JPH10287222A - 自動運転車両の制動制御装置 - Google Patents

自動運転車両の制動制御装置

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JPH10287222A
JPH10287222A JP10035997A JP10035997A JPH10287222A JP H10287222 A JPH10287222 A JP H10287222A JP 10035997 A JP10035997 A JP 10035997A JP 10035997 A JP10035997 A JP 10035997A JP H10287222 A JPH10287222 A JP H10287222A
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braking
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博 富永
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Abstract

(57)【要約】 【課題】安定した減速度特性にて目標位置により正確に
停止できるような自動運転車両の制動制御装置を提供す
ることである。 【解決手段】上記課題を解決するため、弾力性を有する
車輪の駆動系と制動系を制御して加速、減速、定速の速
度制御がなされる自動運転車両の制動制御装置におい
て、走行時の車輪の動半径を表す情報を検出し、車両の
制動時に、検出された車輪の動半径を表す情報に基づい
て、目標地点にて停止するように制動系を制御するよう
にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加速、減速、定速
の速度制御のなされる自動運転車両の制動制御装置に係
り、詳しくは、目標とする位置により正確に当該自動運
転車両を停止させるための制動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、特開平7−329746
号において自動運転車両(無人搬送車)の制動制御装置
が提案されている。この制動制御装置は、目標減速度特
性の所定許容範囲内に車速が制御されるように制動系
(電気制動系及び機械制動系)を制御する。そして、車
速が十分低下した目標停止位置直前で車両を空走状態と
して、当該車両が目標停止位置に達したときに比較的大
きな制動力にて最終的な制動(機械制動)を行ってい
る。
【0003】上記のような制動制御によって安定した制
動距離にて車両を停止させるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
従来の制動制御装置では、車両の重量が制動制御に考慮
されておらず、乗り合い自動運転車両や、貨物の積み降
ろしが頻繁に行われる無人搬送車等、走行過程において
車両の重量が変化する場合、当該車両停止に至るまでの
安定した減速度特性を得ることが難しい。例えば、重量
の大きい車両の車速を目標減速度特性の所定許容範囲内
に制御しようとする場合、車両の慣性により速度のオー
バーシュートが比較的大きくなる。
【0005】また、低速であるとはいえ、空走状態から
目標停止位置で急激に車両を停止させる場合、その急激
な停車により車両搭載物にかかる力も比較的大きくな
る。従って、上記従来の制動制御装置は、例えば、人を
運搬する自動運転車両に適用した場合、車両停止に至る
際の乗り心地が悪いものとなる。また、貨物を運搬する
無人搬送車に適用した場合には、荷崩れに注意しなけれ
ばならない。
【0006】そこで、本発明の課題は、安定した減速度
特性にて目標位置により正確に停止できるような自動運
転車両の制動制御装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、請求項1に記載されるように、弾力性を
有する車輪の駆動系と制動系を制御して加速、減速、定
速の速度制御がなされる自動運転車両の制動制御装置に
おいて、走行時の車輪の動半径を表す情報を検出する車
輪動半径検出手段と、車両の制動時に、車輪動半径検出
手段にて検出された車輪の動半径を表す情報に基づい
て、目標地点にて停止するように制動系を制御する制御
手段とを有するように構成される。
【0008】車輪の動半径とは、弾力性を有する車輪が
車両の重さで歪んだ状態で回転するときの実質的な半径
をいう。車両の重量が大きい場合、その重量により弾力
性を有する車輪の走行時の動半径は比較的小さくなる。
