JPH10300874A - 核融合炉用真空容器の製作装置およびその製作方法 - Google Patents

核融合炉用真空容器の製作装置およびその製作方法

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JPH10300874A
JPH10300874A JP9107586A JP10758697A JPH10300874A JP H10300874 A JPH10300874 A JP H10300874A JP 9107586 A JP9107586 A JP 9107586A JP 10758697 A JP10758697 A JP 10758697A JP H10300874 A JPH10300874 A JP H10300874A
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wall
vacuum vessel
welding
fusion reactor
manufacturing
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JP9107586A
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Hiroshi Yanagi
寛 柳
Masanao Shibui
正直 澁井
Takao Uchida
孝穂 内田
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【課題】核融合炉用真空容器現地接続部の溶接接続時の
溶接変形を生じさせることなく、真空容器セクタ間現地
接続部の溶接を行い、精度良く核融合炉用真空容器を製
作する装置とその製作方法を提供する。 【解決手段】核融合炉用真空容器の製作装置6は溶接機
7と、この溶接機7に取着した複数の溶接トーチ8,8
と、溶接機7を取り付ける移動式クランプ機構9と、移
動式クランプ機構架台9を真空容器の内壁に固定する移
動式クランプ機構10とからなっている。溶接機7は複数
軸の溶接トーチ8,8の位置合わせ機構を有している。
また、溶接機7には溶接トーチ8,8を真空容器外壁と
スプライスプレートとの開先の位置に移動できるトーチ
位置合わせ機構を有している。この製作装置6によっ
て、真空容器セクタ間現地接続部の内壁の接続部近傍を
移動式クランプ機構10でクランプして外壁両側の接続部
を溶接トーチ8,8でシンクロナイズ溶接する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は核融合炉用真空容器
の製作装置およびその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】核融合炉の真空容器は、核融合反応の結
果生ずる中性子の遮蔽構造体や、高温プラズマからの輻
射熱による真空容器の温度上昇を防ぐための冷却水を流
すため、二重壁構造となっている。
【0003】すなわち、図9に部分的に示すように真空
容器内壁(以下、内壁と記す)1と真空容器外壁(以
下、外壁)2および両者の補強のためのリブ3から構成
され、その二重壁1,2間に遮蔽構造体を組み込む構造
となっている。この二重壁構造の核融合炉用真空容器
は、かつて製作されたことがなく、製作方法は知られて
いない。
【0004】さらに核融合炉の真空容器は、巨大なため
一体で製作するのではなく、複数のセクタに分割して工
場内で各セクタ毎に製作し、その各セクタを据付現地に
おいてセクタ間を現地接続し、最終的にトーラスを形成
し、核融合炉真空容器を完成させることが考えられてい
る。
【0005】また、核融合炉用真空容器セクタ間現地接
続部構造は図9に示すようなものが提案されている。す
なわち、真空容器の内壁1および外壁2の接続部分は、
スプライスプレート4を挿入して溶接部5を溶接接続す
る構造となっている。
【0006】核融合炉用真空容器セクタ間現地接続の順
