JPH10286897A - 積層チューブ - Google Patents

積層チューブ

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JPH10286897A
JPH10286897A JP9114275A JP11427597A JPH10286897A JP H10286897 A JPH10286897 A JP H10286897A JP 9114275 A JP9114275 A JP 9114275A JP 11427597 A JP11427597 A JP 11427597A JP H10286897 A JPH10286897 A JP H10286897A
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resin
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忠弘 阿部
Takeshi Saito
武 斉藤
Mitsuhiro Natsume
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  • Protection Of Pipes Against Damage, Friction, And Corrosion (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 管状継手に対し、接続が容易であると共に、
内層チューブに白化を生ずることなく接続でき、また、
大きく折り曲げることができる積層チューブを提供す
る。 【構成】 共押出成形により、内層チューブ1をPVd
F−HFP共重合樹脂で構成し、その外面の外層チュー
ブ2をポリウレタン樹脂又はポリウレタン系エラストマ
ーで構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、積層チューブに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、フッ素系樹脂から成る単層チュー
ブは、耐薬品性、非粘着性、ガスバリヤー性、非溶出
性、食品衛生性等の優れた特性を有するため、飲料用な
ど各種の用途に使用されているが、高価であるため、そ
の使用量を少なくし、これを内層チューブとし、その外
周面に、他の各種の合成樹脂から成る外層チューブを下
記する手段で一体に積層して成る積層チューブが種々提
案されている。一般に、フッ素系樹脂は、他の樹脂との
接着性に乏しいため、他の熱可塑性樹脂との積層に当た
り、予め、該フッ素系樹脂の表面にコロナ放電処理或い
はナトリウムエッチング処理などの表面処理を施した
後、その外周面に外層チューブを積層し一体に結着した
り、また、別の手段として、その外周面に接着層を施し
た後、該外層チューブを積層し一体に結着する手段が取
られて来た。しかし乍ら、このような表面処理工程や接
着層の塗着工程を要することは、製造作業が煩わしく、
また、これに伴い設備を必要とし、製造コストの増大を
もたらす。また一方、かゝる中間工程を省き、共押出成
形により、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)から成る
内層チューブの外周面に、熱可塑性樹脂から成る外層チ
ューブを積層した積層チューブが提案されている(実開
昭61−166730号公報)。しかし乍ら、その明細
書の第5頁に列挙されている全ての熱可塑性樹脂は、共
押出成形では該内層チューブとの強固な接着が得られ
ず、層間剥離する欠点を免れず、強固な接着には、接着
層の介在を要する。また、実開昭62−163680号
公報に記載の飲料用チューブも、PVdF内層チューブ
にEVA系樹脂から成る外層チューブを押出成形して製
造するものであるが、該外層チューブは、手で剥離でき
るほど、その剥離強度が小さく、実用に適しない。従っ
て、共押出成形で剥離強度が大きく、実用に適した最内
層をポリフッ化ビニリデン(PVdF)樹脂とする積層
チューブの開発が望まれる。また、この場合、大きい柔
軟屈曲性を有することが取扱上有利である。そこで、出
願人は、上記従来の課題を解決し、上記の要望を満足し
た積層チューブを開発し、先に、特開平8−14215
1号公報により開示した。その積層チューブは同公報に
記載の通り、共押出成形により、ポリフッ化ビニリデン
(PVdF)樹脂で最内層チューブを形成すると共に、
その外周面にポリウレタン樹脂又はポリウレタン系エラ
ストマーで外層チューブを一体に積層することを特徴と