また、車両の重量が小さい場合、弾力性を有する車輪の
走行時の変形が少なくなって、その走行時の動半径は比
較的大きくなる。即ち、弾力性を有する車輪の動半径
は、車両の重量に依存する。
【0009】従って、上記のような制動制御装置では、
車両の重量に応じた制動力にて当該車両を目標地点に停
止させるように制動系が制御される。例えば、車両重量
が大きければ、比較的大きな制動力にて、また、車両重
量が小さければ、比較的小さな制動力にて当該車両を目
標地点に停止させるように制動系が制御される。上記制
動制御装置において、例えば、請求項2に記載されるよ
うに、上記制御手段は、フィードフォワード項と車両の
減速状態に基づいたフィードバック項からなる制動系の
制御量のうちフィードフォワード項を上記検出された車
輪の動半径を表す情報に基づいて決定する手段を有する
ように構成することができる。
【0010】このような制動制御装置では、制御系の制
御量(制動力)が常に一定となるフィードフォワード項
と車両の減速状態(低減する車速の状態)に基づいたフ
ィードバック項から構成される。そして、制御手段は、
一定となるフィードフォワード項を上記検出された車輪
の動半径を表す情報に基づいて決定する。上記のような
制動制御によれば、フィードフォワード項に車両の重量
が反映されるので、車両の重量が種々変化しても、常
に、その車両の重量に対応した制御量(フィードフォワ
ード項)がかけられた状態で、フィードバック項に基づ
いた制御系のフィードバック制御がなされる。これによ
り、目標減速度により近い(オーバーシュートの少な
い)特性にて目標地点に車両を停止させることができ
る。
【0011】車輪の動半径を表す情報を容易に検出する
ことができるという観点から、本発明は、請求項3に記
載されるように、上記車輪動半径検出手段は、車両が所
定距離を定速走行するときの車輪の回転数を検出する車
輪回転数検出手段を有し、この車輪の回転数を当該車輪
の動半径を表す情報として検出するように構成すること
ができる。
【0012】車輪の動半径が小さい場合、車両が所定の
距離を走行する間の車輪の回転数は比較的大きくなる。
また、車輪の動半径が大きい場合、車両が所定の距離を
走行する間の車輪の回転数は比較的小さくなれる。従っ
て、車両が所定距離を走行する間の車輪の回転数は車輪
の動半径を表す。この車輪の回転数は、例えば、車輪の
回転に応じてパルス(車輪速パルス)を出力する車輪速
センサを用いて検出することができる。
【0013】また、上記自動運転車両が、第一の地点か
ら第二の地点まで加速し、該第二の地点から第三の地点
まで所定の速度特性にて走行し、該第三の地点から第四
の地点まで減速して当該第四の地点にて停止するように
速度制御される場合、当該車両を第三の地点から第四の
地点まで安定的に減速してより精度良く当該第四の地点
に停止させるという観点から、本発明は、請求項4に記
載されるように、上記車輪動半径検出手段は、上記第一
の地点から第三の地点の間に設定された所定区間におい
て車輪の動半径を表す情報を検出し、上記制御手段は、
第三の地点から第四の地点に至るまで、上記検出された
車輪の動半径を表す情報に基づいて、制動系を制御する
ように構成することができる。
【0014】このような制動制御装置によれば、車両が
発進してから減速が開始されるまでの間に、所定区間で
の車輪の動半径を表す情報(車輪の回転数)が検出さ
れ、停車に至る減速時にその検出された車輪の動半径を
表す情報に基づいて制動系が制御される。車輪のスリッ
プ率の安定した状態で、より正確な車輪の動半径を表す
情報(回転数)が検出できるという観点から、車輪の動
半径を表す情報(回転数)を検出するための所定区間
は、車両が定速で安定的な走行を行う区間に設定するこ
とが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態を図
面に基づいて説明する。本発明の実施の一形態に係る車
両の駆動系及び制動系は、例えば、図1に示すように構
成される。図1において、まず、左右の駆動輪10a、
10bが電動モータを用いた駆動/回生装置15によっ
て駆動され、また、回生制動がかけられるようになって
いる。そして、駆動/回生装置15には、充電可能なバ
ッテリー装置16が接続され、このバッテリー装置16
から駆動/回生装置15に対して電源が供給される。バ
ッテリー装置16には、図示されない集電器を介して外
部から常時給電がなされる構造となっている。駆動/回
生装置15の電動モータは、駆動/回生制御ECU22
