JPH1029057A - ノズル孔砂詰め方法 - Google Patents

ノズル孔砂詰め方法

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JPH1029057A
JPH1029057A JP18515196A JP18515196A JPH1029057A JP H1029057 A JPH1029057 A JP H1029057A JP 18515196 A JP18515196 A JP 18515196A JP 18515196 A JP18515196 A JP 18515196A JP H1029057 A JPH1029057 A JP H1029057A
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JP
Japan
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sand
storage tank
air
sand storage
nozzle
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP18515196A
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English (en)
Inventor
Naohiko Murakami
直彦 村上
Hideto Takasugi
英登 高杉
Kenji Ishii
健司 石井
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ノズル下部から必要量の砂を流動性を持たせ
て無駄なくスムーズにノズル孔に挿入できるようにする
こと。 【解決手段】 取鍋1の底部に装着されたノズル開閉装
置であるロータリーノズル4のノズルに吐出口11aが
接続され、必要量の砂5が貯蔵されている砂貯蔵タンク
11を装着し、しかる後に砂貯蔵タンクに設けられてい
る砂押込み装置により砂貯蔵タンク内の砂に空気を注入
し、空気によって流動化させた砂をノズル内に押し込み
挿入するようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、製鉄所における製
鋼で使用する取鍋の受鋼準備として溶融金属容器の上ノ
ズル孔に砂詰めするノズル孔砂詰め装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】図6は溶融金属容器に行われる従来のノ
ズル孔砂詰方法を示す断面図である。取鍋1の底部に
は、図5に示すように、鋳造された溶鋼の排出を制御す
るノズル開閉装置、即ちロータリーノズル4或いはスラ
イディングノズルが装着されている。このロータリーノ
ズル4或いはスライディングノズルは、上ノズル4a、
ボトム板4b(固定板)、スライド板4c(摺動板)注
入ノズル4d(シュートノズル)から構成されている。
転炉より取鍋1に受鋼する際には、ロータリーノズル4
のスライド板4cを閉とし、このスライド板4cの保護
或いは取鍋1よりの溶鋼の流出を良くする等の目的で、
ロータリーノズル4のスライド板4cから上ノズル4a
までの間に砂5を挿入する。
【0003】この砂5を挿入する方法としては、人力或
いは機械による自動挿入などの方法があり、挿入する方
向としては、上ノズル4aの上部から挿入する方法と注
入ノズル4dの下部から挿入する方法との2種類があ
る。上ノズル4aの上部から挿入する方法としては、図
10に示すように砂貯蔵ホッパー20から定量の砂5を
定量切出し装置21により切出し、砂投入ホッパー22
へ入れ、取鍋1の上部から上ノズル4aの位置を探し、
上ノズル4aから4〜5m上部にある砂投入ホッパー2
2から砂5を落下させて上ノズル4aのノズル孔に挿入
する。次に、注入ノズル4dの下部から砂5を挿入する
方法としては、カプセルに入れた砂を挿入する方法或い
は気送により挿入する方法等がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のノ
ズル孔砂詰め方法のうち、図10に示す方法や実開昭5
5−143963号公報等に記載される上部から投入す
る方法では、次のような問題点がある。 人力で行う場合、高熱の取鍋上部に立ち、身を乗り出
して上ノズルのノズル孔を探しながらの作業になるため
非常に暑く、きつい危険な作業となっている。 また、砂を上ノズルの4〜5m上部より落下させて挿
入するため、当然砂は拡散する上、高所より上ノズルの
ノズル孔を探すために正確でないことから、砂はノズル
孔に正確に挿入されないために多目に投入されることと
なり、そのため砂の歩留りを悪くしている。
【0005】また、その挿入の際、周辺にある異物も
巻き込みながら挿入されることも推察される。この状態
で受鋼すると、溶鋼が異物部分に差し込み、固まりとな
って出鋼時にノズル孔に詰まる。また、異物が出鋼時に
ノズル孔に詰まり、出鋼出来なくなるという問題点も生
じる。その場合、次行程の鋳造作業ができなくなり、操
業上非常に大きな損失となるものであった。
【0006】なお、ノズル下部から砂を挿入する方法と
して、特開昭62−118966号公報に記載のもので
は、スクリュコンベア、または、加圧シリンダにより押
込む等の提案もあるが、実験の結果、砂を機械的に押込
むことは不可能であることが分かった。また、気送によ
りノズル孔内へ砂を挿入する方法として、特開平1−1
66878号公報、特開平6−192717号公報に記
載のものがあるが、この気送による方法では、微粒の砂
はほとんど飛ばされ狙った粒度構成はできない。また、
ノズル孔内に砂吐出ノズルが残留するため、これに地金
が差し込むきっかけとなり、不開孔となることが予想さ
れる。本発明はかかる問題点を解決するためになされた
もので、ノズル下部から必要量の砂を流動性を持たせて
無駄なくスムーズにノズル孔に挿入できるノズル孔砂詰
め方法を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のノズル孔砂詰め
方法は、取鍋の底部に装着されたノズル開閉装置のノズ
