JPH10298341A - きしみ音のない発泡体製品 - Google Patents
きしみ音のない発泡体製品Info
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- JPH10298341A JPH10298341A JP12357597A JP12357597A JPH10298341A JP H10298341 A JPH10298341 A JP H10298341A JP 12357597 A JP12357597 A JP 12357597A JP 12357597 A JP12357597 A JP 12357597A JP H10298341 A JPH10298341 A JP H10298341A
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- Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
- Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
Abstract
する発泡体製品を提供。 【解決手段】 樹脂発泡体部品である第1部品1と第2
部品2とを互いに自由状態で接触させて構成した発泡体
製品において,両部品が互いに接触する接触面11,2
1には,少なくとも一方の接触面に界面活性剤3を塗布
してなる。
Description
等,合成樹脂を発泡させた樹脂発泡体部品を複数個用い
て,各樹脂発泡体部品が互いに自由状態で接触して構成
されている発泡体製品に関する。
器,家具,自動車内装品或いは各種芯材などにおいて
は,ポリスチレンなどの発泡体製品を用いた物がある。
かかる発泡体製品は一体成形品もあるが,実施形態例に
も示すように,例えば椅子の枕などにおいては,複数の
樹脂発泡体部品を互いに自由状態で接触させて構成する
場合もある。これは,全体を一体成形する場合の技術
的,経済的問題,多種少量部品といった観点から生ずる
ことが多い。
により構成した発泡体製品は,その使用中などにおい
て,外部から変形力が加えられたり,温度変化によって
発泡体製品の寸法が変化したりするとき,キーキー,キ
シキシ,ギュッ,ギュッなどという耳障りで,不愉快な
高いきしみ音を生ずることがある。
上記変形力等により変形する際に,相手の樹脂発泡体部
品との間で生ずる摩擦と滑りの兼ね合いにより生ずるた
めと考えられる。また,上記のごとき問題は,複数の樹
脂発泡体部品同志の接触面のみならず,樹脂発泡体部品
と金属,セラミックなどの他部材との間の接触面におい
ても発生する。
泡成形物,或いは粒状ポリオレフィン発泡体において,
そのきしみ音を防止する方法として,高級脂肪酸アミ
ド,エチレン−酢酸ビニル共重合体,ロウ,低分子量ポ
リエチレン等の介在物を,その表面に付着する方法が知
られている(特開昭59−210954号,特開昭61
−23632号公報)。
に融点が40℃以下のものを用いた場合には,発泡体製
品の使用中に樹脂発泡体部品の間から発泡体製品の表面
に介在物が滲み出し,発泡体製品の表面が汚れることが
ある。また,そのため,きしみ音防止効果を長期間維持
することが困難である。本発明はかかる問題点に鑑み,
長期間に渡り優れたきしみ音防止効果を発揮する発泡体
製品を提供しようとするものである。
体部品と他部材とを互いに自由状態で接触させて構成し
た発泡体製品において,上記樹脂発泡体部品と他部材が
互いに接触する接触面には,少なくとも一方の接触面に
界面活性剤を塗布してなることを特徴とするきしみ音の
ない発泡体製品にある。
樹脂発泡体部品と他部材の接触面の少なくとも一方に界
面活性剤を塗布したことにある。
わせたときに発生するきしみ音に付いて,その発生原因
を実験,検討した。その結果,摩擦面の中で接触してい
る小部分がずれを生じる時,ある歪み量までは摩擦力
(静止摩擦力)が大きいため,上記小部分が滑らず発泡
体が変形することが分かった。
る限界歪み量を越えると,その接触面部分が滑って動
き,上記変形がその弾性力で元に戻る。そして,その時
に,丁度バイオリンの弦を弓で弾く時のように,発泡体
のセル膜の反復繰り返し振動が生じ,高いきしみ音が発
生することが分かった。そこで,我々は,発泡体の接触
面が滑るときの静止摩擦係数の低減がその解決に結びつ
くと考え,各種の実験を積み重ね,本発明を達成するに
至った。
本発明においては,上記接触面の少なくとも一方に界面
活性剤を塗布しているため,樹脂発泡体部品と他部材と
により構成した発泡体製品に変形力を与えても,きしみ
音が発生せず優れたきしみ音防止効果を発揮する。その
理由は,明らかではないが,上記界面活性剤が上記接触
面の間に介在しているため,樹脂発泡体部品と他部材の
間に摩擦が生じても,界面活性剤がこの摩擦力を低減す
るためと考えられる。
ために,樹脂発泡体部品の接触面の表層部に保持され易
い。そのため,樹脂発泡体部品と他部材との接触面には
常に界面活性剤が存在し,きしみ音防止効果は長期に渡
り,永久的である。また,発泡体製品の表面が汚れな
い。
記界面活性剤は,アニオン界面活性剤,ノニオン界面活
性剤,カチオン界面活性剤,両性界面活性剤,高分子界
面活性剤のいずれか1種以上を用いることができる。
アルファオレフィンスルホン塩酸,アルキルエーテル硫
酸エステルナトリウムがある。上記ノニオン界面活性剤
としては,例えばアルキルアミドEO付加体,アルキル
アミンオキサイドがある。上記カチオン界面活性剤とし
ては,例えば第4級アンモニウム,アミン塩類がある。
上記両性界面活性剤としては,例えばリポミンがある。
上記高分子界面活性剤としては,例えばポリアクリル酸
ナトリウム,ポリエチレングリコールがある。
