JPH10291022A - 鋼帯表面の付着液の除去方法および装置 - Google Patents
鋼帯表面の付着液の除去方法および装置Info
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- JPH10291022A JPH10291022A JP10190497A JP10190497A JPH10291022A JP H10291022 A JPH10291022 A JP H10291022A JP 10190497 A JP10190497 A JP 10190497A JP 10190497 A JP10190497 A JP 10190497A JP H10291022 A JPH10291022 A JP H10291022A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 鋼帯搬送装置において、鋼帯表面に付着して
いる、水分、洗浄液、酸液、脱脂液、圧延油、防錆油等
の液を除去する。 【解決手段】下層が気体、上層が液体で実質的に形成さ
れている噴流を、鋼帯の表面に対して所要の角度で吹き
付ける方法、および鋼帯の表面に近接して気体を噴出す
るノズルを設け、この気体を噴出するノズルの上方に液
体を噴出するノズルを近接して設けると共に、気体を噴
出するノズルと液体を噴出するノズルの先端を噴出方向
に近接させて設ける付着液の除去装置。
いる、水分、洗浄液、酸液、脱脂液、圧延油、防錆油等
の液を除去する。 【解決手段】下層が気体、上層が液体で実質的に形成さ
れている噴流を、鋼帯の表面に対して所要の角度で吹き
付ける方法、および鋼帯の表面に近接して気体を噴出す
るノズルを設け、この気体を噴出するノズルの上方に液
体を噴出するノズルを近接して設けると共に、気体を噴
出するノズルと液体を噴出するノズルの先端を噴出方向
に近接させて設ける付着液の除去装置。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼帯搬送装置にお
いて、鋼帯表面に付着している、水分、洗浄液、酸液、
脱脂液、圧延油、防錆油等の液を除去するための鋼帯表
面の液除去方法及び装置に関するものである。
いて、鋼帯表面に付着している、水分、洗浄液、酸液、
脱脂液、圧延油、防錆油等の液を除去するための鋼帯表
面の液除去方法及び装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】連続焼鈍設備、連続酸洗設備等の鋼板処
理設備においては、焼鈍炉や酸洗設備、圧延設備などに
鋼帯を導入する際に、鋼帯表面に油脂や脱脂液、洗浄水
等の付着液が残存していると板表面の汚れや処理後の光
沢むら等の品質異常の発生原因となるので、鋼帯表面の
付着液の効率的な除去が必要であり、従来、鋼帯表面に
圧縮空気や温風また他の液噴流等を吹き付けて付着液の
除去がなされている。
理設備においては、焼鈍炉や酸洗設備、圧延設備などに
鋼帯を導入する際に、鋼帯表面に油脂や脱脂液、洗浄水
等の付着液が残存していると板表面の汚れや処理後の光
沢むら等の品質異常の発生原因となるので、鋼帯表面の
付着液の効率的な除去が必要であり、従来、鋼帯表面に
圧縮空気や温風また他の液噴流等を吹き付けて付着液の
除去がなされている。
【０００３】搬送中の鋼帯表面の付着液除去、乾燥装置
としては、例えば、実開昭５７−６６４９５号公報に示
されるように、鋼板の表面付着液絞りロールの出側に鋼
帯のエッジを指向し、かつ鋼帯エッジとの相対位置を一
定に保つように流体吹付けノズルを配置したものが考案
されている。また、特開昭５８−１７７４１９号公報に
示されるように、鋼板冷却装置の前方または後方に水切
りスプレーノズルと水切り空気ノズルを配置し、冷却装
置の冷却ノズルからの水量により、水切りスプレーノズ
ルの水量を制御すると共に該水切りスプレーノズルによ
る水漏れを予測して空気ノズルの空気量を制御して、鋼
帯表面の付着液を除去する方法が提案されている。
としては、例えば、実開昭５７−６６４９５号公報に示
されるように、鋼板の表面付着液絞りロールの出側に鋼
