JPH1029513A - 車両用ブレーキ装置 - Google Patents

車両用ブレーキ装置

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JPH1029513A
JPH1029513A JP18509696A JP18509696A JPH1029513A JP H1029513 A JPH1029513 A JP H1029513A JP 18509696 A JP18509696 A JP 18509696A JP 18509696 A JP18509696 A JP 18509696A JP H1029513 A JPH1029513 A JP H1029513A
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JP
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brake
pressure
vehicle
wheel
braking force
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JP18509696A
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Shusuke Terao
秀典 寺尾
Mamoru Sawada
護 沢田
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Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アンチスキッド制御開始時の様に制動力が過
大な場合には、過大な制動力の状態であることを乗員に
知らせることができる車両用ブレーキ装置を提供するこ
と。 【解決手段】 ステッフ゜210にて、車輪速度Vwを算出し、
ステッフ゜220では、推定車体速度Vsを求め、ステッフ゜230で
は、車輪スリップ量Xsを算出する。ステッフ゜240では、ア
ンチスキッド制御中であるか否かを判定する。ステッフ゜250
では、ブレーキ操作が今の路面状態に対して過大か否
か、即ち制動力が過大か否かを、車輪スリップ量Xsが
基準値KXs以上であるか否かによって判断する。ステッフ
゜260では、減圧制御弁17を連通状態にして、M/C5
からW/C9に至る管路A1のブレーキ液をリザーバ1
5に逃がす。それによって、M/C圧及びW/C圧を低
減し、このM/C圧の変動によって、制動力が過大であ
ることを乗員に報知する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用のブレーキ
装置に関し、乗員のブレーキペダル操作によって制動力
が調節される車両用ブレーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両制動時の制御として、車
輪のスリップ状態を検出し、該車輪のスリップ状態が所
定以上となった場合(例えばスリップ率が基準値以上と
なった場合)に、そのスリップ状態を最適状態に制御す
るために、例えばホイールシリンダのブレーキ液圧を低
減して制動力を調節するいわゆるアンチスキッド制御が
知られている。
【0003】このアンチスキッド制御は、例えば車輪が
路面限界に達した場合やパニックブレーキ時などのよう
に、制動力が路面状態に対して過大であると判断された
場合に実行されるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記アンチ
スキッド制御は電子制御装置によって実行されるので、
所定のスリップ状態に達すると、自動的にブレーキ液圧
回路の電磁弁等が制御されてホイールシリンダのブレー
キ液圧が調節され、それによって、制動状態が大きく変
化するので、乗員にとっては、突然にアンチスキッド制
御に入るという印象がある。
【0005】つまり、乗員にとっては、アンチスキッド
制御に入る前は、ブレーキペダル操作によって車両の制
動状態を自身でコントロールしているという感覚がある
が、一旦アンチスキッド制御に入ると、乗員のブレーキ
ペダル操作とは無関係に制動状態が制御されるので、不
安感が生じるという問題がある。
【0006】そこで本発明では、例えばアンチスキッド
制御が開始される時の様に制動力が過大な場合には、そ
のこと(即ち現在の過大な制動力の状態)を乗員に対し
て知らせることができる車両用ブレーキ装置を提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の請求項1の発明では、運転者の踏力はブレーキペダル
からブレーキ液圧発生手段(例えばマスタシリンダ)に
伝達されて、ブレーキ液圧を発生する。このブレーキ液
圧は車輪制動力発生手段(例えばホイールシリンダ)に
加えられて、車輪の制動力が発生する。
【0008】特に本発明では、報知手段によって、車両
制動時に、ブレーキ液圧発生手段のブレーキ液圧を変動
させて、例えば車輪が路面限界に近づいているという様
な制動状態に関する情報を乗員に知らせている。従っ
て、例えば現在路面限界に近いことを知ることができる
ので、例えばアンチスキッド制御に入る前に、その情報
を事前に知ることができる。そのため、仮にアンチスキ
ッド制御に入って、ブレーキペダルによる操作ができな
くなった場合でも、安心してその状況に対処することが
できる。また、例えば現在路面限界に近いという情報を
得た場合には、ブレーキペダルを踏み込む力を緩めたり
することにより、乗員の操作にて制動状態をコントロー
ルすることも可能になる。
【0009】請求項2の発明では、車両の制動状態に関
する情報として、各車輪が(例えばアンチスキッド制御
に入る直前の)路面限界に達していることを示す情報が
挙げられる。尚、大きな踏力でブレーキペダルが踏み込
