JPH10299814A - 車両制御装置 - Google Patents

車両制御装置

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JPH10299814A
JPH10299814A JP10860397A JP10860397A JPH10299814A JP H10299814 A JPH10299814 A JP H10299814A JP 10860397 A JP10860397 A JP 10860397A JP 10860397 A JP10860397 A JP 10860397A JP H10299814 A JPH10299814 A JP H10299814A
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JP
Japan
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actuator
diagnosis
control
motor
vehicle
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JP10860397A
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English (en)
Inventor
Makoto Kimura
誠 木村
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
Original Assignee
Unisia Jecs Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アクチュエータを取り外した後に作動診断を
行ったときに、作業者ならびにコントローラ側で認識し
ているポジションと実際のアクチュエータのポジション
とが一致するようにして、誤判断が成されるのを防止す
ること。 【解決手段】 車両の状態を検出する車両状態検出手段
aと、複数のポジションに切り換え可能なアクチュエー
タbと、車両状態検出手段aによって検出された情報に
応じてアクチュエータbの作動を制御する制御手段c
と、制御手段に含まれ、アクチュエータaが正しく作動
しているか否かを診断する作動診断部d、および、アク
チュエータaを制御するにあたってアクチュエータaを
予め定められた原点位置に配置させるイニシャライズ処
理を実行するイニシャライズ制御部eと、を備え、イニ
シャライズ制御部eは、作動診断部dが診断開始と判断
すると直ちにイニシャライズ処理を実行することを特徴
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、車両においてO
N/OFF切換駆動ではなく、ステップモータなどのよ
うに制御信号に対してリニアに駆動するアクチュエータ
を制御する車両制御装置であって、特に、始動時にアク
チュエータを所定の制御原点に駆動して、制御出力とア
クチュエータのポジションとを一致させるイニシャライ
ズ処理を実行する車両制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】 従来、イニシャライズ処理を行う車両
制御装置として、特開平8−258530号公報に記載
されたサスペンション制御装置が知られている。この従
来技術は、前回の制御終了時に保持メモリにアクチュエ
ータのポジションを保持しておいて、次回の始動時に、
保持メモリにポジションが保持されているか否かを判断
し、ポジションが保持されていない場合には、イニシャ
ライズ処理を直ちに実行し、ポジションが保持されてい
る場合には、車速が所定値以上となったらイニシャライ
ズ処理を実行するもので、また、保持メモリにポジショ
ンが保持されていても、自己診断の実施後であれば直ち
にイニシャライズ処理を実行するようにしたものであ
る。ちなみに、ここでいう「自己診断」とは、アクチュ
エータがコントロールユニットから出力された制御信号
に応じて正常に作動するか否かを検査する作業のことで
あり、車両製造時にアクチュエータを搭載した後に行っ
たり、あるいは、故障によりアクチュエータやコントロ
ールユニットを交換修理後に行ったりするもので、本明
