JPH10304627A - 巻線装置 - Google Patents

巻線装置

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JPH10304627A
JPH10304627A JP10748497A JP10748497A JPH10304627A JP H10304627 A JPH10304627 A JP H10304627A JP 10748497 A JP10748497 A JP 10748497A JP 10748497 A JP10748497 A JP 10748497A JP H10304627 A JPH10304627 A JP H10304627A
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spindles
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コイル製造に伴う線材屑の発生を防止し得る
巻線装置を提供する。 【解決手段】 巻枠35先端の溝部37に収容された線
材1端部側を巻始め端として、巻枠35へ線材1を巻線
する巻線作業に先立って、スピンドル11、12を低速
で回転させる予備的な巻線作業を行い、巻枠35の上方
で線材1の繰り出し側を把持する上側チャック装置4の
動きを制御することにより、巻枠35への線材1の供給
量を調節し、予備的な巻線作業の終了後には、線材1の
端部1aが溝部37から抜け出す寸前に至るまで、線材
1が溝部37から滑り出して巻枠35に巻線されるよう
にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボビンレスコイル
の巻線装置に関し、特にコイル製造に伴う線材屑の発生
を防止するための改良に関する。
【0002】
【従来の技術】ボビンレスコイルはブラシレスモータの
コイル等に用いられるが、このようなボビンレスコイル
を製造するための巻線装置としては、従来から、種々の
提案がなされている。
【0003】例えば特開昭56−49641号公報等に
は、ボビンレスコイルの巻初め端と巻終わり端に当たる
線材部位の絶縁被膜等をあらかじめ剥離してから巻線す
るとともに、図6に示すように、巻上がったボビンレス
コイル101のリード部102、103をコイル101
本体に密接させることにより、この状態でプリント基板
に半田付けできるようにして、省スペースを図ったもの
が提案されている。
【0004】さらに、本出願人による特開平4−109
571号公報では、巻始め端および巻終わり端のリード
部を、自動的にボビンレスコイルに密着した状態にでき
る巻線装置(巻線治具)が提案されている。
【0005】この巻線装置は、図7に示すように、軸部
104を備えた凸型治具部105と、軸部104が嵌合
する嵌挿穴106を備えた凹型治具部107から構成さ
れる。クランプ108に端部を保持された線材は、軸部
104先端を横断する横断溝109を通って、逃げ溝1
10側から軸部104の反対側にまで案内される。この
状態で凸型治具部105と凹型治具部107を嵌合さ
せ、嵌合した凸型治具部105と凹型治具部107を同
期して回転させることにより、線材は、横断溝109を
通り抜けた部分を巻始め端として、軸部104外周に巻
回されるようになっている。
【0006】この軸部104への巻線終了後は、線材の
巻終わり側の端部は、図示されないカッタで切断され、
さらに、図示されないローラ装置で巻上がったコイル側
に撫でつけられ、コイルに密着させられる。
【0007】一方、線材の巻始め端は、凸型治具部10
5を嵌挿穴106にさらに深く押し込むことにより、横
断溝109と嵌挿穴106の開口端部との間に挟み込ま
れて切断される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の巻線装置では、コイルの巻始め端側に線材屑
が発生してしまう。すなわち、巻始め端側の線材の切断
部は、横断溝109と嵌挿穴106の開口端部に挟まれ
る部分であるので、クランプ108に把持された端部か
ら逃げ溝110および横断溝109を通って切断部に至
る線材部分が、クランプ108側に余ってしまい、これ
は不要な線材屑となってしまう。このため、この従来の