まれるパニックブレーキ時の情報も、前記車両の制動状
態に関する情報の1種であるが、これも、路面限界に関
する情報の一種である。
【0010】請求項3の発明では、判断手段によって、
車両制動時に、乗員のブレーキペダル操作が今の路面状
態に対して過大であると判断された場合には、報知手段
によって、ブレーキ液圧発生手段のブレーキ液圧を変動
させて、ブレーキペダル操作が過大であることを乗員に
知らせる。
【0011】従って、例えばアンチスキッド制御に入る
前に、ブレーキペダル操作が今の路面状態に対して過大
であることが乗員自身が分かるので、その後アンチスキ
ッド制御に入った場合でも、不安感が少なくて済む。ま
た、ブレーキペダル操作が過大であることが知らされた
場合に、ブレーキペダルを踏込む力を弱めることによっ
て、即ちアンチスキッド制御のような自動制御ではなく
乗員のコントロールによって、適切な制動力とすること
も可能である。
【0012】請求項4の発明では、車輪スリップ量に基
づいて、ブレーキペダル操作が今の路面状態に対して過
大であると判断することができる。つまり、車輪スリッ
プ量が大きい場合とは、車体速度に対して車輪速度が大
きく低減している状態(即ち車輪の回転が大きく抑制さ
れている状態)であるので、この様な場合に、ブレーキ
ペダル操作が今の路面状態に対して過大であると判断す
るのである。
【0013】請求項5の発明では、車輪スリップ積算値
に基づいて、ブレーキペダル操作が今の路面状態に対し
て過大であると判断することができる。つまり、車輪ス
リップ積算値とは、前記車輪スリップ量を積算したもの
であるので、前記請求項4と同様な理由にて、ブレーキ
ペダル操作が今の路面状態に対して過大であると判断す
るのである。尚、この車輪スリップ積算値を用いること
によって、前記車輪スリップ量を用いた場合より精密
に、ブレーキペダル操作が過大であるという判断を下す
ことができる。
【0014】請求項6の発明では、ブレーキ液圧発生手
段のブレーキ液圧に基づいて、ブレーキペダル操作が今
の路面状態に対して過大であると判断することができ
る。つまり、ブレーキ液圧発生手段のブレーキ液圧が大
きい場合とは、ブレーキペダルが大きく踏み込まれ、そ
れによって、車輪の回転が大きく抑制されている状態で
あるので、この様な場合に、ブレーキペダル操作が今の
路面状態に対して過大であると判断するのである。
【0015】請求項7の発明では、車輪制動力発生手段
のブレーキ液圧に基づいて、ブレーキペダル操作が今の
路面状態に対して過大であると判断することができる。
つまり、車輪制動力発生手段のブレーキ液圧が大きい場
合とは、前記請求項6と同様に、ブレーキペダルが大き
く踏込まれ、それによって、車輪の回転が大きく抑制さ
れている状態であるので、この様な場合に、ブレーキペ
ダル操作が今の路面状態に対して過大であると判断する
のである。
【0016】請求項8の発明では、報知手段として、ブ
レーキ液圧発生手段のブレーキ液圧を低減する手段を採
用できる。例えば、マスタシリンダに連通する管路から
ブレーキ液をリザーバに逃がす手段を採用できる。請求
項9の発明では、報知手段として、ブレーキ液圧発生手
段のブレーキ液圧を増加する手段を採用できる。例え
ば、マスタシリンダに連通する管路に高圧の液圧源(例
えばポンプやアキュムレータ)からブレーキ液を供給す
る手段を採用できる。
【0017】請求項10の発明では、報知手段の駆動時
には、ブレーキ液圧発生手段と車輪制動力発生手段とが
連通状態である。従って、この場合に、例えば、マスタ
シリンダとホイールシリンダとを連通する管路からブレ
ーキ液をリザーバに逃がすと、マスタシリンダ圧だけで
なくホイールシリンダ圧も低減することができる。それ
によって、丁度アンチスキッド制御における減圧制御と
同様に、ホイールシリンダ圧を低減することによって、
過大な制動力を低減して、制動性能を向上することがで
きる。
【0018】請求項11の発明では、乗員の踏力はブレ
ーキペダルからブレーキ液圧発生手段に伝達されて、ブ
レーキ液圧を発生する。このブレーキ液圧は第1の管路
を介して車輪制動力発生手段に加えられて、車輪の制動
力が発生する。そして、判断手段によって、車両制動時
に、乗員のブレーキペダル操作が今の路面状態対して過
大であると判断された場合には、第1の制御手段によっ
て、第2の管路に設けられた第1の調整弁を連通状態に
して、第1の管路内のブレーキ液を収容手段(例えばリ
ザーバ)に収容する。
【0019】つまり、本発明では、例えば、車両制動時
に、乗員のブレーキペダル操作が今の路面状態対して過
大であると判断された場合には、第1の調整弁を連通状
態にして第1の管路内のブレーキ液をリザーバに収容す
るので、マスタシリンダ及びホイールシリンダ内のブレ
ーキ液圧を低減することができる。それによって、乗員
に対して現在の制動状態(例えば路面限界に達しアンチ
スキッド制御に入る直前であること)を報知できるとと
もに、過大な制動力を低減して、通常のアンチスキッド
制御に入る前において、制動性能を向上することができ
る。
【0020】請求項12の発明では、第1の調整弁が連
通状態にされる場合には、第2の制御手段によって、第
2の調整弁を遮断状態にしている。この第2の調整弁が
遮断状態となるということは、例えば、マスタシリンダ
とホイールシリンダとの管路が遮断されることになるの
で、たとえ第1の調整弁が連通状態にされて、マスタシ
リンダ圧が低減した場合でも、ホイールシリンダ圧は低
減しないことになる。
【0021】従って、本発明は、例えば路面限界に至っ
たことは乗員に報知するが、ホイールシリンダ圧は維持
したい場合(例えばホイールシリンダ圧を精密に制御し
たい場合)に適用することができる。請求項13の発明
では、車輪制動力発生手段側が高圧側になるように配設
された比例制御弁を備えている。
