JPH10305101A - 複合型硬麻／脊麻針装置 - Google Patents

複合型硬麻／脊麻針装置

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JPH10305101A
JPH10305101A JP10109339A JP10933998A JPH10305101A JP H10305101 A JPH10305101 A JP H10305101A JP 10109339 A JP10109339 A JP 10109339A JP 10933998 A JP10933998 A JP 10933998A JP H10305101 A JPH10305101 A JP H10305101A
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JP
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needle
spinal
hub
distal end
epidural
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JP10109339A
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English (en)
Inventor
Keith J Mcwha
キース・ジェイ・マクホア
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Becton Dickinson and Co
Original Assignee
Becton Dickinson and Co
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    • A—HUMAN NECESSITIES
    • A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61B—DIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00—Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
    • A61B17/34—Trocars; Puncturing needles
    • A61B17/3401—Puncturing needles for the peridural or subarachnoid space or the plexus, e.g. for anaesthesia

Abstract

(57)【要約】 【課題】 くも膜下腔内へ治療に有効な量の薬液を正し
く且つ制御して配置することを可能にした複合型脊麻針
硬麻針針装置の提供。 【解決手段】 本発明の複合型の脊麻針硬麻針針装置１
０は、開口した末端と、ハブ２０を備えた基端と、を有
する硬麻針１２を含んでいる。硬麻針は、内径を有する
中空の貫通孔１４を有している。本発明の装置は、硬麻
針の長さよりも長い全長と、尖った末端と、ハブを備え
た基端と、中空の貫通通路と、を備えた脊麻針２２を含
んでいる。脊麻針は、硬麻針の孔の内径よりも小さい外
径を有している。脊麻針は、硬麻針内で脊麻針の末端の
先端が硬麻針の開口した末端とほぼ一致する位置と、脊
麻針の末端の先端が硬麻針の開口した末端を越えて突出
する少なくとも１つの位置と、の間を移動できるように
配置されている。硬麻針及び脊麻針のハブは、各々、脊
麻針の末端の先端の硬麻針の開口した末端に対する位置
を予め選択可能な係合部材３２，３３を含んでいる。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、概して、皮下注射
針の分野に関し、より特別には、患者の脊椎へ流体を投
与し且つ流体を抜き取ることを意図した皮下注射針に関
する。
【０００２】
【従来の技術】一般的に言うと、注射可能な薬液を患者
の脊椎領域内へ導入するための２つの基本的な方法があ
る。これらの方法は、両方とも、脊椎麻酔をするために
使用することができ、これらのうちの一方は、硬膜外腔