するものであり、これにより、上記の目的を達成した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし乍ら、先に提案
した上記の積層チューブは、次のような不利があること
が判明した。即ち、 a)該積層チューブは、硬度が高く、破断引張伸度が小
さいため、タケノコ状などの管状継手に接続するとき、
差し込みにくく、差し込んだとき内層チューブを構成す
るPVdFが白化しピンホールが生じる場合がある。 b)該内層を構成するPVdFは、折り曲げ限界が比較
的小さく、折り曲げたとき曲げ部が容易に白化してしま
う。 従って、この積層チューブのもつ優れた層間剥離強度を
維持し乍ら、上記の不都合を解消した積層チューブの開
発が望まれた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記従来の課
題を解決し、上記の要望を満足した積層チューブを提供
するもので、共押出成形により、ポリフッ化ビニリデン
(PVdF)とヘキサフルオロプロピレン(HFP)の
共重合樹脂で最内層チューブを形成すると共に、その外
周面にポリウレタン樹脂又はポリウレタン系エラストマ
ーで外層チューブを一体に積層することを特徴とする。
このように、本発明によれば、該ポリフッ化ビニリデン
(PVdF)とヘキサフルオロプロピレン(HFP)の
共重合樹脂から成る最内層チューブに外層チューブとし
てポリウレタン樹脂又はポリウレタン系エラストマーを
共押出成形により積層するときは、従来のように、該内
層チューブの表面処理、接着剤層塗着などの中間工程を
必要とすることなく、層間剥離強度が極めて強い積層チ
ューブが容易且つ安価に得られる。また、該内層を前記
のPVdFとHFPの共重合樹脂で構成したので、該内
層をPVdFで構成した積層チューブに比し、硬度が小
さくなり、柔軟性が増大し、破断引張強度が増大し、曲
げ弾性率が小さく適度となる。更に、該内層のフッ素含
有量が増大するため、表面疎水性、耐バクテリア性、耐
汚染性、耐酸、アルカリ性が増大する。
【0005】更に、本発明は、上記の本発明の積層チュ
ーブにおいて、特に、柔軟な屈曲性の良いフレキシブル
な積層チューブを提供するもので、該内層チューブの内
径は1〜100mmの範囲、その肉厚aは0.01〜2
mmの範囲、該外層チューブの肉厚bは1〜20mmの
範囲である。
【0006】この場合、上記の2層から成るフレキシブ
ル積層チューブの外周面に、筒状の補強用部材を介し又
は介することなく、共押出成形により軟質合成樹脂から
成る第三層チューブを一体に積層し、該第三層の肉厚
は、該外層チューブの肉厚の一部を置換せしめた0.5
〜19.5mmの範囲であるときは、耐圧性の増大した
フレキシブルな積層チューブが得られる。
【0007】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の態様を説明
する。 実施例1 本発明の積層チューブは、公知の所望の共押出成形機を
用いて製造する。即ち、その第一押出成形機を用いて、
ポリフッ化ビニリデン(PVdF)とヘキサフルオロプ
ロピレンの共重合樹脂(以下PVdF−HFP共重合樹
脂と称す。)を加熱溶融し、220〜250℃の範囲の
成形温度で、共通ヘッドダイを介して内径、例えば6m
m、肉厚0.3mmのPVdF−HFP共重合樹脂から
成る内層チューブを押出成形すると同時に、第二押出成
形機を用いて、ポリウレタン(PU)樹脂を加熱溶融
し、190〜210℃の範囲の成形温度で、該共通ヘッ
ドダイを介して、肉厚1.7mmのPUから成る外層チ
ューブを押出成形すれば、該内層チューブの外周面に連
続的に熱融圧着し、一体に結着して内径6mm、外径1
0mmの本発明の積層チューブを得る。以下これを実施
品1と称する。PVdF−HFP共重合樹脂、PU樹脂
はいずれも公知の市販のものが使用できる。
【0008】実施例2,3 上記のポリウレタン(PU)に代えて、ポリウレタン系
エラストマーを使用できる。例えば、ポリウレタン・塩
化ビニル(PU・PVC)共重合樹脂、ポリウレタン
(PU)と軟質塩化ビニル(PVC)とのブレンド品な
どである。上記の同じ共押出成形機を用いて、PU・P
VC共重合樹脂を使用する場合は、成形温度170〜1
90℃で押出成形し、PUとPVCとのブレンド品は、
170〜200℃で押出成形して夫々の本発明の積層チ
ューブを製造した。以下これらを夫々実施品2、実施品
3と称する。前記のPU・PVC共重合樹脂及びPU・
軟質塩ビのブレンド品は、いずれも市販のものを使用し
た。
【0009】図1は、上記実施品1,2,3の構成を有
する本発明の実施の一例の2層式の積層チューブAの一
部を裁除した斜面図を示し、1は、PVdF−HFP共
