JPH10287081A - 液体筆記具及びその描線を消去する描線消去方法 - Google Patents

液体筆記具及びその描線を消去する描線消去方法

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JPH10287081A
JPH10287081A JP9354197A JP9354197A JPH10287081A JP H10287081 A JPH10287081 A JP H10287081A JP 9354197 A JP9354197 A JP 9354197A JP 9354197 A JP9354197 A JP 9354197A JP H10287081 A JPH10287081 A JP H10287081A
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erasing
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liquid
writing instrument
heat
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JP9354197A
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Tsutomu Saito
力 斎藤
Kazutomo Endou
千智 遠藤
Toshiyuki Kawanishi
敏之 川西
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Mitsubishi Pencil Co Ltd
Ricoh Co Ltd
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Mitsubishi Pencil Co Ltd
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録用紙に筆記した描線を消去することによ
り記録用紙を再生可能にするための保存安定性に優れた
液体筆記具及びその描線を消去する描線消去方法を提供
する。 【解決手段】 液体筆記具で筆記した記録用紙の描線の
消去方法が、該記録用紙を減感剤を含む剥離液7に浸し
た後に加熱ローラー8による熱で消去する。液体筆記具
は前記消去方法で描線を消去できるものであり、ロイコ
染料に顕色剤を反応させて発色してなる着色剤を水に分
散させたインキを充填したリフィールタイプのボールペ
ンである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体筆記具及びそ
の描線を消去する描線消去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年のコピー機、レザービームプリンタ
ー、ファクシミリなどのOA機器の普及に伴い紙の使用
量は増加しているが、使用済みの紙はほとんど再利用さ
れずに捨てられているのが現状である。
【0003】そこで、紙資源の有効利用のため、乾式電
子写真方式により得られた画像を、乾式電子写真方式の
熱定着プロセスを逆にたどらせることにより、紙面上の
トナーのみを選択的に除去する方法が知られている(E
P 0587024A2)。
【0004】この方法は、図1に示すように、除去装置
Aにより、乾式電子写真方式の熱定着プロセスでトナー
が定着した紙面を給紙トレイ1から給紙ローラー2、ガ
イド板3及び搬送ローラー4を介して剥離ローラー5に
搬送する。この剥離ローラー5の表面には、液供給ロー
ラー6により供給された水を含む剥離液7が付着してお
り、紙面が剥離ローラー5に接触して搬送されると、ト
ナーを定着した紙面に剥離液7が浸透する。これによ
り、トナーと紙面との接着力を低下させ、剥離ローラー
5及び加熱ローラー8による熱と圧力によりトナーを溶
融させ、紙面より除去し、画像を消去するものである。
尚、図中9は分離爪であり、10はトナークリーニング
部、11a,bは搬送ローラー、12は乾燥ベルト、1
3は排紙トレイ、20はトナー回収部、22は搬送リブ
である。
【0005】しかしながら、この方法で消去可能なの
は、乾式電子写真方式で得られた画像に限られるため、
それ以外に書き加えた文字等は消去不可能であり、紙を
再利用する場合その点を考慮する必要がある。そこで、
この消去方法で紙を再生する際、トナー画像の消去と同
時に書き込んだ筆記描線も消去でき、消去反応が実用的
に不可逆であるインキが充填された筆記具が要望されて
いる。
【0006】ロイコ染料と顕色剤と減感剤とを用いた消
去可能なインキが充填された筆記具として、特公昭51
−48085号公報には、電子供与性有機化合物と、フ
ェノール性水酸基を有する化合物(顕色剤)と、前記二
化合物の呈色反応を減感する不揮発性化合物(減感剤)
