JPH10303498A - 半導体レ−ザ素子 - Google Patents
半導体レ−ザ素子Info
- Publication number
- JPH10303498A JPH10303498A JP12302497A JP12302497A JPH10303498A JP H10303498 A JPH10303498 A JP H10303498A JP 12302497 A JP12302497 A JP 12302497A JP 12302497 A JP12302497 A JP 12302497A JP H10303498 A JPH10303498 A JP H10303498A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- semiconductor laser
- cladding layer
- light
- active layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Semiconductor Lasers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ファ−・フィ−ルド・パタ−ンの単峰性を維
持しつつ垂直方向の放射角を低減する半導体レ−ザ素子
を提供する。 【解決手段】 少なくとも、クラッド層5、8により活
性層6を挟持した構成の半導体レ−ザ素子1において、
少なくとも、前記一方のクラッド層5は前記活性層6に
隣接した第1の層4bと、この第1の層4bと隣接し、
この第1の層4bよりも高い屈折率を有する第2の層4
aとにより構成され、かつ前記第1の層4bの厚さが5
00nm以下とする。
持しつつ垂直方向の放射角を低減する半導体レ−ザ素子
を提供する。 【解決手段】 少なくとも、クラッド層5、8により活
性層6を挟持した構成の半導体レ−ザ素子1において、
少なくとも、前記一方のクラッド層5は前記活性層6に
隣接した第1の層4bと、この第1の層4bと隣接し、
この第1の層4bよりも高い屈折率を有する第2の層4
aとにより構成され、かつ前記第1の層4bの厚さが5
00nm以下とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信用光源や光
ディスク装置の光源等に用いられる半導体レ−ザ素子に
関する。
ディスク装置の光源等に用いられる半導体レ−ザ素子に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に、光通信用光源や光ディスク装
置等の光源に用いられる半導体レ−ザ素子は、ストライ
プ構造を有している。レ−ザ光の水平方向の放射角θH
は半値幅で表現して10°〜15°程度と比較的狭い
が、垂直方向の放射角θV は30°〜50°と大きく広
がる。レ−ザ光の垂直方向の放射角θV が大きく広がる
のは、発光領域である活性層の厚さが50nm〜100
nmと極めて薄く、閉じ込められているレ−ザ光が光の
出射面から出射される際に、強く回折するからである。
このことは、他の光学系との結合、例えば、光ディスク
装置の光ピックアップにおけるレンズあるいは、光通信
用光システムにおける光ファイバとの結合を行う場合の
結合効率を低下させる原因となる。このレ−ザ光の垂直
方向の放射角θV の広がりを減少させるためには、活性
層とクラッド層間の屈折率差を小さくするか、活性層を
十分に薄く、例えば、活性層の厚さを50nmにする等
の手段が考えられるが、いずれの場合も、発振しきい値
電流の増加等のレ−ザ発振特性の劣化を伴う。そこで、
特公昭57−12312号公報に開示されている半導体
レ−ザ素子が考案された。以下に特公昭57−1231
2号公報に開示された半導体レ−ザ素子について説明す
る。
置等の光源に用いられる半導体レ−ザ素子は、ストライ
プ構造を有している。レ−ザ光の水平方向の放射角θH
は半値幅で表現して10°〜15°程度と比較的狭い
が、垂直方向の放射角θV は30°〜50°と大きく広
がる。レ−ザ光の垂直方向の放射角θV が大きく広がる
のは、発光領域である活性層の厚さが50nm〜100
nmと極めて薄く、閉じ込められているレ−ザ光が光の
出射面から出射される際に、強く回折するからである。
このことは、他の光学系との結合、例えば、光ディスク
