JPH10289664A - イオン打ち込み装置 - Google Patents

イオン打ち込み装置

Info

Publication number
JPH10289664A
JPH10289664A JP9111860A JP11186097A JPH10289664A JP H10289664 A JPH10289664 A JP H10289664A JP 9111860 A JP9111860 A JP 9111860A JP 11186097 A JP11186097 A JP 11186097A JP H10289664 A JPH10289664 A JP H10289664A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
filament
insulator
chamber
insertion hole
ion implantation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9111860A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3556069B2 (ja
Inventor
Masatoshi Seto
昌敏 瀬戸
Yoshiaki Fujiwara
慶昭 藤原
Toshiaki Miyashita
利明 宮下
Kenji Taira
賢二 平
Akira Iizuka
朗 飯塚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Renesas Eastern Japan Semiconductor Inc
Original Assignee
Hitachi Tokyo Electronics Co Ltd
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Tokyo Electronics Co Ltd, Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Tokyo Electronics Co Ltd
Priority to JP11186097A priority Critical patent/JP3556069B2/ja
Publication of JPH10289664A publication Critical patent/JPH10289664A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3556069B2 publication Critical patent/JP3556069B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electron Sources, Ion Sources (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィラメントの寿命を延ばし、交換頻度を低
減させる。 【解決手段】 イオン打ち込み装置のイオンソース3に
おけるR形状に形成されたフィラメント25の両端部2
6、27が第1フィラメント用碍子28、第2フィラメ
ント用碍子29に挿通され、第1フィラメント用碍子、
第2フィラメント用碍子はイオンソースのチャンバ12
のエンドプレート30に開設された第1挿通孔31、第
2挿通孔32に挿通され、エンドプレート30に取り付
けられた碍子ボックス34の第1雌ねじ孔35、第2雌
ねじ孔36に螺入されている。 【効果】 R形状フィラメントはイオンの衝突を回避で
きるため、寿命が延びる。第1フィラメント用碍子、第
2フィラメント用碍子とチャンバとの間にスパッタ片や
ガス、イオンの堆積物が橋絡するのを防止できるため、
橋絡による絶縁不良を防止でき、フィラメント、イオン
ソースの交換頻度を低減できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イオン打ち込み技
術、特に、イオンソースに関し、例えば、半導体装置の
製造工程において、半導体ウエハに不純物元素のイオン
を打ち込むイオン打ち込み装置に利用して有効な技術に
関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の製造工程において、半導体
ウエハに不純物元素のイオンを注入する場合には大電流
打ち込み装置が使用されている。大電流イオン打ち込み
装置は、イオンソースによって所望のイオン種が抽出さ