ルに必要量の砂が貯蔵されている砂貯蔵タンクのノズル
に吐出口を装着し、しかる後に砂貯蔵タンクに設けられ
ている砂押込み装置により砂貯蔵タンク内の砂に空気を
注入し、さらに空気によって流動化させた砂をノズル内
に押し込み挿入するようにしたものである。
【0008】また、本発明のノズル孔砂詰め方法に用い
る砂押込み装置は、砂貯蔵タンク内に配設され、砂貯蔵
タンク内の砂を密閉状態に貯留する上下動可能な底板
と、底板に設けられ、砂貯蔵タンク内の砂の中に複数箇
所からエアを吹き込むエア吹込口部と、エア供給源に接
続され、エア吹込口部にエアを供給するエア供給管と、
砂貯蔵タンク内の底板を上下動させる砂押込みシリンダ
とからなる。
【0009】さらに、本発明のノズル孔砂詰め方法に用
いる砂押込み装置は、砂貯蔵タンク内に上下動可能に配
設された底板と、底板に設けられ、砂貯蔵タンク内の砂
の中に複数箇所からエアを吹き込むエア吹込口部と、エ
ア供給源に接続され、エア吹込口部にエアを供給するエ
ア供給管と、一端を砂貯蔵タンクの上部内周面に固定
し、他端を砂貯蔵タンクの底板の外周縁に固定し、底板
とで砂貯蔵タンク内の砂を密閉状態に貯留する可撓性を
有する円筒状のフレキシブルチューブと、底板を上下動
させる砂押込みシリンダとからなる。
【0010】さらにまた、本発明のノズル孔砂詰め方法
に用いる砂押込み装置は、砂貯蔵タンク内に配設され、
砂貯蔵タンク内の砂を密閉状態に貯留する上下動可能な
多孔性の耐火部材で形成された底板と、砂貯蔵タンクの
底部に挿着され、砂貯蔵タンク内にエアを取り入れるエ
ア供給管接続口と、エア供給源に接続され、エア供給管
接続口にエアを供給するエア供給管と、砂貯蔵タンクの
内の底板を上下動させる砂押込みシリンダとからなる。
【0011】また、本発明のノズル孔砂詰め方法に用い
る砂押込み装置は、砂貯蔵タンクの上部内周面と底部内
周面との間を、一端を砂貯蔵タンクの上部内周面に固定
し、他端を砂貯蔵タンクの底部底面に固定し、砂貯蔵タ
ンク内の砂を密閉状態に貯留する可撓性を有する円筒状
のフレキシブルチューブと、砂貯蔵タンクの底部には底
部中央を貫通して挿着され、フレキシブルチューブ内の
砂の中にエアを吹き込むエア吹込み管部と、エア供給管
に接続され、エア吹込み管部にエアを供給するエア供給
管と、砂貯蔵タンクの側壁に流体パイプを介して接続さ
れ、砂貯蔵タンクとフレキシブルチューブとの間に非圧
縮性流体を流入或いは砂貯蔵タンクとフレキシブルチュ
ーブとの間から非圧縮性流体を流出させる流体制御シリ
ンダとからなる。
【0012】さらに、そのノズル孔砂詰め方法に用いる
砂押込み装置は、砂貯蔵タンクに内蔵された内部に充填
されている砂を吐出口に向けて押し出す押出スクリュウ
と、押出スクリュウを回転駆動するモータと、砂貯蔵タ
ンクの底部に設けられ、砂貯蔵タンク内の砂の中にエア
を吹き込む複数のエア吹込口と、エア供給源に接続さ
れ、各エア吹出口にエアを供給するエア供給管とからな
る。
【0013】本発明においては、取鍋の底部に装着され
たノズル開閉装置のノズルに必要量の砂が貯蔵されてい
る砂貯蔵タンクの吐出口を装着し、しかる後に砂貯蔵タ
ンクに設けられている砂押込み装置により砂貯蔵タンク
内の砂に空気を注入し、さらに空気によって流動化させ
た砂をノズル内に押し込み挿入するようにしたから、ノ
ズル孔の下部から必要量の砂を流動性を持たせて無駄な
くスムーズにノズル孔に挿入でき、しかも暑く、墜落の
危険性のある作業が回避できる。
【0014】また、本発明のノズル孔砂詰め方法を実施
するために、砂貯蔵タンク内に配設され、砂貯蔵タンク
内の砂を密閉状態に貯留する上下動可能な底板と、底板
に設けられ、砂貯蔵タンク内の砂の中に複数箇所からエ
アを吹き込むエア吹込口部と、エア供給源に接続され、
エア吹込口部にエアを供給するエア供給管と、砂貯蔵タ
ンク内の底板を上下動させる砂押込みシリンダとからな
る第1の砂押込み装置を用いることにより、ノズル孔へ
の砂の挿入は、砂押込みシリンダが底板を上昇させ、そ
れによって底板が砂貯蔵タンク内の砂を押込みながらノ
ズル孔に挿入するため、ノズル孔の不開孔の原因である
異物が取鍋傾転の際にノズル孔に入ったとしてもノズル
孔への異物巻込みが防止できるため、常に安定した自然
開孔が可能となって安定した操業ができる。さらに、砂
押込み装置によるノズル孔への砂の挿入は、貯蔵タンク
の吐出口を注入ノズルに接続した状態で、常にノズル孔
を中心として行われるから、砂は周辺に飛散することは
なく、最小限の挿入量でよいために砂を合理的に使用す
ることができる。
【0015】さらに、本発明のノズル孔砂詰め方法を実
施するために、砂貯蔵タンク内に上下動可能に配設され
た底板と、底板に設けられ、砂貯蔵タンク内の砂の中に
複数箇所からエアを吹き込むエア吹込口部と、エア供給
源に接続され、エア吹込口部にエアを供給するエア供給
管と、一端を砂貯蔵タンクの上部内周面に固定し、他端
を砂貯蔵タンクの底板の外周縁に固定し、底板とで砂貯
蔵タンク内の砂を密閉状態に貯留する可撓性を有する円
筒状のフレキシブルチューブと、底板を上下動させる砂
押込みシリンダとからなる第2の砂押込み装置を用いる
ことにより、砂貯蔵タンクの内周面と底板の外周面との
間にできる隙間よりも砂の粒度が細かいときにはその隙
間に入るのをフレキシブルチューブが阻止するため、砂
の粒度が細かいときに最適である。
【0016】さらにまた、本発明のノズル孔砂詰め方法
を実施するために、砂貯蔵タンク内に配設され、砂貯蔵
タンク内の砂を密閉状態に貯留する上下動可能な多孔性
の耐火部材で形成された底板と、砂貯蔵タンクの底部に
挿着され、砂貯蔵タンク内にエアを取り入れるエア供給
管接続口と、エア供給源に接続され、エア供給管接続口
にエアを供給するエア供給管と、砂貯蔵タンクの内の底
板を上下動させる砂押込みシリンダとからなる砂押込み
シリンダとからなる第3の砂押込み装置を用いることに
より、底板が多孔性の耐火部材で形成されいるため、底
板に砂の中にエアを吹き込むエア吹込口部を設けなくと
も済み、簡単な構造となる。
【0017】また、本発明のノズル孔砂詰め方法を実施
するために、砂貯蔵タンクの上部内周面と底部内周面と