内へ薬液を供給する”硬膜外麻酔（ｅｐｉｄｕｒａ
ｌ）”であり、他方は、硬膜を貫通してくも膜下腔内へ
薬液を供給する”脊髄麻酔（ｓｐｉｎａｌ）又はくも膜
下麻酔（ｓｕｂａｒａｃｈｎｏｉｄ）”である。薬液
は、あらゆるタイプの抗生物質、ステロイド等を含む液
体治療薬とすることが出来るが、一般的には、麻酔及び
微麻酔のために使用される薬剤である。薬液が麻酔薬で
ある場合には、くも膜下麻酔の配置はより速く且つより
均一な分布を提供すると認められるが、くも膜下への不
適切な配置によって副作用が生じるかもしれない。これ
らの副作用には、針に触れること又は薬液が局所的に高
濃度になること、脳脊髄液内に薬液が溜まるか又は不適
切に混入することによる神経障害が含まれ得る。
【０００３】くも膜下腔内への薬液の投与には、数セン
チメートルの貫入深さが必要である。大きいケージの針
によって針又はカテーテルを導入するために硬膜を穿刺
すると、穿刺部位からの脳脊髄液の術後の漏れが生じる
かもしれず、激しい術後の頭痛を生じることも多い。こ
のように、硬膜の穿刺が針によってなされるとき、穿刺
の大きさが小さければ小さいほど、脳脊髄液の術後の漏
れの可能性もより低くなる。くも膜下腔に入るのに必要
とされる長さの小径の針は極めて可撓性であり、その結
果、数センチメートルの深さまで貫入するときには、正
しく位置決めすることが困難である。医者は、初期の貫
入のためには十分な堅牢性を有する針を使用する必要が
あり且つ硬膜を貫通するためには小径の針を使用する必
要があることを認識した。この認識によって、長さが８
〜１０センチメートルで大きな直径（ｃａ．１６〜１８
ゲージ）の導入針を硬膜外腔に貫入させ、次いで、導入
針の孔を使用して、より長いすなわち１２〜１６センチ
メートルの長さで直径がより小さい（ｃａ．２２〜２８
ゲージ）脊麻針を硬膜に隣接させ次いで同硬膜に貫入さ
せることが案出された。次いで、この脊麻針を使用して
麻酔巨丸剤（ｂｏｌｕｓ）が投与される。この巨丸剤
は、麻酔の迅速な効き目をもたらし、その作用は、配置
及び投与量二王子手数時間持続するかもしれない。
【０００４】くも膜下への薬液の正しい配置及び投与
は、最近行われている処置のうち技量に対してより敏感
な処置のうちの一つであると医者に認識されている。患
者の体格及び体重に関係して患者間にはかなりの解剖学
上の違いがある。医者は、一般的には、硬膜に抗して硬
膜外腔内へ導入針を貫入させて椎骨間に配置し、次い
で、脊麻針を硬膜を通してくも膜下腔内へと進める。硬
膜が貫通された時点をより正しく認識することは医者に
とって難しいことが多い。針がくも膜下腔に入ったこと
を確認するための広く行われているいくつかの方法があ
る。一部の医者は、脊麻針が硬膜に貫入したときの”ス
ポンという感覚”を感じ取ることに頼っている。他の医
者は、脊麻針の基端ハブ上に液滴を定期的に配置して、
硬膜が貫入された時にこの液滴がハブ内に引き込まれる
のを観察することに頼っている。多くの医者はまた、脳
脊髄液のサンプルを抜き取るために脊麻針を使用してく
も膜下腔が貫入されたことを確かめることも多い。
【０００５】この一般的な領域における従来の特許文献
報告の調査結果が米国特許第５，０８５，６３１号に見
出される。この特許は、外側針、内側針及びこれらの２
つの針の中間に配置されたカテーテルを含む３要素から
なる装置を利用しているくも膜下カテーテルの配置方法
を開示している。
【０００６】最近の米国特許第５，４８０，３８９号
は、複合型の脊麻硬麻針の長さを調整するための調節装
置と、その使用方法を開示している。
【０００７】この特許に開示された発明は、脊麻針が硬
麻針内に同軸状には位置されたときに、硬麻針に対する
脊麻針の突出量を予め選択するための固定部材を備えた
標準的な市販されている脊麻硬麻針を利用している。こ
の調節装置及び方法は、複合型の脊麻硬麻治療法の実施
には全く有用であるけれども、この装置の使用は、処置
キットに付加的な部材を追加し且つ付加的な操作を追加
する。
【０００８】もう一つ別の最近の米国特許第５，５８
４，８２０号は、中空の導入針と、同導入針を介してく
も膜下腔内へ導入可能な脊麻針と、同脊麻針内を伸長可
能なスタイレット（探り針）と、細長い中空のスリーブ