装置の光ピックアップにおけるレンズあるいは、光通信
用光システムにおける光ファイバとの結合を行う場合の
結合効率を低下させる原因となる。このレ−ザ光の垂直
方向の放射角θV の広がりを減少させるためには、活性
層とクラッド層間の屈折率差を小さくするか、活性層を
十分に薄く、例えば、活性層の厚さを50nmにする等
の手段が考えられるが、いずれの場合も、発振しきい値
電流の増加等のレ−ザ発振特性の劣化を伴う。そこで、
特公昭57−12312号公報に開示されている半導体
レ−ザ素子が考案された。以下に特公昭57−1231
2号公報に開示された半導体レ−ザ素子について説明す
る。
【0003】図4は、特公昭57−12312号公報に
開示された従来の半導体レ−ザ素子の斜視図である。半
導体レ−ザ素子100はn−GaAs基板101上にn
−GaAlAsクラッド層102、n−GaAs光ガイ
ド層103、n−GaAlAsクラッド層104、ノン
ド−プGaAs活性層105、p−GaAlAsクラッ
ド層106及びp−GaAsコンタクト層107を順次
積層し、p−GaAsコンタクト層107上にはpオ−
ミック電極109が形成されている。なお、積層方向と
反対側のn−GaAs基板101にはnオ−ミック電極
108が形成されている。n−GaAs光ガイド層10
3は、ノンド−プGaAs活性層105と同一屈折率か
つ、略同一の厚さを有し、このノンド−プGaAs活性
層105からしみ出た光をガイドするもので、n−Ga
AlAsクラッド層102とn−GaAlAsクラッド
層104との間に形成されている。n−GaAlAsク
ラッド層102、104及びp−GaAlAsクラッド
層106の屈折率はノンド−プGaAs活性層105の
屈折率よりも小である。nオ−ミック電極108及びp
オ−ミック電極109側から電流を注入し、発振しきい
値以上になるとレ−ザ発振が生じ、これは、ノンド−プ
GaAs活性層105からレ−ザ光として放出される。
開示された従来の半導体レ−ザ素子の斜視図である。半
導体レ−ザ素子100はn−GaAs基板101上にn
−GaAlAsクラッド層102、n−GaAs光ガイ
ド層103、n−GaAlAsクラッド層104、ノン
ド−プGaAs活性層105、p−GaAlAsクラッ
ド層106及びp−GaAsコンタクト層107を順次
積層し、p−GaAsコンタクト層107上にはpオ−
ミック電極109が形成されている。なお、積層方向と
反対側のn−GaAs基板101にはnオ−ミック電極
108が形成されている。n−GaAs光ガイド層10
3は、ノンド−プGaAs活性層105と同一屈折率か
つ、略同一の厚さを有し、このノンド−プGaAs活性
層105からしみ出た光をガイドするもので、n−Ga
AlAsクラッド層102とn−GaAlAsクラッド
層104との間に形成されている。n−GaAlAsク
ラッド層102、104及びp−GaAlAsクラッド
層106の屈折率はノンド−プGaAs活性層105の
屈折率よりも小である。nオ−ミック電極108及びp
オ−ミック電極109側から電流を注入し、発振しきい
値以上になるとレ−ザ発振が生じ、これは、ノンド−プ
GaAs活性層105からレ−ザ光として放出される。
【0004】ノンド−プGaAs活性層105から放出
されたレ−ザ光は、前記した如く、n−GaAlAsク
ラッド層102、104及びp−GaAlAsクラッド
層106の屈折率がノンド−プGaAs活性層105の
屈折率よりも小であるので、反導波作用により、半導体
レ−ザ素子100内に垂直横モ−ドがブロ−ドに広げら
れる。従って、半導体レ−ザ素子100から放出される
レ−ザ光の回折効果が緩和されるので、レ−ザ光の垂直
方向の放射角は狭くなる。
されたレ−ザ光は、前記した如く、n−GaAlAsク
ラッド層102、104及びp−GaAlAsクラッド
層106の屈折率がノンド−プGaAs活性層105の
屈折率よりも小であるので、反導波作用により、半導体
レ−ザ素子100内に垂直横モ−ドがブロ−ドに広げら
れる。従って、半導体レ−ザ素子100から放出される
レ−ザ光の回折効果が緩和されるので、レ−ザ光の垂直
方向の放射角は狭くなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、半導体
レ−ザ素子100の構造では、レ−ザ光の強度分布は、