れるとともに、引き出し加速部によって加速され、質量
分析マグネットや偏向走査マグネット、角度補正マグネ
ットによって制御されたイオンビームが所定の照射位置
に保持されている半導体ウエハに打ち込まれるように構
成されている。
【0003】従来のこの種の大電流イオン打ち込み装置
のイオンソースとしては、フリーマン型イオンソース
(熱陰極低電圧アークイオンソース)が広く使用されて
いる。フリーマン型イオンソースはチャンバ内に架設さ
れた直線形状のストレートフィラメントと、チャンバ内
にイオン種のガスを導入するガス導入管とを備えてお
り、大電流が通電されることによってフィラメントから
発生した熱電子がガス導入管から導入されたガスの分子
と衝突することにより、イオンが発生されるようになっ
ている。
【0004】なお、イオン打ち込み(注入)技術を述べ
てある例としては、昭和59年11月20日株式会社工
業調査会発行「電子材料1984年11月号別冊」P6
2〜P66、がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記したフリーマン型
イオンソースにおいては、ストレートフィラメントの中
央部でイオン化されたイオンがフィラメントに衝突する
ため、フィラメントの寿命が短縮されてしまうという問
題点があることが、本発明者によって明らかにされた。
【0006】また、チャンバの壁面が熱電子やイオン化
されたイオンによってスパッタリングされることにより
発生したスパッタ片や、導入されたガスがフィラメント
を保持したフィラメント用碍子に付着して堆積すると、
フィラメントとチャンバとの間の絶縁が低下するため、
フィラメントが切れていないにもかかわらず、フィラメ
ントひいてはイオンソースの交換が必要になってしまう
という問題点があることが、本発明者によって明らかに
された。フィラメントやイオンソースの交換作業に際し
ては、イオン打ち込み装置の高温状況や高真空状況が一
度解除されるため、フィラメントやイオンソースの交換
が頻繁に実施されると、イオン打ち込み装置の稼動効率
が大幅に低下されてしまう。
【0007】本発明の目的は、稼動効率の低下を防止す
ることができるイオン打ち込み装置を提供することにあ
る。
【0008】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を説明すれば、次の通り
である。
【0010】すなわち、イオン打ち込み装置のイオンソ
ースにおけるフィラメントの両端部は互いに平行に揃え
られており、そのフィラメントの両端部が第1フィラメ
ント用碍子および第2フィラメント用碍子にそれぞれ挿
通されており、この第1フィラメント用碍子および第2
フィラメント用碍子はイオンソースのチャンバの一側壁
にそれぞれ開設された第1挿通孔および第2挿通孔にそ
れぞれ挿通されているとともに、この側壁の外部に取り
付けられた碍子ボックスの第1雌ねじ孔および第2雌ね
じ孔にそれぞれ螺入されていることを特徴とする。
【0011】前記した手段によれば、フィラメントはチ
ャンバに架設されずにその両端部が一側壁にそれぞれ挿
通されて碍子ボックスによって支持された状態になって
いるため、イオン化されたイオンがフィラメントに衝突
するのを回避することができ、その結果、フィラメント
の寿命を延長することができる。また、第1フィラメン
ト用碍子および第2フィラメント用碍子はチャンバの一
側壁にそれぞれ開設された第1挿通孔および第2挿通孔
にそれぞれ挿通されているため、第1フィラメント用碍
子および第2フィラメント用碍子とチャンバの側壁との
間にスパッタ片やガスおよびイオンの堆積物が橋絡した
状態になるのを防止することができ、橋絡することによ
って引き起こされる絶縁不良を防止することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施形態である
イオン打ち込み装置のイオンソースを示しており、
(a)は一部省略一部切断分解斜視図、(b)は(a)
のb−b線に沿う矢視図である。図2はその一部省略平
面断面図である。図3はそのイオン打ち込み装置の全体
を示す模式図である。
【0013】本実施形態において、本発明に係るイオン
打ち込み装置は、不純物注入処理を実施するための粒子
としての不純物イオンを半導体ウエハの一例であるシリ
コンウエハ(以下、単に、ウエハという。)1に打ち込
む大電流イオン打ち込み装置(以下、イオン打ち込み装
置という。)2として構成されている。
【0014】イオン打ち込み装置2は必要なイオンを生
