JPH103004A - カラーフイルタ及びその製造法 - Google Patents

カラーフイルタ及びその製造法

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JPH103004A
JPH103004A JP15351196A JP15351196A JPH103004A JP H103004 A JPH103004 A JP H103004A JP 15351196 A JP15351196 A JP 15351196A JP 15351196 A JP15351196 A JP 15351196A JP H103004 A JPH103004 A JP H103004A
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film
photosensitive resin
resin layer
color filter
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JP15351196A
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Yasuki Mori
靖樹 森
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Showa Denko Materials Co Ltd
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画素の中の段差の小さいカラーフイルタ及び
その製造法を提供する。 【解決手段】 透明基板上に画素を有し、画素の中の段
差が0.3μm未満であるカラーフイルタ及び透明基板
上に、ベースフイルムと着色された感光性樹脂層を有す
る感光性フイルムを、(1)着色された感光性樹脂層が
前記基板に面するように貼り合わせる工程、(2)パタ
ーン状に露光する露光工程及び(3)現像工程を含む工
程を繰り返して多色パターンを形成させるカラーフイル
タの製造法において、2色目以降の工程において、
(1)の工程後、着色された感光性樹脂層が貼り合わさ
れた基板を急冷する工程を含むことを特徴とする画素の
中の段差が0.3μm未満であるカラーフイルタの製造
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラーフイルタ及
びその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】カラーフイルタは、ガラスなどの光学的
に透明基板の表面に2種以上の色相を異にする極めて微
細なストライプ状又モザイク状のパターンを一定の間隔
を開けて、平行又は交差して並べた物である。ベースフ
イルム及び感光性樹脂層を有する感光性フイルムを使用
した、多色の微細なストライプ状又はモザイク状のパタ
ーンを簡単に高精度で形成できるカラーフイルタの製造
法が知られている。
【0003】感光性フイルムを用いてカラーフイルタを
作成する方法としては、一色に着色された感光性樹脂組
成物をベースフイルムに塗布乾燥した感光性フイルムの
感光性樹脂層を、透明な基板の上に転写して、所定のパ
ターンマスクを介して露光、現像してパターンを形成す
る方法(特開昭61−99102号公報、特開平3−1
60454号公報、特開平3−111802号公報、特
開平2−151805号公報、特開平4−212161
号公報、特開平4−301602号公報、特開平5−2
107号公報等)が知られている。従来のカラーフイル
タの製造法では、二色目以降の層を形成する際に、既に
形成された着色層上の二色目以降の着色層と前記基板上
に直接接触する着色層との間に段差が生ずる。この段差
は、最大で1.0μmを超え、この上に直接ITOをス
パッタリングするとITOの断線や液晶を挾む電極間の
距離が不均一になり、良好なカラーデスプレイが得られ
ないために、一般には、保護膜又はオーバコート膜と称
する2〜5μmの膜を形成し、表面を均一化することが
行われている。
【0004】フイルム法では、この段差は既に形成され
た着色層の厚さ(1〜5μm)により決まり、この段差
があるためにが生じ、所望のカラーフイルタが得られな
い欠点がある。すなわち、二色目以降の画素上では、一
色目の画素上に乗っていた着色感光性樹脂層の一部が流
れ込んできて、二色目では、一色目の画素に近い端が持
ち上がり、画素表面が斜めになる(J状、n状の断面と
なる)欠点がある。三色目の画素上では、両隣の画素か
らの着色感光性樹脂層の流れ込みがあるため画素の両端
が持ち上がる(M状の断面となる)欠点がある。図1に
J状、M状の画素の断面の模式図を示す。図2に本発明
のカラーフイルタの断面図をしめす。J状やM状の持ち
上がりがあると、三色の画素の表面の不均一を招き、所
望の平坦性が得られず、持ち上がった端が対極と接触し
て、画像不良を生じ、色ムラを発生させる等の欠点があ
った。基板を加熱後、前記の感光性フイルムの保護フイ
ルムを剥がしながら、着色感光性樹脂層を基板と接着さ
せて加圧ロールを通す(ラミネートする)だけでは、フ
