JPH10300319A - 冷蔵庫 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、結露防止制御において、不必要な
熱の庫内への侵入が防止できるので小型圧縮機の採用が
可能となり、電力消費が低減できることを目的とする。 【解決手段】 圧縮機１と凝縮器２と本体前面開口周縁
部のみに配置した結露防止パイプ９とキャピラリチュー
ブ５と蒸発器６とを順次接続した冷凍サイクルと、仕切
壁前面の仕切り板を加熱して結露を防止する加温手段１
７と、外気温度を検出する外気温度センサー１５と、貯
蔵室の温度を検出する庫内温度センサー１３と、前記加
温手段の制御を行う制御手段１８とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、結露防止制御を備
えた冷蔵庫に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】結露対策が施された従来の冷蔵庫とし
て、実開昭６２−５７０８２号公報に示すようなものが
ある。

【０００３】以下図面を参照しながら、上述した従来の
冷蔵庫の一例について説明する。図１２は従来の冷蔵庫
の構造を示す上部の斜視図であり、図１３は冷凍システ
ム構成図である。図１２と図１３において、圧縮機１
と、凝縮器２と、結露防止パイプ３と、ドライヤー４
と、キャピラリチューブ５と、蒸発器６とを順次接続し
て冷凍システムを構成している。

【０００４】結露防止パイプ３は、冷蔵庫本体前面開口
周縁部と貯蔵室を区画する仕切壁前面の仕切り板８裏面
に配管されており、圧縮機１の運転時に高温冷媒により
冷蔵庫本体前面開口周縁部と貯蔵室を区画する仕切壁前
面の仕切り板を加熱することで結露を防止している。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の様
な構成では、結露防止パイプ３で放熱する熱について
は、冷蔵庫本体前面開口周縁部に配管されている部分で
は結露を防止しながら外気に放熱するが、貯蔵室を区画
する仕切壁前面の仕切り板８に配管されている部分で
は、大部分の熱が冷蔵庫庫内に侵入して熱負荷を増大さ
せる要因となっている。

【０００６】特に、外気温度が高い季節の扉開閉が頻繁
に行われる場合などは貯蔵室を区画する仕切壁前面の仕
切り板８は高温で長時間加熱されることになり、表面温
度は結露が防止できる温度以上に上昇し不必要な熱負荷
が庫内に侵入してしまう。

【０００７】このため冷凍システムを構成する圧縮機１
の能力は、上記不必要な熱負荷分も考慮する必要がある
ため、大型圧縮機になってしまう。

【０００８】さらに、上記不必要な熱負荷を冷却するた
めに、必要以上の電力を消費してしまう。

【０００９】さらに、電源投入時または蒸発器６の除霜
時及び除霜後においては、貯蔵室を設定温度まで低下さ
せる時間が長時間となることで、貯蔵物の保鮮への悪影
響を与えてしまうという課題を有していた。

【００１０】本発明は上記課題を解決するもので、不必
要な熱の庫内への侵入が防止できるので小型圧縮機の採
用が可能となり、電力消費が低減できる。

【００１１】さらに、結露防止で電力を消費しないの
で、より電力消費が低減できる。さらに、電源投入時ま
たは除霜時及び除霜後において、短時間で貯蔵室を設定
温度まで低下させることができるので、貯蔵物の鮮度を
劣化させずに長期間の保存を可能とすることを目的とす
る。

【００１２】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、冷蔵庫本体前面開口周縁部のみに配置した
結露を防止する結露防止パイプと、貯蔵室を区画する仕
切壁前面の仕切り板を加熱して結露を防止する加温手段
と、外気温度を検出する外気温度センサーと、貯蔵室の
温度を検出する庫内温度センサーと、前記加温手段の制
御を行う制御手段とを備え、貯蔵室を区画する仕切壁前
面の仕切り板表面温度を前記外気温度センサー出力値で
算出した任意相対湿度での露点温度近傍温度一定にする
べく前記庫内温度センサー出力値に応じて前記制御手段
により前記加熱手段の制御をするものである。

【００１３】これにより、貯蔵室を区画する仕切壁前面
の仕切り板からの冷蔵庫庫内に侵入する熱が低減するこ
とができ、小型圧縮機の採用を可能とし、電力消費が低
減できる。

