JPH10296140A - ポンプのノズルヘッド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 発泡化用ノズルヘッドの発泡化体手前の噴出
路内に空気孔からゴミ、ホコリ等が侵入し難くして、長
期間にわたって良好で安定した発泡化動作を得ると共
に、衛生的な使用状態を保持する。 【解決手段】 内容液を勢い良く噴出する噴出口７と、
噴出内容液を発泡化させる発泡化体１２との間の噴出路
に開口して外気を導入する空気孔１０を、常時、ノズル
ヘッドで略塞がれた状態にあるポンプ本体１３のガイド
筒１６内に開放することにより、ゴミ、ホコリ等の侵入
が無い、または殆ど無いガイド筒１６内の空気を噴出路
内に導入する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、容器に組付けら
れ、容器に収納された内容液を、発泡化して噴出するポ
ンプのノズルヘッドに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】容器に組付けられて、容器に収納された
内容液を発泡化して噴出するポンプとして、アトマイザ
ーポンプ等の通常のポンプのノズルヘッドに、噴出され
た内容液を空気と攪拌して発泡化させる発泡化体を組付
けたものが多用されている。

【０００３】この発泡化用のノズルヘッドは、通常のノ
ズルヘッドの噴出口に、発泡化体を有するノズル口筒を
組付け、噴出口と発泡化体との間に形成される噴出路に
外気を導入する空気孔を開設して構成され、発泡化体に
空気と一緒に内容液を噴出することにより、この発泡化
体で内容液と空気とを攪拌して内容液の発泡化を達成す
るのであるが、空気は、噴出口から発泡化体に向かって
噴出される内容液の勢いにより、空気孔から吸引され
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来技術にあっては、空気孔をノズルヘッドの外部に
直接開放した構造となっているので、この空気孔を通し
てゴミ、ホコリ等が噴出口と発泡化体との間の噴出路内
に侵入し易く、このため発泡化動作が早期に劣化し易い
と共に、非衛生的となり易いと云う問題があった。

【０００５】そこで、本発明は、上記した従来技術にお
ける問題点を解消すべく創案されたもので、発泡化体手
前の噴出路内に空気孔から周囲のゴミ、ホコリ等が侵入
し難くすることを技術的課題とし、もって長期間にわた
って良好で安定した発泡化動作を発揮すると共に、衛生
的を使用状態を保持することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記技術的課題を解決す
る本発明の内、請求項１記載の発明の手段は、容器の口
部に組付けられるポンプのノズルヘッドであること、内
容液を勢い良く噴出する噴出口と、噴出内容液を空気と
攪拌させて発泡化させる発泡化体との間の噴出路に開口
して、外気を導入する空気孔を有すること、この空気孔
を、ノズルヘッドの昇降変位をガイドするポンプ本体の
ガイド筒内に開放すること、にある。

【０００７】請求項２記載の発明は、請求項１記載の発
明を、ポンプ本体の噴出筒の上端に密嵌する内筒と、ポ
ンプ本体のガイド筒内に遊嵌する外筒とから成る有頂二
重筒状体の上端部に、内筒の一部となって、噴出口を開
設した噴出口板を、底部として前方に開放した組付け凹
部を形成したノズルヘッド本体と、このノズルヘッド本
体の組付け凹部に密に嵌着し、内部に発泡化体を設けた
ノズル口筒とから構成し、ノズルヘッド本体の組付け凹
部の周壁の噴出口と発泡化体との間の箇所に、ノズルヘ
ッド本体の内筒と外筒との間に開放した空気孔を、ノズ
ル口筒で閉鎖されない状態で開設して、構成したもので
ある。

【０００８】請求項２記載の発明は、請求項２記載の発
明に、空気孔を、噴出口に近接した組付け凹部の周壁の
両側部分に開設した、ことを加えたものである。

【０００９】内容液が噴出口から勢い良く噴出される
と、この内容液の噴出動作に伴って空気孔から空気が外
部から噴出路内に吸引され、内容液は、吸引した空気と
一緒に発泡化体に供給され、そして通過するが、発泡化
体通過時に発泡化体の作用により、空気と攪拌されて発
泡状態となり、そのまま噴出される。

【００１０】一方、ポンプ本体のガイド筒は、内容液の
発泡噴射の際に昇降変位するノズルヘッドを、その昇降
変位動作時に姿勢が不正に傾かないように、周囲から軽
く接触することにより姿勢を略一定に規制しながらガイ
ドするものであるので、唯一の開放部である上端開口部
は、常時ノズルヘッドによりルーズに塞がれた状態とな
っている。