イルム追随性は改善できない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】請求項1、2及び3記
載の発明は、画素の中の段差の小さいカラーフイルタを
提供するものである。請求項4及び5記載の発明は、M
状、J状の段差の小さいカラーフイルタを作業性、歩留
まり良く製造できるカラーフイルタの製造法を提供する
ものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、透明基板上に
画素を有し、画素の中の段差が0.3μm未満であるカ
ラーフイルタに関する。また、本発明は、透明基板上に
画素を有し、画素の中の段差が0.3μm未満であり、
画素間の間隔が5〜30μmであるカラーフイルタに関
する。また、本発明は、透明基板上に画素を有し、画素
の中の段差が0.3μm未満であり、画素間の間隔が5
〜30μmであり、画素幅が50〜100μm及び画素
厚さが1〜5μmであるカラーフイルタに関する。
【0007】また、本発明は、透明基板上に、ベースフ
イルムと着色された感光性樹脂層を有する感光性フイル
ムを、(1)着色された感光性樹脂層が前記基板に面す
るように貼り合わせる工程、(2)パターン状に露光す
る露光工程及び(3)現像工程を含む工程を繰り返して
多色パターンを形成させるカラーフイルタの製造法にお
いて、2色目以降の工程において、(1)の工程後、着
色された感光性樹脂層が貼り合わされた基板を急冷する
工程を含むことを特徴とする画素の中の段差が0.3μ
m未満であるカラーフイルタの製造法に関する。また、
本発明は、前記着色された感光性樹脂層が前記基板に面
するように貼り合わせる工程においてベースフイルムを
そのTg以上の温度に加熱し、急冷する工程においてベ
ースフイルムをそのTg未満の温度に冷却する前記カラ
ーフイルタの製造法に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明において、画素の中の段差
は、画素の厚さ(基板面からの高さ)の最も大きい値か
ら最も小さい値を引いたものである。本発明において
は、この段差の下限は0.01μmである。また画素幅
は、ストライプ状の画素では長さ方向と垂直な方向の短
い方の幅であり、モザイク状の画素であって正方形の画
素では、その一辺の幅であり、円状の画素では、その直
径であり、だ円状の画素ではその長軸の長さである。
【0009】貼り付け(ラミネート)の工程後、急冷す
る工程を行うことにより、M状、J状の段差の小さいカ
ラーフイルタの製造が可能になる。基板を加熱後、前記
の感光性フイルムの保護フイルムを剥がしながら、着色
感光性樹脂層を基板と接着させて加圧ロールを通す(ラ
ミネートする)だけでは、フイルム追随性は改善できな
い。本発明ではフイルム追随性とは前置画素があるフイ
ルタ基板に着色感光性樹脂層が隙間なく密着することを
いう。フイルム追随性を改善する方法としては、本発明
の先行発明である特開平6−289210号公報(下地
層をあらかじめ設けてから着色感光性樹脂層を基板と接
着させてラミネートする方法)、特開平6−28921
1号公報(ベースフイルムの膜厚を1.6μm〜10μ
mとする製造方法)、特開平6−289212号公報
(ラミネート時に着色感光性樹脂層を水で湿潤させて、
追随性を向上させる方法)、特開平6−308311号
公報(ラミネートを減圧下で行うことにより、追随性を
向上させる方法)、特開平6−324208号公報(各
色の画素に対応した位置に下地層から成るパターンを設
けることにより、追随性を向上させる方法)、特開平6
−324210号公報(ベースフイルムのヤング率が1
0000kg/cm2以下であるフイルムを用いることによ
り、追随性を向上させる方法)がある。これらにより、
フイルム追随性は改善されるが、M状、J状の段差の低
減に関しては効果は薄い。まず、以下にM状、J状の段
差の発生する動作原理について説明し、その解決方法
(本発明のカラーフイルタの製造方法)の作用を説明す
る。
【0010】段差の発生する動作原理の説明 前記フイルム追随性に詳しい説明があるが、例えば、特
開平6−289211号公報にはベースフイルムの膜厚
を1.6μm〜10μmとするとフイルム追随性が良好
に改善される技術が開示されている。この方法で基板を
加熱後、前記の感光性フイルムの保護フイルムを剥がし
ながら、着色感光性樹脂層を基板と接着させて加圧ロー
ルを通す(ラミネートする)だけでは、M状、J状の段
差の低減に関しては効果は薄いしその改善は期待できな
い。通常のラミネートの条件(ロール温度、ラミネート
速度、基板温度)では着色感光性樹脂層が2μm前後の
膜厚のときはM状、J状の段差は0.4〜0.8μmの
大きさで出現して来る。この段差の発生する動作原理は
次のようである。
【0011】例えば、ベースフイルムとして6μmのポ
リスチレンテレフタレートフイルム(PET)と2μm
の感光層からなる感光性フイルムの場合では、 (a)通常のラミネートの条件で感光層は100%基板のガ
ラスに接着する。ロール加圧によりPETは変形する。
変形は弾性変形と塑性(クリープ)変形からなる。弾性
変形は即回復する動的弾性力と徐々に回復する緩和弾性