細書では、この診断を、一般に車両の走行開始時に、コ
ントロールユニットが車載の各センサや各アクチュエー
タが機能しているか否かをチェックする自己診断と区別
するために、以下、「作動診断」という。
【0003】前記イニシャライズ処理は、アクチュエー
タの駆動部をストッパに突き当てて所定位置を決めた
後、この位置を基準として所定の原点位置(本明細書で
はこれを基準ポジションという)まで駆動部を移動させ
てコントロールユニットの制御上の位置と実際のアクチ
ュエータの駆動部の位置とを一致させる制御であるが、
このイニシャライズ処理時に、駆動部がストッパに衝突
する音により乗員が不快感を感じるのを防止するため
に、上述の従来技術では、ロードノイズが大きくなる所
定車速を越えてからイニシャライズ処理を実行するよう
にしているが、このように、イニシャライズ処理を所定
車速以上となったときのみ実行するようにしていると、
故障によりアクチュエータやコントロールユニットを交
換した後、イニシャライズ処理を行わないまま使用者に
車両を引き渡した場合、車速が所定値以上となるまでの
間、アクチュエータの制御原点が狂ったまま制御が実行
されるおそれがあり、この場合、使用者が違和感を感じ
ることがある。そこで、従来技術では、保持メモリにポ
ジションが保持されていない場合(コントロールユニッ
ト交換時)や、ポジションが保持されていても作業状態
診断(自己診断)の開始後は、直ちにイニシャライズ処
理を実行するようにして、上述の不具合を解消してい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】 上述の従来技術にあ
っては、イニシャライズ処理を、車両の始動時、あるい
は、始動後車速が所定以上となるなどの幾つかの条件を
満足した後に実行するようにしていたため、以下に述べ
るような解決すべき課題を有していた。
【0005】すなわち、アクチュエータが故障してこれ
を交換した際に、アクチュエータのポジションが不定と
なってしまった場合、上述の従来技術では、保持メモリ
にポジションが保持されていると直ちにイニシャライズ
が成されるものではない。よって、この状態で、上述の
作動診断を実行すると、アクチュエータのポジションが
不定のままであり、作業者ならびにコントロールユニッ
トが認識しているポジションと、実際のアクチュエータ
のポジションとが一致せず、作業者が認識しているのと
は異なる駆動が成されて、例えば、アクチュエータがス
トッパと衝突するようなポジションに制御していないの
にストッパとの衝突音が発生するというような症状が現
れて、作動異常と判断されてしまう不具合があった。し
かもこの場合、部品(ショックアブソーバ)の交換の必
要が有ると判断されて部品交換を再度行ってしまうおそ
れもあった。
【0006】本発明は、上述の従来の問題点に着目して
なされたもので、アクチュエータを取り外した後に作動
診断を行ったときに、作業者ならびにコントローラ側で
認識しているポジションと実際のアクチュエータのポジ
ションとが一致するようにして、誤判断が成されるのを
防止することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】 上述の目的を達成する
ため本発明の車両制御装置は、図1のクレーム対応図に
示すように、車両の状態を検出する車両状態検出手段a
と、複数のポジションに切り換え可能なアクチュエータ
bと、前記車両状態検出手段aによって検出された情報
に応じて前記アクチュエータbの作動を制御する通常制
御を実行する制御手段cと、この制御手段cに含まれ、
前記アクチュエータbが正しく作動しているか否かを診
断する作動診断部d、および、前記アクチュエータbを
制御するにあたって前記アクチュエータbを予め定めら
れた原点位置に配置させるイニシャライズ処理を実行す
るイニシャライズ制御部eと、を備え、前記イニシャラ
イズ制御部eは、前記作動診断部dが診断開始と判断す
ると直ちにイニシャライズ処理を実行することを特徴と
する。
【0008】
【作用】 本発明の車両制御装置では、例えば、アクチ
ュエータやコントロールユニットを交換し、その後、作
動診断を行うときには、制御手段の作動診断部が診断開
始と判断とすると、イニシャライズ制御部がイニシャラ