レ−ザ光が閉じ込められるノンド−プn−GaAs活性
層105及びn−GaAs光ガイド層103で高くなる
ため、ファ−・フィ−ルド・パタ−ンが双峰性になり易
かった。このため、外部光学系との結合効率が下がり、
レ−ザ光の利用効率が低く、光通信システムや光ディス
ク装置等の消費電力が上昇するといった問題があった。
そこで、本発明は、上記のような問題点を解消するため
になされたもので、ファ−・フィ−ルド・パタ−ンの単
峰性を維持しつつ垂直方向の放射角を低減する半導体レ
−ザ素子を提供することを目的とする。
レ−ザ素子100の構造では、レ−ザ光の強度分布は、
レ−ザ光が閉じ込められるノンド−プn−GaAs活性
層105及びn−GaAs光ガイド層103で高くなる
ため、ファ−・フィ−ルド・パタ−ンが双峰性になり易
かった。このため、外部光学系との結合効率が下がり、
レ−ザ光の利用効率が低く、光通信システムや光ディス
ク装置等の消費電力が上昇するといった問題があった。
そこで、本発明は、上記のような問題点を解消するため
になされたもので、ファ−・フィ−ルド・パタ−ンの単
峰性を維持しつつ垂直方向の放射角を低減する半導体レ
−ザ素子を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体レ−ザ素
子は、少なくとも、クラッド層により活性層を挟持した
構成の半導体レ−ザ素子において、少なくとも、前記一
方のクラッド層は前記活性層に隣接した第1の層と、こ
の第1の層と隣接し、この第1の層よりも高い屈折率を
有する第2の層とにより構成され、かつ前記第1の層の
厚さが500nm以下であることを特徴とする。
子は、少なくとも、クラッド層により活性層を挟持した
構成の半導体レ−ザ素子において、少なくとも、前記一
方のクラッド層は前記活性層に隣接した第1の層と、こ
の第1の層と隣接し、この第1の層よりも高い屈折率を
有する第2の層とにより構成され、かつ前記第1の層の
厚さが500nm以下であることを特徴とする。
【0007】本発明の半導体レ−ザによれば、以下の作
用がある。前記第1の層の厚さを500nm以下にして
いるので、レ−ザ光発振を容易に可能としている。ま
た、前記活性層から前記第1の層へしみ出したレ−ザ光
は、前記第2の層の屈折率が前記第1の層よりも高いの
で、反導波作用により前記第2の層方向に広げられて行
く。この結果、レ−ザ光は、活性層から前記第2の層に
跨がった広い分布となり、出射されるレ−ザ光は回折効
果が緩和されるので、ファ−・フィ−ルド・パタ−ンが
単峰性となり、垂直方向の放射角を狭くすることができ
る。
用がある。前記第1の層の厚さを500nm以下にして
いるので、レ−ザ光発振を容易に可能としている。ま
た、前記活性層から前記第1の層へしみ出したレ−ザ光
は、前記第2の層の屈折率が前記第1の層よりも高いの
で、反導波作用により前記第2の層方向に広げられて行
く。この結果、レ−ザ光は、活性層から前記第2の層に
跨がった広い分布となり、出射されるレ−ザ光は回折効
果が緩和されるので、ファ−・フィ−ルド・パタ−ンが
単峰性となり、垂直方向の放射角を狭くすることができ
る。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明による半導体レ−ザ素子の
一実施例について図を参照しながら以下に説明する。図
1は、本発明の第1の実施例の半導体レ−ザ素子の斜視
図である。
一実施例について図を参照しながら以下に説明する。図
1は、本発明の第1の実施例の半導体レ−ザ素子の斜視
図である。
【0009】本発明の半導体レ−ザ素子1は、従来の半
導体レ−ザ素子100のノンド−プGaAs活性層10
5下部に形成されたn−GaAlAsクラッド層10
2、n−GaAs光ガイド層103及びn−GaAlA
sクラッド層104の代わりにn−GaAlAsクラッ
ド層102を活性層105と平行方向に活性層105に
隣接したn−Ga0.45Al0.55As層と前記n−Ga
0.45Al0.55As層よりも屈折率の大きいn−Ga0.5
Al0.5 As層に分割したものである。
導体レ−ザ素子100のノンド−プGaAs活性層10
5下部に形成されたn−GaAlAsクラッド層10
2、n−GaAs光ガイド層103及びn−GaAlA
sクラッド層104の代わりにn−GaAlAsクラッ