力との2成分からなる。
【0012】(b)ロール圧力開放後PETは即回復の
動的弾性変形で収縮し変形する。いわゆるプレス加工等
で良く知られているスプリングバックの現象である。ス
プリングバックとは曲げられた製品を型から取り外すと
わずかに変形が弾性的に戻って型と同じものが得られな
い現象を言う。これはすべての材料にみられる基本的な
現象であり、材料力学の基本事項のひとつとなってい
る。ベースフイルムをロールで押して伸ばして変形させ
るとベースフイルムにこれと同じ現象が起こり、収縮し
て変形する。これが画素内段差発生の主要因となってい
る。感光層は溶融流動しているのでスプリングバックの
現象は小さい。感光層はPETから剥がれてガラスに付
着する。このとき、収縮し変形したPETと感光層の間
に空間が出現し、これが種々の不都合を引き起こす。
【0013】(c)ロール圧力開放後PETは除々回復
の緩和弾性変形で収縮し変形し、時間の経過と共にPE
Tの収縮し変形(PETの剥がれ)は大きくなる。この
とき、時間の経過と共に収縮して変形したPETと感光
層の間の空間は大きくなる。 (d)露光により感光層は流動する。そして、毛細管現
象が働いて変形後のPETの形状に沿った露光部画素が
生成する。これが段差を出現させる原因となっていて、
PETの形状に沿った露光部とは当然その形状がM状、
J状の段差になっていることを意味する。露光部のみで
この流動は発生し、未露光部では特に変化は起こらな
い。未露光部は前記(c)の空間を保持したままであ
る。この空間は空気などの侵入がない間は真空の状態を
保っていることが推察できる。(a)から(d)の過程
を経て、段差は発生する。以上に段差の発生する動作原
理について説明した。
【0014】次いで、本発明において、(1)の工程後
前記着色された感光性樹脂層が貼り合わされた前記基板
を急冷する工程を実施することにより、M状、J状の段
差の発生を低減できることを詳細に説明する。まず、ベ
ースフイルムとして、PETフイルムを例にとるとPE
Tフイルムは動作原理説明(a)において通常のラミネ
ートの条件で感光層は100%基板のガラスに接着する。ロ
ール加圧によりPETは変形する。変形は弾性変形と塑
性(クリープ)変形からなる。弾性変形は即回復する動
的弾性力と徐々に回復する緩和弾性力との2成分からな
る。この部分はPETフイルムの挙動を説明したもので
ある。
【0015】つぎに動作原理説明(b)において、ラミ
ネートが終了してから、すなわちロール圧力からベース
フイルムと前記着色された感光性樹脂層が開放後、PE
Tフイルムは即回復の動的弾性変形で収縮し変形する。
前記着色された感光性樹脂層は基板のガラスの表面に密
着しているので前記着色された感光性樹脂層はガラスに
付着したままでPETだけが前記着色された感光性樹脂
層から剥がれていき、収縮し変形したPETと感光層の
間に空間が出現する。(b)の状態で出現した空間は時
間的には極めて短時間に発生する。すなわち、ロールの
圧力が開放された瞬間に元に戻ろうとする力が働くため
である。弾性変形とその回復であって、常識的な材料の
力学的挙動である。PETを始とする一連の高分子のフ
イルム材料ではハガネなどの金属と異なり変形の回復が
時間的に遅くなる性質を持っており、通常緩和時間と呼
ばれている。PETについていえばそのガラス転移温度
が80℃であって、80℃以上では粘弾性の挙動、すな
わち、即回復する動的弾性力と徐々に回復する緩和弾性
力との2成分からなる。80℃未満ではガラス状態の弾
性挙動を示す。例えば、PETのベースフイルムを有す
る感光性フイルムにおいてはラミネートは80℃以上の
温度が使用されていて、粘弾性領域に有る。しかし、即
回復する動的弾性力はゼロではないので、PETフイル
ムはすこし収縮し、感光層との間に空間を生成する。こ
こで本発明の急冷工程を実施する。短時間でPETフイ
ルムは80℃未満となり、ガラス領域に入るため、緩和
弾性による回復が非常に小さくなる。すなわち緩和弾性
による回復を凍結したことになり、空間の出現をとめる
ことが出来る。これが本発明の急冷工程を実施すること
の効果とその作用である。
【0016】本発明の急冷工程を実施することがない場
合は、動作原理説明(c)の状態が出現する。すなわ
ち、ロール圧力開放後PETは除々回復の緩和弾性変形
で収縮し変形する。時間の経過と共にPETの収縮し変
形(PETの剥がれ)は大きくなる。このとき、時間の
経過と共に収縮して変形したPETと感光層の間の空間
は大きくなる。
【0017】つぎに動作原理説明(d)においては、露
光により感光層は流動し、毛細管現象が働いて変形後の
PETの形状に沿った露光部画素が生成する。本発明の
急冷工程を実施することがない場合は、大きな空間の出
現とPETの形状に沿った露光部が生成して、当然その
形状がM状、J状の段差になる。露光部のみでこの流動
は発生し、未露光部では特に変化は起こらない。
【0018】次に、急冷工程の冷却方法について詳しく
説明する。本発明において、2色目以降の工程において
(1)の工程後、着色された感光性樹脂層が貼り合わさ
れた前記基板を急冷する工程では、着色された感光性樹