【００１４】

【発明の実施の形態】本発明の請求項１に記載の発明
は、圧縮機と凝縮器と冷蔵庫本体前面開口周縁部のみに
配置した結露を防止する結露防止パイプとキャピラリチ
ューブと蒸発器とを順次接続した冷凍サイクルと、貯蔵
室を区画する仕切壁前面の仕切り板を加熱して結露を防
止する加温手段と、外気温度を検出する外気温度センサ
ーと、貯蔵室の温度を検出する庫内温度センサーと、前
記加温手段の制御を行う制御手段とを備え、貯蔵室を区
画する仕切壁前面の仕切り板表面温度を前記外気温度セ
ンサー出力値で算出した任意相対湿度での露点温度近傍
温度一定にするべく前記庫内温度センサー出力値に応じ
て前記制御手段により前記加熱手段の制御をするもので
あり、簡単な構成で不必要な熱の庫内への侵入が防止で
き、小型圧縮機の採用を可能とし、電力消費が低減でき
るという作用を有する。

【００１５】請求項２記載の発明は、圧縮機と凝縮器と
冷蔵庫本体前面開口周縁部のみに配置した結露を防止す
る結露防止パイプとキャピラリチューブと蒸発器とを順
次接続した冷凍サイクルと、貯蔵室を区画する仕切壁前
面の仕切り板を加熱して結露を防止する加温手段と、外
気温度を検出する外気温度センサーと、貯蔵室を区画す
る仕切壁前面の仕切り板の表面温度を検出する表面温度
センサーと、前記加温手段の制御を行う制御手段とを備
え、貯蔵室を区画する仕切壁前面の仕切り板表面温度を
前記外気温度センサー出力値で算出した任意相対湿度で
の露点温度近傍温度一定にするべく前記表面温度センサ
ー出力値に応じて前記制御手段により前記加熱手段の制
御をするものであり、上記仕切り板の表面温度を的確に
制御することで不必要な熱の庫内への侵入が防止でき、
小型圧縮機の採用を可能とし、電力消費が低減できると
いう作用を有する。

【００１６】請求項３記載の発明は、加熱手段を電気ヒ
ータとするものであり、貯蔵室を区画する仕切壁前面の
仕切り板ごとに適量の加熱が可能であり不必要な熱の庫
内への侵入が防止でき、小型圧縮機の採用を可能とし、
電力消費が低減できるという作用を有する。

【００１７】請求項４記載の発明は、加熱手段を貯蔵室
を区画する仕切壁前面の仕切り板近傍を凝縮部に、電気
ヒータを蒸発部として構成するヒートパイプとするもの
であり、簡単な構成で貯蔵室を区画する仕切壁前面の仕
切り板ごとに適量の加熱をすることで不必要な熱の庫内
への侵入が防止でき、小型圧縮機の採用を可能とし、電
力消費が低減できるという作用を有する。

【００１８】請求項５記載の発明は、加熱手段を貯蔵室
を区画する仕切壁前面の仕切り板近傍を凝縮部に、圧縮
機を蒸発部として構成するヒートパイプとするものであ
り、加熱手段で電力を消費しないので、より電力消費が
低減でき、さらに圧縮機が冷却できることで信頼性が向
上できるという作用を有する。

【００１９】請求項６記載の発明は、加熱手段を貯蔵室
を区画する仕切壁前面の仕切り板近傍を凝縮部に、凝縮
器を蒸発部として構成するヒートパイプとするものであ
り、加熱手段で電力を消費しないので、より電力消費が
低減でき、さらに小型の凝縮器を可能にするという作用
を有する。

【００２０】請求項７記載の発明は、電源投入時または
蒸発器の除霜時から除霜後の少なくともどちらかにおい
て、制御手段により貯蔵室の温度が設定値以下になるま
で加熱手段で貯蔵室を区画する仕切壁前面の仕切り板を
加熱しないので、熱負荷が減少し短時間で貯蔵室を設定
温度まで低下させることができるので、貯蔵物の鮮度を
劣化させずに長期間の保存を可能とするという作用を有
する。