と、を有する脊椎麻酔セットを開示している。この特許
に開示された中空のスリーブは、導入針の内部へと延び
ている第１の中空部分とは、同第１の中空部分から脊麻
針のみを越えて長手方向に延びている第２の中空部分と
を有している。この中空のスリーブには、脊麻針を導入
針に対して固定された位置に保持するために脊麻針のカ
ニューレに対して前進できるように配設された直交ねじ
が設けられている。脊麻針のカニューレ上に直交する保
持ねじが直接突き当たることによって、小径の脊麻針に
微粒子が発生し又は損傷が生じるかもしれない。更に、
手袋をはめた医者は、針を所望の位置に保持しながら必
然的に小さい保持ねじを操作するのが難しいかもしれな
い。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】薬液をくも膜下腔内に
配置することは、これが適正になされるならば、望まし
いことであると認識されている。従って、硬膜の穿刺の
大きさを最小にする装置及び同装置を使用する方法は、
くも膜下腔内へ治療に有効な量の薬液を正しく且つ制御
して配置することを可能にし、それによって、迅速な開
始及びより長時間に亘る処置に対して薬液の治療レベル
の維持を可能にすると共に神経を損傷させる可能性を低
くし、医療技術に進歩をもたらすであろう。これらの必
要性に答える方法及び装置が本発明を構成する。
【００１０】
【課題を解決するための手段】本発明の複合型脊麻針硬
麻針装置は、全長と、開口した末端と、ハブを備えた基
端とを備えた硬麻針、を含んでいる。硬麻針は、内径を
有する中空の貫通孔を有している。本発明の装置は、硬
麻針の長さよりも長い全長と、尖った末端と、ハブを備
え且つ中空の貫通通路とを有する脊麻針を含んでいる。
この脊麻針は、硬麻針の孔の内径よりも小さい外径を有
している。脊麻針は、硬麻針内で脊麻針の末端の尖端が
硬麻針の開口した末端とほぼ一致する位置と、脊麻針の
末端の先端が脊麻針の開口した末端を越えてある距離だ
け突出する少なくとも一つの位置と、の間を移動できる
ように摺動自在に配設されている。脊麻針と硬麻針との
ハブは、各々、硬麻針の開口した末端に対する脊麻針の
末端の先端の位置を予め選択し且つ解除自在に維持する
ための調節自在の係合部材を含んでいる。
【００１１】本発明は、医者が、硬膜外腔内で脊麻針の
先端が硬麻針の先端とほぼ一致して硬麻針の末端の先端
が硬膜に隣接するように針装置を位置決めできるように
する。医者は、次いで、脊麻針を硬麻針の末端の先端を
越えて予め選択された距離だけ前進させ、脊麻針の突出
している先端が硬膜を貫通するように針装置を前進さ
せ、次いで、脊麻針のハブに脳脊髄液が現れることによ
り脊麻針がくも膜下腔内に配置されたことを確認するこ
とができる。本発明の針装置を使用することによって、
硬麻針の開口した末端を越える脊麻針の予め選択された
突出が医者に提供され、脊麻針のくも膜下腔内への配置
の不確かさが実質的に排除される。
【００１２】
【発明の実施の形態】本発明は、多くの異なる形態の実
施形態によって満足させることができるけれども、ここ
では、本発明の好ましい実施形態を図示し且つ詳細に説
明する。本開示は、本発明の原理の単なる例示と考えら
れるべきものであり且つ本発明を図示した実施例に限定
することを意図したものではないことは理解されるべき
である。本発明の範囲は、特許請求の範囲及びそれらの
等価物によって判断される。本発明を説明するために、
用語”末端”は、針の先端に最も近い装置の端部を指
し、一方、用語”基端”は、針から最も遠く且つ医者に
最も近い装置の端部を指す。
【００１３】図１〜６を参照すると、複合型の脊麻針硬
麻針針装置１０は、全長が”ｉ”であり内径”ｄ”を有
し貫通する軸線”Ａ”を画成している中空の孔１４を備
えた硬麻針１２を含んでいる。硬麻針１２は、開口した
末端１６と基端１８とを有し、ハブ２０を含んでいる。
針装置１０は、硬麻針１２の長さ”ｉ”よりも長い全
長”ｍ”を有する脊麻針２２を含んでいる。脊麻針２２
は、硬麻針１２の孔１４の内径”ｄ”よりも小さい外
径”ｅ”を有している。脊麻針２２は、中空の貫通通路
２４と、尖った末端２６と、少なくとも１つ好ましくは