ド層102を活性層105と平行方向に活性層105に
隣接したn−Ga0.45Al0.55As層と前記n−Ga
0.45Al0.55As層よりも屈折率の大きいn−Ga0.5
Al0.5 As層に分割したものである。
【0010】本発明の半導体レ−ザ素子1は、以下に示
す構造である。n−GaAs基板2上にn−GaAsバ
ッファ層3(Siド−プ、1×1018cm-3)、n−G
a0.5 Al0.5 As下部第1クラッド層4a(Siド−
プ、1×1018cm-3)、n−Ga0.45Al0.55As下
部第2クラッド層4b(Siド−プ、1×1018c
m-3)、Ga0.87Al0.13As活性層6(ノンド−
プ)、p−Ga0.45Al0.55As上部第1クラッド層7
a(Znド−プ、1×1018cm-3)、p−Ga0.3 A
l0.7 Asエッチング停止層8(Znド−プ、1×10
18cm-3)、p−Ga0.45Al0.55As上部第2クラッ
ド層7b(Znド−プ、2×1018cm-3)を順次積層
し、p−Ga0.45Al0.55As上部第2クラッド層7b
の中央部をp−Ga0.3 Al0.7 Asエッチング停止層
8までエッチング除去し、リッジ部10を形成してい
る。更に、リッジ部10を挟み一対の電流狭窄層11、
11(Siド−プ、1×1018cm-3)を形成し、その
後、p−GaAsキャップ層12(Znド−プ、2×1
018cm-3)を積層し、p−GaAsキャップ層12上
にpオ−ミッック電極14を形成する。また、積層方向
と反対側のn−GaAs基板2にnオ−ミック電極13
を形成する。
す構造である。n−GaAs基板2上にn−GaAsバ
ッファ層3(Siド−プ、1×1018cm-3)、n−G
a0.5 Al0.5 As下部第1クラッド層4a(Siド−
プ、1×1018cm-3)、n−Ga0.45Al0.55As下
部第2クラッド層4b(Siド−プ、1×1018c
m-3)、Ga0.87Al0.13As活性層6(ノンド−
プ)、p−Ga0.45Al0.55As上部第1クラッド層7
a(Znド−プ、1×1018cm-3)、p−Ga0.3 A
l0.7 Asエッチング停止層8(Znド−プ、1×10
18cm-3)、p−Ga0.45Al0.55As上部第2クラッ
ド層7b(Znド−プ、2×1018cm-3)を順次積層
し、p−Ga0.45Al0.55As上部第2クラッド層7b
の中央部をp−Ga0.3 Al0.7 Asエッチング停止層
8までエッチング除去し、リッジ部10を形成してい
る。更に、リッジ部10を挟み一対の電流狭窄層11、
11(Siド−プ、1×1018cm-3)を形成し、その
後、p−GaAsキャップ層12(Znド−プ、2×1
018cm-3)を積層し、p−GaAsキャップ層12上
にpオ−ミッック電極14を形成する。また、積層方向
と反対側のn−GaAs基板2にnオ−ミック電極13
を形成する。
【0011】ところで、n−Ga0.5 Al0.5 As下部
第1クラッド層4aとn−Ga0.45Al0.55As下部第
2クラッド層4bとを合わせたものはnクラッド層5で
あり、p−Ga0.45Al0.55As上部第1クラッド層7
aとp−Ga0.45Al0.55As上部第2クラッド層7b
とを合わせたものはpクラッド層8である。
第1クラッド層4aとn−Ga0.45Al0.55As下部第
2クラッド層4bとを合わせたものはnクラッド層5で
あり、p−Ga0.45Al0.55As上部第1クラッド層7
aとp−Ga0.45Al0.55As上部第2クラッド層7b
とを合わせたものはpクラッド層8である。
【0012】n−Ga0.45Al0.55As下部第2クラッ
ド層4bの厚さは、500nm以下であり、レ−ザ発振
をしやすくしている。この厚さが500nm以上になる
と、Ga0.87Al0.13As活性層6からの光のしみ出し
が小さくなり、垂直方向の放射角が広がってしまう。ま
た、一般的に、Ga1-x Alx As(0 <X <1 )の屈
折率nは、Alの割合(X )と逆比例するので、n−G
a0.5 Al0.5 As下部第1クラッド層4aの屈折率
は、n−Ga0.45Al0.55As下部第2クラッド層4b
の屈折率よりも大きくなっている。
ド層4bの厚さは、500nm以下であり、レ−ザ発振
