JPH10290835A - 投薬器 - Google Patents

投薬器

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JPH10290835A
JPH10290835A JP11761697A JP11761697A JPH10290835A JP H10290835 A JPH10290835 A JP H10290835A JP 11761697 A JP11761697 A JP 11761697A JP 11761697 A JP11761697 A JP 11761697A JP H10290835 A JPH10290835 A JP H10290835A
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medicine powder
medicine
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rib
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久朝 大木
Shigemi Nakamura
茂巳 中村
Kazunori Ishizeki
一則 石関
Yoshiyuki Tanizawa
嘉行 谷澤
Akira Yanagawa
明 柳川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薬粉充填室内の薬粉塊を破砕、分散し易くし
て、規定量の薬粉を患者に投与する。 【解決手段】 薬粉収容室の下流側に位置する薬粉収容
穴11内に、四角ブロック19とこの四角ブロック19
を薬粉収容穴11の中央に固定するリブ20とからなる
ブロック体18を設ける構成としている。これにより、
薬粉収容室から薬粉充填穴13に充填された薬粉塊に
は、四角ブロック19によって四つ菱形の空隙が形成さ
れるから、薬粉通路に空気を流通させることにより、こ
の空隙によって薬粉塊を確実に破砕、分散させることが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、粉体状な
いし顆粒状の薬粉を患者に投与するのに用いて好適な投
薬器に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、喘息患者等の肺に薬品を投与す
る方法には、薬液を注射する方法、液体エアゾール噴霧
器で吸引する方法、微細な粉体状ないし顆粒状の薬粉
(例えば、粒径5〜10μm)を吸入する方法等があ
る。また、これらの投薬方法のうち薬粉を吸入する方法
には、カプセル内に充填された薬粉を当該カプセルを破
断することによって吸入する方法と、複数回分の薬粉を
予め収容し、投薬毎に1回分の薬粉を計量しつつ取り出
して吸入する方法とが用いられている。
【0003】ここで、投薬毎に1回分の薬粉を取り出し
て吸入する方法を用いた投薬器としては、例えば、特開
平9−51948号公報(以下、従来技術という)に示
すものが知られている。
【0004】この従来技術による投薬器は、薬粉を投与
するために薬粉通路が形成された投薬器本体と、該投薬
器本体に設けられ、1回分の薬粉を充填する薬粉充填室
と、該薬粉充填室に1回分の薬粉を圧縮した状態に押込
む薬粉押込み手段と、該薬粉押込み手段によって薬粉充
填室に押込まれた薬粉塊を前記投薬器本体の薬粉通路に
分配するように切換える切換手段とから構成されてい
る。
【0005】そして、この投薬器を用いて投薬を行う場
合には、まず、薬粉押込み手段によって薬粉充填室に一
回分の薬粉を押込み、この状態で、切換手段によって薬
粉充填室を薬粉通路側に切替え、薬粉塊を該薬粉通路の
途中に配置する。これにより、患者は、薬粉通路に連通
する吸入口をくわえ、該吸入口から息を吸込むことによ
り、薬粉通路を流通する空気によって薬粉充填室に充填
された薬粉塊を破砕、分散し、この分散した薬粉を空気
と共に肺内に吸入する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術による投薬器では、薬粉を薬粉押込み手段によっ
て薬粉充填室に押込んで薬粉塊としている。
【0007】このため、薬粉の性質、使用環境(湿度
等)によっては、薬粉充填室内で薬粉塊が凝集し易くな
り、吸入時に薬粉充填室に充填された薬粉塊を確実に破