帯のエッジを指向し、かつ鋼帯エッジとの相対位置を一
定に保つように流体吹付けノズルを配置したものが考案
されている。また、特開昭５８−１７７４１９号公報に
示されるように、鋼板冷却装置の前方または後方に水切
りスプレーノズルと水切り空気ノズルを配置し、冷却装
置の冷却ノズルからの水量により、水切りスプレーノズ
ルの水量を制御すると共に該水切りスプレーノズルによ
る水漏れを予測して空気ノズルの空気量を制御して、鋼
帯表面の付着液を除去する方法が提案されている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記の装置
および方法において、乾燥空気の吹付けノズルや水切り
スプレーノズルは、単独あるいは板幅方向に複数の噴出
口を鋼帯表面に対向して配置しており、各ノズルからの
噴流は各々単独の機能を発揮するものの、相互に作用す
るため望ましい流れを形成するような整流効果あるいは
その他の相乗効果はなく、特に鋼帯の搬送速度が大なる
場合には、充分な鋼帯表面の液除去は困難である。ま
た、上記の冷却装置の冷却ノズルや乾燥空気の吹付けノ
ズル、水切りスプレーノズル等は単独の構成であるた
め、装置全体が大きくなり、ライン全体が大型化するな
ど、設計上の課題となっている。
および方法において、乾燥空気の吹付けノズルや水切り
スプレーノズルは、単独あるいは板幅方向に複数の噴出
口を鋼帯表面に対向して配置しており、各ノズルからの
噴流は各々単独の機能を発揮するものの、相互に作用す
るため望ましい流れを形成するような整流効果あるいは
その他の相乗効果はなく、特に鋼帯の搬送速度が大なる
場合には、充分な鋼帯表面の液除去は困難である。ま
た、上記の冷却装置の冷却ノズルや乾燥空気の吹付けノ
ズル、水切りスプレーノズル等は単独の構成であるた
め、装置全体が大きくなり、ライン全体が大型化するな
ど、設計上の課題となっている。
【０００５】本発明は、液切り用の流体と乾燥用の気体
噴流との相互干渉によって望ましい流れに整流し、以て
小型の構成の装置で、高速搬送鋼帯の表面の付着液除去
を可能とする鋼帯表面の液除去方法を提供することを、
その技術的な課題とするものである。
噴流との相互干渉によって望ましい流れに整流し、以て
小型の構成の装置で、高速搬送鋼帯の表面の付着液除去
を可能とする鋼帯表面の液除去方法を提供することを、
その技術的な課題とするものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記技術的課題を解決す
るために講じた技術的手段は、下記の通りである。
るために講じた技術的手段は、下記の通りである。
【０００７】（１）下層が気体、上層が液体で実質的に
形成されている噴流を、鋼帯の表面に対して所要の角度
で吹き付けることを特徴とする鋼帯表面の付着液の除去
方法である。
形成されている噴流を、鋼帯の表面に対して所要の角度
で吹き付けることを特徴とする鋼帯表面の付着液の除去
方法である。
【０００８】（２）鋼帯の表面に近接して気体を噴出す
るノズルを設け、この気体を噴出するノズルの上方に液
体を噴出するノズルを近接して設けると共に、気体を噴
出するノズルと液体を噴出するノズルの先端を噴出方向
に近接させて設けることを特徴とする、鋼帯表面の付着
液の除去装置である。
るノズルを設け、この気体を噴出するノズルの上方に液
体を噴出するノズルを近接して設けると共に、気体を噴
出するノズルと液体を噴出するノズルの先端を噴出方向
に近接させて設けることを特徴とする、鋼帯表面の付着
液の除去装置である。
【０００９】鋼帯表面に付着している大量の液を除去す
るには、水などの質量が大きいものを高速化して運動量
を大にして噴出させたものを付着液に吹き付けて除去す
るのが効果的である。また、鋼帯表面に微量に残留した
液を完全に除去するには、温風などの乾燥気体を噴出さ
せて乾燥することによって効果的に除去することができ
る。よって、これらを組み合わすことにより、鋼帯表面
の液をより効果的かつ完全に除去しようとするものであ
る。
るには、水などの質量が大きいものを高速化して運動量
を大にして噴出させたものを付着液に吹き付けて除去す
