JP2003206534A - 補強土用短繊維および短繊維補強土 - Google Patents

補強土用短繊維および短繊維補強土

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JP2003206534A
JP2003206534A JP2002002093A JP2002002093A JP2003206534A JP 2003206534 A JP2003206534 A JP 2003206534A JP 2002002093 A JP2002002093 A JP 2002002093A JP 2002002093 A JP2002002093 A JP 2002002093A JP 2003206534 A JP2003206534 A JP 2003206534A
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Hironobu Kotoku
宏宣 小徳
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Abstract

(57)【要約】 【課題】周辺環境に与える影響を極小化し、ハンドリン
グ性を向上できる補強土用短繊維の提供すること。 【解決手段】土に添加することで該土を補強する短繊維
であって、該短繊維が繊維径10μm〜2mmの範囲内
にあり、繊維長5mm〜150mmの範囲内にあり、か
つ繊維強度10〜110mN/dtexの範囲内にある
熱可塑性樹脂製短繊維であることを特徴とする補強土用
短繊維。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は補強土用短繊維に関
するものであり、特に造園・農業土木を含む土木工事に
おいて使用される土の補強に好適な短繊維に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、軟弱地盤の土質安定処理には、セ
メントやセメント系安定処理材、生石灰など(以下、安
定処理剤と記載する)が一般的に用いられている。これ
らの安定処理材は、軟弱な土質に添加混合し転圧するこ
とで、土に強度を付与することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】土に安定処理材を添加
する技術は、建築構造基礎、道路路床、宅地造成、圃場
整備または建設発生残土の処理などに摘要することがで
きる。しかし、石灰やセメント系土質安定処理材は運搬
・保管など取り扱い上の煩雑さがあることや安定処理施
工中に発生する塵、安定処理材の固化反応時のアルカリ
溶出による水質の汚染、固化反応後の土質の収縮による
ひび割れや水分循環障害など、多くの課題を有してい
る。
【0004】かかる従来技術の背景に鑑み、本発明は、
周辺環境に与える影響を極小化し、ハンドリング性を向
上できる補強土用短繊維の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる課題を解
決するために次のような構成を採用する。すなわち、本
発明は、土に添加することで該土を補強する短繊維であ
って、該短繊維が繊維径10μm〜2mmの範囲内にあ
り、繊維長5mm〜150mmの範囲内にあり、かつ、
繊維強度10〜110mN/dtexの範囲内にある熱
可塑性樹脂製短繊維であることを特徴とする補強土用短
繊維をその骨子とする。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明において、土とは特に限定
されないが、軟弱な土である場合、本発明の効果が顕著
である。ここで、軟弱な土とは、地盤工学会が定める
「土質試験法」に解説される土の粒度試験(JIS A
1204)、土のコンシステンシー試験(JIS A1
205/1206)、突き固めによる土の締め固め試験
(JISA1210)、一軸圧縮強度試験(JIS A
1216)などにより判定されるものであり例えば、高
含水粘性土やシルト質土、有機質土あるいはこれらの混
成土または建設発生残土などが挙げられる。これらの軟
弱な土は、一般的に、建設、土木工事用途には適さない
ものと考えられている。