の間を、一端を砂貯蔵タンクの上部内周面に固定し、他
端を砂貯蔵タンクの底部底面に固定し、砂貯蔵タンク内
の砂を密閉状態に貯留する可撓性を有する円筒状のフレ
キシブルチューブと、砂貯蔵タンクの底部には底部中央
を貫通して挿着され、フレキシブルチューブ内の砂の中
にエアを吹き込むエア吹込み管部と、エア供給管に接続
され、エア吹込み管部にエアを供給するエア供給管と、
砂貯蔵タンクの側壁に流体パイプを介して接続され、砂
貯蔵タンクとフレキシブルチューブとの間に非圧縮性流
体を流入或いは砂貯蔵タンクとフレキシブルチューブと
の間から非圧縮性流体を流出させる流体制御シリンダと
からなる第4の砂押込み装置を用いることにより、砂貯
蔵タンクと流体制御シリンダは流体パイプを介して接続
されているために流体制御シリンダを砂貯蔵タンクから
離れた所に置くことができ、その砂貯蔵タンク内にはフ
レキシブルチューブが配設されるだけであるため、装置
全体がコンパクトとなり、狭いスペースにも設置可能と
なり、設備費も安価になる。
【0018】さらに、本発明のノズル孔砂詰め方法を実
施するために、砂貯蔵タンクに内蔵された内部に充填さ
れている砂を吐出口に向けて押し出す押出スクリュウ
と、押出スクリュウを回転駆動するモータと、砂貯蔵タ
ンクの底部に設けられ、砂貯蔵タンク内の砂の中にエア
を吹き込む複数のエア吹込口と、エア供給源に接続さ
れ、各エア吹出口にエアを供給するエア供給管とからな
る第5の砂押込み装置を用いることにより、砂貯蔵タン
クに押出スクリュウとモータとを内蔵させるという簡単
な機械的構成でノズル孔への砂の挿入が実現できる。
【0019】
【発明の実施の形態】
実施形態1.本発明の実施形態1のノズル孔砂詰め方法
は、取鍋の底部に装着されたノズル開閉装置のノズルに
必要量の砂が貯蔵されている砂貯蔵タンクのノズルに吐
出口を装着し、しかる後に砂貯蔵タンクに設けられてい
る砂押込み装置により砂貯蔵タンク内の砂に空気を注入
し、さらに空気によって流動化させた砂をノズル内に押
し込み挿入するようにしたものである。本発明の実施形
態1のノズル孔砂詰め方法では、砂貯蔵タンクに設けら
れている砂押込み装置により砂貯蔵タンク内の砂に空気
を注入し、さらに空気によって流動化させた砂をノズル
内に押し込み挿入するようにしたから、ノズル孔の下部
から必要量の砂を流動性を持たせて無駄なくスムーズに
ノズル孔に挿入でき、しかも暑く、墜落の危険性のある
作業が回避できる。
【0020】実施形態2.図1は本発明の実施形態1の
方法に用いるノズル孔砂詰め装置の全体構成を示す断面
図、図2は同ノズル孔砂詰め装置の要部を示す断面図、
図3は同ノズル孔砂詰め装置のエア吹込み口を示す断面
図、図4は同ノズル孔砂詰め装置の第1の砂押込み装置
の砂挿入工程を示す断面図である。図において、従来例
と同一の構成は同一符号を付重複した構成の説明を省略
する。本発明の実施形態1の方法に用いるノズル孔砂詰
め装置は、自走する走行台車6と、走行台車6に載置さ
れ、走行台車6の走行方向と直交方向に移動する横行移
動台車7と,横行移動台車7に搭載された昇降装置8
と、昇降装置8上に設けられ、ロータリーノズル4の開
閉動作に追従するノズル開閉追従装置9と、ノズル開閉
追従装置9上に有底円筒状の支持脚台10を介して搭載
され、上部に吐出口11aを有する砂を貯蔵する砂貯蔵
タンク11と、砂貯蔵タンク11の上下動可能な底板1
2に設けられ、砂貯蔵タンク11内の砂の中に複数箇所
から僅かなエアを吹き込むエア吹込口部13と、エア供
給源23に接続され、エア吹込口部13にエアを供給す
るエア供給管14と、砂貯蔵タンク11の底板12を上
下動させる砂押込みシリンダ15と、エア供給源23に
接続され、砂押込みシリンダ15を駆動する押込みシリ
ンダ切換弁17とにより構成されている。なお、ノズル
砂詰め装置の第1の砂押込み装置は、底板12と、エア
吹込口部13と、砂押込シリンダ15とで構成されてい
る。
【0021】16は砂押込みシリンダ15と押込みシリ
ンダ切換弁17との間に設けられ、砂押込みシリンダ1
5の押込み力を検出する砂押込み力検出センサー、24
はエア供給源23と押込みシリンダ切換弁17との間に
設けられた圧力調整弁である。走行台車6は、台車本体
6aと、台車本体6aに取り付けられた車輪6bと、車
輪6bを駆動するモータ6cと、モータ6cと車輪6b
とを連結するプーリー6dとで構成されている。横行移
動台車7は、台車本体7aと、台車本体7aに取り付け
られた車輪7bと、車輪7bが転接するガイドレール7
cと、車輪7bを駆動するモータ7dとモータ7dと車
輪7bとを連結する連結軸7eとで構成されている。昇
降装置8は、横行移動台車7上に設置された一対のジャ
ッキ8aと、これらのジャッキ8aを連結し、且つ回転
することによってこれらのジャッキ8aを昇降させる昇
降軸8bと、昇降軸8bを回転駆動するモータ8cとで
構成されている。
【0022】ノズル開閉追従装置9は、一対のジャッキ
8a上に取り付けられた受台9aと、受台9aに敷設さ
れ、支持脚台10を支持する多数の鋼球9bと、支持台
10の周壁に取り付けられた一対のL字上のアーム9c
と、各アーム9cの先端と受台9aの各端部とにそれぞ
れ張設された位置決め用スプリング9dとで構成されて
いる。砂押込みシリンダ15は支持脚台10の底部中央
に設置され、砂押込みシリンダ15のシリンダロッド1
5aの先端は砂貯蔵タンク11の底板12と接続されて
いる。その底板12の外周面には該砂貯蔵タンク11の
内周面と底板12外周面との隙間をシールするゴムパッ
キンが取り付けられている。また、底板12の裏面には
ラックギヤ12bが垂下して設けられ、支持脚台10に
はラックギヤ12bと歯合してシリンダロッド15aの
押込み量を検出する押込み量検出センサ19が設けられ
ている。
【0023】また、底板12にはエア吹込口部13が設
けられており、そのエア吹込口部13は底板12の外周
縁表面に等角度間隔で設けられた6個のエア吹込口13
aと、底板12中に設けられ、6個のエア吹込口13a
を連通させる連通孔13bと、底板12の裏面に設けら
れ、連通孔13bと連通すると共にエア供給管14と接
続されるエア受口13cと、各エア吹込口13a上に配