るのが効果的である。また、鋼帯表面に微量に残留した
液を完全に除去するには、温風などの乾燥気体を噴出さ
せて乾燥することによって効果的に除去することができ
る。よって、これらを組み合わすことにより、鋼帯表面
の液をより効果的かつ完全に除去しようとするものであ
る。
【００１０】本発明の方法および装置によれば、噴出さ
れた乾燥気体による液切り用液体噴流の整流効果によ
り、高速搬送中の鋼帯表面の付着液分を短時間に効果的
にかつコンパクトな装置により除去することができる。
れた乾燥気体による液切り用液体噴流の整流効果によ
り、高速搬送中の鋼帯表面の付着液分を短時間に効果的
にかつコンパクトな装置により除去することができる。
【００１１】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態例を、図面に
従って説明する。
従って説明する。
【００１２】図１に本発明の一形態例を示す。図中
（ａ）は本発明の鋼帯表面の付着液除去方法を実施する
装置の側断面図、（ｂ）は平面図である。
（ａ）は本発明の鋼帯表面の付着液除去方法を実施する
装置の側断面図、（ｂ）は平面図である。
【００１３】本発明の付着液の除去装置１は、鋼帯表面
に近接して配置された気体噴出用ノズル２と、この気体
噴出用ノズルの上方に近接して設けられた液体噴出用ノ
ズル３とから構成されている。これらノズル２および３
は、鋼帯の板幅方向に長いスリット状の形態でも、また
円筒等の細いノズルが鋼帯の板幅方向に多数並んだ形態
でも良い。
に近接して配置された気体噴出用ノズル２と、この気体
噴出用ノズルの上方に近接して設けられた液体噴出用ノ
ズル３とから構成されている。これらノズル２および３
は、鋼帯の板幅方向に長いスリット状の形態でも、また
円筒等の細いノズルが鋼帯の板幅方向に多数並んだ形態
でも良い。
【００１４】気体噴出用ノズル２の噴出方向の先端と、
気体噴出用ノズル３の噴出方向の先端とは、噴出方向に
対して近接して配置されている。すなわち、図１（ａ）
に示すように両ノズルの先端が、噴出方向にほぼ同じ位
置になるように配置するか、或いは図１（ｂ）に示すよ
うに液体噴出用ノズル３の先端が、気体噴出用ノズル２
の先端より噴出方向のやや前方に位置するように配置さ
れている。
気体噴出用ノズル３の噴出方向の先端とは、噴出方向に
対して近接して配置されている。すなわち、図１（ａ）
に示すように両ノズルの先端が、噴出方向にほぼ同じ位
置になるように配置するか、或いは図１（ｂ）に示すよ
うに液体噴出用ノズル３の先端が、気体噴出用ノズル２
の先端より噴出方向のやや前方に位置するように配置さ
れている。
【００１５】また、気体噴出用ノズル２の上方に近接し
て設けられる液体噴出用ノズル３は、上下に近接して設
けることが好ましく、個々に製作した両ノズルを組み合
わせて除去装置としてもよいが、両ノズルを一体として
製作することもできる。
て設けられる液体噴出用ノズル３は、上下に近接して設
けることが好ましく、個々に製作した両ノズルを組み合
わせて除去装置としてもよいが、両ノズルを一体として
製作することもできる。
【００１６】図２は、本発明の付着液除去装置１の気体
噴出ノズル２および液体噴出ノズル３の噴流の向きおよ
び角度関係を示す図である。鋼帯４の表面に対す液体の
噴出方向９とのなす角度α１は小なる程望ましいが、角
度４５度以下とするのが好ましい。すなわち、これによ
って、液体噴流の運動量の鋼帯表面に平行な成分の方が
鋼帯表面に垂直な成分よりも大きくなり、液体噴流によ
る鋼帯表面の付着液の払拭が効果的になされる。また、
このα１は、液体の噴出方向９と、気体の噴出方向８と
の間の角度α２もより小なることが好ましい。実際の構
造上、α１が４５度のときα２を４５度とすると、気体
の噴出方向が、鋼帯表面と平行になることから、角度α
２の範囲は、４５度未満とすることが好ましい。
噴出ノズル２および液体噴出ノズル３の噴流の向きおよ
び角度関係を示す図である。鋼帯４の表面に対す液体の
噴出方向９とのなす角度α１は小なる程望ましいが、角
度４５度以下とするのが好ましい。すなわち、これによ
って、液体噴流の運動量の鋼帯表面に平行な成分の方が
