JPH1029205A - ジルコニア薄膜の製造方法 - Google Patents
ジルコニア薄膜の製造方法Info
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- JPH1029205A JPH1029205A JP8187402A JP18740296A JPH1029205A JP H1029205 A JPH1029205 A JP H1029205A JP 8187402 A JP8187402 A JP 8187402A JP 18740296 A JP18740296 A JP 18740296A JP H1029205 A JPH1029205 A JP H1029205A
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Abstract
塑剤及び溶剤等の添加量を極力少なくして、良好なグリ
ーンシートを成形することが出来る新規なジルコニア薄
膜の製造方法を提供することにある。 【解決手段】一次粒子径が500〜800オングストロ
ームであり、その表面積が3〜10m2/gであり、安
定化剤を含有するジルコニア粉末に、結合剤、分散剤、
消泡剤、可塑剤及び溶剤を添加してスラリーを調製し、
このスラリーを真空脱泡し、溶剤の蒸発により粘度を調
整してからドクターブレード装置を使用してキャリアー
フィルム上にグリーンシートを成膜し、アルミナセッタ
ーを使用して焼結することを特徴とするジルコニア薄膜
の製造方法。
Description
の発生が少ないジルコニア薄膜の製造方法に関し、この
ジルコニア薄膜は高温で酸素イオン導電性を有する固体
電解質として使用され、その用途としては、酸素センサ
ーや固体電解質型燃料電池の主要部材として利用されて
いる。
は、ジルコニア粉末に、結合剤、分散剤、消泡剤、可塑
剤及び溶剤を添加してスラリーを調製し、このスラリー
を真空脱泡し、溶剤の蒸発により粘度を調整してからド
クターブレード装置を使用して成膜する方法が一般的で
ある。
用すると、結合剤、分散剤、消泡剤、可塑剤及び溶剤等
の添加量が大量に必要となり、ドクターブレード装置を
使用して製造されるグリーンシートのヒビ割れ、焼結時
のクラック等のトラブルの発生が少なくなく、この添加
量を極力少なくして、良好なグリーンシートを成形する
ことが出来る新規なジルコニア薄膜の製造方法の開発が
望まれている。
剤、分散剤、消泡剤、可塑剤及び溶剤等の添加量を極力
少なくして、良好なグリーンシートを成形することが出
来る新規なジルコニア薄膜の製造方法を提供することに
ある。
するために、一次粒子径が500〜800オングストロ
ームであり、その表面積が3〜10m2/gであり、安
定化剤を含有するジルコニア粉末を使用すると、グリー
ンシートのヒビ割れ、焼結時のクラック等のトラブルの
発生が少なく、良好なグリーンシートを成形することが
出来ることを見出だして、本発明を完成した。
00オングストロームであり、その表面積が3〜10m
2/gであり、安定化剤として、例えばイットリアを8
モル%含有するジルコニア粉末に、結合剤、分散剤、消
泡剤、可塑剤及び溶剤を添加してスラリーを調製し、こ
のスラリーを真空脱泡し、溶剤の蒸発により粘度を調整
してからドクターブレード装置を使用してキャリアーフ
ィルム上にグリーンシートを成膜し、アルミナセッター
を使用して焼結することを特徴とするジルコニア薄膜の
製造方法である。このジルコニア粉末を使用すると、結
合剤、分散剤、消泡剤、可塑剤及び溶剤との親和性が向
上して、それらの添加量が少なくてすむようになる。こ
のことにより、グリーンシートのヒビ割れ、焼結時のク
ラック等のトラブルの発生が少なく、良好なグリーンシ
ートを成形することが出来るようになる。
も、カルシア、マグネシア、セリア等が使用可能であ
る。
合剤であればどの結合剤でもよいが、ブチラール樹脂や
アクリル樹脂が例示される。この結合剤はグリーンシー
トの強度を高める役割があり、ブチラール樹脂はグリー
ンシートの加工性、寸法安定性に優れ、セラミックス粒
子との接着性が強く好ましい。
れ、また溶剤量を少なくする事ができるので、シートが
厚い場合に適している。
ぎると成膜したグリーンシートの強度は低く、ヒビ割れ
が起こり、逆に多すぎると脱脂時に、グリーンシートに
クラックが発生する等のトラブルが発生しやすく、通常
は0.5〜10重量%程度の添加量が好ましい。
散剤は一次粒子の凝集を防いでジルコニア粒子を分散さ
せ、グリーンシートの充填密度を高める。
子型分散剤とに分けられるが、低分子型分散剤として
は、ノニオン系分散剤等が例示され、高分子型分散剤と
しては、ポリカルボン酸エステル型高分子分散剤等が例
示される。
工程での気泡の発生を抑制して、分散を十分にすること
である。この消泡剤として、ポリエチレングリコールモ
ノ−パラ−イソ−オクチルフェニルエーテルが例示され
る。
ートの可塑化効果、結合剤の代替効果、セラミックス原
料の湿潤効果を有する。この可塑剤の選択には、結合剤