砕、分散することができない場合がある。この場合に
は、薬粉塊の一部が薬粉充填室内に残ったり、分散が不
十分なために吸入途中で落下してしまい、規定量の薬粉
を肺内に供給できなくなるという問題がある。
【0008】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明の目的は、薬粉充填室内の薬粉塊
を破砕、分散し易くすることにより、規定量の薬粉を患
者に投与することができるようにした投薬器を提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の投薬器は、薬粉
を投与するために薬粉通路が形成された投薬器本体と、
該投薬器本体に設けられ、1回分の薬粉を充填する薬粉
充填室と、該薬粉充填室に1回分の薬粉を圧縮した状態
に押込む薬粉押込み手段と、該薬粉押込み手段によって
薬粉充填室に押込まれた薬粉塊を前記投薬器本体の薬粉
通路に分配するように切換える切換手段とからなる。
【0010】そして、上述した課題を解決するために、
請求項1の発明が採用する構成の特徴は、前記薬粉収容
室には、前記薬粉充填室に押込まれた一回分の薬粉塊内
に空隙を形成するブロック体を設ける構成としたことに
ある。
【0011】このように構成したことにより、薬粉押込
み手段によって薬粉を薬粉充填室に押込むと、該薬粉充
填室に押込まれた薬粉塊内にはブロック体により空隙が
形成される。これにより、薬粉塊は空隙によって破砕し
易くなるから、例えば、息の吸込み等によって薬粉通路
に空気を流通させることにより、薬粉充填室に充填され
た薬粉塊を確実に破砕、分散させ、一回分の薬粉の全量
を肺内に吸入することができる。
【0012】請求項2の発明は、ブロック体は、薬粉収
容室のほぼ中央に配設されたブロック本体と、該ブロッ
ク本体を薬粉収容室内に固定するリブとから構成したこ
とにある。
【0013】このように構成したことにより、薬粉収容
室内に収容された薬粉を薬粉押込み手段によって薬粉充
填室側に押動すると、薬粉収容室内のほぼ中央に設けら
れたブロック本体が薬粉の移動を部分的に規制するか
ら、薬粉充填室に押込まれた薬粉塊内には、前記ブロッ
ク本体の下流側に位置して該ブロック本体の形状に対応
した空隙が形成される。
【0014】請求項3の発明は、リブは、該リブを通過
した薬粉を当該リブの下流側に回り込ませるために、薬
粉充填室との間に離間寸法をもって配置したことにあ
る。
【0015】これにより、薬粉押込み手段によって押動
された薬粉は、リブを通過するときに2つの流れに別れ
るが、リブは薬粉充填室から離間しているから、薬粉は
リブを通過後に該リブの下流側に回り込んだ状態で薬粉
充填室内に押込まれる。従って、薬粉充填室内に充填さ
れた薬粉塊は、外周側が薬粉充填室の内周に沿って連続
的に充填され、内周側にブロック本体による空隙が形成
されるから、この薬粉塊を空気によって容易に破砕で
き、かつ投薬器を様々な方向に傾けた場合でも、薬粉充
填室内の薬粉塊が自重によって落下するのを防止でき
る。
【0016】請求項4の発明は、ブロック本体は多角形
状に形成し、当該多角形状をなしたブロック本体の角隅
部にリブを取付ける構成としたことにある。これによ
り、薬粉充填室に充填された薬粉塊内には、多角形状を
なしたブロック本体の角隅部に対応する空隙が形成され
るから、該空隙に脆弱な角隅部が形成され、薬粉充填室
に充填された薬粉塊をこの角隅部から破砕、分散させる
ことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態による
投薬器として吸入式投薬器を例に挙げ、添付図面に従っ
て詳細に説明する。
【0018】まず、図1ないし図10は本発明の第1の
実施例を示すに、1は吸入式投薬器の基部をなす投薬器
本体で、該投薬器本体1は、後述するボディ3および吸
入口4からなる吸引ピース2と、該ボディ3内に設けら
れた通路部材5とから構成されている。
【0019】3は吸引ピース2を構成するボディで、該
ボディ3には着脱可能に吸入口4が螺着され、該ボディ
3の外周側には後述のホッパ15が径方向外向きに突設
されている。また、ボディ3には、図2に示す如く、ホ
ッパ15から90度ずらした側方位置に挿嵌穴3Aが形
成され、該挿嵌穴3Aはボディ3の周壁に開口し、後述
する切換筒体12が回転可能に挿嵌されている。
【0020】5はボディ3内に挿着された通路部材、6