２つの正反対に対向する側方孔２９を備えた尖った末端
２６好ましくは”鉛筆の先形状”２７と、基端２８と、
を有し、ハブ３０を含んでいる。脊麻針２２は、硬麻針
１２の孔１４内で、図２に示されているように、脊麻針
の末端の先端２６が硬麻針１２の開口した末端１６とほ
ぼ一致する位置と、脊麻針の末端の先端２６が硬麻針１
２の開口した末端１６を越えて距離”ｘ”だけ突出した
図３に示す少なくとも一つの位置と、の間を移動できる
ように摺動自在に配設されている。
【００１４】硬麻針のハブ２０と脊麻針のハブ３０と
は、各々、結合ねじ部３２及び３３を含んでいて、硬麻
針の開口した末端１６に対する脊麻針の末端の先端２６
の突出距離”ｘ”が、脊麻針のハブを硬麻針のハブに対
して回転させることによって調節できるようになされて
いる。硬麻針のハブに対して脊麻針のハブを回転させる
ことによって、脊麻針の末端の先端が前進せしめられ又
は後退せしめられる。好ましくは、硬麻針のハブ２０上
のねじ部３２は雌ねじであり、脊麻針のハブ３０上のね
じ部は雄ねじである。脊麻針の末端の先端２６の開口し
た末端１６に対する移動量すなわち脊麻針の突出距離”
ｘ”は、脊麻針の末端と硬麻針の末端とが一致する位置
（図２に最も良く示されている）近辺から脊麻針の末端
の先端２６が開口した末端１６を越えて約１８ｍｍだけ
突出する位置（図３に最も良く示されている）との間の
距離であるのが好ましい。硬麻針１２のハブ２０はま
た、医者が硬麻針を患者の脊椎内に配置し且つ前進させ
るのを援助するために取り外し自在の指で押す構造６０
をも含んでいるのが好ましい。更に、硬麻針のハブ２０
と脊麻針のハブ３０との両方は、各々、液体処理装置の
取り付けのための雌型ルアー嵌合部材１７及び３５を含
んでいるのが好ましい。
【００１５】図４の４ａ及び４ｂを参照すると、硬麻針
１２の開口した末端１６は、これらの２つの形状のうち
の何れか一方であるのが好ましい。図４の４ａは、開口
部の中心線としての軸線に対してθ＝４５°で軸線Ａを
横切る斜面３４を有する”クローフォード（Ｃｒａｗｆ
ｏｒｄ）”タイプの先端を備えた開口した末端１６を示
している。図４ｂは、”トゥーイ（Ｔｕｏｈｙ）”タイ
プの先端３６を備えた開口した末端１６を示してい
る。”トゥーイ”タイプの先端は、軸線Ａから離れる針
１２の緩やかな湾曲部３７と軸線Ａから管の端縁３９ま
で延びている斜面３８とによって形成されている。これ
らの好ましい形状は、両方とも、硬麻針用として受け入
れられ、個々の執刀医は、一般的に、これらの一方か他
方を好む。
【００１６】図５は、人間の脊椎４０の水平断面図を示
している。脊椎４０の下方部分のこの図は、骨４２と、
硬膜外腔４４と、硬膜４６と、くも膜下腔４８と、脊髄
の馬尾（”馬尾”−この領域内で、脊髄が個々の神経の
束に分かれる）領域５０と、を含んでいる。図６を参照
すると、脊椎４０の垂直断面図が示されている。くも膜
下腔４８内に薬液を投与するために脊麻針２２を配置す
るとき、硬麻針１２は、脊麻針２２の末端の先端２６が
硬麻針の開口した末端１６とほぼ一致した状態で、皮膚
４１と脊椎の骨質部分４２間の靱帯組織４３を介して硬
膜外腔４４内へと進められて、硬麻針の開口した末端１
６が硬膜４６に隣接せしめられる。脊麻針２２は、次い
で、先端２６が硬麻針の開口した末端１６を越えて距
離”ｘ”だけ突出するように前進せしめられる。鉛筆の
先形状２７は、その先端の形状が切断よりも硬膜の繊維
を広げる傾向があるので、脊麻針にとって好ましい。鉛
筆の先端形状のこの押し広げる傾向は、２つの利点を有
する。硬膜内の穿刺孔の大きさは最小化され、従って、
術後の”脊椎”頭痛を惹き起こすと信じられている術後
の脳脊髄液の漏れの発生を実質的に減少させる。更に、
脊麻針２２が脊髄の束からの分枝神経のうちの一本と接
触すると、鉛筆の先形状２７は、標準的な皮下注射針
の”切断”する斜面形状よりも神経に損傷を与え難い。
この図示された例においては、開口した末端１６は、”
トゥーイ”タイプの先端形状を有しているけれども、限
定的ではないが、”クローフォード”タイプの形状を含
む他の先端形状もまた、適切であり且つ本発明の範囲内
に含まれると考えられる。脊麻針が硬麻針の開口した末
端１６を越えて予め選択された距離だけ突出せしめられ
