JPH10287752A - コンデンサ用二軸配向ポリエステルフィルム - Google Patents

コンデンサ用二軸配向ポリエステルフィルム

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JPH10287752A
JPH10287752A JP9699597A JP9699597A JPH10287752A JP H10287752 A JPH10287752 A JP H10287752A JP 9699597 A JP9699597 A JP 9699597A JP 9699597 A JP9699597 A JP 9699597A JP H10287752 A JPH10287752 A JP H10287752A
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film
capacitor
polyester
particles
roughness
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JP9699597A
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Yoshio Meguro
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Diafoil Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蒸着工程での熱負け等のトラブルを起こすこ
となく、かつ得られたコンデンサが高度な耐電圧特性と
絶縁抵抗特性を有し、コンデンサの小型化と信頼性向上
に寄与することができるポリエステルフィルムを提供す
る。 【解決手段】 ハロゲン化ケイ素を高温気相加水分解す
ることによって得られる、平均粒径(d50)0.1〜
2.0μmの微細シリカ粒子を0.1〜2.0重量%含
有し、フィルムの表面粗度が下記式(1)〜(3)を同
時に満足するコンデンサ用二軸配向ポリエステルフィル
ム。 【数1】0.015≦RMS≦0.040 …(1) 0.010≦SRa≦0.030 …(2) 0.350≦P−V≦0.600 …(3) (上記式中、RMSは自乗平均平方根粗さ(μm)、S
Raは中心面平均粗さ(μm)、P−Vは最大粗さ(μ
m)を表す)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンデンサ用二軸
配向ポリエステルフィルムに関する。詳しくは、本発明
は、蒸着コンデンサとしたとき、高度な電気特性を与え
ることのできるコンデンサ誘電体用二軸配向ポリエステ
ルフィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】二軸配向ポリエステルフィルムは、機械
的性質、耐熱性、電気的特性、耐薬品性等、各種の特性
を高度にバランス良く有し、コストパフォーマンスの点
で優れるため、磁気テープ用、包装用、製版用等の産業
用資材として広く用いられている。中でもコンデンサ用
フィルムとして多く用いられている。
【0003】近年、電子機器等の発達に伴い、コンデン
サ素子は軽薄短小化の方向に推移しつつある。具体的に
は、誘電体層を薄くすることにより、単位面積当たりの
表面積を上げるとともに、電極間距離を小さくし、電気
容量を増加している。このコンデンサ素子の軽薄短小化
に不可欠なのが、フィルムの薄膜化である。フィルムの
薄膜化に伴い、フィルム製造工程やコンデンサ製造工程
で種々の問題が生じ、また、物性的にも新たな問題が生
ずる。
【0004】まず第1に、フィルムの滑り性の問題が上
げられる。一般的に、フィルム製造工程および加工工程
におけるフィルムの取り扱い作業性を改良を改良する目
的で、通常フィルム中に不活性な無機あるいは有機の微
粒子を存在させ、フィルム表面に適度の凹凸を付与させ
る。この凹凸は、微粒子の粒径にもよるが、フィルム表
面近傍のみならず、フィルム内部の粒子によっても影響
を受けるため、フィルム厚みが薄くなるに従って、フィ
ルムの粗度が小さくなり、滑り性が悪くなる。そのた
め、作業性が低下し、特に巻き取り性が悪化するので、
場合によっては製膜が不可能となる。
【0005】今一つの問題として、フィルム表面の凹凸
により、フィルム間に隙間ができ、これが電気容量を低
下させるということが挙げられる。上記2つの問題の解
決法は、相反している。つまり作業性向上のため滑り性
を良くするには、表面凹凸を増加せしめ、粗度を大きく
すれば良いが、粗度が大きくなれば、電気特性が悪化
し、また逆に電気特性を良くする目的で粗度を小さくす
ると作業性が悪くなる。
【0006】フィルムの滑り性や、加工時の取り扱い性
を改良する手段として、従来フィルム中に不活性な微粒
子を存在させ、フィルム表面を適度に粗らす方法、具体
的には析出粒子法と添加粒子法とが知られている。析出
粒子法とは、ポリエステル製造工程において触媒残渣等
を微細な粒子としてポリエステル中に析出させるもので
あり、操作が簡単でポリマーを安価に製造することがで
き、しかも製膜時のフィルターの寿命が長いという長所
を有する。しかしながら、析出した不活性微粒子を用い
て滑り性を改良しようとする場合には、一般に析出粒子
径、粒子量が変化しやすいため滑り性のコントロールが
