JP3433784B2 - 自動運転車両の制動制御装置 - Google Patents

自動運転車両の制動制御装置

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JP3433784B2
JP3433784B2 JP10035897A JP10035897A JP3433784B2 JP 3433784 B2 JP3433784 B2 JP 3433784B2 JP 10035897 A JP10035897 A JP 10035897A JP 10035897 A JP10035897 A JP 10035897A JP 3433784 B2 JP3433784 B2 JP 3433784B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分】本発明は、加速及び減速の速度
制御のなされる自動運転車両の制動制御装置に係り、詳
しくは、目標とする位置により正確に当該自動運転車両
を停止させるための制動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、特開平7−329746
号において自動運転車両(無人搬送車)の制動制御装置
が提案されている。この制動制御装置は、目標減速度特
性の所定許容範囲内に車速が制御されるように制動系
(電気制動系及び機械制動系)を制御する。そして、車
速が十分低下した目標停止位置直前で車両を空走状態と
して、当該車両が目標停止位置に達したときに比較的大
きな制動力にて最終的な制動(機械制動)を行ってい
る。
【0003】上記のような制動制御によって安定した制
動距離にて車両を停止させるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
従来の制動制御装置では、車両の重量が制動制御に考慮
されておらず、乗り合い自動運転車両や、貨物の積み降
ろしが頻繁に行われる無人搬送車等、走行過程において
車両の重量が変化する場合、当該車両停止に至るまでの
安定した減速度特性を得ることが難しい。例えば、重量
の大きい車両の車速を目標減速度特性の所定許容範囲内
に制御しようとする場合、車両の慣性により速度のオー
バーシュートが比較的大きくなる。
【0005】また、低速であるとはいえ、空走状態から
目標停止位置で急激に車両を停止させる場合、その急激
な停車により車両搭載物にかかる力も比較的大きくな
る。従って、上記従来の制動制御装置は、例えば、人を
運搬する自動運転車両に適用した場合、車両停止に至る
際の乗り心地が悪いものとなる。また、貨物を運搬する
無人搬送車に適用した場合には、荷崩れに注意しなけれ
ばならない。
【0006】そこで、本発明の課題は、安定した減速度
特性にて目標位置により正確に停止できるような自動運
転車両の制動制御装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、請求項1に記載されるように、車輪の駆
動系と制動系を制御して加速及び減速の速度制御がなさ
れる自動運転車両の制動制御装置において、当該車両が
所定の加減速度にて走行中に駆動系からの車輪に対する
駆動出力を検出する駆動出力検出手段と、所定の減速開
始地点から当該車両制動させる時に、上記所定の加減
速度と駆動出力検出手段にて検出された駆動出力との関
係に基づいて、一定の減速度で目標地点にて停止するよ
うに制動系を制御する制御手段とを有し、上記制御手段
は、フィードフォワード項と車両の減速状態に基づいた
フィードバック項とからなる制動系の制御量のうち、上
記フィードフォワード項を上記所定の加減速度と駆動出
力との関係に基づいて決定する手段を有するように構成
される。
【0008】車両の重量が大きい場合、所定の加減速度
を得るためには、駆動系からの車輪に対する駆動出力
(絶対値)はより大きくなる。また、車両の重量が小さ
い場合、所定の加減速度を得るためには、駆動系からの
車輪に対する駆動出力(絶対値)はより小さくなる。即
ち、この所定の加減速度と駆動系からの駆動出力との関
係は、車両の重量に依存する。