たアセンブリが末端方向に前進せしめられると、脊麻針
の末端の先端２６は硬膜４６内に貫入し、好ましい側方
孔２９がくも膜下腔内にあることを確保するのに十分な
距離だけくも膜下腔４８内へと突出する。この突出は、
医者が、脳脊髄液の存在によって位置を確認し、次いで
薬液を投与するのを可能にする。突出距離”ｘ”は医者
が調整することが出来るので、突出距離”ｘ”は、患者
の体格又はその他の解剖学上の違いを考慮して予め選択
しても良い。硬麻針１２は、医者が硬麻針の正しい配置
を決定するのを援助するために複数の段階的に配列した
深さ目盛りを含んでいるのが好ましい。硬麻針のハブ２
０と脊麻針のハブ３０とは、両方とも、別個か又は互い
に組み合わせて、硬麻針の末端１６からの脊麻針の末端
の先端２６の突出距離”ｘ”の表示４９を含んでいるの
が好ましい。表示４９は、露出されたねじ３３の量、透
明な硬麻針のハブ２０を介する脊麻針のハブ３０の観察
又は不連続な指標によって簡単に提供され得る。更に、
脊麻針２２が好ましい側方孔２９を有する場合には、脊
麻針のハブ３０は、医者が予め選択された向きに脊麻針
を位置決めするのを可能にするために側方孔２９の径方
向の向きの指標５１を含んでいるのが好ましい。
【００１７】脊麻針２２はまた、中空の通路２４内に嵌
合し且つ同中空の通路は実質的に閉塞する大きさのスタ
イレット２５を含んでも良い。スタイレット２５は、使
用時に、脊麻針２２を堅牢にし且つ組織が中空の通路２
４内へ押し込まれるのを実質的に防止する役目を果た
す。別の方法として、スタイレット２５は、硬麻針１２
の中空の孔１４を閉塞する大きさであっても良い。この
場合には、スタイレット２５は、硬麻針１２を硬膜外腔
内へ挿入し脊麻針２２を予め選択された突出距離に位置
決めした後に取り外される。
【００１８】本発明のもう一つ別の実施形態が図７及び
図８に示されている。この実施形態においては、アセン
ブリの構造は、図１〜６の実施形態とほぼ類似してい
る。従って、ほぼ類似の機能を果たすほぼ類似の構成要
素には、図７及び図８におけるこれらの構造を特定する
ために、”百”という桁が使用されている以外は、図１
〜６の構成要素と同一の番号が付されている。複合型の
脊麻針硬麻針装置１１０は、全長”ｉ”と内径”ｄ”を
有し貫通軸線Ａを規定している中空の孔１１４とを備え
た硬麻針１１２を含んでいる。針１１２は、開口した末
端１１６と、基端１１８と、を有し且つハブ１２０を含
んでいる。針装置１１０は、硬麻針１１２の長さ”ｉ”
よりも長い全長”ｍ”を備えた脊麻針１２２を含んでい
る。脊麻針１２２は、硬麻針１１２の孔１４の内径”
ｄ”よりも小さい外径”ｅ”を有している。脊麻針１２
２は、中空の貫通通路１２４と、尖った末端１２６と、
好ましくは少なくとも１つの側方孔１２９を備えた”鉛
筆の先”形状２７と、基端１２８と、を有し、ハブ１３
０を含んでいる。図１〜６に示された本発明と同様に、
脊麻針１２２は、硬麻針１１２の孔１１４内で、脊麻針
の末端の先端１２１が硬麻針１１２の開口した末端１１
６とほぼ一致する位置と、脊麻針の末端の先端１２６が
硬麻針１１２の開口した末端の先端１１６を越えて距
離”ｘ”だけ突出する少なくとも１つの位置との間を移
動できるように摺動自在に配設されている。この実施形
態においては、ハブ１２０と１３０とは、各々、少なく
とも１つのストッパ１５４を備えたスペーサ固定部材１
５２を受け入れるための容器部分１２１及び１３１と、
スペーサ固定部材１５２を受け入れ且つストッパ１５４
と解除自在に係合する結合受け入れ部材１５５と、を有
して、医者が、硬麻針の開口した末端１１６に対する脊
麻針の末端の先端１２６の突出距離”ｘ”を予め選択で
きるようになされている。スペーサ固定部材１５２は、
先端１２６が開口した末端１１６とほぼ一致する位置
と、先端１２６が約１８ｍｍの突出距離を有する先端１
２６と、の間の可変の突出距離を予め選択するのを可能
にするために、複数のストッパ１５４を有するのが好ま
しい。スペーサ固定部材１５２は、前記受け入れ部材内
に嵌合し且つ前記把持手段と係合して前記硬麻針に対す
る前記脊麻針の前記位置を解除自在に固定するように配
設された細長い突出部を前記硬麻針のハブ上に含んでい
