JP3117931B2 - 積層チューブ - Google Patents

積層チューブ

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JP3117931B2 JP09114275A JP11427597A JP3117931B2 JP 3117931 B2 JP3117931 B2 JP 3117931B2 JP 09114275 A JP09114275 A JP 09114275A JP 11427597 A JP11427597 A JP 11427597A JP 3117931 B2 JP3117931 B2 JP 3117931B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、積層チューブに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、フッ素系樹脂から成る単層チュー
ブは、耐薬品性、非粘着性、ガスバリヤー性、非溶出
性、食品衛生性等の優れた特性を有するため、飲料用な
ど各種の用途に使用されているが、高価であるため、そ
の使用量を少なくし、これを内層チューブとし、その外
周面に、他の各種の合成樹脂から成る外層チューブを下
記する手段で一体に積層して成る積層チューブが種々提
案されている。一般に、フッ素系樹脂は、他の樹脂との
接着性に乏しいため、他の熱可塑性樹脂との積層に当た
り、予め、該フッ素系樹脂の表面にコロナ放電処理或い
はナトリウムエッチング処理などの表面処理を施した
後、その外周面に外層チューブを積層し一体に結着した
り、また、別の手段として、その外周面に接着層を施し
た後、該外層チューブを積層し一体に結着する手段が取
られて来た。しかし乍ら、このような表面処理工程や接
着層の塗着工程を要することは、製造作業が煩わしく、
また、これに伴い設備を必要とし、製造コストの増大を
もたらす。また一方、かゝる中間工程を省き、共押出成
形により、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)から成る
内層チューブの外周面に、熱可塑性樹脂から成る外層チ
ューブを積層した積層チューブが提案されている(実開
昭61−166730号公報)。しかし乍ら、その明細
書の第5頁に列挙されている全ての熱可塑性樹脂は、
着剤層を介しない共押出成形では該内層チューブとの強
固な接着が得られず、層間剥離する欠点を免れず、強固
な接着には、接着層の介在を要する。また、実開昭6
2−163680号公報に記載の飲料用チューブも、P
VdF内層チューブにEVA系樹脂から成る外層チュー
ブを押出成形して製造するものであるが、該外層チュ
ーブは、手で剥離できるほど、その剥離強度が小さく、
実用に適しない。実用には、強固な接着には接着剤層の
介在を要する。従って、共押出成形で剥離強度が大き
く、実用に適した最内層をポリフッ化ビニリデン(PV
dF)樹脂とする積層チューブの開発が望まれ。そこ
で、出願人は、上記従来の課題を解決し、上記の要望を
満足した積層チューブを開発し、先に、特開平8−14
2151号公報により開示した。その積層チューブは同
公報に記載の通り、共押出成形により、ポリフッ化ビニ
リデン(PVdF)樹脂で最内層チューブを形成すると
共に、その外周面にポリウレタン樹脂又はポリウレタン
系エラストマーで外層チューブを一体に積層することを
特徴とするものであ
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし乍ら、先に提案
した上記の特開平8−142151号公報に開示の積層
チューブは、層間剥離強度は満足するが、次のような不
都合があり、実用に適しないことが判明した。即ち、 a)該積層チューブは、その内層を構成するポリフッ化
ビニリデン(PVdF )樹脂層の硬度が高く、破断引張
伸度が小さいため、タケノコ状などの管状継手に接続す
るとき、差し込みにくく、差し込んだとき内層チューブ
を構成するPVdF樹脂層が白化しピンホールが生じる
場合がある。 b)該内層を構成するPVdF樹脂層は、折り曲げ限界
が比較的小さく、折り曲げたとき曲げ部が容易に白化し
てしまう。従って、この積層チューブのもつ優れた層間
剥離強度を維持し乍ら、上記の不都合を解消した積層チ
ューブの開発が望まれ
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の特開平
