JPH10298826A - 消臭用繊維 - Google Patents

消臭用繊維

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JPH10298826A
JPH10298826A JP18406797A JP18406797A JPH10298826A JP H10298826 A JPH10298826 A JP H10298826A JP 18406797 A JP18406797 A JP 18406797A JP 18406797 A JP18406797 A JP 18406797A JP H10298826 A JPH10298826 A JP H10298826A
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JP
Japan
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bond
compound
fiber
polyvinyl alcohol
urea
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JP18406797A
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English (en)
Inventor
Takanori Isozaki
孝徳 磯▲ざき▼
Akio Omori
昭夫 大森
Toshiaki Sato
寿昭 佐藤
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Kuraray Co Ltd
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Kuraray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ホルムアルデヒド系樹脂などで加工された製
品、特に繊維製品や木質加工材のカバ−などに使用した
場合に、発生したホルムアルデヒドの消臭効果を向上さ
せること。 【解決手段】 分子中に−NH−結合を有する化合物を
含有するポリビニルアルコールからなる消臭用繊維。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリビニルアルコ
ールからなるアルデヒド消臭用繊維に関する。さらに詳
しくは、ホルムアルデヒド系樹脂で加工された製品、特
に繊維製品や木質加工材から発生するホルムアルデヒド
の低減が可能なポリビニルアルコールからなるアルデヒ
ド消臭用繊維に関する。
【従来の技術】
【0002】生活が豊かになるにつれて、悪臭に対する
吸着剤の要望が増大しつつあり、脱臭剤の開発が盛んに
行われている。従来、活性炭が気相中の悪臭物質を比較
的良く吸着するため、広範に使用されている。しかしな
がら、活性炭吸着剤は、タバコの煙、食品からの臭い、
酒類の臭いなどに含まれるホルムアルデヒド、アセトア
ルデヒド、アクロレインなどの脂肪族アルデヒド類に対
する吸着性が悪いという欠点がある。
【0003】また、最近、樹脂加工処理した合板等を用
いた家具が普及の一途を示しているが、製造時にホルム
アルデヒドを含んだ樹脂による接着剤、塗料等を使用し
ているため、販売された食器棚等の家具から非常に有毒
であるホルムアルデヒド臭が発散し、目にしみる場合あ
るいは体質によってはアレルギー症状等を起こしたり、
また食品に吸収されると人体への影響も甚大であるゆえ
非常に問題とされている。したがってこのホルムアルデ
ヒド臭の発散を防止すべく家具類の製造面あるいは製造
後の処理等につき種々研究されているが、発生を防止す
る未だ簡単で適切な解決が見られない現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】発生した脂肪族アルデ
ヒドを吸着除去するためには、従来、アルデヒド吸収剤
を紙に含浸させたり、フィルムに練り込んだりしたもの
が用いられている。しかし、アルデヒド吸収剤を添加し
た紙やフィルムは強度が低いため破れやすく、またホル
ムアルデヒド発生物質を覆う場合にも取り扱い性が不便
であった。また、紙やフィルムは透気度が低く、脱臭速
度の点からも不利であった。また、従来、脱臭剤として
