JPH10288673A - 相互誘導式車両検出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ループコイル式及び残留磁気センサーは、温
度変化やノイズに弱い。環境の変化をクリヤーし尚１０
０％の精度にする事を目的とする。 【解決手段】 ２ケの磁気コイルを間隔をあけ同一保持
器中に片方を垂直にもう片方を水平に封入し、コイル間
は中空としコイルから出るリード線を保持器外へ別々に
し、途中より平行しない様保持器外に出し制御部へ接続
する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】コインパーキングや無人駐車
場の車両進入確認等車両の有無検出を要する分野。

【０００２】

【従来の技術】従来の車両センサーは超音波、光線（可
視、赤外）を発信、受信するもの、ループコイルの地表
下埋設による自己誘導係数の変化を検出するもの、車両
の残留磁気を検出するもの等が知られている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】発信口と受信口を持つ
ものは、いたずらや偶然の異物出現による誤動作を防ぐ
ことができない。残留磁気検出式とループコイル式は検
出部が地表面下に埋設されて、上記の難点はないが、い
ずれも車両の有無に対応する初段の検出比が僅少である
ため、温度補正を含む高度な処理回路を要し、季節変化
に対応する調整や、ループコイル埋設のコスト等の問題
もあり、簡単で安定且つ確実なセンサーが求められてお
り、これを実現しようとするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】円柱状の鉄心を有し、こ
れに同心円上に銅線を巻いたコイルを例にとり、請求項
１で述べた殆ど０（Ｖ）の実現法を述べる。円柱の中心
を通る直線を軸と呼ぶことにして、コイル１の軸が垂直
になるようコイル１を固定し、コイル２の軸が、コイル
１の中心点を通り且つ２つの軸が直交する状態に置けば
よい。このときコイル２の軸は水平である。２つのコイ
ルが一定間隔を保ち、上記の状態を保持するため保持器
を用いて収納し固定化する。これを地表面直下にほぼ水
平に横たえて埋設し２つのコイルの両端は処理回路に接
続する。コイルの一方には数ＫＨＺの交流を流し、他方
の出力電圧により車両の有無を検出し、制御回路にその
信号を送る。

【０００５】

【発明の実施の形態】図１では垂直コイルに電流を流
し、車両が無いときの磁束の水平コイル付近の向きが鉄
心の軸に垂直である様を示す、この状態ではコイルの中
を磁束が通り抜けてはいないので起電力は殆ど０（Ｖ）
である。図１では車両が有るときの磁束の様子を示す。
磁束は磁気抵抗の小さい部分を通る性質上車両底辺部を
より長く通り磁束は水平コイル付近で傾きをもち誘導起
電力を発生する。図３はには信号処理の流れ図を示す。

【０００６】図４にコイルカップルの断面図を示す。磁
気コアにはフェライトを用い、コイルは数百回巻いてコ
イル自体の小形化を計る。保持器は塩ビパイプ等の合成
樹脂系のケースを使用する。図２の中に記入されたコイ
ルと並列のコンデンサーは共振回路を形成し、発振周波
数と一致させて省エネルギー化と、外部電磁波除去の作
用をもたせる。発振周波数は高い程相互誘導を強める反
面、車両ボディ内での渦電流による打ち消し作用もあ
り、実験的に数ＫＨＺの妥当な値を選んだ。保持器の製
作精度により車無しの起電力を１（ｍｖ）以下に抑え
る。通常の車両では１０（ｍｖ）以上の電圧が発生する
ので直流増幅後の電圧比も１０倍以上あって、電圧比較
器の基準電圧設定も容易である。車底高が高くなると誘
導起電力も減少するが１（ｍｖ）に近くなることはな
い。隣接率の影響は全くない。小形で細いコイルカップ
ルを駐車位置の中央に近い任意の場所に埋設する。向き
も任意でよい。

【０００７】

【発明の効果】埋設工事も簡単で短時間に処理できる。
前述に示すとおり、簡単な原理を応用したもので装置す
べてが簡単であり、検出比が大きいため電圧比較器の基
準電圧には設定可能な範囲に一定の幅があり、温度変化
による電圧変動はこの幅に比べて充分に小さいので幅の
中点付近に初期セットをしておけば温度変化の影響は受
けない。このような特徴をもつ本装置の効果は、簡単、
安定、確実な車両検出の要望に答え得るところにある。

【図面の簡単な説明】

【図１】地表面下に水平にコイルカップルを埋設し、垂
直コイルに通電したときの磁束が水平コイル付近では垂
直方向に通る様子を示す。

【図２】車両が覆った場合の磁束が変化して水平コイル
付近で傾きをもち、その磁気コア中を軸に沿って通る磁
束が現れる様子を示す。

【図３】車両の有無によりＯＮ又はＯＦＦの信号を制御
回路に伝えるまでの電子回路の流れ図を示す。

【図４】コイルカップルの縦断面図。

【符号の説明】

１、８ 地表面 ２、９ 垂直コイルによる磁束 ３、１０ コイルカップル保持器 ４、１１ 垂直コイル ５、１２ 水平コイル ６、１３ 垂直コイルの軸 ７、１４ 水平コイルの軸 １５ 車両底面部 １６ 垂直コイル １７ 水平コイル １８ 共振用コンデンサ １９ 磁気コア（フェライト） ２０ コイル（フォーマル銅線） ２１ コイルカップル保持器 ２２ 中空 ２３ 垂直コイル軸 ２４ 水平コイル軸 ２５ 垂直、水平コイル軸の直交する交点

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ２個の電磁コイル間の相互誘導起電力
   は、それらの位置と向きに左右されることは周知のとお
   りであり、特定の状態で殆ど０（Ｖ）にすることができ
   る。このような状態にある２個のコイル間隔に比べ同等
   以上の大きさをもつ鉄材が接近すると、磁束分布に変化
   が起こり、相互誘導起電力を発生する。これを利用して
   駐車場のような所定位置における車両の有無を検出する
   装置。