JPH10300450A - 荷電粒子ビームを用いたホールの検査方法 - Google Patents

荷電粒子ビームを用いたホールの検査方法

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JPH10300450A
JPH10300450A JP9109041A JP10904197A JPH10300450A JP H10300450 A JPH10300450 A JP H10300450A JP 9109041 A JP9109041 A JP 9109041A JP 10904197 A JP10904197 A JP 10904197A JP H10300450 A JPH10300450 A JP H10300450A
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hole
charged particle
particle beam
sample
electron beam
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JP9109041A
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Masayuki Inoguchi
正幸 猪口
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NIPPON DENSHI SYST TECHNOL KK
Jeol Ltd
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NIPPON DENSHI SYST TECHNOL KK
Jeol Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較的短時間に多数のホールの状態を検査す
ることができる荷電粒子ビームを用いたホールの検査方
法を実現する。 【解決手段】 試料4に形成されたコンタクトホールの
内、基準となるコンタクトホールH1 を基点とした各コ
ンタクトホールの位置のデータに基づき、制御装置11
は偏向制御回路7を制御し、電子ビームEBを各コンタ
クトホールの中心部分に飛び飛びに偏向する。この電子
ビームの偏向は、2段の偏向コイル5,6によって行わ
れるが、その際、ビームシフトと呼ばれる機能により電
子ビームは偏向される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】本発明は、電子ビームや荷電粒子
ビームを用い、半導体デバイスの製造過程で形成される
ホールの状態を検査するための荷電粒子ビームを用いた
ホールの検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイスは、シリコン等のウエハ
上に多層構造が形成されている。この場合、特定の層の
間には絶縁層が形成され、特定の層の間は絶縁層に形成
されたコンタクトホール(スルーホールともいう)に導
電性材料を埋め込むことによって電気的接続を行うよう
にしている。
【0003】半導体デバイスを製造する過程で、このコ
ンタクトホールは、絶縁層にレジストを塗布し、その上
にコンタクトホールのパターンを露光し、その後現像処
理やエッチング処理を施して形成される。
【0004】このようなコンタクトホールの形成におい
て、正確に絶縁層を貫通してホールが形成されなかった
り、あるいは、ホールの中にレジストの残渣などがある
と、最終的に製造された半導体デバイスは正常な動作を
せず欠陥となる。
【0005】このためコンタクトホールを形成した後、
ホールの形成状態を検査することは、その後の製造工程
を行うかどうかの決定上重要である。また、この検査に
よって得られたホールの形成状態によって、ホールの形
成工程の不良原因の解析を行うこともできる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記したコンタクトホ
ールの状態の検査は、ホールが形成された試料に対し
て、例えば電子ビームを走査し、各ホールから得られた
信号、例えば2次電子を検出することによって行うこと
が考えられる。しかしながら、コンタクトホールはシリ
コン等のウエハの極めて多数のチップごとに多数設けら
れており、このため、ウエハ試料のほぼ全面に渡って電
子ビームを走査しなければならない。
【0007】例えば、8インチウエハの面積は、約31
4cm2 であり、この結果、電子ビームの全ウエハ領域