序としては、汎用の溶接ロボットを用いて、外壁2のス
プライスプレート4の片側の開先溶接部5を溶接し、次
に逆側の開先を溶接する。その後、内壁1の接続部にス
プライスプレート4を挿入して、外壁2と同様に片側の
開先ごとに溶接する。これを各真空容器セクタについて
施し、最終的にトーラスを形成し核融合用真空容器を完
成させる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
ような核融合炉用真空容器現地接続部の溶接を行うと、
外壁2のスプライスプレート4の片側の開先の溶接を行
った時点で溶接変形が生じ、逆側の開先が合わなくなっ
てしまう。
【0008】また、外壁2の接続部の溶接を行うことが
できたとしても、その際の溶接変形によって、内壁1の
接続間の幅が狭くなり、スプライスプレート4の挿入が
不可能となってしまい、内壁1間の接続が不可能となっ
てしまう。
【0009】さらに、スプライスプレート4を挿入でき
たとしても、溶接接続後の寸法精度が悪くなり、すべて
の真空容器セクタを接続した後、歪んだ形状の真空容器
のトーラスが完成してしまう。
【0010】そのため、セクタ間溶接後の変形修正の作
業が必要となり、初期組立およびメンテナンス時の費用
の増加、さらには作業工程の遅れのため、核融合炉の運
転シナリオに大きな影響を及ぼすことになってしまうと
いう課題がある。
【0011】本発明は上記課題を解決するためになされ
たもので、核融合炉用真空容器現地接続部の溶接接続時
の溶接変形を生じさせることなく、真空容器セクタ間現
地接続部の溶接接続を行い、精度良く核融合炉用真空容
器を製作することができる核融合炉用真空容器の製作装
置および製作方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明では、シンクロナイズ溶接し得る複
数の溶接トーチが設けられた溶接機と、この複数の溶接
トーチを任意の間隔に位置合わせするトーチ位置合わせ
機構とを具備したことを特徴とする。
【0013】請求項1の発明では複数の溶接トーチを用
いてスプライスプレートの両端をシンクロナイズ溶接で
きるため、外壁および内壁とスプライスプレートとの接
続部において溶接変形による開先のずれを生じさせるこ
となく、真空容器セクタ間現地接続部の溶接接続を行う
ことができる。
【0014】請求項2の発明は、前記溶接機を移動式ク
ランプ機構架台または移動式クランプ機構に取り付けて
なることを特徴とする。請求項2の発明では、内壁同士
の接続部近傍を移動式クランプ機構でクランプするた
め、すべての外壁溶接箇所の溶接時においても、溶接に
よる角変形を生じさせることなく外壁接続部の溶接接続
を行うことができる。
【0015】請求項3の発明は、核融合炉用真空容器セ
クタ現地接続部のポロイダル方向に、請求項1または請
求項2記載の製作装置を複数台用いて、ほぼ対称に位置
する溶接個所をシンクロナイズ溶接することを特徴とす
る。
【0016】請求項3の発明では、複数の溶接機をポロ
イダル方向にほぼ対称に設置し溶接することにより、溶
接変形を打ち消す力が働き、真空容器セクタ全体の形状
を正確に保ったまま真空容器セクタ間現地接続部の溶接
接続を行うことができる。
【0017】請求項4の発明は、内壁と外壁とからなる
核融合炉用真空容器の製作方法において、前記真空容器
セクタ間現地接続部の前記内壁の接続部近傍を、前記請
求項2記載の製作装置を用いて前記移動式クランプ機構
でクランプしたのち、前記外壁の接続部を溶接すること
を特徴とする。
【0018】請求項4の発明では、移動式クランプ機構
架台に溶接機を取り付けるとともに移動式クランプ機構
により真空容器セクタ間現地接続部に取り付けることに
より、ポロイダル一周方向のすべての位置において、溶
接による角変形を生じさせることなく、連続的に外壁接
続部の溶接接続を行うことができる。
【0019】請求項5の発明は、核融合炉用真空容器セ
クタに複数のガイドピンを設け、前記真空容器セクタを
水平に設置したままの状態で前記ガイドピンに沿って前
