JP3842881B2 - 噴出器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、たとえばボトル形状の容器の口部に噴射ポンプを取り付け、使用時にその噴射ポンプのスパウトに手を掛けて押し下げまたは該スパウトから手を離してその押し下げを解除することにより、容器内の、石鹸やシャンプー等の液体を液室内に吸い上げ、その液室内に吸い上げた液体をスパウトの噴出口から外部に向けて噴出する噴出器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の噴出器の中には、液体を連続流として噴出するものと、霧状として噴出するものと、泡状として噴出するものとがあった。
【0003】
たとえば、液体を連続流として噴出するものでは、液体を遠くまで飛ばすことができる利点がある。霧状として噴出するものでは、付着した液が垂れる欠点はあるものの、広範囲に吹き付けることができる利点がある。また、泡状として噴出するものでは、広範囲に付着することはできない欠点はあるものの、付着した液が垂れにくい利点がある。
【0004】
そこで、従来は、用途に応じて連続流として噴出する噴出器を用いるか、霧状として噴出する噴出器を用いるか、泡状として噴出する噴出器を用いるかを選択していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、今日では、用途や好みの多様化等により、1つの噴出器で、使用に際し、時には連続流として噴出することが望まれ、時には霧状として噴出することが望まれ、時には泡状として噴出することが望まれる場合があった。
【0006】
そこで、この発明の目的は、1つの噴出器で、選択的に液体を連続流として噴出したり、霧状として噴出したり、泡状として噴出したりすることができるようにすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そのため、請求項1に記載の発明は、噴出器において、たとえば以下の図面を用いて説明する実施の形態のとおり、
連続流または霧噴出位置と泡噴出位置とに回動可能とし、手を掛けて付勢力に抗してその回動中心線方向に押し込んだとき液室aおよび空気室b内の圧力を高める一方、手を離して付勢力に基づき復帰するときそれらの液室aおよび空気室b内の圧力を低下するスパウト30と、
そのスパウト30の周囲に前記回動中心線と直交する方向に向けて設ける泡噴出用開口29aと、
その泡噴出用開口29aを塞ぐ閉位置と開放する開位置とに移動自在に前記スパウト30内に設けるノズル28と、
そのノズル28を、前記スパウト30を前記連続流または霧噴出位置としたとき前記閉位置とし、前記泡噴出位置としたとき前記開位置とする、偏心カム26のようなカム部材と、
前記スパウト30を押し込んだときは開いて前記液室aと前記スパウト30内とを連通する一方、前記スパウト30から手を離したときは閉じてその連通を遮断する、内筒弁部20bのような第1の弁部と、
前記連続流または霧噴出位置で前記スパウト30を押し込んだときは開いて前記空気室bを外部と連通する一方、前記スパウト30から手を離したときは閉じてその連通を遮断する、板状弁部20cのような第2の弁部と、
前記泡噴出位置で前記スパウト30を押し込んだときは開いて前記空気室bと前記泡噴出用開口29aとの間を連通する一方、前記スパウト30から手を離したときは閉じてその連通を遮断する、外筒弁部20aのような第3の弁部と、
前記泡噴出用開口29aに通ずる、中心路22d等の通路に設ける網部材25と、
を備えてなる、ことを特徴とする。
【0008】
そして、この請求項1に記載の発明では、液体を連続流または霧状として噴出したいときは、スパウト30を連続流または霧噴出位置として後、手を掛けて付勢力に抗して回動中心線方向に押し込む。すると、液室a内の圧力を高める一方、第1の弁部を開いて液室aとスパウト30内とを連通し、液室a内の液体をノズル28の噴出口28aを通して連続流または霧状として外部に噴出する。
【0009】
このとき、第2の弁部は開いて空気室bを外部と連通する一方、第3の弁部は閉じたままとするから、空気室b内の空気は外部へと逃す。
【0010】
