JPH10298198A - Ctl誘導用抗原ペプチド - Google Patents

Ctl誘導用抗原ペプチド

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JPH10298198A
JPH10298198A JP9117432A JP11743297A JPH10298198A JP H10298198 A JPH10298198 A JP H10298198A JP 9117432 A JP9117432 A JP 9117432A JP 11743297 A JP11743297 A JP 11743297A JP H10298198 A JPH10298198 A JP H10298198A
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Japan
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peptide
hla
cells
ctl
amino acid
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Application number
JP9117432A
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English (en)
Inventor
Kazutada Takesako
一任 竹迫
Masazumi Yasumoto
雅純 安本
Mitsuko Ideno
美津子 出野
Ikunoshin Katou
郁之進 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takara Shuzo Co Ltd
Original Assignee
Takara Shuzo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 メモリー化された、細胞傷害性Tリンパ球
(以下、CTLと略す)誘導用ペプチドを提供し、それ
を用いたCTLの検出方法を提供する。 【解決手段】 式(化1):Phe Tyr Ile Gln Met Cys
Thr Glu Leu 、又は式(化2):Arg Phe Tyr Ile Gln
Met Cys Thr Glu Leu で表されるアミノ酸配列からなる
メモリー化されたHLA−A24拘束性CTL誘導用ペ
プチド。該ペプチドを用いたHLA−A24拘束性CT
Lの検出方法。HLA−A24と、式(化1)又は式
(化2)で表されるアミノ酸配列からなるペプチドとの
複合体を細胞表面に提示する細胞に特異的に細胞溶解又
はサイトカイン遊離反応を起こすCTL。 【効果】 免疫機能又はA型インフルエンザ感染の有無
の診断等に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、メモリー化された
HLA−A24拘束性細胞傷害性Tリンパ球誘導用抗原
ペプチドに関する。なお、本明細書における細胞傷害性
Tリンパ球とはCD8陽性のキラーT細胞全体を指し、
以下CTLと略す。本発明は、更に、該ペプチドによる
メモリー化されたHLA−A24拘束性CTLの検出方
法、及び該ペプチドよって誘導されたCTLに関する。
【0002】
【従来の技術】各種疾患において免疫機能状態を測定す
ることができれば治療する上で非常に有利である。例え
ば、癌患者の場合、各種制癌剤の投与や放射線による治
療を受けているために免疫機能が低下しており、そのた
めに治療の予後が悪いことがしばしばある。したがっ
て、患者の免疫状態を知ることは、治療の予後を予測す
る上で重要である。例えば細胞性免疫におけるT細胞の
機能状態に関しては、ヘルパーT細胞(CD4陽性)の
機能を精製ツベルクリンタンパクやカンジダ抗原タンパ
クを用いた遅延型皮膚反応で検査することができる。一
方癌患者等に対する各種免疫療法が普及しようとしてお
り、例えば癌細胞を選択的に傷害するCTLを利用しよ
うと、ヒト腫瘍組織適合性抗原(MHC)クラスI拘束
性のペプチドを用いたワクチン療法やCTLを中心とす
る養子免疫療法が最近行われようとしている。この場合
もCTLを誘導できるか等、予め疾患患者におけるCT
Lの機能状態を検査することが望ましいが、このために
はMHCクラスI拘束性の抗原ペプチドが必要となる。
MHCクラスI拘束性とは、あるMHCクラスI分子を
有するCTLは自身と同じクラスI分子を有する標的細
胞しか認識し傷害しないことを指す。すなわち、あるク
ラスI分子を有するCTLは自身と同じクラスI分子と