からの駆動信号及び制動信号に基づいて、駆動、及び回
生制動される。
【0016】駆動輪10a、10bの前後には、操舵輪
11a、11b及び操舵輪12a、12bが設けられて
いる。この操舵輪11a、11b及び操舵輪12a、1
2bは、図示されない操舵制御系によって制御される。
更に、油圧にて各操舵輪11a、11b、12a、12
bに制動力を加えるブレーキアクチュエータ21が設け
られている。上記各車輪10a、10b、11a、11
b、12a、12bは、所定の空気圧が維持されたゴム
製のタイヤであり、当該空気圧に対応した弾力性を有し
ている。
【0017】ブレーキ制御ECU20は、各車輪に対し
て設けられた車速センサからの車輪速パルス及び駆動/
回生制御ECU22からの加速時の駆動信号VD (詳細
は後述する)に基づいてブレーキアクチュエータ21及
び駆動/回生制御ECU22にそれぞれに対する制動制
御信号Cp1、Cp2、Cg 生成する。上記ブレーキアクチ
ュエータ21の各操舵輪に対する油圧系統の構成は、例
えば、図2に示すようになっている。
【0018】図2において、リザーバタンク40からの
制動オイルがポンプ41及び逆止弁42を介して油圧調
整機構43に供給されている。この油圧調整機構43
は、アキュムレータやレギュレータを含み、制動オイル
の油圧を所定の圧力に保持する。油圧調整機構43にて
油圧調整された制動オイルが、リニア増圧制御弁44及
び常時導通状態となる切り換えソレノイド47を介して
車輪(操舵輪)の制動を行うホイルシリンダ50に供給
されている。
【0019】リニア増圧制御弁44の下流の油圧の異常
上昇を防止するための逆止弁46がリニア増圧制御弁4
4と並列に設けられ、同様の趣旨で切り換えソレノイド
47と並列に逆止弁49が設けられている。また、上記
リニア増圧制御弁44の下流からリザーバタンク40に
戻る減圧通路中にリニア減圧制御弁45が設けられてい
る。
【0020】更にまた、ホイルシリンダ50からリザー
バタンク40に至る低圧通路中に、常時閉状態となる切
り換えソレノイド48が設けられている。この切り換え
ソレノイド48が開状態に切り換えられると、リニア増
圧制御弁44、切り換えソレノイド47を介してホイル
シリンダ50に供給されるべき制動オイルが、この切り
換えソレノイド47を介してリザーバタンク40に回収
される。
【0021】リニア増圧制御弁44及びリニア減圧制御
弁45の各有効開口面積がブレーキ制御ECU20から
の制動制御信号Cp1、Cp2によって制御される。このリ
ニア増圧制御弁44及びリニア減圧制御弁45の有効開
口面積の制御によって、ホイルシリンダ50内の油圧
(制動圧)が制御される。上記のような自動運転車両
は、例えば、始点の駅から終点の駅まで定められた走行
レーンを各駅に停止しながら進む。各駅では、乗客の乗
降が行われ、その都度車両の重量が変化する。そして、
この自動運転車両は、各駅間において、例えば、図5に
示すような速度パターンに従って走行するように上記駆
動系及び制御系が制御される。
【0022】図5において、第一の駅(地点P0)から
出発して地点P1において定速v1(例えば、時速35
キロメートル)に達するように、加速制御される。地点
P1から地点P2までの間は、当該定速v1 が維持され
るように定速制御がなされる。更に、地点P2から第二
の駅(地点P3)までの間減速され、当該第二の駅(地
点P3)にて停止するように減速制御される。そして、
第二の駅での乗客の乗降が終了した後に、また、同様
に、第二の駅(地点P3)から定速v1 に達する地点P
4までの間は加速制御、地点P4から減速が開始される
地点P5までの間は定速制御、そして、地点P5から第
三の駅(地点P6)までの間は減速制御が行われる。以
後、各駅間において、同様の速度パターンにて自動運転
車両の速度制御が繰り返し行われる。
【0023】また、上記定速制御が行われる各区間(P
1、P2)、(P4、P5)内には、それぞれ、車輪の
回転数を計測するための回転測定区間(m1、m2)、
(m3、m4)が設定されている。上記各地点P1、P
2、P3、P4、P5、P6には、磁気的あるいは光学
的に検出可能がマーカが設置されている。自動運転車両
はこのマーカを検出することにより、走行位置を認識す
る。また、上記回転測定区間(m1、m2)、(m3、
m4)を定義する各地点m1、m2、m3、m4にも磁
気的あるいは光学的に検出可能なマーカが設置されてお
り、自動運転車両は、この各マーカを検出することによ
り、回転測定区間を認識している。
【0024】各駅から自動運転車両が発進すると、ブレ