記界面活性剤は水溶液又は有機溶媒溶液として塗布する
ことができる。この場合には,上記界面活性剤を,所望
量所望濃度で容易に上記接触面に塗布できる。また,上
記水,有機溶媒は,塗布後殆ど蒸発する。
記界面活性剤の塗布密度は,上記接触面に対して5×1
0-5ないし1×10-1g/cm2 であることが好まし
い。5×10-5g/cm2 未満では,きしみ音防止効果
が低く,一方1×10-1g/cm2 を越えても,きしみ
音防止効果の向上は少ない。
記樹脂発泡体部品は,ポリスチレン,ポリプロピレン,
ポリエチレンの1種以上を用いることができる。この場
合には,特にきしみ音防止効果が大きい。また上記ポリ
スチレン等は1種以上を混合して樹脂発泡体部品を形成
することもできる。
記他部品も上記樹脂発泡体部品であり,発泡体製品は複
数の樹脂発泡体部品により構成することもできる。一般
に,樹脂発泡体部品同志で発泡体製品を構成するときに
は,特に上記きしみ音発生が大きい。そのため,この場
合には,特にきしみ音防止効果が発揮される。
記発泡体製品は,その外周が被覆部材によって覆われ,
一体化されている場合に適用することができる。この場
合,発泡体製品は被覆部材によって覆われているため,
その内部で樹脂発泡体部品と他部材,樹脂発泡体部品と
樹脂発泡体部品同志が互いに動き,きしみ音を発生し易
い。しかし,本発明によれば,特にきしみ音防止効果が
大きい。
覆われた発泡体製品としては,椅子の枕,ソファー,各
種容器,運転席等の椅子,枕,アームレスト等の自動車
部品などがある。上記被覆部材としては,布,不織布,
皮,プラスチックシートなどがある。また,上記他部材
としては,金属部品,セラミック部品などがある。ま
た,本発明は,冷暖房器具,断熱部品,包装容器,家
具,自動車内装品,各種芯材などに利用することができ
る。
図6を用いて説明する。本例の発泡体製品は図5,図6
に示すごとく,椅子に取付けるヘッドレスト(枕)5で
ある。このヘッドレスト5は,図3に示す発泡体製品1
0の外周を布製の被覆部材4(図4)により被覆してな
る。上記発泡体製品10は,樹脂発泡体部品としての第
1部品1と第2部品2とを互いに自由状態で接触させて
構成してある。
いに接触する接触面11,21には,少なくとも一方の
接触面に界面活性剤を塗布してある。上記第1部品1と
しては比較的軟質のポリエチレンを,一方第2部品とし
ては比較的硬質のポリプロピレンを用いた。これによ
り,人頭が当たる第1部品1は比較的柔らかく人頭に対
して柔軟に接触し,一方第2部品は硬質補強材としての
役目をなし,かつ全体として軽量で,外周が被覆部材4
によって覆われたヘッドレスト5(図5,図6)が構成
される。
ン系のコータミン24P(花王(株)会社製)27%溶
液を用いた。そして,この界面活性剤3を,5倍に希釈
し,上記第1部品1の接触面11の表面に,界面活性剤
3の塗布量が約8×10-4g/cm2 となるよう塗布し
た(図1)。また,上記ポリスチレンの第1部品1は2
0g/リットルの密度を有する。
3を塗布した第1部品1の接触面11と,第2部品2の
接触面21とを嵌合する。この時,第1部品1の凸部1
5が第2部品2の凹部25内に嵌入される。これによ
り,図3に示すごとく,樹脂発泡体部品である第1部品
1と第2部品2とを互いに自由状態で接触させた発泡体
製品10が構成される。
上記発泡体製品10を入れるためのファスナー41付の
袋状の被覆部材4を準備する。この被覆部材4は,布製
である。そして,この被覆部材4の中に上記発泡体製品
10を入れ,ファスナー41を閉じる。これにより,図
5(正面),図6(背面)に示すごときヘッドレスト5
が出来上がる。なお,図6において符号410はファス
ナー開閉具,411はファスナー鍵部である。
の一方に界面活性剤3を塗布しているため,発泡体製品
10に変形力を与えても,きしみ音が発生せず優れたき
しみ音防止効果を発揮する。その理由は,上記界面活性
剤3が両接触面11,21の間に介在しているため,第
1部品1と第2部品2の間に摩擦が生じても,界面活性
剤3がこの摩擦力を低減するためと考えられる。また,
界面活性剤3は,その界面張力が低いために,上記接触
面11,21の表層部に,保持され易い。そのため,上
記接触面11,21には常に界面活性剤3が存在する。
そのため,きしみ音防止効果は長期に渡り,永久的であ
る。また,ヘッドレスト5の表面が汚れない。
記界面活性剤3を塗布しなかった。この場合,上記ヘッ
ドレストに頭を付けて頭を動かすと,その度毎にきしみ
音が発生した。
温容器6に,本発明を適用した例である。上記蓋付保温
容器6は,本体61と蓋62とからなる。本体61は水
筒を入れる本体穴610を,一方蓋62は水筒の頭部を
覆う頭部穴620を有する。そして,本体61と蓋62
とは,接触面611,621を有する。
1の両者にアニオン系界面活性剤であるアルキルベンゼ
ンスルホン酸塩を,その塗布量が1×10-4g/cm2
となるように塗布した。上記本体61,蓋62は,共に
25g/リットルの密度を有する発泡ポリプロピレン製
である。また,上記発泡体製品としての蓋付保温容器6
は,実施形態例1と同様に布袋に収納して持ち運びす
る。
を得ることができる。また,比較のため,上記接触面6
11,621のいずれにも界面活性剤塗布していない場
合には持ち運びの際などに,時々きしみ音が発生した。
種の界面活性剤を塗布して,そのきしみ音の発生有無を
調べた。即ち,上記樹脂発泡体部品は,同種類の材料を
用いて,両樹脂発泡体部品の接触面を押圧しながら相互
にねじるように回してきしみ音が出るか否かを測定し
た。その結果を表1〜表3に示す。
(株)製のアニオン系界面活性剤,E−825は,同社
製のノニオン系界面活性剤,エマルゲン147は花王
(株)製のノニオン系界面活性剤,表2,表3における
