JPH10300094A - 家庭用カセットコンロ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の家庭用カセットコンロは炎が弱く、夏
などは扇風機などの風で消えてしまったりしていた。ま
た、アウトドアで使う事も多く、その場合炎が風で消え
ないように、風上側におおげさな覆いを立てたりしなけ
ればならなかった。また、アウトドア専用の風に強いコ
ンロもあるが高価で安定性も悪く、まれに外で使う一般
家庭で買う人は少なかった。 【解決手段】 本発明の構造は、受け皿（１）に対角線
状に固定されたゴトク（２）の内側の足（３）を幅広く
し、その上部から下方に所定の深さと幅の溝（５）を設
け、その溝（５）にリング状の風防（４）を上から挿入
した、安価で風に強い脱着式風防とゴトクの家庭用カセ
ットコンロの構造を得ることを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、脱着式風防とゴト
クの家庭用カセットコンロに関するものである。

【０００２】

【従来の技術と発明が解決しようとする課題】コンロに
は種々のタイプがあるが、以下においては一般的に言わ
れるボンベ交換式の家庭用カセットコンロを対象として
説明する。

【０００３】従来から市場に流通しているこの種の家庭
用カセットコンロは、屋内の風のない環境で使用するこ
とを主目的として設計されており、ゴトクは受け皿
（１）に固定されている構造で、風防を取り付けられる
構造の家庭用カセットコンロは市場にはなかった。

【０００４】しかし上述の家庭用のカセットコンロは次
のような欠点があった。屋内などの風のない環境でで使
用することを主目的としているため、炎が弱く、夏など
は、窓をあけて使用したり、扇風機などを使用すると風
で炎が消えることが多かった。また、屋外でも使用され
ているケースも意外に多く、風防が取り付けられる構造
になっていなかったため、そのままでは使えず、コンロ
の外側に大きな覆いを立てたりしなければならなかっ
た。アウトドア専用の風に強いコンロは市販されている
が、大型の風防付きのものは家庭用カセットコンロの約
２倍以上と高価で、小型の物は安定性も悪く、家庭用兼
用としては使えなかった。また、まれに屋外で使う一般
の家庭では、わざわざアウトドア専用のコンロを買う人
は少なく、安価で風に強い家庭用のカセットコンロが切
望されていた。

【０００５】本発明は上記事実を考慮し、安価で風に強
い脱着式風防とゴトクの家庭用カセットコンロを得るこ
とが目的である。

【０００６】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の本発明に
係わる、脱着式風防とゴトクの家庭用カセットコンロの
構造は、受け皿（１）に対角線状に固定されたゴトク
（２）の内側の足（３）を溝（５）設けるため幅広く
し、その上部から下方に、リング状の風防（４）が入る
幅と深さの溝（５）を上から下へ向けて縦に設けたゴト
ク（２）と、そこに上から差し込む風防（４）はゴトク
（２）の溝（５）の下部の受け皿（１）への取り付け部
を避け、受け皿（１）の上面と風防（４）の下端とが密
着するように、図３の凹状のスリット（７）を設け、直
径は対角線状で計った向かい合うゴトク（２）の溝
（５）同志の距離と同じとし、風上側の上端は鍋（９）
などを載せたとき隙間が少なくなるように高く設定し、
風下側は隙間を大きく取って低く設けて溝（５）に差し
込んだリング状の風防（４）と、を有すること特徴とし
ている。

【０００７】

【発明の実施の形態】請求項１記載の本発明に係わる、
脱着式風防とゴトクの家庭用カセットコンロの構造で製
造された家庭用カセットコンロを使用するときは、溝
（５）が設けられたゴトク（２）を受け皿（１）に取り
付けられたものを、カセットコンロ本体にのせる。この
ままの状態でも従来の家庭用カセットコンロと同じく使
用できる。次に、風のある環境で使用する場合は、リン
グ状の風防（４）の図３の凹状のスリット（７）の部分
をゴトク（２）の溝（５）の位置に合わせ上から挿入
し、風防（４）の上端の高い方を風上側に向け、鍋
（９）などを載せると風上側の風防（４）との隙間が少
なくなり風がさえぎられる。後は従来の家庭用カセット
コンロの使用方法と同じであり、着火した炎の炭酸ガス
は、あらかじめ設定された風防（４）の上端と鍋（９）
などとの隙間から逃げ、新しい空気は一般的家庭用カセ
ットコンロのケース本体の吸気孔から供給される。

【０００８】

【実施例】以下、図１、図２、図３、図４を用いて、本
発明の脱着式風防とゴトクの家庭用カセットコンロの実
施例について詳細に説明する。

【０００９】請求項１記載の本発明に係わる、脱着式風
防とゴトクの家庭用カセットコンロの構造は、アルミダ
イキャストや鋳物などの金属で成形された、ゴトク
（２）の内側の足（３）を幅広くし、リング状の風防
（４）が入る深さと幅の溝（５）を設けたゴトク（２）
を受け皿（１）にビス（６）などで取り付ける。