脂層が貼り合わされた基板を短時間で冷却する点から、
冷板に接触させるのが優れた方法である。また、ラミネ
ートロールの出口に冷却した熱伝導の良い、熱容量の大
きい板またはブロツクを置き、基板急冷を実施するのが
良い。板またはブロツクの表面温度は室温かそれ以下が
よい。冷水に通すのも良い方法である。冷水の温度は室
温以下が良く、氷を浮かした冷水が最も効率がよい。冷
風の吹き付けも良い効果を示す。氷柱に乗せて冷すのも
よい。掻き氷を容器にいれて基板にぶちまけて擦る方法
は即座に低温になり、基板温度は5℃〜7℃に下がる。
【0019】冷却は(1)貼り合わせる工程の後20秒
以内に行うことが好ましく、5秒以内に行うことがより
好ましく、3秒以内に行うことが特に好ましく、また冷
却温度は、ベースフイルムのTg以下又は軟化点以下と
することが好ましい。ベースフイルムとしてPETを使
用した場合は、80℃以下とすることが好ましい。通
常、冷却温度は、−195〜60℃、望ましくは−78
〜45℃、より望ましくは−10〜30℃である。
【0020】露光工程は急冷工程に引き続いて行うこと
が好ましい。そうしないと緩和弾性変形は時間の経過と
共に進行し、変形が大きくなり、段差が大きくなり、図
1の状態を招くまでに回復し変形していく。M状、J状
の画素内段差を小さくする急冷工程の効果を充分なもの
とするためには急冷工程と露光工程の時間間隔を短くす
ることが好ましい。急冷工程と露光工程の時間間隔は多
くともも30分がよい。それ以上では段差が必要以上に
大きくなる恐れがある。
【0021】貼り合わせ工程において、透明基板は、加
熱して用いることが、密着性、追随性等の点から好まし
い。この時の加熱温度は、30〜100℃とすることが
好ましい。加熱温度が、30℃未満であると、追随性が
劣る傾向があり、100℃を超えると、密着性が劣る傾
向がある。また、加熱時間は、1〜30分間とすること
が好ましい。加熱時間が、1分未満であると、密着性及
び追随性が劣る傾向があり、30分を超えると、作業性
に劣る傾向がある。
【0022】貼り合わせ時の送り速度は、0.1〜15
m/分とすることが好ましい。この送り速度が、0.1
m/分未満であると、作業性に劣る傾向があり、15m
/分を超えると、接着性及び追随性が劣る傾向がある。
貼り合わせ時のロール圧力は、1〜10kgf/cm2とする
ことが好ましい。このロール圧力が1kgf/cm2未満であ
ると、接着性及び追随性が劣る傾向があり、10kgf/cm
2を超えると、前置画素が変形する傾向がある。また、
貼り合わせ時のロール温度は、80〜140℃とするこ
とが好ましい。このロール温度が、40℃未満である
と、接着性及び追随性が劣る傾向があり、140℃を超
えると、材質によってはロールから白煙が出ることがあ
り、感光性フィルムが発煙する傾向がある。
【0023】貼り合わせ工程を画素間に空間を形成する
貼り合わせとして減圧下で行い、さらに移行工程におけ
る加熱及び/又は加圧を減圧下で行うことが好ましく、
このようにすることにより、段差、追随性不良がより改
善される。減圧下とする手段に特に制限はないが、通常
は真空ラミネータが使用される。真空ラミネータの例と
しては、ANGER ELECTRONIC(アンガー・エレクトロニッ
ク)GMBH社製のVACUUM LAMINATOR TYPE VCL等があ
る。減圧時の圧力は、接着性等の点から10mmHg以下と
することが好ましい。この圧力が、10mmHgを超える
と、接着性及び追随性が劣る傾向がある。
【0024】貼り合わせは、ウェット状態で行うことが
好ましく、これは、例えば、二色目以降の前記基板及び
/又は前記着色された感光性樹脂層を水で処理した後に
貼り合わせをすることにより行える。すなわち、感光性
樹脂層にラミネート時に水を下塗して前記着色感光性樹
脂層を柔軟化させることにより、凹凸への追随性を向上
でき、また、ベースフイルムを剥がす時に、保護フイル
ムとともに剥がれる欠点をなくして、作業性がよく基板
上に均一な厚さの微細パターンを形成でき、しかも高精
度で高耐熱性を有する多色の微細パターンを形成するこ
とができる。
【0025】貼り合わせの工程を画素間に空間を形成す
る貼り合わせとして二色目以降の前記基板及び/又は前
記着色された感光性樹脂層を水で処理した後に貼り合わ
せを行うことができる。例えば、感光性樹脂層にラミネ
ート時に水を下塗して前記着色感光性樹脂層を柔軟化さ
せることにより、ベースフイルムを剥がす時に、保護フ
イルムとともに剥がれる欠点をなくして、作業性がよく
基板上に均一な厚さの微細パターンを形成でき、しかも
高精度で多色の微細パターンを形成することができ、ま
た、優れた耐熱性を有するカラーフイルタを製造するこ
とができる。
【0026】本発明に用いられる感光性フイルムは、透
明なベースフイルム、例えば、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリエチレン、ポリプロピレン等のフイルム上
に、一色に着色された感光性樹脂組成物を塗布し、乾燥
させて着色感光性樹脂層を形成させたものである。塗布
性等の点からポリエチレンテレフタレートのフイルムを