イズ処理を実行して、アクチュエータを原点位置に配置
させる。したがって、作動診断部がアクチュエータが正
常に作動するか否かを診断したときに、アクチュエータ
が正常であれば、制御手段の出力とアクチュエータの位
置とが一致するもので、誤診断が成されることがない。
【0009】
【発明の実施の形態】 以下に、本発明の実施の形態を
図面に基づいて説明する。なお、実施の形態を説明する
にあたり、サスペンション装置の減衰力可変型のショッ
クアブソーバにおいて減衰力を変更するためにステップ
駆動するモータを制御する装置を例として示すが、制御
対象となるアクチュエータとしては、この他に、エンジ
ンのEGRバルブを駆動させるステップモータや、ある
いはスロットルバルブの開度を制御するステップモータ
などがある。実施の形態を説明するにあたり、まず、サ
スペンション装置の全体の構成について説明する。図2
は、本発明の実施の形態1の全体図であり、車体と4つ
の車輪との間に4つのショックアブソーバSAFL,SA
FR,SARL,SARRが介在されており、各ショックアブ
ソーバSAにはそれぞれモータ(ステップモータ)3が
設けられている。なお、符号においてFLは左前輪,FR
右前輪,RLは左後輪,RRは右後輪に対応しており、以
下、他の構成を説明するにあたり、これらFLFRRL
RRの符号が付いているものは位置を特定するものであ
り、その構成を説明するにあたり特定の位置のものを指
さない場合には、FLFRRLRRの表示は省略する。ま
た、各車輪の位置には、上下方向の加速度Gを検出する
ばね上上下加速度センサ(以後、上下Gセンサという)
FL,1FR,1RL,1RRが設けられ、ステアリングST
には、操舵角を検出するステアリングセンサSsが設け
られ、これらセンサ1,Ssは運転席の近傍に設けられ
たコントロールユニット4に接続されている。
【0010】以上の構成を示すのが図3のシステムブロ
ック図であって、コントロールユニット4は、インタフ
ェース回路4a,CPU4b,駆動回路4cを備え、前
記インタフェース回路4aには、前記上下Gセンサ1、
ステアリングセンサSsに加えて、車速を検出する車速
センサ6、制動操作が成されているか否かを検出するブ
レーキセンサ5、および図外の自動変速機のセレクト操
作を行うセレクトレバーに設けられたセレクトスイッチ
9が接続されている。そして、前記CPU4bは、イン
タフェース回路4aへの入力に基づいて、基本的には公
知のスカイフック制御に基づいて各ショックアブソーバ
SAの減衰特性を最適制御すべく前記モータ3の駆動を
制御するものである。なお、前記CPU4bには、図示
は省略するがROMおよびRAMから構成されているメ
モリを含んでいる。
【0011】ここで、前記ショックアブソーバSAにお
ける減衰特性を変更する構成について説明する。図4
は、ショックアブソーバSAを示す断面図であって、こ
のショックアブソーバSAは、シリンダ30と、シリン
ダ30を上部室Aと下部室Bとに画成したピストン31
と、シリンダ30の外周にリザーバ室32を形成した外
筒33と、下部室Bとリザーバ室32とを画成したベー
ス34と、ピストン31に連結されたピストンロッド7
の摺動をガイドするガイド部材35と、外筒33と車体
との間に介在されたサスペンションスプリング36と、
バンパラバー37とを備えている。
【0012】次に、図5は前記ピストン31の部分の構
成を示す拡大断面図であって、これを簡単に説明する
と、この図に示すように、ピストン31には、貫通孔3
1a,31bが形成されていると共に、各貫通孔31
a,31bをそれぞれ開閉する圧側減衰バルブ20およ
び伸側減衰バルブ12が設けられている。また、ピスト
ンロッド7の先端に螺合されたバウンドストッパ41に
は、ピストン31を貫通したスタッド38が螺合して固
定されていて、このスタッド38には、貫通孔31a,
31bをバイパスして上部室Aと下部室Bとを連通する
流路(後述の伸側第2流路E,伸側第3流路F,バイパ
ス流路G,圧側第2流路J)を形成するための連通孔3
9が形成されていて、この連通孔39内には前記流路の
流路断面積を変更するための調整子40が回動自在に設
けられている。また、スタッド38のには、流体の流通
の方向に応じて前記連通孔39で形成される流路側の流
通を許容・遮断する伸側チェックバルブ17と圧側チェ
ックバルブ22とが装着されている。なお、この調整子
40は、前記モータ3によりコントロールロッド70を
介して回転されるようになっている(図4参照)。ま
た、スタッド38には、上から順に第1ポート21,第
2ポート13,第3ポート18,第4ポート14,第5
ポート16が形成されている。
【0013】一方、調整子40は、中空部19が形成さ
れているとともに、内外を連通する第1横孔24および
第2横孔25が形成され、さらに、外周部に縦溝23が
形成されている。したがって、前記上部室Aと下部室B
との間には、伸行程で流体が流通可能な流路として、貫
通孔31bを通り伸側減衰バルブ12の内側を開弁して
下部室Bに至る伸側第1流路Dと、第2ポート13,縦
溝23,第4ポート14を経由して伸側減衰バルブ12
の外周側を開弁して下部室Bに至る伸側第2流路Eと、
第2ポート13,縦溝23,第5ポート16を経由して
伸側チェックバルブ17を開弁して下部室Bに至る伸側
第3流路Fと、第3ポート18,第2横孔25,中空部
19を経由して下部室Bに至るバイパス流路Gの4つの
流路がある。また、圧行程で流体が流通可能な流路とし
て、貫通孔31aを通り圧側減衰バルブ20を開弁する
圧側第1流路Hと、中空部19,第1横孔24,第1ポ
ート21を経由し圧側チェックバルブ22を開弁して上
部室Aに至る圧側第2流路Jと、中空部19,第2横孔
25,第3ポート18を経由して上部室Aに至るバイパ
ス流路Gとの3つの流路がある。
【0014】すなわち、ショックアブソーバSAは、調
整子40を回動させることにより、伸側・圧側のいずれ
とも図 に示すような特性で減衰力特性を多段階に変更
可能に構成されている。つまり、図6に示すように、伸
側・圧側いずれもソフトとした状態(以後、ソフト領域
SSという)から調整子40を反時計方向に回動させる
と、伸側のみ減衰力特性を多段階に変更可能で圧側が低
減衰力特性に固定の領域(以後、伸側ハード領域HSと
いう)となり、逆に、調整子40を時計方向に回動させ
ると、圧側のみ減衰力特性を多段階に変更可能で伸側が
低減衰力特性に固定の領域(以後、圧側ハード領域SH
という)となる構造となっている。
【0015】ちなみに、図7において、調整子40を
,,のポジションに配置した時の、図5における
K−K断面,L−L断面およびM−M断面,N−N断面
を、それぞれ、図8,図9,図10に示し、また、各ポ
ジションの減衰力特性をそれぞれ図11,12,13に
示している。
【0016】次に、コントロールユニット4の制御のう
ちモータ3が正常に駆動するか否かを検査する作動診断
制御について図14のフローチャートにより説明する。
この制御は、図外のイグニッションスイッチをONとし
てスタートし、ステップS1では、初期設定を行うもの
で、モータ3を図外のストッパにより回転を規制される
原点位置まで回転させたり、各種パラメータの設定など
の初期化などを行う。ステップS2では、ダイアグノー
シス端子が接地されているか否かを判定し、YESすな
わち接地されていればステップS3に進んで、作動診断
制御処理を実行し、NOすなわち接地されていなけれ
ば、ステップS4に進んで通常制御処理を行う。ここで
ダイアグノーシス端子とは、図示は省略するが前記コン
トロールユニット4に設けられている端子であり、作動
診断時には作業者が専用装置を使用するかこの端子を図
外のクリップとワイヤを用いて接地するものであり、こ
の診断時以外は接地されることのないものである。した
がって、作動診断制御が成されるのは、前記ダイアグノ
ーシス端子が接地されている状態でイグニッションスイ
ッチをONに操作した場合である。
【0017】次に、ステップS3の作動診断制御につい
て図3のフローチャートにより説明する。なお、本実施
の形態1では、モータ3の作動診断は以下のようにして
行うものである。すなわち、ショックアブソーバSAの
減衰特性を図7ので示す伸側・圧側ともソフトとする
(これをSS特性という)ときのモータ3のポジション
を基準ポジションPSSと、同図で示す伸側ハード・圧
側ソフトとする(これをHS特性という)ときのモータ
3のポジション(これを第1ポジションPHSとする)
と、同図で示す伸側ソフト・圧側ハードとする(これ
をSH特性という)ときのモータ3のポジション(これ
を第3ポジションPSHとする)との3つのポジションに
それぞれモータ3を回転させる制御を実行させ、この時
に、実際にショックアブソーバSAが前記SS特性、H
S特性、SH特性の3つの特性が得られるか否かを確認
して正常か否かを判断する。また、本実施の形態では作
動診断を行うにあたり、ステアリングセンサSsを信号
切換手段として用いて行うものであり、ステアリングセ
ンサSsの出力信号が、ステアリングSTを直進操舵状
態(これを中立位置という)にしていることを示してい
るか、中立位置から所定角度以上右に操舵していること
を示しているか、中立位置から所定角度以上左に操舵し
ていることを示しているかの違いに応じて、制御を切り
換えるようにしている。すなわち、ステップS30で
は、作動診断フラグFSを1にセットする。この作動診
断フラグFSは、作動診断が開始されたことを意味する
ものであり、初期設定時には0に設定されている。
【0018】ステップS31では操舵角θが右側しきい
値以上か否かを判定し、YESすなわち中立位置から所
定以上右に操舵している時には、ステップS35に進ん
で、モータ3を第1ポジションPHSに駆動させ、NOす
なわち右に操舵していないときにはステップS32に進
む。なお、作業者はモータ3を上記第1ポジションPHS
に駆動させた状態でショックアブソーバSAがHS特性
か否かを確認する作業を行う。ステップS32では、操
舵角θが左側しきい値以上か否かを判定し、YESすな
わち中立位置から所定以上だけ左に操舵しているときに
は、ステップS34に進んで、モータ3を第3ポジショ
ンPSHに駆動させ、NOすなわちステアリングSTが右
にも左にも所定以上操舵していない中立位置であるとき
には、ステップS33に進んでモータ3を基準ポジショ
ンPSSに駆動させる。なお、上述のように作業者は、モ
ータ3を各ポジションPSH,PSSに駆動させた状態でシ
ョックアブソーバSAがそれぞれSH特性か否か、SS
特性か否かを確認する作業を行うものである。続くステ
ップS36では、作動診断が終了したか否かを判定し、
NOの作動診断未終了時にはステップS31に戻り、Y
ESであればステップS37に進んで作動診断フラグF
Sを0に戻して作動診断制御を終了する。ちなみに、こ
の作動診断が終了したか否かの判定は、上述したダイア
グノーシス端子が接地されていないか否かで判定するも
のであり、すなわち、作業者は診断作業を終了するとダ
イアグノーシス端子を接地しているワイヤを外し、これ
によりコントロールユニット4は作動診断制御処理を終
了する。また、診断終了の判断はイグニッションスイッ
チのOFFで判断するようにしてもよい。
【0019】なお、コントロールユニット4において、
以上説明した図14,15に示す制御を実行する部分が
請求項の作動診断部に相当する。また、本実施の形態で
は、ステアリングセンサSsの切り換えによりモータ3
のポジションを切り換えるようにしたが、これに替えて
セレクトスイッチ9の切り換えによりポジションを変更
するようにしてもよい。
【0020】次に、実施の形態のイニシャライズ処理に
ついて説明する。このイニシャライズ処理は、図外のイ
グニッションスイッチがONされた時点でスタートさ
れ、ステップS41では、初期設定を行う。ちなみに、
この初期設定では、各種フラグのセット・リセットやそ
の他初期化などを行う。
【0021】ステップS42では、初めてのイグニッシ
ョンONか否か判断し、YESすなわち初めてのイグニ
ッションONであればステップS48に進み、NOすな
わち初めてでなければステップS43に進む。
【0022】ステップS43では、作動診断フラグ(F
S)が1であるか否か判断し、YESすなわち作動診断
が開始されてFS=1であればステップS48に進み、
NOすなわち作動診断が開始されておらずFS=0であ
ればステップS44に進む。ステップS44では、モー
タ3の前回の制御終了時のポジションがメモリに保持さ
れているか否か判断し、YESすなわちポジションが保
持されていればステップS45に進んでモータ制御中止
フラグFMを0に設定する処理を行い、NOすなわちポ
ジションがメモリに保持されていなければステップS4
6に進んでモータ制御中止フラグFMを1に設定する。
【0023】ステップS47では、車速が所定値以上か
否か(この所定値とはモータ3のストッパへの衝突音が
ロードノイズにより消される範囲で最小の値であり、例
えば15〜30Km/hの間の値を用いる)判断し、Y
ESすなわち所定値以上であればステップS48に進
み、NOすなわち所定値未満であればステップS50に
進んで、各センサからの入力から判断される車両状態に
応じた最適減衰ポジションを算出する。
【0024】ステップS49では、モータ3のイニシャ
ライズ処理を行い、かつ、モータ制御中止フラグFMを
0に設定して、前述したステップS50に進む。
【0025】ステップS51では、モータ制御中止フラ
グFMが1であるか否か判断して、YESすなわちモー
タ制御中止フラグFMが1であればステップS47に戻
り、NOすなわちモータ制御中止フラグFMが0であれ
ばステップS52に進んで、モータ3をステップS50
で得られた目標ポジションに向けて駆動する。すなわ
ち、本実施の形態では、メモリにモータ3の前回制御終
了時のポジションが保持されていれば、イニシャライズ
が成されているか否かに無関係に、減衰特性を目標ポジ
ションとすべくモータ3を駆動させる通常制御を実行す
るが、ポジションがメモリに保持されていない場合に
は、車速が所定値以上となってイニシャライズ処理を実
行するまではモータ3を駆動させず減衰特性の切換を行
わないようにしている。
【0026】次に、ステップS49で実行するイニシャ
ライズ処理について説明する。図17はモータ3の駆動
範囲を示す概念図であり、図中PSS,PHS,PSHはそれ
ぞれ前述した基準ポジションPSS,第1ポジション
HS,第3ポジションPSHを示している。そして、図中
点線がモータ3が図外のストッパにより回転を規制され
る位置(これを第1ストッパ位置P1、第2ストッパ位
置P2とする)を示している。そして、コントロールユ
ニット4は、イニシャライズ処理時には、これらストッ
パで回転を規制される両ストッパ位置P1,P2の間の
角度αよりも多く回転するだけのステップ数信号を出力
する。この信号は、モータ3を第1ポジションPHSに向
けて回転させる信号であり、すなわち、イニシャライズ
処理の前の時点のモータ3の位置が、仮に第3ポジショ
ンPSHよりも外側の第2ストッパ位置P2であっても、
必ずモータ3が第1ストッパ位置P1に達する信号を出
力するようにしている。したがって、本実施の形態によ
れば、この第1ストッパ位置P1がモータ3の原点位置
であり、したがって、作動診断制御時には、この原点位
置から基準ポジションPSSに駆動されるものである。
【0027】なお、本実施の形態では、以上説明した図
16のステップS41〜S49までのイニシャライズ処
理を行うまでの部分が請求項のイニシャライズ制御部に
相当する。
【0028】したがって、本実施の形態では、イグニッ
ションスイッチをONとした後に、作業者が作動診断を
開始して、作動診断フラグFSが1に設定されると、図
18のタイムチャートに示すように、コントロールユニ
ット4は、イニシャライズ処理を直ちに実行し(図中I
Nで示す部分)、モータ3は原点位置である第1ストッ
パ位置P1にポジショニングされる。そして、作業者の
作動診断操作、すなわち、ステアリングSTを中立とす
るか右に切るか左に切るかに応じて、モータ3は、それ
ぞれ基準ポジションPSS,第1ポジションPHS,第3ポ
ジションPSHに切り換えられて(図中SCで示す部
分)、各ポジションにおいて、そのポジションに応じた
減衰力特性が得られるかどうかを検査することによりモ
ータ3の駆動が正常に成されているか否かを判定する。
【0029】以上説明したように、本実施の形態では、
作動診断を開始すると直ちにアクチュエータとしてのモ
ータ3のイニシャライズ処理が成されてモータ3が原点
位置である第1ストッパ位置P1に回転されるため、作
業者が作動診断を実行する前にはモータ3の実際の位置
とコントロールユニット4の制御上の位置とが一致さ
れ、両者の不一致による騒音の発生や、誤検査を解消し
て、無駄にモータ3やショックアブソーバSAが交換さ
れることがない。
【0030】
【発明の効果】 以上説明してきたように本発明発明で
は、作動診断部が診断開始と判断すると、直ちに、イニ
シャライズ制御部がイニシャライズ処理を実行するよう
に構成したため、作動診断部が、アクチュエータが正常