重合樹脂から成る内層チューブ、2は、その内層チュー
ブ1の外周面に熱融着して一体に積層されたポリウレタ
ン(PU)又はポリウレタン系エラストマー(PUE)
から成る外層を示す。その剥離強度は以下に明らかにす
るように、極めて大きく、従来のPVdF樹脂から成る
内層チューブの外周面にポリウレタン又はポリウレタン
系エラストマー以外の合成樹脂を押出成形で積層した2
層式の積層チューブが容易に層間剥離する欠点を解消で
きる。
【0010】比較例1,2,3 比較のため、上記の共押出成形機を用い、内層チューブ
成形用材として、上記のPVdF樹脂を用い、外層チュ
ーブ成形用材として、PVC、EVA、低密度ポリエチ
レンLD−PEを夫々用い、夫々の好ましい成形温度
で、即ち、PVCは、150〜170℃、EVAは14
0〜160℃、LD−PEは150〜170℃で夫々押
出成形して夫々の2層式の積層チューブを製造した。以
下その夫々を比較品1、比較品2、比較品3と称する。
尚、上記のPVC樹脂及びEVA樹脂は、市販のものを
使用した。また、比較のため、上記と同じ材料であるP
VdF樹脂を用いて、上記と同じ内径と肉厚を有するチ
ューブを押出成形後、これにコロナ放電により表面処理
を施した後、その外周面に、前記と同じ材料のポリウレ
タン(PU)樹脂を押出成形により溶融して一体とした
積層チューブを製造した。以下これを比較品4と称す
る。
【0011】対照例1,2,3 更に、対照例として、前記実施例1,2,3において内
層材として使用したPVdF−HFP共重合樹脂に代え
て、PVdF樹脂を使用した以外は、実施例1,2,3
と同様に実施し、夫々の2層式の積層チューブを製造し
た。以下その夫々を対照品1、対照品2、対照品3と称
する。
【0012】このように製造した上記の実施品1,2,
3、比較品1,2,3,4及び対照品1,2,3につい
て、JIS K 6301に従って剥離試験を行った。
その結果は、下記表1に示す通りであった。
【0013】
【表1】
【0014】上記表1から明らかなように、PVdF−
HFP共重合樹脂から成る内層チューブの外周面に、ポ
リウレタン又はポリウレタンエラストマーから成る外層
チューブを共押出成形するときは、実施品1,2,3が
示すように、先の出願で開示した内層材としてPVdF
樹脂を使用した対照品1,2,3と同等又はそれ以上の
剥離強度を有する剥離強度の極めて大きい積層チューブ
が得られる。これに対し、共押出成形により、その外層
チューブをPVC、EVA、LD−PEから成る樹脂で
成形するときは、比較品1,2,3が示すように、剥離
強度が殆どない。この剥離強度では、手で容易に剥が
れ、全く実用に供し得ないことを確認した。また、PV
dFから成る内層チューブに表面処理を行った後、その
外周面にポリウレタンを押出成形し積層するときは、比
較品4が示すように、その剥離強度は、2.5Kgf/
25mmであり、やゝその強度は増大しているが、この
複数本を、継手を介して接合して行くに当たり、該継手
のニップルを該チューブに差し込むとき、該内層チュー
ブが該外層チューブから剥がれてしまい、実用に適しな
かった。多くの試験の結果、継手で接合する際に剥離し
ないためには、少くとも3.0Kgf/25mmの剥離
強度が必要であることが分かった。このように、PVd
F−HFP共重合樹脂から成る単層チューブの肉厚を薄
くし、その分上記のポリウレタン系樹脂外層チューブを
共押出成形により積層するときは、安価で而も耐剥離強
度の極めて大きい本発明の積層チューブが得られる。
【0015】本発明の積層チューブは、特に、その内層
チューブをPVdF−HFP共重合樹脂で構成したの
で、上記のように層間剥離強度が著しく大きくなるばか
りでなく、内層チューブをPVdFで構成した対照品に
比し、積層チューブの限界曲げ半径を著しく小さくで
き、対照品1,2,3を折り曲げ限界を越えて折り曲げ
た場合、その折り曲げ部が白化してしまうが、実施品
1,2,3では、更に大きく折り曲げても折り曲げ部に
白化を生ぜず、実用上有利に使用できることが判った。
例えば、内層チューブの厚さが0.1mm、外層チュー
ブの厚さが1.4mmから成る同じ長さの実施品1,
2,3と対照品1,2,3のチューブ限界曲げ半径は、
PVdFを内層チューブとする対照品1,2,3では1
20mmであったが、PVdF−HFPを内層チューブ
とする実施品1,2,3のそれは、60mmと対照品に
比し極めて良く曲げられることを比較試験により確認し
た。
【0016】更に、本発明の積層チューブは、その内層
チューブをPVdF−HFP共重合樹脂で構成したの
で、内層チューブをPVdF樹脂で構成した積層チュー
