JPH10294133A - メンテナンスを必要としないニッケル−金属水素化物蓄電池の充電方法 - Google Patents

メンテナンスを必要としないニッケル−金属水素化物蓄電池の充電方法

Info

Publication number
JPH10294133A
JPH10294133A JP10050994A JP5099498A JPH10294133A JP H10294133 A JPH10294133 A JP H10294133A JP 10050994 A JP10050994 A JP 10050994A JP 5099498 A JP5099498 A JP 5099498A JP H10294133 A JPH10294133 A JP H10294133A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
charging
battery
stage
storage battery
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10050994A
Other languages
English (en)
Inventor
Thierry Berlureau
チエリー・ベルリユロ
Jean-Louis Liska
ジヤン−ルイ・リスカ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Alcatel Lucent SAS
Original Assignee
Alcatel Alsthom Compagnie Generale dElectricite
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Alcatel Alsthom Compagnie Generale dElectricite filed Critical Alcatel Alsthom Compagnie Generale dElectricite
Publication of JPH10294133A publication Critical patent/JPH10294133A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02JCIRCUIT ARRANGEMENTS OR SYSTEMS FOR SUPPLYING OR DISTRIBUTING ELECTRIC POWER; SYSTEMS FOR STORING ELECTRIC ENERGY
    • H02J7/00Circuit arrangements for charging or depolarising batteries or for supplying loads from batteries
    • H02J7/007Regulation of charging or discharging current or voltage
    • H02J7/0071Regulation of charging or discharging current or voltage with a programmable schedule
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02JCIRCUIT ARRANGEMENTS OR SYSTEMS FOR SUPPLYING OR DISTRIBUTING ELECTRIC POWER; SYSTEMS FOR STORING ELECTRIC ENERGY
    • H02J7/00Circuit arrangements for charging or depolarising batteries or for supplying loads from batteries
    • H02J7/007Regulation of charging or discharging current or voltage
    • H02J7/007188Regulation of charging or discharging current or voltage the charge cycle being controlled or terminated in response to non-electric parameters
    • H02J7/007192Regulation of charging or discharging current or voltage the charge cycle being controlled or terminated in response to non-electric parameters in response to temperature
    • H02J7/007194Regulation of charging or discharging current or voltage the charge cycle being controlled or terminated in response to non-electric parameters in response to temperature of the battery