との三成分を適宜配合することによって発色・消色が可
能な着色剤が開示されている。
【0007】内容的には、(1)顕色剤の昇華又は揮発
により有色から無色に変化する。(2)温度の影響によ
って有色から無色、又は無色から有色に変化する。
(3)水に接触すると無色から有色、又は有色から無色
に変化する。という3タイプに別れており、これを有機
溶剤に溶解して液状とするか、又は賦形剤で固形状とし
て筆記具や描画材にすることが開示されている。ここで
開示されている組成物は、ロイコ染料と顕色剤と減感剤
の三成分を有機溶剤に溶解したものであり、その為紙に
筆記した場合、筆跡の滲みや裏抜けが発生する。
【0008】可逆性感熱記録材料加筆用インキとして、
特開平7−113055号公報には、有機酸のアミン錯
塩とロイコ色素とを有機溶媒中に溶解した可逆性感熱記
録材料加筆用インキが開示されているが、この場合も有
機溶媒中に溶解したものである為、紙に書くと滲みや裏
抜けが発生する欠点がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、上記従来の課題に鑑み、記録用紙に筆記した描線を
消去することにより記録用紙を再生可能にするための、
保存安定性に優れた液体筆記具及びその描線を消去する
描線消去方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記課題を
解決するために鋭意研究を重ねた結果、あらかじめロイ
コ染料に顕色剤を反応させて発色させてなる着色剤を色
材として配合したインキを筆記具に用い、該筆記具で筆
記した記録用紙を、少なくとも減感剤を含有し且つ水を
主成分とする剥離液に浸した後、加熱することにより目
的を達成できることを見いだし本発明を完成するに至っ
た。
【0011】すなわち、本発明の液体筆記具は、ロイコ
染料に顕色剤を反応させて発色させてなる着色剤と、分
散剤と、水とを少なくとも含有する熱消去性インキが充
填されたことを特徴とする。
【0012】また、本発明の液体筆記具の描線を消去す
る描線消去方法は、ロイコ染料に顕色剤を反応させてな
る着色剤と、分散剤と、水とを少なくとも含有する熱消
去性インキが充填された液体筆記具により記録用紙に筆
記された描線の消去方法であって、当該記録用紙を少な
くとも減感剤を含有し且つ水を主成分とする剥離液に浸
した後、加熱手段で当該記録用紙を加熱して描線を消去
することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明の内容を説明する。
本発明の液体筆記具に充填された熱消去性インキは、上
述したように、ロイコ染料に顕色剤を反応させて発色さ
せてなる着色剤と、水と、分散剤とを少なくとも含有す
る。さらに、当該熱消去性インキは、粘度調整剤を含有
してもよく、その場合のインキの粘度は、30〜200
0cpsに調節される。これにより、優れた筆記性能と
筆跡性能を有すると共に、経時安定性に優れたリフィー
ルタイプのボールペン用インキとなる。
【0014】また、本発明の液体筆記具の描線を消去す
る描線消去方法は、液体筆記具により筆記された記録用
紙の描線を消去する方法であって、当該記録用紙を少な
くとも減感剤を含有し且つ水を主成分とする剥離液に浸
した後、加熱ローラー等の加熱手段で当該記録用紙を加
熱して、その熱で消去反応を起こさせて描線を消去する
ことを特徴とするものである。
【0015】本発明のインキで使用するロイコ染料とし
ては、トリフェニルメタンフタリド系、スピロピラン
系、フルオラン系、ジフェニルメタン系、ローダミンラ
クタム系等の一種又は二種以上の混合物が使用できる。
【0016】顕色剤は、ロイコ染料を発色させる為のも
のであり、例えば酸性白土カオリン、ゼオライト等の無
機酸、芳香族カルボン酸及びその無水物又は金属塩類、
有機スルホン酸、その他の有機酸及びフェノール性化合
物等が挙げられる。特に好ましいものとしてビスフェノ
ールA等のフェノール性水酸基を有する化合物である。
好ましい顕色剤の融点は100〜250℃であり、融点
が低すぎると発色させた色材が退色しやすく、融点が高
すぎると発色反応が難しくなってしまう。
【0017】分散剤としては、通常顔料等の分散に使用
される界面活性剤は減感剤として作用し、インキ自体の
色を消す場合があるので注意して選択する必要がある。
その為、本発明の熱消去性インキ組成物に於ける着色剤
の分散剤としては、ポリビニルアルコール、スチレンア
クリル樹脂、スチレンマレイン酸樹脂、イソブチレン・
マレイン酸ナトリウム重合体、アシルメチルタウリン酸
ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等
を挙げることが出来る。
【0018】粘度調整剤はインキの粘度を30〜200
0cpsに調整する為に使用される。使用される粘度調
整剤としては、筆記具、特に水性インキ使用のリフィー
ルタイプのボールペンに使用されているものが何れも使