を走査する時間が極めて長時間となる。また、仮にウエ
ハの全面を検査せず、特定の領域だけを検査する場合で
も電子ビームの走査面積は電子ビームの走査にとって非
常に大きいもので、この場合でも電子ビームの走査時間
は長時間となる。
【0008】本発明は、このような点に鑑みてなされた
もので、その目的は、比較的短時間に多数のホールの状
態を検査することができる荷電粒子ビームを用いたホー
ルの検査方法を実現するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1の発明に基づく荷電
粒子ビームを用いたホールの検査方法は、多数のホール
が形成された試料に荷電粒子ビームを照射し、ホール部
分への荷電粒子ビームの照射によって得られた信号に基
づいてホールの状態を検査する検査方法において、試料
に形成されたホールの位置データに基づき、荷電粒子ビ
ームをホール部分に飛び飛びに偏向し、各ホール部分の
みに荷電粒子ビームを照射するようにしたことを特徴と
している。
【0010】第1の発明では、荷電粒子ビームをホール
部分に飛び飛びに偏向し、各ホール部分のみに荷電粒子
ビームを照射するようにして、検査時間を短縮する。第
2の発明では、請求項1の発明において各ホールの中に
荷電粒子ビームを所定時間照射位置を固定して照射す
る。
【0011】第3の発明では、請求項1の発明におい
て、各ホール部分で荷電粒子ビームを走査するようにし
た。第4の発明では、請求項1の発明において、試料に
ホールを形成する際に用意された各ホールの位置データ
に基づき、荷電粒子ビームをホール部分に飛び飛びに偏
向する。
【0012】第5の発明では、請求項4の発明におい
て、試料にホールを形成する際に用意された各ホールの
位置データは、CADによって作成されたデータである
ことを特徴としている。
【0013】第6の発明では、請求項1の発明におい
て、試料に、荷電粒子ビームを走査し、この走査に基づ
いて得られた信号に基づき、試料上の各ホールの位置デ
ータを得ることを特徴としている。
【0014】第7の発明では、請求項1の発明におい
て、各ホールの位置データと実試料の位置との間に、何
らかの理由により歪がある場合、若干の測定によって位
置データに補正を加えたことを特徴としている。
【0015】第8の発明では、多数のホールが形成され
た領域が繰り返し多数配列された試料の場合、試料の特
定の領域において荷電粒子ビームを走査し、この走査に
基づいて得られた信号に基づき、その特定の領域に含ま
れるホールの位置を測定し、この得られた位置データに
基づいて他の領域における測定を行うことを特徴として
いる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。図1は本発明を実施するた
めの走査電子顕微鏡システムの一例を示しており、1は
電子銃である。電子銃1から発生し加速された電子ビー
ムEBは、コンデンサレンズ2と対物レンズ3によって
試料4に細く集束される。
【0017】電子ビームEBは更に2段の偏向コイル
5,6によって偏向され、試料4に照射される。偏向コ
イル5,6には偏向制御回路7から偏向信号が供給され
る。試料4への電子ビームEBの照射によって発生した
2次電子は、2次電子検出器8によって検出される。
【0018】検出器8の検出信号は、増幅器9によって
増幅された後、AD変換器10によってデジタル信号に
変換され、メモリー14に格納される。制御装置11は
偏向制御回路7、AD変換器10や試料4が載せられた
ステージ12を駆動する駆動機構13を制御する。ま
た、メモリー14には信号処理装置15が接続されてい
る。このような構成の動作を図2に示したウエハ試料の
検査を例にして、次に説明する。
【0019】図2は検査対象としてのウエハ試料4を示
しており、図2(a)はウエハ試料全体を示している。
ウエハ試料4には多数のチップCが形成されており、C
olumn方向のi、Rom方向のjの位置座標のm器
目のチップCm (i,j)を図2(b)に示す。
【0020】図2(b)に示したチップCm (i,j)
の内、一般的には電子ビームによって検査される領域は
制限されているが、チップ全体であっても良い。また検
査される領域は試料(ステージ)の移動を伴わずに電子
ビームの偏向によってのみ検査を行う観察小領域A1
n に仮想的に分割されている。
【0021】このチップCm (i,j)に含まれる観察
小領域A1 〜An の内の任意の小領域Ak を図2(c)
に示す。この小領域Ak には、多数のコンタクトホール