ーキ制御ECU20は、次の駅に停車するまで、図3及
び図4に示す手順に従って処理を実行する。図3におい
て、ブレーキ制御ECU20は、第一の駅(地点P0)
から車両の走行が開始されると、回転測定区間(m1、
m2)の始点m1を表す2個目のマーカが検出されるか
否かを判定動作(S1)を開始する。車両が第一の駅
(地点P0)から発進して、地点P1を表す1個目のマ
ーカを検出した後に、更に2個目のマーカを検出して上
記回転測定区間(m1、m2)の始点m1に達したこと
を認識すると、車輪速センサからの車輪パルスのカウン
ト動作が開始される(S2)。そして、このカウント動
作を続けながら、ブレーキ制御ECU20は、上記回転
測定区間(m1、m2)の終点m2を表す3個目のマー
クが検出されるか否か判定する(S3)。
【0025】ここで、3個目のマーカを検出して、車両
が上記回転測定区間(m1、m2)の終点m2に達した
ことを認識すると、車輪速センサからの車輪速パルスの
カウント動作を停止させる(S4)。そして、このとき
得られた車輪速パルス数nから車両の重量mが推定され
(S5)、更に、推定された車両重量mから制動制御量
のフィードフォワード項(FF項)が演算される(S
6)。このフィードフォワード項(FF項)は、例え
ば、以下のようにして決定される。
【0026】車輪速パルスのカウント数は、車両の重量
に対応する値となっている。即ち、一定の距離l12の回
転測定区間(m1、m2)を走行する際の車輪の回転数
は、その際の車輪の動半径に依存する。そして、車輪速
パルス数は、車輪の回転数に対応している。従って、カ
ウントされた車輪速パルス数は、車輪の動半径を表す情
報となる。車輪速パルス数が大きい場合、車輪の動半径
は比較的小さく、車輪速パルス数が小さい場合、車輪の
動半径は比較的大きい。更に、車輪の動半径は、車両の
重量に依存していることから、上記計測された車輪速パ
ルス数は、車両の重量を反映した値になっている。
【0027】車輪速パルス数nと車両の重量mとの関係
は、一般的に、図6に示すようになる。即ち、距離l12
の回転測定区間を走行する際に得られる車輪速パルスn
は、車両が空車時(重量me )の値ne から車両の重量
が増加するに従って増大し、車両の満車時(重量mf
に最大値nf になる。車両の重量の変化に対する車輪速
パルス数の変化は、車両の重量が少ないほど大きくな
る。上記のような関係m=f(n)に従って、検出され
た車輪速パルス数から車両の重量が推定できる。
【0028】更に、空車時の車両重量me と満車時の車
両重量mf の間の車両重量を所定の減速度で停止させる
ための制動力FFを実験的に求める。そして、その結果
から当該制動力FFと車両重量との関係FF=g(m)
を求める。その関係は、例えば、図7に示すように、直
線で表される。図7において、空車時の車両重量me
は制動力FFe 、満車時の車両重量mf では制動力FF
f 、そして、空車時と満車時の間の車両重量mo では制
動力FFo となる。
【0029】上述したように、車輪速パルス数nに基づ
いて車両重量mo を推定し、更に、その推定された車両
重量mo に対応する制動力FFo を制動制御のFF項と
して決定する。このような演算は、例えば、図6に示す
ような車輪速パルス数nと車両重量mとの関係m=f
(n)を記述したROMテーブル及び、図7に示すよう
な車両重量mと制動制御量のFF項との関係FF=g
(m)を記述したROMテーブルを用いることによって
容易に実現できる。
【0030】なお、上記車輪速パルス数nと車両重量m
との関係m=f(n)と、車両重量mとFF項との関係
FF=g(m)とから車両重量mを消去して車輪速パル
ス数nから制動制御のFF項を直接決定することができ
る(FF=g(f(n)))。この場合、例えば、車輪
速パルス数nと制動制御量のFF項との関係を記述した
ROMテーブルを用いることにより、車輪速パルス数n
から制動制御量のFF項を容易に演算することができ
る。
【0031】図3に示す手順において、制動制御量のF
F項を決定すると(S6)、ブレーキ制御ECU20
は、更に、計測された車輪速パルス数nと回転計測区間
(m1、m2)の距離l12との関係から、車輪速パルス
数nと走行距離Sとの関係S=h(n)を求める(S
7)。その後、ブレーキ制御ECU20での処理は、図
4に示すステップS11に移行する。
【0032】図4において、上記のようにして、車輪速
パルス数nと走行距離Sとの関係S=h(n)を求めた
後、ブレーキ制御ECU20は、地点P2を表す4個目