【0022】従って、前記請求項12とほぼ同様に、た
とえ第1の調整弁が連通状態されて、例えばマスタシリ
ンダ圧が低減した場合でも、ホイールシリンダ圧はそれ
ほど低減しないことになる。よって、同様に、本発明
は、例えば路面限界は乗員に報知するが、ホイールシリ
ンダ圧は維持したい場合に適用することができる。
【0023】請求項14の発明では、収容手段からブレ
ーキ液を汲み出して第1の管路に供給する吸引供給手段
(例えばポンプ)を備えている。従って、例えばリザー
バが満杯になること(リザーバボトミング)が防止でき
るので、リザーバにブレーキ液を逃がす上述した制御を
いつでも行なうことが可能となる。
【0024】請求項15の発明では、車輪制動力発生手
段におけるブレーキ液圧を調整して、制動状態を最適に
保つアンチスキッド制御手段を備えている。このアンチ
スキッド制御は、条件が満たされれば自動的に開始さ
れ、その間は乗員のブレーキペダル操作はきかなくなっ
てしまうが、前記請求項1〜14の制御を行なうことに
よって、このアンチスキッド制御を行なう前に、路面限
界を知らせることができる。
【0025】つまり、乗員は、事前にアンチスキッド制
御が開始されることが分かるので、アンチスキッド制御
が開始された場合でも、不安感が生じることがない。ま
た、アンチスキッド制御の開始前に、乗員により適切な
ブレーキペダルの操作が行われる場合には、アンチスキ
ッド制御を開始しなくても済む場合があり、或は開始し
たとしても、その制御時間を低減することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の車両用ブレーキ装
置の好適な実施の形態を、例(実施例)を挙げて図面に
基づいて詳細に説明する。 (第1実施例)本実施例は、アンチスキッド制御を行な
うことが可能な前輪駆動の4輪車において、右前輪−左
後輪、左前輪−右後輪の各配管系統を備えるX配管の車
両に、本発明による車両用ブレーキ装置を適用した例で
ある。
【0027】a)まず、ブレーキ装置の基本構成を、図
1に示すブレーキ配管モデル図に基づいて説明する。
尚、ここでは、説明を簡略化するために、ある車輪(例
えば右前輪)例に挙げて説明する。図1において、車両
に制動力を加える際に運転者によって踏み込まれるブレ
ーキペダル1は、倍力装置3と接続されており、ブレー
キペダル1に加えられる踏力及びペダルストロークがこ
の倍力装置3に伝達される。
【0028】マスタシリンダ(M/C)5は、倍力装置
3によって倍力されたブレーキ液圧を、ブレーキ配管全
体に加えるものであり、このM/C5には、ブレーキ液
を貯溜するマスタリザーバ7を備えている。前記M/C
5にて発生したマスタシリンダ圧(M/C圧)は、M/
C5と、右前輪FRに配設されてこの車輪に制動力を加
えるホイールシリンダ(W/C)9と、図示しない左後
輪側のW/Cとを結ぶ第1の配管系統A内のブレーキ液
に伝達される。同様にM/C圧は、左前輪と右後輪とに
配設された各W/CとM/C5とを結ぶ第2の配管系統
にも伝達されるが、第1の配管系統Aと同様の構成を採
用できるため、詳述しない。
【0029】前記第1の配管系統Aの右前輪FR側のブ
レーキ配管の構成として、M/C5とW/C9とを連通
する管路A1と、管路A1を開閉制御する電磁弁(増圧
制御弁)11と、増圧制御弁11と並列に設けられたチ
ェック弁13と、増圧制御弁11とW/C9との間から
分岐してリザーバ15に至る管路A2と、管路A2を開
閉制御する電磁弁(減圧制御弁=調整弁)17と、リザ
ーバ15から増圧制御弁11及び減圧制御弁17を迂回
してM/C5に至る管路A3と、管路A3に設けられた
チェック弁19とを備えている。尚、第1の配管系統A
における右後輪のブレーキ配管に関しては、前記右前輪
FRと同様であるので、その説明は省略する。
【0030】上述したブレーキ配管では、右前輪FRに
対してアンチスキッド制御を行なう場合には、増圧制御
弁11及び減圧制御弁17の開閉制御により、W/C圧
を周知の増圧、保持又は減圧の状態に設定して制動力を
調節する。特に、本実施例では、後述するように、M/
C圧を低減することによって路面限界を報知する制御
(以下報知制御と称す)が行われるが、その場合は、増
圧制御弁11が連通状態(オフ)において、減圧制御弁
17を連通状態(オン)にする制御が行われる。
【0031】b)次に、本実施例の電気的構成を説明す
る。前記アンチスキッド制御及び報知制御等は、図2に
示す電子制御装置(ECU)20によって行われる。こ
のECU20は、周知のCPU20a、ROM20b、
RAM20c、入出力部20d、及びバスライン20e
等を備えたマイクロコンピュータとして構成されてい
る。
【0032】前記入出力部20dには、ブレーキペダル
1が踏み込まれたことを検出するブレーキスイッチ2
1、各車輪毎の車輪速度を検出する車輪速度センサ2
3、M/C圧を検出するM/C圧センサ35、各車輪毎
のW/C圧を検出するW/C圧センサ37が接続されて
いる。また、入出力部20dには、増圧制御弁11及び
減圧制御弁17が接続されている。
【0033】c)次に、このECU20にて行われる制
御処理について説明する。 まず、図3のフローチャートに基づいて、アンチスキ
ッド制御を開始する制御処理を説明する。図3のステッ
プ100にて、フラグをクリアする等の周知の状態初期
設定の処理を行なう。
【0034】続くステップ110では、各車輪の車輪速
度センサ23からの信号に基づいて、各車輪の車輪速度
Vwを算出する。続くステップ120では、例えば各車
輪速度Vwのうちの最大のものに基づいて、所定のガー
ドをかけて推定車体速度Vsを求める。
【0035】続くステップ130では、推定車体速度V
sと各車輪速度Vwとに基づいて、下記式(1)より、