記真空容器セクタ間現地接続部のフィットアップを行
い、前記真空容器セクタの接続を行うことを特徴とす
る。
【0020】請求項5の発明では、真空容器セクタの複
数の位置にガイドピンを取り付けることにより、真空容
器セクタを水平に設置したままセクタ間をフィットアッ
プし開先合わせを行うことができ、セクタ間現地接続部
の溶接も容易に行うことができる。
【0021】請求項6の発明は、内壁と外壁とからなる
核融合炉用真空容器の製作方法において、前記内壁と外
壁にリブとを溶接し、非破壊検査完了後に遮蔽体を組み
込むことを特徴とする。
【0022】請求項6の発明では、真空容器の内壁およ
び外壁とリブとを溶接し、溶接部の非破壊検査完了後
に、二重壁間に遮蔽体を組み込むことにより、予め遮蔽
体を取り付けたリブを製作することなく、内壁とリブお
よび外壁とリブを溶接できるため、溶接箇所のアクセス
性も良く、溶接も容易に行うことができる。
【0023】請求項7の発明は、内壁と外壁とからなる
核融合炉用真空容器の製作方法において、前記内壁にリ
ブを溶接した後、前記外壁を前記リブに溶接することを
特徴とする。
【0024】請求項7の発明では、内壁にリブを溶接し
た後、外壁とリブとを溶接し、真空容器を製作するた
め、製作性が良く、寸法管理も容易であり精度良く核融
合炉用真空容器の製作を行うことができる。
【0025】請求項8の発明は、内壁、外壁およびリブ
からなる核融合炉用真空容器の製作方法において、前記
リブの内壁および外壁との溶接面に凸部を設け、前記内
壁と前記リブおよび前記外壁と前記リブとを抵抗溶接す
ることを特徴とする。
【0026】請求項8の発明では、リブの内壁および外
壁との溶接面に凸部を設け、リブと内壁およびリブと外
壁を抵抗溶接することにより、溶接時間を短縮すること
ができるため、製作工程も大幅に短縮でき、溶接変形を
生じさせることなく溶接することができるため、精度良
く核融合炉用真空容器の製作を行うことができる。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1,2に対応する
核融合炉用真空容器の製作装置の実施の形態を図1によ
り説明する。図1は本実施形態の製作装置6を概略的に
示す正面図である。図1における製作装置6は溶接機7
と、この溶接機7に取り付けられた複数の溶接トーチ
8,8と、この複数の溶接トーチ8の複数軸のトーチ位
置合わせ機構とを具備している。このトーチ位置合わせ
機構は図示していないが、複数の溶接トーチ8,8の間
隙を任意に調整できるようになっている。複数の溶接ト
ーチ8によりスプライスプレート4の両端をシンクロナ
イズ溶接することができる。
【0028】また、溶接機7を移動式クランプ機構架台
9および移動式クランプ機構10に取り付けることによ
り、内壁1のセクタ間現地接続部をクランプしたまま、
ポロイダル一周方向を連続的に溶接接続することができ
る。さらに複数軸のトーチ位置合わせ機構を有するた
め、開先の位置の変化および様々な設計に対しても対応
でき、正確にトーチ8を開先に合わせることができる。
【0029】製作装置6の移動式クランプ機構10はその
本体の両側に取り付けた一対のアーム11と、アーム11に
取り付けたクランプ部12を有している。本体の両側から
アーム11が伸び、内壁のセクタ間現地接続部を突っ張る
ように力を加えることによりクランプ部12でクランプす
る。
【0030】つぎに、図2および図3(a),(b)に
より、請求項1および請求項2を使用した製作装置によ
る核融合炉用真空容器の製作方法の第1の実施の形態を
説明する。
【0031】図2は本実施の形態の製作方法の製作手順
フローを示し、図3(a)は図2における製作装置のセ
ット13の状態を示し、図3(b)は図2における全溶接
線の溶接終了16の状態を示している。
【0032】すなわち、本実施の形態による製作方法は
図2に示すように、図1に示した製作装置のセット13,
内壁のセクタ間現地接続部のクランプ14,製作装置によ