との相溶性が大きな判断材料となり、結合剤にブチラー
ル樹脂を使用する場合、フタル酸ジブチル(DBP)や
フタル酸ジオクチル(DOP)が例示される。
使用される。溶剤は、その使用時において換気や排ガス
処理が必要であるが、グリーンシートの乾燥及びスラリ
ーの粘度調整が容易となる利点を有する。溶剤の選択に
あたっては、結合剤にブチラール樹脂を使用する場合、
ブチラール樹脂が大量に溶解し、及び比較的毒性が少な
いことから、酢酸エステルが好ましい。
剤、可塑剤及び溶剤をボールミル等で混合してスラリー
を作製するが、クレーター状、突起状等の欠陥のない平
滑な表面を有するグリーンシートを得るには、スラリー
中におけるジルコニア粉末の分散を良好にすることが重
要である。そのため、ジルコニア粉末、分散剤、消泡剤
及び溶剤を混合分散した後、結合剤及び可塑剤を添加
し、十分混合することが好ましい。
アルミナセッター上に、焼結用敷粉を敷き、その間にグ
リーンシートを挟み、その上に重しのセッターを乗せ
て、電気炉内に積み重ねる。この際に使用するアルミナ
セッターは、緻密質よりも多孔質の方が、脱脂が容易で
あり好ましく、気孔率10容量%以上の多孔質アルミナ
セッターを使用するのが好ましい。
からは好ましいが、グリーンシートの脱脂をする温度領
域(室温〜450℃)では、添加剤が昇華せずに溶けて
グリーンシートから除去できなかったり、一時に大量の
ガスが発生するため、昇温はゆるやかにした方が好まし
く、5℃/時間程度が好ましい。又、この温度領域での
昇温後、1〜20時間程度、その温度に保持してもよ
い。
では焼結はまだ起こらず、特に収縮が起こらない為、昇
温速度は遅くする必要がなく、50℃/時間程度が好ま
しい。又、この温度領域での昇温後、1〜10時間程
度、その温度に保持してもよい。
度)では、収縮が起きる為、昇温速度が速すぎると薄膜
内の温度分布が不均一となり、反りや歪み等のトラブル
が発生するため、昇温はゆるやかにした方が好ましく、
5℃/時間程度が好ましい。また、ヒーターの放射熱を
直接焼結体にあてない方が、薄膜内の温度分布を均一に
するために好ましい。
3つに分け、室温から450℃までは、ゆっくり昇温し
て脱脂し、その上の温度領域(450〜1000℃)で
は、昇温速度は速くし、最後の温度領域(1000℃〜
焼結温度)では、ゆっくり昇温して焼結する方法が好ま
しい。
0℃であるが、1400〜1500℃の温度が好まし
い。
るが、本発明はこれらの実施例により何等限定されるも
のでない。
10mmのジルコニアボールを1/3の高さまで入れ、
一次粒子径が530オングストロームであり、その二次
粒子径が0.58μmであり、その表面積が5.8m2
/gであり約8モル%のイットリアを含有する安定化ジ
ルコニア粉末700g、分散剤として市販のポリカルボ
ン酸エステル型高分子分散剤14g、消泡剤として市販
のポリエチレングリコールモノ−パラ−イソ−オクチル
フェニルエーテル試薬3.5g、溶剤として酢酸エチル
245g及び酢酸n−ブチル245gを入れ、回転式ボ
ールミルで混合分散し、さらに、結合剤としてブチラー
ル樹脂(重合度約1000)粉末49g、及び可塑剤と
して、工業用のフタル酸ジオクチル42gを添加して引
き続き回転式ボールミルで混合した。48時間混合した
後、開口径が500μmのナイロン製篩にて、ジルコニ
アボール、僅かに溶け残った塊状の内容物とスラリーに
分離した。
製)およびブレード(津川精機製作所社製)を使用し、
キャリヤーフィルムとして離型用PETフィルムRFT
−188(帝人社製)を使用し、キャリアーフィルム上
にグリーンシートを以下の条件で成膜した。
り、密度は約3.6g/cm3であった。
付き多孔性アルミナセッター上に、アルミナとカーボン
の混合粉が紙状に成形されたものを2枚置き、その間
に、グリーンシートを挟み、その上に重しのアルミナセ
ッターを乗せ、これを1ユニットにして、電気炉内に積
み重ねた。
っくりした速度で昇温し、450℃で10時間保持して
脱脂した。450℃から1000℃までは50℃/時間
と速い速度で昇温し、1000℃で5時間保持し、その
後1450℃まで5℃/時間とゆっくりした速度で昇温
し、1450℃で5時間保持して焼結した。
変形もなく、5.9g/cm3と高密度であり、良好な
薄膜であった。
粒子径が0.77μmであり、その表面積が3.9m2
/gであり約8モル%のイットリアを含有する安定化ジ
ルコニア粉末を使用する以外は実施例1と同じ条件でジ
ルコニア薄膜を得た。その薄膜にはクラック及び変形も
なく、5.9g/cm3と高密度であり、良好なジルコ
ニア薄膜であった。
粒子径が1.61μmであり、その表面積が16.4m
2/gであり約8モル%のイットリアを含有する安定化
ジルコニア粉末を使用し、実施例1と同じ条件、特に結
合剤の量を同じにしてグリーンシートを作製した。しか
しながら、グリーンシートの強度が保たれず形状を維持
できなかった。
用量を70gに多くしてジルコニア薄膜を作製した。そ
の薄膜は、5.9g/cm3と高密度であったが、クラ