【0009】従って、上記のような制動制御装置では、
車両の重量に応じた制動力にて当該車両を目標地点に停
止させるように制動系が制御される。例えば、車両重量
が大きければ、比較的大きな制動力にて、また、車両重
量が小さければ、比較的小さな制動力にて当該車両を目
標地点に停止させるように制動系が制御される。加速時
には基本的に制動系が作用しないので、上記駆動出力検
出手段は、所定の加速度での走行時における駆動系の駆
動出力を検出することが好ましい。但し、減速時に駆動
系から車輪に対して負の駆動出力がなされるような場
合、上記駆動出力検出手段は、所定の減速時おける駆動
系の駆動出力を当該制動制御のために検出することもで
きる。
【0010】上記制動制御装置において、例えば、請求
項2に記載されるように、上記制御手段は、フィードフ
ォワード項と車両の減速状態に基づいたフィードバック
項からなる制動系の制御量のうちフィードフォワード項
を上記所定の加減速度と駆動出力との関係に基づいて決
定する手段を有するように構成することができる。この
ような制動制御装置では、制御系の制御量(制動力)が
常に一定となるフィードフォワード項と車両の減速状態
(低減する車速の状態)に基づいたフィードバック項か
ら構成される。そして、制御手段は、一定となるフィー
ドフォワード項を上記所定の加減速度と検出された駆動
出力に基づいて決定する。
【0011】これにより、所定の減速開始地点から制動
を開始し、目標減速特性により近い(オーバーシュート
の少ない)特性にて目標地点に車両を停止させることが
できる。
【0012】上記自動運転車両が、第一の地点から第二
の地点まで加速し、その後第三の地点から第四の地点ま
で減速して当該第四の地点にて停止するように速度制御
される場合、当該車両を第三の地点から第四の地点まで
安定的に減速してより精度良く当該第四の地点に停止さ
せるという観点から、本発明は、請求項に記載される
ように、上記駆動力検出手段は、第一の地点から第二の
地点に至るまでの間に所定の加速度での走行状態を検出
する走行状態検出手段を有し、該走行状態検出手段が所
定の加速度での走行状態を検出したときに、駆動系から
の車輪に対する駆動出力を検出するように構成すること
ができる。
【0013】このような制動制御装置によれば、加速時
に駆動系の車輪に対する駆動出力が検出され、停車に至
る減速時にその駆動出力と所定の加速度に基づいて制動
系が制御される。なお、上記第二の地点から第三の地点
までの車両の走行状態は特に限定されない。例えば、加
速、減速を行っても、また、当該車両を定速で制御する
こともできる。
【0014】上記駆動系は、電動モータ、あるいは、エ
ンジン(内燃機関)のいずれを備えるものであってもよ
い。駆動系が電動モータを有する場合、車両の重量に依
存した駆動出力を得るという観点から、本発明は、請求
に記載されるように、上記駆動力検出手段は、該電
動モータの駆動トルクを検出するトルク検出手段を有す
るように構成することができる。
【0015】また、そのトルク検出手段を容易に構成す
ることができるという観点から、本発明は、請求項
記載されるように、該トルク検出手段は、電動モータに
供給する駆動電圧を駆動トルクを表す情報として検出す
る手段を有するように構成することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態を図
面に基づいて説明する。本発明の実施の一形態に係る車
両の駆動系及び制動系は、例えば、図1に示すように構
成される。図1において、まず、左右の駆動輪10a、
10bが電動モータを用いた駆動/回生装置15によっ
て駆動され、また、回生制動がかけられるようになって
いる。そして、駆動/回生装置15には、充電可能なバ
ッテリー装置16が接続され、このバッテリー装置16
から駆動/回生装置15に対して電源が供給される。バ
ッテリー装置16には、図示されない集電器を介して外
部から常時給電がなされる構造となっている。駆動/回
生装置15の電動モータは、駆動/回生制御ECU22
からの駆動信号及び制動信号に基づいて、駆動、及び回