用可能であり、その具体例としては、スメクタイト等の
有機、無機の粘土鉱物、カルボキシビニルポリマー類、
ポリアクリラート類、ポリアクリルアミド類等の高分子
物質、セルロース及びその誘導体、キサンタンガム、グ
アーガム等の多糖類等が挙げられ、それぞれ単独又は2
種以上を組み合わせて使用することができる。但し非イ
オン性で、使用される着色剤と反応しないもの、若しく
はしにくいものがより好ましい。これら粘度調整剤の使
用量は使用する物質の種類により異なる。
【0019】本発明に於いて、粘度は、EMD及びEH
D型粘度計(東京計器(株)製)を使用し、温度25
℃、回転数10rpmの条件下での測定値である。本発
明のインキ組成物は粘度が30〜2000cpsに調整
されていることが必要である。粘度が30cpsより低
いと、筆記時に於けるインキの供給過剰とそれに伴う描
線の滲みが発生し、衝撃によるインキの洩れ出し、更に
は着色剤の沈降等の経時劣化が生ずる。2000cps
より高いと筆記時のインキの追随が悪くなったり、描線
の線割れが生ずる等の問題がある。
【0020】本発明の液体筆記具用熱消去性インキ組成
物には、上記必須成分以外にも必要に応じて他の添加剤
を用いることが可能である。具体的には、グリセリン、
尿素等の保湿剤;安息香酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナ
トリウム、ソルビン酸カリウム、1,2−ベンゾイソチ
アゾリン−3−オン等の防腐剤;ベンゾトリアゾール、
トリルトリアゾール、エチレンジアミン四酢酸等の防錆
剤;リノール酸カリウム、オレイン酸ナトリウム等の潤
滑剤;紫外線吸収剤、pH調節剤等を添加することが可
能である。これらの添加剤も上記粘度調整剤と同様、着
色剤の発色・消色に悪影響を及ぼさないものを選択する
必要がある。
【0021】リフィールタイプのボールペンでは、フォ
ロアーと呼ばれるインキの逆流防止や蒸発防止の為の組
成物を用いる事が一般的であるが、本発明に於いてもイ
ンキ組成物や使用するボールペンチップに適した物性値
を持つフォロアー組成物を使用することが可能である。
【0022】本発明の描線消去方法の一例としては、図
1に示す除去装置Aにより、本発明の液体筆記具で描線
が筆記された記録用紙を給紙トレイ1から給紙ローラー
2、ガイド板3及び搬送ローラー4を介して剥離ローラ
ー5に搬送される。そして、記録用紙を液供給ローラー
6により水と減感剤とを含む剥離液7を付着させた剥離
ローラー5に供給せしめ、紙面に筆記した描線は水と減
感剤とを含む剥離液を浸透せしめることにより筆記描線
の色素と減感剤を接触させ、加熱ローラー8による熱で
色素と減感剤の消色反応を促進することにより液体筆記
具で筆記した描線を消去する方法があげられる。
【0023】本発明の描線消去方法で用いる剥離液は、
記録用紙とトナーの接着強度を低下させるための成分と
して、例えば界面活性剤を含んだ水溶液、水溶性ポリマ
ーの水溶液、またはこれらの混合物を用いることが出来
る。界面活性剤としては例えば表1に示される陰イオン
界面活性剤、表2に示される陽イオン界面活性剤、表3
に示される両性界面活性剤、表4に示される非イオン界
面活性剤、表5に示されるフッ素系界面活性剤等を用い
ることができ、これらの界面活性剤の配合量は0.01
重量%〜20重量%である。又、水溶性ポリマーとして
は例えば表6に示される水溶性ポリマー等を用いること
ができ、これらの水溶性ポリマーの配合量は0.1〜2
0重量%である。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】
【0027】
【表4】
【0028】
【表5】
【0029】
【表6】
【0030】これらの配合材は同時に記録用紙に筆記し
た筆記具の筆記描線を消去するための減感作用を持って
いる物も多く、筆記具で記録用紙に筆記された筆記描線
を消去するのに十分な減感作用を持っていて十分機能を
果たしていれば、あえて筆記具の筆記描線を消去するた
めの減感剤を加える必要はない。もし記録用紙に筆記し
た筆記具の筆記描線を消去するのに不十分であれば、例
えば高級アルコール、多価アルコール、脂肪酸エステ
ル、グリコールエーテル、尿素誘導体からなる群から選
ばれた1種類又は2種類以上の減感剤を剥離液に含有さ
せる。減感剤が揮発しにくい成分の場合には消去した筆
跡が復元しにくい。減感剤の含有量は剥離液全量に対し
て0.1〜20重量%である。
【0031】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき詳細に説明す
る。但し、本発明は下記実施例により制限されるもので
はない。又、下記実施例に於いて、特に記載しない限り
配合量は重量%を示す。
【0032】実施例1 フルオラン系染料(保土ケ谷化学(株)製“RED D
CF”)1モルに顕色剤としてビスフェノールAを0.