るシンクロナイズ溶接スタート15および全溶接線の溶接
完了16により行われる。
【0033】図3(a),(b)は本発明による真空容
器の製作装置6と真空容器セクタ間現地接続部の断面図
である。1は真空容器の内壁,2は真空容器の外壁,3
はポロイダルリブであり、製作装置6の移動式クランプ
機構10で内壁1のセクタ間接続部をクランプ部12でクラ
ンプし、外壁2のセクタ間接続部に挿入したスプライス
プレート4の両端開先17を製作装置6の溶接機7を用い
て、シンクロナイズ溶接接続する。
【0034】シンクロナイズ溶接とは、複数の溶接トー
チ8,8を用いて、被溶接物の複数の溶接箇所への入熱
量,溶接速度,溶着速度等の溶接時の全ての条件を複数
の溶接トーチ8,8に対して同期させ、被溶接物の複数
の溶接箇所の溶接を行う方法のことである。
【0035】この場合、例えば全ての溶接条件を同期さ
せた複数の溶接トーチ8,8を用いて、同時にあるいは
略同時に複数の溶接箇所への溶接を行うこととする。さ
らに、シンクロナイズ溶接に際しては、溶接電源・制御
系からの信号を複数の溶接トーチ8,8に対して同期さ
せることにより、全ての溶接条件を同期させる方法を採
ることが好適である。
【0036】溶接機7には一対の溶接トーチ8,8が設
けられている。この一対の溶接トーチ8,8間はトーチ
位置合わせ機構によりスプライスプレート4と外壁2と
の間に設けた開先17,17と対向した長さに調節されてい
る。
【0037】この溶接時に、熱影響による溶接変形が生
じ外壁2とスプライスプレート4との開先17がずれよう
とするが、スプライスプレート4の両端を同時に溶接す
るため、溶接変形による開先17のずれを生じさせること
なく外壁2接続部の溶接接続を行うことができる。
【0038】また、外壁2の溶接時の熱影響により外壁
2に角変形が生じ、内壁1のセクタ間の幅が狭くなる方
向へ溶接変形が生じようとする。しかし、図3(a)に
示すように製作装置6の移動式クランプ機構10により、
内壁1のセクタ間接続部は溶接変形と逆方向に荷重をか
けるようにクランプされているので、溶接変形を生じさ
せることなく図3(b)に示すように真空容器セクタ間
現地接続部の溶接接続18を行うことができる。
【0039】つぎに図4により本発明の請求項3,4に
対応する製作方法の第2の実施の形態を説明する。図4
は真空容器セクタのトロイダル断面と、本発明の製作装
置6を用いてポロイダル一周方向のほぼ対称に溶接を行
うためのトロイダル断面図である。
【0040】図4に示す内壁1と外壁2とからなる核融
合炉用真空容器の製作方法において、真空容器セクタ間
現地溶接部のポロイダル方向に図1に示した製作装置6
を複数台(図では4台)取り付けて、ほぼ対称に位置す
る部分を同時に溶接する。なお、図4中、符号19はポー
トであり、真空排気や核融合を起こすためのプラズマの
加熱を行うためのものである。
【0041】本実施の形態によれば、ほぼ対称に溶接を
行うことにより、溶接箇所の溶接変形を互いに打ち消す
ように変形力が働き、真空容器セクタ全体としての形状
の寸法精度を保ったまま、真空容器セクタ間現地接続部
の溶接接続を行うことができる。また、製作装置6には
移動式クランプ機構10を具備しているため、作業を中断
することなく、ポロイダル一周方向を連続的に対称溶接
することができる。
【0042】つぎに、図5により本発明の請求項5に対
応する製作方法の第3の実施の形態を説明する。本実施
の形態は図5に示すように核融合炉用真空容器セクタ20
に複数のガイドピン21を設け、真空容器セクタ20を水平
に設置したままの状態でガイドピン21に沿って真空容器
セクタ間現地接続部のフィットアップを行い、真空容器
セクタ20の接続を行う。
【0043】図5は真空容器セクタ20を水平に設置した
ままフィットアップする方法を示している。真空容器セ
クタ20の複数の位置にガイドピン21を設け、そのガイド
ピン21に沿って真空容器セクタ21同士の開先合わせを行
うことができる。そのため本発明の製作装置6を用いる