生制動される。
【0017】駆動輪10a、10bの前後には、操舵輪
11a、11b及び操舵輪12a、12bが設けられて
いる。この操舵輪11a、11b及び操舵輪12a、1
2bは、図示されない操舵制御系によって制御される。
更に、油圧にて各操舵輪11a、11b、12a、12
bに制動力を加えるブレーキアクチュエータ21が設け
られている。
【0018】ブレーキ制御ECU20は、各車輪に対し
て設けられた車速センサからの車輪速パルス及び駆動/
回生制御ECU22からの加速時の駆動信号VD (詳細
は後述する)に基づいてブレーキアクチュエータ21及
び駆動/回生制御ECU22にそれぞれに対する制動制
御信号Cp1、Cp2、Cg 生成する。上記ブレーキアクチ
ュエータ21の各操舵輪に対する油圧系統の構成は、例
えば、図2に示すようになっている。
【0019】図2において、リザーバタンク40からの
制動オイルがポンプ41及び逆止弁42を介して油圧調
整機構43に供給されている。この油圧調整機構43
は、アキュムレータやレギュレータを含み、制動オイル
の油圧を所定の圧力に保持する。油圧調整機構43にて
油圧調整された制動オイルが、リニア増圧制御弁44及
び常時導通状態となる切り換えソレノイド47を介して
車輪(操舵輪)の制動を行うホイルシリンダ50に供給
されている。
【0020】リニア増圧制御弁44の下流の油圧の異常
上昇を防止するための逆止弁46がリニア増圧制御弁4
4と並列に設けられ、同様の趣旨で切り換えソレノイド
47と並列に逆止弁49が設けられている。また、上記
リニア増圧制御弁44の下流からリザーバタンク40に
戻る減圧通路中にリニア減圧制御弁45が設けられてい
る。
【0021】更にまた、ホイルシリンダ50からリザー
バタンク40に至る低圧通路中に、常時閉状態となる切
り換えソレノイド48が設けられている。この切り換え
ソレノイド48が開状態に切り換えられると、リニア増
圧制御弁44、切り換えソレノイド47を介してホイル
シリンダ50に供給されるべき制動オイルが、この切り
換えソレノイド47を介してリザーバタンク40に回収
される。
【0022】リニア増圧制御弁44及びリニア減圧制御
弁45の各有効開口面積がブレーキ制御ECU20から
の制動制御信号Cp1、Cp2によって制御される。このリ
ニア増圧制御弁44及びリニア減圧制御弁45の有効開
口面積の制御によって、ホイルシリンダ50内の油圧
(制動圧)が制御される。上記のような自動運転車両
は、例えば、始点の駅から終点の駅まで定められた走行
レーンを各駅に停止しながら進む。各駅では、乗客の乗
降が行われ、その都度車両の重量が変化する。そして、
この自動運転車両は、各駅間において、例えば、図5に
示すような速度パターンに従って走行するように上記駆
動系及び制動系が制御される。
【0023】図5において、第一の駅(地点P0)から
出発して地点P1において定速(例えば、時速35キロ
メートル)に達するように、加速制御される(加速領域
(A))。地点P1から地点P2までの間は、定速が維
持されるように定速制御がなされる(定速領域
(B))。そして、地点P2から第二の駅(地点P3)
までの間減速され、当該第二の駅(地点P3)にて停止
するように減速制御される(減速領域(C))。上記各
位置P0、P1、P2及びP3は、例えば、磁気的また
は光学的に検出可能なマーカを走行レーンの各位置に設
置することにより検出することができる。
【0024】上記加速領域(A)(地点P0から地点P
1)では、例えば、図6に示すように、速度の立ち上が
りと定速に達する際に電動モータの駆動トルクが急激に
変動する(特性Q1)。このような特性Q1にて駆動ト
ルクを発生する電動モータにより、停止状態の車両が徐
々に加速されて所定の車速に達し、その後、その車速が
維持されるようになる(特性Q2)。ここで、車両が加
速されている際に駆動トルクがほぼ一定となって加速度
が一定に保持される。この一定となった駆動トルクに車
両の重量が反映される。
【0025】当該自動運転車両が、第一の駅(地点P
0)から第二の駅(地点P3)まで図5及び図6の速度