ベースフイルムとすることが好ましい。感光性樹脂層は
柔軟で、粘着性を有するため、感光性樹脂層の上にさら
にポリエチレンフイルム等の保護フイルムを貼り合わせ
て外部からの損傷、異物の付着等を防止することが好ま
しい。感光性フイルムに形成された着色感光性樹脂層
は、保護フイルムを有する場合は保護フイルムを剥がし
ながら透明基板上に貼り合わされ、着色感光性樹脂層表
面のベースフイルムは、所定パターン状に露光した後に
除去される。
【0027】本発明におけるカラーフイルタは、例えば
次のようにして製造される。まず、透明基板上に感光性
フイルムに形成された着色感光性樹脂層が貼り合わさ
れ、着色感光性樹脂層表面のベースフイルム上に所定パ
ターンのネガマスクを乗せて露光すること等によりパタ
ーン状に露光した後、ベースフイルムが除去され、ネガ
型の感光性樹脂層の場合、未露光部分が現像液で除去さ
れて現像され、ポジ型の感光性樹脂層の場合は、露光部
分が現像液で除去されて現像され、着色パターン(画
素)が形成される。この着色パターン形成工程を、色の
事なる感光性フイルムを用いて所定回数繰り返し行い、
多色のパターンを形成させてカラーフイルタが得られ
る。ベースフイルムの剥離は、露光工程後現像工程前又
は露光工程前に行われる。色の順序は赤、緑、青及び黒
の順序以外に、黒、青、緑及び赤、黒、赤、青及び緑等
本発明ではどのような色順序も可能である。
【0028】透明基板上に貼付られた着色感光性樹脂層
で細線を形成する場合は、現像液に耐えられる最少の露
光量で露光するため、現像後の着色層が柔軟なことがあ
り、現像後に紫外線照射、熱処理又は電子線照射するこ
とにより完全に着色層を硬化させ、強度及び耐熱性を付
与することが好ましい。
【0029】着色された感光性樹脂組成物は、エチレン
性不飽和化合物(a)、カルボキシル基含有フイルム性
付与ポリマー(b)、光重合開始剤(c)及び顔料又は
染料(d)を含有することが好ましく、これをベースフ
イルム上に塗布乾燥して製造される感光性フイルムの着
色感光性樹脂層の厚さは0.5〜15μmであることが
好ましい。この着色感光性樹脂層の厚さが、0.5μm
未満であると、光硬化性、色度が劣る傾向があり、15
μmを超えると、段差が起きる傾向がある。ベースフイ
ルム厚さは、通常、3〜50μmである。
【0030】ベースフイルムと着色感光性樹脂層の間に
中間層を設けることができる。中間層はベースフイルム
から剥離して、着色感光性樹脂層に付着すること、中間
層は、着色感光性樹脂層から剥離して透明基板と着色感
光性樹脂層のあいだを剥がさないことがその接着特性に
必要である。酸素遮断の特性を有する材料が望ましい
が、本発明では、露光をベースフイルムの剥離前に実施
する場合があり、その場合は酸素遮断の特性は必要では
ない。着色感光性樹脂層を現像するときに同時に中間層
を除去するために、中間層は現像液に可溶な材料を使用
できる。しかしながら、現像液に不溶な中間層材料を使
用することができて、この場合においては中間層は現像
工程前に除去する必要がある。中間層の厚さは1〜5μ
mであることが好ましく、2.0〜4μmであることが
より好ましい。1μm未満では、膜強度が劣る傾向があ
り、5μmを超えると、解像度が劣る傾向がある。
【0031】中間層の材料としては、ビニルアルコー
ル、酢酸ビニル/アクリル酸のアルキルエステル共重合
体、ポリビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体、水
溶性セルロースエーテル類、ポリビニルアルコールとポ
リビニルピロリドンの組合せ等が挙げられる。
【0032】エチレン性不飽和化合物(a)としては、
例えば、多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を
付加して得られる化合物(トリメチロールプロパンジア
クリレート、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、テトラメチロールメタントリアクリレート、ジペン
タエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリス
リトールヘキサアクリレート等)、グリシジル基含有化
合物にα,β−不飽和カルボン酸を付加して得られる化
合物(トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル
トリアクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエー
テルジアクリレート等)、多価カルボン酸(無水フタル
酸等)と水酸基及びエチレン性不飽和基を有する化合物
(β−ヒドロキシエチルアクリレート等)とのエステル
化物、アクリル酸のアルキルエステル(アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸
2−エチルヘキシル等)、トリメチルヘキサメチレンジ
イソシアナートと2価アルコールと2価のアクリル酸モ
ノエステルとを反応させて得られるウレタンジアクリレ
ート化合物、これらに対応するメタクリレートなどが挙