【0007】本発明において、短繊維を土に添加する方
法は特に限定されず、例えば、土と短繊維を混合する方
法などを使用することができる。軟弱土を使用した場合
は、混合後に転圧するのが好ましい。ここで、転圧と
は、例えば、土の靱性を向上させるなどの目的で、機械
的に締め固めることを言う。転圧に用いる機械は特に限
定されず、汎用の機械を使用することができる。
【0008】本発明の補強土用短繊維は、繊維径10μ
m〜2mmの範囲内にあり、繊維長5mm〜150mm
の範囲内にあり、かつ繊維強度10〜110mN/dt
exの範囲内にある熱可塑性樹脂製短繊維であることが
必要である。
【0009】かかる補強土用短繊維の繊維径は、繊維径
が小さくなるほど繊維の本数が増すため土への分散性が
高まるとともに、内部摩擦力を高める効果を得ることが
でき、補強効果が高い傾向がある。しかし、10μm未
満の繊維径である場合、軟弱な土質を過剰に緻密化する
傾向にあり、また、混合撹拌が難しいなどの取り扱い上
の問題があるため好ましくない。また、繊維径が2mm
を越えると、土粒子と短繊維または短繊維同士の絡み合
いが不足する傾向があり、内部摩擦力を高める効果が期
待しにくいため好ましくない。繊維径は、さらに好まし
くは10μm〜1mmである。
【0010】本発明の補強土用短繊維は、繊維長が5m
m〜150mmの範囲である必要がある。繊維径が同一
条件下では繊維長が長くなるほど、土粒子の拘束力が高
まる傾向にある。繊維長が5mm未満では、定量的に土
の粘着力や内部摩擦力が高まる傾向にはあるが、得られ
る補強効果にばらつきが大きく好ましくない。繊維長が
150mmを越えると補強効果は横這いとなり、繊維同
士の絡み合いから土中における繊維の分散不良が生じる
ため好ましくない。繊維長はさらに好ましくは5mm〜
100mmであり、特に好ましくは5mm〜80mmで
ある。
【0011】本発明の補強土用短繊維の繊維強度は、1
0〜110mN/dtexの範囲内にある必要がある。
繊維強度が10mN/dtex未満では補強効果が不足
し、また110mN/dtexを越えると繊維の剛軟度
が高まりすぎて、外力に対する土の変位に追随できない
ことや土の粘着力が得られないため好ましくない。ここ
で、繊維強度は、化学繊維フィラメント糸試験方法(J
IS L 1013)に準拠して測定した値を言う。
【0012】本発明の補強土用短繊維は、熱可塑性樹脂
製短繊維である必要がある。熱可塑性樹脂を使用するこ
とで、生産性良く該補強土用短繊維を得ることができ
る。短繊維の紡糸に用いる熱可塑性樹脂は特に限定され
ないが、オレフィン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリエ
ステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート系
樹脂、スチレン・ブダジエン系熱可塑性エラストマー、
エチレン・プロピレン系熱可塑性エラストマー、ポリエ
ステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性
エラストマーから選ばれた少なくとも1種が好ましく用
いられる。コストや耐腐食性の点から、オレフィン系樹
脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリル
樹脂から選ばれた少なくとも1種がより好ましく用いら
れる。
【0013】本発明の補強土用短繊維の断面形状は特に
限定されず、円状、楕円状の他、繊維断面が多角形また
は異形に成型することもできる。また、短繊維の断面形
状を、短繊維の長さ方向に変えることもできる。この場
合、短繊維の断面積が繊維の長さ方向で3%以上異なる
ことが好ましい。断面形状を工夫することで、土粒子と
の噛み合わせによる摩擦を向上でき、より高い補強効果
を得ることができる。
【0014】また、本発明の補強土用短繊維として、例
えば短繊維の繊維断面が中空に紡糸・成型された短繊維
も使用することができる。かかる補強土用短繊維は、例
えば軟弱な土質に含まれる水分を中空の短繊維内に自然
吸水することで土質本来の保湿性能を向上させ、また、
通・排水機能が付与されることにより、植物に好適な生