【００２１】請求項８記載の発明は、電源投入時または
蒸発器の除霜時から除霜後の少なくともどちらかにおい
て、制御手段により任意時間だけ加熱手段で貯蔵室を区
画する仕切壁前面の仕切り板を加熱しないので、熱負荷
が減少し短時間で貯蔵室を設定温度まで低下させること
ができるので、貯蔵物の鮮度を劣化させずに長期間の保
存を可能とし、さらに加熱しない時間を任意に設定する
ので高温高湿時の結露が多くなる場合に時間を短く設定
する等の条件により的確に制御を可能にするという作用
を有する。

【００２２】（実施の形態１）本発明による冷蔵庫の実
施の形態１について図面を参照しながら説明するが、従
来と同一構成については、同一の符号を付し詳細な説明
を省略する。

【００２３】図１は本発明の実施の形態１における冷蔵
庫の機能ブロック図、図２は本発明の実施の形態１にお
ける冷凍システム構成図、図３は本発明の実施の形態１
におけるフローチャートである。

【００２４】図１と図２及び図３において、冷蔵庫は、
冷蔵室３０，第１冷凍室３１，第２冷凍室及び野菜室の
４室に区画されている。９は冷蔵庫本体前面開口周縁部
のみに配置した結露を防止する結露防止パイプであり、
圧縮機１の運転時に高温冷媒により冷蔵庫本体前面開口
周縁部を加熱し結露を防止している。また、その時外気
へも放熱しており凝縮器の役目も行っている。

【００２５】１５は、外気温度センサーで冷蔵庫周辺の
温度を検知して外気温度検知手段１６から制御手段１８
に信号を送出する。１３は、庫内温度センサーで第１冷
凍室の庫内温度を検知して庫内温度検知手段１４から制
御手段１８に信号を送出する。制御手段１８は、周知の
如く図示しない記憶回路に記憶されたプログラムにより
動作するＣＰＵであり、庫内温度検知手段１４及び外気
温度検知手段１６からの出力信号によって加熱手段１７
を制御している。

【００２６】加熱手段１７は、冷蔵室と第１冷凍室と第
２冷凍室及び野菜室を区画する仕切り壁前面の第１仕切
り板１０と第２仕切り板１１及び第３仕切り板１２を加
熱することで各仕切り板表面温度を外気温度センサー１
５で検知した温度での任意の相対湿度における露点温度
以上で外気温度以下に制御し、各仕切り板の結露を防止
している。

【００２７】以上の様に構成された冷蔵庫について図１
と図２及び図３を用いてその動作を説明する。

【００２８】各仕切り板１０，１１，１２は、外気温度
センサー１５と庫内温度センサー１９により検知した外
気温度及び庫内温度に応じて加熱手段１７で加熱するこ
とで、表面温度を外気温度センサー１５で検知した温度
での任意の相対湿度における露点温度以上で外気温度以
下の範囲に保たれる。例えば外気温度３０℃で、任意の
相対湿度が８０％の場合は、各仕切り板１０，１１，１
２の表面温度は２９℃近傍に保たれることとなる。

【００２９】上記制御を、外気温度が第１設定外気温以
上で、外気温度と庫内温度の温度差が第１設定温度差以
上の場合を例にして説明する。

【００３０】ステップＳ１で外気温度が第１設定外気温
以上であることを検知し、ステップ２で外気温度と庫内
温度の温度差が第１設定温度差以上であることを検知す
ることで、第１設定時間だけ加熱手段がＯＮし（ステッ
プ３）、第２設定時間から第１設定時間を減算した時間
だけ加熱手段をＯＦＦする（ステップ４）。その後、タ
イマー１及び２はリセットされる（ステップ５）。以上
の動作を繰り返すことにより各仕切り板１０，１１，１
２の表面温度を制御する。

【００３１】なお、設定外気温及び設定温度差をさらに
細かく設定すれば、外気温度に応じた各仕切り板の表面
温度制御の精度が向上することは言うまでもない。

【００３２】これにより、各仕切り板１０，１１，１２
の表面温度は圧縮機１の運転状態に関係なく一定に保た
れることとなり、不必要な熱の庫内への侵入が防止で
き、小型圧縮機の採用を可能とし、かつ電力消費が低減
できる。

【００３３】（実施の形態２）本発明による冷蔵庫の実
施の形態２について図面を参照しながら説明するが、従
来と同一構成については、同一の符号を付し詳細な説明
を省略する。

