JPH10303211A - 半導体装置及びキャリア濃度の測定方法 - Google Patents

半導体装置及びキャリア濃度の測定方法

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JPH10303211A
JPH10303211A JP10627197A JP10627197A JPH10303211A JP H10303211 A JPH10303211 A JP H10303211A JP 10627197 A JP10627197 A JP 10627197A JP 10627197 A JP10627197 A JP 10627197A JP H10303211 A JPH10303211 A JP H10303211A
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carrier concentration
layer
semiconductor device
semiconductor
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JP10627197A
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Takeshi Tomioka
健 富岡
Akihiro Kawano
明弘 川野
Daisuke Iwai
大介 岩井
Kenji Imanishi
健治 今西
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体装置に関し、特に、素子を構成する結
晶層中のキャリア濃度を直接測定しうる構造を有する半
導体装置及びキャリア濃度の測定方法を提供する。 【解決手段】 複数の半導体層を含む半導体素子と、少
なくとも一の半導体層上に形成され、ファンデァポー法
により半導体層中のキャリア濃度を測定するための測定
用電極とにより半導体装置を構成する。半導体装置を製
造した後に特定の半導体層のキャリア濃度を直接測定で
きるので、プロセス工程を経ることによってキャリア濃
度がどのように変化するかを容易に把握することができ
る。また、プロセス工程で低下が見込まれるキャリア濃
度を考慮して結晶成長時のキャリア濃度を設定し、所望
のデバイス特性を有する半導体装置を製造することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置に関
し、特に、素子を構成する結晶層中のキャリア濃度を直
接測定しうる構造を有する半導体装置及びキャリア濃度
の測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高性能な光通信システムや移動体
通信システムが必要となっている。このため、これらシ
ステムを高性能化するために半導体装置の高性能化をも
不可欠となっている。高速素子として知られるヘテロ接
合バイポーラトランジスタ(Hetero-junction Bipolar
Transistor:以下、HBTと呼ぶ)は、その高性能化が
期待されているものの一つである。
【0003】HBTは、コレクタ層と、ベース層と、エ
ミッタ層とが基板上に順次積層されてなり、これら各層
からそれぞれ電極が引き出された構造を有する。HBT
の製造工程では、MBE(Molecular Beam Epitaxy:分
子線エピタキシー)法やMOCVD(Metal Organic Che
mical Vapor Deposition:有機金属化学気相成長)法等
を用い、コレクタ層、ベース層、エミッタ層のキャリア
濃度を制御しながら各層構造を成長し、その後、各層の
メサ形成工程、電極形成工程、イオン注入による素子間
分離工程などのプロセス工程を経て素子が形成されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、半導体
装置の製造プロセスでは、プロセス起因のダメージが半
導体素子の特性に影響を与えることがある。例えば、ド
ライエッチング工程やイオン注入工程などにおいて結晶
中に結晶欠陥が導入されると、キャリア濃度の低下をも
たらすことがある。この場合、ダメージを受けた層のキ
ャリア濃度が結晶成長時に制御したキャリア濃度とは異
なることとなり、設計通りの素子ができないという問題
が発生する。
【0005】HBTでは、ベース層のキャリア濃度が低
下すると、I−V特性における立ち上がり電圧Vbeの低
下を引き起こすこととなる。一般に、コレクタ電流IC
は、 IC=(AVei 2/Pb)×exp(qVbe/kT) =(AVeVC/Pb)×exp(qVbeg/kT) と表される。ここで、Aはベース−エミッタ接合面積、
eはベースに注入される電子の速度、niは真性キャリ
ア濃度、Pbはベース濃度、Vbeは立ち上がり電圧、NV
はpn接合位置での伝導帯の有効状態密度、NCはpn
接合位置での価電子帯の有効状態密度、Egはpn接合
位置でのバンドギャップ、kはボルツマン定数、Tは温
度、qは電子の電荷である。