置されたエア圧力により浮遊する円板13dと、底板1
2の表面に設けられた円板13dを抜止めする抜止め部
13eとで構成されている。さらに、エア供給管14の
途中にはエア流量調整装置18が設けられている。
【0024】次に、本発明の実施形態1のノズル孔砂詰
め方法を図1〜図4に示す第1の砂押込み装置を有する
ノズル孔砂詰め装置を用いて実施した場合について説明
する。鋳造が終わった取鍋1は、取鍋整備場内の取鍋傾
転スタンドに乗せられ、横向きに傾転される。この状態
で、ノズル開閉装置であるロータリーノズル4の整備作
業が行われ、整備を終えると、ロータリーノズル4を全
開とし取鍋1を直立とする。次に、待機位置にあるノズ
ル孔砂詰め装置の砂貯蔵タンク11へ、上ノズル4aの
溶損状態に合せた必要量の砂5を砂貯蔵ホッパー20及
び砂切出し装置21を経由して入れる。
【0025】砂貯蔵タンク11へ必要量の砂5を入れた
ら、取鍋1の注入ノズル4d部分を映すテレビ画面を見
ながら、取鍋1の注入ノズル4dの孔センター位置まで
走行台車6を走行させ、さらに横行移動台車7を移動さ
せて走行台車6に搭載されている砂貯蔵タンク11の吐
出口11aと注入ノズル4dのノズル孔との芯を合わせ
る。しかる後に、昇降装置8を駆動させて砂貯蔵タンク
11及び砂押込みシリンダ15を上昇させ、貯蔵タンク
11の吐出口11aを注入ノズル4dに押し付けて接続
する。この状態で、砂押込みシリンダ15を動作させて
そのシリンダロッド15aを上昇させる。そうすると、
図4に示すようにシリンダロッド15aの先端に接続さ
れている底板12が砂貯蔵タンク11内を上昇し、砂貯
蔵タンク11内の砂5を上方に押し上げ、それによって
砂貯蔵タンク11内の必要量の砂5が注入ノズル4dよ
り上ノズル4aまでの間のノズル孔に押込み挿入され、
ロータリーノズル4のノズル孔への砂の挿入を完了させ
る。この完了は押込み量検出センサー19により検出す
る。
【0026】このようにロータリーノズル4のノズル孔
への砂の挿入は、貯蔵タンク11の吐出口11aを注入
ノズル4dに接続した状態で、砂貯蔵タンク11内の底
板12と接続されているシリンダロッド15aを有する
砂押込みシリンダ15を用いてノズル孔の下部から行っ
ているから、必要量の砂を流動性を持たせて無駄なくス
ムーズにノズル孔に挿入でき、しかも暑く、墜落の危険
性のある作業が回避できて大がかりな防熱対策も必要と
しないために装置を小型化でき、設備費も少額で済む。
また、ロータリーノズル4のノズル孔への砂の挿入は、
砂貯蔵タンク11内の底板12が砂押込みシリンダ15
のシリンダロッド15aによって上昇し、それによって
砂貯蔵タンク11内の砂5がノズル孔に押込みながらの
砂挿入となるため、ノズル孔の不開孔の主原因である異
物が取鍋傾転の際にノズル孔に入ったとしてもノズル孔
への異物巻込みが防止できるため、常に安定した自然開
孔が可能となって安定した操業ができる。
【0027】さらに、ロータリーノズル4のノズル孔へ
の砂の挿入は、貯蔵タンク11の吐出口11aを注入ノ
ズル4dに接続した状態で、常にノズル孔を中心として
行われるから、砂は周辺に飛散することはなく、最小限
の挿入量でよいために砂を合理的に使用することができ
る。なお、その挿入の際に、エア供給源23からエア供
給管14を介して送られてきたエアを砂貯蔵タンク11
の底板12に設けられたエア吹込口部13の6個のエア
吹込口13aから砂貯蔵タンク11内の砂5の中に僅か
に吹き込む。この時に、押込み力検出センサー16より
押込みピストン16の押込み力を検出し、その力が弱い
と砂5の中へのエアー吹込み量を調整するエアー流調装
置18は、流量を増加させ、その力が強いと砂5の中へ
のエアー吹込み量を調整するエアー流調装置18は、流
量を増加させるように働く。この場合の押込み力は1.
6〜2.3kgf/ cm2 であり、エアー吹込み量は
1.7Nl/ 分・cm2 である。
【0028】このようにエア流量調整装置18は砂押込
み力検出センサー16が検出した押込み力に反比例させ
てエア供給管14に流れるエアのエア吹込み量を調整す
るから、押込み力が変化しても砂の流動性を維持しなが
ら効率よく砂押込みできる。また、ロータリーノズル4
のノズル孔への砂の挿入は、砂貯蔵タンク11の底板1
2に設けられたエア吹込口部13の6個のエア吹込口1
3aから砂貯蔵タンク11内の砂5の中にエアを僅かに
吹き込むことによって行われるから、砂の流動性が確保
されてノズル孔へ砂が挿入されることとなり、気送によ
り砂を挿入する場合に比べて微粒の砂を飛散させること
はなく、適正な粒度分布の状態が保たれることによって
開孔率が向上する。また、エアー吹込み量は気送方法の
場合に比べて約1/ 80の流量で済む。さらに、エア吹
込口部13上にエア圧力により浮遊する円板13dを抜
け止めして配置されているから、エア吹込口13aから
砂5の中に僅かに吹き込むときに、砂貯蔵タンク11内
の砂5が部分的に吹き出すことがなく、砂5の流動化を
図ることができる。
【0029】このようにして、ロータリーノズル4のノ
ズル孔への砂の挿入が完了したら、ロータリーノズル4
のスライド板4cを図示しないのノズル駆動装置により
閉作動させる時に必要な本装置の移動量を予め計算によ
り求めておき、スライド板4cが閉作動させられたとき
に、それと連動するように走行台車6を予め計算により
求めておいた移動量だけ自走させる。このとき、スライ
ド板4cの閉作動の動きとこれに連動させられる走行台
車6の動きに僅かなズレがあった場合、ノズル開閉追従
装置9はそのズレを吸収する。即ち、走行台車6に搭載
されている昇降装置8にノズル開閉追従装置9の受台9
aが載置されており、その受台9aには多数の鋼球9b
を介して砂貯蔵タンク11を搭載した支持脚台10が載
置されており、常時は位置決め用スプリング9dの付勢
力によって受台9aに対して支持脚台10が静止した状
態であるが、スライド板4cの閉作動の動きと走行台車
6の動きに僅かなズレがあると、受台9aの多数の鋼球
9bに対して支持脚台10が動くことによってかかるズ
レを吸収するように作用するからである。
【0030】しかる後に、砂押込みシリンダ15を動作