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Charge And Discharge Circuits For Batteries Or The Like (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 メンテナンスを必要としない工業用Ni−M
H蓄電池の適切な充電率の充電方法を提供する。 【解決手段】 Ic/10からIc/2の間の一定電流I
1の第一段階と、Ic/50からIc/10の間の一定電
流I2の第二段階とを組み合わせで含み、時間に対する
前記温度の導関数が、前記第一段階から前記第二段階へ
の移行時の温度に応じて変化するしきい値に達したとき
前記移行が行われる、メンテナンスを必要としない工業
用Ni−MH蓄電池の充電方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、メンテナンスを必
要としないニッケル−金属水素化物Ni−MH蓄電池の
充電方法に関する。これらの蓄電池は通常、とくに、地
上および航空の分野の乗り物に装備される大容量(10
Ahから200Ah)バッテリの形態で取り付けられ
る。
【0002】
【従来の技術】現在市販されているアルカリ電解液蓄電
池は、通常動作時、大気とのガス交換が可能な「開放」
型(「工業用」とも呼ばれる)か、外気との交換がない
「密閉」型(「携帯型」とも呼ばれる)のいずれかであ
る。「密閉」型蓄電池の大部分は主に携帯機器に内蔵す
るためのものであり、従って小型で容量が小さい。「開
放」型蓄電池は通常、多角形であり、容量が大きく、内
圧が低い。この種の蓄電池は、大気との接触を原因とす
る電解および蒸発による損失のため、電解液の水位を定
期的に調節しなければならない。「開放」型蓄電池のユ
ーザの要求増大を受けて、外部との交換を低減すること
によりメンテナンスを必要としない工業用蓄電池が開発
された。
【0003】現在開発が進んでいるNi−MH対は高い
性能を有するが、十分な寿命を確保するためには、これ
らの蓄電池の過充電現象を厳しく制限する必要があるこ
とがわかった。たとえば、電気自動車の駆動用として使
用する場合、少なくとも1500回の充電/放電サイク
ルの寿命が必要である。Ni−MHバッテリーの性能水
準は、高い過充電係数をともなわずに最大充電状態を実
現することができる、使用する充電方法にかかってい
る。
【0004】メンテナンスを必要としないアルカリ電解
液蓄電池の充電は、二つの段階から成る。第一段階、す
なわち本来の意味での充電の段階は、電極の活物質の酸
化還元に相当する。Ni−MH蓄電池の場合、これは軽
度の発熱反応であり、反応が起こる時、ガスは発生しな
い。正の電極の活物質がすべて変換されてしまうと、蓄
電池は、過充電と呼ばれる第二段階に入る。この段階
中、正の電極上で酸素が発生する。負の電極側での酸素
の電気化学還元、すなわち「再結合」により、一方で
は、温度が上昇し(発熱反応)、二次的効果として蓄電
池の圧力が下がり、他方では、主に再結合中の酸素によ
り、蓄電池の内圧が上昇する。
【0005】充電段階から過充電段階への移行は、蓄電
池の充電温度が高くなればなるほど累進的に早くなり、
したがって検出がより難しくなる。その結果、充電中の
バッテリーのパラメータを常時チェックすることが必要
である。
【0006】まず、充電方法は、最良の効率で最大充電
容量に到達できる方法でなければならない。ところが、
Ni−MH蓄電池の内部温度が上昇すると電池の充電性
は低下する。従って、バッテリーの当初の充電状態、お
よび充電中のバッテリーの内部温度の変化の如何にかか
わらず充電を最適化することができる方法を規定するこ
とが必要である。そのような方法はバッテリーの管理シ
ステム内に導入することができ、ユーザは、環境および
バッテリーの双方とも害することなくバッテリーを充電
することができるようになる。
【0007】次に、充電方法は、蓄電池の内部圧力の過
度の上昇を可能にするものであってはならない。万一過
圧になると、安全弁が開き、サイクル中に、蓄電池から
の段階的乾燥により容量の低下が見られる。
【0008】最後に、充電方法は、過充電段階の継続時
間を最小限に抑えるものでなければならない。蓄電池の
充電を最大にする目的と、バッテリーの場合、種々の蓄
電池の充電水準を均一化する目的から、第一段階で実施
した充電を補完するために過充電が必要である。問題
は、バッテリーの当初の条件の如何にかかわらず、充電
の終了を示す信頼のおける基準をいかに選択するかにあ
る。この基準は、使用可能な物理的パラメータ、すなわ
ち、電圧、圧力および/または温度にしか基くことがで
きない。
【0009】充電の終了の基準として以下のものが既に
提案されてきた。
【0010】− 通常−10mVから−20mVの切換
信号をもちNi−Cd対用としてひろく使われる基準で
ある、電圧降下(−ΔV)。この基準は、充電の終了時
にこの対が発生する電圧信号が弱い(0mVから−5m