使用されてきた活性炭、硫酸第一鉄、二酸化チタン、酸
化亜鉛、酸化アルミニウム、二酸化珪素、珪酸アルミン
酸マグネシウム、リン酸系ガラス粉末、ゼオライト、金
属フタロシアニンポリカルボン酸等は、ホルムアルデヒ
ドに対する脱臭能力、初期の脱臭率の点で満足し得るも
のではなかった。
【0005】本発明は、アルデヒド、特にホルムアルデ
ヒドの効率的な除去が可能で、着色などの問題がなく、
しかも簡便かつ広範囲に使用しうるポリビニルアルコー
ルからなるアルデヒド消臭用繊維を提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、分子中に−NH−
結合を有する化合物を含有するポリビニルアルコールか
らなるアルデヒド消臭用繊維を見出し、本発明を完成さ
せるに至った。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳しく説明
する。本発明は分子中に−NH−結合を有する化合物
(以下これを単に化合物と略記することがある)をポリ
ビニルアルコール系繊維に含有させることに特徴があ
り、これにより、消臭性能の高いアルデヒド消臭用繊維
が提供される。
【0008】本発明で使用する分子中に−NH−結合を
有する化合物としては、アミノ結合、尿素結合、アミド
結合またはイミド結合を有する化合物が挙げれれる。ア
ミノ結合を有する化合物としては、ヒドロキシルアミ
ン、クロルアミン、アンモニア、メタノールアミン、エ
タノールアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、イ
ソプロピルアミン、ブチルアミン、プロリン、ヒドロキ
シプロリン、ジシアノジアミド、エチレンイミン、エチ
レンジアミン、プロピレンジアミン、ジエチレントリア
ミン、2−ジエチルアミノエタノール、2−ジメチルア
ミノエタノール、1,2−ジアミノプロパン、1,3−
ジアミノプロパン、トリエチレンテトラミン、テトラエ
チレンペンタミン、イミノビスプロピルアミン、テトラ
メチレンジアミン、炭酸グアニジン、グリシン、アラニ
ン、サルコシン、グルタミン酸、ヘキサメチレンジアミ
ン、メラミン、モルホリン、2−アミノ−4,5−ジシ
アノイミダゾール、3−アザヘキサン−1,6−ジアミ
ン、ヘキサメチレンジアミン、2−アクリルアミド−2
−メチルプロパンスルホン酸、α−アミノ−ε−カプロ
ラクタム、アセトグアナミン、グアニン、アセトアルデ
ヒドアンモニア、4,7−ジアザデカン- 1,10−ジ
アミン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、ポリエ
チレンイミン、ポリアリルアミン、ポリビニルアミン、
アミノ安息香酸塩などがある。尿素結合を持った化合物
としては尿素、チオ尿素、メチル尿素、エチル尿素、ジ
メチル尿素、ジエチル尿素、エチレン尿素、アセチル尿
素、グアニル尿素、グアニルチオ尿素、アゾジカルボン
アミド、グリコリルウレア、アセチルウレアなどがあ
る。アミド結合を持った化合物としてはホルムアミド、
アセトアミド、ベンズアミド、オキサミド、ピロリド
ン、ピロリドンカルボン酸、オキサミン酸、コハク酸ア
ミド、ジシアンジアミド、オキサゾリドン、マロンアミ
ドなどがある。イミド結合を持った化合物としてはスク
シンイミド、フタルイミド、マレイミド、コハク酸イミ
ド、ヒダントイン、バルビツール酸、1−メチロール−
5,5−ジメチルヒダントイン、イソシアヌル酸などが
ある。これらの化合物は一種単独あるいは二種以上の組
み合わせにより使用される。これらの化合物は分子量1
000以下が好ましく、さらに好適には500以下、最
適には300以下である。これらの化合物のうち尿素結
合またはアミノ結合を持った化合物がホルムアルデヒド
吸収性能の点から好ましい。
【0009】本発明に用いられるポリビニルアルコール
は酢酸ビニル等のビニルエステル系モノマーをラジカル
重合して得られたポリビニルエステル系重合体をケン化
することにより得られる。ビニルエステルの重合方法と
しては溶液重合法、塊状重合法、懸濁重合法および乳化
重合法がある。
【0010】ビニルエステルとしてはギ酸ビニル、酢酸
ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、ラウ
リン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、