鋼帯表面に垂直な成分よりも大きくなり、液体噴流によ
る鋼帯表面の付着液の払拭が効果的になされる。また、
このα１は、液体の噴出方向９と、気体の噴出方向８と
の間の角度α２もより小なることが好ましい。実際の構
造上、α１が４５度のときα２を４５度とすると、気体
の噴出方向が、鋼帯表面と平行になることから、角度α
２の範囲は、４５度未満とすることが好ましい。
【００１７】このように、上段に液体、下段に気体をそ
れぞれ噴出するノズルを、その先端を近接して設けて付
着液の除去装置を構成し、液体、気体を供給することに
よって上段のノズルから鋼帯表面に対して所要の角度で
液体が噴出され、下段のノズルから鋼板表面に対して所
要の角度で気体が噴出される。上層が液体、下層が気体
とで実質的に構成される噴流が形成される。この装置
を、噴出方向と鋼板の進行方向とが逆向きとなるよう
に、鋼板表面に近接して設けた際、噴流は鋼板に対して
所要の角度をもって衝突し、まずこの噴流の液体が鋼板
表面上の付着水に衝突してこれを排除し、次いでその後
に残存する少量の付着水が、噴流の気体によって排除さ
れる。すなわち質量の大きく整流された液体が最初に表
面の付着水に衝突するため、その排除効果が大きく、ま
たその後に残存する付着水は少なくなり、気体によって
容易に除去できる。
れぞれ噴出するノズルを、その先端を近接して設けて付
着液の除去装置を構成し、液体、気体を供給することに
よって上段のノズルから鋼帯表面に対して所要の角度で
液体が噴出され、下段のノズルから鋼板表面に対して所
要の角度で気体が噴出される。上層が液体、下層が気体
とで実質的に構成される噴流が形成される。この装置
を、噴出方向と鋼板の進行方向とが逆向きとなるよう
に、鋼板表面に近接して設けた際、噴流は鋼板に対して
所要の角度をもって衝突し、まずこの噴流の液体が鋼板
表面上の付着水に衝突してこれを排除し、次いでその後
に残存する少量の付着水が、噴流の気体によって排除さ
れる。すなわち質量の大きく整流された液体が最初に表
面の付着水に衝突するため、その排除効果が大きく、ま
たその後に残存する付着水は少なくなり、気体によって
容易に除去できる。
【００１８】除去装置は平面図として図１（ｃ）に示す
ように、鋼帯の板幅以上の幅を有することが好ましい。
この場合、幅方向に分割して構成したノズルを鋼帯の幅
方向に複数配置して除去装置としても良い。
ように、鋼帯の板幅以上の幅を有することが好ましい。
この場合、幅方向に分割して構成したノズルを鋼帯の幅
方向に複数配置して除去装置としても良い。
【００１９】また、鋼帯表面と付着液の除去装置１との
間隔は、ノズル２および３が、鋼帯３の表面と接触しな
い範囲で可能な限り接近して配置する事が好ましい。気
体および液体の圧力および流量は、各々が鋼帯表面の付
着液４を除去するのに充分な量でかつ互いに流れを整流
する条件に設定すればよい。気体は例えば圧縮空気を用
いることができるが、付着液除去時の表面の乾燥処理も
併せて行う場合は、乾燥空気を用いることが望ましい。
また液体は例えば水が用いられる。
間隔は、ノズル２および３が、鋼帯３の表面と接触しな
い範囲で可能な限り接近して配置する事が好ましい。気
体および液体の圧力および流量は、各々が鋼帯表面の付
着液４を除去するのに充分な量でかつ互いに流れを整流
する条件に設定すればよい。気体は例えば圧縮空気を用
いることができるが、付着液除去時の表面の乾燥処理も
併せて行う場合は、乾燥空気を用いることが望ましい。
また液体は例えば水が用いられる。
【００２０】図３に本発明の他の形態例を示す。本鋼帯
表面の付着液除去装置１は、図１の側断面と同様のノズ
ル構造であるが、鋼帯表面の付着液をより効果的に外部
に排出する目的で平面図（ｂ）の示すごとく、ノズルが
鋼板の幅方向に配されかつ鋼板の進行方向に対して山形
に突出した形に配された構造を有し、液体７および気体
６の噴出方向が鋼帯表面において鋼帯中央から端部に向
かい、斜めになるように配設される。
表面の付着液除去装置１は、図１の側断面と同様のノズ
ル構造であるが、鋼帯表面の付着液をより効果的に外部
に排出する目的で平面図（ｂ）の示すごとく、ノズルが