V)ことから、Ni−MH対には適用することができな
い。
【0011】− 充電開始から充電終了までの間の蓄電
池の温度の絶対上昇値(+Δθ)。この基準は、充電の
開始後ただちに発生する温度上昇のため、Ni−MH対
に適用することは難しい。
【0012】− 基準となる加熱の法則に対する蓄電池
の温度の相対上昇値(θ−θref)。この方法は、Ni
−MH対の充電段階の発熱動作が数学的にモデル化され
た後、この対に適合化された(FR−270583
5)。使用される切り換え信号は、通常Ni−Cd対の
場合+10℃から+15℃であるが、Ni−MH対の場
合、+5℃から+6℃のみである。
【0013】− 充電終了時、Ni−MH対が発生する
絶対温度信号が弱いことから、この対の場合に使われる
ことが多い、蓄電池の温度の変化速度、すなわち時間に
対する温度の導関数(+dθ/dt)。使用される切り
換え信号は通常、20℃/hから60℃/hである。
【0014】これらの基準は全て、通常円筒形の、金属
容器式で小容量(概ね10Ahまで)の小型密閉型蓄電
池に適した充電方法に関する。これらの蓄電池は、高率
充電(Ic/2から2Ic、すなわち、2hから1/2h
で容量の100%を充電することができる動作条件)の
シーケンスに基いた再充電方法を使用する。携帯蓄電池
は熱慣性が低いため、外部温度の変動にきわめて敏感で
ある。これら蓄電池の充電方法は、それらが置かれる環
境(過度に速い充電の停止、充電の停止なし等)の温度
の変動により妨害を受けることがある。文献DE−43
32533、WO−92/11680、およびWO−8
9/02182は、万一これらの変動があった場合、蓄
電池の温度(+Δθおよび+dθ/dt)に基く基準に
周囲温度の補正を加えることにより、それら変動を考慮
することを提案した。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
− メンテナンスを必要としない工業用蓄電池Ni−M
Hは、携帯蓄電池よりもはるかに大きな容量(10Ah
から200Ah)を有する。工業用電池は、その平行六
面体形状およびその容器の種類(プラスチック材料)の
ため、大きな過圧に耐えることができない。その結果、
前記に記載の基準によって規定される高率充電は許容さ
れず、そうでない場合には、安全弁が開状態になり、か
なりの発熱をきたす。これは蓄電池の寿命にとって有害
である。
【0016】本発明は、メンテナンスを必要としない工
業用Ni−MH蓄電池に特に適し、前記の欠点を有さな
い適切な率での充電方法を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明が対象とするの
は、 − Icを、1時間で蓄電池の放電を行うのに必要な電
流とする時、Ic/10からIc/2の間の一定電流I1
で行われ、前記蓄電池の温度θが上昇する、充電と呼ば
れる第一段階と、 − Ic/50からIc/10の間の一定電流I2で行わ
る過充電と呼ばれる第二段階とを組み合わせで含むこと
を特徴とし、時間に対する前記温度の導関数dθ/dt
がしきい値(dθ/dt)sに達した時前記第一段階か
ら前記第二段階への移行が行われ、しきい値が前記移行
時の前記蓄電池の温度θに応じて決定される関数、すな
わち (dθ/dt)s=f(θ) として変化する、メンテナンスを必要としない工業用N
i−MH蓄電池の充電方法である。
【0018】本発明の変形例によれば、前記しきい値
(dθ/dt)sはさらに、前記第一段階の一定電流I1
に若干応じて決定される。
【0019】この方法は、広い温度範囲で使用すること
ができるという長所を有する。しかしながら、過度に高
い温度または過度に低い温度での充電は蓄電池を非可逆
的に破損する危険性があることから、蓄電池の動作に関
し許容される温度範囲に限定する必要がある。選択され
る範囲は−20℃から+50℃の範囲であることが好ま
しい。この温度範囲では、しきい値(dθ/dt)s
通常、4℃/hから10℃/hの間である。
【0020】一実施形態によれば、前記しきい値は、蓄
電池に対する蓄電池の外部からの熱的擾乱の影響により
規定される下限と、時間dθ/dtに対する温度の前記
導関数から前記影響を減じたものがとり得る最大値によ
り規定される上限との間にある。
【0021】この上限は、蓄電池とその外部環境との間
に存在する熱交換を考慮したものである。特に電気自動
車のバッテリーは、たとえばユーザが空調された車庫か
ら高温のアスファルトに車を出す場合など環境温度の急
激な変化による熱的擾乱を受けることがある。この時に
充電が始まると、バッテリーの温度がより急激に上昇す
る。充電方法の選択時にはこの影響を考慮する。
【0022】工業用蓄電池は、熱交換を促進しない設計
(プラスチック製ケースおよび少量の電解液)により、
熱慣性が大きいことから、信号dθ/dtに対する20
℃未満の周囲温度の変化の影響は事実上無視できること
に留意されたい。
【0023】別の実施形態によれば、前記しきい値は、