他方、泡状として噴出したいときは、スパウト30を泡噴出位置として後、手を掛けて付勢力に抗して回動中心線方向に押し込む。すると、液室a内の圧力を高める一方、第1の弁部を開いて液室aとスパウト30内とを連通する。
【0011】
このとき、第2の弁部は閉じて空気室bと外部との連通を遮断する一方、第3の弁部を開いて空気室bと泡噴出用開口29aとの間を連通するから、空気室b内の空気を液室aからの液体に混合し、網部材25で泡立てて泡噴出用開口29aから噴出する。
【0012】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の噴出器において、たとえば以下の図面を用いて説明する実施の形態のとおり、前記カム部材に、前記回動中心線とずらせて偏心軸部26cを設け、その偏心軸部26cをノズルホルダ27の基端に係合し、そのノズルホルダ27をスパウト30内に、前記回動中心線と直交する方向に移動可能に配置し、その先端で前記ノズル28を保持してなる、ことを特徴とする。
【0013】
そして、この請求項2に記載の発明では、スパウト30を泡噴出位置へと回動すると、カム部材の偏心軸部26cで動かしてノズルホルダ27を後退し、ノズル28を、泡噴出用開口29aを塞ぐ閉位置からそれを開放する開位置へと移動する。
【0014】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の噴出器において、たとえば以下の図面を用いて説明する実施の形態のとおり、1つのシール弁20に、前記第1の弁部と前記第2の弁部と前記第3の弁部とを設けてなる、ことを特徴とする。
【0015】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の噴出器において、たとえば以下の図面を用いて説明する実施の形態のとおり、前記第2の弁部に杆状突起20dを設け、前記スパウト30を前記連続流または霧噴出位置としたとき該スパウト30の肉部30bを前記杆状突起20dに対応する位置とし、前記泡噴出位置としたときそのスパウト30の背部空洞30cを前記杆状突起20dに対応する位置としてなる、ことを特徴とする。
【0016】
そして、この請求項4に記載の発明では、スパウトを連続流または霧噴出位置として押し込んだときは、スパウト30の肉部30bで第2の弁部の杆状突起20dを押して第2の弁部を開き、空気室b内の空気を外部へと逃す。他方、泡噴出位置として押し込んだときは、スパウト30の背部空洞30c内に杆状突起20dを入り込ませて第2の弁部を閉じたままとし、空気室b内の空気を泡噴出開口29aへと通ずる通路へと排出する。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、この発明の実施の形態につき説明する。
図1は、霧噴出モードと泡噴出モードとに切り換えることができるこの発明による噴出器であり、それを霧噴出モードとしてスパウトを押し下げていない不使用状態で示す一部省略縦断面図である。
【0018】
図中符号10は、下部を省略して示す、ボトル形状をなすプラスチック製等の容器である。容器10内には、たとえば石鹸やシャンプーなどの液体を収納する。そして、容器10の口部10aに噴射ポンプ12を取り付けてなる。
【0019】
噴射ポンプ12には、外シリンダ14を備える。外シリンダ14は、上端に鍔状大径部14aを備え、下方に向けて筒状の中径部14bと小径部14cを設け、小径部14cの下端から内向きに折り返して内筒部14dを有する。内筒部14dの頂部には、吸込孔14eをあける。
【0020】
そして、その内筒部14d内には、チューブ15の上端を挿入固定してなる。図示しないが、チューブ15の下端は、容器10の底部に向けてのびる。
【0021】
一方、該外シリンダ14の小径部14c内には、下部に内筒部14dをはめ込んで円筒弁部16を入れる。その円筒弁部16内には、逆止弁17を収納してなる。逆止弁17は、縦断面U字型をなし、上端からの縦溝17aを周方向に複数設け、内筒部14dの頂部上に乗せてそれで吸込口14eを塞ぐ。
【0022】
円筒弁部16の上端段部には、コイル状のスプリング18の下端を押し当てる。スプリング18は、内シリンダ19内に収納し、上端をその頂部19aに押し当ててなる。
