JPH10297004A - インクジェット記録装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 モノクロヘッドユニットとカラーヘッドユニ
ットを備えたカラーインクジェット記録装置において、
単色の高速印字を可能にする。 【解決手段】 単色の印字時に、カラーヘッドユニット
に代えて第２のモノクロヘッドユニット２０，２１，２
２を配置し、このとき、カラーヘッドユニットに代えて
配置された第２のモノクロヘッドユニット２０，２１，
２２の各ノズルが、第１のモノクロヘッドユニット１５
のノズルの中間に位置するように構成されており、実質
的なノズルピッチを小さくすることにより単色の高速印
字を可能にした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、カラー像を記録す
るインクジェット記録装置（国際特許分類 Ｂ４１Ｊ
２／０１）に関するもので、特に、モノクロ像を記録す
る際に、容易に高速な記録が可能なように構成したもの
である。

【０００２】

【従来の技術】図３はインクジェット記録装置における
印字ヘッドを搭載したヘッドユニットの概略図を示して
おり、印字ヘッドユニット本体７に脱着可能に装着され
たインクカートリッジ８より供給されたインクは、ノズ
ル部４上に複数個等間隔に配列されているノズル３か
ら、印字ヘッドユニット本体７の中に収納された吐出機
構の吐出エネルギを受けて、吐出させられる。ノズル部
４の両端には、ヘッドユニットをプリンタ本体のキャリ
ッジに固定する際、ノズル３の位置を規制するための基
準板５が配されており、この基準板５をキャリッジに形
成された基準面に当接させ固定することにより、各ヘッ
ドユニット間の位置関係を保つように構成されている。

【０００３】図４は、従来のカラーインクジェット記録
装置の概要を示すものであり、記録紙１８は従来公知の
送り機構により、矢印方向に所定の速度で連続的に、あ
るいは所定量だけ間欠的に駆動される。１７は前記記録
紙１８の送り方向に直角な方向に反復駆動されるキャリ
ッジであり、このキャリッジ１７には、前述の構成より
なるモノクロヘッドユニット１５と同様な構成のカラー
ヘッドユニット１６の２つの印字ヘッドユニットが着脱
可能に搭載されており、カラー印字を行う場合はカラー
ヘッドユニット１６単独もしくはモノクロヘッドユニッ
ト１５との併用によって印字を行い、モノクロ印字を行
う場合は、モノクロヘッドユニット１５のみにより印字
を行う。

【０００４】前記カラーヘッドユニット１６とモノクロ
ヘッドユニット１５の各ノズルの位置関係は、図５に示
すように、各ノズル列がキャリッジ１７の移動方向に対
して横切る方向に、すなわち、キャリッジ１７の移動方
向に対して直角になるように、そして、モノクロヘッド
ユニット１５の各ノズル３とカラーヘッドユニット１６
の各ノズル３とがキャリッジ１７の移動方向に対して略
直線上に位置するように配置されている。

【０００５】なお、前記カラーヘッドユニット１６の上
から３個のノズルはイエロー、次の３個のノズルはマゼ
ンタ、次の３個のノズルはシアンのインクを突出するノ
ズルである。

【０００６】以上の構成において、モノクロ像を記録す
る際には、モノクロヘッドユニット１５のみを使用して
記録し、カラー像の記録時には、前記カラーヘッドユニ
ット１６によるイエロー、マゼンタ、シアンの像が重畳
されるように記録する。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】ノズルピッチはヘッド
の製造上の問題から一般的な印字解像度に対応するピッ
チより大きく、各印字において、紙送り方向の解像度を
ノズルのピッチ以上の高解像度にする場合は、往路片道
の印字を行った後、ノズルピッチ間距離より小さい印字
媒体の送りのピッチ例えば半分のピッチで記録紙１８を
送り、復路において、往路で印字したドットの間を埋め
るといった、少なくとも一回の往復動作により実現させ
ていた。

【０００８】このように往復動作で高解像度の印字を行
う場合、紙送り方向の所定の長さを印字させるのに通常
の印字時間の２倍以上の時間が必要とされていた。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明のインクジェット記録装置は、モノクロ像の
記録時には、カラーヘッドユニットをモノクロヘッドユ
ニットと交換することによりモノクロヘッドユニットを
二つ搭載させることが出来るように構成したものであ
る。