難しくなる。
【0007】一方、析出粒子法と対比される添加粒子法
とは、炭酸カルシウム、カオリン、等を微粒子化したの
ち、ポリエステル製造時あるいは成型時に添加する方法
であるが、一般にポリエステルとの親和性に欠けるため
に、フィルム加工工程での粒子の脱落が起こりやすいう
え、しばしば不要な粗大粒子が混入し、耐電圧特性に悪
影響を及ぼしてしまう。また、粒子によっては金属成分
を含有し、その影響で絶縁抵抗特性を悪化させる問題を
起こすことがある。
【0008】また、かかる特性に加え、誘電率や誘電損
失等コンデンサ誘電体としての基本的な特性も良好であ
ることが要求され、これらの特性も、常温から高温まで
広い温度範囲で良好かつ変化が少ないことが必要であ
る。最近は、かかる高度な電気的特性に加え、フィルム
自身の価格が低いことが要求され、高いコストがかかる
方法は現実的には採用できないばかりか、さらなるコス
ト削減が可能となる方法が求められている。
【0009】このように各々単独では達成し得ない効果
を得るべく両者を組み合わせて使用する試みもまた試さ
れているが、電気的特性に悪影響がなく、かつ取扱い性
の優れたフィルムを得るためには、十分な改良効果は得
られず、これを満足するためにはさらに高度な品質改良
が必要である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】蒸着工程での熱負け等
のトラブルを起こすことなく、かつ得られたコンデンサ
が高度な耐電圧特性と絶縁抵抗特性を有し、コンデンサ
の小型化と信頼性向上に寄与することができるポリエス
テルフィルムを提供することが、本発明の課題である。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
に鑑み鋭意検討を行った結果、特定の製造法による微細
シリカ粒子を含有し、フィルムの表面粗度を特定範囲に
することにより、極めて薄いフィルムとして製造した場
合でも、フィルム製造工程および加工行程での作業性が
良好となり、かつコンデンサとした時、高度な電気的特
性、広い温度範囲で良好な特性が得られ、コンデンサ誘
電体として優れた特性を有することを見いだし、本発明
を完成するに至った。
【0012】すなわち、本発明の要旨は、ハロゲン化ケ
イ素を高温気相加水分解することによって得られる、平
均粒径(d50)0.1〜2.0μmの微細シリカ粒子を
0.1〜2.0重量%含有し、フィルムの表面粗度が下
記式(1)〜(3)を同時に満足するコンデンサ用二軸
配向ポリエステルフィルムの存する。
【0013】
【数2】0.015≦RMS≦0.040 …(1) 0.010≦SRa≦0.030 …(2) 0.350≦P−V≦0.600 …(3) (上記式中、RMSは自乗平均平方根粗さ(μm)、S
Raは中心面平均粗さ(μm)、P−Vは最大粗さ(μ
m)を表す)
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のフィルムを構成するポリエステルとは、芳香族
ジカルボン酸成分と、グリコール成分とからなるポリエ
ステルを指し、特に繰り返し単位の80%以上がエチレ
ンテレフタレート単位またはエチレン−2,6−ナフタ
レート単位または1,4−シクロヘキシレンジメチレン
テレフタレート単位を有するポリエステルが好適であ
る。また、かかるポリエステルは他の第三成分が共重合
されていてもよい。芳香族ジカルボン酸成分としては、
テレフタル酸および2,6−ナフタレンジカルボン酸以
外に、例えば、イソフタル酸、フタル酸、アジピン酸、
セバシン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、オキ
シカルボン酸(例えば、p−オキシエトキシ安息香酸
等)等を用いることができる。グリコール成分として
は、エチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメ
タノール以外に、例えば、ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジ
オール、ネオペンチルグリコール等の一種または二種以
上を用いることができる。いずれにしても、本発明のポ
リエステルとは繰り返し単位の80%以上がエチレンテ
レフタレート単位またはエチレン−2,6−ナフタレン
単位を有するポリエステルが好ましい。
【0015】また、本発明のポリエステルは、フィルム
の絶縁抵抗特性を高度に満足するため、溶融時の比抵抗
値(ρ値)が、1.0×108 Ω・cmを超えることが
好ましい。ここで言うρ値とは、フィルムを溶融して、
その温度を押出成形温度に保ち、電極を挿入して測定し
た抵抗値である。例えば、ポリエチレンテレフタレート
の場合は、285℃にて測定する。ρ値が1.0×10
8 Ω・cm以下の場合は、フィルムの絶縁抵抗特性が、
特に80℃以上の温度範囲で低下するようになるため好
ましくない。
【0016】ポリエステルのρ値を上記範囲とするため
に、ポリエステル製造時に添加する触媒金属の量を少な
くする、あるいは金属の活性を低下させるために、リン
酸、あるいはリン酸エステル等のリン化合物を添加する
方法がを採用することが好ましい。リン化合物の添加量
[P]は、エステル化またはエステル交換反応触媒の金
属量[M]に対し、モル比として[P]/[M]が0.