抗原ペプチドの複合体を特異的に認識するT細胞レセプ
ター(TCR)を有しており、該複合体を有する標的細
胞のみを認識する。したがってMHCクラスI拘束性の
抗原ペプチドとはあるMHCクラスI分子に結合し抗原
性を示すことができるペプチドを意味する。ウィルス感
染細胞や腫瘍細胞は各々の特異抗原を有しているが、そ
の抗原が細胞内でプロセシングされMHCクラスI分子
上に提示されることにより該細胞はそれを認識するTC
Rを持ったCTLに選択的に障害される。したがってC
TLを利用した治療においては、このようなCTLが増
殖できるような免疫機能状態にあるか、また前駆細胞と
なるメモリー化されたCTLが適当に保存されている必
要があり、疾患患者におけるCTLの機能状態を検査す
るにはクラスI拘束性抗原ペプチドが必要となる。
【0003】メモリー化されたCTLとは、特異的な抗
原レセプターを有する処女リンパ球プールが抗原刺激を
受けた際細胞傷害性を示すCTLと共にクローナルに増
殖した該抗原性を記憶した免疫記憶細胞であり、再度抗
原刺激を受けると直ちに細胞傷害性を示すCTLと該抗
原性を記憶した免疫記憶細胞プールにクローナルに増殖
する。したがってあるメモリー化された該CTLの存在
は、過去に該抗原性ペプチドによる刺激を受けた証明に
なる。またインビトロで処女リンパ球プールよりCTL
を誘導することは一般的に難しく、CTLの機能状態を
検査するにはメモリー化されたCTLを用いることが好
ましい。MHCクラスI拘束性の抗原ペプチドは、ウイ
ルス由来のタンバクより多くが発見されている。しか
し、特殊な感染ウイルス由来の抗原ペプチドはその疾患
の治療や診断には利用可能であるが、対象となる人は限
られている。一方、ほとんどのヒトが感染したことがあ
るインフルエンザウイルス等に対しても、ウィルスタン
パク由来のMHCクラスI拘束性抗原ペプチドが存在す
ると考えられ、これらの抗原ペプチドが分かれば、該ウ
ィルスの感染経験の確認のほかに、例えばヒトのCTL
の機能状態、すなわち正常性、異常性などを検査できる
ようになり、その利用価値は高い。上記ペプチドとし
て、ヒトのMHCクラスI分子の一種であるHLA−A
2(DNAタイプ* 0201)に対しては、配列表の配
列番号3に示すアミノ酸配列からなる、A型インフルエ
ンザウイルスのマトリックスタンパクM1由来のペプチ
ドである57KGILGFVFTILTV68があり、
該ペプチドの機能的最小構成単位はアミノ酸番号2〜1
0からなるペプチドである〔M.A.ベドナレック(M.
A.Bednarek)ら、ジャーナル オブ イムノロジー(Jo
urnal of Immunology )、第147巻、第4047〜4
053頁(1991)〕。そして、このペプチドはHL
A−A2を保有する健常人や癌患者の末梢血リンパ球か
らメモリー化されたCTLを誘導するために利用されて
いる〔M.E.レッシング(M.E.Ressing )ら、キャン
サー リサーチ(Cancer Resarch)、第56巻、第58
2〜588頁(1996)ほか〕。
【0004】一方MHC拘束性抗原ペプチドはまずMH
C分子に対する結合性を有することが必須であることか
ら、この観点からの該ペプチドの構造解析も進んでい
る。例えば、ヒトのMHCクラスI分子であるHLA−
A、−B、−Cに結合するペプチドは9〜10個のアミ
ノ酸よりなり、ペプチドの構造については、HLA−A
2を中心として多くの情報が集まり、HLA−A2やA
24分子との結合に必要なモチーフ構造としてN末端よ
り2番目、及びC末端のアミノ酸として適当な種類が明
らかにされている[特表平8−500106号]。HL
A−A24についても詳しい解析が行われ〔A.コンド
ウ(A.Kondo )ら、ジャーナル オブ イムノロジー、
第155巻、第4307〜4312頁(1995)〕、
N末端より2番目がTyr、Phe、Trp、Metの
いずれかのアミノ酸であり、C末端がLeu、Phe、
Trpのいずれかのアミノ酸であることが共通のモチー
フ構造であることが知られている。このHLA−A24
結合モチーフ構造を有するアミノ酸配列は、例えば、A
型インフルエンザウィルス由来のヌクレオプロテインに
は10個以上存在している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、該モチ
ーフ構造を有するペプチドがすべてHLA−A24に結
合できる訳ではなく、モチーフ以外の部分のアミノ酸も
重要であり、更にHLA結合性ペプチドがHLA拘束性
を示す抗原ペプチドであるためには、CTLによって認