特性にて走行する場合、ブレーキ制御ECU20(図1
参照)は、例えば、図3及び図4に示す手順に従って処
理を実行する。まず、加速領域(A)では、図3に示す
手順での処理が実行される。車両が第一の駅(地点P
0)に停止している状態で、各カウンタ、レジスタ等の
初期化が行われる(i=0、Vi =0、TRIP=0、
ΔVi =0、C=0)(S1)。その後、第一の駅にお
いて乗降用のドアの開閉の有無(乗客の乗降の有無)及
び車両が発進したか否かが判定される(S2、S1
7)。
【0026】ここで、乗降用のドアの開閉が行われたこ
とが判定されると、更に、車両が発進したか否かが判定
される(S3)。そして、車両が発進すると、iが+1
だけインクリメントされ(S4)、検出された車速V
i+1 と前回の車速Vi との差ΔVi+1 が演算される(S
5)。この差ΔVi+1 は、その時点(i+1)の車両の
加速度を表す。更に、この加速度ΔVi と前回演算され
た加速度Vi との差ai+ 1 が演算される(S6)。
【0027】そして、この加速度の差ai+1 が所定範囲
±a0 内であるか否かが判定される(S7)。車両が発
進した直後は、加速度が急激に変化するので(図6、特
性Q1参照)、加速度の変化(差)ai+1 は、比較的大
きな値となり、所定範囲±δ 0 を越えている。この場
合、更に、カウンタCがゼロ(C=0)であるか否かが
判定され(S13)、ゼロの場合は、更に、車両が加速
領域(A)の終端である地点P1に達したか否かが判定
される(S15)。そして、車両がまだ地点P1に達し
ていない場合(まだ加速領域内)、再度、ステップS4
からS7によって、車両の加速度が所定範囲±δ0 内に
あるか否かが判定される。
【0028】このステップS4からS7及びS13、S
15の処理は、加速度がほぼ一定となって(図6、特性
Q1参照)、演算された加速度の変化(差)ai が所定
範囲±δ0 内になるまで繰り返される。ここで、演算さ
れた加速度の差ai が所定範囲±δ0 内になると、カウ
ンタCを+1だけインクリメントされ(C→C+1)
(S8)、そのカウンタ値Cが所定値nを以上となった
か否かが判定される(S9)。
【0029】このカウンタCは、加速度の変化が所定範
囲±δ0 内である判定された回数を表し、カウンタCが
所定値nに達するまで、上記と同様の処理(S4乃至S
9)が繰り返し実行される。そして、カウンタ値Cが所
定値nに達すると、即ち、加速度の変化が安定的に所定
範囲±δ0 内にある判定されると、ブレーキ制御ECU
20は、駆動/回生制御ECU22から、その時点で駆
動/回生装置15の電動モータに供給している駆動電圧
D の情報を取得する(S10)。
【0030】この駆動電圧VD の情報に基づいて制動制
御量のフィードフォワード項(FF項)が演算され(S
11)、その演算されたフィードフォワード項(FF
項)が所定のレジスタにセットされる。例えば、このフ
ィードフォワード項(FF項)は以下のようにして決定
される。駆動系の駆動トルクFと車両の重量mとの関係
は、 F−F1 −F2 =ma0 で表される。ここで、F1 は転がり抵抗、F2 は空気抵
抗、a0 は加速度である。F2 の値は、車重mの推定で
用いられる車速20km/h乃至30km/hの範囲では、一定
と見なすことができる。また、F1 の値は、Fの値に比
べて小さいので無視することができる。更に、減速時の
制動制御はフィードバック制御であるので、車重mの多
少の推定誤差は吸収できる。
【0031】このようなことから、車重mは、 m=(F−F2 )/a0 によって推定することができる。ここで、駆動トルクF
は、電動モータの駆動電圧VD に依存し、空気抵抗F2
は実験的に求めることができる。その結果、駆動モータ
の駆動電圧VD と駆動トルクFとの関係を更に実験的に
求めておくことにより、駆動電圧VD とそのときの加速
度a0 (図3におけるΔVi )から上式に従って車両の
重量mを推定することができる。
【0032】更に、空車時の車両重量me と満車時の車
両重量mf の間の車両重量を所定の減速度で停止させる
ための制動力FFを実験的に求める。そして、その結果