1〜Hn が形成されている。なお、他の小領域にも図
2(c)に示したと同様のコンタクトホールが任意の位
置に形成されている。
【0022】ここで、小領域Ak 内のコンタクトホール
1 〜Hn の検査について説明する。まず、小領域Ak
のほぼ中心位置が電子ビームEBの光軸Oと一致するよ
うにステージ12を駆動する。このステージ12の駆動
は、制御装置11によってステージ駆動機構13を制御
することによって行う。
【0023】なお、小領域Ak の座標およびその中に形
成されているコンタクトホールH1〜Hn の座標位置
は、通常事前に知ることができる。すなわち、各コンタ
クトホールの位置はCADによって設計され、このCA
Dデータに基づいて各処理工程によりホールが形成され
ているから、CADデータを利用することによりコンタ
クトホールH1 〜Hn の座標位置は、既知となる。
【0024】このコンタクトホールH1 〜Hn の座標位
置を含むCADデータは、データメモリー14に格納さ
れており、このデータに基づいて制御装置11はステー
ジ12の駆動を行う。ステージ12の所定の移動が終了
した後、次に小領域Ak 内の特定のコンタクトホールを
用いて、ステージ12の移動精度に伴う位置ずれの検出
を行う。
【0025】この位置ずれの検出は、特定のコンタクト
ホール、例えばホールH1 の部分に電子ビームを偏向
し、更に、このホールH1 を含む微小な領域で電子ビー
ムを2次元的に走査することによって行う。すなわち、
この走査によって得られた2次電子を検出器8で検出
し、この検出信号に基づき、ホールH1 のデータ上の位
置と実際の位置とのずれ量を測定することができる。こ
のようにして測定された位置のずれ量に基づき、他のコ
ンタクトホールの位置のデータはキャリブレーションさ
れる。もちろん、十分精度のあるステージでは、この処
理は不要である。
【0026】次に、基準となるコンタクトホールH1
基点とした各コンタクトホールの位置のデータに基づ
き、制御装置11は偏向制御回路7を制御し、電子ビー
ムEBを各コンタクトホールの中心部分に飛び飛びに偏
向する。この電子ビームの偏向は、2段の偏向コイル
5,6によって行われるが、その際、ビームシフトと呼
ばれる機能により電子ビームは偏向される。
【0027】すなわち、偏向コイル5で光軸Oから所定
の角度で偏向された電子ビームは、偏向コイル6により
光軸Oに平行となるように偏向される。この結果、電子
ビームは各コンタクトホールに垂直に照射され、アスペ
クト比の大きなホール(ホールの開口径に比べて深さ方
向の長さが長いホール)であっても、ホールの底部に電
子ビームを照射することを可能とする。
【0028】ただし、ビームシフト機能で電子ビームを
各コンタクトホールに飛び飛びに偏向することは本発明
の絶対条件ではなく、ホールのアスペクト比等の条件に
応じ、電子ビーム光軸O上の特定の位置を偏向支点とし
て電子ビームを偏向するようにしても良い。
【0029】上記電子ビームの飛び飛びの偏向の際、電
子ビームEBは各コンタクトホールの中心部分で所定の
短い時間停止して照射されるように制御される。このコ
ンタクトホールへの電子ビームの照射によって発生した
2次電子は、2次電子検出器8によって検出される。
【0030】検出器8の検出信号は、増幅器9によって
増幅され、AD変換器10によってデジタル信号に変換
された後、メモリー14に供給される。信号処理装置1
5ではメモリー14の内容を読みだし、電子ビームの照
射によって得られた検出信号の強度そのものや信号強度
の変化の状態により、それぞれのコンタクトホールが正
常か欠陥かの判断を行い、その結果をそれぞれのコンタ
クトホールの位置座標と共に記憶する。
【0031】このようにして特定の小領域Ak内の全て
のコンタクトホールへの電子ビームの飛び飛びの照射が
終了した後、ステージ12が移動され、小領域Akと隣
り合った小領域の中心に電子ビームの光軸Oが一致さ
れ、同様のステップで小領域内のコンタクトホールの検
査が行われる。特定のチップ内の全ての検査対象の小領
域のコンタクトホールの検査が終了した後、他のチップ
内のコンタクトホールの検査が行われ、ウエハ試料4全
体のコンタクトホールの検査が行われる。
【0032】なお、上記した各コンタクトホールの検査
では、コンタクトホールの中心部分に電子ビームEBを
短い時間照射位置を固定して照射するようにしたが、各
コンタクトホール部分で電子ビームを1次元あるいは2
次元的に走査しても良い。
【0033】上記した実施の形態では、電子ビームを各