【００１１】それゆえ、ポンプ本体のガイド筒内には、
外部からゴミ、ホコリ等が侵入し難く、ポンプ本体のガ
イド筒内はゴミ、ホコリ等の無い、または殆ど無い状態
が自然に維持されることになる。

【００１２】ノズルヘッドの噴出口と発泡化体との間の
噴出路に外気を導入する空気孔は、このポンプ本体のガ
イド筒内に開放しているので、この空気孔を通して噴出
路内に導入される外気は、ゴミ、ホコリ等が無い、また
は殆ど無いポンプ本体のガイド筒内の空気となり、噴出
路に導入される空気にゴミ、ホコリ等が混入することは
殆ど無い。

【００１３】請求項２記載の発明にあって、ノズルヘッ
ド本体は、内筒と外筒との有頂二重筒構造となっている
ので、内筒と外筒との間の空間は、ポンプ本体のガイド
筒内にだけ開放することになる。

【００１４】それゆえ、空気孔を、内筒と外筒との間に
開放した構成で、組付け凹部の周壁に開設するだけで、
内筒と外筒との間の空間を介してポンプ本体のガイド筒
内に連通させることになり、空気孔の構造および空気孔
とガイド筒内とを連通させる構成がきわめて簡単とな
る。

【００１５】請求項３記載の発明にあって、空気孔を組
付け凹部の周壁の両側部分に設けたので、この空気孔か
ら導入される空気は、噴出される内容液に対して両側方
から均等にかつ充分に供給されることになり、このため
発泡化体における内容液の発泡化動作は均一にかつ充分
に達成されることになる。

【００１６】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面を
参照しながら説明する。図１は、本発明によるノズルヘ
ッド１の一実施例を組付けたポンプの全体図を示すもの
で、ポンプ本体１３は、通常の手押し式吸い上げポンプ
構造となっていて、内容液を収納した容器（図示省略）
の口部に組付けキャップ１５により組付ける構成となっ
ている。

【００１７】ポンプ本体１３の噴出筒１４上端に密に組
付けられる本発明によるノズルヘッド１は、ポンプ本体
１３に組付いて、内容液噴出のための押し下げ操作部分
を提供すると共に、内容液を霧状に勢い良く噴出するノ
ズルヘッド本体２と、このノズルヘッド本体２から噴出
された内容液を発泡化させるノズル口筒１１とから構成
されている。

【００１８】ノズルヘッド本体２は、押し下げ操作の操
作部分を提供する頂板５から、ポンプ本体１３の噴出筒
１４上端部に密に外嵌する内筒３と、ポンプ本体１３の
組付けキャップ１５に一体設されたガイド筒１６内に遊
嵌する外筒４とを垂下設した有頂二重筒状体の上端部前
半に、内筒３の一部である噴出口板６を底部として前方
に向かって開放した組付け凹部９を形成して構成され、
噴出口板６の中央には噴出口７が開設され、この噴出口
７の上流側開口部に臨んだ姿勢で、この噴出口７に流入
する内容液を乱流状態にする規制片８（図２参照）を設
けている。

【００１９】ノズル口筒１１は、単純な円筒形状をして
いて、その後半部分を組付け凹部９に密に嵌入組付けす
ることにより、ノズルヘッド本体２に前方に突出した姿
勢で組付けられ、その内部に、噴出されてきた内容液を
空気とを攪拌して発泡化させる発泡化体１２を設けてい
る。

【００２０】このノズル口筒１１の後半部分は、組付け
凹部９の底部である噴出口板６の手前まで嵌入してい
て、ノズル口筒１１の後端縁と噴出口板６との間の組付
け凹部９の周壁部分の両側部、すなわち噴出口７に近接
した組付け凹部９の周壁部分の両側部には、内筒３と外
筒４との間に開放した一対の空気孔１０（図２参照）が
開設されている。

【００２１】それゆえ、ノズルヘッド１を押し下げて、
内容液が噴出口７から勢い良く噴出されると、この内容
液の噴出動作により、ガイド筒１６内の空気が内筒３と
外筒４との間の空間を通って両空気孔１０から組付け凹
部９内に左右均等に吸引された状態で導入され、噴出内
容液と一緒に発泡化体１２に供給される。