ことにより、さらに寸法精度の高い真空容器セクタ間の
接続を行うことが可能となる。符号22は吊り耳,23はク
レーンフック,24は仮架台を示している。
【0044】つぎに図6(a),(b)により本発明の
請求項6に対応する製作方法の第4の実施の形態を説明
する。本実施の形態は内壁1と外壁2とからなる核融合
炉用真空容器において、図6(b)に示すように内壁1
および外壁2をポロイダルリブ3に溶接し、溶接部の非
破壊検査完了後に、二重壁1,2間に遮蔽体26を組み込
むことにある。
【0045】図6(a),(b)は真空容器の内壁1お
よび外壁2をリブ3と溶接し、溶接部の非破壊検査完了
後に遮蔽体17を組み込む方法を示している。核融合炉用
真空容器セクタは巨大なため、一体型では製作せず、複
数に分割した図6(a)に示すようなセグメント25を製
作し、最終的に一体型に形成する。各セグメント25間を
接続する際に、内壁1と外壁2の二重壁間に球状又はペ
レット又はブロックタイプの遮蔽体26を組み込む。
【0046】本実施の形態によれば、予め遮蔽体26を取
り付けたリブを製作することなく内壁1とリブ3および
外壁2とリブ3を溶接できるため、リブ3と内壁1およ
び外壁2の溶接の際、溶接箇所のアクセス性が良く、溶
接も容易に行うことができ、溶接箇所の信頼性が向上す
る。
【0047】つぎに図7により本発明の請求項7に対応
する製作方法の第5の実施の形態を説明する。本実施の
形態は図7に示すように内壁1と外壁2(図示せず)か
らなる核融合炉用真空容器において、内壁1にリブ3を
溶接したのち、外壁2にリブ3を溶接することにある。
【0048】図7は真空容器の内壁1にリブ3を溶接し
た後に、外壁2(図示せず)を溶接する方法の断面図で
ある。最初に真空容器の内壁1を内壁拘束治具27に溶接
拘束し、その後、リブ3を内壁1に溶接し、最後に外壁
2(図示せず)とリブ3とを溶接する。
【0049】本実施の形態によれば、内壁1とリブ3と
の溶接時に内壁自身の溶接変形を生ずることがなく、内
壁1とリブ3との溶接箇所のアクセス性が良いので、製
作時の寸法管理も容易であり、精度良く核融合炉用真空
容器の製作を行うことができる。
【0050】つぎに図8により本発明の請求項8に対応
する製作方法の第6の実施の形態を説明する。本実施の
形態は図8に示すように内壁1と外壁2とからなる核融
合炉用真空容器の製作方法において、リブ3の内壁1お
よび外壁2との溶接面に凸部28を設け、内壁1とリブ3
および外壁2とリブ3とを抵抗溶接する。
【0051】図8は真空容器のリブ3の内壁1および外
壁2との溶接面に凸部28を設けた断面図である。凸部28
を内壁1および外壁2に接触させ、抵抗溶接することに
より、溶接時間を短縮することができ、製作工程も大幅
に短縮できる。また、溶接変形を生じさせることなく溶
接できるので、精度良く核融合炉用真空容器の製作を行
うことができる。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、請求項1記載の発明で
は、溶接機と複数の溶接トーチとから構成し同時に溶接
を行うため、真空容器セクタ間現地接続部のスプライス
プレートが溶接による角変形を起こすことがない。これ
により、スプライスプレートと真空容器セクタとの開先
のずれを生じさせることなく真空容器セクタ間現地接続
を行うことが可能となる。
【0053】請求項2に記載の発明では、移動式クラン
プ機構架台に溶接機を取り付けたため、溶接機は真空容
器セクタ間のポロイダル一周方向へ自由に移動できるの
で、セクタ間接続作業を途中で中断することなく連続的
に溶接接続作業を行うことができ、作業工程の大幅な短
縮ができる。
【0054】したがって、真空容器初期組立時のコスト
の削減やメンテナンス費用の削減およびメンテナンス時
の早期復旧が可能となり、核融合炉の運転シナリオに悪
影響を与えることがない。
【0055】請求項3記載の発明では、真空容器セクタ
のポロイダル一周方向にほぼ対称に溶接を行うため、真