のマーカが検出されるか否かが判定される(S11)。
そして、自動運転車両が定速にて走行して地点P2に達
し、4個目のマーカが検出されると、次のようにして減
速制御が行われる。
【0033】ブレーキECU20は、予め制動時の減速
特性を認識している。この減速特性は、例えば、図8に
示すように、地点P2から地点P3まで、車両を例えば
時速35キロメートル(v0 (0))から0.05Gの
減速度で減速させた場合における目標速度v0 と停止位
置(地点P3)までの距離l0 との関係(v0 =a(l
0 ))によって示される。このような減速特性(v0
a(l0 ))を認識しているブレーキ制御ECU20
は、4個目のマーカ(地点P2)を検出すると、車輪速
パルスのカウントを開始する(S12)。そして、その
カウント値nから地点P2からの走行距離SをS=h
(n)に従って演算し、更に、その走行距離Sと地点P
2、P3間の距離とから現時点における停止地点P3ま
での距離l0(=(P2、P3間の距離)−S)を演算
する(S13)。そして、この停止地点P3までの距離
0 に対応する目標速度v0 が上記関係v0 =a
(l0 )(図8参照)に従って演算される(S14)。
【0034】このように目標速度v0 が演算されると、
その目標速度v0 、上記のように得られたフィードフォ
ワード項(FF項)の値FF0 及び現時点で検出される
車速vを用い、ブレーキ指示値(制動制御量)Brkが Brk=FF0 +Kp ・(v−v0 )+KD ・dv/dt に従って演算される(S15)。ここで、Kp は制御比
例項であり、KD は制御微分項である。
【0035】即ち、ブレーキ指示値Brkは、フィードフ
ォワード項FF0 と、目標車速と実車速との差(v−v
0 )及び減速度dv/dtに基づいたフィードバック項
にて構成される。このようなブレーキ指示値Brkに基づ
いて制御される制動系はフィードフォワード項FF0
対応した制動力を発生し、実際の車速と減速度に基づい
てその制動力が更にフィードバック制御されることにな
る。
【0036】上記のようにして得られたブレーキ指示値
rkから各制動系(ブレーキアクチュエータ21及び回
生制動装置)に対する制御信号が生成される(S1
6)。トータルの制動力Brkが得られるように、リニア
増圧制御弁44(図2参照)に対する制御信号Cp1、リ
ニア減圧制御弁45(図2参照)に対する制御信号Cp2
及び回生制動装置に対する制御信号Cg が所定のアルゴ
リズムに従って生成される。そして、各制御信号Cp1
p2によりブレーキアクチュエータ21が各操舵輪の制
動圧を制御し、制動信号Cg により駆動/回生制御EC
U22が電動モータを回生制動制御する。
【0037】上記処理は、車速がゼロになる(停車す
る)(S17、YES)まで繰り返し行われる。その結
果、当該自動運転車両は、図8に示した減速特性に従っ
て減速され、第二の駅(地点P3)にて停止する。更
に、第二の駅(地点P3)での乗客の乗降が終了した
後、この第二の駅(地点P3)から次の第三の駅(地点
P6)まで、上記速度パターン(図5参照)で走行する
場合も、上記と同様の制動制御が行われる。即ち、定速
制御が行われる地点P4と地点P5までの間に設定され
た回転計測区間(m3、m4)で車輪速パルス数nの計
測(車両重量の推定)が行われ、その計測データに基づ
いて地点P5から第三の駅(地点P6)に至るまでの制
動制御で用いられるフィードフォワード項(FF項)が
演算される。そして、その演算されたフィードフォワー
ド項(FF項)とフィードバック項とで決まる制動制御
量に基づいて自動運転車両の制動が行われる。
【0038】上述したように各駅で人の乗降を繰り返し
ながら進む自動運転車両の制動制御装置では、車両が定
速にて走行している間に、車輪の動半径を表す情報とし
ての所定区間で発生する車輪速パルス数nを取得し、次
の駅で停止する際に、取得した車輪速パルス数に基づい
て制動制御量のフィードフォワード項が演算される。そ
して、フィードフォワード項に対応した制動力をかけた
状態で、制御系が走行状態に基づいてフィードバック制
御(図8参照)される。
【0039】このような制動制御によれば、各駅で乗降
客があって各駅間での車両重量が種々変化しても、その
車両重量を考慮した制動力がかけられるので、自動運転
車両を常に安定した速度特性にて目標地点に正確に停止
させることが可能となる。上記の例では、油圧制動系
(ブレーキアクチュエータ21)と回生制動系(駆動/
回生装置15)を平行して制御するようにしたが、油圧