【００１０】次に、ステンレスなどの金属板を以下のよ
うな形状に打ち抜く。風防（５）の上下幅は、風上側は
鍋（９）などを載せたとき、所定の排気の最少の隙間が
できる様に、ゴトク（２）の高さと同等よりやや低めで
風に強くなるように高く設定し、風下側は充分排気がで
きるように、バーナーの高さと同等よりやや高めで風上
側より低く設定する。長さは対角線状で向かい合うゴト
ク（２）の溝（５）の中心同志の距離の直径をもつ円の
円周の長さに繋ぎしろを加えた長さとし、溝（５）下部
の受け皿（１）への取り付け部をよけ、風防（４）の下
端が受け皿（１）の上面と密着させるための、図３の所
定の幅と高さの凹状のスリット（７）を溝（５）の位置
に合うように打ち抜く。それをリング状に曲げて繋ぎし
ろを重ね、前述の直径になるようにスポット溶接やリベ
ットなどでリング状にしたものが、リング状の風防
（４）となる。

【００１１】また、上述の形状の風防を製作する別の方
法として、あらかじめ上述の風防の直径でパイプを作っ
ておき、それを上述の完成形状になるように円周上でカ
ットすれば、リング状に繋げるスポット溶接やリベット
止め工程が省略できる。

【００１２】これらの風防を出荷時や使用時に必要に応
じて、溝（５）にスリット（７）の位置を合わせ上から
挿入する。リング状の風防（４）の風上側の上端はゴト
ク（２）の上面よりやや低く位置するため、使用時に鍋
（９）などと風防（４）の上端とは直接触れることはな
い。また、以上の構成は、備え付けの家庭用都市ガスコ
ンロやＬＰＧコンロにも応用可能である。

【００１３】

【発明の効果】風防は実験の結果、風防をパンチングメ
タルにしたり風上側の隙間を大きくすると、その場合風
防内に風が入り込み、炎はバーナー（８）と受け皿の穴
（１０）との隙間から逆にケース本体下部の吸気孔へ下
に逃げようとし、上に昇らず熱効率が悪くなるが、本発
明の形状の穴無しのリング状の風防（４）はそのような
ことはない。本発明のリング状の風防（４）を本発明の
ゴトク（２）の溝（５）に挿入することで、家庭用カセ
ットコンロの炎が風のある環境でも使用でき、安定性も
良く屋内、屋外兼用で使える上、アウトドア専用のコン
ロを買うこともない。さらに実験の結果、風上側から約
左右８０°風向きが変わっても通常に使用でき、１８０
°風向きが変わっても、前述で述べた現象で炎が上に昇
らないが、炎は消えにくい。また、本発明の風防（４）
を購入しなくても、従来の家庭用カセットコンロと同じ
く使用できるので、風防（４）を別売にすれば、風防
（４）が不要なユーザーには価格負担は全く無い。さら
に風防（４）は簡単に上から外すことができるため、洗
うときも問題は無い。また、すでに生産されている家庭
用カセットコンロの受け皿（１）と本体は変更不要でそ
のまま流用でき、本発明のゴトク（２）と風防（４）を
新設計するだけなので設備投資は最少で済む。風防
（４）は価格アップになるが、その付加価値はそれ以上
に大きい。さらに、すでに従来の家庭用カセットコンロ
を購入しているユーザーのために、各メーカーに合った
サイズと取り付け方法の本発明の形状のゴトク（２）と
風防（４）を製造し、交換用としてセット販売すること
も可能なため、その需要は膨大と予測される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の要部平面概念図である。

【図２】本発明の図１のＡＡ断面図である。風防は風下
側を示す。

【図３】本発明の風防単体を示す概念斜視図である。

【図４】本発明の使用例を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ 受け皿 ２ ゴトク ３ 内側の足 ４ 風防 ５ 溝 ６ ビス ７ スリット ８ バーナー ９ 鍋 １０ 穴

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】家庭用カセットコンロの受け皿（１）に取
   り付けた、ゴトク（２）の内側の足（３）の上部から下
   方に、リング状の風防（４）が入る深さと幅の溝（５）
   を設け、そこに風防（４）の下端が受け皿（１）と密着
   させるためのゴトクの溝（５）の下端をよけるスリット
   （７）を設け、風上側の上端は、鍋（９）などを載せた
   とき隙間が少なくなるように高くし、風下側は隙間を多
   くとって低くしたリング状の風防（４）を上から差し込
   んだ、家庭用カセットコンロ。