【0006】上式より、立ち上がり電圧Vbeは、 Vbe=(Eg/q)+(kT/q)log(PbC/A
eVC) と表される。ここで、簡略化のためIC、A、Ve
V、NCを一定とし、ΔPb、ΔEgだけ変化したときに
beがどれだけ変化するかを求めると、 ΔVbe=(ΔEg/q)+(kT/q)log(1+Δ
b/Pb) となる。
【0007】このように、立ち上がり電圧の変化量ΔV
beはベース濃度の変化量ΔPbを含む関数によって表さ
れるので、ベース濃度Pbが変化することによって立ち
上がり電圧Vbeは変化することになる。これにより、所
望の特性を有するHBTが得られないことがある。ま
た、ベース層のキャリア濃度低下は、高周波特性、特に
fmax低下の原因となり、歩留りを著しく低下する原因
ともなる。
【0008】従来は、デバイスパラメータを様々に変化
した素子を複数試作し、これらの特性をシミュレーショ
ンによる設計値と合わせてフィードバックする方法が採
られていたが、この方法は工数がかかるため効率がよく
なかった。このため、一連のプロセス工程を経た素子の
ベース層中キャリア濃度を直接評価し、プロセス工程を
経ることによってどのようにキャリア濃度に変化が生じ
るかを把握しうる半導体装置及びキャリア濃度の測定方
法が望まれていた。
【0009】本発明の目的は、素子を構成する結晶層中
のキャリア濃度を直接測定しうる構造を有する半導体装
置及びキャリア濃度の測定方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的は、複数の半導
体層を含む半導体素子と、少なくとも一の前記半導体層
上に形成され、ファンデァポー法により前記半導体層中
のキャリア濃度を測定するための測定用電極とを有する
ことを特徴とする半導体装置によって達成される。この
ようにして半導体装置を構成することにより、半導体装
置を製造した後に特定の層のキャリア濃度を測定できる
ので、プロセス工程を経ることによってキャリア濃度が
どのように変化するかを容易に把握することができる。
これにより、プロセス工程で低下が見込まれるキャリア
濃度を考慮して結晶成長時のキャリア濃度を設定し、所
望のデバイス特性を有する半導体装置を製造することが
できる。
【0011】また、上記の半導体装置において、前記測
定用電極は、前記半導体層から配線を引き出すための電
極を兼ねることが望ましい。このように半導体装置を構
成すれば、半導体装置の製造工程を複雑にすることな
く、プロセス工程後におけるキャリア濃度を測定しうる
半導体装置を製造することができる。また、上記の半導
体装置において、前記半導体素子は、ヘテロ接合バイポ
ーラトランジスタであることが望ましい。
【0012】また、上記の半導体装置において、前記測
定用電極が形成された前記半導体層はベース層であるこ
とが望ましい。ベース層のキャリア濃度はヘテロ接合バ
イポーラトランジスタの特性に多大な影響を与えるの
で、ベース層のキャリア濃度を管理することによって半
導体装置の歩留りを向上することができる。また、上記
の半導体装置において、少なくとも4つの前記測定用電
極を有し、複数の前記測定用電極は、互いに対称性をも
って配置されていることが望ましい。
【0013】また、上記の半導体装置において、前記半
導体層は、対称性を有する形状にパターニングされてい
ることが望ましい。このように電極の配置や半導体層の
形状に対称性をもたせることにより、キャリア濃度の測
定精度を向上することができる。また、上記目的は、複
数の半導体層を有する半導体装置について、一の前記半
導体層のキャリア濃度を、ファンデァポー法を用いたホ
ール測定により測定することを特徴とするキャリア濃度
の測定方法によっても達成される。このようにしてキャ
リア濃度を測定することにより、半導体装置を製造した
後の特定の層のキャリア濃度を測定できるので、プロセ
ス工程を経ることによってキャリア濃度がどのように変
化するかを容易に把握することができる。これにより、
プロセス工程で低下が見込まれるキャリア濃度を考慮し
て結晶成長時のキャリア濃度を設定し、所望のデバイス
特性を有する半導体装置を製造することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態による半導体
装置及びその製造方法を図1乃至図4を用いて説明す
る。図1は本実施形態による半導体装置の構造を示す概
略図、図2は本実施形態によるキャリア濃度の測定方法
に用いた測定装置の一例を示す図、図3はファンデァポ
ー法における補正項の値を示すグラフ、図4は立ち上が
り電圧とキャリア濃度との関係を測定した結果を示すグ
ラフである。
【0015】始めに、本実施形態による半導体装置の構
造について図1を用いて説明する。半絶縁性GaAs基
板10上には、i−GaAs層12(膜厚約400n
m)と、n−GaAsよりなるサブコレクタ層14(膜
厚約300nm、ドナー濃度約1×1018cm-3)と、
n−GaAsよりなるコレクタ層16(膜厚約500n
m、ドナー濃度約1×1016cm-3)と、p−GaAs
よりなるベース層18(膜厚約100nm、アクセプタ