コンタクトホール部分に飛び飛びに偏向したので、ウエ
ハ試料上のコンタクトホール部分以外の領域には電子ビ
ームの走査が行われず、その結果、短い時間で検査対象
のコンタクトホールの検査を実行することができる。
【0034】なお、上記実施の形態では、各コンタクト
ホール部分の位置データは、CAD等の事前に知られた
データを用いたが、CADデータが存在しない場合、あ
るいは、コンタクトホール形成過程で用いたステッパに
使用されているレンズの歪みによる影響が大きく、CA
Dデータでは正確に各コンタクトホール位置に電子ビー
ムを偏向できない場合には、各ホールの検査に先立っ
て、ホール位置の学習を行う必要がある。以下この学習
ステップの一例を図2に示したウエハ試料を例に説明す
る。
【0035】[ステップ1]検査対象とするチップアド
レスCm (i,j)、各チップごとに決められた矩形状
の検査対象領域の始点座標Sn (Xs ,Ys )、およ
び、終点座標En (X e ,Ye )をウエハ試料検査のデ
ータベースから得る。ただし、m=1,2,3,……,
M、n=1,2,3,……,Nである。
【0036】[ステップ2]m=1とする。 [ステップ3]Cm (i,j)すなわち、Column
=i,Row=jへステージ12を移動する。
【0037】[ステップ4]n=1とする。 [ステップ5]Sn (Xs ,Ys )、En (Xe
e )の組を読みだし、X=Xs ,Y=Y s とする。
【0038】[ステップ6]検査視野(X,Y)へ視野
を移動する。視野移動はステージの移動もしくはビーム
シフトによりビーム走査の原点を光軸に対して平行移動
することで行う。
【0039】[ステップ7]検査対象領域を電子ビーム
で走査し、適切な倍率で走査電子顕微鏡により撮影(デ
ジタルデータ変換)する。この場合、例えば、倍率を1
万倍とする。また、X,Y方向の視野の幅、すなわち、
電子ビームの走査幅をそれぞれδx,δyとする。
【0040】[ステップ8]撮影した走査電子顕微鏡画
像を画像処理し、画面内の全てのコンタクトホールを探
し、それぞれのコンタクトホールの中心位置(Xc,Y
c)と大きさ(開口径r)を求め(図2(d)参照)、
それぞれを検査データベースへ記録する。
【0041】[ステップ9]X=X+δx(検査対象領
域内のX方向に隣接した視野)とし、ステップ6以降を
繰り返す。
【0042】[ステップ10]X>Xe(X方向の領域
外へ視野が出た)なら、X=Xs,Y=Y+δyとし、
ステップ6以降を繰り返す。
【0043】[ステップ11]Y>Ye(Y方向の領域
外へ視野が出た)なら、n=n+1とし、ステップ5以
降を繰り返す。
【0044】[ステップ12]n>N(チップ内の全領
域の処理が終了した)なら、m=m+1とし、ステップ
3から繰り返す。
【0045】[ステップ13]m>M(全チップの処理
が終了した)なら、処理を終了する。なお、一般的にウ
エハ上のチップは全て同一パターンが描画される。従っ
て、1チップのコンタクトホールの位置を学習すれば、
他のチップのコンタクトホールの位置は、そのデータで
代表することができる。その場合は、ステップ13は不
要である。
【0046】このようにして各コンタクトホールの中心
位置と大きさは求められ、それらのデータは、図1のシ
ステムではデータメモリー14に記憶される。CADあ
るいは学習によって得た位置データに基づいて、位置デ
ータをColumn別、Row別のチップ毎に、チップ
内についてもColumn別、Row別の小領域毎に、
小領域内のホール位置についても同様にソートし配列し
ておく。この様にしておけば、速度の遅いステージの駆
動距離をできる限り短くして時間的効率を高めることが
容易となる。検査はこの位置データに基づき、順序よく
行われる。
【0047】次に従来考えられていた試料の全面を電子
ビームで走査する方式(以下従来方式という)と、本発
明に基づく電子ビームの飛び飛び偏向方式(以下本発明
方式という)との検査時間の比較を行う。
【0048】例えば、従来方式では電子ビームの電流I
bが50nA、サンプリング時間Ts=10nS(10
0MHz)でサンプリングしていると仮定する。この
時、試料上の1点へ照射される電荷qは、次の通りとな
る。
【0049】q=Ib・Ts=50nA・10nS=
5.0×10-16 [A・S] 本発明方式で従来方式と同じ電荷を照射するためには、
例えば電子ビーム電流をIb=20pAとし、リークが
ないものとすると、照射時間Ts(Ib=20pA)
は、次の通りとなる。
【0050】Ts(Ib=20pA)=q/Ib=5.