させてシリンダロッド15aを下降させ、その後に昇降
装置8を駆動させて砂貯蔵タンク11及び砂押込みシリ
ンダ15を下降させ、さらに走行台車6を自走させて待
機位置まで戻し、砂挿入作業が完了することとなる。こ
のように本装置を用いれば、ノズル孔の下部からの砂の
挿入作業について、待機位置から取鍋1の注入ノズル4
dの孔センター位置までいき、孔センター位置でノズル
孔への砂の挿入を実施し、その後に再び待機位置に戻る
という自動化を図ることができる。
【0031】実施形態3.図5は本発明の実施形態1の
方法に用いるノズル孔砂詰め装置の第2の砂押込み装置
による砂挿入工程を示す断面図である。この第2の砂押
込み装置では、底板12の外径を砂貯蔵タンク11の内
径より少し小径にしておき、可撓性を有する円筒状のフ
レキシブルチューブ25の一端を砂貯蔵タンク11の上
部内周面に固定し、その他端を底板12の外周縁に固定
して砂貯蔵タンク11の内周面と底板の外周面との隙間
をシールするようにしたものである。
【0032】なお、第2の砂押込み装置の場合、エア吹
込口部13にエア供給管14を接続しても実施できる
が、シリンダロッド15aにより、底板12が砂貯蔵タ
ンク11内を上昇するときにフレキシブルチューブ25
が砂貯蔵タンク11の内周と底板12の外周との隙間に
砂5の重みで噛み込むことがある。そこで、かかる噛み
込みを防止し、押込み力を軽減するために、砂貯蔵タン
ク11の底部にシリンダロッド15aを貫通させて底板
12を覆い、且つ砂貯蔵タンク11の底部を密閉する底
板覆板26を設け、その底板覆板26にエア供給管14
が接続されるエア供給管接続口27を設けている。
【0033】このように構成することにより、砂貯蔵タ
ンク11の底部、即ち、底板12と底板覆板26との空
間が密閉され、底板覆板26のエア供給管接続口27に
エア供給管14からのエアが供給されると、そのエアは
空間を経て底板12のエア受口13cに達し、連通孔1
3bを経て各エア吹込口13aからエアが砂貯蔵タンク
11の砂に吹き出される。また、底板12と底板覆板2
6との空間に入ったエアはフレキシブルチューブ25を
常に上方に押し上げているため、底板12が上昇しても
砂貯蔵タンク11の内周面と底板の外周面との隙間に噛
み込むことが防止され、押込み力に悪影響を与えること
もない。このように第2の砂押込み装置は、底板12
と、エア吹込口部13と、エア供給管14と、フレキシ
ブルチューブ25と、砂押込みシリンダ15とで構成さ
れている。
【0034】上述した第1の砂押込み装置か第2の砂押
込み装置のいずれを採用するかは、例えば、押込む砂の
粒度の状況により選択するもので、砂貯蔵タンク11の
内周面と底板の外周面との隙間を第1の砂押込み装置の
ようにゴムパッキン12aでシールしたときに、ゴムパ
ッキン12aと砂貯蔵タンク11の内周面との間にでき
る隙間よりも、砂5の粒度が細かいときには第1の砂押
込み装置を採用するとその隙間に砂5が入るため、第2
の砂押込み装置が採用される。
【0035】実施形態4.図6は本発明の実施形態1の
方法に用いるノズル孔砂詰め装置の第3の砂押込み装置
を示す断面図である。この第3の砂押込み装置では、図
5に示す第2の砂押込み装置と同様に砂貯蔵タンク11
の底部を密閉する底板覆板26を設け、その底板覆板2
6にエア供給管14が接続されるエア供給管接続口27
を設けている。そして、砂貯蔵タンク11の内部に底板
覆板26に対して砂押込みシリンダ15のシリンダロッ
ド15aを貫通させ、そのシリンダロッド15aの先端
に可動する底板32が接続されている。この底板32は
例えば、軽石のような多孔性の耐火部材で形成されてい
る。また、底板32の外周面には該砂貯蔵タンク11の
内周面と底板32の外周面との隙間をシールするゴムパ
ッキン12aが取り付けられている。かかる第3の砂押
込み装置は底板32と、エア供給管接続口27と、エア
供給管14と、砂押込みシリンダ15とで構成されてい
る。
【0036】この第3の砂押込み装置では、底板32が
多孔性の耐火部材で形成されているから、底板覆板26
のエア供給管接続口27にエア供給管14からのエアが
供給されると、そのエアは空間を経て底板32に達し、
底板32の多孔を通ってエアが砂貯蔵タンク11の砂に
吹き出されるため、上記第1及び第2の砂押込み装置の
ようなエア吹込口部13を設けなくとも済み、簡単な構
成となる。
【0037】実施形態5.図7は本発明の実施形態1の
方法に用いるノズル孔砂詰め装置の第4の砂押込み装置
を示す断面図、図8は同砂押込み装置のエア吹込み管部
を示す断面図である。この第4の砂押込み装置では、砂
貯蔵タンク40は上部に吐出口40aを有し、底部が閉
塞されている。その砂貯蔵タンク40の底部には底部中
央を貫通して一端にフランジを有するエア吹込み管部4
1が挿着されている。そのエア吹込み管部41のタンク
内に位置するフランジ側端部がエア吹込口41aであ
り、外部に位置する端部がエア取入口41bである。エ
ア吹込口41a上には配置されたエア圧力により浮遊す
る円板41cが配置され、エア吹込み管部41のフラン
ジ表面には円板41cを抜止めする抜止め部41dが設
けられている。42は砂貯蔵タンク40の内径より少し
小径の可撓性を有し、且つ弾力性を有する円筒状のフレ
キシブルチューブである。そのフレキシブルチューブ4
2の一端は砂貯蔵タンク40の吐出口40aの内周面に
固定され、その他端は砂貯蔵タンク40の底部とエア吹
込み管部41のフランジとの間に挿着され、砂貯蔵タン
ク40の底部とエア吹込み管部41のフランジとに螺合
するボルト41eとナット41fとで締着固定されてい
る。
【0038】43は砂貯蔵タンク40とフレキシブルチ
ューブ42との間に充填された例えば、水、油等の非圧
縮性流体、44は砂貯蔵タンク40の側壁に流体パイプ
40bを介して接続された吸引シリンダ、45は吸引シ
リンダ44のシリンダロッド44aを駆動するシリンダ
駆動モータである。シリンダロッド44aの先端側に形
成されたラックギヤ44bとシリンダ駆動モータ45の
回転軸に取り付けられたピニオンギヤ45aとが歯合さ
せられている。46はシリンダロッド44aの移動量か