【0023】
内シリンダ19は、筒状をなし、上部に拡径部19bを設けてその拡径部19bと頂部19aとの間に上向きの環状空所19cを形成する。頂部19a内には、同じく上向きに嵌合穴19dをあける。
【0024】
そして、下部に、円筒弁部16の上端を挿入し、その上向きの弁部16aの外周を内周面に押し当て、内部に、環状空所19cと連通する液室aを形成してなる。環状空所19cには、シール弁20が入る。
【0025】
シール弁20は、中心孔を有する中央部から、下向きに外筒弁部(第3の弁部)20aと内筒弁部(第1の弁部)20bを有し、周囲に環板状弁部(第2の弁部)20cを設ける。その環板状弁部20cには、杆状突起20dを立てる。また、中央部から上向きに、円筒弁部20eを設けてなる。
【0026】
そのシール弁20の円筒弁部20eを通して中央部を頂部21aの中心孔にはめ付け、該シール弁20の環板状弁部20c上にはキャップ状弁体21を被せる。該キャップ状弁体21の周囲にはリング状の弁部21bを設け、その弁部21bの下縁を前述した外シリンダ14の中径部14bの内周面に押し当ててなる。そして、外シリンダ14の中径部14b内に空気室bを形成する。
【0027】
なお、該キャップ状弁体21の頂部21aには、シール弁20の杆状突起20dが貫通する杆挿通孔を設ける。
【0028】
そして、キャップ状弁体21に後述の段付き傘部22bを被せ、前述した内シリンダ19の嵌合穴19dに後述の中心軸部22aの下端を挿入して、ピストン体22を取り付ける。
【0029】
ピストン体22は、図2および図3に示すとおり、中心軸部22aの中間から段付き傘部22bをのばしてなる。中心軸部22aは、下端にすり割り22cを設け、上部を、内部に中心路22dを有する筒状とし、その中心路22dとすり割り22cとを、中間に設ける小孔22eで連通する。また、上部外周に周方向のリブ22fを形成し、上縁には切欠き22gを設けてなる。
【0030】
なお、ピストン体22の段付き傘部22bには、シール弁20の杆状突起20dが貫通する杆挿通孔を設ける。また、シール弁20の円筒弁部20eの上端を段付き傘部22bの内周面に押し当ててなる。
【0031】
そのようなピストン体22は、中心路22d内に、網ブッシュ23を挿入固定する。網ブッシュ23は、筒部材24の上下端に網部材25を取り付けてなる。また、中心軸部22b上には、前述の切欠き22gに後述する係合部26dを入れ、中心を一致して偏心カム(カム部材)26を乗せる。
【0032】
偏心カム26は、図4に示すとおり、外径がピストン体22の中心軸部22bの外径に等しい環部26aと、その中心Oを通って径方向に横切る径部26bと、環部26aの中心Oよりe偏心して径部26b上に立てて設ける偏心軸部26cと、径部26b一端側で環部26aから下向きに突出する係合突部26dとからなる。
【0033】
偏心カム26の偏心軸部26cは、ノズルホルダ27の基端穴に入れる。ノズルホルダ27は、先端でノズル28を保持し、内部にそのノズル28の噴出口28aと連通する液排出通路27aを設けてなる。
【0034】
ノズル28は、偏心カム26の偏心軸部26cでノズルカバー29の泡噴出用開口29aにはまり込む。ノズルカバー29は、スパウト30の横孔30aに挿入固定し、ノズルホルダ27との間に泡排出通路29bを形成してなる。
【0035】
スパウト30は、ピストン体22および偏心カム26に被せてピストン体22の段付き傘部22b上に乗せ、リブ22fで抜け止めしてピストン体22の中心軸部22aまわりに、図示する霧噴出位置と後述する泡噴出位置とに回動可能に設ける。このとき、横孔30aの向きをピストン体22の中心軸部22aに設ける切欠きgに合わせ、偏心カム26の偏心軸部26cがスパウト30の回動中心線からそれと直交する方向に設ける横孔30aの方向にeだけ偏心するようにしてなる。
【0036】
なお、スパウト30は、ノズル28を設ける側に肉部30bを設け、その反対の側に背部空洞30cを設ける。そして、図示する霧噴出位置としたときは、肉部30bをシール弁20の杆状突起20d上端に対応する位置とする。後述する泡噴出位置としたときは、背部空洞30cを杆状突起20d上端に対応する位置としてなる。