0×10-16 [A・S]/20.0×10-12 [A]=
25.0[μS] また、例えば電子ビーム電流を1nAにすることができ
るなら、照射時間Ts(1nA)は、次の通りとなる。
【0051】Ts(Ib=1nA)=q/Ib=5.0
×10-16 [A・S]/20.0×10-9[A]=0.
5[μS] コンタクトホールからコンタクトホールへの電子ビーム
の移動時間Th(セトリングタイムを含む)を500n
Sと仮定すると、1画面中に100点のコンタクトホー
ルがある場合のコンタクトホールを検査する時間Tj
は、次と通りとなる。
【0052】Tj(20pA)=(Th+Ts(20p
A))×100=25.5[μS]×100=2.55
[mS] Tj(1nA)=(Th+Ts(1nA))×100=
1.0[μS]×100=100[μS] 従来方式で、1画面(512×512)ピクセルを検査
する時間Tkは、高速走査時でも1画素10ns程度で
あるから、Tk=512×512×10[nS]−2.
62[mS]であるので、本発明方式では、電子ビーム
電流が20pAでも1画面の検査時間は、従来方式に匹
敵し、電子ビーム電流が1nAであれば、従来方式より
コンタクトホールを25倍高速に検査することが可能と
なる。
【0053】ところで、電子ビームのシフト機能により
視野移動が可能であり、しかも位置精度が十分に保てる
場合、電子ビームでシフト可能な領域内で視野を移動す
る場合にはステージを移動する必要がない。
【0054】1画面検査ごとに電子ビームをシフトする
時間Tbを1μSとすると、この時間は、1画面を検査
する時間Tj(100[μS]または2.55[m
S])に比較して十分に小さいので無視することができ
る。
【0055】電子ビームシフトにより移動できる領域を
1mm×1mmと仮定し、撮影倍率Ma=8,000と
すると、1mm×1mmの検査には、1,600画面
(=1,0002 /252 )の検査が必要となる。した
がって、1mm2 の検査時間は次の通りとなる。
【0056】Tu(20pA)=Tj(20pA)×
1,600=2.55[mS]×1,600=4.1
[S] Tu(1nA)=Tj(1nA)×1,600=100
[μS]×1,600=0.16[S] ステージ移動を行った場合、ステージの停止位置精度が
コンタクトホールの直径(0.1μm)に比較して十分
な精度がない場合、基準コンタクトホールを検出し、キ
ャリブレーションを行う必要がある。
【0057】ステージ停止位置精度が±1μmと仮定し
た場合、基準コンタクトホールの探索領域は、パターン
幅を含めて約3μm角の領域となる。倍率Ma(=8,
000)で観察する場合、視野の一辺は、25μm(=
20[cm]/8,000)であるので、3μm角の領
域は62×62ピクセルである。62×62ピクセルの
領域のみ、1フレームを30ns、電子ビーム電流Ib
=20pAで200回積算すると仮定すると、走査電子
顕微鏡画像の撮影時間Tiは次の通りとなる。
【0058】Ti=(62×62)/(512×51
2)×30[mS/フレーム]×200[フレーム]=
88[mS] 電子ビームの電流Ibを大きくすれば、Tiの短縮を図
ることも可能である。
【0059】撮影した画像に対して、パターン認識によ
りコンタクトホールを検出する時間Tpは、512×5
12ピクセルの画像で10秒と仮定すると、次の通りと
なる。
【0060】Tp=(62×62)/(512×51
2)×10[S]=146[mS] 検査対象領域が、電子ビームシフトによる移動できる範
囲を越える場合、ステージ移動が必要となる。今、ステ
ージの移動最小単位を0.05μmとし、平均レート1
00KPPSで送れるものとすると、ステージを1mm
送る時間Tmは、次の通りとなる。