成するイオンソース3と、イオンソース3から生成化さ
れたイオンを引き出すための引き出し加速部4と、引き
出されたイオン種の中から所望のイオンを分離するため
の質量分析マグネット5と、偏向走査マグネット6と、
角度補正マグネット7と、打ち込み室8と、ウエハ1を
打ち込み室8に対してローディング・アンローディング
するためのオートローダ9とを備えており、イオン打ち
込み作業は真空室において実施されるように構成されて
いる。
【0015】イオンソース3は直方体の箱形状に形成さ
れたチャンバ12を備えており、チャンバ12の外側に
はマグネット11がチャンバ12の内部に磁場を形成す
るように設備されている。チャンバ12の一側壁にはガ
ス導入管13が挿入されており、ガス導入管13はイオ
ン種となるガス14をチャンバ12の内部に導入するよ
うに構成されている。チャンバ12におけるガス導入管
13と対向する側壁には、イオン16を発射するための
スリット15が中央部に配されて開設されている。
【0016】チャンバ12における長軸側の両端のうち
一方の端部には反射板17が配置されており、反射板1
7には反射板用碍子19に保持された電極18が接続さ
れている。反射板用碍子19はチャンバ12の側壁に螺
着されて支持されている。電極18におけるチャンバ1
2の外側端部にはターミナル20が電気的に接続されて
おり、ターミナル20はフィラメント電源21Aのプラ
ス側端子に電気的に接続されている。したがって、反射
板17にはプラスの電位が印加されるようになってい
る。
【0017】また、チャンバ12の内部における反射板
17の側壁寄りの位置には取付溝22が環状に没設され
ており、取付溝22にはタングステンによって長方形の
平板形状に形成されたシールドプレート(以下、反射板
側シールドプレートという。)23が建て込まれてい
る。反射板側シールドプレート23は反射板17と側壁
とを仕切るように配設されており、チャンバ12の側壁
における反射板用碍子19の螺着部を空間的にシールド
した状態になっている。反射板側シールドプレート23
には挿通孔24が開設されており、反射板用碍子19は
この挿通孔24を貫通した状態になっている。挿通孔2
4の内径は反射板用碍子19の外径よりも充分に大きく
設定されており、挿通孔24の内周と反射板用碍子19
の外周との間には充分なギャップが確保されている。
【0018】チャンバ12における長軸側の他方の端部
にはタングステンによって形成されてR形状に捲線され
たフィラメント25が配置されている。すなわち、この
フィラメント25はフリーマン型イオンソースにおける
ストレートフィラメントに対して一回だけ捲線されてR
形状に形成され、その両端部(以下、第1端部および第
2端部という。)26、27が互いに平行に、かつ、両
端を揃えられた状態になっている。フィラメント25の
第1端部26および第2端部27における各端部には第
1固定孔26aおよび第2固定孔27aがそれぞれ軸心
線と直交する方向に開設されている。
【0019】フィラメント25の第1端部26および第
2端部27は、絶縁物の一例である窒化ボロンによって
二段円筒形状に形成された一対の第1フィラメント用碍
子28および第2フィラメント用碍子29の筒中空部に
それぞれ挿通されている。第1フィラメント用碍子28
の一端部外周には鍔部28aが同心円に突設されてお
り、他端部外周には雄ねじ28bが刻設されている。同
様に、第2フィラメント用碍子29の一端部外周には鍔
部29aが同心円に突設されており、他端部外周には雄
ねじ29bが刻設されている。フィラメント25の第1
端部26および第2端部27が第1フィラメント用碍子
28および第2フィラメント用碍子29にそれぞれ挿通
された状態において、第1固定孔26aおよび第2固定
孔27aは第1フィラメント用碍子28および第2フィ
ラメント用碍子29から外部にそれぞれ露出した状態に
なっている。
【0020】チャンバ12におけるフィラメント25が
配置された側の端部には、モリブデンによって長方形の
平板形状に形成されたエンドプレート30が建て込まれ
ており、チャンバ12のフィラメント側端はエンドプレ
ート30によって閉塞された状態になっている。エンド
プレート30の中央部には一対の第1挿通孔31および
第2挿通孔32がそれぞれ開設されており、第1挿通孔
31および第2挿通孔32には第1フィラメント用碍子
28および第2フィラメント用碍子29がそれぞれ挿通
されている。第1挿通孔31および第2挿通孔32の内
径は第1フィラメント用碍子28および第2フィラメン
ト用碍子29の外径よりも充分に大きく、第1フィラメ