をしやすくしている。この厚さが500nm以上になる
と、Ga0.87Al0.13As活性層6からの光のしみ出し
が小さくなり、垂直方向の放射角が広がってしまう。ま
た、一般的に、Ga1-x Alx As(0 <X <1 )の屈
折率nは、Alの割合(X )と逆比例するので、n−G
a0.5 Al0.5 As下部第1クラッド層4aの屈折率
は、n−Ga0.45Al0.55As下部第2クラッド層4b
の屈折率よりも大きくなっている。
【0013】このような構造の半導体レ−ザ素子1は、
Ga0.87Al0.13As活性層6からn−Ga0.45Al
0.55As下部第2クラッド層4b及びp−Ga0.45Al
0.55As上部第1クラッド層7aにしみ出した光のう
ち、n−Ga0.45Al0.55As下部第2クラッド層4b
へしみ出した光は、反導波作用により、更により高い屈
折率を有するn−Ga0.5 Al0.5 As下部第1クラッ
ド層4a側へ広げられていく。
Ga0.87Al0.13As活性層6からn−Ga0.45Al
0.55As下部第2クラッド層4b及びp−Ga0.45Al
0.55As上部第1クラッド層7aにしみ出した光のう
ち、n−Ga0.45Al0.55As下部第2クラッド層4b
へしみ出した光は、反導波作用により、更により高い屈
折率を有するn−Ga0.5 Al0.5 As下部第1クラッ
ド層4a側へ広げられていく。
【0014】この結果、半導体レ−ザ素子1内で広いブ
ロ−ド分布を有する光となるため、半導体レ−ザ素子1
から出射されるレ−ザ光は、回折効果が緩和され、垂直
方向の放射角θV を狭くすることができる。半導体レ−
ザ素子1はこのような構造にすることによって、垂直方
向の放射角θV を狭く絞ることができるので、レ−ザ光
の利用効率が増し、光ディスク装置等の消費電力を低減
することができる。なお、本実施例では、nクラッド層
5側を所定の条件を満たす2層構造にしたが、その代わ
りにpクラッド層8側をnクラッド層5と同様の条件を
満たす2層構造にしても本発明と同等の効果が得られる
ことは言うまでもない。即ち、pクラッド層8をp−G
a0.45Al0.55As上部第1クラッド層7aの厚さを5
00nm以下にすると共に、p−Ga0.45Al0.55As
上部第2クラッド層7bをp−Ga0.5 Al0.5 As層
にする。
ロ−ド分布を有する光となるため、半導体レ−ザ素子1
から出射されるレ−ザ光は、回折効果が緩和され、垂直
方向の放射角θV を狭くすることができる。半導体レ−
ザ素子1はこのような構造にすることによって、垂直方
向の放射角θV を狭く絞ることができるので、レ−ザ光
の利用効率が増し、光ディスク装置等の消費電力を低減
することができる。なお、本実施例では、nクラッド層
5側を所定の条件を満たす2層構造にしたが、その代わ
りにpクラッド層8側をnクラッド層5と同様の条件を
満たす2層構造にしても本発明と同等の効果が得られる
ことは言うまでもない。即ち、pクラッド層8をp−G
a0.45Al0.55As上部第1クラッド層7aの厚さを5
00nm以下にすると共に、p−Ga0.45Al0.55As
上部第2クラッド層7bをp−Ga0.5 Al0.5 As層
にする。
【0015】次に、本発明の第2の実施例について説明
する。図2は、本発明の第2の実施例の半導体レ−ザ素
子の斜視図である。前述した構成と同一構成部分には同
一符号を付し、説明を省略する。図2に示す半導体レ−
ザ素子15は、図1に示す半導体レ−ザ素子1のp−G
a0.45Al0.55As上部第2クラッド層7bをp−Ga
0.5 Al0.5 As上部第2クラッド層7b′(Znド−
プ、2×1018cm-3)に置き換えたものに等しい。
する。図2は、本発明の第2の実施例の半導体レ−ザ素
子の斜視図である。前述した構成と同一構成部分には同
一符号を付し、説明を省略する。図2に示す半導体レ−
ザ素子15は、図1に示す半導体レ−ザ素子1のp−G
a0.45Al0.55As上部第2クラッド層7bをp−Ga
0.5 Al0.5 As上部第2クラッド層7b′(Znド−
プ、2×1018cm-3)に置き換えたものに等しい。
【0016】この半導体レ−ザ素子15の構造において
は、Ga0.87Al0.13As活性層6からn−Ga0.45A
l0.55As下部第2クラッド層5及びp−Ga0.5 Al