識されなければならない。すなわち、該ペプチドはHL
A分子との結合だけでなく、CTLのTCRとの結合又
は認識に適したアミノ酸配列を有していなければならな
い。実際、HLA結合性ペプチドであってもCTLによ
り認識されない、又は認識できるTCRを持ったCTL
が存在しない例は非常に多く、一般的にその方が多い。
更に、検査対象者のCTLの機能状態についての診断を
するために利用される抗原ペプチドは、MHCクラスI
分子と抗原ペプチドの結合物を認識するTCRをもった
CTLがメモリー化されているものである必要がある。
このメモリーはウイルスによる繰り返し感染やワクチン
技与の結果により、限られたペプチドに対して成立する
と考えられている。
【0006】HLA−A24は、日本人の約60%が保
有するなど東洋人に特に頻度が高いMHCクラスI分子
であるにもかかわらず、HLA−A24拘束性の抗原ペ
プチドとしては2、3の癌細胞由来の抗原ペプチド(チ
ロシナーゼ、β一カテニン等)しか見つかっておらず、
例えば、CTL機能状態を検査する場合に汎用性の有
る、例えば、大多数の日本人が既に感染していると考え
られるインフルエンザウイルスタンパク由来の抗原ペプ
チドは見つかっていない。したがって、従来東洋人、特
に日本人のCTLの機能状態を十分に検査することはで
きなかった。本発明の目的は、メモリー化されたCTL
誘導用ペプチドを提供すると共に、それを用いたCTL
の検出方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明を概説すれば、本
発明の第1の発明は、下記式(化1)又は式(2)で示
す、配列表の配列番号1又は配列番号2で表されるアミ
ノ酸配列からなることを特徴とする、メモリー化された
HLA−A24拘束性CTL誘導用ペプチドに関する。
【0008】
【化1】Phe Tyr Ile Gln Met Cys Thr Glu Leu
【0009】
【化2】Arg Phe Tyr Ile Gln Met Cys Thr Glu Leu
【0010】第2の発明は該ペプチドを用いた、HLA
−A24拘束性CTLの検出方法に関する。第3の発明
は、HLA−A24分子と式(化1)又は式(化2)で
表されるアミノ酸配列からなるペプチドとの複合体を細
胞表面に提示する細胞に特異的に細胞溶解又はサイトカ
イン遊離反応を起こすCTLに関する。
【0011】本発明者らは、MHCクラスI分子である
HLA−A24拘束性を示す抗原ペプチドとして、A型
インフルエンザウイルスのヌクレオプロティン由来のH
LA−A24結合性モチーフ構造からなるアミノ酸配列
を有するペプチドより、メモリー化されたHLA−A2
4拘束性CTLを誘導できるものを検索した。その結
果、配列表の配列番号1記載のアミノ酸配列を有するペ
プチドが目的のペプチドであることを明らかにした。更
に、該ペプチドが50%以上のHLA−A24保有健常
人及び癌患者の末梢血単核球(PBMC)よりHLA−
A24拘束性CTLを誘導できることを明らかにした。
すなわち該ペプチドが一般的にCTLの機能状態を検査
するのに有用であることを明らかにし、本発明を完成し
た。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体的に説明す
る。本発明の第1の発明は、配列表の配列番号1又は配
列番号2で表されるアミノ酸配列からなることを特徴と
するメモリー化されたHLA−A24拘束性CTL誘導
用ペプチドであり、本明細書においては該ペプチドの機
能的誘導体も包含する。本明細書において、配列表の配
列番号1で表されるアミノ酸配列からなるペプチドの機
能的誘導体とは、例えば配列表の配列番号1で表される
アミノ酸配列全体のうち1個以上のアミノ酸が欠失、置
換、逆位又は付加によってアミノ酸配列は異なるが、配
列番号1で表されるアミノ酸配列からなるペプチドと同
一の抗原性を示しメモリー化されたHLA−A24拘束
性CTLを誘導できる機能を有するペプチドを意味す
る。配列表の配列番号2で表されるアミノ酸配列からな
るペプチドの機能的誘導体も同様に、配列番号2で表さ
れるアミノ酸配列からなるペプチドと同一の抗原性を示
しメモリー化されたHLA−A24拘束性CTLを誘導
できる機能を有するペプチドを意味する。
【0013】このような機能的誘導体として、例えば標
的細胞の細胞内プロセシングにより配列表の配列番号1
又は配列番号2で表されるアミノ酸配列からなる抗原ペ
プチドで誘導したCTLに認識されるペプチドを生じる
A型インフルエンザウイルスヌクレオプロティン由来の
ペプチドも含まれ、更に該タンパク質の変異型由来のペ