【００１０】本発明によれば、片道の１スキャンで１ヘ
ッドのノズルピッチの解像度の倍の高解像度が得られ、
従来の半分のスキャン数で所定の長さの印字が可能とな
るため、印字時間を短縮することが出来る。

【００１１】

【発明の実施の形態】本発明の請求項１に記載の発明
は、複数のノズルが等間隔に配列されたノズル列を有す
る第１のモノクロヘッドユニットと、複数のノズルが等
間隔に配列されたノズル列を有する少なくとも一つのカ
ラーヘッドユニットとが、キャリッジの走査方向に並べ
て配列され、かつ前記ノズル列がそれぞれキャリッジの
走査方向に対して傾斜するように、前記キャリッジに着
脱可能に装着されたインクジェット記録装置において、
前記カラーヘッドユニットの少なくとも一つに代えて第
２のモノクロヘッドユニットが前記キャリッジに装着可
能であり、その装着された第２のモノクロヘッドユニッ
トの各ノズルが、キャリッジの走査方向に直角方向の前
記第１のモノクロヘッドユニットのノズル間の中間にそ
れぞれ位置するように構成されていることを特徴とする
ものであり、モノクロ像の記録時に、単体モノクロヘッ
ドユニットでの印字より高解像度の印字が短時間で出来
るという作用を有する。

【００１２】つぎに、本発明の請求項２に記載の発明
は、前記第１のモノクロヘッドユニットおよびカラーヘ
ッドユニットは、それぞれキャリッジに形成された基準
面にその一端を当接せしめて所定の位置に装着されてお
り、第２のモノクロヘッドユニットとして、前記第１の
モノクロヘッドユニットと同一形状のモノクロヘッドユ
ニットの他方の端部を前記カラーヘッドユニットに代え
て前記基準面に当接せしめて装着することにより、装着
された第２のモノクロヘッドユニットの各ノズルが、キ
ャリッジの走査方向に対する前記第１のモノクロヘッド
ユニットのノズル間の中間にそれぞれ位置するように構
成されていることを特徴とする請求項１記載のインクジ
ェット記録装置であり、同一形状のモノクロヘッドユニ
ットを使用して、単体でのモノクロヘッドユニットによ
る印字より高解像度の印字が短時間で出来るという作用
を有する。

【００１３】以下、本発明の請求項１及び２に記載され
た発明の実施の形態について、図１、図２を用いて説明
する。

【００１４】（実施の形態１）図１は本発明の一実施の
形態におけるモノクロ像記録時の二つのヘッドユニット
のノズル配列を示す図であり、１５は図５で示すモノク
ロヘッドユニットと同様な構成の第１のモノクロヘッド
ユニットであり、２０は第２のモノクロヘッドユニット
である。

【００１５】この第２のモノクロヘッドユニット２０
は、カラー印字を行う場合の図４に示すカラーヘッドユ
ニット１６に代えて、同位置に装着されるものであり、
同ヘッドユニット２０の＃１ノズルが第１のモノクロヘ
ッドユニット１５の＃１と＃２の中間に位置するように
配置されており、以下同様に各ノズルが第１のモノクロ
ヘッドユニット１５のノズル配列の中間に配置されてい
る。

【００１６】よって、キャリッジの片道の１スキャンで
１ヘッドのノズルピッチの解像度の倍の高解像度が得ら
れることとなり、往路で印字した後、印字媒体を１ヘッ
ドの全ノズルのｎノズル分送り復路で同様に印字を行
う。これを繰り返すことにより、必要とされる全データ
の印字を行うことができ、これにより、１ヘッドで印字
するスキャン数の半分で印字が可能となる。

【００１７】なお、図１に示すように、第１のモノクロ
ヘッドユニット１５の一端に基準板５を形成し、他端に
も基準板５ａを形成しておき、一方の基準板５を基準面
に当接した場合と、他方の基準板５ａを基準面に当接し
た場合とでは、基準面に対するノズル３の位置が異な
り、基準板５を基準面に当接した場合の各ノズル３間の
中間に、基準板５ａを基準面に当接した場合には各ノズ
ル３が位置するように構成しておけば、第１のモノクロ
ヘッドユニット１５と第２のモノクロヘッドユニット２
０とを同一ヘッドユニットにより共用することができ
る。