巻線装置では、線材が無駄に消費されてしまううえ、線
材屑の廃棄のための排出装置が別途必要となっていた。
【0009】本発明は、このような問題点に着目してな
されたもので、コイル製造に伴う線材屑の発生を防止し
得る巻線装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、互いに先
端を対向させて配置されるとともに少なくとも一方が軸
方向に移動可能な一対のスピンドルと、これらのスピン
ドルの一方の先端に設けられスピンドルの回転に伴って
外周に線材が巻回される巻枠と、これらのスピンドルの
他方の先端に形成され前記スピンドルの軸方向の移動に
より前記巻枠の先端側が嵌合する嵌合穴と、前記巻枠の
先端側を縦断するように切り込んで形成された溝部と、
前記線材の端部付近を案内して前記溝部内に収容する線
材案内手段と、前記一対のスピンドルを同期的に回転さ
せる駆動手段とを備え、前記線材案内手段により前記溝
部内に前記線材を収容した後に、前記巻枠と嵌合穴を嵌
合し、前記一対のスピンドルを同期的に回転させること
により、前記巻枠外周に巻線作業を行う巻線装置におい
て、巻線作業に先立って前記スピンドルを低速で回転さ
せる予備的な巻線作業を行うとともに、この予備的な巻
線作業における前記線材の前記巻枠側への供給量を制御
することにより、予備的な巻線作業中に前記溝部内に収
容された線材を滑り出させて、前記線材の端部が前記溝
部の端部近傍に至るようにする制御手段を備えた。
【0011】第2の発明は、前記線材案内手段は、前記
線材を把持するとともに前記巻枠に対して移動可能な線
材把持手段を備え、前記制御手段は、前記線材の繰り出
し側を把持する前記線材把持手段の位置を制御する。
【0012】
【作用】第1の発明では、予備的な巻線作業において、
制御手段により巻枠側への線材の供給量を制御し、予備
的な巻線作業に必要な線材量よりも溝部内に収容されて
いる線材分だけ少ない線材が巻枠側に供給されるように
すれば、予備的な巻線作業前に溝部内に収容されていた
線材の大部分は予備的な巻線作業のために使用され、予
備的な巻線作業終了後には線材は溝部から完全に滑り出
す寸前に至るので、その後、巻線作業を行うようにすれ
ば、巻上がったコイルの巻始め端には余分な線材が残る
ことはない。したがって、コイルの巻始め端の余分な線
材を切断する作業は不要となり、巻線作業の作業効率が
向上するとともに、巻始め端を切断することにより生じ
る線材屑は発生せず、線材の無駄遣いが防止でき、また
線材屑の廃棄手段も不要となるので、コストダウンを図
ることができる。
【0013】第2の発明では、線材把持手段による把持
位置から先端に至る線材の長さと、線材把持手段自体の
位置を変えることによって、巻枠側への線材の供給量を
調整することができるので、制御手段は、線材把持手段
の移動を制御することにより、巻枠側への線材の供給量
を制御することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて、本発
明の実施の形態について説明する。
【0015】図1、図2に、本発明の巻線装置の全体構
成を示す。
【0016】図示されない繰り出し装置(テンション装
置)から繰り出された線材1は、案内プーリ2、3を介
して、線材案内手段である上側チャック装置4の一対の
把持部4a、4bの間に導かれる。なお、この線材1の
種類は限定されず、平角線等、任意の種類の線材を用い
ることができる。
【0017】案内プーリ2、3および上側チャック装置
4は、ガイド台5に取り付けられている。このガイド台
5は、アクチュエータ(モータまたはシリンダ)6によ
る駆動で、スピンドル支持台11に固定されたガイド枠
7に対して上下方向に移動自在となっており、このガイ
ド台5の上下動により上側チャック装置4が上下動する
ようになっている。なお、上側チャック装置4の一方の
把持部4bは、アクチュエータ8の駆動により、ガイド
台5に固定された把持部4a側に移動できるようになっ
ており、この結果、線材1は一対の把持部4a、4bの
間に把持されるようになっている。
【0018】上側チャック装置4の下方には、スピンド
ル支持台13側面に、線材案内手段である下側チャック
装置9が配置される。この下側チャック装置9は、一対
の把持部9a、9bの間に線材1を把持するとともに、