らノズル孔への砂挿入量を示す砂挿入量ゲージで、シリ
ンダロッド44aの先端に設けられた針46aが砂挿入
量ゲージ46を指し示す位置で砂挿入量を知ることもで
きるものである。なお、当然ピニオンギヤ45aの回転
により電気的に砂挿入量を把握することも可能である。
【0039】47aはエアー供給源23とエア吹込み管
部41のエア取入口41bとの間に設けられた第1エア
供給管、47bはエアー供給源23と吸引シリンダ44
のエのエア受入口44cとの間に設けられた第2エア供
給管である。第1エア供給管47aにはエアー供給源2
3側より順次吹込エアー側減圧弁48a、吹込エアー側
切換弁49aが設けられており、第2エア供給管47b
にはエアー供給源23側より順次吹込エアー側減圧弁4
8b、吹込エアー側切換弁49bが設けられている。こ
の第4の砂押込み装置は、フレキシブルチューブ42
と、エア吹込み管部41と、第1のエア供給管47a
と、主として吸引シリンダ44で構成された流体制御シ
リンダとで構成されている。
【0040】次に、本発明の実施形態1のノズル孔砂詰
め方法を図7及び図8に示す第4の砂押込み装置を用い
て実施した場合について説明する。まず、待機位置にあ
り、図示しない昇降装置を有するタンク運搬台車に搭載
されている砂貯蔵タンク40に対して、吹込エアー側切
換弁49aの圧力は押込エアー切換弁49bの圧力より
高く設定した状態で、吹込エアー側切換弁49aと押込
エアー切換弁49bを閉とし、シリンダ駆動モータ45
をシリンダロッド44aを引き込む方向に回転駆動し、
砂貯蔵タンク40とフレキシブルチューブ42との間に
ある非圧縮性流体43の全量をシリンダ側へ抜き取る。
そうすると、フレキシブルチューブ42は膨らんで砂貯
蔵タンク40の内壁に張り付くことになる。
【0041】この状態で待機位置の砂貯蔵タンク40内
のフレキシブルチューブ42へ、上ノズル4aに必要量
の砂5を砂貯蔵ホッパー20及び砂切出し装置21を経
由して入れる。フレキシブルチューブ42へ必要量の砂
5を入れたら、取鍋1の注入ノズル4d部分を映すテレ
ビ画面を見ながら、取鍋1の注入ノズル4dの孔センタ
ー位置までタンク運搬台車を走行させ、砂貯蔵タンク4
0の吐出口40aと注入ノズル4dのノズル孔との芯を
合わせる。しかる後に、タンク運搬台車の昇降装置を駆
動させて砂貯蔵タンク40を上昇させ、貯蔵タンク40
の吐出口40aを注入ノズル4dに押し付けて接続す
る。
【0042】次に、吹込エアー側切換弁49aを開く。
そうすると、エア供給源23のエアは第1エア供給管4
7aを介して吹込エアー側減圧弁48a、吹込エアー側
切換弁49aを通ってエア吹込み管部41のエア取入口
41bに達し、エア吹込み管部41のエア吹込口41a
からフレキシブルチューブ42中の砂内にエアーを吹き
込む。しかる後に、押込エアー切換弁49bを開くと、
エア供給源23のエアは第2エア供給管47b を介して
吹込エアー側減圧弁48b、吹込エアー側切換弁49b
を通ってエア吹込み管部41のエア受入口44cから吸
引シリンダ44内に入り、吸引シリンダ44内に入った
エアによって吸引シリンダ44のシリンダロッド44a
をストロークエンドまで押し込む。その時、シリンダ駆
動モータ45はフリーな状態としておく。
【0043】そうすると、吸引シリンダ44内の非圧縮
性流体43が砂貯蔵タンク40内に入り、砂貯蔵タンク
40内に入った非圧縮性流体43がフレキシブルチュー
ブ42を周囲から圧縮するため、膨らんでいたフレキシ
ブルチューブ42が縮み、そのためフレキシブルチュー
ブ42内の砂が全量注入ノズル4dより上ノズル4aま
での間のノズル孔に押込み挿入され、ロータリーノズル
4のノズル孔への砂の挿入を完了させる。なお、砂挿入
量は、砂挿入量ゲージ46により把握される。
【0044】この第4の砂押込み装置では、第1及び第
2の砂押込み装置に用いる砂押込みリンダ15を砂貯蔵
タンク40の直下とする必要がなく、狭いスペースに設
置することが可能になる。また、砂挿入時に吹込むエア
の量は第1、第2等の底板のあるものに比べ、砂の挿入
の進行に従って徐々に減少することが可能であるため、
微粉の砂の飛散をより低減できる。 実施形態6.図9は本発明の実施形態1の方法に用いる
ノズル孔砂詰め装置の第5の砂押込み装置を示す断面図
である。この第5の砂押込み装置では、砂貯蔵タンク5
0は上部に吐出口50aを有し、底部が閉塞されてい
る。その砂貯蔵タンク50には内部に充填されている砂
をその吐出口50aに向けて押し出す押出スクリュウ5
1が内蔵されている。
【0045】この押出スクリュウ51は、砂貯蔵タンク
50の吐出口50aに挿着され、一端側の拡径の接続部
52aが吐出口50aから外部に突出し、他端側の砂受
入口52bが砂貯蔵タンク50の底部に位置するスクリ
ュウ筒52と、砂貯蔵タンク50の底部中央を貫通して
スクリュウ筒52内に挿入されているスクリュウロッド
53と、スクリュウロッド53につる巻き状に巻き付け
られているスクリュウ羽根54と、砂貯蔵タンク50の
底部に取付部材55を介して取り付けられ、スクリュウ
ロッド53を回転駆動するモータ56とから構成されて
いる。57は砂貯蔵タンク50の底部に設けられた複数
のエア吹出口である。58はエア供給管で、その一端側
の枝分かれした枝管58aは各エア吹出口57に接続さ
れ、その他端側は図示しないエアー流量調整装置を介し
てエア供給源に接続されている。この第5の砂押込み装
置は、押出スクリュウ51と、モータ56と、複数のエ
ア吹込口57と、第1のエア供給管58とで構成されて
いる。
【0046】次に、本発明の実施形態1のノズル孔砂詰
め方法を図9に示す第5の砂押込み装置を用いて実施し
た場合について説明する。まず、待機位置にあり、図示
しない昇降装置を有するタンク運搬台車に搭載されてい
る砂貯蔵タンク50内に、上ノズル4aに必要量の砂5
を砂貯蔵ホッパー20及び砂切出し装置21を経由して
入れる。このとき、押出スクリュウ51が砂5を砂貯蔵
タンク50の底部に向けて押し出すようモータ56を回
転させる。砂貯蔵タンク50へ必要量の砂5を入れた
ら、取鍋1の注入ノズル4d部分を映すテレビ画面を見