濃度約3×1019cm-3)と、n−InGaPよりなる
エミッタ層20(膜厚約200nm、ドナー濃度約5×
1017cm-3)と、n−GaAs層22(膜厚約50n
m、ドナー濃度約1×1018cm-3)と、In組成を徐
々に増加してエピタキシャル成長したn−InGaAs
層24(膜厚約50nm、ドナー濃度約3×1019cm
-3)とが順次積層されている(図1(c))。n−Ga
As層22及びn−InGaAs層24は、エミッタ層
20とエミッタ電極32との間の直列抵抗を減らすため
のエミッタキャップ層26である。
【0016】ベース層18及びコレクタ層16は、同一
のメサ形状にパターニングされており、露出したサブコ
レクタ層14上にはコレクタ電極28が形成されている
(図1(c))。ここで、ベース−コレクタのメサ形状
は、ファンデァポー(Van der Pauw)法によるホール測
定が可能な形状とする(図1(b))。コレクタ電極2
8としては、例えばAuGe/Auよりなる積層膜を用
いる。
【0017】エミッタ層20及びエミッタキャップ層2
6は、同一のメサ形状にパターニングされており、露出
したベース層18上には、ベース電極30が形成されて
いる(図1(c))。ベース電極30は、実際にデバイ
スを使用するときの電極として機能するほか、ホール測
定を行うための電極としても機能する。図1に示す半導
体装置では、ファンデァポー法に適した電極配置とし
て、ベース層の四隅から引き出された領域上にそれぞれ
ベース電極30A、30B、30C、30Dを形成して
いる(図1(b))。ベース電極30としては、例えば
Pd(40nm)/Zn(20nm)/Pt(40n
m)/Au(100nm)よりなる積層膜を用いる。
【0018】エミッタキャップ層26上には、エミッタ
電極32が形成されている(図1(b)、(c))。エ
ミッタ電極32としては、例えばWSiを用いる。こう
して、ベース−エミッタ接合にGaAs−InGaPヘ
テロ接合を有するHBTが構成されている。このよう
に、本実施形態による半導体装置は、ファンデァポー法
によりキャリア濃度を測定するための構造を有すること
に特徴がある。
【0019】ベース層18の形状をファンデァポー法に
よる測定パターンとすることにより、半導体装置を製造
した後にベース層のキャリア濃度を直接測定することが
できる。これにより、結晶成長段階に制御したキャリア
濃度がプロセスを経ることによってどのように変化する
かを容易に知ることができる。また、プロセス工程で低
下が見込まれるキャリア濃度を結晶成長工程にフィード
バックして制御することにより、プロセス工程を経た素
子においても設計通りのキャリア濃度が実現できる。
【0020】また、ベース電極30がキャリア濃度の測
定に用いるための電極を兼ねるので、従来の半導体装置
の製造プロセスを変更する必要はなく、単にベース層及
びベース電極を加工するパターンを変更するだけで半導
体装置を製造することができる。次に、本実施形態によ
る半導体装置におけるキャリア濃度測定方法について説
明する。
【0021】ファンデァポー法によるキャリア濃度の測
定法では、被測定層に形成された少なくとも4つのオー
ミック電極が必要である。図1に示す半導体装置では、
被測定層がベース層18であるので、ベース電極30
A、30B、30C、30Dが測定用の電極に相当す
る。ベース電極30A〜30Dが図1(b)に示すよう
に配置されていたとすると、ベース電極30A−30B
間に電流Iを流したときには電極30C−30D間に電
位差VCDが生ずる。このとき、 RAB,CD=VCD/I なる変数を定義する。同様に、ベース電極30A−30
D間に電流Iを流したときに電極30C−30B間に生
じる電位差をVCDとして、 RAD,CB=VBC/I なる変数を定義する。すると、ベース層18のシート抵
抗ρSは、 ρS=(π/ln2)×((RAB,CD+RAD,CB)/2×f
(x) と表すことができる。ここで、xは、 x=min((RAB,CD/RAD,CB),(RAD,CB
AB,CD)) で表され、f(x)は、0<x<1で定義される関数
で、 ln2/f=ln(2cosh((1−x)/(1+x))(ln2/
f)) と表される超越方程式の解である。
【0022】また、ホール係数RSは、 RS=ΔRAC,BD/G で表される。ここで、ΔRAC,BDは、ベース電極30A
−30C間に電流Iを流したときの、磁場Gを印加した
ことによるRAC,BD(=VBD/I)の変化量である。
【0023】磁場は、ベース層18に対して垂直となる
ように印加する。測定にあたっては、〜3[kG]程度
の磁場を印加することが望ましい。RAB,CD、RAD,CB
びRAC,BDの値は、例えば図2に示す測定回路を構成
し、スイッチボックス40により定電流源42及び電圧
計44を適宜ベース電極30A〜30Dに接続すること
によって容易に測定することができる。
【0024】このようにして、ベース層18のシート抵
抗ρSとホール係数RSとが求まれば、ベース層18中の
平均キャリア濃度NS及びキャリアのホール移動度μ