0.5As上部第1クラッド層7aへしみ出した光は、n
−Ga0.5 Al0.5 As下部第1クラッド層4a及びp
−Ga0.5 Al0.5 As上部第2クラッド層7b′が高
い屈折率を有するため、反導波作用により、更にn−G
a0.5 Al0.5 As下部第1クラッド層4a側及びp−
Ga0.5 Al0.5 As上部第2クラッド層7b′側へ対
称性を有して広げられていく。
は、Ga0.87Al0.13As活性層6からn−Ga0.45A
l0.55As下部第2クラッド層5及びp−Ga0.5 Al
0.5As上部第1クラッド層7aへしみ出した光は、n
−Ga0.5 Al0.5 As下部第1クラッド層4a及びp
−Ga0.5 Al0.5 As上部第2クラッド層7b′が高
い屈折率を有するため、反導波作用により、更にn−G
a0.5 Al0.5 As下部第1クラッド層4a側及びp−
Ga0.5 Al0.5 As上部第2クラッド層7b′側へ対
称性を有して広げられていく。
【0017】この結果、半導体レ−ザ素子1から出射さ
れるレ−ザ光は、半導体レ−ザ素子15内で対称性を有
した広いブロ−ドな分布を有する光となり、実施例1の
場合よりも回折効果が緩和され、更に垂直方向の放射角
θV を狭くすることができる。
れるレ−ザ光は、半導体レ−ザ素子15内で対称性を有
した広いブロ−ドな分布を有する光となり、実施例1の
場合よりも回折効果が緩和され、更に垂直方向の放射角
θV を狭くすることができる。
【0018】このため、回折効果は一層緩和され、ファ
−・フィ−ルド・パタ−ンの垂直方向の放射角θV の対
称性も良好になり、本発明の第1の実施例の場合よりも
垂直方向の放射角θV を一層狭くすることができる。実
施例2の半導体レ−ザ素子15はファ−・フィ−ルド・
パタ−ンが対称性を有し、かつ、垂直方向の放射角θV
を一層狭く絞ることができるので、結合効率の一層の向
上が求められる光ファイバ等との外部光学系との結合を
行う場合に最適である。
−・フィ−ルド・パタ−ンの垂直方向の放射角θV の対
称性も良好になり、本発明の第1の実施例の場合よりも
垂直方向の放射角θV を一層狭くすることができる。実
施例2の半導体レ−ザ素子15はファ−・フィ−ルド・
パタ−ンが対称性を有し、かつ、垂直方向の放射角θV
を一層狭く絞ることができるので、結合効率の一層の向
上が求められる光ファイバ等との外部光学系との結合を
行う場合に最適である。
【0019】次に、本発明の半導体レ−ザ素子1、15
のファ−・フィ−ルド・パタ−ンとその垂直方向の放射
角θV について説明する。図3は半導体レ−ザ素子1、
15のファ−・フィ−ルド・パタ−ンとその垂直方向の
放射角θV を示す図である。図3(A)は、半導体レ−
ザ素子から出射されるレ−ザ光の水平方向の放射角θH
及び垂直方向の放射角θV を示す図である。図3(B)
は、垂直方向の放射角θV を本発明の半導体レ−ザ素子
1、15と従来の半導体レ−ザ素子100との比較図で
ある。図3(B)中、(a)は、半導体レ−ザ1素子、
(b)は、半導体レ−ザ素子15、(c)は、従来の半
導体レ−ザ素子100のファ−・フィ−ルド・パタ−ン
の垂直方向の放射角θV である。ここで、垂直方向の放
射角θV は半値幅となるレ−ザ光の強度である。
のファ−・フィ−ルド・パタ−ンとその垂直方向の放射
角θV について説明する。図3は半導体レ−ザ素子1、
15のファ−・フィ−ルド・パタ−ンとその垂直方向の
放射角θV を示す図である。図3(A)は、半導体レ−
ザ素子から出射されるレ−ザ光の水平方向の放射角θH
及び垂直方向の放射角θV を示す図である。図3(B)
は、垂直方向の放射角θV を本発明の半導体レ−ザ素子
1、15と従来の半導体レ−ザ素子100との比較図で
ある。図3(B)中、(a)は、半導体レ−ザ1素子、
(b)は、半導体レ−ザ素子15、(c)は、従来の半
導体レ−ザ素子100のファ−・フィ−ルド・パタ−ン
の垂直方向の放射角θV である。ここで、垂直方向の放
射角θV は半値幅となるレ−ザ光の強度である。
【0020】図3(B)に示すように、従来の半導体レ
−ザ素子100ではファ−・フィ−ルド・パタ−ンは双
峰性であり、垂直方向の放射角θV は35°と大きい
が、本発明の半導体レ−ザ素子1、15ではファ−・フ
ィ−ルド・パタ−ンは単峰性であり、垂直方向の放射角