8−142151号公報に開示の積層チューブの上記
a),b)に記載の課題を解決し実用に適する積層チュ
ーブを提供するもので、共押出成形により、ポリフッ化
ビニリデン(PVdF)とヘキサフルオロプロピレン
(HFP)の共重合樹脂で最内層チューブを形成すると
共に、その外周面にポリウレタン樹脂又はポリウレタン
系エラストマーで外層チューブを一体に積層することを
特徴とする。このように、本発明によれば、該ポリフッ
化ビニリデン(PVdF)とヘキサフルオロプロピレン
(HFP)の共重合樹脂から成る最内層チューブに外層
チューブとしてポリウレタン樹脂又はポリウレタン系エ
ラストマーを共押出成形により熱融圧着により一体に
層することにより、従来のように、該内層チューブの表
面処理、接着剤層塗着などの中間工程を必要とすること
なく、容易且つ安価に且つ実用に適した積層チューブ
られる。更に詳細には、その積層チューブは、該内層
を前記のPVdFとHFPの共重合樹脂で構成したの
で、先に提案した該内層をPVdFで構成した積層チュ
ーブに比し、該内層の剥離強度を増大できるばかりでな
く、硬度が小さくなり、破断引張強度が増大し、且つ
げ弾性率が小さくなるので、該積層チューブを管状継手
に差し込むときや折り曲げたときの白化現象やピンホー
ルの発生を防止することができるので、実用に適した積
層チューブとして得られる。而も、上記の各種の産業分
野において、各種の流体の流れの状況を外部から透視観
察できる便利をもたらす。
【0005】更に、本発明は、上記の本発明の積層チュ
ーブにおいて、特に、柔軟な屈曲性の良いフレキシブル
な積層チューブを提供するもので、該内層チューブの内
径は1〜100mmの範囲、その肉厚aは0.01〜2
mmの範囲、該外層チューブの肉厚bは1〜20mmの
範囲である。
【0006】この場合、上記の2層から成るフレキシブ
ル積層チューブの外周面に、筒状の補強用部材を介し又
は介することなく、共押出成形により透明な軟質合成樹
脂から成る第三層チューブを熱融圧着により一体に積層
し、該第三層の肉厚は、該外層チューブの肉厚の一部を
置換せしめた0.5〜19.5mmの範囲であるとき
は、耐圧性の増大したフレキシブルな積層チューブが得
られる。
【0007】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の態様を説明
する。 実施例1 本発明の積層チューブは、公知の所望の共押出成形機を
用いて製造する。即ち、その第一押出成形機を用いて、
ポリフッ化ビニリデン(PVdF)とヘキサフルオロプ
ロピレンの共重合樹脂(以下PVdF−HFP共重合樹
脂と称す。)を加熱溶融し、220〜250℃の範囲の
成形温度で、共通ヘッドダイを介して内径、例えば6m
m、肉厚0.3mmのPVdF−HFP共重合樹脂から
成る内層チューブを押出成形すると同時に、第二押出成
形機を用いて、ポリウレタン(PU)樹脂を加熱溶融
し、190〜210℃の範囲の成形温度で、該共通ヘッ
ドダイを介して、肉厚1.7mmのPUから成る外層チ
ューブを押出成形すれば、該内層チューブの外周面に連
続的に熱融圧着し、一体に結着して内径6mm、外径1
0mmの本発明の積層チューブを得る。以下これを実施
品1と称する。PVdF−HFP共重合樹脂、PU樹脂
はいずれも公知の市販のものが使用できる。
【0008】実施例2,3 上記のポリウレタン(PU)に代えて、ポリウレタン系
エラストマーを使用できる。例えば、ポリウレタン・塩
化ビニル(PU・PVC)共重合樹脂、ポリウレタン
(PU)と軟質塩化ビニル(PVC)とのブレンド品な
どである。上記の同じ共押出成形機を用いて、PU・P
VC共重合樹脂を使用する場合は、成形温度170〜1
90℃で押出成形し、PUとPVCとのブレンド品は、
170〜200℃で押出成形して夫々の本発明の積層チ
ューブを製造した。以下これらを夫々実施品2、実施品
3と称する。前記のPU・PVC共重合樹脂及びPU・
軟質塩ビのブレンド品は、いずれも市販のものを使用し
た。
【0009】図1は、上記実施品1,2,3の構成を有
する本発明の実施の一例の2層式の積層チューブAの一
部を裁除した斜面図を示し、1は、PVdF−HFP共
重合樹脂から成る内層チューブ、2は、その内層チュー
ブ1の外周面に熱融着して一体に積層されたポリウレタ
ン(PU)又はポリウレタン系エラストマー(PUE)
から成る外層を示す。その剥離強度は以下に明らかにす