【００１８】図２は、１つのモノクロヘッドユニット１
５と、イエロー、マゼンタ、シアンの各カラー像ヘッド
ユニットが走査方向に配置されたタイプのカラーインク
ジェット記録装置に、本発明を適応した場合の他の実施
の形態を示すもので、モノクロ像の記録時に、イエロ
ー、マゼンタ、シアンの各カラー像ヘッドユニットに代
えて、第２のモノクロヘッドユニット２０、第３のモノ
クロヘッドユニット２１、第４のモノクロヘッドユニッ
ト２２をそれぞれ配置したものであり、この場合、第３
のモノクロヘッドユニット２１、第４のモノクロヘッド
ユニット２２の各ノズルは、第１のモノクロヘッドユニ
ット１５のノズルに対して、そのノズル間隔Ｓの１／４
ずつ順次その位置がずれた構成になっている。

【００１９】この場合、第１のモノクロヘッドユニット
１５のみによるモノクロ像の記録より、４倍の解像度の
モノクロ像の記録ができる。

【００２０】

【発明の効果】以上のように、本発明のインクジェット
記録装置によると、モノクロ像の印字を行う場合、使用
しない他カラーのヘッドユニットをモノクロヘッドユニ
ットと交換することにより、片道の１スキャンで１ヘッ
ドのノズルピッチの解像度の倍あるいはそれ以上の高解
像度が得られ、従来の半分のスキャン数で所定の長さの
印字が可能となるため、印字時間を短縮することが出来
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施の形態におけるインクジェット
記録装置のノズル配列を示す概略構成図

【図２】本発明の他の実施の形態におけるインクジェッ
ト記録装置のノズル配列を示す概略構成図

【図３】従来のインクジェット記録装置のヘッドユニッ
トを示す概略斜視図

【図４】従来のインクジェット記録装置の要部を示す概
略斜視図

【図５】従来のインクジェット記録装置のノズル配列を
示す概略構成図

【符号の説明】

３ ノズル ４ ノズル板 ５，５ａ 基準板 ７ ヘッドユニット １５ 第１のモノクロヘッドユニット １７ キャリッジ ２０ 第２のモノクロヘッドユニット ２１ 第３のモノクロヘッドユニット ２２ 第４のモノクロヘッドユニット

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】複数のノズルが等間隔に配列されたノズル
   列を有する第１のモノクロヘッドユニットと、複数のノ
   ズルが等間隔に配列されたノズル列を有する少なくとも
   一つのカラーヘッドユニットとが、キャリッジの走査方
   向に並べて配列され、かつ前記ノズル列がそれぞれキャ
   リッジの走査方向に対して傾斜するように、前記キャリ
   ッジに着脱可能に装着されたインクジェット記録装置に
   おいて、前記カラーヘッドユニットの少なくとも一つに
   代えて第２のモノクロヘッドユニットが前記キャリッジ
   に装着可能であり、その装着された第２のモノクロヘッ
   ドユニットの各ノズルが、キャリッジの走査方向に直角
   方向の前記第１のモノクロヘッドユニットのノズル間の
   中間にそれぞれ位置するように構成されていることを特
   徴とするインクジェット記録装置。
2. 【請求項２】前記第１のモノクロヘッドユニットおよび
   カラーヘッドユニットは、それぞれキャリッジに形成さ
   れた基準面にその一端を当接せしめて所定の位置に装着
   されており、第２のモノクロヘッドユニットとして、前
   記第１のモノクロヘッドユニットと同一形状のモノクロ
   ヘッドユニットの他方の端部を前記カラーヘッドユニッ
   トに代えて前記基準面に当接せしめて装着することによ
   り、装着された第２のモノクロヘッドユニットの各ノズ
   ルが、キャリッジの走査方向に対する前記第１のモノク
   ロヘッドユニットのノズル間の中間にそれぞれ位置する
   ように構成されていることを特徴とする請求項１記載の
   インクジェット記録装置。