育環境を提供する効果を有する。
【0015】本発明の補強土用短繊維として、短繊維が
捲縮を有するものも好ましく用いられる。また、短繊維
が10mm以上長さの異なる少なくとも2種類の短繊維
を含むのも好ましい態様である。これらの短繊維を使用
することで、例えば宅地の表層部や多自然護岸などに用
いた場合、土質のひび割れや流水による浸食の抑制効果
が向上し、かつ植物根の引き抜き抵抗力を向上させるこ
とができる。
【0016】本発明の補強土用短繊維は、該短繊維径の
1/2以下の粒径を有する無機粒子を含有していること
が好ましい。また、該無機粒子の粒径は0.05μ〜1
mmであることが好ましい。ここで、無機粒子の含有形
態は特に限定されず、例えば、短繊維内部に分散してい
ても短繊維表面に付着していても良い。無機粒子を含有
することで、土粒子を内部から拘束し、より一層の土粒
子との噛み合わせによる摩擦を得ることができる。
【0017】無機粒子の種類は特に限定されないが、好
ましくは活性炭粒子である。活性炭粒子を使用すること
で、短繊維により補強された補強土の表層部または内部
を通・排水する水分を効果的に浄化することができる。
活性炭粒子を使用する場合、活性炭の粒径は5μm〜1
mmであるのが好ましい。
【0018】本発明の短繊維補強土は、上述した本発明
の補強土用短繊維を乾燥質量割合で0.1%以上添加さ
れたことを特徴とする。補強土用短繊維の添加量は、好
ましくは0.1%以上5%以下である。0.1%未満の
添加率では補強効果が十分で無いことがあり、また、5
%を越えると、短繊維により補強された土の内部が緻密
になりすぎて土質本来の保湿性能や、植物の根張り効果
が減退する可能性が生じる。
【0019】本発明の短繊維補強土の施工に際しては、
該短繊維補強土の少なくとも一部の表面に布を配するこ
とが好ましい。布の種類は特に限定されず、例えば、織
布、不織布、織布と不織布の複合品等を用いることがで
きる。また、布の配置についても特に制限は無いが、好
ましくは短繊維補強土を施工する前の地盤に布を敷設し
その上部を短繊維補強土で覆う方法が用いられる。
【0020】かかる不織布としては、繊維ウェブをニー
ドルパンチやウォータージェットパンチによる機械的方
法、または接着剤による科学的方法、また長繊維不織
布、短繊維不織布のいずれも用いることができる。ま
た、さらに反毛フェルトも用いることができる。かかる
不織布の原料としては、天然繊維と合成繊維のいずれも
用いることができるが、耐腐食性の問題より、合成繊維
が好ましく用いられる。かかる不織布の中でも排水効果
を高める点で、面内方向の透水係数(JIS A−12
18)が10-3cm/S以上であることが好ましく、さら
に好ましくは10-1cm/S以上であるものが使用され
る。
【0021】また、織布としては天然繊維と合成繊維の
いずれも用いることができるが、耐腐食性の点から、合
成繊維が好ましく用いられる。
【0022】また、不織布と織布を積層させた複合品
は、排水効果の点等から好ましく用いられる。たとえ
ば、織布の両面に不織布を重ね合わせて積層一体化させ
たもの、接着剤で積層させたもの、ニードルパンチで機
械的に積層一体化させたもの等が好ましく用いられる。
【0023】次に本発明の補強土用短繊維を図を用いて
説明する。
【0024】図1は本発明の補強土用短繊維のいくつか
の例を示す模式図である。また、図2は補強土用短繊維
により補強された短繊維補強土の概念図である。
【0025】図3は短繊維地盤表層への短繊維補強土施
工概念図である。補強土と無補強の地盤との界面に布が
敷設施工されている。図4は道路路床部への施工概念図
である。短繊維補強土を道路の路床幅方向と道路の路床
延長方向に布で包み込んで施工されている。
【0026】図5は短繊維補強土の靱性評価用供試体で
ある。また、図6は短繊維補強土の耐浸食性評価と保湿
性評価の供試体である。
【0027】
【実施例】以下、本発明を実施例を説明する。なお、実
施例および比較例の補強土用短繊維の評価は以下の方法
によった。
【0028】(短繊維補強土の調製、評価の概要)軟弱
な土質材料に補強土用短繊維を添加、充分に混合撹拌
し、強度・粘着力・内部摩擦力・耐浸食性・保湿性能実
験をそれぞれ実施することで短繊維による軟弱な土質の