ながら、取鍋1の注入ノズル4dの孔センター位置まで
タンク運搬車を走行させ、押出スクリュウ51の拡径の
接続部52aと注入ノズル4dのノズル孔との芯を合わ
せる。しかる後に、タンク運搬車の昇降装置を駆動させ
て砂貯蔵タンク50を上昇させ、押出スクリュウ51の
拡径の接続部52aを注入ノズル4dに押し付けて接続
する。
【0047】次に、図示しないエア流量調整装置により
エア流量を調整する。そうすると、エア供給源のエアは
エア供給管58を介してその枝管58aからエア吹出口
57に達し、エア吹出口57から砂貯蔵タンク50中の
砂内にエアーを吹き込む。しかる後に、押出スクリュウ
51が砂5を砂貯蔵タンク50の上部に向けて押し出す
ようモータ56を回転させる。そうすると、砂貯蔵タン
ク50の底部の砂はスクリュウ筒52内のスクリュウ羽
根54によって砂貯蔵タンク50の上部に順次運ばれ、
注入ノズル4dより上ノズル4aまでの間のノズル孔に
押込み挿入され、ロータリーノズル4のノズル孔への砂
の挿入を完了させる。この第5の砂押込み装置は、第1
及び第2の砂押込み装置の砂押込みシリンダ15が不要
となり、砂貯蔵タンク50と押出スクリュウ51とモー
タ56とを内蔵させるという簡単な機械的構成でノズル
孔への砂の挿入が実現できるため、装置の高さを低くす
ることが可能であり、狭いスペースに設置することが可
能である。また、押込み底面積に比例して必要な吹込み
エアの量は、押出スクリュウ51の直径分でよいため、
一定量の少量のエア量で押込み可能である。
【0048】
【発明の効果】本発明は以上説明したとおり、取鍋の底
部に装着されたノズル開閉装置のノズルに必要量の砂が
貯蔵されている砂貯蔵タンクの吐出口を装着し、しかる
後に砂貯蔵タンクに設けられている砂押込み装置により
砂貯蔵タンク内の砂に空気を注入し、さらに空気によっ
て流動化させた砂をノズル内に押し込み挿入するように
したから、ノズル孔の下部から必要量の砂を流動性を持
たせて無駄なくスムーズにノズル孔に挿入でき、しかも
暑く、墜落の危険性のある作業が回避できるという効果
を有する。
【0049】また、本発明のノズル孔砂詰め方法を実施
するために、砂貯蔵タンク内に配設され、砂貯蔵タンク
内の砂を密閉状態に貯留する上下動可能な底板と、底板
に設けられ、砂貯蔵タンク内の砂の中に複数箇所からエ
アを吹き込むエア吹込口部と、エア供給源に接続され、
エア吹込口部にエアを供給するエア供給管と、砂貯蔵タ
ンク内の底板を上下動させる砂押込みシリンダとからな
る第1の砂押込み装置を用いることにより、ノズル孔へ
の砂の挿入は、砂押込みシリンダが底板を上昇させ、そ
れによって底板が砂貯蔵タンク内の砂を押込みながらノ
ズル孔に挿入するため、ノズル孔の不開孔の原因である
異物が取鍋傾転の際にノズル孔に入ったとしてもノズル
孔への異物巻込みが防止できるため、常に安定した自然
開孔が可能となって安定した操業ができるという効果を
有する。さらに、砂押込み装置によるノズル孔への砂の
挿入は、貯蔵タンクの吐出口を注入ノズルに接続した状
態で、常にノズル孔を中心として行われるから、砂は周
辺に飛散することはなく、最小限の挿入量でよいために
砂を合理的に使用することができるという効果を有す
る。
【0050】さらに、本発明のノズル孔砂詰め方法を実
施するために、砂貯蔵タンク内に上下動可能に配設され
た底板と、底板に設けられ、砂貯蔵タンク内の砂の中に
複数箇所からエアを吹き込むエア吹込口部と、エア供給
源に接続され、エア吹込口部にエアを供給するエア供給
管と、一端を砂貯蔵タンクの上部内周面に固定し、他端
を砂貯蔵タンクの底板の外周縁に固定し、底板とで砂貯
蔵タンク内の砂を密閉状態に貯留する可撓性を有する円
筒状のフレキシブルチューブと、底板を上下動させる砂
押込みシリンダとからなる第2の砂押込み装置を用いる
ことにより、砂貯蔵タンクの内周面と底板の外周面との
間にできる隙間よりも砂の粒度が細かいときにはその隙
間に入るのをフレキシブルチューブが阻止するため、砂
の粒度が細かいときに最適であるという効果を有する。
【0051】さらにまた、本発明のノズル孔砂詰め方法
を実施するために、砂貯蔵タンク内に配設され、砂貯蔵
タンク内の砂を密閉状態に貯留する上下動可能な多孔性
の耐火部材で形成された底板と、砂貯蔵タンクの底部に
挿着され、砂貯蔵タンク内にエアを取り入れるエア供給
管接続口と、エア供給源に接続され、エア供給管接続口
にエアを供給するエア供給管と、砂貯蔵タンクの内の底
板を上下動させる砂押込みシリンダとからなる第3の砂
押込み装置を用いることにより、底板が多孔性の耐火部
材で形成されいるため、底板に砂の中にエアを吹き込む
エア吹込口部を設けなくとも済み、簡単な構造となると
いう効果を有する。
【0052】また、本発明のノズル孔砂詰め方法を実施
するために、砂貯蔵タンクの上部内周面と底部内周面と
の間を、一端を砂貯蔵タンクの上部内周面に固定し、他
端を砂貯蔵タンクの底部底面に固定し、砂貯蔵タンク内
の砂を密閉状態に貯留する可撓性を有する円筒状のフレ
キシブルチューブと、砂貯蔵タンクの底部には底部中央
を貫通して挿着され、フレキシブルチューブ内の砂の中
にエアを吹き込むエア吹込み管部と、エア供給管に接続
され、エア吹込み管部にエアを供給するエア供給管と、
砂貯蔵タンクの側壁に流体パイプを介して接続され、砂
貯蔵タンクとフレキシブルチューブとの間に非圧縮性流
体を流入或いは砂貯蔵タンクとフレキシブルチューブと
の間から非圧縮性流体を流出させる流体制御シリンダと
からなる第4の砂押込み装置を用いることにより、砂貯
蔵タンクと流体制御シリンダは流体パイプを介して接続
されているために流体制御シリンダを砂貯蔵タンクから
離れた所に置くことができ、その砂貯蔵タンク内にはフ
レキシブルチューブが配設されるだけであるため、装置
の高さを低くでき、狭いスペースでも設置することが可
能であるという効果を有する。
【0053】さらに、本発明のノズル孔砂詰め方法を実
施するために、砂貯蔵タンクに内蔵された内部に充填さ
れている砂を吐出口に向けて押し出す押出スクリュウ
と、押出スクリュウを回転駆動するモータと、砂貯蔵タ
ンクの底部に設けられ、砂貯蔵タンク内の砂の中にエア