しきい値がほぼ一定のままの少なくとも一つの温度範囲
と、それに続く、前記温度θが上昇すると減少する温度
範囲を含む。しきい値が一定である温度範囲を決定する
のは、自身に課せられる条件における蓄電池の充電容量
である。
【0024】前記蓄電池の温度が上昇する時、前記しき
い値はほぼ直線的に減少することが好ましい。経験的
に、あるいは自身の環境内での蓄電池の熱的動作のモデ
ル化を基にした計算により、一次方程式の係数を決定す
る。
【0025】本発明によれば、前記第一段階に充電され
た容量C1に応じて決定される容量C2を、前記第二段階
中に充電する。前記容量C2は、前記容量C1の一次関数
であることが有利である。
【0026】実容量Crを有するメンテナンスを必要と
しない工業用Ni−MH蓄電池の場合、Ahを単位とす
る前記容量C1、およびAhを単位とする前記容量C
2は、一次関係式、すなわちC2=aC1+bにより関係
付けられる。この式において、aは、0から0.2、好
ましくは0.01から0.2の間の無次元係数であり、
bは、−0.1Crから+0.1Crの間の、Ahを単位
とする係数である。係数aおよびbは、蓄電池の前記温
度θおよび第一段階の時に使われた充電率I1に応じて
決定される。これら係数は、たとえば第一充電曲線から
経験的に決定される。過充電パーセントは、通常、蓄電
池の容量の5%から20%であるが、その選択は、蓄電
池の充電性に応じて決定される。
【0027】本発明の他の特徴および長所は、添付の図
面を参照して行う以下の説明から明らかになろう。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明を説明するために以下に詳
述する実験は、312Vの電圧に対する公称容量Cn
127Ahのメンテナンスを必要としないバッテリーに
ついて行われたものである。バッテリーは、直列に組み
合わせた五つの蓄電池の52個のモジュールで構成され
る。モジュールは、それらの側面に沿って水を流すこと
により冷却される。バッテリーは、二つのモジュール間
に位置するプレートにより延長された金属管内に設置さ
れ、外部から断熱された温度センサを具備する。この形
式のバッテリーは、電気車両の駆動用の用途に特に適す
る。
【0029】最初に、充電と呼ばれる第一段階の検討を
実施し、過充電を行う第二段階への移行基準を決定す
る。本発明によれば、蓄電池の温度θに応じて決定され
るしきい値(dθ/dt)sに達した時、すなわち(d
θ/dt)s=f(θ)の時に、第一段階が終了する。
この値は三組の試験によって実験的に求める。
【0030】充電中は、勾配の最大値(dθ/dt)
maxが得られるまで充電容量C1に応じて導関数dθ/d
tが変化するのが観られる。図1は、充電開始温度θI
を22℃とした時の、温度θの変化(曲線1)、および
16A(Ic/8)の充電率でのその導関数dθ/dt
の変化(曲線2)を示す。符号3は、導関数が到達した
最大値(dθ/dt)maxである。この最大値は、外部
との熱交換が、過充電電流によりもたらされるエネルギ
ーの相殺を開始する時に、蓄電池内の温度の減少勾配を
設定することに相当する。第一の充電段階の停止基準
(dθ/dt)sは、導関数dθ/dtの小さい値4お
よび大きい値5の間に含まれる範囲から選択するものと
する。
【0031】温度の妨害により充電が不意に中断される
危険性があることから、選択した基準は低すぎてはなら
ない。実際の場合のシミュレーションでは、温度変化の
最小値として4℃/hをこの蓄電池に課すことが必要と
なり、これはたとえば、およそ20℃の温度変動を突然
受ける車両に相当する。
【0032】また、選択した基準が導関数(dθ/d
t)maxの最大値に近過ぎると、停止基準に到達できず
従って充電を停止することができないことから、近過ぎ
てはならない。実際、時間に対する温度の導関数dθ/
dtの変化曲線は、特に外部の熱妨害の影響により変化
することがあり、蓄電池が老朽化するに従い曲線の形状
の変化が認められる。また、蓄電池の温度を制限する試
みがなされている。
【0033】第一組の試験は、当初完全に放電したバッ
テリーを種々の充電率で連続的に充電することにある。
第一段階は、それぞれ16AすなわちIc/8、25A
すなわちIc/5、および42AすなわちIc/3の電流
で実施された。また、検討した三つの充電率について、
好ましい動作範囲(−20℃から50℃)に属する種々
の温度で同様の実験を実施した。
【0034】充電前に完全に放電した(CI=0%)蓄
電池に関し、結果を表1にまとめた。該表において、 − θIおよび(dθ/dt)Iはそれぞれ、充電開始時
の温度およびその導関数を示し、 − θmaxおよび(dθ/dt)maxはそれぞれ、第一段
階において温度およびその導関数が到達した最大値を示
し、 − θf1および(dθ/dt)sはそれぞれ、第一段階
終了の温度および前記に規定したような導関数のしきい
値を示し、 − Δθ=(θf1−θI)は、充電中の全温度変化量を
示す。
【0035】
【表1】