補強効果を評価した。
【0029】〈使用した土質材料〉JH/日本道路公団
「日本道路公団設計要領」に解説される「粘土およびシ
ルト質土」に近い性状に調整した土質材料とした。以下
に用いた土質材料の性状を以下に記す。 土の内部摩擦角:φ=28.5° 土の粘着力:C=14.9kN/m2 土の単位体積重量:γt=1.430tf/m3 土の含水比:Wn=31.2% ここで言う土の内部摩擦角はすなわち土のせん断抵抗角
であって、土のせん断強さの内、摩擦成分を表すものを
言い、土の粘着力は土のせん断強さの内、土粒子の粘着
成分を言う。また、土の単位体積重量とは土の単位体積
あたりの重量を言い、土の含水比とは湿潤状態にある土
質の土粒子の絶対乾燥状態の重量との比を言う。ここ
で、試験方法は地盤工学会「土質試験法解説」に規定さ
れているものを用いた。
【0030】<短繊維補強土の靱性評価>図5に示す供
試体を評価に供した。補強土用短繊維を乾燥質量割合で
1%添加、計6分間の混合撹拌を施してなる補強土をJ
IS A1216「土の一軸圧縮試験方法」に解説され
る練り返した試料を用いた供試体の作成方法に準拠し
て、内径5cm、高さ10cmのモールドに充填し、重
さ2.5kgの鋼製の突き棒を締固め面から30cmの
高さより25回自由落下させて3層に突き固め成型して
供試体を作製し湿度90%以上、室温20℃の環境下に
て3日間の養生期間を与えた後、地盤工学会:JGS0
530・JGS0521に規格される「土の三軸圧縮強
度試験」に準拠して得られる土の粘着力、土の内部摩擦
角すなわち土のせん断抵抗力を測定して無補強土の三軸
圧縮試験結果と比較することで補強の効果を評価した。
【0031】<短繊維補強土の強度評価>上記靭性評価
と同様の方法により評価用供試体を作製した。3日間の
養生期間を与えた後、地盤工学会:JIS A1210に
規格される「土の一軸圧縮強度試験」に準拠して得られ
る一軸圧縮強度を測定して無補強土の一軸圧縮強度と比
較することで補強の効果を評価した。
【0032】<短繊維補強土の耐浸食性評価>図6に示
す供試体を評価に供した。補強土用短繊維を乾燥質量割
合で1%添加、計6分間の混合撹拌を施してなる補強土
を幅50cm×長さ100cm×深さ30cmの排水性
に優れるパンチングメタルすなわち多数の20mm孔を
有する鉄板で作られた箱に締め固めながら充填して3日
間の養生期間を与えた後、45度の角度に傾けて設置し
たものに、高さ3mの位置に設置した散水ノズルを用い
て1時間に100mmの降雨強度で均等に連続散水し、
散水後30分までは10分毎、以降は30分ごとに浸食
され流出した土量を測定して無補強土の耐浸食性と比較
することで補強の効果を評価した。
【0033】<保湿性の評価>耐浸食性評価と同様の方
法で供試体を作製した。3日間の水中での養生期間を与
えた後、72時間後の補強土の含水比:Wn(%)を測
定して無補強土の含水比と比較することで保水性の効果
を評価した。
【0034】<道路路床への摘要評価>図4の施工方法
で短繊維補強土を施工した。補強土用短繊維を乾燥質量
割合で1%添加、計6分間の混合撹拌を施してなる補強
土を幅300cm×延長100cm×深さ50cmの道
路の路床部に置き換えて、予め敷設しておいた織布と不
織布の複合品東レ(株)製「マントルS4250」を用
いて施工幅、施工長さ方向に包み込み補強土層とし、さ
らに上部に50cmの路盤層、10cmのアスファルト
層を設けた舗装構造を構築し、6ヶ月の供用後に施工幅
方向、施工長さ方向に発生したわだち・ひび割れを目視
にて観察した後、舗装構造を掘削して無補強の路床と補
強した路床の境界面、または補強した路床と路盤の境界
面における変位の有無を確認するとともに、無補強の路
床層と補強された路床層のCBR値を測定し、比較する
ことで道路路床への摘要の効果を評価した。なお、CB
R値とは締め固めた土の強度の指標を言い、JIS A
1211「路床土支持力比(CBR)試験」に規格され
る試験方法によって求めることができる。
【0035】<歩道表層部への摘要評価>図3の施工方
法で短繊維補強土を施工した。補強土用短繊維を乾燥質
量割合で1%添加、計6分間の混合撹拌を施した補強土