8〜2.0の範囲となるように選択することが好まし
い。
【0017】本発明のポリエステルフィルムは、フィル
ムに滑り性を与えて取扱い性を向上する目的や、フィル
ム製造時のキズの発生防止を目的として、ポリエステル
に粒子を含有させ、フィルム表面に適度な突起を形成さ
せるが、本発明の特徴は、かかる粒子として、特定の製
造法による微細シリカ粒子を特定の粒径範囲を特定量含
有させることにある。
【0018】すなわち、本発明者らの知ることによる
と、微細シリカ粒子の製造法は多岐にわたるが、その中
でも、火炎加水分解法、いわゆるハロゲン化ケイ素の高
温気相加水分解法によって得られる微細シリカ粒子を特
定の粒径範囲を特定量含有させた場合に、フィルムの取
り扱い性と電気特性とが同時に向上される。具体的に
は、平均粒径(d50)が0.1〜2.0μm、好ましく
は0.15〜1.5μmの微細シリカ粒子であって、ハ
ロゲン化ケイ素を高温気相加水分解法によって得られた
当該粒子を0.1〜2.0重量%、好ましくは0.2〜
1.0重量%含有させた場合に、より高度な特性が得ら
れる。
【0019】微細シリカ粒子の平均粒径が0.1μm未
満の場合は、フィルムの走行性を向上させる効果が不十
分になることに加え、フィルムの絶縁抵抗特性が低下す
る問題が生ずるようになる。絶縁抵抗特性が低下する理
由は必ずしも定かではないが、粒子が小さく、相対的に
表面積が大きくなるため、粒子中に含まれる金属成分が
ポリエステル中に溶解しやすくなり、これが原因で絶縁
抵抗が低下するものと考えられる。
【0020】一方、平均粒径が2.0μmを超える場合
は、粗面化により絶縁性や耐電圧特性が低下したり、粒
子がフィルム表面から脱落して絶縁欠陥の原因となる等
の問題が生ずるようになるため好ましくない。また、粒
子含有量が0.1重量%未満の場合は、フィルム表面の
突起が不足して滑り性が不十分となる。一方、粒子含有
量が2.0重量%を超えると、粒子の脱落が起こりやす
くなったり、粒子が凝集して粗大突起を形成し、絶縁欠
陥等の問題が生ずるようになる。
【0021】本発明においては、必要に応じ微細シリカ
粒子とそれ以外の不活性微粒子を併用することも可能で
ある。併用する粒子としては例えば、ポリエステル反
応系で触媒残渣等をリン化合物の存在下あるいは非存在
下、0.1〜5μmの粒子として析出させた粒子、無
機または有機の粒子、例えば特に製法は限定しないがシ
リカ、および炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、カオ
リン、タルク、二酸化チタン、アルミナ、硫酸バリウ
ム、フッ化カルシウム、ゼオライト、硫化モリブデン等
の無機粒子およびシュウ酸カルシウム、架橋高分子粒子
等の有機粒子を挙げることができ、これらの中から1種
または2種以上を含有させることができる。
【0022】粒子を含むポリエステルの製造に際して、
粒子はポリエステルの合成反応中に添加してもポリエス
テルに直接添加してもよい。合成反応中に添加する場合
は、粒子をエチレングリコール等に分散させたスラリー
として、ポリエステル合成の任意の段階で添加する方法
が好ましい。一方、ポリエステルに直接添加する場合
は、乾燥した粒子として、または、水あるいは沸点が2
00℃以下の有機溶媒中に分散したスラリーとして、2
軸混練押出機を用いてポリエステルに添加混合する方法
が好ましい。なお、添加する粒子は、必要に応じ、事前
に解砕、分散、分級、濾過等の処理を施しておいてもよ
い。
【0023】粒子の含有量を調節する方法としては、上
記した方法で高濃度に粒子を含有するマスター原料を作
っておき、それを製膜時に、実質的に粒子を含有しない
原料で希釈して粒子含有量を調節する方法が有効であ
る。また、上記の突起形成剤以外の添加剤として、必要
に応じて、帯電防止剤、安定剤、潤滑剤、架橋剤、ブロ
ッキング防止剤、酸化防止剤、着色剤、光線遮断剤、紫
外線吸収剤などを、コンデンサ特性を悪化させない範囲
内で含有していてもよい。
【0024】本発明のポリエステルフィルムの特徴は、
フィルム表面の自乗平均平方根粗さ(RMS)が0.0
15〜0.040μmの範囲、好ましくは0.018〜
0.035μm、さらに好ましくは0.020〜0.0
30μmの範囲、中心面平均粗さ(SRa)が0.01
0〜0.030μmの範囲、好ましくは0.013〜
0.028μm、さらに好ましくは0.015〜0.0
25μmの範囲、最大粗さ(P−V)を0.350〜
0.600μmの範囲、好ましくは0.380〜0.5
70、さらに好ましくは0.430〜0.550の範囲
とすることある。これらの条件を満足する場合、特に高