各車輪毎にスリップ率Sを算出する。 S=(Vs−Vw)/Vs …(1) 続くステップ140では、ブレーキスイッチ31がオン
か否か、即ちブレーキペダル1が踏み込まれたか否かを
判定する。ここで、肯定判断されるとステップ150に
進み、一方否定判断されると一旦本処理を終了する。
【0036】ステップ150では、制御対象となる車輪
におけるスリップ率Sが、所定値以上か否か、即ちアン
チスキッド制御を行なうべき状態か否かを判定する。こ
こで、肯定判断されるとステップ160に進み、一方否
定判断されると一旦本処理を終了する。
【0037】ステップ160では、アンチスキッド制御
を開始する条件が満たされたので、アンチスキッド制御
中であることを示すフラグABSFを1にセットする。
続くステップ170では、増圧制御弁11や減圧制御弁
17を駆動してW/C圧を制御する周知のアンチスキッ
ド制御を行ない、一旦本処理を終了する。
【0038】次に、本実施例の要部である報知制御に
ついて、図4のフローチャートに基づいて説明する。こ
こでは、車輪スリップ量Xsに基づいて報知制御を行な
う例について説明する。図4のステップ200にて、周
知の状態初期設定の処理を行なう。
【0039】続くステップ210にて、各車輪の車輪速
度センサ23からの信号に基づいて、各車輪の車輪速度
Vwを算出する。尚、この車輪速度Vwは、前記ステッ
プ110にて求めたものをそのまま使用してもよい。続
くステップ220では、例えば各車輪速度Vwのうちの
最大のものに基づいて、所定のガードをかけて推定車体
速度Vsを求める。尚、この推定車体速度Vsは、前記
ステップ120にて求めたものをそのまま使用してもよ
い。
【0040】続くステップ230では、推定車体速度V
sと各車輪速度Vwとに基づいて、下記式(2)より、
各車輪毎に車輪スリップ量Xsを算出する。 Xs=(Vs−Vw) …(2) 続くステップ240では、現在アンチスキッド制御中で
あるか否かを、前記フラグABSFが1であるか否かに
よって判定し、ここで、アンチスキッド制御中であると
判断されると前記ステップ210に戻り、一方そうでは
ないと判断されるとステップ250に進む。
【0041】ステップ250では、ブレーキペダル操作
が今の路面状態に対して過大か否か、即ち制動力が過大
で路面限界に近づいているか否かを、前記ステップ23
0で求めた車輪スリップ量Xsが所定の基準値KXs以
上であるか否かによって判断する。ここで、制動力が過
大であると判断されるとステップ260に進み、一方そ
うではないと判断されると前記ステップ210に戻る。
【0042】尚、この基準値KXsは、アンチスキッド
制御が開始される前に報知制御が開始される様な値に設
定されている。ステップ260では、前記ステップ25
0にて、車輪のスリップの程度が大きく制動力が過大で
あると判断されたので、減圧制御弁17を連通状態にし
て、M/C5からW/C9に至る管路A1のブレーキ液
をリザーバ15に逃がし、それによって、M/C圧及び
W/C圧を低減して、前記ステップ210に戻る。
【0043】従って、このM/C圧の低減というブレー
キ液圧の変動が、ブレーキペダル1を介して乗員に伝え
られるので、制動力が過大であること、即ち現在路面限
界に近づいており、間もなくアンチスキッド制御が開始
されることが、乗員に報知されることになる。
【0044】また、この減圧制御弁17を連通状態とす
る制御時には、増圧制御弁11は駆動されておらず、M
/C5とW/C9とは連通状態のままであるので、減圧
制御弁17による管路A1のブレーキ液圧の減圧は、M
/C圧の減圧となるだけでなくW/C圧の減圧ともな
る。
【0045】尚、減圧制御弁11は、所定の期間経過後
に遮断されるが、報知制御後にアンチスキッド制御が開
始される場合は、アンチスキッド制御の状態に応じて引
き続いて制御される。d)次に、前記報知制御による油
圧の変動等の動作を、図5の説明図に基づいて説明す
る。
【0046】図5に示す様に、あるタイミング(時点t
1)でブレーキペダル1が踏み込まれると、車輪にブレ
ーキがかけられて徐々に車輪速度Vwが低下し、それに
よって、徐々に車輪スリップ量Xsが増大する。そし
て、車輪スリップ量Xsが基準値KXsを上回ると(時
点t2)、増圧制御弁11は連通状態のままで減圧制御
弁17のみが駆動されて連通状態とされるので、管路A
1におけるブレーキ液がリザーバ15に流出して、M/
C圧だけでなくW/C圧も低減する。
【0047】このM/C圧の低減は、ブレーキペダル1
に対してブレーキ液圧の変動として伝えられるので、乗
員はこのブレーキ液圧の変動から、当該車輪が路面限界
に近づいていることを知ることができる。特に、本実施
例では、アンチスキッド制御の開始タイミングは、前記
時点t2の後の時点t3となる様に判定の基準値KXsが
設定されているので、乗員はアンチスキッド制御の開始
前に、アンチスキッド制御に入ることを知ることができ
る。
【0048】この様に、本実施例では、各車輪の車輪ス
リップ量Xsを求め、この車輪スリップ量Xsが基準値
KXs以上となった場合(制動力が過大である場合)
に、減圧制御弁17を駆動して、M/C5とW/C9と
を連通する管路A1からブレーキ液をリザーバ15に逃
がしている。
【0049】従って、制動力が過大である場合には、そ
のことを速やかに乗員に報知することができるので、そ
の報知によって、乗員は適切な対応をとることができ
る。例えば、乗員のブレーキペダル操作によって制動力
を低下させることにより、(場合によっては)アンチス
キッド制御に入ることなく、車両を乗員のコントロール
下におくことが可能となる。
【0050】特に、本実施例では、アンチスキッド制御
に入る直前にて、路面限界に近づいていることを報知す
る報知制御を行なっているので、アンチスキッド制御に
入ることを事前に知ることができ、乗員の不安感が低減
するという利点がある。また、本実施例では、M/C5