ピバリン酸ビニルおよびバーサティック酸ビニル等が挙
げられるが、とりわけ酢酸ビニルが好ましい。
【0011】また、上記のビニルエステルに共重合可能
なモノマーを共重合した共重合体であることも差し支え
なく、本発明の主旨を損なわない範囲で使用される。こ
のようなコモノマーとして例えば、エチレン、プロピレ
ン、1−ブテン、イソブテン等のオレフィン類、アクリ
ル酸およびその塩、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸i−プロピ
ル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸i−ブチル、ア
クリル酸t−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、
アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクタデシル等のアク
リル酸エステル類、メタクリル酸およびその塩、メタク
リル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−
プロピル、メタクリル酸i−プロピル、メタクリル酸n
−ブチル、メタクリル酸i−ブチル、メタクリル酸t−
ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル
酸ドデシル、メタクリル酸オクタデシル等のメタクリル
酸エステル類、イタコン酸およびその塩、イタコン酸の
炭素数1〜18のモノまたはジアルキルエステル類、無
水マレイン酸、マレイン酸およびその塩、マレイン酸の
炭素数1〜18のモノまたはジアルキルエステル類、ア
クリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−エチル
アクリルアミド、N, N−ジメチルアクリルアミド、ジ
アセトンアクリルアミド、アクリルアミドプロパンスル
ホン酸およびその塩、アクリルアミドプロピルジメチル
アミンおよびその塩またはその4級塩、N−メチロール
アクリルアミドおよびその誘導体等のアクリルアミド誘
導体、メタクリルアミド、N−メチルメタクリルアミ
ド、N−エチルメタクリルアミド、メタクリルアミドプ
ロパンスルホン酸およびその塩、メタクリルアミドプロ
ピルジメチルアミンおよびその塩またはその4級塩、N
−メチロールメタクリルアミドおよびその誘導体等のメ
タクリルアミド誘導体、メチルビニルエーテル、エチル
ビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、i−プ
ロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、i
−ブチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、
ドデシルビニルエーテル、ステアリルビニルエーテル等
のビニルエーテル類、アクリロニトリル、メタクリロニ
トリル等のニトリル類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、
フッ化ビニル、フッ化ビニリデン等のハロゲン化ビニ
ル、酢酸アリル、塩化アリル等のアリル化合物、マレイ
ン酸およびその塩またはそのエステル、ビニルトリメト
キシシラン等のビニルシリル化合物、酢酸イソプロペニ
ル等がある。
【0012】ポリビニルアルコールの重合度としては、
300以上、好ましくは500以上、さらに好ましくは
1000以上であり、紡糸や延伸等の加工特性の点から
は30000以下である。ポリビニルアルコール系重合
体のケン化度としては、少なくとも85モル%以上が好
ましく、95モル%以上がさらに好ましく、98モル%
以上が最も好ましい。
【0013】ポリビニルアルコール系繊維の製造方法に
は特に制限はなく、必要とされる繊維径や繊維の用途、
目的により適宜選択されるが、通常溶液からの湿式紡糸
法、乾式紡糸法(空気中や窒素等不活性気体中への押し
出し)、乾湿式紡糸法、ゲル紡糸法、溶融紡糸法等によ
って行われる。このときに使用される溶剤としては、ジ
メチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチル
アセトアミド、グリセリン、ポリエチレングリコール、