空容器セクタ全体形状を損なうことなく真空容器セクタ
間現地接続部の溶接接続行うことができる。
【0056】請求項4記載の発明では、移動式クランプ
機構を用いて真空容器内壁のセクタ間現地接続部をクラ
ンプしたまま、製作装置で真空容器外壁のセクタ間現地
接続部の溶接を行うため、真空容器セクタに溶接変形を
生じさせることなく真空容器セクタ間現地接続部の溶接
接続を行うことができ、最終的にトーラスを形成したと
きにも変形がない。
【0057】そのため、核融合炉の運転時にも悪影響を
与えることがなく、真空容器の初期組立時や核融合炉の
メンテナンスの際の真空容器セクタ交換の場合にも、真
空容器セクタ溶接接続後の変形の修正を行う必要がな
く、したがって、製作コストおよびメンテナンス費用の
削減やメンテナンス時の早期復旧が可能となる。
【0058】請求項5に記載の発明では、真空容器セク
タを水平に設置した状態でガイドピンに沿ってセクタ同
士のフィットアップを行うため、真空容器セクタ自身の
自重によるセクタ垂直方向のたわみがなく、セクタ間の
開先合わせが容易になり、開先合わせの精度が高くな
る。
【0059】したがって、溶接機による溶接接続も精度
良く行うことが可能となり、最終的にトーラスを形成し
たときの変形がないため、核融合炉の運転時にも悪影響
を与えることがなく、作業工程の大幅な短縮ができる。
また、真空容器初期組立時のコストの削減やメンテナン
ス費用の削減およびメンテナンス時の早期復旧が可能と
なり、核融合炉の運転シナリオに悪影響を与えることが
ない。
【0060】請求項6に記載の発明では、内壁および外
壁とリブとを溶接し非破壊検査完了後に遮蔽体を組み込
むため、予め遮蔽体を取り付けたリブを製作する必要が
ない。そのため、内壁とリブおよび外壁とリブとの溶接
の際、溶接箇所へのアクセス性が良く、溶接も容易に行
うことができ、溶接箇所の信頼性が向上し、製作コスト
の費用削減が可能となる。
【0061】請求項7に記載の発明では、内壁にリブを
溶接した後、外壁とリブとを溶接して真空容器を製作す
るため、製作性が良く寸法管理も容易である。したがっ
て、精度良く核融合炉真空容器の製作を行うことができ
る。また、真空容器セクタ間の現地接続によって最終的
にトーラスを形成した時の精度を高めることができるか
ら、核融合炉の運転時にも悪影響を与えることがなく、
核融合炉の運転シナリオにも悪影響を与えない。
【0062】請求項8に記載の発明では、リブの内壁お
よび外壁との溶接面に凸部を設け、リブと内壁およびリ
ブと外壁を抵抗溶接するため、溶接時間を短縮できると
ともに、製作工程も大幅に短縮でき、製作費用の削減が
可能となる。
【0063】また、溶接変形を生じさせることなく溶接
を行うことができるため、真空容器セクタ間の現地接続
によって最終的にトーラスを形成した時の精度を高める
ことができるから、核融合炉の運転時にも悪影響を与え
ることがなく、核融合炉の運転シナリオにも悪影響を与
えない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る核融合炉用真空容器の製作装置の
実施の形態を示す正面図。
【図2】本発明に係る核融合炉用真空容器の製作方法の
第1の実施の形態における製作手順を示すフロー図。
【図3】(a)は図2において製作装置を溶接部にセッ
トした溶接前の状態を示す断面図、(b)は(a)にお
ける溶接終了後の状態を示す縦断面図。
【図4】本発明に係る核融合炉用真空容器の製作方法の
第2の実施の形態を示す縦断面図。
【図5】本発明に係る核融合炉用真空容器の製作方法の
第3の実施の形態を示す縦断面図。
【図6】(a)は、本発明に係る核融合炉用真空用の製
作方法の第4の実施の形態を示す斜視図、(b)は
(a)を一部断面で示す斜視図。
【図7】本発明に係る核融合炉用真空容器の製作方法の
第5の実施の形態を示す縦断面図。
【図8】本発明に係る核融合炉用真空容器の製作方法の
第6の実施の形態を示す縦断面図。