とW/C9とを連通する管路A1からブレーキ液をリザ
ーバ15に逃がしているので、M/C圧の低減による路
面限界の報知と、W/C圧の低減による過大な制動力の
低減を同時に実現することができる。
【0051】尚、本実施例の応用例としては、下記の場
合がある。 (1)例えば本実施例では、アンチスキッド制御中である
か否かを判定したが、このアンチスキッド制御の判定を
行わずに、つまり、アンチスキッド制御とは別個に、報
知制御の判定を行なって、報知制御を実施してもよい。
【0052】(2)また、本実施例のブレーキ配管に、更
に、図6に示す様に、リザーバ15からM/C5側にブ
レーキ液を汲み上げるポンプ31を加えてもよい。尚、
ポンプ25の上流側及び下流側にチェック弁33,35
を設ける。このブレーキ配管の場合には、リザーバ15
にある程度ブレーキ液が満たされた場合には、ポンプ2
5を駆動してリザーバ15からブレーキ液を汲み上げる
ことができるので、リザーバボトミングを防止でき、上
述した減圧制御弁17による報知制御を何度も実行する
ことができる。 (第2実施例)次に、第2実施例について説明する。
【0053】本実施例は、前記第1実施例とは、W/C
圧を保持する電磁弁を設けた点が大きく異なる。尚、前
記第1実施例と同様な部分の説明は省略又は簡略化し、
ハード構成において同じものは同一番号を使用する。 a)図7に示す様に、本実施例のブレーキ配管の第1の
配管系統Aにおいて、右前輪FR側には、前記第1実施
例と同様に、管路A1,A2,A3、W/C9、増圧制
御弁11、減圧制御弁17、リザーバ15、チェック弁
19が設けられている。特に本実施例では、管路A2の
分岐点B1とW/C9との間の管路A1aには、該管路
A1aを開閉制御する電磁弁(保持制御弁)41と、保
持制御弁41と並列に設けられたチェック弁43とが設
けられている。
【0054】この保持制御弁41は、M/C圧の変動に
もかかわらずW/C圧を保持するための電磁弁であり、
本実施例においては、後述するように、報知制御の場合
には、増圧制御弁11が連通状態(オフ)のままで、保
持制御弁41を遮断状態とし、W/C圧を保持して、減
圧制御弁17を連通状態とする制御が行われる。
【0055】b)次に、本実施例の報知制御について、
図8のフローチャートに基づいて説明する。ここでは、
車輪スリップ積算値AXsを報知制御の判断基準に用い
た例を説明する。図8のステップ300にて、周知の状
態初期設定の処理を行なう。
【0056】続くステップ310にて、各車輪の車輪速
度センサ23からの信号に基づいて、各車輪の車輪速度
Vwを算出する。続くステップ320では、例えば各車
輪速度Vwのうちの最大のものに基づいて、所定のガー
ドをかけて推定車体速度Vsを求める。
【0057】続くステップ330では、推定車体速度V
sと各車輪速度Vwとに基づいて、前記式(2)より、
各車輪毎に車輪スリップ量Xsを算出する。続くステッ
プ340では、車輪スリップ量Xsを積算し、(ブレー
キスイッチ21がオンとなってからの)車輪スリップ積
算値AXsを算出する。
【0058】続くステップ350では、現在アンチスキ
ッド制御中であるか否かを、前記フラグABSFが1で
あるか否かによって判定し、ここで肯定判断されると前
記ステップ310に戻り、一方否定判断されるとステッ
プ360に進む。ステップ360では、前記車輪スリッ
プ積算値AXsが、制動力が過大であることを示す所定
の基準値KAXs以上か否かを判定する。ここで肯定判
断されるとステップ370に進み、一方否定判断される
と前記ステップ310に戻る。
【0059】ステップ370では、前記ステップ360
にて、車輪のスリップの程度が大きく制動力が過大であ
ると判断されたので、報知制御によるM/C圧の変動を
W/C9に伝えないために、保持制御弁41を駆動して
W/C9に至る管路A1aを遮断する。
【0060】続くステップ380では、減圧制御弁17
を連通状態にする。これにより、M/C5から増圧制御
弁11及び減圧制御弁17を介してリザーバ15に至る
管路を連通状態とすることができる。つまり、減圧制御
弁17を連通状態とする場合には、増圧制御弁11はオ
フされているので、M/C5とリザーバ15とは連通状
態となり、M/C5側のブレーキ液は、リザーバ15に
流出してM/C圧は低減することになる。このとき、保
持制御弁41はオンされて管路A1aは遮断されている
ので、W/C圧はそのまま保持される。従って、減圧制
御弁17によるブレーキ液圧の減圧は、M/C圧のみの
減圧となり、その減圧によるブレーキ液圧の変動がブレ
ーキペダル1を介して、路面限界の情報として乗員に報
知される。
【0061】この様に、本実施例では、各車輪の車輪ス
リップ積算値AXsを求め、この車輪スリップ積算値A
Xsが基準値KAXs以上となった場合に、減圧制御弁
17及び保持制御弁41を駆動して、W/C圧を保持し
た状態でM/C5側からブレーキ液をリザーバ15に逃
がしている。
【0062】従って、制動力が過大である場合には、前
記第1実施例と同様に、制動力が過大で路面限界に近づ
いていることを乗員に報知することができるので、その
報知によって乗員は適切な対応をとることができる。ま
た、アンチスキッド制御に入る前にその情報が得られる
ので、安心感が得られる。
【0063】特に本実施例では、報知制御の判断基準と
して、車輪スリップ積算値AXsを採用しているので、
車輪スリップ量Xsを採用した場合と比較して、その精
度が高いという利点がある。また、W/C圧を保持する
制御を行なっているので、W/C圧に全く影響を与える
ことなくM/C圧の変動による報知制御を行なうことが
でき、W/C圧のみを独自に精密に制御する場合に好適
である。
【0064】尚、本実施例の応用例としては、下記の場
合がある。 (1)本実施例では、アンチスキッド制御中であるか否か
