するためのタ
イミングチャートである。
【図3】折り曲げ機の従来の一構造例を示す背面図であ
る。
【図4】折り曲げ機の従来の一構造例を示すもので、動
作を説明するための要部の側面図である。
【図5】折り曲げ機の従来の一構造例を示すもので、動
作を説明するための要部の側面図である。
【図6】従来の折り曲げ機に用いられている曲げ角設定
手段を示す側面図である。
【図7】従来の折り曲げ機に用いられている曲げ角設定
手段の目盛り盤を示す正面図である。
【符号の説明】 1 折り曲げ機 3 固定刃 6 駆動機構 7 可動刃 30 基準位置センサ 31 制御手段 32 遮光板 33 光センサ 34〜36 板厚補正スイッチ(板厚補正手段) 42 +補正スイッチ(微調整手段) 43 −補正スイッチ(微調整手段)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向して配設され、板材を挟み込むこと
    によりこの板材を折り曲げる固定刃および可動刃と、前
    記可動刃を前記固定刃へ向けて移動させて前記板材の折
    り曲げを行なう駆動機構と、前記可動刃が基準位置を通
    過したことを検出する基準位置センサと、前記駆動機構
    を駆動するとともに、前記基準位置センサによって前記
    可動刃が検出された時点を基準時とし、この基準時か
    ら、前記折り曲げ角に対応して設定されている駆動時間
    の経過後に前記駆動機構へ停止信号を出力する制御手段
    とを備えていることを特徴とする板材の折り曲げ機。
  2. 【請求項2】 前記制御手段が、前記板材の板厚に応じ
    て前記駆動時間を補正する板厚補正手段を備えているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の板材の折り曲げ機。
  3. 【請求項3】 前記制御手段が、前記駆動時間の微少量
    の補正をなす微調整手段を備えていることを特徴とする
    請求項1または請求項2に記載の板材の折り曲げ機。
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