アクチュエータ10の駆動により、スピンドル支持台1
3の側面に沿って、上下方向と左右方向に移動自在とな
っている。
【0019】なお、これら上側チャック装置4および下
側チャック装置9の移動位置は図示されない制御装置に
よって認識され、この制御装置は、上側チャック装置4
および下側チャック装置9の移動および把持動作を制御
するようになっている。本発明では、後述するように、
上側チャック装置4、下側チャック装置9および後述す
るスピンドルモータ21を制御装置により適切に制御す
ることによって、ボビンレスコイルの巻始め端に無駄な
線材が生じないようにする。
【0020】上側チャック装置4と下側チャック装置9
の間には、一対のスピンドル11および12が、互いに
先端を対向させながら配置される。線材1は、上側チャ
ック装置4および下側チャック装置9により案内され、
スピンドル11先端の巻枠35に導かれる。
【0021】これらのスピンドル11および12は、そ
れぞれ、スピンドル支持台13およびこのスピンドル支
持台13に所定の間隔をもって配置されたスピンドル支
持台14に、軸受15および16を介して回転自在に支
持される。さらに、スピンドル12は、後述するよう
に、スピンドル支持台14に対して、摺動部46ととも
に軸方向に摺動自在となっている。
【0022】スピンドル支持台14のスピンドル支持台
13と反対側の側方には、固定板17が配置され、この
固定板17には、スピンドルモータ21が固設される。
このスピンドルモータ21は、図示されない制御装置に
制御されて、スピンドル11、12を同期的に回転駆動
する。さらに詳しく説明すると、スピンドルモータ21
からの回転力は、ベルト22を介して回転軸23に伝達
され、この回転軸23の回転が、回転軸23右端のプー
リ24からベルト25を介してスピンドル12に、ま
た、回転軸23左端のプーリ26からベルト27を介し
てスピンドル11にそれぞれ伝達される結果、スピンド
ル11とスピンドル12は同期して回転するようになっ
ている。
【0023】なお、スピンドル支持台13、スピンドル
支持台14および固定板17は、総て基台19上に固定
されている。また、回転軸23は、固定板17、スピン
ドル支持台14、スピンドル支持台13を貫通し、か
つ、これらに軸受を介して支持されている。
【0024】このようにスピンドル支持台13に支持さ
れるスピンドル11は、先端に巻治具31を備えてい
る。この巻治具31は先端に嵌合穴32を備え、この嵌
合穴32には、スピンドル12先端の巻枠35が嵌合す
る。
【0025】一方、スピンドル12は、先端に巻治具3
3を備えるとともに、中心軸上にスプライン軸34を備
えている。このスプライン軸34は、外周に形成された
スプラインにより、スピンドル12のスリーブ状の本体
および巻治具33とスプライン結合する。また、スプラ
イン軸34の基端側は固定板17を貫通し、プーリ36
において前述のベルト25と連係している。
【0026】一方、スプライン軸34の先端側は巻治具
33を貫通し、このスプライン軸34の巻治具33から
抜け出した部分に、巻枠35が形成されている。この巻
枠35は線材1が巻回される部分であるので、巻枠35
および巻枠35が嵌合する嵌合穴32の断面形状は、ボ
ビンレスコイルの形状(例えば本実施の形態では三角
形)と同一に形成される。
【0027】また、この巻枠35には、先端を縦断する
ように溝部37が形成される。この溝部37には、巻枠
35が嵌合穴32に嵌合していないときに、後述するよ
うな上側チャック装置4および下側チャック装置9の操
作により、ボビンレスコイルの巻始め端に当たる線材1
が導かれる。そして、スピンドル12を軸方向に動かし
て巻枠35と嵌合穴32を嵌合させたときには、溝部3
7が嵌合穴32からはみ出した部分はちょうど線材1の
幅となり、線材1は巻枠35を貫通した状態となるよう
に、スピンドル12の移動が制御される。
【0028】巻枠35への巻線は、このように嵌合穴3
2に先端側が嵌合した巻枠35の、嵌合穴32に収容さ
れていない部分に対して行われる。なお、本発明は、巻
線作業の開始時に、線材1を把持する上側チャック装置
4の上下動により、巻始め端の位置を調節する点に特徴
を備えているが、これについては、後に詳しく説明す
る。