を判定したが、このアンチスキッド制御の判定を行わず
に、報知制御の判定を行なって、報知制御を実施しても
よい。
【0065】(2)また、本実施例のブレーキ配管に、更
に、図9に示す様に、リザーバ15からM/C5側にブ
レーキ液を汲み上げるポンプ45を加えてもよい。尚、
ポンプ45の上流側及び下流側にチェック弁47,49
を設ける。この場合には、リザーバボトミングを防止し
て、報知制御を長期間行なうことができる。 (第3実施例)次に、第3実施例について説明する。
【0066】本実施例は、前記第1実施例とは、アンチ
スキッド制御を行わない点が大きく異なる。尚、前記第
1実施例と同様な部分の説明は省略又は簡略化し、ハー
ド構成において同じものは同一番号を使用する。 a)図10に示す様に、本実施例のブレーキ配管の第1
の配管系統Aにおいて、右前輪FR側には、前記実施例
と同様に、管路A1,A2,A3、W/C9、リザーバ
15、減圧制御弁17、チェック弁19が設けられてい
るが、本実施例では、アンチスキッド制御を行わないの
で、上述した増圧制御弁を備えていない。
【0067】本実施例では、後述するように、M/C圧
を低減することによって路面限界に近づいたことを報知
する報知制御が行われるが、その場合は、減圧制御弁1
7を連通状態にする制御が行われる。 b)次に、本実施例の報知制御について、図11のフロ
ーチャートに基づいて説明する。ここでは、M/C圧P
Mに基づいて、報知制御を行なう例について説明する。
【0068】図11のステップ400にて、周知の状態
初期設定の処理を行なう。続くステップ410にて、M
/C圧センサ25からの信号に基づいて、M/C圧PM
を求める。続くステップ420では、M/C圧PMが、
制動力が過大であることを示す所定の基準値KPM以上
か否かを判定する。ここで、制動力が過大であると判断
されるとステップ430に進み、一方そうではないと判
断されると前記ステップ410に戻る。
【0069】この場合、一般にM/CPMが過大である
か否かは、路面状態に応じて異なるので、路面状態応じ
て基準値KPMを切り換えることが望ましい。例えば路
面μが大きい場合には、M/C圧PMが高くてもスリッ
プの程度が少ないと考えられるので、基準値KPMを大
きくし、逆に路面μが小さい場合は、基準値KPMを小
さくする。尚、路面μは、例えば制動時における車輪ス
リップ量Xsの大きさから周知の方法により求めること
ができる。
【0070】ステップ430では、M/C圧PMが大き
く制動力が過大であると判断されたので、減圧制御弁1
7を連通状態にして、M/C5からW/C9に至る管路
A1のブレーキ液をリザーバ15に逃がし、それによっ
て、M/C圧及びW/C圧を低減して、前記ステップ4
10に戻る。
【0071】この様に、本実施例では、M/C圧PMを
求め、このM/C圧PMが基準値KPM以上となった場合
に、減圧制御弁17を駆動して、管路A1からブレーキ
液をリザーバ15に逃がし、これによって、M/C圧P
Mを低減して変動させている。
【0072】従って、制動力が過大である場合には、前
記第1実施例と同様に、M/C圧PMの変動によって路
面限界に近づいたことを乗員に報知することができるの
で、その報知によって、乗員は車輪ロックに至る前に適
切な対応をとることが可能となる。
【0073】尚、本実施例のブレーキ配管に、更に、図
12に示す様に、リザーバ15からM/C5側にブレー
キ液を汲み上げるポンプ51を加えてもよい。また、ポ
ンプ51の上流側及び下流側にチェック弁53,55を
設ける。この場合には、リザーバボトミングを防止し
て、報知制御を長期間行なうことができる。 (第4実施例)次に、第4実施例について説明する。
【0074】本実施例は、前記第3実施例とは、W/C
圧を保持する電磁弁を設けた点が大きく異なる。尚、前
記第3実施例と同様な部分の説明は省略又は簡略化し、
ハード構成において同じものは同一番号を使用する。 a)図13に示す様に、本実施例のブレーキ配管の第1
の配管系統Aにおいて、右前輪FR側には、前記第3実
施例と同様に、管路A1,A2,A3,W/C9、リザ
ーバ15、減圧制御弁17、チェック弁19が設けられ
ている。特に本実施例では、管路A2の分岐点B1とW
/C9との間の管路A1aには、該管路A1aを開閉制
御する保持制御弁41と、保持制御弁41と並列に設け
られたチェック弁43とが設けられている。
【0075】この保持制御弁41は、M/C圧の変動に
もかかわらずW/C圧を保持するための電磁弁であり、
本実施例においては、後述するように、報知制御の場合
には、保持制御弁41を遮断状態とし、W/C圧を保持
して、減圧制御弁17を連通状態とする制御が行われ
る。
【0076】b)次に、本実施例の報知制御について、
図14のフローチャートに基づいて説明する。ここで
は、W/C圧PWを報知制御の判断基準に用いた例を説
明する。 図14のステップ500にて、周知の状態初
期設定の処理を行なう。続くステップ510にて、W/
C圧センサ27からの信号に基づいて、各車輪のW/C
圧PWを求める。
【0077】続くステップ520では、各車輪のW/C
圧PWが、制動力が過大であることを示す所定の基準値
KPW以上か否かを判定する。ここで、制動力が過大で
あると判断されるとステップ530に進み、一方そうで
はないと判断されると前記ステップ510に戻る。
【0078】この場合、一般にW/CPWが過大である
か否かは、路面状態に応じて異なるので、路面状態応じ
て基準値KPWを切り換えることが望ましい。例えば路
面μが大きい場合には、W/C圧PWが高くてもスリッ
プの程度が少ないと考えられるので、基準値KPWを大
きくし、逆に路面μが小さい場合には、基準値KPWを
小さくする。
【0079】ステップ530では、W/C圧PWが大き
く制動力が過大であると判断されたので、報知制御によ