プチドであってもよい。また該ペプチドの付加塩、ペプ
チドのアミド、エステル、N−アシル誘導体なども包含
する。本発明のペプチドは、A型インフルエンザウイル
スヌクレオプロティン分子のタンパク分解により調製す
ることができるほか、液相又は固相のアミノ酸のカップ
リングによる有機化学的方法により調製することができ
る。また、該ペプチドのアミノ酸配列をコードした核酸
を用いた組換えDNA技術によっても調製することがで
きる。該ペプチドはHLA−A24拘束性CTL誘導目
的のほか、A型インフルエンザウィルスの感作の有無を
皮膚反応を利用した遅延型過敏反応により検出する場合
にも使用することができる。更に本発明のペプチドはA
型インフルエンザ感染症や他の疾患に対する予防や治療
の目的で使用することもできる。
【0014】第2の発明は該ペプチドを用いることを特
徴とする、メモリー化されたHLA−A24拘束性CT
Lの検出方法に関する。なおメモリー化されたHLA−
A24拘束性CTLは例えば体外摘出試料より得ること
ができる。本明細書における体外摘出試料とは、血液の
ほか、手術等により摘出したリンパ節、脾臓、その他各
種臓器が包含され、これらの試料に存在するリンパ球や
浸潤リンパ球細胞が好適に使用される。
【0015】メモリー化されたHLA−A24拘束性C
TLの検出をインビトロで実施する場合、例えば該CT
Lを含む試料を本発明の抗原ペプチドで処理した抗原提
示細胞と共にIL−2存在下で数回刺激し該ペプチドに
対し特異的なCTLを誘導することによって実施するこ
とができる。この際、用いられるペプチド濃度は、細胞
培養液中1ng/ml〜100μg/mlであり、好ま
しくは10ng/ml〜1μg/mlである。更に好ま
しくは、該ペプチドは一時的に添加後、過剰量を取り除
く。抗原提示は、本発明のペプチドを必ずしも抗原提示
細胞上に提示する必要はなくHLA−A24分子との複
合体としてもよい。HLA−A24分子は天然のHLA
−A24分子である必要はなく、抗原ペプチド結合性を
本質的に保存している断片であってもよい。これらの断
片は、例えば、天然のHLA−A24分子のタンパク分
解又は組み換えDNA技術により調製することができ
る。この複合体はβ2 −ミクログロブリン、更に複合体
を認識する抗体を共存させて安定化させることができ
る。
【0016】誘導された特異的CTLは、CTLを誘導
したペプチドと放射性物質で標識した標的細胞に対する
傷害性の確認のほか、放射能の取込みよって測定できる
CTL増殖の増加やCTLより遊離されるGM−CS
F、IFN−γ等のサイトカイン量を測定することによ
り検出することができる。その他蛍光色素等によって標
識された抗原ベプチドや複合体の使用によって直接確認
することもできる。この場合CTLを、CTL特異性抗
体とカップリングさせた第1蛍光マーカーと接触させて
から第2蛍光マーカーとカップリングさせた抗原ペプチ
ド−MHC複合体を接触させ、そして二重標識細胞の存
在をFACS分析によって行うことができる。また、誘
導されたCTLの細胞傷害活性の強さを比較することに
よって、あるいは抗原特異的な細胞傷害活性やサイトカ
イン遊離活性を有するCTL出現頻度よりメモリー化さ
れたCTLの数を測定する〔A.モレッタ(A.Moretta
)ら、ジャーナル オブ イクスペリメンタル メデ
ィスン(Journal of Experimental medicine)、第15
8巻、第571〜585頁(1983)、Y.ミヤヒラ
(Y.Miyahira)ら、ジャーナル オブ イムノロジカル
メソッズ(Journal of Immunological Methods)、第
181巻、第45〜58頁(1995)〕ことも可能で
あり、これにより体外摘出試料を調製した生物の該ペプ
チド抗原に対する感作状態や免疫記憶状態を検査するこ
とも可能である。
【0017】体外摘出試料として例えばヒト血液を用い
る場合、メモリー化されたHLA−A24拘束性CTL
を含む試料としてヒト血液より調製したPBMCを用い
ることができる。PBMCとしてはフィコール比重遠心
法等の常法により得られるが、更に抗CD4抗体を結合
した磁気ビーズを用いてCD4陽性細胞を除いたり、C
D8陽性細胞を精製して用いてもよい。抗原提示細胞と
しては自己のPBMC又は接着性細胞等が使用可能であ
る。
【0018】メモリー化されたHLA−A24拘束性C
TLを検出する場合誘導効果を増強するために抗原刺激
は2回行うのが好ましいが、PBMCを用いる場合1回
目の抗原刺激はHLA−A24複合体を用いなくともよ
く抗原ペプチドをPBMC懸濁液中に添加すればよい。