【0029】このような巻線作業の間には、コイルに熱
風を吹きかけて、コイル外周の自己融着層を溶融する
が、このための熱風を発生する熱風装置38は、巻枠3
5の側方に備えられている。さらに、巻線の終了後に図
示されないカット装置により切断された巻終わり端は、
ローラ39aによりコイル本体側に撫でつけられて、コ
イル本体に密着させられるが、このローラ39aを備え
たローラ装置39が、巻枠35の側方に備えられてい
る。
【0030】ところで、巻枠35と嵌合穴32の嵌脱
は、スピンドル12が送り装置40によって軸方向に送
り出されることにより達成される。この送り装置40
は、ボールネジ41と、このボールネジ42の一端に連
結されたアクチュエータ42と、ボールネジ41の他端
を回転自在に支持する支持部材43と、ボールネジ41
の略中間部と螺合する螺合部材44から構成される。
【0031】さらに詳しく説明すると、ボールネジ41
を回転駆動するアクチュエータ42は、固定部材17に
固定されている。一方、スピンドル支持台14のスピン
ドル12を支持する部分は、軸受45を介してスピンド
ル支持台14に対して摺動自在の摺動部46となってお
り、送り装置40の螺合部材44は、この摺動部46の
端部に固定されている。これにより、ボールネジ41が
回転すると、螺合部材44はアクチュエータ42側また
は支持部材43側にボールネジ41に沿って移動する。
したがって、この螺合部材44に摺動部46を介して連
係するスピンドル12は、軸方向に移動することにな
る。このように送り装置40を作動させ、スピンドル1
2をスピンドル11側に前進させると、スピンドル12
先端の巻枠35は、相対するスピンドル11先端の嵌合
穴32に嵌合する。また、スピンドル12をスピンドル
11側から後退させると、巻枠35と嵌合穴32の嵌合
が外れるようになっている。
【0032】ところで、スピンドル12先端の巻治具3
3にはフランジ部33aが設けられている一方で、この
フランジ部33aとスピンドル支持台14の間に配置さ
れるように、板状のストッパ48が基台19上に固設さ
れている。これにより、スピンドル12がスピンドル1
1側から所定量以上後退しようとすると、フランジ部3
3aは、スピンドル12を取り囲むように加工されたス
トッパ48上端の当接部48aに当接する。このため、
スピンドル12が後退するのに対して、巻治具33はス
トッパ47と当接した位置から後退できず、巻枠35と
巻治具33は相対変位する。この結果、巻枠35外周に
巻き上げられたボビンレスコイルは、巻治具33の端部
と接触して巻枠35から前方に押し出される。
【0033】この構成について、図3に基づいて、さら
に詳しく説明する。図示されるように、巻治具33は端
部に小フランジ部33bを備え、この小フランジ部33
bは、スピンドル12の先端12b側に形成される収容
部12aに収容されている。さらに、スピンドル12の
先端12bと小フランジ部33bとの間には、リターン
スプリング48が介装されている。
【0034】このリターンスプリング48の付勢力は、
通常、巻治具33をスピンドル12の先端12b側に押
し付け、巻治具33とスピンドル12とを一体に保って
いる。これに対して、スピンドル12が後退し、フラン
ジ部33aがストッパ47と当接した後、スピンドル1
2をさらに後退させようとすると、巻治具33が不動で
あるのに対して、スピンドル12はリターンスプリング
48を縮ませて後退する。この結果、巻枠35は巻治具
33内に収容されるような形で後退して行くことにな
り、巻枠35外周のコイルは巻治具33の先端部と当接
して前方に押し出される。
【0035】このように巻枠35の先端側まで押し出さ
れたコイルを巻枠35から完全に取り外して、所定の場
所に排出するために、図1、図2に示すようなコイル排
出装置50が設けられる。このコイル排出装置50は、
シリンダ51と、このシリンダ51のロッド先端に設け
られた押し出し部材52から構成される。この押し出し
部材52は、シリンダ51の伸張により前方に伸び出
し、巻枠35先端のコイルと当接し、このコイルをシュ
ート53側に押し出して、シュート53へと落下させる
ようになっている。シュート53に落下したコイルは、
シュート53を滑り落ちて、完成品として所定の場所に
搬送される。