【００３４】図４は本発明の実施の形態２における冷蔵
庫の機能ブロック図、図５は本発明の実施の形態２にお
けるフローチャートである。

【００３５】以下図４及び図５を用いてその動作を説明
する。１９は、表面温度センサーであり第１冷凍室と第
２冷凍室を区画する仕切り壁前面の第２仕切り板１１の
裏面に設置し、仕切り板１１の表面温度を検知して表面
温度検知手段２０から制御手段１８に信号を送出する。

【００３６】以上の様に構成された冷蔵庫について図４
及び図５を用いてその動作を説明する。

【００３７】各仕切り板１０，１１，１２は、外気温度
センサー１５と表面温度センサー１９により検知した外
気温度及び表面温度に応じて加熱手段１７で加熱するこ
とで、表面温度を外気温度センサー１５で検知した温度
での任意の相対湿度における露点温度以上で外気温度以
下の範囲に保たれる。

【００３８】上記制御を、外気温度が第１設定外気温以
上の場合を例にして説明する。ステップＳ６で外気温度
が第１設定外気温以上であることを検知し、各仕切り板
の表面温度を表面温度センサー１９により検知すること
で（ステップ７）、表面温度が第１設定外気温度に応じ
た第１設定露点温度未満の場合は加熱手段がＯＮし（ス
テップ８）、表面温度が第１設定外気温度に応じた第１
設定露点温度以上の場合は加熱手段をＯＦＦする（ステ
ップ９）。以上の動作を繰り返すことにより各仕切り板
１０，１１，１２の表面温度を制御する。

【００３９】なお、設定外気温をさらに細かく設定すれ
ば、外気温度に応じた各仕切り板の表面温度制御の精度
が向上することは言うまでもない。

【００４０】これにより、各仕切り板１０，１１，１２
の表面温度は扉開閉及び貯蔵物の投入等による激しい負
荷熱量変化があった場合においても、正確に一定温度に
保たれることとなり、不必要な熱の庫内への侵入が防止
でき、小型圧縮機の採用を可能とし、かつ電力消費が低
減できる。

【００４１】（実施の形態３）本発明による冷蔵庫の実
施の形態３について図面を参照しながら説明するが、従
来と同一構成については、同一の符号を付し詳細な説明
を省略する。

【００４２】図６は本発明の実施の形態３における冷蔵
庫の機能ブロック図である。以下図６を用いてその動作
を説明する。

【００４３】各仕切り板１０，１１，１２は、上下にあ
る貯蔵室の温度が異なることから、各仕切り板の表面温
度を同等温度に正確に制御するには各仕切り板ごとに適
量の加熱をする必要がある。

【００４４】２１，２２，２３は、加熱手段として電気
ヒータを使用しており、各仕切り板に応じたヒータ容量
にし、制御手段１８により加熱制御する。これにより、
各仕切り板の表面温度は同等温度に正確に加熱制御する
ことが可能であり不必要な熱の庫内への侵入が防止で
き、小型圧縮機の採用を可能とし、電力消費が低減でき
る。

【００４５】（実施の形態４）本発明による冷蔵庫の実
施の形態４について図面を参照しながら説明するが、従
来と同一構成については、同一の符号を付し詳細な説明
を省略する。

【００４６】図７は本発明の実施の形態４における冷凍
システム構成図である。以下図１及び図７を用いてその
動作を説明する。

【００４７】２４は、加熱手段として貯蔵室を区画する
仕切壁前面の仕切り板近傍を凝縮部に、冷蔵庫下部の背
面にある機械室に設置している電気ヒータ２５を蒸発部
として構成するヒートパイプであり、各仕切り板の表面
温度を制御手段１８により電気ヒータ２５の通電制御す
ることで各仕切り板に応じて表面温度を一定に加熱制御
する。

【００４８】これにより、簡単な構成で貯蔵室を区画す
る仕切壁前面の仕切り板ごとに適量の加熱をすることで
不必要な熱の庫内への侵入が防止でき、小型圧縮機の採
用を可能とし、電力消費が低減できる。

【００４９】（実施の形態５）本発明による冷蔵庫の実
施の形態５について図面を参照しながら説明するが、従
来と同一構成については、同一の符号を付し詳細な説明
を省略する。