【0061】Tm=1mm/0.05[μm]/100
K=200[mS] 電子ビームシフトにより移動できる領域を1mm×1m
mと仮定し、チップ当たり5か所を検査する場合、1チ
ップの検査時間Tcは次の通りとなる。
【0062】 Tc(20pA)=5×(Tm+Ti+Tp+Tu(20pA)) =5×(200+88+147+4100)[mS] =22.7[S] Tc(1nA) =5×(Tm+Ti+Tp+Tu(1nA)) =5×(200+88+147+160)[mS] =2.98[S] 8インチウエハの面積は、約314cm2 である。その
90%の領域にチップが配置されるとすると、約282
個のチップが実装される。チップ間移動時間Tvは、1
秒程度とすると、ウエハ上の282個のチップ全てを検
査する時間Twは次の通りとなる。
【0063】 Tw(20pA)=(Tc(20pA)+Tv)×282 =(22.7+1)×282 =6,683[S]=112[min] Tw(1nA) =(Tc(1nA)+Tv)×282 =(2.98+1)×282 =1,122[S]=18.7[min] なお、従来の方法では、50nA程度の電子ビーム電流
を用いて、1cm2 を検査するのに7分程度かかってい
る。コンタクトホールのある領域を5カ所に制限して
も、7[min]×1[mm2 ]×5×282/100
[mm2 ]=98.7[min]である。
【0064】このように本発明による方法では、ウエハ
上のチップ全てを検査する時間Twは、電子ビームの電
流が20pAであっても従来方法と同等となる。また、
電子ビームの電流を1nAにすれば、本発明の方法は、
従来方法に比べて5倍、電流が50nAであれば、25
0倍高速に検査を行うことができる。
【0065】以上本発明の一実施形態を説明したが、本
発明はこの実施の形態に限定されない。例えば、電子ビ
ームでコタンクトホールを検査する例を説明したが、イ
オンビームをコンタクトホール部分に照射するようにし
ていも良い。また、2次電子をを検出するようにした
が、反射電子、X線、吸収電流等を検出するようにして
も良い。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように、第1の発明では、
荷電粒子ビームをホール部分に飛び飛びに偏向し、各ホ
ール部分のみに荷電粒子ビームを照射するようにしたの
で、多数のコンタクトホールの検査時間を短縮すること
ができる。
【0067】第2の発明では、請求項1の発明において
各ホールの中に荷電粒子ビームを所定時間照射位置を固
定して照射するようにしたので、多数のコンタクトホー
ルの検査時間を短縮することができる。
【0068】第3の発明では、請求項1の発明におい
て、各ホール部分で荷電粒子ビームを走査するようにし
たので、多数のコンタクトホールの検査時間を短縮する
ことができる。
【0069】第4および第5の発明では、請求項1の発
明において、試料にホールを形成する際に用意された各
ホールの位置データに基づき、荷電粒子ビームをホール
部分に飛び飛びに偏向するようにしたので、多数のコン
タクトホールの検査時間を短縮することができる。
【0070】第6の発明では、請求項1の発明におい
て、何らかの理由で位置デターが用意できない場合で
も、試料上の各ホールの位置データを測定し、これに基
づき、荷電粒子ビームをホール部分に飛び飛びに偏向す
るようにしたので、多数のコンタクトホールの検査時間
を短縮することができる。
【0071】第7の発明では、請求項1の発明におい
て、何らかの理由で用意した位置データと実試料の位置
との間で歪がある場合でも、試料上の若干のホールを測
定し、これを基に歪の補正を施し、この位置データに基
づき、荷電粒子ビームをホール部分に飛び飛びに偏向す