鋼板の幅方向に配されかつ鋼板の進行方向に対して山形
に突出した形に配された構造を有し、液体７および気体
６の噴出方向が鋼帯表面において鋼帯中央から端部に向
かい、斜めになるように配設される。
【００２１】この形態例の場合には、ノズル２および３
は、鋼帯の板幅以下の幅の分割されたノズルであって
も、それを複数用い、全体として板幅以上の部位の処理
ができる構造であでば良い。
は、鋼帯の板幅以下の幅の分割されたノズルであって
も、それを複数用い、全体として板幅以上の部位の処理
ができる構造であでば良い。
【００２２】
（実施例１）図１に示した、本発明の鋼帯表面の付着液
除去装置を用いて、連続焼鈍ラインの入側での洗浄にお
ける鋼帯表面の付着液除去性能を評価した。鋼帯表面に
付着した洗浄液はアルカリ液であり、鋼帯表面の微量鉄
粉を含む液の付着残存量により、ライン出側の鋼帯表面
の光沢度が変化するため、光沢度にて付着液除去性能を
評価した。付着液除去装置の運転条件は、処理鋼板の板
幅は１０００ｍｍ、搬送速度は６００〜９００ｍ／分、
乾燥用気体には圧力１．０ｋｇ／ｃｍ2 の圧縮空気を用
い、流量は１５０ｍ3 ／時、液切り用液体は水を用い、
圧力０．３ｋｇ／ｃｍ2 、流量２５０ｍ3 ／時であっ
た。また、ノズルと鋼板表面との距離２０ｍｍとした。
評価においては、比較対象として、乾燥空気と液切り用
水を別々のノズルで噴出することとし、同じ流量および
圧力の条件下で処理した。この結果を図４に示す。従来
と比べ特に高速搬送において光沢度の向上効果が大きい
ことが確認された。
除去装置を用いて、連続焼鈍ラインの入側での洗浄にお
ける鋼帯表面の付着液除去性能を評価した。鋼帯表面に
付着した洗浄液はアルカリ液であり、鋼帯表面の微量鉄
粉を含む液の付着残存量により、ライン出側の鋼帯表面
の光沢度が変化するため、光沢度にて付着液除去性能を
評価した。付着液除去装置の運転条件は、処理鋼板の板
幅は１０００ｍｍ、搬送速度は６００〜９００ｍ／分、
乾燥用気体には圧力１．０ｋｇ／ｃｍ2 の圧縮空気を用
い、流量は１５０ｍ3 ／時、液切り用液体は水を用い、
圧力０．３ｋｇ／ｃｍ2 、流量２５０ｍ3 ／時であっ
た。また、ノズルと鋼板表面との距離２０ｍｍとした。
評価においては、比較対象として、乾燥空気と液切り用
水を別々のノズルで噴出することとし、同じ流量および
圧力の条件下で処理した。この結果を図４に示す。従来
と比べ特に高速搬送において光沢度の向上効果が大きい
ことが確認された。
【００２３】（実施例２）図３に示す装置を前記実施例
１と同じ連続焼鈍ラインの入側洗浄における鋼帯表面の
液除去性能を評価し、液除去装置の運転条件は、処理鋼
板の板幅は１０００ｍｍ、搬送速度は６００〜９００ｍ
／分、ノズルと鋼板表面との距離２０ｍｍと実施例１と
同様とした。評価の結果、乾燥用圧縮空気の圧力０．６
ｋｇ／ｃｍ2 、流量を１１５ｍ3 ／時、液切り用の水圧
は０．２ｋｇ／ｃｍ2 、流量２００ｍ3 ／時まで低減し
た場合にも実施例１と全く同様の光沢度が確保され、よ
り好ましく鋼板表面の液除去がなされていることが確認
された。
１と同じ連続焼鈍ラインの入側洗浄における鋼帯表面の
液除去性能を評価し、液除去装置の運転条件は、処理鋼
板の板幅は１０００ｍｍ、搬送速度は６００〜９００ｍ
／分、ノズルと鋼板表面との距離２０ｍｍと実施例１と
同様とした。評価の結果、乾燥用圧縮空気の圧力０．６
ｋｇ／ｃｍ2 、流量を１１５ｍ3 ／時、液切り用の水圧
は０．２ｋｇ／ｃｍ2 、流量２００ｍ3 ／時まで低減し
た場合にも実施例１と全く同様の光沢度が確保され、よ
り好ましく鋼板表面の液除去がなされていることが確認
された。
【００２４】
【発明の効果】本発明は以下の如く効果を有す。
【００２５】本発明の構成による鋼帯表面の液除去方法
によって、液切り用液体噴出ノズルと乾燥気体噴出ノズ
ルを近接させて配置することにより、噴出された乾燥気
体による液切り用液体噴流の整流効果により、液体の運
動量が好ましい液切り効果として発揮され、高速搬送中
の鋼帯表面の液分を短時間に効果的に除去することが可
能となる。また小規模の装置構成にて、これを実現する