【００５０】図８は本発明の実施の形態６における冷凍
システム構成図である。以下図１及び図８を用いてその
動作を説明する。

【００５１】２６は、加熱手段として貯蔵室を区画する
仕切壁前面の仕切り板近傍を凝縮部に、冷蔵庫下部の背
面にある機械室に設置している圧縮機１と熱的に接触さ
せて蒸発部として構成するヒートパイプであり、各仕切
り板の表面温度を制御手段１８により電磁弁２８への通
電制御することで各仕切り板に応じて表面温度を一定に
圧縮機１の廃熱を利用して加熱制御する。

【００５２】これにより、加熱手段で電力を消費しない
ので、より電力消費が低減でき、さらに圧縮機が冷却で
きることで信頼性が向上できる。

【００５３】（実施の形態６）本発明による冷蔵庫の実
施の形態６について図面を参照しながら説明するが、従
来と同一構成については、同一の符号を付し詳細な説明
を省略する。

【００５４】図９は本発明の実施の形態６における冷凍
システム構成図である。以下図１及び図９を用いてその
動作を説明する。

【００５５】２７は、加熱手段として貯蔵室を区画する
仕切壁前面の仕切り板近傍を凝縮部に、冷蔵庫下部の背
面にある機械室に設置している凝縮器２と熱的に接触さ
せて蒸発部として構成するヒートパイプであり、各仕切
り板の表面温度を制御手段１８により電磁弁２９への通
電制御することで各仕切り板に応じて表面温度を一定に
凝縮器２の放熱を利用して加熱制御する。

【００５６】これにより、加熱手段で電力を消費しない
ので、より電力消費が低減でき、さらにヒートパイプで
放熱する熱量分だけ凝縮器の小型化を可能にする。

【００５７】（実施の形態７）本発明による冷蔵庫の実
施の形態７について図面を参照しながら説明するが、従
来と同一構成については、同一の符号を付し詳細な説明
を省略する。

【００５８】図１０は本発明の実施の形態７におけるフ
ローチャートである。以下図４及び図１０を用いてその
動作を説明する。

【００５９】電源投入直後から庫内温度センサー１３が
第１冷凍室３１内の温度が、設定値以下になったことを
検知するまで（ステップ１０）は、制御手段１８によっ
て加熱手段１７を仕切り板１０，１１，１２の表面温度
に関係なく強制的にＯＦＦしておく（ステップ１１）。
また、蒸発器６の除霜開始から庫内温度センサー１３が
第１冷凍室３１内の温度が、設定値以下になったことを
検知するまで（ステップ１２）も、同様に制御手段１８
によって加熱手段１７を強制的にＯＦＦしておく。

【００６０】たとえ、上記制御中に仕切り板１０，１
１，１２に少量の結露があっても、第１冷凍室３１内の
温度が、設定値以下になった後に加熱を行うことで結露
はなくなることになる。

【００６１】これにより、電源投入後及び除霜後の負荷
熱量が多い時に対して、仕切り板からの庫内への侵入熱
がなくなり、熱負荷が減少できることから短時間で貯蔵
室を設定温度まで低下させることができるので、貯蔵物
の鮮度を劣化させずに長期間の保存を可能とする。

【００６２】（実施の形態８）本発明による冷蔵庫の実
施の形態８について図面を参照しながら説明するが、従
来と同一構成については、同一の符号を付し詳細な説明
を省略する。

【００６３】図１１は本発明の実施の形態８におけるフ
ローチャートである。以下図４及び図１１を用いてその
動作を説明する。

【００６４】高温高湿の季節に対応するべく、電源投入
後及び除霜後において外気温度センサー１５が第１設定
外気温より高温に設定している第３設定外気温以上であ
ることを検知すると（ステップＳ１３，Ｓ１４）、制御
手段１８により加熱手段１７を電源投入直後では仕切り
板に多量の結露がしない時間に設定した第９設定時間だ
け（ステップＳ１５）、また除霜後においても第１０設
定時間だけ（ステップＳ１６）を強制的にＯＦＦしてお
く。