【0037】
スパウト30の下端は、ねじキャップ31の中心開口に挿入する。ねじキャップ31は、ピストン体22の段付き傘部22b上に被せる。ねじキャップ31内には、外シリンダ14を圧入してその大径部14aを爪31aで抜け止めしてなる。
【0038】
そして、スプリング18の付勢力で押し上げられるピストン体22を、その段付き傘部22bをねじキャップ31の頂部31bに当てて止める。また、キャップ状弁体21を、その弁部21bの上端をねじキャップ31の内段部31cに当てて止める。
【0039】
ねじキャップ31内にはパッキン32を入れ、外シリンダ14の大径部14aに当てる。その後、ねじキャップ31内に容器10の口部10aを入れ、パッキン32を圧縮しながら内周の雌ねじに口部10a外周の雄ねじをねじ付け、容器10の口部10aに噴射ポンプ12を取り付けてなる。
【0040】
さて、次にこの噴出器の使用の仕方につき説明する。
はじめに、液体を霧状として噴出したいときは、まずスパウト30に手を掛けてねじキャップ31内に押し込み、ピストン体22を介して内シリンダ19をスプリング18に抗して押し下げ、内シリンダ19の頂部19aとシール弁20の内筒弁部20bとの間を開く一方、液室a内の圧力を高める。
【0041】
そして、スパウト30の押し込みとともに、図5中実線で示すように、液室a内の液体を、内シリンダ19の環状空所19c内に入れ、その環状空所19c内から内シリンダ19の頂部19aとシール弁20の内筒弁部20bとの間を通してピストン体22のすり割り22c内に入れる。その後、小孔22eを通して中心路22dに入れ、偏心カム26の環部26a内を通してノズルホルダ27の液排出通路27aに入れ、その液排出通路27aを通してノズル28の噴出口28aから噴出する。
【0042】
一方、スパウト30の押し込みとともに、杆状突起20dを押し下げてシール弁20の環板状弁部20cを開いて後、やがてピストン体22をキャップ状弁体21に当ててそれを押し下げ、外シリンダ14内に押し込んで空気室b内の圧力を高める。そして、スパウト30の押し込みとともに、図5中点線で示すように、空気室b内の空気を、キャップ状弁体21の頂部21aとシール弁20の環板状弁部20cとの間からキャップ状弁体21およびピストン体22のそれぞれの杆挿通孔を通してスパウト30の下部外周とねじキャップ31の中心開口との間から外部へと逃す。
【0043】
そうして、図6に示すように、内シリンダ19の頂部19a下端を円筒弁体16の上端に当ててそれ以上のスパウト30の押し込みを止める。
【0044】
その後、スパウト30から手を離すと、スプリング18の付勢力で内シリンダ19を押し上げ、ピストン体22を介してスパウト30を押し出す一方、内シリンダ19の頂部19aとシール弁20の内筒弁部20bとの間を閉じて液室a内の圧力を下げる。そして、内シリンダ19の押し上げとともに、逆止弁17を開いてチューブ15を通して容器10内の液体を液室a内に吸い上げる。
【0045】
一方、内シリンダ19の押し上げとともに、シール弁20を介してキャップ状弁体21を押し上げて空気室b内の圧力を低下し、スパウト30の下部外周とねじキャップ31の中心開口との間から外部の空気を取り入れ、その空気をピストン体22およびキャップ状弁体21のそれぞれの杆挿通孔を通してキャップ状弁体21の頂部21aとシール弁20の環板状弁部20cとの間から空気室b内に入れ、やがてキャップ状弁体21の弁部21b上端をねじキャップ31の内段部31cに当てて止め、図5の状態に戻す。
【0046】
そして、さらなる内シリンダ19の押し上げとともに、キャップ状弁体21から離してピストン体22のみを押し上げてスパウト30を押し出し、杆状突起20dを押し上げてシール弁20の環板状弁部20cを閉じ、ピストン体22をねじキャップ31の頂部31bに当てて止め、図1の状態に戻す。
【0047】
次に、今度は液体を泡状として噴出したいときは、まずスパウト30を持ってピストン体22まわりに180度回転し、図7に示す状態とする。すると、偏心カム26の偏心軸部26cで動かしてノズルホルダ27を後退し、ノズルカバー29の泡噴出用開口29aからノズル28を引き出す一方、シール弁20の杆状突起20dの上方にスパウト30の背部空洞30cを位置する。