ント用碍子28の鍔部28aおよび第2フィラメント用
碍子29の鍔部29aの外径よりも若干だけ大きく設定
されており、第1挿通孔31および第2挿通孔32の内
周と第1フィラメント用碍子28および第2フィラメン
ト用碍子29の外周との間には充分なギャップが確保さ
れている。
【0021】エンドプレート30の外側端面には長方形
環状の取付溝33が第1挿通孔31および第2挿通孔3
2を取り囲むように、一定幅一定深さに没設されてお
り、取付溝33には碍子ボックス34が嵌め込まれて取
り付けられている。碍子ボックス34は絶縁物の一例で
ある窒化ボロンが使用されて一端面が開口した直方体の
箱形状に形成されており、開口端部が取付溝33に嵌め
込まれている。碍子ボックス34における開口端面に対
向する側壁には第1雌ねじ孔35および第2雌ねじ孔3
6がそれぞれ開設されており、第1雌ねじ孔35および
第2雌ねじ孔36には第1フィラメント用碍子28の雄
ねじ28bおよび第2フィラメント用碍子29の雄ねじ
29bが内側からそれぞれ螺入されている。
【0022】したがって、第1フィラメント用碍子28
および第2フィラメント用碍子29は碍子ボックス34
にそれぞれ支持された状態になっている。碍子ボックス
34の内部には隔壁37が第1フィラメント用碍子28
側の空間と第2フィラメント用碍子29側の空間とを隔
離するように形成されている。また、碍子ボックス34
の内面には凹凸面34aがローレット加工やショットブ
ラスト法、溶射法等により全体的に形成されている。
【0023】碍子ボックス34の第1雌ねじ孔35およ
び第2雌ねじ孔36に第1フィラメント用碍子28およ
び第2フィラメント碍子29が内側からそれぞれ螺入さ
れた状態において、フィラメント25の第1端部26お
よび第2端部27は碍子ボックス34の外側端面から突
出した状態になっており、フィラメント25の第1端部
26の突出端部および第2端部27の突出端部は第1タ
ーミナル38の取付孔38aおよび第2ターミナル39
の取付孔39aにそれぞれ嵌入されている。第1ターミ
ナル38の取付孔38aおよび第2ターミナル39の取
付孔39aにそれぞれ嵌入されたフィラメント25の第
1端部26および第2端部27は、第1ターミナル38
の雌ねじ孔38bおよび第2ターミナル39の雌ねじ孔
39bにそれぞれ螺入された第1ボルト40および第2
ボルト41が第1固定孔26aおよび第2固定孔27a
にそれぞれ係合されることにより固定されている。
【0024】第1ターミナル38はフィラメント電源2
1Aのマイナス側端子に電気的に接続されており、第2
ターミナル39はプラス側がチャンバ12に電気的に接
続されたチャンバ電源21Bのマイナス側端子に電気的
に接続されている。したがって、フィラメント25には
電流が第1ターミナル38、第1端部26、第2端部2
7および第2ターミナル39によって流れるようになっ
ている。
【0025】チャンバ12の内部におけるエンドプレー
ト30の近傍位置には取付溝42が環状に没設されてお
り、取付溝42にはタングステンによって長方形の平板
形状に形成されたシールドプレート(以下、フィラメン
ト側シールドプレートという。)43が建て込まれてい
る。フィラメント側シールドプレート43はフィラメン
ト25とエンドプレート30とを仕切るように配設され
ており、エンドプレート30および碍子ボックス34に
おける第1フィラメント用碍子28の挿通部や支持部お
よび第2フィラメント用碍子29の挿通部や支持部を空
間的にシールドした状態になっている。
【0026】フィラメント側シールドプレート43には
第1挿通孔44および第2挿通孔45が開設されてお
り、第1フィラメント用碍子28および第2フィラメン
ト用碍子29は第1挿通孔44および第2挿通孔45を
それぞれ貫通した状態になっている。第1挿通孔44お
よび第2挿通孔45の内径は第1フィラメント用碍子2
8および第2フィラメント用碍子29の外径よりも充分
に大きく、鍔部28aおよび29aの外径よりも若干だ
け大きくそれぞれ設定されており、第1挿通孔44およ
び第2挿通孔45の内周と第1フィラメント用碍子28
および第2フィラメント用碍子29の外周との間には充
分なギャップがそれぞれ確保されている。
【0027】以上のように構成されたイオン打ち込み装
置のイオンソース3において、フィラメント25に高電
流が通電されると、フィラメント25は熱電子46を発
生する。発生した熱電子46はマグネット11による磁
場とチャンバ12の電位による電界とによって回転運動