を幅300cm×延長100cm×深さ50cmの範囲
にわたり歩道の表層部に置き換えて、施工幅、施工延長
方向に予め敷設しておいた織布と不織布の複合品東レ
(株)製「マントルS4250」を用いて周面地盤との
分離を図り、充分な転圧を施した補強土層を遊歩道と
し、6ヶ月の供用後に施工幅方向、施工長さ方向に発生
したわだち・ひび割れを目視にて観察した後、舗装構造
を掘削して無補強の地盤と補強した歩道の境界面におけ
る沈下変位の有無を確認するとともに、散水することに
よる排水性、植物、雑草などの生育状況と植物根の引き
抜き抵抗を確認した。また、無補強の地盤と補強された
歩道のCBR値を測定し、比較することで歩道への摘要
の効果を評価した。
【0036】<作業性の評価>本発明により発明された
該各短繊維と一般に使用されるセメント系土質安定処理
材を用いてそれぞれ土質を補強する施工の際の材料保管
の制約、保管場所から施工現場までの運搬の容易性、土
質に添加する際の計量の容易性、また土質への散布、混
合撹拌の容易性を比較することで、作業性を評価した。
全評価項目が相対的に優位にあった場合を○、劣位にあ
った場合を×と評価した。
【0037】各評価の評価基準を表1、表2に示す。
◎、○、△を合格とした。
【0038】<総合評価>上記7項目の実験結果を下記
評価判断基準にて総合評価した。各評価において×が一
つも無いものを合格とし○と評価した。全項目が◎の場
合は◎とした。各評価において×が一つでもあれば不合
格であり×とした。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】実施例1 補強土用短繊維として、繊維径50μm、繊維長20m
m、繊維強度44mN/dtexであり、繊維断面が円
形であるポリアミド6製短繊維を用いた。評価結果を表
3に示す。
【0042】実施例2 補強土用短繊維として、繊維径10μm〜1mm、繊維
長10mm〜60mmのバラツキを有し、平均繊維強度
44mN/dtex、繊維断面が円形であるポリアミド
6製短繊維を用いた。評価結果を表3に示す。
【0043】実施例3 補強土用短繊維として、繊維径10μm〜1mm、繊維
長10mm〜60mmのバラツキを有し、平均繊維強度
44mN/dtex、繊維断面が四角形であるポリアミ
ド66製短繊維を用いた。評価結果を表3に示す。
【0044】実施例4 補強土用短繊維として、繊維径10μm〜1mm、繊維
長10mm〜60mmとバラツキを有し、平均繊維強度
44mN/dtexであり、繊維断面が異形であり、か
つ中空であるポリアミド6製短繊維を用いた。評価結果
を表3に示す。
【0045】実施例5 補強土用短繊維として、繊維径10μm〜1mm、繊維
長10mm〜60mmとバラツキを有し、平均繊維強度
44mN/dtex、繊維に捲縮加工を施したポリアミ
ド6製短繊維を用いた。評価結果を表3に示す。
【0046】実施例6 補強土用短繊維として、繊維径10μm〜1mm、繊維
長10mm〜60mmとバラツキを有し、平均繊維強度
44mN/dtexであるポリアミド6製短繊維の表面
に、粒径が5μm〜50μmの活性炭粒子を熱接着した
ものを使用した。評価結果を表3に示す。
【0047】比較例1 補強土用短繊維を用いない例を比較例1とする。評価結
果を表3に示す。
【0048】比較例2 セメント系土質安定処理材を用い、評価に用いる土質材
料に対し土質材料の乾燥質量割合で5%添加、計10分
間の混合撹拌を施してなる安定処理土を用いた。評価結
果を表3に示す。
【0049】
【表3】
【0050】表3から明らかなように実施例は、靱性・
強度も大きく改善され、耐浸食性および保湿性も向上す
るほか、比較例に比して環境に与える影響もなく作業性
も良好であり、道路路床への摘要も効果的であった。
【0051】
【発明の効果】周辺環境に与える影響を極小化し、ハン
ドリング性を向上できる補強土用短繊維が提供でき、そ
の実用性は多大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の補強土用短繊維のいくつかの例を示す
模式図である。
【図2】本発明の短繊維補強土の概念図である。
【図3】地盤表層への短繊維補強土施工概念図である。
【図4】道路路床部への施工概念図である。