界面活性剤はライオン(株)製のアニオン系界面活性剤
である。同表より,本発明によれば,優れたきしみ音防
止効果が得られることが分かる。なお,界面活性剤を塗
布しなかったものは,いずれもきしみ音が発生した。
しみ音防止効果を発揮する発泡体製品を提供することが
できる。
第1部品と第2部品の平面図。
の嵌合説明図。
りなる発泡体製品の斜視図。
ための被覆部材の斜視図。
斜視図。
斜視図。
図。
Claims (7)
- 【請求項1】 樹脂発泡体部品と他部材とを互いに自由
状態で接触させて構成した発泡体製品において,上記樹
脂発泡体部品と他部材が互いに接触する接触面には,少
なくとも一方の接触面に界面活性剤を塗布してなること
を特徴とするきしみ音のない発泡体製品。 - 【請求項2】 請求項1において,上記界面活性剤は,
アニオン界面活性剤,ノニオン界面活性剤,カチオン界
面活性剤,両性界面活性剤,高分子界面活性剤のいずれ
か1種以上であることを特徴とするきしみ音のない発泡
体製品。 - 【請求項3】 請求項1又は2において,上記界面活性
剤は水溶液又は有機溶媒溶液として塗布されていること
を特徴とするきしみ音のない発泡体製品。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか一項において,
上記界面活性剤の塗布密度は,上記接触面に対して5×
10-5ないし1×10-1g/cm2 であることを特徴と
するきしみ音のない発泡体製品。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか一項において,
上記樹脂発泡体部品は,ポリスチレン,ポリプロピレ
ン,ポリエチレンの1種以上であることを特徴とするき
しみ音のない発泡体製品。 - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか一項において,
上記他部品も上記樹脂発泡体部品であり,発泡体製品は
複数の樹脂発泡体部品により構成されていることを特徴
とするきしみ音のない発泡体製品。 - 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか一項において,
上記発泡体製品は,その外周が被覆部材によって覆わ
れ,一体化されていることを特徴とするきしみ音のない
発泡体製品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12357597A JPH10298341A (ja) | 1997-04-25 | 1997-04-25 | きしみ音のない発泡体製品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12357597A JPH10298341A (ja) | 1997-04-25 | 1997-04-25 | きしみ音のない発泡体製品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10298341A true JPH10298341A (ja) | 1998-11-10 |
Family
ID=14863984
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12357597A Pending JPH10298341A (ja) | 1997-04-25 | 1997-04-25 | きしみ音のない発泡体製品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10298341A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007098964A (ja) * | 2005-09-30 | 2007-04-19 | Sekisui Plastics Co Ltd | 車両用内装材 |
JP2007302166A (ja) * | 2006-05-12 | 2007-11-22 | Sekisui Plastics Co Ltd | 車両用内装材 |
US10960580B2 (en) | 2016-02-29 | 2021-03-30 | Sekisui Plastics Co., Ltd. | Molded foam, method for manufacturing molded foam, mold and method for manufacturing mold |
-
1997
- 1997-04-25 JP JP12357597A patent/JPH10298341A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007098964A (ja) * | 2005-09-30 | 2007-04-19 | Sekisui Plastics Co Ltd | 車両用内装材 |
JP4684834B2 (ja) * | 2005-09-30 | 2011-05-18 | 積水化成品工業株式会社 | 車両用内装材 |
JP2007302166A (ja) * | 2006-05-12 | 2007-11-22 | Sekisui Plastics Co Ltd | 車両用内装材 |
US10960580B2 (en) | 2016-02-29 | 2021-03-30 | Sekisui Plastics Co., Ltd. | Molded foam, method for manufacturing molded foam, mold and method for manufacturing mold |
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