5モルの比率で、ビスフェノールAの融点(156℃)
以上に加熱撹拌することにより発色させ、放冷後粉砕し
て着色剤Aを得た。次に着色剤A、を用いて以下の配合
物を撹拌混合し、ろ過後、ボールペン用熱消去性ンキ組
成物を得た。 着色剤A 8.00 ポリビニルアルコール 2.00 発酵ガム(三晶(株)製“レオザン”) 0.30 その他添加剤(防錆剤、防腐剤、潤滑剤) 1.20 水 88.50 得られたインキ組成物をボールペン(ユニボール・シグ
ノ UM−100、三菱鉛筆(株)製)に充填し、後述
する評価を行った。
【0033】実施例2 粘度調整剤を架橋型アクリル酸重合体(和光純薬工業
(株)製“ハイビスワコー105”)に代えた以外は実
施例1と同様にしてインキ組成物を得た。得られたイン
キ組成物をボールペン(ユニボール・シグノ UM−1
00、三菱鉛筆(株)製)に充填し、後述する評価を行
った。
【0034】実施例3 トリフェニルメタンフタリド系染料(保土ケ谷化学
(株)製“CVL”)1モルに顕色剤としてビスフェノ
ールAを0.5モルの比率で、90℃の熱湯中で加熱撹
拌することにより着色剤Bを得た。着色剤をBに代えた
以外は実施例1と同様にしてインキ組成物を得た。得ら
れたインキ組成物をボールペン(ユニボール・シグノ
UM−100、三菱鉛筆(株)製)に充填し、後述する
評価を行った。
【0035】実施例4 フルオラン系染料(保土ケ谷化学(株)製“Green
DCF”)1モルに顕色剤としてビスフェノールAを
0.5モルの比率で、90℃の熱湯中で加熱撹拌するこ
とにより着色剤Cを得た。着色剤をCに代えた以外は実
施例1と同様にしてインキ組成物を得た。得られたイン
キ組成物をボールペン(ユニボール・シグノ UM−1
00、三菱鉛筆(株)製)に充填し、後述する評価を行
った。
【0036】比較例1 実施例1に減感剤としてポリエチレングリコール(PE
G−6000)を3.00重量%配合し、代わりに水を
減量させた以外は実施例1と同様にインキ組成物を得
た。得られたインキ組成物をボールペン(ユニボール・
シグノ UM−100、三菱鉛筆(株)製)に充填し、
後述する評価を行った。
【0037】比較例2 実施例1で得られたボールペンを用いて評価を行っが、
消去試験は剥離液の代わりに水を用いた。
【0038】比較例3 実施例2で得られたボールペンを用いて評価を行っが、
消去試験は剥離液の代わりに水を用いた。
【0039】比較例4 実施例3で得られたボールペンを用いて評価を行っが、
消去試験は剥離液の代わりに水を用いた。
【0040】比較例5 実施例4で得られたボールペンを用いて評価を行っが、
消去試験は剥離液の代わりに水を用いた。
【0041】試験項目 消去試験:図1に示す除去装置Aにより、本発明の液体
筆記具で筆記した記録用紙を給紙トレイ1から給紙ロー
ラー2、ガイド板3及び搬送ローラー4を介して液供給
ローラー6により10%ジオクチルスルフォコハク酸ナ
トリウム、10%プロピレングリコール、80%水から
なる剥離液7を付着させた剥離ローラー5に供給せし
め、紙面に筆記した描線に剥離液を浸透せしめることに
より筆記描線の色素と減感剤を接触させ、表面温度10
0℃の加熱ローラー8による熱で色素と減感剤の消色反
応を促進させてその程度を目視判定した。 良好 ○ 消去不能 ×
【0042】濃度低下:各試料(ペン)を50℃恒温槽
中に一ケ月放置し、その前後のペンを用いて筆記した描
線濃度を目視比較した。 目視で確認できる変化がない ○ 退色している ×
【0043】復色:筆記用紙から消去した筆記描線が室
温1ケ月後に再発色するか否かを目視判定した。 消色した色が再発色しない ○ 消色した色が再発色する ×
【0044】実施例1〜4及び比較例1〜5を前記評価
方法で試験した結果を以下の表に示す。
【0045】
【表7】
【0046】上記表から明らかなように、比較例では描
線の消去性かインキの濃度低下のいずれかに問題がある
が、本発明のボールペン用熱消去性インキ組成物は実用
上問題になるような自然退色がなく、筆記描線は本発明
の方法により消去が可能であり、且つ消去した筆跡の復
色は実用上問題ない。
【0047】尚、ロイコ染料をあらかじめ顕色剤で発色
させた着色剤を色材として用いたインキは、粘度30〜
2000cpsのボールペンに限定するものではなく、
インキ物性を調整することによりサインペン、加圧タイ
プを含むボールペンとしても使用可能である。
【0048】
【発明の効果】本発明の液体筆記具及びその筆記描線を
消去する描線消去方法は下記の効果を有する。通常、乾
式電子写真方式で得られる画像は、加熱ローラーによっ