θV は、それぞれ25°、20°と大幅に狭くなってい
る。
−ザ素子100ではファ−・フィ−ルド・パタ−ンは双
峰性であり、垂直方向の放射角θV は35°と大きい
が、本発明の半導体レ−ザ素子1、15ではファ−・フ
ィ−ルド・パタ−ンは単峰性であり、垂直方向の放射角
θV は、それぞれ25°、20°と大幅に狭くなってい
る。
【0021】このように本発明の半導体レ−ザ素子1、
15の構造によれば、ファ−・フィ−ルド・パタ−ンが
単峰性であり、かつ垂直方向の放射角θV を大幅に狭く
することができる。
15の構造によれば、ファ−・フィ−ルド・パタ−ンが
単峰性であり、かつ垂直方向の放射角θV を大幅に狭く
することができる。
【0022】以上のように、本発明の半導体レ−ザ素子
1、15によれば、レ−ザ発振がしやすく、ファ−・フ
ィ−ルド・パタ−ンが単峰性で垂直方向の放射角θV を
狭く絞ることができるので、光通信システムや光ディス
ク装置等の外部光学系等との結合効率を向上させること
ができる。
1、15によれば、レ−ザ発振がしやすく、ファ−・フ
ィ−ルド・パタ−ンが単峰性で垂直方向の放射角θV を
狭く絞ることができるので、光通信システムや光ディス
ク装置等の外部光学系等との結合効率を向上させること
ができる。
【0023】
【発明の効果】本発明の半導体レ−ザ素子によれば、レ
−ザ発振が容易となり、活性層から第1の層へしみ出し
たレ−ザ光は、第2の層の屈折率が前記第1の層よりも
高いので、反導波作用により前記第2の層方向に広げら
れ、半導体レ−ザ素子内の光は、前記活性層から前記第
2の層に跨がった広いブロ−ドな分布となり、出射され
るレ−ザ光は回折効果が緩和されるので、ファ−・フィ
−ルド・パタ−ンは単峰性であり、かつ、垂直方向の放
射角を狭くすることができる。この結果、光ディスク等
の再生効率や外部光学系等との結合効率を向上させるこ
とができる。
−ザ発振が容易となり、活性層から第1の層へしみ出し
たレ−ザ光は、第2の層の屈折率が前記第1の層よりも
高いので、反導波作用により前記第2の層方向に広げら
れ、半導体レ−ザ素子内の光は、前記活性層から前記第
2の層に跨がった広いブロ−ドな分布となり、出射され
るレ−ザ光は回折効果が緩和されるので、ファ−・フィ
−ルド・パタ−ンは単峰性であり、かつ、垂直方向の放
射角を狭くすることができる。この結果、光ディスク等
の再生効率や外部光学系等との結合効率を向上させるこ
とができる。
【図1】本発明における第1の実施例の半導体レ−ザ素
子の斜視図である。
子の斜視図である。
【図2】本発明における第2の実施例の半導体レ−ザ素
子の斜視図である。
子の斜視図である。
【図3】本発明における半導体レ−ザ素子のファ−・フ
ィ−ルド・・パタ−ンの垂直方向の放射角を示す図であ
る。
ィ−ルド・・パタ−ンの垂直方向の放射角を示す図であ
る。
【図4】従来の半導体レ−ザ素子の斜視図である。
1、15…半導体レ−ザ素子、2…n−GaAs基板、
3…n−GaAsバッファ層、4a…n−Ga0.5 Al
0.5 As下部第1クラッド層、4b…n−Ga0.45Al
0.55As下部第2クラッド層、5…nクラッド層、6…
Ga0.87Al0.13As活性層、7a…p−Ga0.45Al
0.55As上部第1クラッド層、7b…p−Ga0.45Al
0.55As上部第2クラッド層、7b′…p−Ga0.5A
l0.5As上部第2クラッド層、8…pクラッド層、9
…p−Ga0.3 Al0.7 Asエッチング停止層、10…
リッジ部、11…電流狭窄層、12…p−GaAsキャ
ップ層、13…nオ−ミック電極、14…pオ−ミッッ
ク電極
3…n−GaAsバッファ層、4a…n−Ga0.5 Al
0.5 As下部第1クラッド層、4b…n−Ga0.45Al
0.55As下部第2クラッド層、5…nクラッド層、6…
Ga0.87Al0.13As活性層、7a…p−Ga0.45Al
0.55As上部第1クラッド層、7b…p−Ga0.45Al
0.55As上部第2クラッド層、7b′…p−Ga0.5A
l0.5As上部第2クラッド層、8…pクラッド層、9
…p−Ga0.3 Al0.7 Asエッチング停止層、10…
リッジ部、11…電流狭窄層、12…p−GaAsキャ
ップ層、13…nオ−ミック電極、14…pオ−ミッッ
ク電極
Claims (1)
