JPH10292929A - 空気調和機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】製造コストが低減できる空気調和機を提供する
ことを課題とする。 【解決手段】吸気口４と吹出口１０を設けた搬送可能な
本体ケース１内に送風機を配設し、該送風機の駆動によ
り前記吸気口４より空気を吸い込み吹出口１０より吹き
出す空気調和機において、前記吹出口１０に、吹出口１
０よりの風の吹き出し方向を変向する風向変向部１３と
本体ケース１を搬送する取手部１４とを一体に形成した
風向変向体１１を設けたものである。 【効果】風向変向部１３と取手部１４とを一体に形成す
ることにより、部品点数及び組立工数が低減されるの
で、製造コストを低減できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、本体ケースが搬送
可能な空気調和機に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の搬送可能な空気調和機としては、
特開平５−１４１７０４号公報（ここでは除湿機）に開
示されている。このような空気調和機においては、本体
ケースの上部および前面に吹出口が設けられ、上部の吹
出口に回動自在な風向案内板が取り付けられている。こ
の風向案内板により上部吹出口から吹き出される風の吹
き出し角度を変向している。そして、風向案内板で上部
吹出口を覆うことで前面の吹出口より吹き出されるよう
になっている。一方、本体ケースの上部には、この本体
ケースを持ち運ぶための取手が回動自在に設けられてお
り、この取手を垂直に立てて本体ケースを持ち運んでい
る。

【０００３】上記構成の空気調和機は、取手が風向案内
板と同様に回動するにもかかわらず、取手と風向案内板
とは別体で構成されており、部品点数や組立工数が増
え、コストのかかるものとなっていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、製造コスト
と組立工数の低減できる空気調和機を提供することを課
題とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決する手段
は、吸気口と吹出口を設けた搬送可能な本体ケース内に
送風機を配設し、該送風機の駆動により前記吸気口より
空気を吸い込み吹出口より吹き出す空気調和機におい
て、前記吹出口に、吹出口よりの風の吹き出し方向を変
向する風向変向部と本体ケースを搬送する取手部とを一
体に形成した風向変向体を設けたものである。これによ
り、部品点数と組立工数を削減できる。

【０００６】上記構成において、吹出口を本体ケースの
上面に設け、風向変向体を回動自在に設けて風向変向体
により前記吹出口を塞ぐことができるようにしてもよ
い。これにより、吹出口から風を吹き出さない場合に、
吹出口を覆って吹出口から塵等が侵入するのを防ぐこと
ができる。

【０００７】また、上面に吹出口を設ける場合には、風
向変向体の回動中心を空気調和機のほぼ重心上に設ける
ことが望ましい。これにより、本体ケースを安定して搬
送することができる。

【０００８】さらに、前記風向変向体を無段階に回動可
能としてもよい。これにより、所望する方向に風を吹き
出すことができる。

【０００９】

【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
き説明する。なお、以下の説明では、空気調和機とし
て、除湿機を例に説明するが、本発明はこれに限定され
るものではなく、搬送可能な冷風機、エアコン等にも適
用できる。

【００１０】１は本体ケースで、前ケース２と、後ケー
ス３と、図示しない底板から構成されている。この前ケ
ース２の正面には吸気口４とその上方に前面吹出口５が
形成されており、前面の下方には左側を回転中心として
水平方向に回動する開閉蓋６が設けられている。この開
閉蓋６には前ケース２の係合穴７に挿入係合する係合爪
８が形成されており、開くことにより本体ケース１内の
水タンク９を着脱できるようになっている。また、後ケ
ース３の上面には上部吹出口１０が形成されており、倒
した際にこの上部吹出口１０を覆うように後述する起倒
自在に風向変向体１１が設けられている。

【００１１】一方、本体ケース１の内部には、熱交換器
である蒸発器及び凝縮器並びに送風機（いずれも図示せ
ず）が吸気口４から奥に向かって配設されている。この
送風機を駆動することにより、吸気口４から後述するフ
ィルター１２を通して吸い込まれた室内の空気は熱交換
器により除湿乾燥され、上部吹出口１０及び前面吹出口
５に送られる。この空気は主として上部吹出口１０より
吹き出されるようになっているが、上部吹出口１０の抵
抗が増えると（風向変向体１１が倒れる方向、即ち、上
部吹出口１０を閉じる方向に回動されるた場合）前面吹
出口５より吹き出されるようになり、その量は上部吹出
口１０の抵抗が増すと増加する。