を行いながら、チャンバ12の側壁面に到達する。この
飛行過程で、熱電子46はガス導入管13からチャンバ
12の内部に導入されたガス14の分子と衝突するた
め、ガス分子がイオン化される。この際、反射板17に
はプラス電位が印加されているため、発生したイオン1
6はチャンバ12の内部の中央領域に移動される状態に
なる。チャンバ12の中央領域に移動されたイオン16
は引き出し加速部4によってスリット15から引き出さ
れる。
【0028】本実施形態においては、従来のフリーマン
型イオンソースと異なり、フィラメント25はチャンバ
12に架設されずに両端部が折り返されてチャンバ12
の片側に支持された状態になっているため、イオン化さ
れたイオン16がフィラメント25に衝突するのを回避
することができる。すなわち、フィラメント25がイオ
ン16の衝突によって消耗されるのを防止することがで
きるため、フィラメント25の寿命は延長されることに
なる。
【0029】ところで、熱電子46がチャンバ12の側
壁に衝突すると、スパッタリングによってスパッタ片が
チャンバ12の内部に全体的に飛散する。また、導入さ
れたガス14やイオン化されたイオン16もチャンバ1
2の内部に全体的に飛散する。このようにチャンバ12
の内部に全体的に飛散したスパッタ片やガス14および
イオン16はフィラメント25の基端部の方向にも飛翔
することにより、第1フィラメント用碍子28および第
2フィラメント用碍子29の基端部に付着して次第に堆
積して行くことになる。そして、この堆積物が肥大する
と、フィラメント25とチャンバ12との間の絶縁状態
が低下するため、フィラメント25が切れていないにも
かかわらず、イオンソース3の交換が必要になってしま
う。イオンソース3の交換作業に際しては、イオン打ち
込み装置2の高温状況や高真空状況が一度解除されるた
め、イオンソース3の交換が頻繁に実施されると、イオ
ン打ち込み装置2全体の稼動効率が大幅に低下されてし
まう。
【0030】しかし、本実施形態においては、第1フィ
ラメント用碍子28および第2フィラメント用碍子29
はチャンバ12のエンドプレート30の外側に取り付け
られた碍子ボックス34に雄ねじ28bおよび29bが
螺着されてそれぞれ支持されており、しかも、エンドプ
レート30の第1挿通孔31および第2挿通孔32、フ
ィラメント側シールドプレート43の第1挿通孔44お
よび第2挿通孔45には第1フィラメント用碍子28お
よび第2フィラメント用碍子29との間に充分なギャッ
プが確保されているため、第1フィラメント用碍子28
および第2フィラメント用碍子29の堆積物が肥大化し
ても、チャンバ12の側壁との間に橋絡した状態になる
のを防止することができ、堆積肥大化することによって
引き起こされる絶縁不良を防止することができる。
【0031】以上のようにしてイオンソース3から引き
出し加速部4によって引き出されたイオン16は、質量
分析マグネット5、偏向走査マグネット6および角度補
正マグネット7によってイオンビームとして制御され、
打ち込み室8にオートローダ9によってローディングさ
れたウエハ1に打ち込まれる。
【0032】前記実施形態によれば次の効果が得られ
る。 フィラメントを捲線してチャンバに架設せずに両端
部をチャンバの片側に支持することにより、イオン化さ
れたイオンがフィラメントに衝突するのを回避すること
ができるため、フィラメントがイオンの衝突によって消
耗されるのを防止することができ、その結果、フィラメ
ントの寿命を延長することができる。
【0033】 フィラメントの寿命を延長することに
より、フィラメントひいてはイオンソースの交換頻度を
減少させることができるため、イオン打ち込み装置の稼
動効率を高めることができ、ひいては半導体装置の製造
方法全体としての生産性を高めることができる。
【0034】 フィラメントの第1フィラメント用碍
子および第2フィラメント用碍子をチャンバのエンドプ
レートの外側に取り付けられた碍子ボックスにそれぞれ
支持させるとともに、エンドプレートの第1挿通孔およ
び第2挿通孔、フィラメント側シールドプレートの第1
挿通孔および第2挿通孔には第1フィラメント用碍子お
よび第2フィラメント用碍子との間に充分なギャップを
確保することにより、第1フィラメント用碍子および第
2フィラメント用碍子の堆積物が肥大化しても、チャン
バの側壁との間に橋絡した状態になるのを防止すること
ができるため、堆積することによって引き起こされる絶
縁不良を防止することができる。
【0035】 絶縁不良を防止することにより、フィ