【0036】つぎに作用を説明する。
【0037】巻線作業を行うときは、まず、案内プーリ
2、3により導かれた線材1を、先端側を所定量だけ余
すように、上側チャック装置4で把持する。続いて、上
側チャック装置4は下降して、線材1の先端部を下側チ
ャック装置9側に案内する。そして、下側チャック装置
9は線材1の先端部を把持するとともに、上側チャック
装置4は線材1の把持を解除する。このとき、スピンド
ル12はスピンドル11側から後退しており、巻枠35
は巻治具31の嵌合穴32から外れている。
【0038】このように線材1の先端を把持した下側チ
ャック装置9を所定の位置に移動して、線材1を所定の
位置に配置する。この状態でスピンドル12をスピンド
ル11側に前進させることにより、巻枠35は、線材1
を溝部37に収容しつつ、嵌合穴32に嵌合する。その
後、上側チャック装置4は、線材1の繰り出し側をスピ
ンドル11、12の上方で再び把持し、下側チャック装
置9は線材1を解放する。
【0039】つぎに、このように上側チャック装置4で
線材1を把持した状態で、スピンドルモータ21を低速
で駆動することにより、スピンドル11、12を同期的
に低速回転させて、巻枠35へ線材1を所定の巻数(例
えば1周)だけ巻き付ける予備的な巻線作業を行う。こ
の低速回転による予備的な巻線作業の間に、上側チャッ
ク装置4は、巻線の進行に同期して下降し、この下降分
の線材が巻枠35側に供給され、巻枠35外周に巻き付
けられる。
【0040】この場合、スピンドル11、12の回転速
度(回転数)および上側チャック装置の下降速度(下降
量)は、制御装置により制御されるが、本発明では、あ
らかじめ知られている巻枠35への巻線に必要な線材1
の長さ、および上側チャック装置4から下方の線材1の
長さ(例えば上側チャック装置4と下側チャック装置9
との間に張られた線材1の長さとして算出できる)に基
づいて、予備的な巻線作業が終了したときに、線材1の
端部がちょうど溝部37から抜け出す寸前まで滑り出す
ように、上側チャック装置の下降量を制御する。すなわ
ち、上側チャック装置4の下降量(線材1の供給量)
を、スピンドル11、12の回転数(予備的な巻線作業
に必要な線材1の長さ)より所定量だけ短くすることに
より、図4に示すように、線材1の先端部1aは、予備
的な巻線作業の間に溝部37内を滑って、ちょうど溝部
37の端部寸前に達するようにされる。これにより、コ
イルの巻始め端に当たる線材1の先端1a側には余分な
線材1が残らないようにすることができる。
【0041】なお、この予備的な巻線作業は、上述のよ
うに上側チャック装置4を下降させながら行うのではな
く、あらかじめ上側チャック装置4を下降させ、上側チ
ャック装置4の下方に線材1を所定量だけ余らせてお
き、この線材1を巻枠35に巻き付けるようにしてもよ
い。
【0042】この予備的な巻線作業の後に、上側チャッ
ク装置4による線材1の把持を解除し、巻枠35への本
格的な巻線作業が開始される。巻線作業終了後は、線材
1を切断し、この切断された巻終わり端をローラ装置3
9によりコイル本体側に密着させた後、スピンドル12
を後退させ、排出装置50を作動させて、巻上がったコ
イルをシュート53側に排出する。
【0043】このように本発明によれば、巻線作業に続
いて巻始め端側を切断しなくても、図5に示すように、
コイル60の巻始め端61としては、予備的な巻線作業
後に巻枠35の溝部37内に残った部分しか残らない。
したがって、本発明では、線材の切断作業が省略でき巻
線作業の工程が少なくなるので作業効率が向上するとと
もに、線材屑の発生が防止でき、線材の無駄遣いが防止
でき、線材屑の廃棄のための装置も不要となり、コスト
ダウンがはかれる。
【0044】
【発明の効果】第1の発明によれば、予備的な巻線作業
において、制御手段により巻枠側への線材の供給量を制
御し、予備的な巻線作業に必要な線材量よりも溝部内に
収容されている線材分だけ少ない線材が巻枠側に供給さ
れるようにすれば、予備的な巻線作業前に溝部内に収容
されていた線材の大部分は予備的な巻線作業のために使
用され、予備的な巻線作業終了後には線材は溝部から完
全に滑り出す寸前に至るので、その後、巻線作業を行う
ようにすれば、巻上がったコイルの巻始め端には余分な
線材が残ることはない。したがって、コイルの巻始め端