るM/C圧の変動をW/C9に伝えないために、保持制
御弁41を駆動してW/C9に至る管路A1aを遮断す
る。続くステップ540では、減圧制御弁17を連通状
態にする。これにより、M/C5から減圧制御弁17を
介してリザーバ15に至る管路を連通状態とすることが
できる。
【0080】つまり、減圧制御弁17を連通状態とする
ことにより、M/C5とリザーバ15とは連通状態とな
り、M/C5側のブレーキ液は、リザーバ15に流出し
てM/C圧は低減することになる。このとき、保持制御
弁41はオンされて管路A1aは遮断状態となっている
ので、W/C圧PWはそのまま保持される。従って、減
圧制御弁17によるブレーキ液圧の減圧は、M/C圧の
みの減圧となり、その減圧によるブレーキ液圧の変動が
ブレーキペダル1を介して、路面限界の情報として乗員
に報知される。
【0081】この様に、本実施例では、W/C圧PWを
求め、このW/C圧PWが基準値KPW以上となった場合
に、(保持制御弁41が遮断状態にて)減圧制御弁17
を駆動して、M/C5側に連通する管路A1からブレー
キ液をリザーバ15に逃がし、これによって、M/C圧
を変動させている。
【0082】従って、制動力が過大である場合には、前
記第3実施例と同様に、M/C圧の変動によって路面限
界に近づいたことを乗員に報知することができるので、
その報知によって、乗員は車輪ロックに至る前に適切な
対応をとることができる。また、保持制御弁41を遮断
状態とすることにより、M/C圧の変動をW/C9側に
伝えないので、W/C圧を精密に制御することができ
る。尚、本実施例のブレーキ配管に、更に、図15に示
す様に、リザーバ15からM/C5側にブレーキ液を汲
み上げるポンプ61を加えてもよい。尚、ポンプ61の
上流側及び下流側にチェック弁63,65を設ける。こ
の場合には、リザーバボトミングを防止して、報知制御
を長期間行なうことができる。
【0083】尚、本発明は前記実施例に限定されるもの
ではなく、本発明の範囲内の各種の態様にて実施できる
ことは勿論である。 (1)例えば第2,第4実施例における保持制御弁41
及びチェック弁43の構成に変えて、比例制御弁の構成
を採用できる。
【0084】具体的には、例えば第4実施例を例に挙げ
て説明すると、図16に示す様に、比例制御弁(PV)
61の高圧側をW/C9側となる様に、管路A1aに比
例制御弁61を配置する。この比例制御弁61は、周知
の後輪側の先行ロックを防止するために使用されるもの
と同様なものである。従って、M/C圧が低減された場
合には、M/C圧と比例してW/C圧が変化するが、M
/C圧の変動よりはW/C圧の変動量が少ないので、M
/C圧の変動の影響をW/C圧に及ぼしにくいという利
点がある。
【0085】(2)前記第1〜第4実施例では、M/C
圧を減圧することにより、路面限界に近づいたことを乗
員に報知したが、これに代えて、例えば増圧源(例えば
ポンプやアキュムレータ)から高圧のブレーキ液をM/
C側に供給することによってM/C圧を増圧し、このM
/C圧の変動によって路面限界に近づいたことを乗員に
報知してもよい。
【0086】(3)前記第1,第2実施例では、アンチ
スキッド制御を開始する直前にて、その旨(制動力が過
大で路面限界に近づいており、間もなくアンチスキッド
制御に入ること)を乗員に報知したが、例えば旋回時
に、同様にして、ある車輪が路面限界に近づいたことを
報知してもよい。
【0087】(4)また、制御対象輪が路面限界に近傍
の車輪制動力を受けているか否かを判断する際に、車輪
減速度を用いる様にしてもよい。例えば、車輪減速度の
推移を観察し、急激な車輪減速度変化が発生したら、こ
の車輪のμピーク付近であると判断し、報知制御を行な
う様にしてもよい。また、単に、車輪減速度が所定値以
上になったか否かによって路面限界を判断し、報知制御
を行なってもよい。
【0088】この様に、車輪挙動を表す車輪減速度を用
いて路面限界を判断すれば、例えば(正確な算出が難し
い)車体速度を用いるスリップ率による路面状態の判断
よりも、簡単且つ正確に路面状態を判断できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例のブレーキ配管モデル図である。
【図2】 第1実施例の電気的構成を示すブロック図で
ある。
【図3】 第1実施例のアンチスキッド制御処理を示す
フローチャートである。
【図4】 第1実施例の報知制御処理を示すフローチャ
ートである。
【図5】 第1実施例の制御による動作を示す説明図で
ある。
【図6】 第1実施例の他の例を示すブレーキ配管モデ
ル図である。
【図7】 第2実施例のブレーキ配管モデル図である。
【図8】 第2実施例の報知制御処理を示すフローチャ
ートである。
【図9】 第2実施例の他の例を示すブレーキ配管モデ
ル図である。
【図10】 第3実施例のブレーキ配管モデル図であ
る。
【図11】 第3実施例の報知制御処理を示すフローチ
ャートである。
【図12】 第3実施例の他の例を示すブレーキ配管モ
デル図である。
【図13】 第4実施例のブレーキ配管モデル図であ
る。
【図14】 第4実施例の報知制御処理を示すフローチ
ャートである。
【図15】 第4実施例の他の例を示すブレーキ配管モ
デル図である。
【図16】 比例制御弁を用いたの他の例を示すブレー
キ配管モデル図である。
【符号の説明】
1…ブレーキペダル 5…マスタシリンダ(M/C) 9…ホイールシリンダ(W/C) 11…増圧制御弁 15…リザーバ 17…減圧制御弁 20…電子制御装置(ECU) 21…ブレーキスイッチ 23…車輪速度センサ 31,45,51,61…ポンプ 41…保持制御弁 71…比例制御弁 A…第1の配管系統 A1,A2,A3,A1a…管路 B1…分岐点