【0048】
その後、スパウト30に手を掛けてねじキャップ31内に押し込むと、ピストン体22を介して内シリンダ19をスプリング18に抗して押し下げ、内シリンダ19の頂部19aとシール弁20の内筒弁部20bとの間を開く一方、液室a内の圧力を高める。そして、スパウト30の押し込みとともに、図8中実線で示すように、液室a内の液体を、内シリンダ19の環状空所19c内に入れ、ピストン体22内に入るようにする。
【0049】
一方、スパウト30の押し込みとともに、シール弁20の杆状突起20dをスパウト30の背部空洞30c内に入り込ませ、環板状弁部20cを閉じたまま、やがてピストン体22をキャップ状弁体21に当ててそれを押し下げ、外シリンダ14内に押し込んで空気室b内の圧力を高め、シール弁20の外筒弁部20aを開く。そして、スパウト30の押し込みとともに、図8中点線で示すように、空気室b内の空気を、内シリンダ19の環状空所19c内に入れてそこで液室a内からの液体と混合する。
【0050】
そうして、空気を混入した液体を、内シリンダ19の頂部19aとシール弁20の内筒弁部20bとの間を通してピストン体22のすり割り22c内に入れ、そのピストン体22の小孔22eから中心路22dに入れ、網ブッシュ23を通して網部材25で泡立たせ、偏心カム26の環部26a内を通してノズルホルダ27とノズルカバー29との間の泡排出通路29bに入れ、その泡排出通路29bを通してノズルカバー29の泡噴出用開口29aから噴出する。
【0051】
そうして、図9に示すように、内シリンダ19の頂部19a下端を円筒弁体16の上端に当ててそれ以上のスパウト30の押し込みを止める。
【0052】
その後、スパウト30から手を離すと、スプリング18の付勢力で内シリンダ19を押し上げ、ピストン体22を介してスパウト30を押し出す一方、内シリンダ19の頂部19aとシール弁20の内筒弁部20bとの間を閉じて液室a内の圧力を下げる。そして、内シリンダ19の押し上げとともに、逆止弁17を開いてチューブ15を通して容器10内の液体を逆止弁17の縦溝17aから液室a内に吸い上げる。
【0053】
一方、内シリンダ19の押し上げとともに、シール弁20を介してキャップ状弁体21を押し上げて空気室b内の圧力を低下し、シール弁20の外筒弁部20aを閉じて環板状弁部20cを開き、スパウト30の下部外周とねじキャップ31の中心開口との間から外部の空気を取り入れ、その空気をピストン体22およびキャップ状弁体21のそれぞれの杆挿通孔を通してキャップ状弁体21の頂部21aとシール弁20の環板状弁部20cとの間から空気室b内に入れ、やがてキャップ状弁体21の弁部21b上端をねじキャップ31の内段部31cに当てて止め、図8の状態に戻す。
【0054】
そして、さらなる内シリンダ19の押し上げとともに、キャップ状弁体21から離してピストン体22のみを押し上げてスパウト30を押し出し、杆状突起20dを押し上げてシール弁20の環板状弁部20cを閉じ、ピストン体22をねじキャップ31の頂部31bに当てて止め、図7の状態に戻す。
【0055】
ところで、図示噴出器では、霧噴出モードと泡噴出モードとを切り換え可能とした。しかし、噴出口28aの形状が異なるノズルを用い、液体を連続直線流として噴出するようにし、霧噴出モードに代えて連続流噴出モードと泡噴出モードとを切り換え可能としてもよい。
【0056】
また、スパウト30を180度回動して霧噴出位置と泡噴出位置とを切り換えたが、切り換え角度は90度等でもよく、180度に限らないことはいうまでもない。さらに、カム部材として偏心カム26を用い、その偏心カム26の偏心軸部26cでノズル28を移動するが、偏心する部分が軸状である必要はなく、また、偏心カムによらなくても要はカムでノズルを移動するようにすればよい。
【0057】
【発明の効果】
したがって、請求項1ないし4に記載の発明によれば、スパウトを回動することにより、連続流または霧噴出モードと泡噴出モードとを切り換え、1つの噴出器で選択的に液体を、連続流として噴出したり、霧状として噴出したり、泡状として噴出したりすることを可能とし、今日における噴出器の使用の多様化に応えることができる。
【0058】