ラメントひいてはイオンソースの交換頻度を減少させる
ことができるため、イオン打ち込み装置の稼動効率を高
めることができ、ひいては半導体装置の製造方法全体と
しての生産性を高めることができる。
【0036】 碍子ボックスの内面を凹凸面に形成す
ることにより、堆積物の接触面積を増加させることがで
きるため、堆積物の再飛散を防止することができるとと
もに、碍子ボックスが堆積物を保持する容量を増加する
ことができるため、フィラメントひいてはイオンソース
の交換頻度をより一層低減することができる。
【0037】 碍子ボックスの内部に第1フィラメン
ト用碍子の空間と第2フィラメント用碍子の空間とを仕
切る隔壁を配設することにより、第1フィラメント用碍
子の空間と第2フィラメント用碍子の空間とをそれぞれ
独立させることができるため、碍子ボックスの内部で堆
積物が再飛散するのを防止することができる。
【0038】 第1フィラメント用碍子および第2フ
ィラメント用碍子の内側端部のそれぞれに各鍔部を突設
することにより、スパッタ片やガスおよびイオンが第1
フィラメント用碍子および第2フィラメント用碍子の各
基端部の方向に飛翔するのを防止することができるた
め、スパッタ片やガスおよびイオンが第1フィラメント
用碍子および第2フィラメント用碍子の各基端部に堆積
するのを抑制することができる。
【0039】以上本発明者によってなされた発明を実施
形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施形
態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範
囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0040】例えば、碍子や碍子ボックスは窒化ボロン
によって形成するに限らず、セラミック等の絶縁物によ
って形成することができる。
【0041】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、次
の通りである。
【0042】フィラメントを捲線してチャンバに架設せ
ずに両端部をチャンバの片側に支持することにより、イ
オン化されたイオンがフィラメントに衝突するのを回避
することができるため、フィラメントがイオンの衝突に
よって消耗されるのを防止することができ、その結果、
フィラメントの寿命を延長することができる。フィラメ
ントの寿命を延長することにより、フィラメントひいて
はイオンソースの交換頻度を減少させることができるた
め、イオン打ち込み装置の稼動効率を高めることがで
き、ひいては半導体装置の製造方法全体としての生産性
を高めることができる。
【0043】フィラメントの第1フィラメント用碍子お
よび第2フィラメント用碍子をチャンバの外壁に取り付
けられた碍子ボックスにそれぞれ支持させるとともに、
チャンバ側壁の第1挿通孔および第2挿通孔には第1フ
ィラメント用碍子および第2フィラメント用碍子との間
に充分なギャップを確保することにより、第1フィラメ
ント用碍子および第2フィラメント用碍子の堆積物が肥
大化しても、チャンバの側壁との間に橋絡した状態にな
るのを防止することができるため、堆積することによっ
て引き起こされる絶縁不良を防止することができる。絶
縁不良を防止することにより、フィラメントひいてはイ
オンソースの交換頻度を減少させることができるため、
イオン打ち込み装置の稼動効率を高めることができ、ひ
いては半導体装置の製造方法全体としての生産性を高め
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるイオン打ち込み装置
のイオンソースを示しており、(a)は一部省略一部切
断分解斜視図、(b)は(a)のb−b線に沿う矢視図
である。
【図2】その一部省略平面断面図である。
【図3】そのイオン打ち込み装置の全体を示す模式図で
ある。
【符合の説明】
1…ウエハ、2…イオン打ち込み装置、3…イオンソー
ス、4…引き出し加速部、5…質量分析マグネット、6
…偏向走査マグネット、7…角度補正マグネット、8…
打ち込み室、9…オートローダ、11…マグネット、1
2…チャンバ、13…ガス導入管、14…ガス、15…
スリット、16…イオン、17…反射板、18…電極、
19…反射板用碍子、20…ターミナル、21A…フィ
ラメント電源、21B…チャンバ電源、22…取付溝、
23…反射板側シールドプレート、24…挿通孔、25
…フィラメント、26…第1端部、26a…第1固定
孔、27…第2端部、27a…第2固定孔、28…第1