は該通路部材5の中央部に位置して軸方向に形成された
薬粉通路で、該薬粉通路6の一端側には外部に開口する
2本の流入側通路7,7が形成され、他端側には吸入口
4側に開口する2本の流出側通路8,8が形成されてい
る。また、薬粉通路6の他端面は薬粉衝突面6Aとな
り、該薬粉衝突面6Aは、薬粉通路6を流通する薬粉を
衝突させて微粒化を図るものである。
【0021】9,9は各流入側通路7と流出側通路8に
対し90度ずらした位置で通路部材5を軸方向に貫通す
るように穿設された2本の補助通気路(図2中に図示)
で、該補助通気路9は、息を吸込むときに流通する空気
の流量を増やすことによってこのときの息苦しさを解消
している。
【0022】10はボディ3の挿嵌穴3Aと同軸となる
ように通路部材5の径方向に形成された環状凹溝で、該
環状凹溝10は薬粉通路6と左側の補助通気路9を貫く
位置まで形成され、該環状凹溝10内には後述する切換
筒体12の筒部12Bが回転可能に嵌合されている。
【0023】11は環状凹溝10に直交するように通路
部材5に形成された薬粉収容穴で、該薬粉収容穴11は
薬粉通路6の軸線上に位置して該薬粉通路6と同一穴径
で形成されている。そして、薬粉収容穴11は、後述す
る薬粉収容穴15Aと共に薬粉収容室16を構成してお
り、その内部には後述するブロック体18が設けられて
いる。
【0024】12はボディ3、通路部材5に亘って設け
られた切換手段をなす切換筒体で、該切換筒体12は、
ボディ3の挿嵌穴3A内に挿嵌された中実部12Aと、
該中実部12Aの外周側から伸長し環状凹溝10内に粉
体密に嵌合された筒部12Bとから大略構成され、前記
中実部12Aの突出端側は当該切換筒体12を回転操作
するためのダイヤル部12Cとなっている。
【0025】そして、切換筒体12は、ダイヤル部12
Cを90度回転させることにより後述する薬粉充填穴1
3を薬粉通路6または薬粉収容穴11に連通させるよう
に切替えるものである。
【0026】13,13は切換筒体12の筒部12Bを
径方向に貫通するように形成された薬粉充填室をなす2
個の薬粉充填穴で、該各薬粉充填穴13は、薬粉通路6
と薬粉収容穴11とに選択的に連通するもので、該薬粉
通路6、薬粉収容穴11と同一穴径に形成されている。
そして、薬粉充填穴13内には1回の投薬に必要な薬粉
塊が加圧状態に押込まれる。
【0027】14はボディ3から径方向に突出するよう
に設けられた薬粉押込み手段をなす薬粉押込み機構で、
該薬粉押込み機構14は、後述するホッパ15、プッシ
ャ17等から構成されている。そして、薬粉押込み機構
14は、薬粉収容穴11内に収容された薬粉を薬粉充填
穴13内に押込むことにより、1個の薬粉塊を圧縮成形
するものである。
【0028】15はボディ3の外周から径方向外向きに
突出した円筒状のホッパで、該ホッパ15の内周側は、
薬粉収容穴11と同一穴径の薬粉収容穴15Aとなり、
該薬粉収容穴15Aは薬粉収容穴11と共に薬粉収容室
16を構成している。そして、薬粉収容室16内には複
数回分の薬粉を収容することができる。
【0029】17は押圧部材をなすプッシャで、該プッ
シャ17は、ホッパ15の薬粉収容穴15A内に螺着さ
れ、外部に突出したダイヤル部17Aを回転させること
により、薬粉収容室16内の薬粉を薬粉充填穴13に向
けて押動し、該薬粉充填穴13内に圧縮した状態に押込
むものである。
【0030】次に、18は薬粉収容穴11内に設けられ
たブロック体で、該ブロック体18は、図3に示すよう
に、後述する四角ブロック19、リブ20から構成され
ている。
【0031】19は薬粉収容穴11の中央に配設された
ブロック本体となる四角ブロックで、該四角ブロック1
9は、図4、図5に示す如く、十字形柱状または四つ菱
柱状に形成され、薬粉収容穴11の内面に向けて突出す
る4個の角隅部19A,19A,…を有している。ま
た、四角ブロック19の下端側は切換筒体12の筒部1
2Bに向けて延び、その下端面は図3、図5に示すよう
に該筒部12Bの外面に沿う円弧面19Bをなしてい
る。
【0032】20,20,…は薬粉収容穴11と四角ブ
ロック19との間に設けられた4本のリブで、該各リブ
20は、一端側が四角ブロック19の角隅部19A上側
寄りに固着され、他端側が放射状に延びて薬粉収容穴1
1の内壁に一体的に固着されている。これにより、リブ
20は四角ブロック19を薬粉収容穴11の中央に位置
決め状態で固定している。