度なコンデンサ特性が得られる。
【0025】RMSが0.040μm、SRaが0.0
30μm、P−Vが0.600μmの少なくとも一つの
上限を超えると、表面が粗れすぎてコンデンサの耐電圧
特性や耐湿熱特性が悪化するので好ましくない。また、
RMSが0.015μm、SRaが0.010μm、P
−Vが0.350μmの少なくとも一つの下限未満で
は、フィルムの滑り性が不足し、フィルム製造時の取扱
い性や蒸着工程での走行性が不十分となる。
【0026】本発明になるポリエステルフィルムのの1
0枚重ねマイクロメーター法フィルム厚みと重量法フィ
ルム厚さとの差Δd[μm]を、0.15〜0.40の
範囲、さらには0.18〜0.35、特には0.20〜
0.30の範囲にすることにより、さらに高度な特性が
得られる。Δdが0.40以上ではコンデンサにした
時、電極間距離が大きくなり、電気容量低下を引き起こ
すことがある。また、0.15未満の場合は、十分な滑
り性が得られないことがあり、フィルム製造時の取り扱
い性や蒸着工程での走行性が不十分となる傾向がある。
【0027】本発明のポリエステルフィルムは上記した
要件を満たすことにより優れた電気特性を有するコンデ
ンサを与えるが、フィルムの厚みは、重量法によるフィ
ルム厚みが0.3〜3μmという極めて薄いものの場合
に、特にその効果を発揮する。すなわち。フィルム厚み
が厚い場合は、元々ある程度の耐電圧特性を有してお
り、本発明のように比較的大きい粒子を多量に含有する
と、表面粗度が大き過ぎたり、粒子の凝集物等の異物の
存在確率が高くなり、かえって特性低下を招く原因とな
る。フィルム厚みが3μm以下と極めて薄い場合には、
フィルムの面積あたりの粒子数が少なくなるため、本発
明のような特定の粒子の配合が効果的である。一方、フ
ィルム厚みが0.3μm未満の薄いフィルムは、強度や
厚みムラの問題からフィルム製造の生産性が悪く、もは
や実用できる範囲ではない。フィルム厚みは、好ましく
は0.3〜2μm、さらに好ましくは0.5〜1.8μ
mの場合、本発明の効果がより高度に発揮され、しかも
コンデンサの小型化への寄与が大きくなる。
【0028】本発明のポリエステルフィルムは、最終的
に得られる特性が本発明の用件を満足する限り、多層構
造となっていても構わない。また、ポリエステルフィル
ムと剥離可能なポリマー層と、本発明のポリエステル層
とを共押出法等により積層したフィルムを製造し、二軸
配向フィルムとした後で剥離する方法を用いても良い。
【0029】本発明のフィルムは、蒸着金属との接着性
を高めるため、塗布層を設けても良い。塗布層を構成す
る成分としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリスチ
レン、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリアリ
レート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビ
ニルブチラール、ポリビニルアルコール、ポリウレタン
などの樹脂およびこれらの樹脂の共重合体などを挙げる
ことができる。かかる樹脂の一種または二種以上の樹脂
を同時に含有してもよく、また必要に応じて微粒子等の
突起形成剤、帯電防止剤、安定剤、潤滑剤、架橋剤、ブ
ロッキング防止剤、酸化防止剤、消泡剤、増粘剤、塗布
性改良剤などを、コンデンサ特性を悪化させない範囲内
で含有していてもよい。
【0030】上述の塗布液をポリエステルフィルムに塗
布する方法としては原崎勇次著、槙書店、1979年発
行、「コーティング方式」に示されるリバースロールコ
ーター、グラビアコーター、ロッドコーター、エアドク
ターコーターあるいはこれら以外の塗布装置を用いるこ
とができる。塗布層は、フィルム製造工程内で設けても
良いし、フィルム製造後に塗布しても良い。特に塗布厚
みの均一性や、生産効率の点で、フィルム製造工程内で
塗布する方法が好ましい。
【0031】フィルム製造工程内で塗布する方法として
は、ポリエステル未延伸フィルムに塗布液を塗布し、逐
次あるいは、同時に二軸延伸する方法、一軸延伸された
ポリエステルフィルムに塗布し、さらに先の一軸延伸方
向と直角の方向に延伸する方法、あるいは二軸延伸ポリ
エステルフィルムに塗布し、さらに横および/または縦
方向に延伸する方法などがある。
【0032】塗布層の厚さは、通常0.005〜1.0
μmの範囲であり、好ましくは0.01〜0.5μmの
範囲である。塗布層の厚さは、コンデンサ小型化の要請
からも薄くすることが好ましい。特に塗布層厚みが1.