げられる。これらの化合物は単独で又は2種類以上を組
み合わせて使用される。光感度、現像性の点から、
(a)成分の配合量は(a)成分と(b)成分の総量を
100重量部として90〜50重量部とされることが好
ましい。
【0033】カルボキシル基含有フイルム性付与ポリマ
ー(b)としては、例えば、アクリル酸アルキルエステ
ル又はメタクリル酸アルキルエステルとアクリル酸又は
メタクリル酸との共重合体、アクリル酸アルキルエステ
ル又はメタクリル酸アルキルエステルとアクリル酸又は
メタクリル酸とこれらと共重合し得るビニルモノマーと
の共重合体等が挙げられる。
【0034】アクリル酸アルキルエステルとしては、例
えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル等が挙げられ
る。また、メタクリル酸アルキルエステルとしては、前
記アクリル酸アルキルエステルに対応するものが挙げら
れる。共重合し得るビニルモノマーとしては、例えば、
アクリル酸ジメチルアミノエチルアクリレート、テトラ
ヒドロフルフリルアクリレート、アミノエチルアクリレ
ート、2,2,2−トリフルオロエチルアクリレート、
2,2,3,3−テトラフルオロプロピルアクリレー
ト、これらに対応するメタクリレート、アクリルアミ
ド、メタクリルアミドジアセトンアクリルアミド、スチ
レン、ビニルトルエン等が挙げられる。
【0035】(b)カルボキシル基含有フイルム性付与
ポリマーとして、例えば、テレフタル酸、イソフタル
酸、セバシン酸等を用いたポリエステル、ブタジエンと
アクリロニトリルとの共重合体、セルロースアセテー
ト、セルロースアセテートブチレート、メチルセルロー
ス、エチルセルロース等も併用することができる。
(b)成分の使用によって、塗膜性や硬化物の膜特性が
向上し、その配合量は、(a)成分及び(b)成分の総
量を100重量部として、10〜50重量部が好まし
い。配合量が10重量部未満では、エチレン性不飽和化
合物が多くなるため光感度が低下する傾向があり、50
重量部を超えると、光硬化物が脆くなる傾向がある。ま
た、(b)成分の重量平均分子量は、前記塗膜性や膜強
度の点から10,000〜500,000であることが
好ましい。なお、重量平均分子量は、ゲルパーミェーシ
ョンクロマトグラフィ測定により、ポリスチレン換算し
た値である。
【0036】光重合開始剤(c)としては、例えば、芳
香族ケトン(ベンゾフェノン、N,N′−テトラメチル
−4,4′−ジアミノベンゾフェノン(ミヒラーのケト
ン)、4−メトキシ−4′−ジメチルアミノベンゾフェ
ノン、4,4′−ジエチルアミノベンゾフェノン、2−
エチルアントラキノン、フェナントレンキノン等)、ベ
ンゾインエーテル(ベンゾインメチルエーテル、ベンゾ
インエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル
等)、ベンゾイン(メチルベンゾイン、エチルベンゾイ
ン等)、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量
体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニル
イミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−
4,5−ジ(m−メトキシフェニル)−4,5−ジフェ
ニルイミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニ
ル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−
(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダ
ゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5
−ジフェニルイミダゾール二量体、2,4−ジ(p−メ
トキシフェニル)−5−フェニルイミダゾール二量体、
2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5−ジフェ
ニルイミダゾール二量体、2−(p−メチルメルカプト
フェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体
等)、アクリジン誘導体(1,7−ビス(9−アクリジ
ニル)ヘプタン等)などが用いられる。これらの化合物
は単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0037】(c)成分の配合量は、(a)成分及び
(b)成分の総量100重量部に対して、0.1〜10
重量部が好ましい。この配合量が、0.1重量部未満で
は、光感度が不充分となる傾向があり、10重量部を超
えると、露光の際に組成物の表面での光吸収が増大し、
内部の光硬化が不充分となる傾向がある。
【0038】前記顔料又は染料(d)としては、一般に
知られている着色剤が使用でき、感光性樹脂層、特にエ
チレン性不飽和化合物又はカルボキシル基含有フイルム
性付与ポリマーに対する相溶性、目標とする色相、光透