から当該制動力FFと車両重量mとの関係FF=f
(m)を求める。この関係は、例えば、図7に示すよう
に、直線で表される。図7において、空車時の車両重量
e では制動力FFe 、満車時の車両重量mf では制動
力FFf 、そして、空車時と満車時の間の車両重量m0
では制動力FF0 となる。
【0033】上述したように、駆動/回生装置15の電
動モータの駆動電圧VD と安定した(±δ)と判定され
た加速度(ΔVi )に基づいて車両重量m0 を推定し、
更に、その推定された車両重量m0 に対応する制動力F
0 を制動制御のFF項として決定する。このような演
算は、例えば、ROMテーブルを用いることによって容
易に実現できる。即ち、電動モータの駆動電圧VD の情
報と安定した加速度(ΔVi )をアドレス入力としたと
きに、データ出力としてFF項が得られるようにROM
を構成する。
【0034】なお、常に加速度パターンが一定であるな
らば、加速度を固定値として車両重量mを推定できるの
で、電動モータの駆動電圧VD だけをROMテーブルの
入力とすることもできる。なお、図3に示す手順に従っ
た処理において、加速度が安定した後に、何らかの原因
によって再度変動が大きくなった場合、即ち、カウンタ
Cが所定値nに達する前に、再度加速度の変化ai+1
所定範囲±δ0 を越えた場合(S7、NO)、カウンタ
Cがゼロにリセットされ(S13、S14)、更に、車
両が加速領域(A)の終端となる地点P1に達したか否
かが判定される(S15)。まだ、車両が地点P1に達
していなければ、上記と同様に、加速度が安定したか否
かを判定する処理(S4乃至S7、S13、S15)が
繰り返される。
【0035】そして、再度加速度が安定したと判定され
ると(S4乃至S9)、その時点で、電動モータの駆動
電圧VD が取得され、その駆動電圧VD と安定した加速
度に基づいて制動制御量のFF項が上記と同様の手法に
て演算される(S11)。また、一方、加速度が安定す
る前に、地点P1が検出された場合(S15、YE
S)、予め定めた固定値がFF項としてセットされる。
このFF項の固定値として、例えば、満車時の車両重量
に対応したFF項や、上記第一の駅(地点P0)に停止
する際に用いてFF項等を用いることができる。
【0036】上記のようにして制動制御量のフィードフ
ォワード項(FF項)がセットされたの値、車両が地点
P1に達すると、定速(例えば、時速35キロメート
ル)での車速制御が行われる(定速領域(B))。そし
て、ブレーキ制御ECU20は、図4に示す手順に従っ
て制動系(回生制動装置、ブレーキアクチュエータ)を
制御する。
【0037】即ち、減速領域(C)が開始する地点P2
が検出されたか否かが判定される(S21)。ここで、
地点P2が検出されると、次のようにして減速の制御が
行われる。ブレーキ制御ECU20は、予め、制動時の
減速特性を認識している。この減速特性は、例えば、図
8に示すように、地点P2から地点P3まで、車両を例
えば、時速35キロメートルから0.05Gの減速度で
減速した場合における地点P2からスタートするカウン
タTRIPのカウント値nと目標速度v0 との関係によ
って示される。このような減速特性(カウント値nと目
標速度の関係)を認識しているブレーキ制御ECU20
は、地点P2を検出すると、カウンタTRIPがスター
トさせる(S22)。そして、このカウンタTRIPの
カウント値nを取得し(S23)、そのカウント値nに
対応した目標車速v0 を上記減速特性から演算する(S
24)。
【0038】上記の特性で減速される車両の車速vとカ
ウンタTRIPの値nとの関係(図8参照)は、 v2 −v0 2=2x(−0.05x9.8)xn で表され、これから、目標速度vo は、 v0 =(v2 −0.98n)1/2 に従って演算される。
【0039】このように目標車速v0 が演算されると、
その目標車速v0 、上記のように所定のレジスタにセッ
トされたフィードフォワード項(FF項)の値FF0
び現時点で検出される車速vを用い、ブレーキ指示値