0μmを超えると、電気的特性を悪化させることがあ
る。一方、塗布層の厚みが0.005μm未満の場合に
は、塗布ムラや塗布ヌケが生じやすくなる傾向がある。
【0033】塗布層はポリエステルフィルムの片面だけ
に設けてもよいが、両面に設けることが好ましい。ま
た、片面にのみ塗布した場合、その反対面には上述以外
の塗布層を必要に応じて形成し、本発明のポリエステル
フィルムに他の特性を付与することもできる。なお、塗
布剤のフィルムへの塗布性、接着性を改良するため、塗
布前にフィルムに化学処理や放電処理を施してもよい。
処理効率やコスト、処理の簡便さからコロナ放電処理を
行うことが特に好ましい。また、本発明の二軸延伸ポリ
エステルフィルムの塗布層の接着性、塗布性などを改良
するために、塗布層形成後に塗布層に放電処理を施すこ
ともできる。
【0034】かかる特性に加え、後述する条件で測定し
た、フィルムの金属ピンとの摩擦係数が0.38以下、
好ましくは0.35以下である場合、蒸着工程での走行
性が良好となり冷却キャンとの密着が良好となるため、
熱負けによる平面性低下問題が発生しなくなり好まし
い。さらに、フィルムの長手方向のヤング率が5.0G
Pa以上、好ましくは5.5GPa以上である場合、電
気特性および蒸着時の取扱い性がさらに高度になる。す
なわち、フィルムに金属蒸着を行う工程では、フィルム
を巻出し、一定の張力をかけて走行させながら蒸着す
る。特に極めて薄いフィルムの場合、かかる張力に対し
て十分な強度すなわちヤング率を持っていなければ、フ
ィルムは張力に耐えられず、しかも蒸着による熱により
大きなダメージを受けることになる。本発明者らの知る
ところによれば、かかるダメージを受けた場合、蒸着フ
ィルムの耐熱寸法安定性が低下するため、コンデンサ製
造時の歩留まりが低下したり、得られたコンデンサの電
気的特性が低下してしまう。フィルムの長手方向のヤン
グ率が本発明の範囲にあるならば、かかる電気特性が高
度に満足されるのである。
【0035】これに加え、100℃におけるフィルムの
長手方向のヤング率が1.0GPa以上、好ましくは
1.2GPa以上である場合、かかる蒸着時の熱による
ダメージを受けにくくなるため、コンデンサの電気特性
がさらに高度に満足される。また、本発明のフィルム
は、150℃で2時間処理した後の長手方向の収縮率が
2〜5%であることが好ましく、3〜4%がさらに好ま
しい。かかる長手方向の熱収縮率が大きい場合は、コン
デンサ製造時の熱を受ける工程でフィルムが寸法変化を
起こし、生産性が悪化したり、コンデンサの寿命が短縮
されてしまう等の問題が起こることがある。一方、かか
る収縮率が低すぎると熱負けが起こりやすくなる傾向が
ある。
【0036】次に、本発明のフィルムの製造法を具体的
に説明する。ポリエステル原料を、押出装置に供給し、
ポリエステルの融点以上の温度で溶融押出してスリット
状のダイから溶融シートとして押し出す。次に、溶融シ
ートを、回転冷却ドラム上でガラス転移温度以下の温度
になるように急冷固化し、実質的に非晶状態の未配向シ
ートを得る。この場合、シートの平面性を向上させるた
め、シートと回転冷却ドラムとの密着性を高めることが
好ましく、本発明においては静電印加密着法および/ま
たは液体塗布密着法が好ましく採用される。
【0037】本発明においてはこのようにして得られた
シートを二軸方向に延伸してフィルム化する。二軸延伸
条件について具体的に述べると、前記未延伸シートをま
ず第一軸方向に70〜150℃の温度範囲、2.5〜6
倍の倍率で延伸する。延伸は一段階または二段階以上で
行うことができる。次に第二軸方向、すなわち第一軸方
向と直交する方向に一軸配向フィルムを一旦ガラス転移
点以下に冷却するか、または冷却することなく、例えば
80〜150℃の温度範囲に予熱して、さらにほぼ同温
度の下で2.5〜5倍、好ましくは3.0〜4.5倍に
延伸を行い、二軸に配向したフィルムを得る。
【0038】なお、第一軸方向の延伸を2段階以上で行
うことは、良好な厚さ均一性を達成できるので好まし
い。また、横延伸した後、さらに長手方向に再延伸する
方法も可能であるが、いずれにしても長手方向の総合延
伸倍率を3.5倍以上とすることが好適である。かくし
て得られたフィルムを、30%以内の伸長、制限収縮、
または定長下で1秒〜5分間熱処理する。この際、熱処
理工程内または熱処理後に長手方向または横方向、ある
いは両方向に再延伸を行ってもよい。
【0039】本発明においては、フィルム密度を1.4
05g/cm3 未満、さらには1.402g/cm3