【００６５】これにより、電源投入後及び除霜後の負荷
熱量が多い時に対して、仕切り板からの庫内への侵入熱
がなくなり、熱負荷が減少できることから短時間で貯蔵
室を設定温度まで低下させることができるので、貯蔵物
の鮮度を劣化させずに長期間の保存を可能とし、さらに
加熱しない時間を任意に設定するので高温高湿時の結露
が多くなる場合に時間を短く設定する等の条件により的
確に制御を可能にする。

【００６６】

【発明の効果】以上のように本発明は、貯蔵室を区画す
る仕切壁前面の仕切り板表面温度を前記外気温度センサ
ー出力値で算出した任意相対湿度での露点温度近傍温度
一定にするべく前記庫内温度センサー出力値に応じて前
記制御手段により前記加熱手段の制御をするものであ
り、簡単な構成で不必要な熱の庫内への侵入が防止で
き、小型圧縮機の採用を可能とし、電力消費が低減でき
る。

【００６７】また、貯蔵室を区画する仕切壁前面の仕切
り板表面温度を前記外気温度センサー出力値で算出した
任意相対湿度での露点温度近傍温度一定にするべく前記
表面温度センサー出力値に応じて前記制御手段により前
記加熱手段の制御をするものであり、上記仕切り板の表
面温度を的確に制御することで不必要な熱の庫内への侵
入が防止でき、小型圧縮機の採用を可能とし、電力消費
が低減できる。

【００６８】また、加熱手段を電気ヒータとするもので
あり、貯蔵室を区画する仕切壁前面の仕切り板ごとに適
量の加熱が可能であり不必要な熱の庫内への侵入が防止
でき、小型圧縮機の採用を可能とし、電力消費が低減で
きる。

【００６９】また、加熱手段を貯蔵室を区画する仕切壁
前面の仕切り板近傍を凝縮部に、電気ヒータを蒸発部と
して構成するヒートパイプとするものであり、簡単な構
成で貯蔵室を区画する仕切壁前面の仕切り板ごとに適量
の加熱をすることで不必要な熱の庫内への侵入が防止で
き、小型圧縮機の採用を可能とし、電力消費が低減でき
る。

【００７０】また、加熱手段を貯蔵室を区画する仕切壁
前面の仕切り板近傍を凝縮部に、圧縮機を蒸発部として
構成するヒートパイプとするものであり、加熱手段で電
力を消費しないので、より電力消費が低減でき、さらに
圧縮機が冷却できることで信頼性が向上できる。

【００７１】また、加熱手段を貯蔵室を区画する仕切壁
前面の仕切り板近傍を凝縮部に、凝縮器を蒸発部として
構成するヒートパイプとするものであり、加熱手段で電
力を消費しないので、より電力消費が低減でき、さらに
小型の凝縮器を可能にする。

【００７２】また、電源投入時または蒸発器の除霜時か
ら除霜後の少なくともどちらかにおいて、制御手段によ
り貯蔵室の温度が設定値以下になるまで加熱手段で貯蔵
室を区画する仕切壁前面の仕切り板を加熱しないので、
熱負荷が減少し短時間で貯蔵室を設定温度まで低下させ
ることができるので、貯蔵物の鮮度を劣化させずに長期
間の保存を可能とする。

【００７３】また、電源投入時または蒸発器の除霜時か
ら除霜後の少なくともどちらかにおいて、制御手段によ
り任意時間だけ加熱手段で貯蔵室を区画する仕切壁前面
の仕切り板を加熱しないので、熱負荷が減少し短時間で
貯蔵室を設定温度まで低下させることができるので、貯
蔵物の鮮度を劣化させずに長期間の保存を可能とし、さ
らに加熱しない時間を任意に設定するので高温高湿時の
結露が多くなる場合に時間を短く設定する等の条件によ
り的確に制御を可能にする。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態１における冷蔵庫の機能ブ
ロック図