(制動制御量)Brkが Brk=FF0 +Kp ・(v−v0 )+KD ・dv/dt に従って演算される(S25)。ここで、Kp は制御比
例項であり、KD は制御微分項である。
【0040】即ち、ブレーキ指示値Brkは、フィードフ
ォワード項FF0 と、目標車速と実車速との差(v−v
0 )及び減速度dv/dtに基づいたフィードバック項
にて構成される。このようなブレーキ指示値Brkに基づ
いて制御される制動系はフィードフォワード項FF0
対応した制動力を発生し、実際の車速と減速度に基づい
てその制動力が更にフィードバック制御されることにな
る。
【0041】上記のようにして得られたブレーキ指示値
rkから各制動系(ブレーキアクチュエータ21及び回
生制動装置)に対する制御信号が生成される(S2
6)。トータルの制動力Brkが得られるように、リニア
増圧制御弁44(図2参照)に対する制御信号Cp1、リ
ニア減圧制御弁45(図2参照)に対する制御信号Cp2
及び回生制動装置に対する制御信号Cg が所定のアルゴ
リズム従って生成される。そして、各制御信号Cp1、C
p2によりブレーキアクチュエータ21が各操舵輪の制動
圧を制御し、制御信号Cg により駆動/回生制御ECU
22が電動モータを回生制動制御する。
【0042】上記の処理は、車速がゼロになる(停車す
る)(S27、YES)まで繰り返し行われる。その結
果、減速領域(C)において、当該自動運転車両は、図
8に示した減速特性に沿った速度特性に従って減速さ
れ、第二の駅(地点P3)にて停止する。このように、
自動運転車両が第二の駅(地点P3)で停止したことが
検出されると、ブレーキ制御ECU20での処理が再
び、ステップS1に戻り、第二の駅から更に次の駅に至
るまでの制動制御が同様に行われる。
【0043】なお、処理が開始して、乗降ドアの開閉が
ない状態で、車速がゼロでないこと(走行状態)を検出
した場合(SS17、NO)、ブレーキ制御ECU20
は、制動を開始すべき地点P2の監視をしながら待ち状
態となる(S21)。上述したように各駅で人の乗降を
繰り返しながら進む自動運転車両の制動制御装置では、
駅から発進して加速(一定加速度)している際に車両の
重量に依存する電動モータ(駆動系)の駆動電圧VD を
取得し、次の駅で停止する際に、取得した駆動電圧VD
とその駆動電圧VD を得たときの加速度に基づいて制動
制御量のフィードフォワード項が演算される。そして、
フィードフォワード項に対応した制動力をかけた状態
で、制動系が走行状態に基づいてフィードバック制御
(図8参照)される。上記のような制動制御によれば、
フィードフォワード項に車両の重量が反映されるので、
車両の重量が種々変化しても、常に、その車両の重量に
対応した制御量(フィードフォワード項)がかけられた
状態で、フィードバック項に基づいた制動系のフィード
バック制御がなされる。これにより目標減速特性により
近い(オーバーシュートの少ない)特性にて目標地点に
車両を停止させることができる。
【0044】このような制動制御によれば、各駅で乗降
客があって各駅間での車両重量が種々変化しても、その
車両重量を考慮した制動力がかけられるので、自動運転
車両を常に安定した速度特性にて目標地点に正確に停止
させることが可能となる。上記の例では、油圧制動系
(ブレーキアクチュエータ21)と回生制動系(駆動/
回生装置15)を平行して制御するようにしたが、油圧
制動系だけ、または、回生制動系だけを上記のアルゴリ
ズムに従って制御するようにしてもよい。また、駆動系
に電動モータではなく通常のエンジンを備える場合で
は、油圧制動系しか設けられておらず、その油圧制動系
が上述したように制御される。
【0045】なお、上記例において、図3に示すステッ
プS10での処理が駆動出力検出手段に対応し、図3に
示すステップS11及びS12の処理と、更に、図4に
示す手順での処理が制御手段に対応する。また、図3に
おけるステップS4乃至S9の処理が走行状態検出手段
に対応する。
【0046】
【発明の効果】以上、説明してきたように、各請求項1
乃至記載の発明によれば、所定の減速開始地点から制
動させるときに、車両が所定の加減速度にて走行中