【0036】充電中には、当初の充電温度の如何にかか
わらず温度上昇量Δθは小さく6℃から12℃の間であ
ることがわかるが、この差は、充電率が増加すると増加
する。
【0037】室温より高い温度の場合、充電率の如何に
かかわらず、(充電停止時の)温度θf1が上昇するとし
きい値は低下する、すなわちIc/8の充電率で27℃
で8℃/h、46℃で4℃/hとなることがわかる。事
実、温度が高くなればなるほど充電性は悪くなり、従っ
て蓄電池はより早く酸素を放出するようになる。酸素の
還元反応は発熱性であることから、充電性はなおさら影
響を受ける。その結果、高温では、より速く最大温度勾
配(dθ/dt)maxに達し、しきい値(dθ/dt)s
はさらに低くなる。
【0038】温度θに応じたしきい値(Δθ/Δt)s
の変化法則を図3の曲線9に示す。これは以下のような
形で表わされる。すなわち(Δθ/Δt)s=8℃/h
−18℃<θ<27℃の場合、および(Δθ/
Δt)s=8−[(θ−27)/4] θ≧27
℃の場合となる。
【0039】試験を行った三つの充電率について、しき
い値(Δθ/Δt)sと、充電開始時の温度の導関数
(Δθ/Δt)Iとの間の差を調べた。
【0040】蓄電池が完全に放電されている時には、充
電開始時に、勾配dθ/dtが1℃/hから6.8℃/
hの間の温度上昇が生じる。この現象は、当初の低い充
電率CIに対し高い値をもち、ジュール効果によって散
逸される多量の熱を発生する内部抵抗により説明がつ
く。Ic/8およびIc/5の充電率では、充電開始時の
温度θの上昇は、しきい値(dθ/dt)sの決定には
影響しない。なぜなら、発生した温度変動は、規定した
しきい値と比較してきわめて小さいからである。しか
し、Ic/3の充電率では、温度変化の当初の勾配(d
θ/dt)iは7℃/hになることがあり、これは、第
一段階の停止基準として前に選択した値(dθ/dt)
s、すなわち8℃/hにきわめて近い。
【0041】これら値間の差が1.5℃/hから2℃/
hでしかないため、充電が通常よりも早く中断されるお
それがある。従って追加の安全策を講じ、理由なく充電
が中断されないようにしなければらない。選択した解決
方法は、5%から20%の間の充電パーセントまでは、
必ず、最高でも25A(Ic/5)の適度な充電率で充
電を開始し、次に、42A(Ic/3)というより速い
充電率に移行することである。
【0042】第二番目に、6AすなわちIc/20の充
電率で過充電とよばれる第二段階の継続時間を決めるた
めに、第二段階の検討を行った。第一段階中に充電され
た容量C2と第二段階中に充電された容量C1とを関連付
ける係数aおよびb、すなわちC2=(a×C1)+bを
実験的に求める。
【0043】前述のバッテリーを、実容量Cr(140
Ah)の20%、すなわち28Ahの過充電容量C2
過充電する。従って充電係数kは1.2となり、総充電
量はC1+C2=1.2×Crとなる。
【0044】実際の測定では、第一段階の終了は、基準
となる実容量Crに対し5Ahだけ遅延して検出され
た。従って第一段階では、C1=145Ah充電したこ
とになる。この遅延は係数bで表わされ、ここでは係数
は−5である。
【0045】従って、 a=1/C1(C2−b)=1/C1[(1.2×Cr)−
1−b]=0.19 が得られる。
【0046】従ってこのバッテリーについての法則は、
2=0.19C1−5となる。
【0047】第二シリーズの試験では、バッテリーに対
する上に規定した基準の適用性を確認する。これらの試
験は、上で決めたしきい値で充電を実施し、復元された
容量が最適であること、第一段階における充電係数が大
き過ぎないこと、圧力の増加により、容量の低下をきた
すおそれのある安全弁の開動作が生じないこと、バッテ
リーの当初の充電状態の如何にかかわらず基準が適用可
能であること(CIは0%から100%まで)を確認す
ることを内容とする。
【0048】第一段階では、16A(Ic/8)の一定
充電を実施する。しきい値(dθ/dt)sは、27℃
の蓄電池温度以下において8℃/hに固定される。それ
を超えると、しきい値は温度とともに直線的に変化す
る。すなわち43℃までは(dθ/dt)s=8−
[(θ−27)/4]であり、温度が43℃を超える
と、しきい値は4℃/hで再度一定になる。
【0049】図2は、充電開始温度が20℃である時
の、温度θ(曲線1)、16A(Ic/8)の充電率で
の導関数dθ/dt(曲線2)の変化を示すグラフであ
る。第一充電段階6の停止基準(dθ/dt)sは、第
一段階中に充電された容量C1に相当する。第二段階
は、温度θ(曲線7)、6A(Ic/20)の充電率で
の導関数dθ/dt(曲線8)の変化で表わされる。
【0050】充電前に完全に放電した(Ci=0%)蓄
電池についての結果を全て表2にまとめたが、これから
特に、 ・ バッテリーの当初温度θI、および二つの段階のそ
れぞれ終了時の温度θf1およびθf2 ・ 温度変化の当初の勾配(dθ/dt)i ・ 二つの段階のそれぞれについての充電容量C1およ