満とすることが望ましく、かかる特性を満足するため、
上記した熱処理工程の温度を適宜選択する。熱処理温度
は、延伸条件にもよるが、好ましくは180〜250
℃、さらに好ましくは200〜240℃の範囲である。
熱処理温度が250℃を超えると、フィルム密度が高く
なりすぎて高度な電気的特性が得られなくなる場合があ
る。一方、180℃未満ではフィルムの熱収縮率が大き
くなって、コンデンサ製造時に熱を受ける工程で寸法変
化を起こし、コンデンサの生産性を悪化させたり、耐電
圧等のコンデンサ特性が低下する等の問題が生ずる恐れ
がある。
【0040】本発明のフィルムを用いてコンデンサを製
造する際、金属蒸着により電極を形成する場合は、蒸着
する金属として、アルミニウム、パラジウム、亜鉛、ニ
ッケル、金、銀、銅、インジウム、錫、クロム、チタン
等が挙げられるが、特に好ましい金属はアルミニウムで
ある。なお、上記の金属には金属の酸化物も含まれる。
金属蒸着膜の厚さは10〜2000Åの範囲が好まし
く、蒸着の方法は、一般的には真空蒸着法によるが、エ
レクトロプレーティング法、スパッタリング法等の方法
によってもよい。なお、金属蒸着層はポリエステルフィ
ルムの両面に設けてもよい。また、金属蒸着後に蒸着金
属層の表面処理や他の樹脂による被覆処理を行ってもよ
い。
【0041】このようにして得られた金属蒸着ポリエス
テルフィルムを2枚重ね合わせて巻回(両面金属蒸着ポ
リエステルフィルムと本発明におけるポリエステルフィ
ルムを含む他のフィルムとの巻回も含む)、または多数
枚積層してコンデンサ素子を作り、常法にしたがって、
例えば、熱プレス、テーピング、メタリコン、電圧処
理、両端面封止、リード線取り付けなどを行ってコンデ
ンサとすることができるが、もちろんこれらに限定され
るわけではない。
【0042】
【実施例】以下、本発明を実施例を挙げてさらに詳細に
説明するが、本発明は、その要旨を越えない限り、以下
の実施例によって限定されるものではない。なお、実施
例中の評価方法は下記のとおりである。実施例および比
較例中、「部」とあるのは「重量部」を示す。
【0043】(1)粒子の平均粒径の測定 島津製作所製遠心沈降式粒度分布測定装置(SP−CP
3型)で測定した。本発明においては平均粒径とは、そ
の形状の如何にかかわらず等価球換算値の体積分率50
%の粒径(直径)を指す。
【0044】(2)フィルム表面粗度 マイクロマップ社製、2光束干渉式(対物レンズ 20
倍)非接触表面形状計測システム(Micromap
512)を用いてRMS、SRa、P−Vを測定した。
なお、測定は、20視野計測しその平均値とした。
【0045】(3)Δd(μm)の測定 (i)10枚重ねマイクロメーター法フィルム厚み(d
10) JIS B−7502に準拠した。フィルムを10枚重
ねた後、セイコーem社製電子マイクロメーター ミリ
トロン1240を用いて厚みを測定し、得られた値を1
0で除し、d10(μm)とした。 (ii)重量法フィルム厚み(dW ) 10cm×10cmのサイズの正方形に切り出したフィ
ルム100枚の合計重量W(g)より次式で求めた。
【0046】
【数3】dw =W÷1.4 (iii )Δd(μm) Δdは次式より算出した。
【0047】
【数4】Δd=d10−dW (μm)
【0048】(4)金属ピンとの動摩擦係数 (μd ) 固定したステンレス製ピン(直径6mm、表面仕上げ2
S)にフィルムを巻き付け角135゜で接触させ、53
g(T2)の荷重を一端にかけて、1m/分の速度でこ
れを走行させ、他端の抵抗力(T1(g))を測定し、
次式により走行中の摩擦係数(μd )を求めた。
【0049】
【数5】
【0050】(5)ヤング率(GPa) (株)インテスコ製 引張試験機インテスコモデル20
01型を用いて、温度23℃、湿度50%RHに調節さ
れた室内において測定した。すなわち、長さ300m
m、幅25mmの試料フィルムを、10%/分の歪み速
度で引張り、引張応力−歪み曲線の初めの直線部分を用
いて次の式によって計算した。
【0051】
【数6】E=Δσ/Δε (上記式中、Eは引張弾性率、Δσは直線上の2点間の
元の平均断面積による応力差、Δεは同じ2点間の歪み
差を意味する)
【0052】(6)熱収縮率 タバイ製作所製 熱風循環炉を用い試料フィルムを15
0℃で2時間、自由端熱処理を行い、処理前後のフィル
ムの寸法変化を%で表した。
【0053】(7)電気的特性評価 (i)耐電圧特性 JIS C−2319に準じて測定を行った。すなわ