てトナーを溶融させると共に圧力をかけ、トナーを記録
用紙の繊維の隙間にしみ込ませ、冷却固化することによ
り記録用紙とトナーを強固に接着する熱定着プロセスに
よって得られる。
【0049】記録用紙より接着したトナーを消去する方
法は、該熱定着プロセスを逆に辿ることにより達成され
る。すなわち、トナーが接着した記録用紙を、水を含む
剥離液に浸すことによって記録用紙とトナーの接着強度
を低下させる。次いで、加熱してトナーを溶融し、圧力
をかけてトナーのみを剥離ローラーに転写することで記
録用紙からトナーを除去し、画像を消去することが可能
となる。
【0050】そこで、この記録用紙に書き込む筆記具用
インキの色材として、あらかじめロイコ染料を顕色剤で
発色させた着色剤を用いると、記録用紙にこの筆記具で
書かれた筆記描線が、このプロセスで剥離液中の減感剤
と加熱ロール等の加熱手段からの熱の作用を受けて、乾
式電子写真方式で得られる画像を記録用紙から消去する
のと同時に加筆文字も消去する事が可能となる。
【0051】すなわち、本発明のインキ組成物を用いて
書いた筆記描線にはロイコ染料に顕色剤を反応させて発
色してなる着色剤が存在して有色であるが、これに減感
剤を接触させ、加熱することによって消色反応が促進さ
れ、筆記描線の色が消えることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の描線消去法を可能とする装置の一例を
示す概略図である。
【符号の説明】
1 給紙トレイ 2 給紙ローラー 3 ガイド板 4 搬送ローラー 5 剥離ローラー 6 液供給ローラー 7 剥離液 8 加熱ローラー 9 分離爪 10 トナークリーニング部 11a,b 搬送ローラー 12 乾燥ベルト 13 排紙トレイ 20 トナー回収部 22 搬送リブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川西 敏之 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロイコ染料に顕色剤を反応させて発色さ
    せてなる着色剤と、分散剤と、水とを少なくとも含有す
    る熱消去性インキが充填されたことを特徴とする液体筆
    記具。
  2. 【請求項2】 前記熱消去性インキは、さらに粘度調整
    剤を含有し、当該インキの粘度は30〜2000cps
    の範囲内であることを特徴とする請求項1記載の液体筆
    記具。
  3. 【請求項3】 ロイコ染料に顕色剤を反応させてなる着
    色剤と、分散剤と、水とを少なくとも含有する熱消去性
    インキが充填された液体筆記具により記録用紙に筆記さ
    れた描線の消去方法であって、当該記録用紙を少なくと
    も減感剤を含有し且つ水を主成分とする剥離液に浸した
    後、加熱手段で当該記録用紙を加熱して描線を消去する
    ことを特徴とする液体筆記具の描線を消去する描線消去
    方法。
  4. 【請求項4】 前記減感剤は、着色剤を分解し、消色さ
    せることを特徴とする請求項3記載の液体筆記具の描線
    を消去する描線消去方法。
  5. 【請求項5】 前記減感剤の含有量は、前記剥離液の組
    成物全量に対して0.1〜20重量%であることを特徴
    とする請求項4記載の液体筆記具の描線を消去する描線
    消去方法。
  6. 【請求項6】 前記加熱手段の加熱温度は、60℃〜1
    50℃であることを特徴とする請求項3記載の液体筆記
    具の描線を消去する描線消去方法。
JP9354197A 1997-04-11 1997-04-11 液体筆記具及びその描線を消去する描線消去方法 Withdrawn JPH10287081A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6875798B2 (en) 2001-01-26 2005-04-05 Zebra Co., Ltd. Water based ink capable of decolorizing or discoloring and a process for the production of the same
WO2007004629A1 (ja) * 2005-07-06 2007-01-11 Sakura Color Products Corporation 水消去性インキ組成物

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