るのが好ましい。複数のストッパ１５４又はスペーサ固
定部材１５２自体は、脊麻針の末端の先端１２６の突出
距離”ｘ”の指標１５１の役目を果たすかもしれない。
【００１９】本発明の別の実施形態が図９及び図１０に
示されている。この実施形態においては、アセンブリの
構造は、再び、図１〜６の実施形態とほぼ類似してい
る。従って、ほぼ類似の機能を果たすほぼ類似の構成要
素には、図９及び１０におけるこれらの構造を特定する
ために”二百”の桁が使用されている以外は、図１〜６
の構成要素と同じ番号が付されている。この実施形態に
おいては、スペーサ固定部材２５２は、各々、硬麻針２
１２のハブ２２０及び脊麻針２２２のハブ２３０上の両
方の容器部分２２１及び２３１と解除自在に係合する一
体構造である。末端の先端２２６は、スペーサ２５２が
ハブ２２０及び２３０の両方の容器部分２２１及び２３
１の各々の上に位置決めされたときに、開口した末端２
１６とほぼ一致する。脊麻針の末端の先端２２６は、ス
ペーサ２５２が取り外され且つ脊麻針２２２のハブ２３
０が移動されて硬麻針２１２のハブ２２０に係合したと
きに、硬麻針２１２の開口した末端２１６を越えて突出
するように移動可能である。
【００２０】本発明の更に別の実施形態が図１１，１２
及び１３に示されている。この実施形態においては、ア
センブリの構造は、再び、図１〜６の実施形態とほぼ類
似している。従って、図１１，１２及び１３におけるこ
れらの構造を特定するために”三百”の桁の番号を付し
ている以外は、ほぼ同様の機能を果たすほぼ同様の構成
要素には、図１〜６の構成要素と同じ番号が付されてい
る。図１１に示されているように、脊麻針の先端３２６
の硬麻針の開口した末端３１６に対する突出距離”ｘ”
は、脊麻針のハブ３３０上の細長いねじ部３７２上に配
設されたねじが切られたワッシャ３７０の回転による。
細長いねじ部３７２は、硬麻針のハブ３２０内に嵌合す
る大きさになされ、硬麻針の開口した末端に対する脊麻
針の末端の先端の位置は、ねじが切られたワッシャ３７
０をねじ部３７２の周りで回転させることによって調節
される。
【００２１】 皮下注射管の公称サイズの表 ゲージ 外径（ｍｍ） 内径（ｍｍ） ３０ ０．３０ ０．１８ ２９ ０．３３ ０．２０ ２８ ０．３６ ０．２０ ２７ ０．４０ ０．２５ ２６ ０．４６ ０．３０ ２５ ０．５１ ０．３０ ２４ ０．５６ ０．３６ ２３ ０．６４ ０．３８ ２２ ０．７１ ０．４６ ２１ ０．８２ ０．５６ ２０ ０．９０ ０．６５ １９ １．０８ ０．８０ １８ １．２７ ０．９６ １７ １．５０ １．１７ １６ １．６５ １．３２
【００２２】上記の公称針ゲージサイズの表を参照する
と、本発明の好ましい針装置は、１７ゲージの硬麻針内
に摺動自在に嵌合された２５ゲージの脊麻針を含んでい
る。別の方法として、２７ゲージの脊麻針と１８ゲージ
の硬麻針との組み合わせ、２７ゲージの脊麻針と１７ゲ
ージの硬麻針との組み合わせ、又は２９ゲージの脊麻針
と１８ゲージの硬麻針との組み合わせ又はその他の組み
合わせが、特定の用途に対して好ましいかもしれず且つ
本発明の範囲内と考えられる。より大きいゲージサイズ
（より小さい外径）の組み合わせも、より小さい身長の
患者又は小児科の用途には好ましいことが多い。約２２
ゲージと２９ゲージとの間のゲージサイズを有する脊麻
針は、最も多くの用途用として殆どの医者に好まれてい
る。殆どの患者の身長に適応できる有用な針長さの範囲
としては、約８〜約９ｃｍの長さの硬麻針と、約１４．
５ｃｍ〜約１５．５ｃｍの長さの脊麻針とがある。特定
の用途のためには、脊麻針と硬麻針との両方のための他
の長さが好ましいかもしれない。一般的には、限定的で
はないが、ゲージサイズ、針の長さ及び本発明のための
突出量調節機構の特定の形状を含む設計パラメータを考
慮する場合に、限定的ではないが、所望の脊麻針の突出
範囲及び患者の身長範囲を含む多くのファクタが考慮に
入れられるべきである。本明細書に記載されたもの以外
のこれらの設計パラメータの多くの他の組み合わせが、
本発明の範囲に含まれるものと想像され且つ考えられて
も良い。
【００２３】針ハブ２０及び３０は、限定的ではない