動出力と当該加減速度との関係に基づいて、車両が目標
地点に停止するように制動系を制御するようにしたた
、車両をより安定した減速度特性にて目標位置により
正確に停止させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動運転車両の駆動系及び制動系の基本構成を
示すブロック図である。
【図2】ブレーキアクチュエータの構成例を示す油圧回
路図である。
【図3】ブレーキ制御ECUにて実行される処理の手順
を示すフローチャート(その1)である。
【図4】ブレーキ制御ECUにて実行される処理の手順
を示すフローチャート(その2)である。
【図5】自動運転車両の走行制御の例を示す図である。
【図6】自動運転車両の加速時における駆動トルクと速
度特性を示す図である。
【図7】車両の重量とフィードフォワード項(FF項)
との関係を示す図である。
【図8】制動時における減速特性を示す図である。
【符号の説明】
15 駆動/回生装置 16 バッテリー装置 20 ブレーキ制御ECU 21 駆動/回生制御ECU 22 ブレーキアクチュエータ 40 リザーバタンク 41 ポンプ 43 油圧調整機構 44 リニア増圧制御弁 45 リニア減圧制御弁 47、48 切り換えソレノイド 50 ホイルシリンダ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−27842(JP,A) 特開 平9−44247(JP,A) 特開 平8−40231(JP,A) 特開 平7−329746(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60T 8/00 - 8/96 B60T 7/12 G05D 1/02 B60H 13/30

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車輪の駆動系と制動系を制御して加速及び
    減速の速度制御がなされる自動運転車両の制動制御装置
    において、 当該車両が所定の加減速度にて走行中に駆動系からの車
    輪に対する駆動出力を検出する駆動出力検出手段と、所定の減速開始地点から当該 車両制動させる時に、上
    記所定の加減速度と駆動出力検出手段にて検出された駆
    動出力との関係に基づいて、一定の減速度で目標地点に
    て停止するように制動系を制御する制御手段とを有し、 上記制御手段は、フィードフォワード項と車両の減速状
    態に基づいたフィードバック項とからなる制動系の制御
    量のうち、上記フィードフォワード項を上記所定の加減
    速度と駆動出力との関係に基づいて決定することを特徴
    とした 制動制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の制動制御装置において、上記自動運転車両は、第一の地点から第二の地点まで加
    速し、その後第三の地点から第四の地点まで減速して当
    該第四の地点にて停止するように速度制御のなされる車
    両であって、 上記駆動力検出手段は、第一の地点から第二の地点に至
    るまでの間に所定の加速度での走行状態を検出する走行
    状態検出手段を有し、該走行状態検出手段が所定の加速
    度での走行状態を検出したときに、駆動系からの車輪に
    対する駆動出力を検出するようにした 制動制御装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の制動制御装置にお
    いて、上記駆動系は、車輪を駆動するための電動モータを有
    し、 上記駆動力検出手段は、該電動モータの駆動トルクを検
    出するトルク検出手段を有する 制動制御装置。
  4. 【請求項4】請求項記載の制動制御装置において、該トルク検出手段は、電動モータに供給する駆動電圧を
    駆動トルクを表す情報として検出する手段を有する 制動
    制御装置。
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