水、ヘキサフルオロイソプロパノール等が単独または混
合して使用される。また、塩化リチウム、塩化カルシウ
ム等の無機塩の水溶液も単独または前記有機溶剤と混合
して使用できる。この中で、水、ジメチルスルホキシ
ド、ジメチルスルホキシドと水との混合液、グリセリ
ン、エチレングリコール等が好適に使用される。紡糸時
のポリビニルアルコール系重合体の濃度は紡糸方法によ
って異なるが、通常5〜60重量%であり、温度は通常
室温から250℃の範囲である。湿式紡糸や乾湿式紡糸
の際の凝固浴としては、メタノ−ル、エタノ−ルなどの
アルコ−ル類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケ
トン類、トルエンで代表される芳香族炭化水素類、さら
には飽和芒硝水溶液、アルカリ添加芒硝水溶液、苛ソ−
ダ水溶液等が挙げられる。また、ゲル紡糸の際の固化浴
としては、デカリン、メタノ−ル等が挙げられる。凝固
浴または固化浴の温度としては、−20〜70℃が一般
的である。延伸操作は乾熱または湿潤状態で実施でき、
温度は通常室温から270℃の範囲である。ポリビニル
アルコール系繊維の径は、好適には1〜200デニ−
ル、さらに好適には1〜50デニ−ルが用いられるが、
用途に応じてそれ以外の径でも構わない。化合物含有ポ
リビニルアルコール繊維は延伸をしない方がホルマリン
吸収能力や化合物の歩留まりの点から有利であるが、繊
維の強度が求められる場合や繊維の表面積を増加させる
ことによりアルデヒド吸収能力を高めるなどの目的で
1.1〜30倍程度の延伸をしても構わない。延伸後に
繊維は熱収縮率を低下させるために定長状態または弛緩
状態で収縮処理することもできる。
【0014】上記化合物の含有量はポリビニルアルコー
ルに対して、好適には0.1〜35重量%、さらに好適
には1〜20重量%、最適には3〜10重量%である。
化合物をポリビニルアルコール中に含有させる方法とし
ては、特に制限はなく、製造原液に添加する方法、溶融
成形時に添加する方法、溶剤に分散した化合物を樹脂チ
ップに含浸する方法、繊維に化合物の溶液を含浸させる
方法等が用いられる。例えば、公知の方法を用いて、化
合物剤含有ポリビニルアルコールを紡糸したり、ポリビ
ニルアルコールを紡糸した後化合物の溶液を含浸でき
る。前者の場合には特に乾式紡糸法が、後者の場合には
ゲル紡糸法が好ましい。さらに、ポリビニルアルコール
系繊維の織布や不織布に、化合物溶液を含浸するなどの
方法でも本発明の目的が達成できる。
【0015】本発明のポリビニルアルコール系繊維は本
発明の主旨を損なわない範囲において、上記のポリビニ
ルアルコール以外のものを含有することは何ら差し支え
なく、例えばポリビニルアルコール系重合体以外の重合
体、クレイ、シリカ、炭酸カルシウム、チタニウム(T
i)、ニッケル(Ni)化合物等の無機化合物、可塑
剤、界面活性剤、ホウ素化合物等の架橋剤等を配合する
ことができる。また、必要に応じて着色のための染料や
顔料、酸化防止剤や紫外線吸収剤等の安定化剤が添加さ
れることもある。
【0016】このようにして得られたアルデヒド消臭用
繊維は、織物、編物、不織布などのシートの形で利用す
ることにより優れた消臭材料となる。コストの点からは
特に不織布が好ましい。強度、染色性、熱融着性、コス
トなどの点から他の繊維、例えばポリエステル、レーヨ
ン、ポリプロピレン、ポリエチレンとの混紡で用いても
よい。不織布の製造方式には特に限定はない。また、エ
ンボスをかけても構わない。目付量としては10g/m
2 以上が好ましく、30g/m2 以上が特に好ましい。
これより少ないと強度やアルデヒド吸収性能が不足す
る。
【0017】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明は実施例によりなんら制限されるも
のではない。なお、実施例中の「%」および「部」は特
に断りのない限りそれぞれ「重量%」および「重量部」
を表す。
【0018】実施例1 重合度1700、けん化度99.7モル%のポリビニル
アルコール(PVA)チップをDMSOに溶解(PVA
濃度20%)した後、メタノール浴(−10℃)中に押
し出してゲル紡糸を行った。そして、エチレン尿素濃度
5%のメタノ−ル浴に浸漬した後、湿潤状態で延伸(倍
率3.3)し、さらに200℃で乾熱延伸(倍率3.