【0033】また、リブ20は、図6に示すように、薬
粉収容穴11の軸方向に延びる断面長円形状に形成さ
れ、これにより、リブ20を通過する薬粉が矢示の如く
該リブ20の下流側に回り込み易くしている。さらに、
図3、図5に示すようにリブ20と切換筒体12の筒部
12B(薬粉充填穴13)との間は離間寸法Lをもって
離間しており、この離間寸法Lは、薬粉収容室16内を
薬粉充填穴13に向けて押動される薬粉が、リブ20を
通過した後に、該リブ20の下流側に十分に回り込める
寸法に設定されている。
【0034】そして、このように構成されたブロック体
18は、薬粉が薬粉収容室16内を薬粉充填穴13に向
けて押動されたときに、四角ブロック19によって薬粉
の移動を部分的に規制することにより、図8に示すよう
に、薬粉充填穴13に充填された薬粉塊21の中央に四
角ブロック19によって空隙22を形成するものであ
る。
【0035】ここで、前記空隙22は、四角ブロック1
9の形状に相当する四つ菱形状をなしており、角隅部1
9Aに対応する角隅部22Aが形成されている。これに
より、空隙22は、薬粉充填穴13内の薬粉塊21を角
隅部22Aによって部分的に脆弱にし、薬粉通路6を流
通する空気により容易に破砕、分散できるようにしてい
る。
【0036】また、薬粉充填穴13に薬粉を押込むとき
には、リブ20によって薬粉が2つの流れに別れる。し
かし、リブ20を断面長円形状に形成し、かつリブ20
と薬粉充填穴13との間を離間寸法Lをもって離間させ
ることにより、該リブ20の下流側に薬粉を回り込ませ
ることができる。これにより、薬粉充填穴13内に押込
められた薬粉塊21は、その外周側が薬粉充填穴13の
内周に沿って連続的に充填された状態となるから、投薬
器を様々な方向に傾けた場合でも、薬粉充填穴13内か
らの落下が防止されている。
【0037】本実施例による吸入式投薬器は上述の如き
構成を有するもので、次に、患者が薬粉を吸入するまで
の準備動作および吸入時の空気と薬粉の流れについて説
明する。
【0038】まず、薬粉収容室16内に収容された薬粉
を薬粉充填穴13内に充填する場合の動作について説明
する。この場合には、ダイヤル部12Cを介して切換筒
体12を回転させ、薬粉充填穴13を薬粉収容室16に
連通させる。この状態でプッシャ17を所定の角度だけ
回転させることにより、図7に示すように、薬粉収容室
16内の薬粉を薬粉充填穴13側に向けて移動させ、該
薬粉充填穴13内に1回の投薬に必要な薬粉を充填し、
薬粉塊21を形成する。
【0039】ここで、上述した薬粉の充填時には、薬粉
収容室16の下流側に位置する薬粉収容穴11内にブロ
ック体18が設けられているから、図8に示すように、
該ブロック体18の四角ブロック19によって薬粉充填
穴13内に充填された薬粉塊21の中央に四つ菱形状の
空隙22が形成される。
【0040】このようにして、薬粉充填穴13内に1回
分の薬粉塊21を形成したら、切換筒体12を右側に9
0度回転させ、図9に示すように、薬粉充填穴13(薬
粉塊21)を薬粉通路6に配置する。このときには、薬
粉充填穴13内の薬粉塊21は環状凹溝10の内面です
り切られるから、薬粉通路6側に正確に1回分の薬粉を
分配することができる。
【0041】次に、患者が薬粉を吸込むときの投薬器内
の空気と薬粉の流れについて図10を参照して説明す
る。
【0042】まず、薬粉を吸入させるためには吸入口4
の他端側を患者にくわえさせる必要があるが、例えば、
患者が寝たまま状態で吸入口4をくわえた場合、投薬器
が大きく傾いた状態となる。
【0043】しかし、本実施例では、薬粉充填穴13内
に充填された薬粉塊21の外周側を該薬粉充填穴13の
内壁に沿って連続的に充填しているから、投薬器を傾け
た状態で使用する場合でも、薬粉充填穴13内の薬粉塊
21が自重によって落下するのを防止でき、寝たままの
状態での使用が可能となっている。
【0044】そこで、患者は吸入口4の他端側をくわ
え、この状態で息を吸込む。これにより、各流入側通路
7から薬粉通路6内に流入する空気によって薬粉充填穴
13内に充填された薬粉塊21を破砕、分散する。
【0045】このときには、薬粉塊21内に四角ブロッ
ク19によって四つ菱形状の空隙22を形成しているか
ら、この薬粉塊21は、空隙22の角隅部22Aの位置
で脆弱となっており、薬粉通路6を流通する空気により
確実に破砕、分散する。
【0046】そして、分散した薬粉は空気に混入した状
態で各流出側通路8側に流通する。この際、薬粉は薬粉
通路6を流通して薬粉衝突面6Aに衝突するから、一部
に塊として残った薬粉もこの衝突によって微粒化するこ
とができる。
【0047】そして、薬粉を含んだ空気は、各流出側通
路8を介して吸入口4側に放出され、該吸入口4から患
者の口内、気管を介して肺内に吸入される。
【0048】一方、次の投薬作業を行うときには、切換
筒体12を左側に90度回転させて薬粉充填穴13を薬
粉収容室16側に戻し、該薬粉充填穴13への薬粉充填
作業以降の作業を繰返すことにより薬粉を繰返して吸入
することができる。
【0049】かくして、本実施例によれば、ブロック体
18によって薬粉充填穴13に充填された薬粉塊21内
に空隙22を形成し、薬粉通路6を流通する空気によっ
て薬粉塊21を破砕し易くすることができるから、薬粉
塊21が凝集し易い場合でも、該薬粉塊21を確実に破
砕、分散することができ、規定量の薬粉を肺内に到達さ
せて、薬粉の効能を高めることができる。
【0050】しかも、角隅部19Aを有する四角ブロッ
ク19によって角隅部22Aを有する四つ菱形状の空隙
22を薬粉塊21に形成し、この角隅部22Aによって
薬粉塊21をより一層破砕し易くすることができるか
ら、お年寄りや子供のように肺活量(吸引力)が小さい
場合でも、薬粉塊21を破砕、分散して効率よく吸入す
ることができる。
【0051】また、四角ブロック19を支持しているリ
ブ20を断面長円形状に形成し、薬粉充填穴13から寸
法Lだけ離間させているから、薬粉をリブ20の下流側
に回り込ませ、薬粉充填穴13内に充填された薬粉塊2
1の外周側を該薬粉充填穴13の内周に沿って連続的に
充填することができ、投薬器を様々な方向に傾けた場合
でも、薬粉充填穴13内から薬粉塊21が自重によって
落下するのを防止でき、例えば寝たままの患者への投薬
を可能にして、当該吸入式投薬器の使用範囲を広めるこ
とができる。
【0052】次に、図11ないし図13は本発明の第2
の実施例を示すに、本実施例の特徴は、ブロック体のブ
ロック本体を三角柱状に形成したことにある。なお、本
実施例では、前述した第1の実施例と同一の構成要素に
同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0053】31は薬粉収容穴11内に設けられた本実
施例によるブロック体で、該ブロック体31は、後述す
る三角ブロック32、リブ33から構成されている。
【0054】32は薬粉収容穴11の中央に配設された
ブロック本体となる三角ブロックで、該三角ブロック3
2はほぼ三角柱状に形成され、径方向外向きに3個の角
隅部32A,32A,…を有している。
【0055】33,33,…は薬粉収容穴11と三角ブ
ロック32との間に設けられた3本のリブで、該各リブ
33は、一端側が三角ブロック32の角隅部32A上側
寄りに固着され、他端側が薬粉収容穴11の内壁に一体
的に固着されている。これにより、リブ33は三角ブロ
ック32を薬粉収容穴11の中央に位置決め状態で固定
している。また、リブ33は、図12に示すように、そ
の断面形状が小径の円形状をなし、これにより、リブ3
3を通過する薬粉が矢示の如く該リブ33の下流側に回
り込み易くしている。さらに、リブ33は、前記第1の
実施例によるリブ20と同様に、薬粉充填穴13との間
に所定の離間寸法を有している。
【0056】そして、このように構成されたブロック体
31は、図13に示す如く、三角ブロック32によって
薬粉充填穴13に充填された薬粉塊34の中央に角隅部
35Aを有する三角形状の空隙35を形成するものであ
る。
【0057】また、リブ33を小径の断面円形状に形成
し、かつ該リブ33と薬粉充填穴13との間に所定の離
間寸法を有しているから、該リブ33の下流側に薬粉を
回り込ませることができる。
【0058】かくして、このように構成された本実施例
においても、前述した第1の実施例とほぼ同様の作用効
果を得ることができる。
【0059】次に、図14および図15は本発明の第3
の実施例を示すに、本実施例の特徴は、ブロック体のブ
ロック本体を円柱状に形成したことにある。なお、本実
施例では、前述した第1の実施例と同一の構成要素に同
一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0060】41は薬粉収容穴11内に設けられた本実
施例によるブロック体で、該ブロック体41は、薬粉収
容穴11の中央に配設されたブロック本体となる円柱状
の円形ブロック42と、該円形ブロック42を薬粉収容
穴11の中央に位置決め状態で固定した2本のリブ4
3,43とから構成されている。
【0061】そして、このように構成されたブロック体
41は、図15に示す如く、円形ブロック42によって
薬粉充填穴13に充填された薬粉塊44の中央に円形の
空隙45を形成するものである。
【0062】かくして、このように構成された本実施例
においても、前述した第1の実施例とほぼ同様の作用効
果を得ることができる。
【0063】なお、第1の実施例ではブロック本体とし
て四角ブロック19を、第2の実施例では三角ブロック
32を、第3の実施例では円形ブロック42をそれぞれ
例示したが、本発明はこれに限らず、例えばブロック本
体として五角形、楕円等の他の形状を有するブロックを
用いてもよい。
【0064】また、第1の実施例では四角ブロック19
を4本のリブ20で支持し、第2の実施例では三角ブロ
ック32を3本のリブ33で支持し、第3の実施例では
円形ブロック42を2本のリブ43で支持した場合を例
に挙げて説明したが、リブの本数はブロックの形状に応
じて適宜設定されるもので、各実施例の本数に限るもの
ではない。
【0065】さらに、各実施例では、薬粉押込み手段と
してプッシャ17をねじ込むことにより薬粉収容室16
内の薬粉を薬粉充填室13に向けて押動する薬粉押込み
機構14を例示したが、本発明はこれに限ることなく、
例えば、前記プッシャ17に代えて、ばね部材によって
薬粉充填穴側に向けて付勢されたピストンを薬粉収容室
内に設け、該ピストンで薬粉収容室内の薬粉を薬粉充填
穴に向けて自動的に押動する薬粉押込み機構としてもよ
い。
【0066】また、各実施例では、切換手段として円筒
状の切換筒体12に薬粉充填穴13を形成し、該切換筒
体12を回転させて切替える構成とした場合を例に挙げ
て説明したが、これに替えて、例えば、板状の切換板体
に薬粉充填穴を形成し、該切換板体をスライドさせるこ
とによって切替える構成としてもよい。
【0067】一方、各実施例では、投薬器として口でく
わえて薬粉を吸入する吸入式投薬器を例に挙げて説明し
たが、本発明はこれに限らず、例えば鼻腔から薬粉を吸
入する投薬器に適用してもよい。
【0068】
【発明の効果】以上詳述した如く、請求項1の発明によ
れば、薬粉押込み手段によって薬粉を薬粉充填室に押込
むことにより、該薬粉充填室に押込まれた薬粉塊内にブ
ロック体により空隙を形成することができ、薬粉塊を空
隙によって破砕し易くすることができる。これにより、
例えば、息の吸込み等によって薬粉通路に空気を流通さ
せることにより、薬粉充填室に充填された薬粉塊を確実
に破砕、分散させることができ、規定量の薬粉を肺内に
到達させて薬粉の効能を高めることができる。
【0069】請求項2の発明によれば、薬粉収容室内に
収容された薬粉を薬粉押込み手段によって薬粉充填室側
に押動すると、薬粉収容室内のほぼ中央に設けられたブ
ロック本体が薬粉の移動を部分的に規制するから、薬粉
充填室に押込まれた薬粉塊内に前記ブロック本体の下流
側に位置して該ブロック本体の形状に対応した空隙を形
成することができ、薬粉通路を流通する空気によってこ
の薬粉塊を容易に破砕することができる。従って、薬粉
充填室内の薬粉塊の全量を破砕、分散して、薬粉の吸入
効率を高めることができる。
【0070】請求項3の発明によれば、薬粉押込み手段
によって押動された薬粉がリブを通過するときに2つの
流れに別れるが、リブを薬粉充填室から離間させている
から、リブを通過後に該リブの下流側に回り込んだ状態
で薬粉充填室内に薬粉を押込むことができる。従って、
薬粉充填室内に充填された薬粉塊は、外周側が薬粉充填
室の内周に沿って連続的に充填され、内周側にブロック
本体による空隙が形成されるから、この薬粉塊を空気に
よって容易に破砕でき、かつ投薬器を様々な方向に傾け
た場合でも、薬粉充填室内の薬粉塊が自重によって落下
するのを防止でき、投薬時に患者の身体を起こすことな
く寝たままの状態で投薬することができる。
【0071】請求項4の発明によれば、薬粉充填室に充
填された薬粉塊内に多角形をなしたブロック本体の角隅
部に対応する空隙を形成しているから、薬粉充填室に充
填された薬粉塊を脆弱な空隙の角隅部から効率よく破
砕、分散することができ、薬粉を微粒化することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による吸入式投薬器を示
す断面図である。
【図2】図1中の矢示II−II方向からみた断面図であ
る。
【図3】図1中のブロック体をボディ、通路部材、切換
筒体等と共に拡大して示す要部拡大断面図である。
【図4】ブロック体を図3中の矢示IV−IV方向から示す
断面図である。
【図5】ブロック体をボディ、切換筒体と共に拡大して
示す一部破断の外観斜視図である。
【図6】リブを示す図5中の矢示VI−VI方向からみた拡
大断面図である。
【図7】薬粉押込み機構によって薬粉充填穴に薬粉を押
込んだ状態を示す要部拡大断面図である。
【図8】空隙が形成された薬粉塊を切換筒体と共に示す
図7中の矢示VIII−VIII方向からみた断面図である。
【図9】薬粉充填穴に充填された薬粉塊を切換筒体によ
って薬粉通路側に切換えた状態を示す要部拡大断面図で
ある。
【図10】薬粉充填穴内の薬粉塊を破砕、分散して吸入
している状態を示す吸入式投薬器の断面図である。
【図11】本発明の第2の実施例によるブロック体を示
す断面図である。
【図12】リブを示す図11中の矢示 XII−XII 方向か
らみた拡大断面図である。
【図13】空隙が形成された薬粉塊を切換筒体と共に示
す断面図である。
【図14】本発明の第3の実施例によるブロック体を示
す断面図である。
【図15】空隙が形成された薬粉塊を切換筒体と共に示
す断面図である。
【符号の説明】
1 投薬器本体 5 通路部材 6 薬粉通路 12 切換筒体(切換手段) 13 薬粉充填穴(薬粉充填室) 14 薬粉押込み機構(薬粉押込み手段) 16 薬粉収容室 18,31,41 ブロック体 19 四角ブロック(ブロック本体) 19A,32A 角隅部 20,33,43 リブ 21,34,44 薬粉塊 22,35,45 空隙 22A,35A 角隅部 32 三角ブロック(ブロック本体) 42 円形ブロック(ブロック本体) L 離間寸法
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石関 一則 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社ユ ニシアジェックス内 (72)発明者 谷澤 嘉行 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社ユ ニシアジェックス内 (72)発明者 柳川 明 神奈川県横浜市都筑区富士見が丘5−3

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薬粉を投与するために薬粉通路が形成さ
    れた投薬器本体と、該投薬器本体に設けられ、1回分の
    薬粉を充填する薬粉充填室と、該薬粉充填室に1回分の
    薬粉を圧縮した状態に押込む薬粉押込み手段と、該薬粉
    押込み手段によって薬粉充填室に押込まれた薬粉塊を前
    記投薬器本体の薬粉通路に分配するように切換える切換
    手段とからなる投薬器において、 前記薬粉収容室には、前記薬粉充填室に押込まれた一回
    分の薬粉塊内に空隙を形成するブロック体を設ける構成
    としたことを特徴とする投薬器。
  2. 【請求項2】 前記ブロック体は、前記薬粉収容室のほ
    ぼ中央に配設されたブロック本体と、該ブロック本体を
    前記薬粉収容室内に固定するリブとから構成してなる請
    求項1に記載の投薬器。
  3. 【請求項3】 前記リブは、該リブを通過した薬粉を当
    該リブの下流側に回り込ませるために、前記薬粉充填室
    との間に離間寸法をもって配置してなる請求項2に記載
    の投薬器。
  4. 【請求項4】 前記ブロック本体は多角形状に形成し、
    当該多角形状をなしたブロック本体の角隅部に前記リブ
    を取付ける構成としてなる請求項2または3に記載の投
    薬器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN106377430A (zh) * 2016-10-20 2017-02-08 上海市同济医院 碾药机构

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