ち、10kV直流耐電圧試験機を用い、23℃、50%
RHの雰囲気下にて、100V/秒の昇圧速度で上昇さ
せ、フィルムが破壊し短絡した時の電圧を読み取った。
【0054】(ii)絶縁抵抗特性 (コンデンサの製造)以下のようにしてコンデンサを製
造して評価した。すなわち、フィルム表面に、抵抗加熱
型金属蒸着装置を用い、真空室の圧力を10-4Torr
以下としてアルミニウムを350Åの厚みに蒸着した。
その際、ポリエステルフィルムの長手方向にマージン部
を有するストライプ状に蒸着した(蒸着部の幅8mm、
マージン部の幅1mmの繰り返し)。得られた蒸着ポリ
エステルフィルムは、左または右に幅1mmのマージン
部を有する4.5mm幅のテープ状にスリットした。得
られた、左マージンおよび右マージンの蒸着ポリエステ
ルフィルム各1枚づつを併せて巻回し、巻回体を得た。
このとき、幅方向に蒸着部分が、0.5mmづつはみ出
すように2枚のフィルムをずらして巻回した。この巻回
体を温度140℃、圧力50kg/cm2 、で5分間プ
レスした。プレス後の巻回体の両端面にメタリコンを溶
射後リード線を付した後、液状のビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂による含浸層、および粉末状エポキシ樹脂を
加熱溶融することによる最低厚さ0.5mmの外装を形
成して、静電容量0.1μFのフィルムコンデンサとし
た。
【0055】(静電容量の測定)横河ヒューレットパッ
カード社製のLCRメータ4284A(商品名)を用
い、得られたコンデンサの静電容量C[F]を測定し
た。測定は23℃、50%RHの雰囲気下で行った。
【0056】(絶縁抵抗値の測定)横河ヒューレットパ
ッカード社製の高抵抗計4329A(商品名)を用い、
得られたコンデンサの電極間に100Vの直流電圧を印
加し、コンデンサの抵抗値R[Ω]を測定した。電圧印
加は1分間行い、その間電流値をレコーダーに記録し
た。電流値は電圧印加直後に最大値を示した後低下する
が、その最大値を測定値Rとした。測定は23℃、およ
び105℃にて行った。コンデンサの絶縁抵抗の評価
は、C×R(CR値)[Ω・F]にて行った。CR値が
大きい方が絶縁抵抗が良好であることを示す。
【0057】実施例1 ジメチルテレフタレート100部、エチレングリコール
60部および酢酸カルシウム1水塩0.09部を反応器
にとり、加熱昇温するとともにメタノールを留去してエ
ステル交換反応を行い、反応開始から4時間を要して2
30℃まで昇温し、実質的にエステル交換反応を終了し
た。
【0058】次いで、平均粒径0.9μmのハロゲン化
ケイ素を高温加水分解法によって得られた微細シリカ粒
子1.0部をエチレングリコールスラリーとして添加し
た。スラリー添加後、さらにリン酸0.06部、三酸化
アンチモン0.04部を加え、徐々に反応系を減圧と
し、温度を高めて重縮合反応を4時間行い、極限粘度
0.66のポリエステル(A)を得た。また、粒子を含
有しないこと以外は同様にしてポリエステル(B)を得
た。
【0059】ポリエステル(A)70部とポリエステル
(B)30部とを混合した原料を常法により乾燥して押
し出し機に供給し、290℃で溶融してシート状に押し
出し、静電印加密着法を用いて冷却ロール上で急冷し、
無定形シートとした。得られたシートを、ロール延伸法
を用いて縦方向に84℃で2.9倍延伸した後、さらに
70℃で1.5倍延伸した。次いでフィルムをテンター
に導いて、横方向に110℃で4.1倍延伸し、230
℃で熱処理を行い、フィルムの厚み1.5μmの二軸配
向ポリエステルフィルムを得た。次いで該フィルムを用
いて得られた金属蒸着フィルムコンデンサの電気的特性
を評価した。
【0060】実施例2 平均粒径0.3μmのハロゲン化ケイ素を高温加水分解
法によって得られた微細シリカ粒子使用したこと以外は
実施例1のポリエステル(A)と同様にして、粒子含有
量1.0重量%、極限粘度0.64のポリエステル
(C)を得た。また、平均粒径1.4μmの炭酸カルシ
ウム粒子を使用したこと以外は実施例1のポリエステル
(A)と同様ににして、粒子量1.0重量%、極限粘度
0.65のポリエステル(D)を得た。ポリエステル
(C)50部とポリエステル(D)20部とポリエステ
ル(C)30部とを混合した原料を用い、製膜条件は実
施例1と同様にして厚み1.5μmの二軸配向ポリエス
テルフィルムを得た。
【0061】実施例3 実施例1において、フィルム延伸条件を次のように変更
した。すなわち、ロール延伸法による縦方向の延伸を、