【図5】短繊維補強土の靭性評価用供試体である。
【図6】短繊維補強土の耐浸食性・保湿性評価用供試体
である。
【符号の説明】
1:繊維断面が円状である例 2:繊維断面が十字形である例 3:繊維断面が三角形である例 4:繊維断面が中空である例 5:短繊維に無機粒子が付着された例 6:短繊維が捲縮を有する例 7:土粒子 8:短繊維 9:短繊維補強土 10:布 11:基礎地盤(無補強土) 12:表層(アスファルト層) 13:砕石層 14:短繊維補強土の靭性評価用供試体 15:短繊維補強土の耐浸食性・保湿性評価用供試体

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 土に添加することで該土を補強する短繊
    維であって、該短繊維が繊維径10μm〜2mmの範囲
    内にあり、繊維長5mm〜150mmの範囲内にあり、
    かつ繊維強度10〜110mN/dtexの範囲内にあ
    る熱可塑性樹脂製短繊維であることを特徴とする補強土
    用短繊維。
  2. 【請求項2】 前記熱可塑性樹脂が、オレフィン系樹
    脂、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミ
    ド系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、
    スチレン・ブタジエン系熱可塑性エラストマー、エチレ
    ン・プロピレン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル
    系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラス
    トマーから選ばれた少なくとも1種であることを特徴と
    する請求項1に記載の補強土用短繊維。
  3. 【請求項3】 短繊維の繊維断面が多角形または異形で
    あることを特徴とする請求項1または2に記載の補強土
    用短繊維。
  4. 【請求項4】 短繊維の繊維断面が中空であることを特
    徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の補強土用短繊
    維。
  5. 【請求項5】 短繊維が捲縮を有することを特徴とする
    請求項1〜4のいずれかに記載の補強土用短繊維。
  6. 【請求項6】 短繊維が10mm以上長さの異なる少な
    くとも2種類の短繊維を含むことを特徴とする請求項1
    〜5のいずれかに記載の補強土用短繊維。
  7. 【請求項7】 短繊維の断面積が繊維の長さ方向で3%
    以上異なることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに
    記載の補強土用短繊維
  8. 【請求項8】 短繊維が、該短繊維径の1/2以下の粒
    径を有する無機粒子を含有し、かつ該無機粒子の粒径は
    0.05μ〜1mmの範囲内にあることを特徴とする請
    求項1〜7のいずれかに記載の補強土用短繊維。
  9. 【請求項9】 前記無機粒子が活性炭粒子であることを
    特徴とする請求項8に記載の補強土用短繊維。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれかの補強土用短
    繊維を乾燥質量割合で0.1%以上添加されたことを特
    徴とする短繊維補強土。
  11. 【請求項11】 請求項10の短繊維補強土の少なくと
    も一部の表面に布を配することを特徴とする短繊維補強
    土の施工方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013221347A (ja) * 2012-04-18 2013-10-28 Nishimatsu Constr Co Ltd 地盤構造および地盤改良方法
JP7394403B2 (ja) 2021-06-18 2023-12-08 株式会社ミラクール 遮熱性水系塗料

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