ことができる。
によって、液切り用液体噴出ノズルと乾燥気体噴出ノズ
ルを近接させて配置することにより、噴出された乾燥気
体による液切り用液体噴流の整流効果により、液体の運
動量が好ましい液切り効果として発揮され、高速搬送中
の鋼帯表面の液分を短時間に効果的に除去することが可
能となる。また小規模の装置構成にて、これを実現する
ことができる。
【図１】 本発明の鋼帯表面の付着液除去方法を実施す
る装置の例を示す構成図であり、（ａ）は側断面図、
（ｂ）は他の形態の側断面、（ｃ）は平面図である。
る装置の例を示す構成図であり、（ａ）は側断面図、
（ｂ）は他の形態の側断面、（ｃ）は平面図である。
【図２】 本発明の装置のノズル部の詳細構成を説明す
る側断面の模式図である。
る側断面の模式図である。
【図３】 本発明の鋼帯表面の付着液除去装置の他の例
の構成を示す図であり、（ａ）は側断面図、（ｂ）は平
面図である。
の構成を示す図であり、（ａ）は側断面図、（ｂ）は平
面図である。
【図４】 実施例１における、鋼帯表面の液除去効果を
示す図である。
示す図である。
１…付着液除去装置、 ２…気体噴出ノズル、 ３…液体噴出ノズル、 ４…鋼帯、 ５…鋼帯表面の付着液、 ６…気体、 ７…液体、 ８…気体の噴出方向、 ９…液体の噴出方向。
Claims (2)
- 【請求項１】下層が気体、上層が液体で実質的に形成さ
れている噴流を、鋼帯の表面に対して所要の角度で吹き
付けることを特徴とする鋼帯表面の付着液の除去方法。 - 【請求項２】鋼帯の表面に近接して気体を噴出するノズ
ルを設け、この気体を噴出するノズルの上方に液体を噴
出するノズルを近接して設けると共に、気体を噴出する
ノズルと液体を噴出するノズルの先端を噴出方向に近接
させて設けることを特徴とする、鋼帯表面の付着液の除
去装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10190497A JPH10291022A (ja) | 1997-04-18 | 1997-04-18 | 鋼帯表面の付着液の除去方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10190497A JPH10291022A (ja) | 1997-04-18 | 1997-04-18 | 鋼帯表面の付着液の除去方法および装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10291022A true JPH10291022A (ja) | 1998-11-04 |
Family
ID=14312906
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10190497A Withdrawn JPH10291022A (ja) | 1997-04-18 | 1997-04-18 | 鋼帯表面の付着液の除去方法および装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10291022A (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2001301585A (ja) * | 2000-04-18 | 2001-10-31 | Ishihara Chem Co Ltd | 車体の水流乾燥方法及び車体用水流乾燥促進組成物 |
| US20080023051A1 (en) * | 2004-08-05 | 2008-01-31 | Shoji Yoshimura | Deposit Removing Device |
| CN101791614A (zh) * | 2010-03-24 | 2010-08-04 | 中国石油集团渤海石油装备制造有限公司 | 清除钢板表面锈皮和污垢的方法 |
| CN102966065A (zh) * | 2012-12-07 | 2013-03-13 | 中联重科股份有限公司 | 吹雪用吹嘴和吹雪车 |
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