るようにしたので、多数のコンタクトホールの検査時間
を短縮することができる。
【0072】第8の発明では、多数のホールが形成され
た領域が繰り返し多数配列された試料の場合であれば、
試料の特定の領域において荷電粒子ビームを走査し、こ
の走査に基づいて得られた信号に基づき、その特定の領
域に含まれるホールの位置を測定し、この得られた位置
データに基づいて他の領域においても、荷電粒子ビーム
をホール部分に飛び飛びに偏向するようにしたので、多
数のコンタクトホールの検査時間を短縮することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の検査方法を実施するための走査電子顕
微鏡システムの一例を示す図である。
【図2】検査対象のウエハ試料、チップ、コンタクトホ
ールの様子を示す図である。
【符号の説明】
1 電子銃 2 コンデンサレンズ 3 対物レンズ 4 ウエハ試料 5,6 偏向コイル 7 偏向制御回路 8 2次電子検出器 9 増幅器 10 AD変換器 11 制御装置 12 ステージ 13 ステージ駆動機構 14 データメモリー 15 信号処理装置

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数のホールが形成された試料に荷電粒
    子ビームを照射し、ホール部分への荷電粒子ビームの照
    射によって得られた信号に基づいてホールの状態を検査
    する検査方法において、試料に形成されたホールの位置
    データに基づき、荷電粒子ビームをホール部分に飛び飛
    びに偏向し、各ホール部分のみに荷電粒子ビームを照射
    するようにした荷電粒子ビームを用いたホールの検査方
    法。
  2. 【請求項2】 各ホールの中に荷電粒子ビームを所定時
    間照射位置を固定して照射するようにした請求項1記載
    の荷電粒子ビームを用いたホールの検査方法。
  3. 【請求項3】 各ホール部分で荷電粒子ビームを走査す
    るようにした請求項1記載の荷電粒子ビームを用いたホ
    ールの検査方法。
  4. 【請求項4】 試料にホールを形成する際に用意された
    各ホールの位置データに基づき、荷電粒子ビームをホー
    ル部分に飛び飛びに偏向するようにした請求項1記載の
    荷電粒子ビームを用いたホールの検査方法。
  5. 【請求項5】 試料にホールを形成する際に用意された
    各ホールの位置データは、CADによって作成された請
    求項1記載の荷電粒子ビームを用いたホールの検査方
    法。
  6. 【請求項6】 試料に、荷電粒子ビームを走査し、この
    走査に基づいて得られた信号に基づき、試料上の各ホー
    ルの位置データを得る、請求項1記載の荷電粒子ビーム
    を用いたホールの検査方法。
  7. 【請求項7】 位置データに基づき、試料上の少なくと
    も一カ所の領域あるいはチップの、少なくともひとつの
    ホールの位置を測定して、位置データと実試料間の位置
    的な歪を補正する機能を有する請求項1記載の荷電粒子
    ビームを用いたホールの検査方法。
  8. 【請求項8】 多数のホールが形成された領域が繰り返
    し多数配列された試料の特定の領域において荷電粒子ビ
    ームを走査し、この走査に基づいて得られた信号に基づ
    き、特定の領域に含まれるホールの位置を測定し、得ら
    れた位置データに基づき、他の領域におけるホール部分
    に飛び飛びに荷電粒子ビームを偏向するようにした荷電
    粒子ビームを用いたホールの検査方法。
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