過性等を考慮して選択される。カラーフイルタに使用で
きる顔料としては、各種の化合物が使用でき、例えば、
硫酸バリウム、酸化亜鉛、硫酸鉛、酸化チタン、ベンガ
ラ、カーボンブラック、グラファイト、酸化クロムなど
の無機顔料、下記の有機顔料(カラーインデックス番
号)などがある。
【0039】黄色顔料:C.I.ピグメントイエロー20、
24、83、86、93、109、110、117、1
25、137、138、139、147、148、15
3、154、166、168 オレンジ顔料:C.I.ピグメントオレンジ36、43、5
1、55、59、61 赤色顔料:C.I.ピグメントレッド9、97、122、1
23、149、168、177、180、092、21
5、216、217、220、223、224、22
6、227、228、240、48:1 バイオレット顔料:C.I.ピグメントバイオレット19、
23、29、30、37、40、50 青色顔料:C.I.ピグメントブルー15、15:6、2
2、60、64 緑色顔料:C.I.ピグメントグリーン7、36 黒色顔料:C.I.ピグメントブラック7
【0040】(d)成分の配合量は、(a)成分及び
(b)及びの総量100重量部に対して、1〜50重量
部とすることが好ましい。この配合量が、1重量部未満
では、着色が不充分となる傾向があり、50重量部を超
えると、光透過率が低下する傾向がある。
【0041】前記着色感光性樹脂層には、加熱硬化性を
高めるためにカルボキシル基含有フイルム性付与ポリマ
ーのカルボキシル基と熱反応するメラミン樹脂及び/又
はエポキシ樹脂を、(a)成分と(b)成分の総量10
0重量部に対して、1〜20重量部添加し、加熱するこ
とが好ましい。加熱温度は、130〜200℃とするこ
とが好ましく、加熱時間は、30〜60分とすることが
着色層の架橋密度向上、耐熱性向上等の点から好まし
い。
【0042】
【実施例】以下、実施例によって本発明を説明する。 実施例1 (1)着色感光性樹脂層用の塗工液の製造 表1の材料を均一に溶解した溶液200重量部に表2の
いずれかの顔料ペースト135重量部、メラミン樹脂5
重量部及びシランカップリング剤1重量部をそれぞれ添
加し、溶解分散して着色感光性樹脂層用の塗工液を得
た。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】メラミン樹脂 サイメル300(ヘキサメトキシメチルメラミンの商品
名、三井東圧化学(株)製) シランカップリング剤 KBM503(信越化学工業(株)製) 塗工液の調整 塗工液は、使用直前に超音波で2.5時間分散して調整
した。
【0046】(2)感光性フイルムの製造 得られた着色感光性樹脂層塗工液を、厚さ6μmのポリ
エチレンテレフタレートフイルム(帝人(株)製テトロン
フイルムM5R)上に均一な厚さにマイクログラビアロ
ールを装填したキスタッチリバース方式の塗工機を用い
て塗布し、100℃の乾燥機で1分間乾燥した。保護フ
イルムとして厚さ30μmのポリエチレンフイルムを貼
り合わせて感光性フイルムを得た。乾燥後の感光性樹脂
層の厚さは、赤、青及び緑のすべて2.0μmであっ
た。
【0047】(3)カラーフイルタの製造 (a)基板加熱工程 カラーフイルタ用の下地基板(厚さ1.1mmのガラス基
板、コーニング社製商品名、コーニング7074)を8
0℃で10分間加熱した。 (b)貼り合わせ工程 前記カラーフイルタ用の感光性フイルムの保護フイルム
を剥がしながら、着色感光性樹脂層を前記カラーフイル
タ用の下地基板上に下記条件でラミネートした。 ロール温度 120℃ ロール圧 6.0kgf/cm2 速度 0.5m/分
【0048】(b)急冷工程 二色目と三色目の画素形成時には、ラミネート直後に急
冷した。二色目以降はラミネート終了後、即時(時間遅
れは1秒以下)で氷を浮かした冷水にラミネート基板を
浸漬した。冷水の温度は4℃であり、5秒後引き上げて
測定した急冷ラミネート基板の温度は4℃であった。 (c)露光工程 所定のパターン(通常のストライプ状のパターンで、8
0μm(白)/220μm(黒)で長さ150mmのスト
ライプ状)のネガマスクを通して露光機HMW−201
B(3kW、超高圧水銀灯、(株)オーク製作所製)で露光
した。急冷ラミネート基板については温度は14℃のと
きに露光した。
【0049】(d)剥離工程 室温でポリエチレンテレフタレートフイルムを除去し
た。自動剥離装置(自社製試作品、両面テープを貼り合
わせたロールでポリエチレンテレフタレートフイルムを
剥離する装置)で剥離した。 (e)現像工程 30℃で0.08重量%のNa2CO3水溶液で15秒ス
プレー現像をして未露光部を除去し、現像後水洗し、オ
ーブン加熱乾燥し、着色パターンを形成した。 (f)露光部硬化工程 紫外線照射機(ランプH5600L/2、東芝電材社
製)を用いて3J/cm2で照射した。150℃で40分熱
硬化した。
【0050】この(a)から(f)の着色パターンの形
成工程を、赤、青及び緑の順に各色の感光性フイルムを
用いて繰り返し行った。二色目の青のラミネートの時に
フイルムの送り方向を前置画素の赤のストライプ状のパ
ターンに平行にフイルムを送った。三色目の緑について