まず85℃にて2.4倍、次いで75℃にて1.2倍と
し、テンターで110℃にて4.5倍横延伸し、さらに
230℃で熱処理を行い、厚み1.5μmの二軸配向ポ
リエステルフィルムを得た。
【0062】実施例4 実施例1において、フィルムの熱処理温度を高くして厚
み1.5μmの二軸配向ポリエステルフィルムおよび該
フィルムを用いて得られた金属蒸着フィルムコンデンサ
の電気的特性を評価した。
【0063】比較例1 平均粒径1.1μmの湿式法によって得られた非晶質微
細シリカ粒子を用いる以外は、実施例1のポリエステル
(A)と同様にして、極限粘度0.65のポリエステル
(E)を得た。ポリエステル(E)70部とポリエステ
ル(B)30部とを混合した原料を製膜条件は実施例1
と同様にして1.5μmの二軸配向ポリエステルフィル
ムを得た。
【0064】比較例2 平均粒径2.2μmのハロゲン化ケイ素を高温加水分解
法によって得られた微細シリカ粒子を用いる以外は、実
施例1のポリエステル(A)と同様にして、極限粘度
0.66のポリエステル(F)を得た。ポリエステル
(F)30部とポリエステル(B)70部とを混合した
原料を製膜条件は実施例1と同様にして1.5μmの二
軸配向ポリエステルフィルムを得た。
【0065】比較例3 ポリエステル(A)9部とポリエステル(C)91部と
を混合した原料を用い、製膜条件は実施例1と同様にし
て厚み1.5μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得
た。
【0066】比較例4 原料およびフィルム製造条件は実施例1と同様にして、
原料押出量を変更してフィルム厚み4.0μmの二軸延
伸フィルムを得た。実施例および比較例で得られたフィ
ルムの物性およびそれらを用いて作成した蒸着コンデン
サの特性評価結果をまとめて下記表1および表2に示
す。
【0067】
【表1】
【0068】
【表2】
【0069】
【表3】
【0070】本発明の要件を満たす実施例1〜4のフィ
ルムおよび当該フィルムを用いて得れた金属蒸着フィル
ムコンデンサは、取り扱い性および耐電圧特性に優れ、
絶縁抵抗特性に優れるものであった。
【0071】これに対し比較例1〜4は、本発明の要件
を満たしてないフィルムで該フィルムを用いて得れた金
属蒸着フィルムコンデンサは、取り扱い性、耐電圧特性
および絶縁抵抗特性に劣るものであった。
【0072】
【発明の効果】本発明のフィルムは、ある特定製法から
なる微細シリカ粒子を含有し、金属蒸着フイルムコンデ
ンサの誘電体として用いるときに、蒸着工程での熱負け
等のトラブルを起こすことなく、かつ得られたコンデン
サは高度な耐電圧特性と絶縁抵抗特性を有し、コンデン
サの小型化と信頼性向上に寄与することができ、その工
業的価値は高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】金属との動摩擦係数を測定する装置の走行系を
示す概略説明図であり、図中、(I)は6mmφ、SU
S−420−J2固定ピン、(II)は入口テンションメ
ーター、(III )は出口テンションメーターを示し、巻
き付け角(θ)は135゜である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 67:00

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハロゲン化ケイ素を高温気相加水分解す
    ることによって得られる、平均粒径(d50)0.1〜
    2.0μmの微細シリカ粒子を0.1〜2.0重量%含
    有し、フィルムの表面粗度が下記式(1)〜(3)を同
    時に満足するコンデンサ用二軸配向ポリエステルフィル
    ム。 【数1】0.015≦RMS≦0.040 …(1) 0.010≦SRa≦0.030 …(2) 0.350≦P−V≦0.600 …(3) (上記式中、RMSは自乗平均平方根粗さ(μm)、S
    Raは中心面平均粗さ(μm)、P−Vは最大粗さ(μ
    m)を表す)
  2. 【請求項2】 フィルムの10枚重ねマイクロメーター
    法フィルム厚みと、重量法フィルム厚さとの差Δd(μ
    m)が0.15〜0.40であり、重量法によるフィル
    ム厚みが0.3〜3.0μmであることを特徴とする請
    求項1記載のコンデンサ用二軸配向ポリエステルフィル
    ム。
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