を吹き込む複数のエア吹込口と、エア供給源に接続さ
れ、各エア吹出口にエアを供給するエア供給管とからな
る第5の砂押込み装置を用いることにより、砂貯蔵タン
クに押出スクリュウとモータとを内蔵させるという簡単
な機械的構成でノズル孔への砂の挿入が実現できるとい
う効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の方法に用いるノズル孔砂
詰め装置の全体構成を示す断面図である。
【図2】同ノズル孔砂詰め装置の要部を示す断面図であ
る。
【図3】同ノズル孔砂詰め装置のエア吹込み口を示す断
面図である。
【図4】同ノズル孔砂詰め装置の第1の砂押込み装置に
よる砂挿入工程を示す断面図である。
【図5】本発明の実施形態1の方法に用いるノズル孔砂
詰め装置の第2の砂押込み装置による砂挿入工程を示す
断面図である。
【図6】図6は本発明の実施形態1の方法に用いるノズ
ル孔砂詰め装置の第3の砂押込み装置を示す断面図であ
る。
【図7】図7は本発明の実施形態1の方法に用いるノズ
ル孔砂詰め装置の第4の砂押込み装置を示す断面図であ
る。
【図8】図8は同砂押込み装置のエア吹込み管部を示す
断面図である。
【図9】図9は本発明の実施形態5の方法に用いるノズ
ル孔砂詰め装置の要部を示す断面図である。
【図10】従来のノズル孔砂詰方法を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 取鍋 4 ロータリーノズル 4a 上ノズル 4b ボトム板(固定板) 4c スライド板(摺動板) 4d 注入ノズル 5 砂 6 走行台車 7 横行移動台車 8 昇降装置 9 ノズル開閉追従装置 10 支持脚台 11 砂貯蔵タンク 12 底板 13 エア吹込口部 14 エア供給管 15 砂押込みシリンダー 16 砂押込み力センサー 17 押込みシリンダー切換弁 18 流量調整弁 19 押込み量検出センサー 23 エア供給源 24 圧力調整弁

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 取鍋の底部に装着されたノズル開閉装置
    のノズルに必要量の砂が貯蔵されている砂貯蔵タンクの
    吐出口が接続され、しかる後に砂貯蔵タンクに設けられ
    ている砂押込み装置により砂貯蔵タンク内の砂に空気を
    注入し、さらに空気によって流動化させた砂をノズル内
    に押し込み挿入することを特徴とするノズル孔砂詰め方
    法。
  2. 【請求項2】 上記砂押込み装置は、砂貯蔵タンク内に
    配設され、砂貯蔵タンク内の砂を密閉状態に貯留する上
    下動可能な底板と、 底板に設けられ、砂貯蔵タンク内の砂の中に複数箇所か
    らエアを吹き込むエア吹込口部と、 エア供給源に接続され、エア吹込口部にエアを供給する
    エア供給管と、 砂貯蔵タンク内の底板を上下動させる砂押込みシリンダ
    とからなることを特徴とする請求項1記載のノズル孔砂
    詰め方法。
  3. 【請求項3】 上記砂押込み装置は、砂貯蔵タンク内に
    上下動可能に配設された底板と、 底板に設けられ、砂貯蔵タンク内の砂の中に複数箇所か
    らエアを吹き込むエア吹込口部と、 エア供給源に接続され、エア吹込口部にエアを供給する
    エア供給管と、 一端を砂貯蔵タンクの上部内周面に固定し、他端を砂貯
    蔵タンクの底板の外周縁に固定し、底板とで砂貯蔵タン
    ク内の砂を密閉状態に貯留する可撓性を有する円筒状の
    フレキシブルチューブと、 底板を上下動させる砂押込みシリンダとからなることを
    特徴とする請求項1記載のノズル孔砂詰め方法。
  4. 【請求項4】 上記砂押込み装置は、砂貯蔵タンク内に
    配設され、砂貯蔵タンク内の砂を密閉状態に貯留する上
    下動可能な多孔性の耐火部材で形成された底板と、 砂貯蔵タンクの底部に挿着され、砂貯蔵タンク内にエア
    を取り入れるエア供給管接続口と、 エア供給源に接続され、エア供給管接続口にエアを供給
    するエア供給管と、 砂貯蔵タンクの内の底板を上下動させる砂押込みシリン
    ダとからなることを特徴とする請求項1記載のノズル孔
    砂詰め方法。
  5. 【請求項5】 上記砂押込み装置は、砂貯蔵タンクの上
    部内周面と底部内周面との間を、一端を砂貯蔵タンクの
    上部内周面に固定し、他端を砂貯蔵タンクの底部底面に
    固定し、砂貯蔵タンク内の砂を密閉状態に貯留する可撓
    性を有する円筒状のフレキシブルチューブと、 砂貯蔵タンクの底部には底部中央を貫通して挿着され、
    フレキシブルチューブ内の砂の中にエアを吹き込むエア
    吹込み管部と、 エア供給管に接続され、エア吹込み管部にエアを供給す
    るエア供給管と、 砂貯蔵タンクの側壁に流体パイプを介して接続され、砂
    貯蔵タンクとフレキシブルチューブとの間に非圧縮性流
    体を流入或いは砂貯蔵タンクとフレキシブルチューブと
    の間から非圧縮性流体を流出させる流体制御シリンダと
    からなることを特徴とする請求項1記載のノズル孔砂詰
    め方法。
  6. 【請求項6】 上記砂押込み装置は、砂貯蔵タンクに内
    蔵された内部に充填されている砂を吐出口に向けて押し
    出す押出スクリュウと、 押出スクリュウを回転駆動するモータと、 砂貯蔵タンクの底部に設けられ、砂貯蔵タンク内の砂の
    中にエアを吹き込む複数のエア吹込口と、 エア供給源に接続され、各エア吹出口にエアを供給する
    エア供給管とからなることを特徴とする請求項1記載の
    ノズル孔砂詰め方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102091776A (zh) * 2011-03-30 2011-06-15 周宇明 钢包水口浇铸组合引流塞
CN113976873A (zh) * 2021-10-13 2022-01-28 邯郸钢铁集团有限责任公司 一种钢包水口下注引流砂装置及其工艺

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