も同様とし、多色のパターンを形成した。この際の露光
量は赤、青及び緑の感光性樹脂層に対しては50mJ/cm2
とした。得られた多色パターンに紫外線照射機(ランプ
H5600L/2、東芝電材社製)を用いて3J/cm2
照射した後、150℃で45分間加熱してカラーフイル
タを得た。得られたカラーフイルタは赤、青及び緑色の
パターン(ストライプ状のパターン)が整然と並んでお
り、追随性は良好であった。また、画素の中の段差は青
では0.12μm緑では0.15μmであった。画素の
断面では緑がM状青がJ状であることが認められた。
【0051】実施例2 (b)急冷工程を下記として、表3の材料とした以外は
実施例1と同様に行い、実施例1と同様の結果を得た。 (b)急冷工程 二色目と三色目の画素形成時には、ラミネート直後に急
冷した。二色目以降はラミネート終了後、即時(時間遅
れは1秒以下)で室温の冷鉄板にラミネート基板を接触
した。冷鉄板の温度は21℃であり、65秒後引き上げ
て測定した。急冷ラミネート基板の温度は21℃であっ
た。
【0052】
【表3】
【0053】実施例3 (b)急冷工程を下記として、下記の表4の材料を表1
の材料に置き換えた以外は実施例1と同様に行い、実施
例1と同様の結果を得た。 (b)急冷工程 二色目と三色目の画素形成時には、ラミネート直後に急
冷した。二色目以降はラミネート終了後、即時(時間遅
れは1秒以下)で室温22℃の乾燥空気を20秒間吹き
付けた。吹き付け後測定した急冷ラミネート基板の温度
は22℃であった。
【0054】
【表4】
【0055】比較例1 実施例1と同様に行うが、(b)の急冷工程を省略して
カラーフイルタを作成した。すなわち、自然な冷却に任
せた自然冷却である。着色パターンの形成工程を、赤、
青及び緑の順に各色の感光性フイルムを用いて繰り返し
行った。二色目の青のラミネートの時にフイルムの送り
方向を前置画素の赤のストライプ状のパターンと平行に
フイルムを送った。三色目の緑についても同様とし、多
色のパターンを形成した。この際の露光量は赤、青及び
緑の感光性樹脂層に対しては50mJ/cm2とした。得られ
た多色パターンに紫外線照射機(ランプH5600L/
2、東芝電材社製)を用いて3J/cm2で照射した後、1
50℃で45分間加熱してカラーフイルタを得た。得ら
れたカラーフイルタは赤、青及び緑色のパターン(スト
ライプ状のパターン)が整然と並んでいた。しかし、追
随性は不良で、緑と青で白抜けが多数観察された。ま
た、画素の中の段差は緑は0.8μm、青では0.5μ
mあり、画素の断面はM状、J状を示していた。カラー
フイルタとしては段差が大きく実用に耐え得ないもので
あった。
【0056】
【発明の効果】請求項1、2及び3記載のカラーフィル
タは、画素の中の段差の小さい、白抜けのない多色の微
細パターンの形成された優れた耐熱性を有するカラーフ
イルタである。請求項4及び5記載のカラーフィルタの
製造法により、作業性、歩留まりよく、画素の中の段差
の小さい、白抜けのない多色の微細パターンの形成され
た優れた耐熱性を有するカラーフィルタを製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のカラーフィルタのパターンである。
【図2】本発明のカラーフィルタのパターンである。
【符号の説明】
1 透明基板 2 一色目の画素 3 二色目の画素 4 三色目の画素

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板上に画素を有し、画素の中の段
    差が0.3μm未満であるカラーフイルタ。
  2. 【請求項2】 透明基板上に画素を有し、画素の中の段
    差が0.3μm未満であり、画素間の間隔が5〜30μ
    mであるカラーフイルタ。
  3. 【請求項3】 透明基板上に画素を有し、画素の中の段
    差が0.3μm未満であり、画素間の間隔が5〜30μ
    mであり、画素幅が50〜100μm及び画素厚さが1
    〜5μmであるカラーフイルタ。
  4. 【請求項4】 透明基板上に、ベースフイルムと着色さ
    れた感光性樹脂層を有する感光性フイルムを、(1)着
    色された感光性樹脂層が前記基板に面するように貼り合
    わせる工程、(2)パターン状に露光する露光工程及び
    (3)現像工程を含む工程を繰り返して多色パターンを
    形成させるカラーフイルタの製造法において、2色目以
    降の工程において、(1)の工程後、着色された感光性
    樹脂層が貼り合わされた基板を急冷する工程を含むこと
    を特徴とする画素の中の段差が0.3μm未満であるカ
    ラーフイルタの製造法。
  5. 【請求項5】 前記着色された感光性樹脂層が前記基板
    に面するように貼り合わせる工程においてベースフイル
    ムをそのTg以上の温度に加熱し、急冷する工程におい
    てベースフイルムをそのTg未満の温度に冷却する請求
    項4記載のカラーフイルタの製造法。
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