Hは、電子の電荷をqとして、 NS=1/RSq、 μH=RS/ρS と求めることができる。
【0025】したがって、ベース層18の厚さをtとす
ると、ベース層中のキャリア濃度Nは、 N=1/RSqt となる。ファンデァポー法による測定は、測定試料の形
状に影響を受けずにキャリア濃度等の測定が可能であ
る。しかし、f(x)は、図3に示すような(RAB,CD
/RAD,CB)の関数で表され、ベース層の形状が対称で
ありRAB,CDとRAD,CBの値がほぼ等しい場合にはf
(x)は約1となる。したがって、キャリア濃度の算出
を容易にし、且つ測定精度を向上するためには、ベース
層18の形状及びベース電極30A〜30Dの配置に対
称性をもたせることが望ましい。図1(b)に示す本実
施形態による半導体装置では、略正方形のベース層18
の四隅にベース電極30を配置する領域を設けることに
よって対称性をもたせている。
【0026】図4は、図1に示す半導体装置を用い、立
ち上がり電圧の変化量ΔVbeとベース層におけるホール
濃度との関係を測定した結果を示すグラフである。この
測定において立ち上がり電圧Vbeは、コレクタ−エミッ
タ間に3Vの電圧を印加し、エミッタ電流が100μA
流れたときのベース−エミッタ間電圧と定義した。図示
するように、立ち上がり電圧の変化量ΔVbeの変化に対
するベース層のキャリア濃度の変化が精度よく測定され
ている。すなわち、本実施形態によるキャリア濃度の測
定方法によってベース層中のキャリア濃度を精度よく測
定できることが判る。
【0027】したがって、本実施形態によるキャリア濃
度の測定方法を用いれば、結晶成長段階で制御されたベ
ース層中のキャリア濃度とプロセス工程後のベース層の
キャリア濃度の差を正確に評価できるので、プロセス工
程で低下が見込まれるキャリア濃度を考慮して結晶成長
時のキャリア濃度を設定し、所望のデバイス特性を有す
る半導体装置を製造することができる。
【0028】また、本実施形態によるキャリア濃度の測
定方法は、ベース層中のキャリア濃度に関し、ウェーハ
間及びウェーハ面内のばらつき評価を行う際にも有効で
ある。また、ホール測定によるキャリア濃度の測定にお
いては、前述のようにキャリアのホール移動度μHを別
途求めることができる。したがって、ベース層のキャリ
ア濃度とホール移動度との関係からベース層の結晶性等
を評価することもできる。
【0029】このように、本実施形態によれば、ファン
デァポー法によりキャリア濃度を測定しうるベース層を
有するHBTを構成するので、HBTを作成した後にベ
ース層のキャリア濃度を直接測定することができる。こ
れにより、結晶成長段階に制御したキャリア濃度がプロ
セスを経ることによってどのように変化するかを容易に
知ることができる。
【0030】また、プロセス工程で低下が見込まれるキ
ャリア濃度を結晶成長工程にフィードバックして制御す
ることにより、プロセス工程を経た素子においても設計
通りのキャリア濃度が実現できる。また、ベース電極が
キャリア濃度の測定に用いるための電極を兼ねるので、
従来の半導体装置の製造プロセスを変更する必要はな
く、単に加工するパターンを変更するだけで半導体装置
を製造することができる。
【0031】本発明は上記実施形態に限らず種々の変形
が可能である。例えば、図1に示す半導体装置では、略
正方形のベース層の四隅からそれぞれベース電極を形成
する領域を引き出しているが、必ずしも図1に示すよう
な形状である必要はない。ベース層の形状及びベース電
極の配置は測定精度等に影響する。したがって、ベース
層の形状及びベース電極の配置は、要求される測定精度
等に応じて適宜選択することが望ましい。なお、精度の
高い測定を行うためには、ベース層の形状に対称性をも
たせることが有効である。
【0032】また、上記実施形態では、HBTにおける
ベース層のキャリア濃度を測定する場合の構造について
説明したが、他のデバイス構造に適用することもでき
る。特に、C−V測定によってキャリア濃度が正確に測
定できないような高濃度の結晶層におけるキャリア濃度
の測定を希望する場合には、ファンデァポー法による測
定パターンを含む半導体装置を構成することは有効であ
る。
【0033】また、上記実施形態では、npnトランジ
スタに適用した例を示したが、pnpトランジスタにお
いても同様に適用することができる。また、HBTに限
らず、同種の半導体の接合によって形成したバイポーラ
トランジスタにおいても本発明を適用することができ
る。
【0034】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、複数の半
導体層を含む半導体素子と、少なくとも一の半導体層上
に形成され、ファンデァポー法により半導体層中のキャ
リア濃度を測定するための測定用電極とにより半導体装
置を構成するので、半導体装置を製造した後に特定の層
のキャリア濃度を測定することができる。これにより、
プロセス工程を経ることによってキャリア濃度がどのよ
うに変化するかを容易に把握することができる。また、
プロセス工程で低下が見込まれるキャリア濃度を考慮し
て結晶成長時のキャリア濃度を設定することにより、所