の余分な線材を切断する作業は不要となり、巻線作業の
作業効率が向上するとともに、巻始め端を切断すること
により生じる線材屑は発生せず、線材の無駄遣いが防止
でき、また線材屑の廃棄手段も不要となるので、コスト
ダウンを図ることができる。
【0045】第2の発明によれば、線材把持手段による
把持位置から先端に至る線材の長さと、線材把持手段自
体の位置を変えることにより、巻枠側への線材の供給量
を調整することができるので、制御手段は、線材把持手
段の移動を制御することにより、巻枠側への線材の供給
量を制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す斜視図である。
【図2】同じく断面図である。
【図3】同じくスピンドルを示す断面図である。
【図4】同じく巻枠を示す断面図である。
【図5】同じく巻上がったコイルを示す概略図である。
【図6】ボビンレスコイルを示す斜視図である。
【図7】従来例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 線材 1a 端部 2 案内プーリ 3 案内プーリ 4 上側チャック装置 4a 把持部 4b 把持部 5 ガイド板 6 アクチュエータ 7 ガイド枠 8 アクチュエータ 9 下側チャック装置 9a 把持部 9b 把持部 10 アクチュエータ 11 スピンドル 12 スピンドル 13 スピンドル支持台 14 スピンドル支持台 17 固定板 19 基台 21 スピンドルモータ 31 巻治具 32 嵌合穴 33 巻治具 34 スプライン軸 35 巻枠 37 溝部 40 送り装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに先端を対向させて配置されるととも
    に少なくとも一方が軸方向に移動可能な一対のスピンド
    ルと、 これらのスピンドルの一方の先端に設けられスピンドル
    の回転に伴って外周に線材が巻回される巻枠と、 これらのスピンドルの他方の先端に形成され前記スピン
    ドルの軸方向の移動により前記巻枠の先端側が嵌合する
    嵌合穴と、 前記巻枠の先端側を縦断するように切り込んで形成され
    た溝部と、 前記線材の端部付近を案内して前記溝部内に収容する線
    材案内手段と、 前記一対のスピンドルを同期的に回転させる駆動手段
    と、 を備え、前記線材案内手段により前記溝部内に前記線材
    を収容した後に、前記巻枠と嵌合穴を嵌合し、前記一対
    のスピンドルを同期的に回転させることにより、前記巻
    枠外周に巻線作業を行う巻線装置において、 巻線作業に先立って前記スピンドルを低速で回転させる
    予備的な巻線作業を行うとともに、この予備的な巻線作
    業における前記線材の前記巻枠側への供給量を制御する
    ことにより、予備的な巻線作業中に前記溝部内に収容さ
    れた線材を滑り出させて、前記線材の端部が前記溝部の
    端部近傍に至るようにする制御手段を備えたことを特徴
    とする巻線装置。
  2. 【請求項2】前記線材案内手段は、前記線材を把持する
    とともに前記巻枠に対して移動可能な線材把持手段を備
    え、前記制御手段は、前記線材の繰り出し側を把持する
    前記線材把持手段の位置を制御することを特徴とする請
    求項1に記載の巻線装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20040037326A (ko) * 2002-10-28 2004-05-07 권상호 마이크로 모터 코일용 와이어 박판을 제조하는 데사용되는 와인딩된 와이어를 제조하는 회전체 및 이회전체를 구비한 와인딩 장치

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KR20040037326A (ko) * 2002-10-28 2004-05-07 권상호 마이크로 모터 코일용 와이어 박판을 제조하는 데사용되는 와인딩된 와이어를 제조하는 회전체 및 이회전체를 구비한 와인딩 장치

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