ブで生ずる白化がなくなることが比較試験により確認さ
れた。即ち、JIS K 6330に規定のホースの内
径測定で使用するテーパーゲージに、上記の実施品1,
2,3と対照品1,2,3を夫々差し込み、夫々の内層
チューブが白化したときのテーパーゲージの径を測定し
た。その試験結果を表2に示す。
【0017】
【表2】
【0018】上記の表2から明らかなように、内層チュ
ーブがPVdF樹脂から成る対照品1,2,3では、テ
ーパーゲージに差し込み、その径6.3mmのところで
該内層チューブが白化したが、内層チューブがPVdF
−HFP共重合樹脂から成る実施品1,2,3では、テ
ーパーゲージの径12.0mmのところで該内層チュー
ブが白化し、その内層チューブの差し込み時の耐白化性
が著しく増大することが確認された。このことは、実際
の使用において、内径6.0mmの積層チューブを差し
込む対象に適した7.0mmの径のタケノコ状などの管
状継手に差し込むとき、前記の対照品1,2,3では、
その差し込みによりその内層チューブに白化を生ずる不
都合を生ずるに対し、実施品1,2,3では、その差し
込みが容易となり、その内層チューブに白化を生ずるお
それは全くなく、従って、ピンホールを全く生せず、極
めて安全な信頼性の高い接続ができることを意味する。
【0019】本発明の積層チューブは、内層チューブは
PVdF−HFP共重合樹脂から成るから、耐薬品性、
非溶出性、ガスバリヤー性などの各種の優れた諸特性を
有すると共に、特に、内層チューブがPVdF樹脂から
成るものに比し、該内層チューブの表面疎水性、耐バク
テリア性、耐汚染性、耐酸・耐アルカリ性等が向上す
る。また、その外層チューブは、ポリウレタン系樹脂か
ら成るから、強靭性、耐水性、耐老化性、耐薬品性、耐
磨耗性、電気絶縁性などに優れた諸特性を有し、その極
めて大きい耐剥離性と共に使用寿命の増大した而も製造
容易で且つ安価な製品をもたらす。また、必要に応じ、
両者の透明な積層チューブに製造できるので、内部を流
れる流体の状態を観察できる用途に使用でき、有利であ
る。勿論、必要に応じ、顔料を混入して、着色の積層チ
ューブとすることもできる。本発明の積層チューブは、
従来用いられている各種の用途に用いられる。飲料水、
各種の飲料、純水、超純水、アルコールその他の薬液な
どの移送、圧縮空気、排気ガス、燃料用ガス、アルゴン
などの不活性ガスなど各種ガスの移送など、従来から知
られている家庭用、化学試験用、産業用の各種チューブ
(ホース)として用いられる。
【0020】本発明の積層チューブとしては、硬質のも
のでも差支えないが、渦巻状に巻いた状態で運搬した
り、所望に曲げて配管作業に便利な柔軟性を有するフレ
キシブル積層チューブを提供することが便利であり、好
ましい。この点に鑑み、該PVdF−HFP共重合樹脂
から成る内層チューブの内径、肉厚、上記のポリウレタ
ン系樹脂から成る外層チューブの肉厚を種々変えて、種
々の積層チューブを作製し曲げ試験を行った結果、積層
チューブの各種用途に用いるに適する内径は、即ち該内
層チューブの内径は1〜100mmの範囲、該内層チュ
ーブの肉厚は0.01〜2mmの範囲、該外層チューブ
の肉厚は1〜20mmの範囲であれば、その共押出成形
の積層チューブは、渦巻状に巻いて搬送したり、所用に
折り曲げて配管作業ができる柔軟なフレキシブルチュー
ブとして確実に得られることを知見した。この場合、該
内層の内径が1mmの場合は、その肉厚は0.01mm
と肉薄とし、その内径が100mmの場合は、その肉厚
は2mmと厚くし、一般に、内径が増大する場合は、そ
の肉厚を、これに応じて増大させるように製造すること
が好ましく一般である。
【0021】図2は、本発明の他の実施例を示す三層か
ら成る積層チューブの一部を裁除した斜面図である。該
積層チューブは、先ず、上記実施例1と同様に、共押出
成形機により内径9mm、肉厚0.3mmのPVdF−
HFP共重合樹脂から成る内層チューブ1とその外周面
に肉厚1.7mmのポリウレタン樹脂から成る外層チュ
ーブ2とを共押出成形した後、その外周面に補強部材3
を施す。即ち、ポリエステル繊維糸、ナイロン繊維糸な
どの合成繊維糸、ステンレス線などの金属線など、図示
の例では1000デニールのポリエステル繊維を巻回、
編組して筒状に網んだ補強部材3を施し、次で、押出成
形機を通して、その上から該外層チューブと同材質のポ
リウレタン、ポリウレタンエラストマーなどのポリウレ
タン系樹脂、或いは異質の軟質塩化ビニール樹脂、その
他の軟質合成樹脂を材料とした肉厚1.0mmの最外層
チューブ4を被覆形成して三層から成る外径15mmの
本発明の耐圧性のフレキシブル積層チューブAを製造し