【図２】図１の冷蔵庫の冷凍システム構成図

【図３】本発明の実施の形態１における冷蔵庫のフロー
チャート

【図４】本発明の実施の形態２における冷蔵庫の機能ブ
ロック図

【図５】本発明の実施の形態２における冷蔵庫のフロー
チャート

【図６】本発明の実施の形態３における冷蔵庫の機能ブ
ロック図

【図７】本発明の実施の形態４における冷蔵庫の冷凍シ
ステム構成図

【図８】本発明の実施の形態５における冷蔵庫の冷凍シ
ステム構成図

【図９】本発明の実施の形態６における冷蔵庫の冷凍シ
ステム構成図

【図１０】本発明の実施の形態７における冷蔵庫のフロ
ーチャート

【図１１】本発明の実施の形態８における冷蔵庫のフロ
ーチャート

【図１２】従来の冷蔵庫の構造を示す上部の斜視図

【図１３】図１２の冷蔵庫の冷凍システム構成図

【符号の説明】

１ 圧縮機 ２ 凝縮器 ５ キャピラリチューブ ６ 蒸発器 ９ 結露防止パイプ １３ 庫内温度センサー １５ 外気温度センサー １７ 加熱手段 １８ 制御手段 １９ 表面温度センサー ２１，２２，２３，２５ 電気ヒータ ２４，２６，２７ ヒートパイプ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西村 晃一 大阪府東大阪市高井田本通４丁目２番５号 松下冷機株式会社内

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 圧縮機と凝縮器と冷蔵庫本体前面開口周
   縁部のみに配置した結露を防止する結露防止パイプとキ
   ャピラリチューブと蒸発器とを順次接続した冷凍サイク
   ルと、貯蔵室を区画する仕切壁前面の仕切り板を加熱し
   て結露を防止する加温手段と、外気温度を検出する外気
   温度センサーと、貯蔵室の温度を検出する庫内温度セン
   サーと、前記加温手段の制御を行う制御手段とを備え、
   貯蔵室を区画する仕切壁前面の仕切り板表面温度を前記
   外気温度センサー出力値で算出した任意相対湿度での露
   点温度近傍温度一定にするべく前記庫内温度センサー出
   力値に応じて前記制御手段により前記加熱手段の制御を
   することを特徴とする冷蔵庫。
2. 【請求項２】 圧縮機と凝縮器と冷蔵庫本体前面開口周
   縁部のみに配置した結露を防止する結露防止パイプとキ
   ャピラリチューブと蒸発器とを順次接続した冷凍サイク
   ルと、貯蔵室を区画する仕切壁前面の仕切り板を加熱し
   て結露を防止する加温手段と、外気温度を検出する外気
   温度センサーと、貯蔵室を区画する仕切壁前面の仕切り
   板の表面温度を検出する表面温度センサーと、前記加温
   手段の制御を行う制御手段とを備え、貯蔵室を区画する
   仕切壁前面の仕切り板表面温度を前記外気温度センサー
   出力値で算出した任意相対湿度での露点温度近傍温度一
   定にするべく前記表面温度センサー出力値に応じて前記
   制御手段により前記加熱手段の制御をすることを特徴と
   する冷蔵庫。
3. 【請求項３】 加熱手段を電気ヒータとする請求項１記
   載または請求項２記載の冷蔵庫。
4. 【請求項４】 加熱手段を貯蔵室を区画する仕切壁前面
   の仕切り板近傍を凝縮部に、電気ヒータを蒸発部として
   構成するヒートパイプとする請求項１記載または請求項
   ２記載の冷蔵庫。
5. 【請求項５】 加熱手段を貯蔵室を区画する仕切壁前面
   の仕切り板近傍を凝縮部に、圧縮機を蒸発部として構成
   するヒートパイプとする請求項１記載または請求項２記
   載の冷蔵庫。
6. 【請求項６】 加熱手段を貯蔵室を区画する仕切壁前面
   の仕切り板近傍を凝縮部に、凝縮器を蒸発部として構成
   するヒートパイプとする請求項１記載または請求項２記
   載の冷蔵庫。
7. 【請求項７】 電源投入時または蒸発器の除霜時から除
   霜後の少なくともどちらかにおいて、制御手段により貯
   蔵室の温度が設定値以下になるまで加熱手段で貯蔵室を
   区画する仕切壁前面の仕切り板を加熱しないこととする
   請求項１記載または請求項２記載の冷蔵庫。
8. 【請求項８】 電源投入時または蒸発器の除霜時から除
   霜後の少なくともどちらかにおいて、制御手段により任
   意時間だけ加熱手段で貯蔵室を区画する仕切壁前面の仕
   切り板を加熱しないこととする請求項１記載または請求
   項２記載の冷蔵庫。