【００２２】図示実施例の場合、発泡化体１２は、ノズ
ル口筒１１が形成する噴出路を遮断する隔壁状に設けた
メッシュ体となっているが、このメッシュ体である発泡
化体１２のノズル口筒１１への組付けは、発泡化体１２
をインサート材としてノズル口筒１１を射出成形しても
良いし、別個に成形されたノズル口筒１１本体と発泡化
体１２とを溶着固定しても良い。

【００２３】また、発泡化体１２は、その構造がメッシ
ュ構造に限定されることはなく、例えばノズル口筒１１
本体の内周面に螺旋状リブを設けて構成しても良いし、
さらにはノズル口筒１１本体内に嵌装したコイルスプリ
ングで構成しても良い。

【００２４】

【発明の効果】本発明は、上記した構成となっているの
で、以下に示す効果を奏する。噴出口と発泡化体との間
の噴出路に、常時、ノズルヘッドで略塞がれた状態とな
っているポンプ本体のガイド筒内の空気を導入するの
で、導入された空気と一緒にゴミ、ホコリ等を噴出路内
に侵入させることが無く、または殆ど無く、もって良好
で安定した発泡化動作を長期間にわたって発揮すること
ができる。

【００２５】噴出口と発泡化体との間の噴出路に、外部
のゴミ、ホコリ等を侵入させることが無く、または殆ど
無く、また空気孔が外部に直接開口していないので、こ
の空気孔の開口部に外部のゴミ、ホコリ等が付着するこ
とも無く、もって空気導入による汚れの発生とか異物の
侵入の無い、衛生的な使用状態を保持できる。

【００２６】請求項２記載の発明にあっては、ノズルヘ
ッド本体を内筒と外筒とを有する有頂二重筒状とするこ
とにより、空気孔を内筒と外筒との間に開放させて、ポ
ンプ本体のガイド筒内に開放させることができるので、
空気孔の構成をきわめて簡単なものとすることができ
る。

【００２７】請求項３記載の発明にあっては、噴出され
る内容液に対して、両側から空気が均等にかつ充分に供
給されるので、発泡化体における内容液の発泡化動作を
均一にかつ充分に達成させることができ、もって内容液
の良質で安定した発泡化動作を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第一実施例をポンプ本体に組付けた状
態を示す、部分縦断側面図。

【図２】図１中、Ａ−Ａ線に沿って切断矢視した、要部
底面図。

【符号の説明】

１ ； ノズルヘッド ２ ； ノズルヘッド本体 ３ ； 内筒 ４ ； 外筒 ５ ； 頂板 ６ ； 噴出口板 ７ ； 噴出口 ８ ； 規制片 ９ ； 組付け凹部 １０； 空気孔 １１； ノズル口筒 １２； 発泡化体 １３； ポンプ本体 １４； 噴出筒 １５； 組付けキャップ １６； ガイド筒

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 容器の口部に組付けられるポンプのノズ
   ルヘッドであって、内容液を勢い良く噴出する噴出口
   (7) と、噴出内容液を空気と攪拌させて発泡化させる発
   泡化体(12)との間の噴出路に開口して、外気を導入する
   空気孔(10)を、ノズルヘッドの昇降変位をガイドするポ
   ンプ本体(13)のガイド筒(16)内に開放したポンプのノズ
   ルヘッド。
2. 【請求項２】 ポンプ本体(13)の噴出筒(14)の上端に密
   嵌する内筒(3) と、前記ポンプ本体(13)のガイド筒(16)
   内に遊嵌する外筒(4) とから成る有頂二重筒状体の上端
   部に、前記内筒(3) の一部となって、噴出口(7) を開設
   した噴出口板(6) を底部として、前方に開放した組付け
   凹部(9) を形成したノズルヘッド本体(2) と、前記組付
   け凹部(9) に密に嵌着し、内部に発泡化体(12)を設けた
   ノズル口筒(11)とから構成し、前記組付け凹部(9) の周
   壁の前記噴出口(7) と発泡化体(12)との間の箇所に、前
   記内筒(3) と外筒(4) との間に開放した空気孔(10)を、
   前記ノズル口筒(11)で閉鎖されない状態で開設した請求
   項１記載のポンプのノズルヘッド。
3. 【請求項３】 空気孔(10)を、噴出口(7) に近接した組
   付け凹部(9) の周壁の両側部分に開設した請求項２記載
   のポンプのノズルヘッド。