フィラメント用碍子、28a…鍔部、28b…雄ねじ、
29…第2フィラメント用碍子、29a…鍔部、29b
…雄ねじ、30…エンドプレート、31…第1挿通孔、
32…第2挿通孔、33…取付溝、34…碍子ボック
ス、34a…凹凸面、35…第1雌ねじ孔、36…第2
雌ねじ孔、37…隔壁、38…第1ターミナル、38a
…取付孔、38b…雌ねじ孔、39…第2ターミナル、
39a…取付孔、39b…雌ねじ孔、40…第1ボル
ト、41…第2ボルト、42…取付溝、43…フィラメ
ント側シールドプレート、44…第1挿通孔、45…第
2挿通孔、46…熱電子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮下 利明 東京都青梅市藤橋3丁目3番地2 日立東 京エレクトロニクス株式会社内 (72)発明者 平 賢二 東京都青梅市藤橋3丁目3番地2 日立東 京エレクトロニクス株式会社内 (72)発明者 飯塚 朗 東京都小平市上水本町五丁目20番1号 株 式会社日立製作所半導体事業部内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チャンバ内に装備されたフィラメントに
    大電流が通電されることによってフィラメントから発生
    した熱電子がガス導入管からチャンバ内に導入されたガ
    スの分子と衝突することによりイオンが発生されるよう
    に構成されているイオンソースを備えているイオン打ち
    込み装置において、 前記フィラメントの互いに平行に揃えられた両端部が第
    1フィラメント用碍子および第2フィラメント用碍子に
    それぞれ挿通されており、この第1フィラメント用碍子
    および第2フィラメント用碍子は前記チャンバの一側壁
    にそれぞれ開設された第1挿通孔および第2挿通孔にそ
    れぞれ挿通されているとともに、この側壁の外部に取り
    付けられた碍子ボックスの第1雌ねじ孔および第2雌ね
    じ孔にそれぞれ螺入されていることを特徴とするイオン
    打ち込み装置。
  2. 【請求項2】 前記第1挿通孔および第2挿通孔の内径
    が前記第1フィラメント用碍子および第2フィラメント
    用碍子の外径よりも大径にそれぞれ設定されていること
    を特徴とする請求項1に記載のイオン打ち込み装置。
  3. 【請求項3】 前記碍子ボックスの内面が凹凸面に形成
    されていることを特徴とする請求項1または2に記載の
    イオン打ち込み装置。
  4. 【請求項4】 前記碍子ボックスの内部に前記第1フィ
    ラメント用碍子の空間と前記第2フィラメント用碍子の
    空間とを仕切る隔壁が配設されていることを特徴とする
    請求項1、2または3に記載のイオン打ち込み装置。
  5. 【請求項5】 前記チャンバの前記フィラメントよりも
    前記側壁寄り位置に、前記フィラメント側の空間と前記
    側壁側の空間とを仕切るシールドプレートが配設されて
    おり、このシールドプレートに開設された第1挿通孔お
    よび第2挿通孔には前記第1フィラメント用碍子および
    第2フィラメント用碍子がそれぞれ挿通されていること
    を特徴とする請求項1、2、3または4に記載のイオン
    打ち込み装置。
  6. 【請求項6】 前記第1フィラメント用碍子および第2
    フィラメント用碍子の内側端部には各鍔部がそれぞれ突
    設されていることを特徴とする請求項1、2、3、4ま
    たは5に記載のイオン打ち込み装置。
JP11186097A 1997-04-14 1997-04-14 イオン打ち込み装置 Expired - Fee Related JP3556069B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11186097A JP3556069B2 (ja) 1997-04-14 1997-04-14 イオン打ち込み装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11186097A JP3556069B2 (ja) 1997-04-14 1997-04-14 イオン打ち込み装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10289664A true JPH10289664A (ja) 1998-10-27
JP3556069B2 JP3556069B2 (ja) 2004-08-18