が、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポ
リカーボネート等を含む熱可塑性プラスチック材料によ
って作ることが出来る。針ハブ２０及び３０は、ポリプ
ロピレン又はポリプロピレンによって作られるのが好ま
しい。硬麻針１２のカニューレと脊麻針２２とは、ステ
ンレス鋼によって作られるのが好ましい。スペーサ２５
２及びねじ付きのワッシャ３７０のような本発明のアセ
ンブリのいくつかの実施形態の他の構成要素もまた、ハ
ブの材料と類似の熱可塑性プラスチック材料よって作っ
ても良い。いずれの場合にも、本発明のアセンブリは、
常に、使用前に殺菌工程に晒されるので、選択された特
定の材料の相互の互換性の考慮及び殺菌条件の考慮が選
択過程に含まれなければならない。針ハブ２０及び３０
の形状は、医者が針装置を取り扱うのを助長するために
把持表面２３を含んでいるのが好ましい。
【００２４】針装置１０は、医者に、くも膜下腔への薬
液の供給能力の改良を提供する。本発明の針装置は、使
い易く且つ従来市販されている針装置よりも医者が硬膜
の貫通をより良く制御できるようにする。医者により良
好な制御を提供することによって、本発明の針装置は、
処置を受ける患者に有害な作用を及ぼす機会を実質的に
低減する。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の複合型脊麻針硬麻針の分解斜視図であ
る。
【図２】線２−２に沿った図１の針構造の断面図であ
る。
【図３】脊麻針が硬麻針から突出している状態の図２に
類似した図１の針装置の断面図である。
【図４】４ａは、”クローフォード”タイプの硬麻針の
末端の先端領域の断面図である。４ｂは、”トゥーイ”
タイプの硬麻針の末端の先端領域の断面図である。
【図５】人間の脊椎の水平断面図である。
【図６】薬液を投与するように位置決めされた図１に示
した本発明と共に人間の脊椎を示した垂直断面図であ
る。
【図７】本発明の複合型脊麻針硬麻針針装置の一つの実
施形態の分解斜視図である。
【図８】線７−７に沿った図７に示した本発明のハブ部
分の断面図である。
【図９】本発明の複合型脊麻針硬麻針針装置の別の実施
形態の分解斜視図である。
【図１０】線１０−１０に沿った図９に示した針装置の
ハブ部分の部分断面図である。
【図１１】本発明の複合型脊麻針硬麻針針装置の更に別
の実施形態の分解斜視図である。
【図１２】脊麻針が部分的に延びた状態の線１２−１２
に沿った図１１に示した本発明の部分断面図である。
【図１３】脊麻針が一杯に延びた状態の図１２に類似の
図１１に示した本発明の部分断面図である。
【符号の説明】
１０ 針装置、 １２ 硬麻針、 ２２ 脊麻針、
２５ スタイレット、 ２０，３０ ハブ、３２，３
３ 結合ねじ部、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 595117091 １ ＢＥＣＴＯＮ ＤＲＩＶＥ， ＦＲＡ ＮＫＬＩＮ ＬＡＫＥＳ， ＮＥＷ ＪＥ ＲＳＥＹ 07417−1880， ＵＮＩＴＥＤ ＳＴＡＴＥＳ ＯＦ ＡＭＥＲＩＣＡ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 複合型脊麻針／硬麻針装置であって、 全長長さと、貫通軸線を規定し且つ内径を有する中空孔
    と、開口した末端と、ハブを含む基端と、を備えた硬麻
    針と、 前記硬麻針よりも長い全長と、前記硬麻針の孔の内径よ
    りも小さい外径を有し、貫通通路と、尖った末端と、ハ
    ブを含む基端とを有する、脊麻針と、を含み、 前記脊麻針は、前記硬麻針内を、前記脊麻針の前記末端
    の先端が前記硬麻針の開口した末端とほぼ一致する位置
    と、前記脊麻針の前記末端の先端が前記硬麻針の前記開
    口した末端を越えてある距離だけ突出する少なくとも１
    つの位置との間を摺動自在に移動できるように配置さ
    れ、 前記硬麻針のハブと前記脊麻針のハブとは、各々、前記
    硬麻針の前記開口した末端に対する前記脊麻針の前記末
    端の先端の位置を予め選定し且つ解除自在に維持するた
    めの調整可能な係合手段を含んでいる、複合型脊麻針／