ックが発生し、反り等の変形が生じた。
も、高密度でクラックや反り等の変形が全くない良好な
ジルコニア薄膜が得られる。このジルコニア薄膜は高温
で酸素イオン導電性を有する固体電解質として使用さ
れ、その用途としては、酸素センサーや固体電解質型燃
料電池の主要部材として利用されることが期待される。
Claims (5)
- 【請求項1】一次粒子径が500〜800オングストロ
ームであり、その表面積が3〜10m2/gであり、安
定化剤を含有するジルコニア粉末に、結合剤、分散剤、
消泡剤、可塑剤及び溶剤を添加してスラリーを調製し、
このスラリーを真空脱泡し、溶剤の蒸発により粘度を調
整してからドクターブレード装置を使用してキャリアー
フィルム上にグリーンシートを成膜し、アルミナセッタ
ーを使用して焼結することを特徴とするジルコニア薄膜
の製造方法。 - 【請求項2】請求項1に記載のジルコニア粉末の二次粒
子径が0.5〜3μmであることを特徴とするジルコニ
ア薄膜の製造方法。 - 【請求項3】請求項1又は請求項2に記載のジルコニア
薄膜の製造方法において、焼結に使用するアルミナセッ
ターが多孔質であることを特徴とするジルコニア薄膜の
製造方法。 - 【請求項4】請求項1〜3に記載のジルコニア薄膜の製
造方法における焼結において、室温から450℃まで1
〜10℃/時間の速度で昇温し、1000℃まで20〜
70℃/時間の速度で昇温し、1350〜1600℃の
焼結温度まで1〜10℃/時間の速度で昇温することを
特徴とするジルコニア薄膜の製造方法。 - 【請求項5】請求項1〜4に記載のジルコニア薄膜の製
造方法において、結合剤として、重合度900以上15
00以下のブチラール樹脂を使用することを特徴とする
ジルコニア薄膜の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8187402A JPH1029205A (ja) | 1996-07-17 | 1996-07-17 | ジルコニア薄膜の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8187402A JPH1029205A (ja) | 1996-07-17 | 1996-07-17 | ジルコニア薄膜の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1029205A true JPH1029205A (ja) | 1998-02-03 |
Family
ID=16205409
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8187402A Pending JPH1029205A (ja) | 1996-07-17 | 1996-07-17 | ジルコニア薄膜の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1029205A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012507420A (ja) * | 2008-10-31 | 2012-03-29 | コーニング インコーポレイテッド | セラミックシートをキャスティングするための方法および装置 |
KR20150092143A (ko) * | 2012-12-07 | 2015-08-12 | 토소가부시키가이샤 | 복합 플레이트 및 그 제조 방법 |
CN114685164A (zh) * | 2022-04-28 | 2022-07-01 | 武汉市浦翔电子有限公司 | 一种用于制备氧传感器芯片的流延膜片及其制备工艺 |
-
1996
- 1996-07-17 JP JP8187402A patent/JPH1029205A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US10682831B2 (en) | 2012-12-07 | 2020-06-16 | Tosoh Corporation | Composite plate and method for producing same |
CN114685164A (zh) * | 2022-04-28 | 2022-07-01 | 武汉市浦翔电子有限公司 | 一种用于制备氧传感器芯片的流延膜片及其制备工艺 |
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A02 | Decision of refusal |
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A521 | Written amendment |
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A521 | Written amendment |
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