6)した(合計延伸倍率約12倍)。得られた繊維(1
0デニ−ル)を用いて、目付量44.9g/m2 の不織
布を得た。2.7mm厚で5×15cmの普通合板10
枚(単板含水率12%以下)を該不織布で作成した40
×30cmの袋に入れ、さらにポリエチレンの袋で密封
した。40℃、65%RHの環境下で2週間保管した後
合板を取り出して、JAS法でホルマリン濃度を測定し
た。該合板を10リットル(L)のデシケーターに入
れ、デシケーターの底部には300mlの水を入れたシ
ャーレを置き、試験片から発生するホルムアルデヒドを
20℃、24時間吸収させた。シャーレの水のホルムア
ルデヒド濃度をアセチルアセトン法にて比色定量したと
ころ、3.8mg/lであった。
【0019】実施例2 重合度1700、けん化度99.7モル%のPVAチッ
プをDMSOに溶解した後、メタノール浴(−10℃)
中に押し出してゲル紡糸を行った。そして、エチレン尿
素濃度10%のメタノ−ル浴に浸漬した後、湿潤状態で
延伸(倍率3.3)し、さらに180℃で乾熱延伸(倍
率3.6)した(合計延伸倍率約12倍)。得られた繊
維(3デニ−ル)を用いて、目付量45.0g/m2
不織布を得た。そして、実施例1と同様にしてホルムア
ルデヒド吸収能力の評価をしたところ、3.4mg/l
であった。
【0020】実施例3 重合度500、けん化度99.9モル%、7−オクテン
−1−オールを10モル%変性したPVAにアミノ安息
香酸カリウムをPVA100部に対して10部を予備ブ
レンドした後、溶融紡糸を行った。そして、得られた繊
維(9デニ−ル)を用いて、実施例1と同様にして不織
布を得、ホルムアルデヒド吸収能力の評価をしたとこ
ろ、6.5mg/lであった。
【0021】実施例4 重合度1700、けん化度99.7モル%のPVAチッ
プをDMSOに溶解した後、メタノール浴中に押し出し
てゲル紡糸を行った。紡糸された糸に含まれるDMSO
をメタノールで抽出した後、乾燥し、次いで220℃で
12倍の乾熱延伸を行った。得られた繊維を用いて、目
付50g/m2の不織布を作成した。この不織布をエチ
レン尿素20%水溶液に浸漬して乾燥することにより、
エチレン尿素含有量5%の不織布を得た。そして、実施
例1と同様にしてホルムアルデヒド吸収能力の評価をし
たところ、3.1mg/lであった。
【0022】比較例1 ゲル紡糸した繊維をエチレン尿素の浴に浸漬しない以外
は実施例1と同様にして、ホルムアルデヒド吸収能力の
評価をしたところ、13.2mg/lであった。
【0023】
【発明の効果】本発明のアルデヒド消臭用繊維は、分子
中に−NH−結合を有する化合物を含有し、かつ親水性
であることから、有毒なホルムアルデヒドを効率よく吸
収除去できる。また、本発明の繊維を不織布等に加工す
ることにより、木質加工材カバー、カーテン、エアコン
フィルター、カーペット、衣類カバー、食器・タンス・
押し入れシート等の防臭素材として種々の用途に広く利
用できるし、さらに使用前の合板等の木質加工材をカバ
ーしたり、食器棚、タンス、押入、室内、新築住居等の
密閉部分に敷くなどすることにより、木質加工材、壁材
等から発生したホルムアルデヒドを除去することができ
る。これにより、使用前の木質加工材のホルムアルデヒ
ド濃度を低減したり、それらの発生源から衣類等への移
染や人体への悪影響を防止することができ、非常に問題
となっていたホルマリン臭による害を解消する点からも
使用効果は大きい。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子中に−NH−結合を有する化合物を
    含有するポリビニルアルコールからなる消臭用繊維。
  2. 【請求項2】 −NH−結合が、アミノ結合、尿素結
    合、アミド結合またはイミド結合である請求項1記載の
    消臭用繊維。
JP18406797A 1997-02-26 1997-07-09 消臭用繊維 Pending JPH10298826A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18406797A JPH10298826A (ja) 1997-02-26 1997-07-09 消臭用繊維

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9-42046 1997-02-26
JP4204697 1997-02-26
JP18406797A JPH10298826A (ja) 1997-02-26 1997-07-09 消臭用繊維

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JPH10298826A true JPH10298826A (ja) 1998-11-10

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ID=26381693

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JP18406797A Pending JPH10298826A (ja) 1997-02-26 1997-07-09 消臭用繊維

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JP (1) JPH10298826A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009156791A (ja) * 2007-12-27 2009-07-16 Kankyo Kiki:Kk ホルマリン吸収用シート
JP2016151071A (ja) * 2015-02-18 2016-08-22 日本バイリーン株式会社 繊維集合体
JP2018035482A (ja) * 2016-09-02 2018-03-08 日本バイリーン株式会社 繊維シート及びその製造方法

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