請求項2に記載の発明によれば、加えて、カム部材の偏心軸部でノズルホルダを動かしてノズルを移動することにより、連続流または霧噴出モードと泡噴出モードの切り換えを簡単な構成で行うことができる。
【0059】
請求項3に記載の発明によれば、加えて、1つのシール弁に、第1の弁部と第2の弁部と第3の弁部を設けるから、3つの弁部を同一材料で一体的に形成することができ、部品点数を少なくして部品の取り扱いを簡単とし、コストダウンを図ることができる。
【0060】
請求項4に記載の発明によれば、加えて、第2の弁部に杆状突起を設けることにより、空気室の空気を外部に逃したり、液体と混合したりすることの切り換えを簡単な構成で行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による噴出器であり、それを霧噴出モードとしてスパウトを押し下げていない不使用状態で示す一部省略縦断面図である。
【図2】その噴出器で用いるピストン体の側面図である。
【図3】そのピストン体の縦断面図である。
【図4】該噴出器で用いる偏心カムの斜視図である。
【図5】前記霧噴出モードでスパウトをわずかに押し下げた状態を示す該噴出器の一部省略縦断面図である。
【図6】同モードでスパウトを完全に押し下げた状態を示す該噴出器の一部省略縦断面図である。
【図7】該噴出器を泡噴出モードとしてスパウトを押し下げていない不使用状態で示す該噴出器の一部省略縦断面図である。
【図8】同モードでスパウトをわずかに押し下げた状態を示す該噴出器の一部省略縦断面図である。
【図9】同モードでスパウトを完全に押し下げた状態を示す該噴出器の一部省略縦断面図である。
【符号の説明】
20 シール弁
20a 外筒弁部(第3の弁部)
20b 内筒弁部(第1の弁部)
20c 環板状弁部(第2の弁部)
20d 杆状突起
22 ピストン体
22d 中心路(通路)
25 網部材
26 偏心カム(カム部材)
26c 偏心軸部
27 ノズルホルダ
28 ノズル
28a 噴出口
29 ノズルカバー
29a 泡噴出用開口
30 スパウト
30b 肉部
30c 背部空洞
a 液室
b 空気室
Claims (4)
- 連続流または霧噴出位置と泡噴出位置とに回動可能とし、手を掛けて付勢力に抗してその回動中心線方向に押し込んだとき液室および空気室内の圧力を高める一方、手を離して付勢力に基づき復帰するときそれらの液室および空気室内の圧力を低下するスパウトと、
そのスパウトの周囲に前記回動中心線と直交する方向に向けて設ける泡噴出用開口と、
その泡噴出用開口を塞ぐ閉位置と開放する開位置とに移動自在に前記スパウト内に設けるノズルと、
そのノズルを、前記スパウトを前記連続流または霧噴出位置としたとき前記閉位置とし、前記泡噴出位置としたとき前記開位置とするカム部材と、
前記スパウトを押し込んだときは開いて前記液室と前記スパウト内とを連通する一方、前記スパウトから手を離したときは閉じてその連通を遮断する第1の弁部と、
前記連続流または霧噴出位置で前記スパウトを押し込んだときは開いて前記空気室を外部と連通する一方、前記スパウトから手を離したときは閉じてその連通を遮断する第2の弁部と、
前記泡噴出位置で前記スパウトを押し込んだときは開いて前記空気室と前記泡噴出用開口との間を連通する一方、前記スパウトから手を離したときは閉じてその連通を遮断する第3の弁部と、
前記泡噴出用開口に通ずる通路に設ける網部材と、
を備えてなる、噴出器。 - 前記カム部材に、前記回動中心線とずらせて偏心軸部を設け、その偏心軸部をノズルホルダの基端に係合し、そのノズルホルダをスパウト内に、前記回動中心線と直交する方向に移動可能に配置し、その先端で前記ノズルを保持してなる、請求項1に記載の噴出器。
- 1つのシール弁に、前記第1の弁部と前記第2の弁部と前記第3の弁部とを設けてなる、請求項1に記載の噴出器。
- 前記第2の弁部に杆状突起を設け、前記スパウトを前記連続流または霧噴出位置としたとき該スパウトの肉部を前記杆状突起に対応する位置とし、前記泡噴出位置としたときそのスパウトの背部空洞を前記杆状突起に対応する位置としてなる、請求項1に記載の噴出器。
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