びC2 ・ 二つの段階のそれぞれについての圧力変化ΔP1お
よびΔP2 ・ k=[(C1−C2)/Cr]×100により規定さ
れる%で表わす充電係数がわかる。
【0051】
【表2】
【0052】充電係数は、蓄電池の当初温度θIおよび
選択した充電率I1によるが、1.11から1.21の
間である。充電率の如何にかかわらず、放電時に復元さ
れる容量Crは137Ahから149Ahの間、すなわ
ち広範囲な当初温度域(−18℃から+28℃)に対し
9%未満の分散である。
【0053】第一充電段階の終了時における圧力変化Δ
P1は少なく(≦0.7バール)、これは、第一段階で
の充電の終了が十分に早く検出されたことを示してい
る。第一段階終了時の圧力は、温度θおよび充電率I1
とともに上昇することに留意されたい。
【0054】最後に、ユーザが、バッテリーが充電され
ているかいないかを知らずにバッテリーを再充電しよう
とする場合、本発明による充電方法を適用してもバッテ
リーの破損をきたすことはない。バッテリーの当初の充
電状態が100%(充電後即再充電)の場合、第一段階
終了基準が得られた後、第二段階があるのは好ましくな
い。
【0055】本発明による充電方法を適用することによ
り、完全な充電が前もって得られ、次に、Ic/8の充
電率で、再度充電を開始した。その様子を図4の曲線に
示す。この図は、Ci=100%から25℃の充電開始
温度でIc/8の充電率で再充電する時の温度θ(曲線
10)およびその導関数dθ/dt(曲線11)の変化
を示す図である。この温度について上に規定したしきい
値(dθ/dt)s=8℃/hにより、公称容量Cnのお
よそ6.3%、すなわち8Ahを占める容量C1を充電
した後、第一段階が終了する。
【0056】再充電前に完全に充電した(Ci=100
%)蓄電池についての結果を、種々の充電率、および−
13℃から+37℃までの広範囲な当初温度範囲の場合
について、表3にまとめた。
【0057】
【表3】
【0058】上に規定したしきい値(dθ/dt)s
検出した時点で充電を中止することにより、温度θおよ
び充電率I1によって異なるが、およそ5から9Ah
(C1)再充電される。これは、公称容量Cnの4%から
7%の間の過充電率に相当する。これらの値は、圧力が
安全弁の開動作圧力よりも明らかに低い限り、きわめて
満足のゆくものである。ある所与の温度における、再充
電容量の比較では、これら容量は充電率の如何にかかわ
らず同様であることがわかっている。
【0059】また、通常の充電のパラメータとは別に、
安全基準を規定することが望ましい。
【0060】ここまで実施した実験のうちの一つ(表
1)は、第一段階終了時のバッテリーが46℃の温度θ
f1である時には復元容量は100Ahでしかないことを
示しているが、これは公称容量Cnの80%でしかな
い。充電終了時の温度θf1が高ければ高いほど、復元容
量Crは低下する。ユーザが十分な使用時間を有するバ
ッテリーを得ようとするにあたっては、温度がたとえば
46℃など上限となる温度を超えたら充電を禁止するこ
とができ、これによりユーザには少なくとも80%の使
用時間が確保されるとともに、蓄電池の早期故障を未然
に防ぐことができる。
【0061】一方、たとえば−18℃など下限となる温
度以下では、電解液が固体化するおそれがり、その結
果、イオン移動度がきわめて低くなり、充電性が0にな
る。これを防ぐためには、温度がこの限度値未満になっ
たら充電を禁止することが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】充電開始温度θiを22℃とした時、充電率Ic
/8での第一段階について、蓄電池の公称容量Cnの%
で表わす充電パーセントCiの変化にともなう、℃で表
わす温度θ、および℃/hで表わす導関数dθ/dtの
変化を示すグラフである。
【図2】充電開始温度θiを20℃とした時、充電率Ic
/8での第一段階および充電パーセントIc/20での
第二段階について、蓄電池の公称容量Cnの%で表わす
充電率Ciの変化にともなう、℃で表わす温度θ、およ
び℃/hで表わす導関数dθ/dtの変化を示す図1の
グラフと同様のグラフである。
【図3】℃で表わす蓄電池の温度θの変化にともなう、
℃/hで表わすしきい値(dθ/dt)sの変化則を示
すグラフである。
【図4】既に充電した蓄電池をIc/8の充電率で再充
電する時の温度θおよび導関数dθ/dtの変化を示
す、図1のグラフと同様のグラフである。
【符号の説明】
1 第1段階の温度 2 第2段階の導関数 3 最大値 4 小さい値 5 大きい値 6 第一充電段階 7 第二段階における温度 8 第二段階における導関数 9 温度に応じたしきい値の変化法則 10 再充電する時の温度 11 再充電する時の導関数
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジヤン−ルイ・リスカ フランス国、33200・ボルドー、リユ・ デ・パン・フラン・113