- 【請求項1】少なくとも、クラッド層により活性層を挟
持した構成の半導体レ−ザ素子において、 少なくとも、前記一方のクラッド層は前記活性層に隣接
した第1の層と、この第1の層と隣接し、この第1の層
よりも高い屈折率を有する第2の層とにより構成され、
かつ前記第1の層の厚さが500nm以下であることを
特徴とする半導体レ−ザ素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12302497A JPH10303498A (ja) | 1997-04-25 | 1997-04-25 | 半導体レ−ザ素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12302497A JPH10303498A (ja) | 1997-04-25 | 1997-04-25 | 半導体レ−ザ素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10303498A true JPH10303498A (ja) | 1998-11-13 |
Family
ID=14850337
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12302497A Pending JPH10303498A (ja) | 1997-04-25 | 1997-04-25 | 半導体レ−ザ素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10303498A (ja) |
-
1997
- 1997-04-25 JP JP12302497A patent/JPH10303498A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3489878B2 (ja) | 半導体レーザ素子およびその自励発振強度の調整方法 | |
JPH11112081A (ja) | 半導体レーザ,及びその製造方法 | |
US6333946B1 (en) | Semiconductor laser device and process for manufacturing the same | |
JPH1098233A (ja) | 半導体レーザおよびその製法 | |
US7092422B2 (en) | Self-pulsation type semiconductor laser | |
US6775311B2 (en) | Semiconductor laser device and optical disk recording and reproducing apparatus | |
US7095769B2 (en) | Semiconductor laser diode with higher-order mode absorption layers | |
JP4155664B2 (ja) | 半導体レーザ装置 | |
US4723253A (en) | Semiconductor laser array | |
JP2889626B2 (ja) | 半導体レーザ | |
JPH10303498A (ja) | 半導体レ−ザ素子 | |
JP2516953B2 (ja) | 半導体レ―ザ装置の製造方法 | |
JPH10326940A (ja) | 半導体発光素子 | |
JP2523643B2 (ja) | 半導体レ−ザ装置 | |
JPH0992936A (ja) | 半導体レーザ素子 | |
JPS59145590A (ja) | 半導体レ−ザ装置 | |
JP2909133B2 (ja) | 半導体レーザ装置 | |
JP3710195B2 (ja) | 半導体レーザ | |
JP2004327680A (ja) | 半導体レーザ素子 | |
JP3129450B2 (ja) | 半導体発光装置及びその製造方法 | |
JPH01282883A (ja) | 半導体レーザ装置 | |
JPH104239A (ja) | 半導体発光素子 | |
JP2002223038A (ja) | 半導体レーザ装置 | |
JPH07321395A (ja) | 自励発振型半導体レーザ素子 | |
JP3038186B2 (ja) | 半導体レーザ素子の製造方法 |