望のデバイス特性を有する半導体装置を製造することが
できる。
【0035】また、測定用電極を、半導体層から配線を
引き出すための電極を兼ねれば、半導体装置の製造工程
を複雑にすることなく、プロセス工程後におけるキャリ
ア濃度を測定しうる半導体装置を製造することができ
る。また、上記の半導体装置には、半導体素子としてヘ
テロ接合バイポーラトランジスタを適用することができ
る。
【0036】また、ヘテロ接合バイポーラトランジスタ
のベース層に測定用電極を設けることが有効である。ベ
ース層のキャリア濃度はヘテロ接合バイポーラトランジ
スタの特性に多大な影響を与えるので、ベース層のキャ
リア濃度を管理することによって半導体装置の歩留りを
向上することができる。また、少なくとも4つの測定用
電極を設け、複数の測定用電極を互いに対称性をもって
配置することが有効である。また、半導体層を対称性を
有する形状にパターニングすることが有効である。この
ように電極の配置や半導体層の形状に対称性をもたせる
ことにより、キャリア濃度の測定精度を向上することが
できる。
【0037】また、複数の半導体層を有する半導体装置
について、一の半導体層のキャリア濃度を、ファンデァ
ポー法を用いたホール測定により測定すれば、半導体装
置を製造した後の特定の層のキャリア濃度を直接測定で
きるので、プロセス工程を経ることによってキャリア濃
度がどのように変化するかを容易に把握することができ
る。これにより、プロセス工程で低下が見込まれるキャ
リア濃度を考慮して結晶成長時のキャリア濃度を設定
し、所望のデバイス特性を有する半導体装置を製造する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による半導体装置の構造を
示す概略図である。
【図2】本発明の一実施形態によるキャリア濃度の測定
方法に用いた測定装置の一例を示す図である。
【図3】ファンデァポー法における補正項を示すグラフ
である。
【図4】本発明の一実施形態による半導体装置において
立ち上がり電圧とキャリア濃度との関係を測定した結果
を示すグラフである。
【符号の説明】
10…GaAs基板 12…i−GaAs層 14…サブコレクタ層 16…コレクタ層 18…ベース層 20…エミッタ層 22…n−GaAs層 24…n−InGaAs層 26…エミッタキャップ層 28…コレクタ電極 30…ベース電極 32…エミッタ電極 40…スイッチボックス 42…低電流源 44…電圧計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩井 大介 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 今西 健治 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の半導体層を含む半導体素子と、 少なくとも一の前記半導体層上に形成され、ファンデァ
    ポー法により前記半導体層中のキャリア濃度を測定する
    ための測定用電極とを有することを特徴とする半導体装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の半導体装置において、 前記測定用電極は、前記半導体層から配線を引き出すた
    めの電極を兼ねることを特徴とする半導体装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の半導体装置におい
    て、 前記半導体素子は、ヘテロ接合バイポーラトランジスタ
    であることを特徴とする半導体装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の半導体装置において、 前記測定用電極が形成された前記半導体層はベース層で
    あることを特徴とする半導体装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の
    半導体装置において、 少なくとも4つの前記測定用電極を有し、 複数の前記測定用電極は、互いに対称性をもって配置さ
    れていることを特徴とする半導体装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の
    半導体装置において、 前記半導体層は、対称性を有する形状にパターニングさ
    れていることを特徴とする半導体装置。
  7. 【請求項7】 複数の半導体層を有する半導体装置につ
    いて、一の前記半導体層のキャリア濃度を、ファンデァ
    ポー法を用いたホール測定により測定することを特徴と
    するキャリア濃度の測定方法。
JP10627197A 1997-04-23 1997-04-23 半導体装置及びキャリア濃度の測定方法 Withdrawn JPH10303211A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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