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メンテナンスを必要としない工業用Ni
    −MH蓄電池の充電方法であって、 Icを、1時間で蓄電池の放電を行うのに必要な電流と
    する時、Ic/10からIc/2の間の一定電流I1で行
    われ、前記蓄電池の温度θが上昇する、第一段階と、 Ic/50からIc/10の間の一定電流I2で行われる
    第二段階とを組み合わせで含むことを特徴とし、 時間に対する前記温度の導関数dθ/dtがしきい値
    (dθ/dt)sに達した時、前記第一段階から前記第
    二段階への移行が行われ、しきい値が前記移行時の前記
    蓄電池の温度θに応じて変化する、充電方法。
  2. 【請求項2】 前記しきい値(dθ/dt)sがさら
    に、前記第一段階の一定電流I1に応じて決定されるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記しきい値(dθ/dt)sが、蓄電
    池に対する蓄電池の外部からの熱的擾乱の影響により規
    定される下限と、時間に対する温度の前記導関数から前
    記影響を減じたものがとり得る最大値により規定される
    上限との間にある請求項1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記しきい値(dθ/dt)sが、しき
    い値がほぼ一定のままの少なくとも一つの温度範囲と、
    それに続く、前記温度θが上昇すると減少する温度範囲
    とをカバーする請求項1から3のいずれか一項に記載の
    方法。
  5. 【請求項5】 前記しきい値(dθ/dt)sがほぼ直
    線的に減少する請求項1から3のいずれか一項に記載の
    方法。
  6. 【請求項6】 前記第一段階に充電されたキャパシタン
    スC1に応じて決定されるキャパシタンスC2を、前記第
    二段階中に充電する請求項1から5のいずれか一項に記
    載の方法。
  7. 【請求項7】 前記キャパシタンスC2が、前記キャパ
    シタンスC1の一次関数である請求項1から6のいずれ
    か一項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 実キャパシタンスCrを有する蓄電池に
    おいて、Ahを単位とする前記キャパシタンスC1、お
    よびAhを単位とする前記キャパシタンスC2が、aが
    0から0.2の間の無次元係数であり、bが−0.1C
    rから+0.1Crの間の、Ahを単位とする係数である
    とき、一次関係式、すなわちC2=aC1+bにより関係
    付けられる請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 係数aおよびbが前記蓄電池の前記温度
    θに応じて決定される請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 係数aおよびbが前記第一段階の前記
    電流l1に応じて決定される請求項8に記載の方法。
JP10050994A 1997-03-03 1998-03-03 メンテナンスを必要としないニッケル−金属水素化物蓄電池の充電方法 Pending JPH10294133A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
FR9702508 1997-03-03
FR9702508A FR2760293B1 (fr) 1997-03-03 1997-03-03 Procede de charge d'accumulateurs nickel-hydrure metallique sans maintenance