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両制動時に、乗員に操作されるブレー
    キペダルと、 該ブレーキペダルの操作に応じたブレーキ液圧を発生す
    るブレーキ液圧発生手段と、 該ブレーキ液圧発生手段からのブレーキ液圧が伝達され
    て、車輪に制動力を発生する車輪制動力発生手段と、 前記車両制動時に、前記ブレーキ液圧発生手段のブレー
    キ液圧を変動させて、車両の制動状態に関する情報を乗
    員に知らせる報知手段と、 を備えたことを特徴とする車両用ブレーキ装置。
  2. 【請求項2】 前記車両の制動状態に関する情報が、路
    面限界に関する情報であることを特徴とする前記請求項
    1記載の車両用ブレーキ装置。
  3. 【請求項3】 前記車両制動時に、前記乗員のブレーキ
    ペダル操作が今の路面状態に対して過大であるか否かを
    判断する判断手段と、 該判断手段によって、前記乗員のブレーキペダル操作が
    今の路面状態に対して過大であると判断された場合に
    は、前記ブレーキ液圧発生手段のブレーキ液圧を変動さ
    せて、前記ブレーキペダル操作が過大であるという情報
    を乗員に知らせる報知手段と、 を備えたことを特徴とする前記請求項1又は2記載の車
    両用ブレーキ装置。
  4. 【請求項4】 前記判断手段による判断が、車輪スリッ
    プ量に基づいて行われることを特徴とする前記請求項3
    記載の車両用ブレーキ装置。
  5. 【請求項5】 前記判断手段による判断が、車輪スリッ
    プ積算値に基づいて行われることを特徴とする前記請求
    項3記載の車両用ブレーキ装置。
  6. 【請求項6】 前記判断手段による判断が、前記ブレー
    キ液圧発生手段のブレーキ液圧に基づいて行われること
    を特徴とする前記請求項2又は3記載の車両用ブレーキ
    装置。
  7. 【請求項7】 前記判断手段による判断が、前記車輪制
    動力発生手段のブレーキ液圧に基づいて行われることを
    特徴とする前記請求項3記載の車両用ブレーキ装置。
  8. 【請求項8】 前記報知手段が、前記ブレーキ液圧発生
    手段のブレーキ液圧を低減する手段であることを特徴と
    する前記請求項1〜7のいずれか記載の車両用ブレーキ
    装置。
  9. 【請求項9】 前記報知手段が、前記ブレーキ液圧発生
    手段のブレーキ液圧を増加する手段であることを特徴と
    する前記請求項1〜7のいずれか記載の車両用ブレーキ
    装置。
  10. 【請求項10】 前記報知手段の駆動時には、前記ブレ
    ーキ液圧発生手段と車輪制動力発生手段とが連通状態で
    あることを特徴とする前記請求項1〜9のいずれか記載
    の車両用ブレーキ装置。
  11. 【請求項11】 車両制動時に、乗員に操作されるブレ
    ーキペダルと、 該ブレーキペダルの操作に応じたブレーキ液圧を発生す
    るブレーキ液圧発生手段と、 該ブレーキ液圧発生手段からのブレーキ液圧が伝達され
    て、車輪に制動力を発生する車輪制動力発生手段と、 前記ブレーキ液圧発生手段と前記車輪制動力発生手段と
    を連通する第1の管路と、 該第1の管路内のブレーキ液を収容可能な収容手段と、 ー端が前記第1の管路に接続されるとともに、他端が前
    記収容手段に接続される第2の管路と、 該第2の管路に配設されて、当該第2の管路の連通・遮
    断を調整する第1の調整弁と、 前記車両制動時に、前記乗員のブレーキペダル操作が今
    の路面状態対して過大であるか否かを判断する判断手段
    と、 該判断手段によって、前記乗員のブレーキペダル操作が
    今の路面状態対して過大であると判断された場合には、
    前記第1の調整弁を連通状態にする第1の制御手段と、 を備えたことを特徴とする車両用ブレーキ装置。
  12. 【請求項12】 前記第2の管路が前記第1の管路から
    分岐する分岐点と、前記車輪制動力発生手段との間の管
    路に設けられて、当該管路の連通・遮断を調整する第2
    の調整弁と、 前記第1の調整弁が連通状態にされる場合には、前記第
    2の調整弁を遮断状態にする第2の制御手段と、 を備えたことを特徴とする前記請求項11記載の車両用
    ブレーキ装置。
  13. 【請求項13】 前記第2の管路が前記第1の管路から
    分岐する分岐点と、前記車輪制動力発生手段との間の管
    路に、該車輪制動力発生手段側が高圧側になるように配
    設された比例制御弁を備えたことを特徴とする前記請求
    項11記載の車両用ブレーキ装置。
  14. 【請求項14】 前記収容手段からブレーキ液を汲み出
    して前記第1の管路に供給する吸引供給手段を備えたこ
    とを特徴とする前記請求項11〜13のいずれか記載の
    車両用ブレーキ装置。
  15. 【請求項15】 更に、前記車輪制動力発生手段におけ
    るブレーキ液圧を調整して、制動状態を最適に保つアン
    チスキッド制御手段を備えたことを特徴とする前記請求
    項1〜14のいずれか記載の車両用ブレーキ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008192125A (ja) * 2007-01-12 2008-08-21 Honda Motor Co Ltd 車両の走行安全装置

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JP2008192125A (ja) * 2007-01-12 2008-08-21 Honda Motor Co Ltd 車両の走行安全装置

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