【図9】従来の核融合炉用真空容器の製作方法を説明す
るための縦断面図。
【符号の説明】
1…真空容器内壁、2…真空容器外壁、3…ポロイダル
リブ、4…スプライスプレート、5…溶接部、6…核融
合炉用真空容器製作装置、7…溶接機、8…溶接トー
チ、9…移動式クランプ機構架台、10…移動式クランプ
機構、11…アーム、12…クランプ部、13…製作装置のセ
ット、14…内壁のセクタ間現地接続部のクランプ、15…
製作装置によるシンクロナイズ溶接スタート、16…全溶
接線の溶接完了、17…開先、18…溶接接続、19…ポー
ト、20…核融合炉用真空容器セクタ、21…ガイドピン、
22…吊り耳、23…クレーンフック、24…仮架台、25…真
空容器セクタのセグメント、26…遮蔽体、27…内壁拘束
治具、28…凸部。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シンクロナイズ溶接し得る複数の溶接ト
    ーチが設けられた溶接機と、この複数の溶接トーチを任
    意の間隔に位置合わせするトーチ位置合わせ機構とを具
    備したことを特徴とする核融合炉用真空容器の製作装
    置。
  2. 【請求項2】 前記溶接機を移動式クランプ機構架台ま
    たは移動式クランプ機構に取り付けてなる請求項1記載
    の核融合炉用真空容器の製作装置。
  3. 【請求項3】 核融合炉用真空容器セクタ現地接続部の
    ポロイダル方向に、請求項1または請求項2記載の製作
    装置を複数台使用して、ほぼ対称に位置する溶接個所を
    シンクロナイズ溶接することを特徴とする核融合炉用真
    空容器の製作方法。
  4. 【請求項4】 内壁と外壁とからなる核融合炉用真空容
    器の製作方法において、前記真空容器セクタ間現地接続
    部の前記内壁の接続部近傍を、前記請求項2記載の製作
    装置を用いて前記移動式クランプ機構でクランプしたの
    ち、前記外壁の接続部を溶接することを特徴とする核融
    合炉用真空容器の製作方法。
  5. 【請求項5】 核融合炉用真空容器セクタに複数のガイ
    ドピンを設け、前記真空容器セクタを水平に設置したま
    まの状態で前記ガイドピンに沿って前記真空容器セクタ
    間現地接続部のフィットアップを行い、前記真空容器セ
    クタの接続を行うことを特徴とする核融合炉用真空容器
    の製作方法。
  6. 【請求項6】 内壁と外壁とからなる核融合炉用真空容
    器の製作方法において、前記内壁および外壁にリブを溶
    接し、溶接部の非破壊検査完了後に遮蔽体を組み込むこ
    とを特徴とする核融合炉用真空容器の製作方法。
  7. 【請求項7】 内壁と外壁とからなる核融合炉用真空容
    器の製作方法において、前記内壁にリブを溶接した後、
    前記外壁を前記リブに溶接することを特徴とする核融合
    炉用真空容器の製作方法。
  8. 【請求項8】 内壁、外壁およびリブからなる核融合炉
    用真空容器の製作方法において、前記リブの前記内壁お
    よび前記外壁との溶接面に凸部を設け、前記内壁と前記
    リブおよび前記外壁と前記リブとを抵抗溶接することを
    特徴とする核融合炉用真空容器の製作方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100826589B1 (ko) 2006-12-05 2008-04-30 한국기초과학지원연구원 토카막 진공용기 용접변형 제어방법
CN110853767A (zh) * 2019-11-04 2020-02-28 中国科学院合肥物质科学研究院 一种用于核聚变装置主机扇区预装配的机构和方法
CN114769975A (zh) * 2022-06-17 2022-07-22 中国科学院合肥物质科学研究院 一种核聚变真空室的焊接装置和焊接方法

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