Family

ID=14571982

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11186097A Expired - Fee Related JP3556069B2 (ja) 1997-04-14 1997-04-14 イオン打ち込み装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3556069B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030088827A (ko) * 2002-05-15 2003-11-20 삼성전자주식회사 이온 주입 장비의 필라멘트 정렬 도구
KR20040018863A (ko) * 2002-08-27 2004-03-04 삼성전자주식회사 이온 주입 장치의 아크 챔버
KR100672835B1 (ko) * 2001-05-21 2007-01-22 삼성전자주식회사 이온 임플랜터의 이온 발생 장치
KR20150075372A (ko) * 2013-12-25 2015-07-03 가부시키가이샤 에스이엔 지지구조 및 이를 이용한 이온발생장치

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100672835B1 (ko) * 2001-05-21 2007-01-22 삼성전자주식회사 이온 임플랜터의 이온 발생 장치
KR20030088827A (ko) * 2002-05-15 2003-11-20 삼성전자주식회사 이온 주입 장비의 필라멘트 정렬 도구
KR20040018863A (ko) * 2002-08-27 2004-03-04 삼성전자주식회사 이온 주입 장치의 아크 챔버
KR20150075372A (ko) * 2013-12-25 2015-07-03 가부시키가이샤 에스이엔 지지구조 및 이를 이용한 이온발생장치
JP2015125827A (ja) * 2013-12-25 2015-07-06 住友重機械イオンテクノロジー株式会社 支持構造およびそれを用いたイオン発生装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3556069B2 (ja) 2004-08-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5212760B2 (ja) イオン注入装置用のイオン源およびそのためのリペラ
EP0851453B1 (en) Endcap for indirectly heated cathode of ion source
US4100055A (en) Target profile for sputtering apparatus
JP2995388B2 (ja) イオン注入機に使用するイオン発生装置とその方法
US5457298A (en) Coldwall hollow-cathode plasma device for support of gas discharges
JP3903271B2 (ja) イオン注入機用のイオン源とそのカソード構造
JPH0627323B2 (ja) スパツタリング方法及びその装置
US8796649B2 (en) Ion implanter
WO1998059088A1 (en) Sputter coating system and method using substrate electrode
JP2873693B2 (ja) イオン源
JP3556069B2 (ja) イオン打ち込み装置
US10468220B1 (en) Indirectly heated cathode ion source assembly
US6242749B1 (en) Ion-beam source with uniform distribution of ion-current density on the surface of an object being treated
JPH1192919A (ja) 金属イオンプラズマ発生装置
US6348764B1 (en) Indirect hot cathode (IHC) ion source
US4891525A (en) SKM ion source
US3448315A (en) Ion gun improvements for operation in the micron pressure range and utilizing a diffuse discharge
JP3075129B2 (ja) イオン源
US5675152A (en) Source filament assembly for an ion implant machine
US4846953A (en) Metal ion source
US11961696B1 (en) Ion source cathode
TW202435256A (zh) 用於產生離子束之離子源
JPH01161699A (ja) 高速原子線源
KR960004963B1 (ko) 이온 유도 스퍼터링(Ion Induced Sputtering)을 이용한 고밀도 플라즈마 생성법과 그 장치
KR100672835B1 (ko) 이온 임플랜터의 이온 발생 장치

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040511

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040511

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080521

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080521

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090521

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100521

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110521

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110521

Year of fee payment: 7

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110521

Year of fee payment: 7

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120521

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120521

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130521

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140521

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees