JPH10298996A - 繊維混入補強土法 - Google Patents

繊維混入補強土法

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JPH10298996A
JPH10298996A JP11486797A JP11486797A JPH10298996A JP H10298996 A JPH10298996 A JP H10298996A JP 11486797 A JP11486797 A JP 11486797A JP 11486797 A JP11486797 A JP 11486797A JP H10298996 A JPH10298996 A JP H10298996A
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JP
Japan
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fibers
fiber
adhesive
water
base material
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JP11486797A
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English (en)
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Shiroroku Sasahara
城六 笹原
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TENCHION KK
Original Assignee
TENCHION KK
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  • Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 土木工事におけるジオテキスタイル工法にお
いて、繊維に、植生基盤等の土粒子に対する接着性を付
与し、繊維をその表面に密着させることにより、風雨等
により、洗掘または剥離されないようにする方法を提供
する。 【解決手段】 盛土、軟弱地盤または植生基盤材料と、
吸水性繊維と、接着剤と水とを混合して泥状化基材を形
成した後に、凝集剤(団粒剤)を混合攪拌して、前記泥
状化基材を脱水することを特徴とする繊維混入補強土
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、土木工事における
補強土工法に関するもので、盛土および軟弱地盤の補強
や崩壊地斜面および法面に対して繊維を三次元的にラン
ダムに混入させ、そして補強土するジオテキスタイル工
法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、土木工事における補強土法とし
ては、織布、不織布またはネット状の繊維加工物、また
は、連続繊維を土中に埋設するなどして補強土する工
法、いわゆるジオテキスタイル工法が行われている。現
在では、ポリエステル連続繊維と、土粒子を含む泥状基
材とを別系統の吹付機により、土粒子を補強する方法が
取られている。今日、植生基盤内へ繊維を混入して基盤
を補強する工法の主流は、施工時に、粘性の土壌を主体
とした植生基盤材料を水と混合して泥状化した泥状基材
を、ノズル内において、連続繊維および団粒剤と混合
し、空気を媒介として高次団粒反応させながら吹きつけ
ることにより、泥状化に用いた余分の水を速やかに脱水
して、斜面に厚く植生基材を付着させて、更に連続繊維
を基盤内に三次元的にランダムに介在させる方法である
( 特公平8−16329号公報参照)。
【0003】上記特公平8−16329号公報におい
て、連続繊維として、ポリエステル繊維の長繊維を使用
することが記載されている。この方法を用いると、基盤
内に介在したポリエステル長繊維は、基盤材料との物理
的な絡み合いにより、傾斜面に対して基盤材料を保持す
る能力を有する。しかしながら、ポリエステル繊維は、
一般に、吸水率が低く、例えば、0.4%程度の吸水率
である。このような繊維では、基盤材料と繊維との馴染
みが悪く、基盤の表面においては、風雨等により、繊維
が露出し、この露出した繊維は毛羽立ち、見苦しいばか
りでなく、昆虫や小鳥等の小動物の行動を阻害し、また
は、この露出した繊維に絡んで死ぬといった公害の原因
にもなっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような問題を解決
するために、繊維に、植生基盤材料等の土粒子に対する
接着性を付与し、繊維をその表面に密着させることによ
り、風雨等により、洗掘または剥離されないようにする
ことが必要である。本願出願人は、特開平8−2097
02号公報において、繊維に接着性を付与する方法とし
ては、非水溶性の樹脂と、接着性の水溶性樹脂とを混合
して溶融紡糸して得た不織布または繊維を、盛土、軟弱
地盤、植生基盤等に混合することにより補強土する方法
を開示している。この方法は繊維自体に接着性を持たせ
るものであり、繊維の一応の接着性の改良は見られた
が、十分な効果を得るためには更なる改良が必要であ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明により、盛土、軟
弱地盤または植生基盤材料と、吸水性繊維と、接着剤と
水とを混合して泥状化基材を形成した後に、凝集剤(団
粒剤)を混合攪拌して、前記泥状化基材を脱水すること
を特徴とする繊維混入補強土法を提供する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の方法で使用される吸水性
繊維としては、従来のジオテキスタイル工法に使用され
てきたポリエステル繊維より吸水性が高い植物性繊維が
含まれ、例えば、綿、麻、レーヨン、高α−セルロー
ス、アセテート等の繊維が挙げられる。繊維の強度およ
び施工性の観点から、レーヨンおよび高α−セルロース
繊維は好ましい。更に、接着剤の吸収性の面で高α−セ
ルロース繊維はより好ましい。高α−セルロース繊維は
下記の一般構造を有する。
【0007】
【化1】 (式中、A部分は非還元性末端基であり、B部分はセロ
ビオース単位であり、C部分のH、OHはアルデヒド性
であり、nは平均重合度である。)
【0008】本発明の方法で使用される接着剤は吸水性
繊維との親和性を有するものであり、例えば、アニオン
系アスファルト乳剤、ポリ酢酸ビニル系エマルジョン、
ポリアクリル系エマルジョンが好ましい。アニオン系ア
スファルト乳剤は様々な酸性分(アスファルト酸等)を
含む基材をアニオン性界面活性剤を用いて乳化したもの
である。特に、アニオン系接着剤は植生基盤材料中に含
まれる土粒子の表面近傍に正電荷(例えば、金属イオ
ン、水素イオン等)とイオン結合および水素結合して接
着性が付与されるものと考えられる。
【0009】凝集剤(団粒剤)としては、当業界におい
て使用されている高分子凝集剤が挙げられ、例えば、ソ
イルフロック(株式会社彩光製)を使用できる。団粒剤
は土壌粒子を凝集させて、泥状化に用いた余分の水を速
やかに脱水して、粒団を形成させ、この粒団が集合した
団粒構造を形成させる。このような団粒構造は植物の育
成に適した環境を提供する。更に、団粒剤は、接着剤水
溶液の水分を脱水させて、繊維に接着性を付与する作用
をも有する。
【0010】本発明の方法は、例えば、従来の連続繊維
による植生基盤造成法において使用されうる。この方法
を実施するための装置の概略を図1に示す。まず、粘性
土を主体とした植生基盤材料と、アニオン系アスファル
ト乳剤、ポリアクリル系エマルジョンまたはポリ酢酸ビ
ニル系エマルジョンと、水とを混合して、泥状化し、ス
ラリーポンプで攪拌筒へと圧送し、前記攪拌筒内に、吸
水性繊維と、団粒剤(高分子凝集剤)を空気とともに導
入することにより、高次団粒反応をさせながら吹き付け
ることにより、法面に付着した泥状基材は泥状化に用い
た余分の水を速やかに脱水し、塑性化した基盤材料とな
り、急な斜面または法面に厚く付着することができる。
ノズルの攪拌筒中において、吸水性連続繊維は泥状基材
に含まれる接着剤を水とともに吸収し、高次団粒時に水
のみが脱水されて繊維上に接着剤が残る。これにより、
繊維自体は繊維の周辺の土粒子や植生基盤材料との接着
性が向上し、また、繊維同士の接着により、植生基盤を
強く絡めることができる。
【0011】
【実施例】本発明を例示するために、植生基盤材料と繊
維との接着性試験を図2に示す供試体を用いて行った。
植生基盤材料、接着剤、水および繊維(4)を混合し、
次いで団粒剤を添加混合することにより高次団粒化反応
を開始させるとともに供試体(8)に付着させた。付着
後、直ちに繊維(4)の一部を泥状基材上に幅30cm
にわたって配置した。団粒化時に脱水された水を水抜き
ドレン(3)から排水した。その後、10日間、室温で
放置し、評価用試料を得た。使用した植生基盤材料は以
下の通りである。
【0012】 1.植生基盤材料 表1:植生基盤1m3 当たりの基盤材料および接着剤材料 1m3 当たりの配合量 内容物 a)植生基盤材料 客土材 625リットル 粘性土と有機堆肥の混合物 肥料・養生材 240リットル 植物性の短繊維と化成肥料の混合物 b)接着剤材料 22.5リットル アニオン系アスファルト乳剤(試料1) ((株)彩光製S−コート) ポリ酢酸ビニル系エマルジョン(試料2) (住友化学工業(株)製スミカフレックスS−400) ポリアクリル系エマルジョン(試料3) (ヘキスト合成(株)製モビニール761H) 上記材料を500リットルの水とを混合し、泥状基材を
調製した。団粒剤を清水75リットルにアニオン系高分
子凝集剤(ソイルフロック(商品名)、株式会社彩光
製)150gを混合して団粒剤溶液を調製した。用いた
団粒剤溶液の量は1m3 の植生基盤当たりに75リット
ルであった。連続繊維としては、高α−セルロース植物
繊維を用いた。対照試料としてポリエステル繊維を用い
た。
【0013】2.人口降雨による繊維剥離試験 上記の評価用試料を45°の傾斜の支持体上に配置し、
そして図3に示す人口降雨装置(9)により、100m
m/時の降雨速度で5mの高さから約3mm直径の雨滴
で降雨し、15分毎の繊維の移動状況を記録した。移動
距離は検測水糸からの変位(ズレ)で測定し、3本の繊
維の変位の合計値である。ここで、植生基盤は10日間
放置後に試験されるので、このような降雨では殆ど侵食
されず、この為、繊維の移動は植生基盤と繊維との剥離
によるものであると考えられる。測定結果を図5に示
す。ここで、Aはアニオン系アスファルト乳剤、Bはポ
リ酢酸ビニル系エマルジョン、Cはポリアクリル系エマ
ルジョンを示す。曲線の実線は高α−セルロース繊維、
点線はポリエステル繊維を用いたときの結果を示す。
【0014】測定の結果、高α−セルロース繊維を用い
たときに、ポリエステル繊維を用いたときと比較して、
植生基盤との接着性が大きく改善した。また、接着剤の
種類では、アニオン系アスファルト乳剤を用いたとき
に、最も接着性が高かった。
【0015】
【作用】本発明で使用される吸水性繊維は従来のポリエ
ステル繊維と比較して、吸水性が高く、例えば、高α−
セルロース繊維では吸水率がポリエステル繊維の約40
倍の17%と高いため、接着剤水溶液を吸収し、それが
団粒化反応時に脱水されることにより、繊維上に接着剤
層を形成し、この接着剤と基盤材料との接着性を形成
し、更に、繊維同士の接着により、植生基盤を補強する
ものであると考えられる。また、接着剤と植生基盤材料
との接着性は、接着剤材料中に含まれる酸基および極性
基が植生基盤材料中に含まれる土粒子の表面近傍に正電
荷(例えば、金属イオン、水素イオン等)とイオン結合
および水素結合して接着性が付与されるものと考えられ
る。
【0016】
【発明の効果】植生基盤材料中に繊維を混入して補強す
る方法において、従来のポリエステル繊維の代わりに、
吸水性繊維を用い、接着剤溶液を吸収させることによ
り、植生基盤と繊維との物理的な絡み合いに加えて、化
学的な接着性を付与し、繊維の補強の効率を高めること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】連続繊維による植生基盤造成法を実施するため
の装置の略図である。
【図2】実施例に使用した供試体の斜視図である。
【図3】図2の供試体の断面図である。
【図4】実施例に使用した降雨装置の断面図である。
【図5】降雨時間に対する植生基盤上の繊維の変位(ズ
レ)を示すグラフである。
【符号の説明】
1…供試体 2…植生基盤 3…水抜きドレン 4…繊維 5…検測水糸 6…底板 7…水抜きシート 8…供試体用支持体 9…人口降雨装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 盛土、軟弱地盤または植生基盤材料と、
    吸水性繊維と、接着剤と水とを混合して泥状化基材を形
    成した後に、凝集剤(団粒剤)を混合攪拌して、前記泥
    状化基材を脱水することを特徴とする繊維混入補強土
    法。
  2. 【請求項2】 前記吸水性繊維が高α−セルロース繊維
    である、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記接着剤がアニオン系接着剤である、
    請求項1記載の方法。
JP11486797A 1997-05-02 1997-05-02 繊維混入補強土法 Pending JPH10298996A (ja)

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