    硬麻針装置。
  2. 【請求項２】 請求項１に記載の針装置であって、 前記硬麻針のハブ上及び前記脊麻針のハブ上に設けられ
    た結合ねじを含み、前記硬麻針の前記開口した末端に対
    する前記脊麻針の前記末端の先端の前記位置決めは、前
    記脊麻針を前記硬麻針に対して回転させて、前記脊麻針
    の前記末端の先端を前進させるか又は後退させることに
    よって調整される、針装置。
  3. 【請求項３】 請求項２に記載の針装置であって、 前記硬麻針の前記ハブが雌ねじを含み、前記脊麻針の前
    記ハブが雄ねじを含む、針装置。
  4. 【請求項４】 請求項３に記載の針装置であって、 前記硬麻針の前記開口した末端に対する前記脊麻針の前
    記末端の先端の前記移動距離が、前記末端同士がほぼ一
    致する位置と、前記脊麻針の前記末端が約１８ｍｍだけ
    突出せしめられる位置との間の距離である、針装置。
  5. 【請求項５】 請求項２に記載の針装置であって、 前記針のハブが、前記硬麻針のハブに対する前記脊麻針
    のハブの意図しない動きを実質的な防止するための解除
    自在の手段を更に含む、針装置。
  6. 【請求項６】 請求項１に記載の針装置であって、 前記調整可能な係合手段が、前記硬麻針のハブ上に設け
    られた容器部分と、前記脊麻針のハブ上に設けられた容
    器部分と、同容器部分のうちの一方の容器部分に嵌合さ
    れる少なくとも一つのストッパを有するスペーサ固定部
    材と、前記他方の容器部分に嵌合される前記スペーサ固
    定部材のための結合部材とを含み、同結合部材は、前記
    硬麻針の前記開口した末端に対する前記脊麻針の末端の
    先端の位置を予め選択するために前記少なくとも一つの
    ストッパと解除自在に係合する、針装置。
  7. 【請求項７】 請求項６に記載の針装置であって、 前記スペーサ固定部材が、前記硬麻針のハブ上に設けら
    れた前記容器部分と前記脊麻針のハブ上に設けられた前
    記容器部分との両方と解除自在に係合する手段を更に含
    む一体構造物であり、前記スペーサが前記両方のハブの
    前記容器部分上に位置決めされたときに前硬麻針の前記
    末端の先端と前記脊麻針の前記末端の先端とが一致し、
    前記スペーサが取り外され且つ前記脊麻針のハブが前記
    硬麻針のハブと係合するように移動せしめられたとき
    に、前記脊麻針の末端の先端が前記硬麻針の前記開口し
    た末端を越えて突出するように移動可能である、針装
    置。
  8. 【請求項８】 請求項１に記載の針装置であって、 前記調整可能な係合手段が、更に、内部に収容部を有す
    る前記脊麻針のハブ上に設けられた解除自在の把持手段
    と、前記収容部内に嵌合し且つ前記把持手段と係合して
    前記硬麻針に対する前記脊麻針の位置を解除自在に固定
    するように配設された前記硬麻針のハブ上に設けられた
    細長い突出部と、を含む針装置。
  9. 【請求項９】 請求項８に記載の針装置であって、 前記ハブ上に設けられた前記解除自在の把持手段が、通
    常は、前記突出部と係合するように付勢されており且つ
    執刀医が前記把持手段に力を付与して前記付勢力に打ち
    勝てるようにし且つ前記脊麻針が前記硬麻針に対して動
    くのを許容するためのボタンを更に含む、針装置。
  10. 【請求項１０】 請求項１に記載の針装置であって、 前記調整可能な係合手段が、前記脊麻針の前記ハブ上に
    設けられた細長いねじが切られた部分と、前記硬麻針の
    前記ハブと係合できるように設けられた結合ねじ付きワ
    ッシャとを更に含み、前記硬麻針の前記開口した末端に
    対する前記脊麻針の前記末端の先端の位置決めは、前記
    ワッシャを前記ねじ部に対して回転させることによって
    調整される、針装置。
JP10109339A 1997-04-18 1998-04-20 複合型硬麻／脊麻針装置 Pending JPH10305101A (ja)

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