【００１２】１２はフィルターで、除塵機能及び脱臭機
能を有しており、前ケース２の側面より着脱できるよう
になっている。

【００１３】１１は風向変向体で、上部吹出口１０より
の風の吹き出し方向を変向する風向変向部１３と、本体
ケース１を搬送するための取手部１４とが一体に形成さ
れている。この風向変向体１１は、未使用時、その上面
が本体ケース１の上面と同一面となるように後ケース３
上部の凹状の収納部１５に収納されており、外観上目立
たないようになっている。この収納部１５の中央付近に
は本体ケース１内方に突出した凹部１６が形成されてお
り、この凹部１６により本体ケース１と風向変向体１１
の取手部１４との間に指の入る隙間を形成している。こ
の際、風向変向部１３で上部吹出口１０を覆うようにな
っており、これにより、上部吹出口１０から粉塵などが
侵入するのを防止している。

【００１４】風向変向体１１で上部吹出口１０を塞いだ
状態で、上部吹出口１０と連通しない位置には長穴１７
が形成されており、この長穴１７から指を挿入して取手
部１４を把持することができるようになっている。これ
により、本体ケース１を容易に搬送できる。

【００１５】また、風向変向体１１の支軸１８は除湿機
のほぼ重心の上方に形成されており、これにより、安定
して本体ケース１を搬送できる。また支軸１８を突出し
た基端部１９が上部吹出口１０の口縁と摺動し、この摺
動抵抗により風向変向体１１を任意の回動位置にて保持
できるようになっている。

【００１６】次に、上部吹出口１０からの風の吹き出し
方向を変向する場合について説明する。

【００１７】上述のように、未使用状態においては、風
向変向体は本体ケース１上部の収納部１５に収納されて
おり、凹部１６から指を挿入し取手部１４に指を引っか
けるようにして図４や図５に示すような所望とする位置
に風向変向体１１を回動させる。この位置で手を離す
と、基端部１９の摺動抵抗によりその位置が保持され、
所望とする方向に吹き出せるようになる。

【００１８】以上のように、上記構成の空気調和機は、
風向変向部１３と取手部１４とを一体に形成したことに
より、部品点数と組立工数とを低減できるので、製造コ
ストを抑えることができる。

【００１９】また、風向変向体１１にて上部吹出口１０
を覆えるようにしたことで、未使用時や前面吹出口５か
ら吹き出す際に、上部吹出口１０から粉塵等が侵入する
のを防止できる。

【００２０】

【発明の効果】本発明の請求項１の構成によれば、吹出
口に、吹出口よりの風の吹き出し方向を変向する風向変
向部と本体ケースを搬送する取手部とを一体に形成する
ことで、部品点数と組立工数を削減できるので、製品の
製造コストを低減できる。

【００２１】また、吹出口を本体ケースの上面に設け、
風向変向体を回動自在に設けて風向変向体により前記吹
出口を塞ぐことができるようにすることで、吹出口から
風を吹き出さない場合に、吹出口を覆って吹出口から塵
等が侵入するのを防ぐことができる。

【００２２】そして、風向変向体の回動中心を空気調和
機のほぼ重心上に設けることで、安定して本体ケースを
持ち運ぶことができる。

【００２３】さらに、前記風向変向体を無段階に回動可
能とすることにより、所望する方向に風を吹き出すこと
ができると共に、搬送時の位置にスムーズに動かすこと
ができるので搬送時の動作が煩わしくならない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態を示す空気調和機の前方か
らの外観斜視図。

【図２】本発明の実施の形態を示す空気調和機の後方か
らの外観斜視図。

【図３】図１における側面縦断面図。

【図４】図３において後方上方に吹き出す場合の側面縦
断面図。

【図５】図３において上方に吹き出す場合の側面縦断面
図。

【図６】図５における平面外観図。

【符号の説明】

１ 本体ケース ４ 吸気口 １０ 上部吹出口（吹出口） １１ 風向変向体 １３ 風向変向部 １４ 取手部

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 吸気口と吹出口を設けた搬送可能な本体
   ケース内に送風機を配設し、該送風機の駆動により前記
   吸気口より空気を吸い込み吹出口より吹き出す空気調和
   機において、前記吹出口に、吹出口よりの風の吹き出し
   方向を変向する風向変向部と本体ケースを搬送する取手
   部とを一体に形成した風向変向体を設けたことを特徴と
   する空気調和機。
2. 【請求項２】 吹出口を本体ケースの上面に設け、風向
   変向体を回動自在に設けて風向変向体により前記吹出口
   を塞ぐことができるようにしたことを特徴とする請求項
   １記載の空気調和機。
3. 【請求項３】 前記風向変向体の回動中心を空気調和機
   のほぼ重心上に設けたことを特徴とする請求項２記載の
   空気調和機
4. 【請求項４】 前記風向変向体を無段階に回動可能とし
   たことを特徴とする請求項１記載の空気調和機。