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10294133A true JPH10294133A (ja) 1998-11-04

Family

ID=9504363

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10050994A Pending JPH10294133A (ja) 1997-03-03 1998-03-03 メンテナンスを必要としないニッケル−金属水素化物蓄電池の充電方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US5986432A (ja)
EP (1) EP0863599B1 (ja)
JP (1) JPH10294133A (ja)
DE (1) DE69839360D1 (ja)
FR (1) FR2760293B1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012034425A (ja) * 2010-07-28 2012-02-16 Panasonic Corp 二次電池の充放電制御回路、電池パック、及び電池電源システム

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3495636B2 (ja) * 1999-03-25 2004-02-09 株式会社マキタ 充電装置
US6476584B2 (en) 1999-03-25 2002-11-05 Makita Corporation Battery charger and battery charging method
JP3495637B2 (ja) 1999-03-26 2004-02-09 株式会社マキタ 充電装置及び充電方式
JP2002165380A (ja) * 2000-11-24 2002-06-07 Tokyo R & D Co Ltd 組電池の充電システム
PL1611626T3 (pl) * 2003-03-10 2011-06-30 Akuros S R O Sposób regeneracji ogniw akumulatorów i środek regeneracyjny do akumulatorów ołowiowych
JP2006280060A (ja) * 2005-03-28 2006-10-12 Matsushita Electric Works Ltd 充電装置
FR3043256B1 (fr) * 2015-10-29 2017-12-08 Commissariat Energie Atomique Procede et dispositif de reajustement d'un etat de charge estime d'une batterie lithium

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3732339A1 (de) * 1987-09-25 1989-04-13 Varta Batterie Ladeverfahren fuer wartungsfreie bleibatterien mit festgelegtem elektrolyten
FR2705835B1 (fr) * 1993-05-24 1995-06-30 Accumulateurs Fixes Procédé de contrôle de la charge d'accumulateurs étanches au nickel et chargeur utilisant ce procédé.
US5623195A (en) * 1994-06-22 1997-04-22 Lucent Technologies Inc. Apparatus and method for controlling a charging voltage of a battery based on battery temperature

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012034425A (ja) * 2010-07-28 2012-02-16 Panasonic Corp 二次電池の充放電制御回路、電池パック、及び電池電源システム

Also Published As

Publication number Publication date
FR2760293B1 (fr) 1999-04-16
US5986432A (en) 1999-11-16
DE69839360D1 (de) 2008-05-29
EP0863599A1 (fr) 1998-09-09
EP0863599B1 (fr) 2008-04-16
FR2760293A1 (fr) 1998-09-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101850602B1 (ko) 리튬 이온 이차 전지의 제어 장치 및 차량
US10340719B2 (en) Secondary battery charging method
JP6797689B2 (ja) Dc−acインバータに対するプリチャージ及び電圧供給システム
US20090184685A1 (en) Battery pack and method of charging the same
US20140335387A1 (en) Electric storage system
US7940027B2 (en) Battery and methods with real time charge and discharge management
KR20130031858A (ko) 배터리 충전 장치 및 배터리 충전 방법
CN104124728A (zh) 蓄电元件保护装置、蓄电装置及蓄电元件保护方法
KR20100122911A (ko) 충전 장치 및 충전 방법
KR20080072012A (ko) 배터리의 작동점 제어 방법 및 장치
CN103563206A (zh) 蓄电系统
JP7094341B2 (ja) 二次電池の劣化判定システム及び劣化判定方法
JP2008312282A (ja) 車両用電源装置の制御方法
JP7159590B2 (ja) 充電制御装置、蓄電装置、蓄電素子の充電制御方法、及びコンピュータプログラム
JP2001314040A (ja) ハイブリッドカーの充放電制御方法
JPH10294133A (ja) メンテナンスを必要としないニッケル−金属水素化物蓄電池の充電方法
CN108602444B (zh) 控制设备和用于放电可再充电电池的方法
US20160118818A1 (en) Lithium Battery System and Control Method Therefor
US8228654B2 (en) Apparatus and method for protecting battery by comparison of full charge capacity
WO2013114459A1 (ja) 蓄電システムおよび蓄電ブロックの状態を判別する方法
KR102404274B1 (ko) 배터리 충방전 전압 조절 장치 및 방법
JP2013160539A (ja) 蓄電システム
JP6624035B2 (ja) 電池システム
CN112918325B (zh) 一种完全依靠锂电池实现动能回收的方法
JP3133534B2 (ja) 電池の過充電過放電防止方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050210

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20050617

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20060511

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20060920

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20070914

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080805

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090113