た。尚、該ポリウレタン系樹脂から成る外層チューブ2
の表面を僅かに加熱して粘着性をもたせた状態で、所望
の樹脂から成る第三層を押出成形すれば、両層の耐剥離
性の増大した三層式フレキシブル積層チューブAが得ら
れる。この場合、最外層チューブの成形材料として、ポ
リウレタン系樹脂又はポリウレタン系エラストマーを用
いれば、該第三層チューブ2の外周面に極めて強固に結
着し最適である。尚、前記の補強用部材3は必ずしも必
要がない。また、該外層チューブ2と最外層チューブ4
とは、相互の結着性が弱い場合は、接着剤層を介して結
着しても良い。
【0022】この三層式フレキシブルな積層チューブA
を得るには、その最外層の肉厚は、該外層2の一部を該
第三層の肉厚で置換せしめた0.5〜19.5mmの範
囲で構成することにより得られる。
【0023】尚、該第三層チューブを形成する軟質合成
樹脂としては、上記の他、該第三層チューブの軟質合成
樹脂材料としては、前記したポリウレタン、ポリウレタ
ン系エラストマーの他、EVA、EEA、スチレン系エ
ラストマー、オレフィン系エラストマー、ポリアミド系
エラストマー、PVC、塩ビ系エラストマー、ポリエス
テル系エラストマーなどを挙げることができ、これらか
ら適宜選択使用する。
【0024】
【発明の効果】このように本発明によるときは、共押出
成形により内層チューブをPVdF−HFP共重合樹脂
で構成し、その外周面にポリウレタン系樹脂を外層チュ
ーブとして熱溶着したので、その内外層チューブ間の剥
離強度の極めて強い安定堅牢な積層チューブが得られる
ばかりでなく、先に提案した内層チューブをPVdFで
構成した積層チューブの不都合を解消し、一層柔軟で大
きく折り曲げることができ、而も、管状継手部材への接
続を容易にし且つ内層チューブに白化することなく、使
用寿命の増大した積層チューブが提供できる。また、該
PVdFから成る内層チューブと該ポリウレタン樹脂又
はポリウレタン系エラストマーから成る外層チューブと
から成る積層チューブを、該内層チューブの内径1〜1
00mm、その肉厚を0.01〜2mmで且つ該外層チ
ューブの肉厚を1〜20mmとするときは、柔軟な屈曲
性に優れたフレキシブルな各種用途に適用できる積層チ
ューブが得られる。また、上記の2層式の積層チューブ
の外周面に、軟質熱可塑性合成樹脂から成る第三層チュ
ーブを積層するに当たり、その肉厚を上記該外層チュー
ブの肉厚の範囲内でその一部を置換し、0.5〜19.
5mmの範囲とするときは、耐圧性の向上した而も柔軟
屈曲性を保持したフレキシブルな積層チューブが得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の積層チューブの一部を裁除し
た斜面図である。
【図2】本発明の他の実施例の積層チューブの一部を裁
除した斜面図である。
【符号の説明】 1 PVdF−HFP共重合樹脂から成る内層チューブ 2 ポリウレタン樹脂又はポリウレタン系エラストマー
から成る外層チューブ 3 補強部材 4 第三層軟質熱可塑性合成樹脂チューブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // B29K 27:12 75:00 B29L 9:00 23:00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 共押出成形により、ポリフッ化ビニリデ
    ン(PVdF)とヘキサフルオロプロピレン(HFP)
    の共重合樹脂で内層チューブを形成すると共に、その外
    周面にポリウレタン樹脂又はポリウレタン系エラストマ
    ーで外層チューブを一体に積層形成することを特徴とす
    る積層チューブ。
  2. 【請求項2】 該内層チューブの内径は1〜100mm
    の範囲、その肉厚aは0.01〜2mmの範囲、該外層
    チューブの肉厚bは1〜20mmの範囲である請求項1
    記載の積層チューブ。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の積層チューブの外周面
    に、筒状の補強用部材を介し又は介することなく、押出
    成形により軟質合成樹脂から成る第三層チューブを一体
    に積層し、該第三層の肉厚は、該外層チューブの肉厚の
    一部を置換せしめた0.5〜19.5mmの範囲である
    積層チューブ。
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Cited By (10)

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