これはPBMC中に含まれる抗原提示細胞上に抗原ペプ
チドが少量ではあるが結合し、これが抗原刺激として働
く。なお2回目の抗原刺激はHLA−A24と抗原ペプ
チドの複合体を用いることが好ましい。誘導されたCT
Lは標的細胞への傷害性により検出することができる。
【0019】メモリー化されたCTLの検出目的で本発
明のペプチドを用いる場合、該ペプチドは凍結乾燥物や
ジメチルスルホキシド溶液として供給され、使用時に水
溶液又は水で希釈して使用される。該溶液はHLA−A
24拘束性CTL誘導目的のほか、A型インフルエンザ
ウィルスの感作の有無を皮膚反応を利用した遅延型過敏
反応により検出する場合にも使用することができる。こ
の場合、本発明のペプチドを通常1μg〜1mgを皮下
に投与し、1〜2日後に肉眼的に異常の有無を観察すれ
ばよい。一方本発明のペプチドをA型インフルエンザ感
染症や他の疾患に対する予防や治療の目的で投与する場
合、鉱物油、フロイント不完全アジュバント等に溶解又
は懸濁した製剤が用いられる。
【0020】本発明の第3の発明は、HLA−A24分
子と配列表の配列番号1又は配列番号2で表されるアミ
ノ酸配列からなるペプチドとの複合体を表面に提示する
細胞に特異的に細胞溶解又はサイトカイン遊離反応を起
こすCTLである。例えば、該CTLはHLA−A24
分子を有するヒトPBMCを、本発明の抗原ペプチドで
処理した抗原提示細胞共存下IL−2存在下で数回刺激
することによって調製することができる。この際、用い
られるペプチド濃度は1ng/ml〜100μg/ml
であり、好ましくは10ng/ml〜1μg/mlであ
る。また該ペプチドは一時的に添加後、過剰量を取り除
く方が好ましい。
【0021】該CTLは該CTLを誘導可能な新たな抗
原ペプチドのスクリーニングに用いることができるほ
か、新鮮な又は予め誘導して保存しておいた該CTLを
試験管内で増やした後、患者本人に移入することにより
インフルエンザウイルスに対する感染予防や治療に用い
ることができる。なお本発明により得られるCTLは、
HLA−A24分子上に提示された本発明における抗原
ペプチドの抗原性を認識し傷害活性を有するものを指
し、その他の抗原性認識等により限定されるものではな
い。
【0022】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものでは
ない。
【0023】実施例1.A型インフルエンザウイルスの
ヌクレオプロティン(NP)由来のHLA−A24結合
性モチーフペプチドの選択及び合成 498アミノ酸よりなるA型インフルエンザウイルスの
NPのアミノ酸配列について、HLA−A24適合性抗
原ペプチドのモチーフ構造を有する配列(N末端より2
番目がTyr、Phe、Trp、Metのいずれかのア
ミノ酸であり、C末端がLeu、Ile、Phe、Tr
pのいずれかのアミノ酸であるペプチド)を検索した。
その結果、下記表1に示した15個のペプチドが存在す
ることが明らかとなった。
【0024】
【表1】
【0025】なお、表1において配列番号の項の番号
は、各ペプチドのアミノ酸配列を示した配列表の配列番
号を示す。またNP中の位置の項の番号は、NPのN末
端からのアミノ酸数を示す。表1に示したペプチドより
配列表の配列番号4、1、2に示す各アミノ酸配列から
なる3種のペプチドをペプチド合成機(島津製作所社
製)、HPLCを用いて作製し、各々Flu−1、2、
3と命名した。
【0026】実施例2.健常人PBMCからのCTLの
誘導 (1)ヒト血液試料からのPBMCの調製 HLA−A24を保有する4人の健常人、健常人A(A
24/31又は33)、健常人B(A24)、健常人C
(A24)、健常人D(A24/26)から採血を行っ
た。なお()内の記号はHLA−A24のDNAタイプ
を示す。PBMCは以下の分離方法に従って調製した。
すなわち、採血液を400×gで20分間室温で遠心
後、バフィーコート層をピペットで回収し、Ficoll−Pa
que 分離液(ファルマシア社製)上に重層後、400×
gで20分間室温で遠心した。中間層のPBMCをピペ
ットで回収後、90%牛胎児血清(FCS、インターゲ
ン社製)と10%ジメチルスルホキシド(シグマ社製)
からなる保存液に懸濁した状態で液体窒素中に保存し
た。なお、各健常人から得られたPBMCを、それぞれ
試料A、B、C、Dと命名した。以下の実験において
は、これら保存PBMCより必要量を用時融解して用い
た。
【0027】(2)抗原提示細胞の調製 (1)で調製した凍結PBMCを凍結融解後放射線照射
を行い、細胞濃度を4×106 個/mlに調整後、24ウ