制動系だけ、または、回生制動系だけを上記のアルゴリ
ズムに従って制御するようにしてもよい。また、駆動系
に電動モータではなく通常のエンジンを備える場合で
は、油圧制動系しか設けられておらず、その油圧制動系
が上述したように制御される。
【0040】なお、上記例において、図3に示すステッ
プS2乃至S4での処理が車輪動半径検出手段に対応
し、図3に示すステップS5乃至S7及び図4に示す手
順での処理が制御手段に対応する。
【0041】
【発明の効果】以上、説明してきたように、各請求項1
乃至4記載の発明によれば、車輪の動半径を表す情報に
基づいて、制動時に、車両が目標地点に停止するように
制御系を制御するようにしたため、車両の重量を考慮し
た制動制御が可能となる。このような車両の重量を考慮
した制動制御により、車両をより安定した減速特性にて
目標位置により正確に停止させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動運転車両の駆動系及び制動系の基本構成を
示すブロック図である。
【図2】ブレーキアクチュエータの構成例を示す油圧回
路図である。
【図3】ブレーキ制御ECUにて実行される処理の手順
を示すフローチャート(その1)である。
【図4】ブレーキ制御ECUにて実行される処理の手順
を示すフローチャート(その2)である。
【図5】自動運転車両の走行制御の例を示す図である。
【図6】検出された車輪速パルス数と車両の重量との関
係を示す図である。
【図7】車両の重量とフィードフォワード項(FF項)
との関係を示す図である。
【図8】制動時における減速特性を示す図である。
【符号の説明】
15 駆動/回生装置 16 バッテリー装置 20 ブレーキ制御ECU 21 駆動/回生制御ECU 22 ブレーキアクチュエータ 40 リザーバタンク 41 ポンプ 43 油圧調整機構 44 リニア増圧制御弁 45 リニア減圧制御弁 47、48 切り換えソレノイド 50 ホイルシリンダ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】弾力性を有する車輪の駆動系と制動系を制
    御して加速、減速、定速の速度制御がなされる自動運転
    車両の制動制御装置において、 走行時の車輪の動半径を表す情報を検出する車輪動半径
    検出手段と、 車両の制動時に、車輪動半径検出手段にて検出された車
    輪の動半径を表す情報に基づいて、目標地点にて停止す
    るように制動系を制御する制御手段とを有する制動制御
    装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の制動制御装置において、 上記制御手段は、フィードフォワード項と車両の減速状
    態に基づいたフィードバック項からなる制動系の制御量
    のうちフィードフォワード項を上記検出された車輪の動
    半径を表す情報に基づいて決定する手段を有する制動制
    御装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の制動制御装置にお
    いて、 上記車輪動半径検出手段は、車両が所定距離を定速走行
    するときの車輪の回転数を検出する車輪回転数検出手段
    を有し、この車輪の回転数を当該車輪の動半径を表す情
    報として検出するようにした制動制御装置。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3いずれか記載の制動制御装
    置において、 上記自動運転車両は、第一の地点から第二の地点まで加
    速し、該第二の地点から第三の地点まで所定の速度特性
    にて走行し、該第三の地点から第四の地点まで減速して
    当該第四の地点にて停止するように速度制御のなされる
    車両であって、 上記車輪動半径検出手段は、上記第一の地点から第三の
    地点の間に設定された所定区間において車輪の動半径を
    表す情報を検出し、 上記制御手段は、第三の地点から第四の地点に至るま
    で、上記検出された車輪の動半径を表す情報に基づい
    て、制動系を制御するようにした制動制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108657150A (zh) * 2018-07-21 2018-10-16 华东交通大学 一种具有主动安全性的电动汽车制动控制系统

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