に作動するか否かを診断するときには、アクチュエータ
が原点位置に配置される結果、制御手段ならびにアクチ
ュエータが正常であれば、制御手段の出力とアクチュエ
ータの位置とが一致し、アクチュエータが原点位置に配
置されていないことによる誤診断を防止することができ
るという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両制御装置を示すクレーム対応図で
ある。
【図2】実施の形態の車両制御装置を示す全体図であ
る。
【図3】実施の形態の車両制御装置を示すシステムブロ
ック図である。
【図4】実施の形態に適用したショックアブソーバを示
す断面図である。
【図5】前記ショックアブソーバの要部を示す拡大断面
図である。
【図6】前記ショックアブソーバのピストン速度に対応
した減衰力特性図である。
【図7】前記ショックアブソーバのパルスモータのステ
ップ位置に対応した減衰力特性図である。
【図8】前記ショックアブソーバの要部の動作を示す図
8のK−K断面図である。
【図9】前記ショックアブソーバの要部の動作を示す図
8のL−L断面およびM−M断面図である。
【図10】前記ショックアブソーバの要部の動作を示す
図8のN−N断面図である。
【図11】前記ショックアブソーバの伸側ハード・圧側
ソフト時の減衰力特性図である。
【図12】前記ショックアブソーバの伸側・圧側ソフト
状態の減衰力特性図である。
【図13】前記ショックアブソーバの伸側ソフト・圧側
ハード状態の減衰力特性図である。
【図14】実施の形態の作動診断の制御流れを示すフロ
ーチャートである。
【図15】実施の形態の作動診断の制御流れを示すフロ
ーチャートである。
【図16】実施の形態のイニシャライズ処理を行う制御
流れを示すフローチャートである。
【図17】実施の形態のモータのポジションの切り換わ
りを示す説明図である。
【図18】実施の形態の作動診断に伴うイニシャライズ
処理時の動作を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
a 車両状態検出手段 b アクチュエータ c 制御手段 d 作動診断部 e イニシャライズ制御部 SA ショックアブソーバ ST ステアリング Ss ステアリングセンサ(車両状態検出手段) 1 上下Gセンサ(車両状態検出手段) 3 モータ(アクチュエータ) 4 コントロールユニット(制御手段,作動診断部,イ
ニシャライズ制御部) 4a インタフェース回路 4b CPU 4c 駆動回路 5 ブレーキスイッチ(車両状態検出手段) 6 車速センサ(車両状態検出手段) 9 セレクトスイッチ(車両状態検出手段)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の状態を検出する車両状態検出手段
    と、 複数のポジションに切り換え可能なアクチュエータと、 前記車両状態検出手段によって検出された情報に応じて
    前記アクチュエータの作動を制御する通常制御を実行す
    る制御手段と、 この制御手段に含まれ、前記アクチュエータが正しく作
    動しているか否かを診断する作動診断部、および、前記
    アクチュエータを制御するにあたって前記アクチュエー
    タを予め定められた原点位置に配置させるイニシャライ
    ズ処理を実行するイニシャライズ制御部と、を備え、 前記イニシャライズ制御部は、前記作動診断部が診断開
    始と判断すると直ちにイニシャライズ処理を実行するこ
    とを特徴とする車両制御装置。
JP10860397A 1997-04-25 1997-04-25 車両制御装置 Pending JPH10299814A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002248967A (ja) * 2001-02-21 2002-09-03 Fuji Heavy Ind Ltd 車両の故障診断表示装置
JP2010064582A (ja) * 2008-09-10 2010-03-25 Toyota Motor Corp 電子制御式サスペンション装置、脱調修正方法

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