ェル培養プレートに1ml/ウェルずつ分注し、CO2
インキュベーター内で1.5時間培養した。その後、非
接着細胞を吸引除去し、更に各ウェルをRPMI164
0で洗浄して非接着細胞を除いた。β2ミクログロブリ
ンを終濃度3μg/ml、及び実施例1で調製した3種
のベプチドを個別に終濃度20μg/ml含む3種の5
H−RPMIを個別に0.5ml/ウェルずつ分注し、
更に2時間CO2 インキュベーター内で培養した。2時
間後に上清を吸引除去し5H−RPMIで1回洗浄し、
プレートの各ウェルに残った細胞を抗原提示細胞として
使用した。
【0028】(3)ペプチドFlu−1、−2、−3を
用いた健常人PBMCからのエフェクター細胞の調製 PBMCの抗原刺激によりエフェクター細胞を調製し
た。まず、保存PBMCを溶解後、細胞濁度が8×10
6 個/mlとなるように5H−RPMIに懸濁した。な
お、5H−RPMIは、RPM11640培地にヒトA
B型血清(バイオウィタッカー社製)を終濃度5%(v
/v)、非必須アミノ酸(すべてギブコBRL社製)を
終濃度0.1mM、ピルビン酸ナトリウム(ギブコBR
L社製)を終濃度1mM、L−グルタミン(ギブコBR
L社製)を終濃度2mM、硫酸ゲンタマイシン(ギブコ
BRL社製)を終濃度10μg/mlとなるよう加えた培
地である。次に、実施例1で調製した3種のペプチドを
個別に20μg/mlとなるように溶解した3種の5H
−RPMIに、上記のように調製したPBMC懸濁液を
等量混合した後、24ウェル培養プレートの各ウェルに
1mlずつ分注し、37℃のCO2 インキュベーター内
で培養した。培養中2、3日置きに、培養上清を半量除
き、終濃度20U/mlのrIL−2(塩野義製薬社
製)を含む5H−RPMIを等量加えた。培養開始1週
間後に細胞を遠心操作により回収し、細胞濃度が2×1
6 個/mlとなるように5H−RPMIに懸濁した。
各ペプチドで刺激した3種の細胞懸濁液を(2)の方法
に従って調製した刺激ペプチドと同一ペプチドを負荷さ
せた抗原提示細胞を含むプレートに1ml/ウェルずつ
加え、再刺激した。再び1週間CO2 インキュベーター
内で培養後、細胞を回収し、エフェクター細胞とした。
【0029】(4)CTL標的細胞の調製 細胞傷害活性測定のための標的細胞として、HLA−A
24を発現しているEBVトランスフォームB細胞であ
るTISI(WSNO9042)を用いた。TISI細
胞をCTL傷害活性測定前日に、実施例1で調製した3
種のペプチドを個別に10μg/mlとなるよう溶解した
培地(以下、+と表記)中で一晩培養し、各ペプチドを
負荷した3種のTISI細胞を調製した。一方対象標的
細胞として、ペプチドを含まない培地(以下、−と表
記)中で1晩培養したTISI細胞を調製した。測定当
日、各ペプチドを負荷したTISI細胞及びペプチドを
負荷しなかったTISI細胞各々5×106 個を200
μCiのNa2 51 CrO4 溶液中で37℃、1時間混和
し、その後10%FCS含有RPMI1640培養液で
洗浄し4種の標的51Cr標識TITS細胞を調製した。
【0030】(5)CTLによる細胞傷害活性の測定 (3)で調製した3種のエフェクター細胞を9×106
個/ml〜1×105個/mlの範囲で5H−RPMI
で各々5段階に希釈した。各希釈濃度の3種のエフェク
ター細胞懸濁液を各々96ウェル培養プレートの各ウェ
ルにエフェクター細胞懸濁液を100μl/ウェル(9
×105 〜1×104 個/ウェル)分注しておき、これ
に(4)で調製した各51Cr標識TISI細胞及びK5
62細胞をそれぞれ1×104 個及び3×105 個含む
細胞懸濁液100μl4種を個別に加えた。なお、K5
62細胞は、混入するナチュラルキラー(NK)細胞に
よる非特異的障害を除くために用いた。上記細胞懸濁液
を400×gで2分間遠心後、37℃のCO2 インキュ
ベーター中に5時間放置した。その後各ウェルの培養液
上清を採取し、ガンマカウンターを用いて遊離された51
Cr量を測定した。特異的細胞傷害活性は以下の計算式
(数1)に従って算出した。
【0031】
【数1】特異的細胞傷害活性(%)=〔(各ウェルの測
定値−最小放出値)/(最大放出値−最小放出値)〕×
100
【0032】上式(数1)において、最小放出値は標的
細胞及びK562細胞のみ入っているウェルの51Cr量
であり、標的細胞からの51Crの自然遊離量を示す。ま
た、最大放出値は、標的細胞に界面活性剤トリトンX−
100を加えて細胞を破砕した際の51Cr遊離量を示し
ている。
【0033】その結果、試料A、B、C、DよりFlu
−1で誘導したエフェクター細胞は、すべてにおいて細
胞傷害活性を示さなかった。一方、試料B、C、Dより
Flu−2あるいはFlu−3で誘導したエフェクター
細胞は、細胞傷害活性を示した。Flu−2の誘導で得
られた各CTLの細胞傷害活性の結果を図1に、Flu
−3の誘導で得られた各CTLの細胞傷害活性の結果を
図2にそれぞれ特異的細胞障害活性(%、縦軸)とE/
T(横軸)との関係で示す。両図において、□印は試料
B、◇印は試料C、○印は試料Dを用いた結果を、実線
はベプチド負荷した標的細胞、破線はベプチド無負荷の
標的細胞を用いた結果を示す。各試料ごとの実線と破線
の差が抗原ペプチド特異的な細胞傷害活性を示す。な
お、横軸のE/Tは、標的細胞に対するエフェクター細
胞の割合を示す。細胞傷害活性を示した試料B、C、D
より誘導されたエフェクター細胞は、図1と図2の比較
により、いずれもFlu−2で誘導したエフェクター細
胞の方がFlu−3で誘導したエフェクター細胞より強
い細胞傷害活性を示した。これらの結果よりFlu−
2、Flu−3ペプチドがメモリー化されたHLA−A
24拘束性CTLを誘導できる抗原ペプチドであること
が明らかとなった。
【0034】実施例3.癌患者PBMCからのCTLの
誘導 (1)癌患者PBMCの調製 HLA−A24の2人の癌患者、患者E(A24/*
206)、患者F(A24)から真空採血管を用いて1
0ml採血を行い、実施例2(1)と同様の方法により
それぞれ1.4×107 個、1.6×107 個のPBM
Cを回収した。各患者から得られたPBMCをそれぞれ
試料E、Fと命名した。得られたPBMCは90%FC
Sと10%ジメチルスルホキシドからなる保存液に懸濁
した状態で液体窒素中に保存した。
【0035】(2)抗原提示細胞の調製 (1)で調製した凍結PBMCを凍結融解後放射線照射
を行い、細胞濃度が4×106 個/mlとなるように5H
−RPMIに懸濁した。このPBMCにFlu−2ペプ
チド40μg /ml、β2 ミクログロブリン6μg/m
lを含む5H−RPMIを等量混合し、37℃のCO2
インキュベーター内で時々かくはんしながら3時間培養
した。遠心後、1×106 個/mlとなるように5H−
RPMIに懸濁、24ウェルプレートに1ml/ウェル
ずつ分注し、抗原提示細胞とした。
【0036】(3)Flu−2ペプチドを用いた癌患者
PBMCからのエフェクター細胞の調製 (1)で調製した凍結PBMCを融解した後融解したP
BMCを用いて、実施例2の(3)で示した健常人PB
MCの場合と同様に抗原刺激を行った。なお、刺激開始
時に用いた細胞数は、 試料Eが、5.2×106 個/ウ
ェル、試料Fが4.3×106 個/ウェルであった。1
週間培養後、細胞を回収し、1×106〜2×106
/mlとなるように5H−RPMIに懸濁した。そして
下記のように(2)で調製した抗原提示細胞を含むプレ
ートに加え再刺激を行い、再び1週間培養し、エフェク
ター細胞とした。なお、エフェクター細胞は、試料Eよ
り1.2×106 個、試料Fより2.9×106 個それ
ぞれ得られた。
【0037】(4)CTLによる細胞傷害活性の測定 96ウェル培養プレートの各ウェルに、(1)で調製し
た試料Eより得られたエフェクター細胞を1.5×10
5 〜6×103 個、試料Fより得られたエフェクター細
胞を3.6×106 〜4×103 個/ウェルずつ分注し
ておき、これに実施例2の(3)と同様に調製した1×
104 個の51Cr標識TISI細胞及び3×105 個の
K562細胞を加え、実施例2(5)と同様にして細胞
傷害活性の測定を行った。その結果試料Fから誘導した
エフェクター細胞が、図1と同様な縦軸と横軸との関係
で表した、図3に示すような有意な細胞傷害活性を示し
た。なお図3において実線は、Flu−2を負荷した標
的細胞を用いた場合の結果を、破線はFlu−2を負荷
しなかった標的細胞を用いた場合の結果を示す。E/T
は標的細胞に対するエフェクター細胞の割合を示す。な
お、試料Eから誘導したエフェクター細胞は、有意な細
胞傷害活性を示さなかった。
【0038】
【発明の効果】本発明の抗原ペプチドは、抗原特異的な
メモリー化されたHLA−A24拘束性CTLを誘導す
ることができ、CTLに関する免疫機能を検査するため
に有用である。また誘導された材料を用いて、免疫機能
あるいはA型インフルエンザの感染の有無の診断等を実
施することができる。
【0039】
【配列表】
【0040】配列番号:1 配列の長さ:9 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド
【0041】配列番号:2 配列の長さ:10 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド
【0042】配列番号:3 配列の長さ:13 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列: Lys Gly Ile Leu Gly Phe Val Phe Thr Ile Leu Thr Val 1 5 10
【0043】配列番号:4 配列の長さ:9 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド
【0044】配列番号:5 配列の長さ:10 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド
【0045】配列番号:6 配列の長さ:9 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド
【0046】配列番号:7 配列の長さ:10 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド
【0047】配列番号:8 配列の長さ:10 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド
【0048】配列番号:9 配列の長さ:10 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド
【0049】配列番号:10 配列の長さ:9 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド
【0050】配列番号:11 配列の長さ:10 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド
【0051】配列番号:12 配列の長さ:9 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド
【0052】配列番号:13 配列の長さ:9 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド
【0053】配列番号:14 配列の長さ:10 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド
【0054】配列番号:15 配列の長さ:9 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド
【0055】配列番号:16 配列の長さ:9 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド
【図面の簡単な説明】
【図1】健常人PBMCからFlu−2ペプチドで誘導
したエフェクター細胞の特異的細胞傷害活性を示す図で
ある。
【図2】健常人PBMCからFlu−3ペプチドで誘導
したエフェクター細胞の特異的細胞傷害活性を示す図で
ある。
【図3】癌患者PBMCから誘導したエフェクター細胞
の特異的細胞傷害活性を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07K 14/52 A61K 37/02 ADY C12N 5/10 C12N 5/00 B (72)発明者 加藤 郁之進 滋賀県大津市瀬田3丁目4番1号 寳酒造 株式会社中央研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(化1)又は式(化2)で示す、
    配列表の配列番号1又は配列番号2で表されるアミノ酸
    配列からなることを特徴とするメモリー化されたHLA
    −A24拘束性細胞傷害性Tリンパ球誘導用ペプチド。 【化1】Phe Tyr Ile Gln Met Cys Thr Glu Leu 【化2】Arg Phe Tyr Ile Gln Met Cys Thr Glu Leu
  2. 【請求項2】 式(化1)又は式(化2)で表されるア
    ミノ酸配列からなるペプチドを使用することを特徴とす
    る、メモリー化されたHLA−A24拘束性細胞傷害性
    Tリンパ球の検出方法。
  3. 【請求項3】 HLA−A24分子と式(化1)又は式
    (化2)で表されるアミノ酸配列からなるペプチドとの
    複合体を表面に提示する細胞に特異的に細胞溶解又はサ
    イトカイン遊離反応を起こす細胞傷害性Tリンパ球。
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