るように、極めて大きく、従来のPVdF樹脂から成る
内層チューブの外周面にポリウレタン又はポリウレタン
系エラストマー以外の合成樹脂を押出成形で積層した2
層式の積層チューブが容易に層間剥離する欠点を解消で
きる。
【0010】比較例1,2,3 比較のため、上記の共押出成形機を用い、内層チューブ
成形用材として、上記のPVdF樹脂を用い、外層チュ
ーブ成形用材として、PVC、EVA、低密度ポリエチ
レンLD−PEを夫々用い、夫々の好ましい成形温度
で、即ち、PVCは、150〜170℃、EVAは14
0〜160℃、LD−PEは150〜170℃で夫々押
出成形して夫々の2層式の積層チューブを製造した。以
下その夫々を比較品1、比較品2、比較品3と称する。
尚、上記のPVC樹脂及びEVA樹脂は、市販のものを
使用した。また、比較のため、上記と同じ材料であるP
VdF樹脂を用いて、上記と同じ内径と肉厚を有するチ
ューブを押出成形後、これにコロナ放電により表面処理
を施した後、その外周面に、前記と同じ材料のポリウレ
タン(PU)樹脂を押出成形により溶融して一体とした
積層チューブを製造した。以下これを比較品4と称す
る。
【0011】対照例1,2,3 更に、対照例として、前記実施例1,2,3において内
層材として使用したPVdF−HFP共重合樹脂に代え
て、PVdF樹脂を使用した以外は、実施例1,2,3
と同様に実施し、夫々の2層式の積層チューブを製造し
た。以下その夫々を対照品1、対照品2、対照品3と称
する。
【0012】このように製造した上記の実施品1,2,
3、比較品1,2,3,4及び対照品1,2,3につい
て、JIS K 6301に従って剥離試験を行った。
その結果は、下記表1に示す通りであった。
【0013】
【表1】
【0014】上記表1から明らかなように、PVdF−
HFP共重合樹脂から成る内層チューブの外周面に、ポ
リウレタン又はポリウレタンエラストマーから成る外層
チューブを共押出成形するときは、実施品1,2,3が
示すように、先の出願で開示した内層材としてPVdF
樹脂を使用した対照品1,2,3と同等又はそれ以上の
剥離強度を有する剥離強度の極めて大きい積層チューブ
が得られる。これに対し、共押出成形により、その外層
チューブをPVC、EVA、LD−PEから成る樹脂で
成形するときは、比較品1,2,3が示すように、剥離
強度が殆どない。この剥離強度では、手で容易に剥が
れ、全く実用に供し得ないことを確認した。また、PV
dFから成る内層チューブに表面処理を行った後、その
外周面にポリウレタンを押出成形し積層するときは、比
較品4が示すように、その剥離強度は、2.5Kgf/
25mmであり、やゝその強度は増大しているが、この
複数本を、継手を介して接合して行くに当たり、該継手
のニップルを該チューブに差し込むとき、該内層チュー
ブが該外層チューブから剥がれてしまい、実用に適しな
かった。多くの試験の結果、継手で接合する際に剥離し
ないためには、少くとも3.0Kgf/25mmの剥離
強度が必要であることが分かった。このように、PVd
F−HFP共重合樹脂から成る単層チューブの肉厚を薄
くし、その分上記のポリウレタン系樹脂外層チューブを
共押出成形により積層するときは、安価で而も耐剥離強
度の極めて大きい本発明の積層チューブが得られる。
【0015】本発明の積層チューブは、特に、ポリウレ
タン又はポリウレタン系エラストマーから成る外層チュ
ーブに接着剤を介することなく直接、熱融圧着せしめた
内層チューブをPVdF−HFP共重合樹脂で構成した
ので、上記のように層間剥離強度が著しく大きくなるば
かりでなく、内層チューブをPVdFで構成した対照品
に比し、積層チューブの限界曲げ半径を著しく小さくで
き、対照品1,2,3を折り曲げ限界を越えて折り曲げ
た場合、その折り曲げ部が白化してしまうが、実施品
1,2,3では、更に大きく折り曲げても折り曲げ部に
白化を生ぜず、実用上有利に使用できることが判った。
例えば、内層チューブの厚さが0.1mm、外層チュー
ブの厚さが1.4mmから成る同じ長さの実施品1,
2,3と対照品1,2,3のチューブ限界曲げ半径は、
PVdFを内層チューブとする対照品1,2,3では1
20mmであったが、PVdF−HFPを内層チューブ
とする実施品1,2,3のそれは、60mmと対照品に
比し極めて良く曲げられることを比較試験により確認し
た。
【0016】更に、本発明の積層チューブは、ポリウレ
タン又はポリウレタン系エラストマーから成る外層チュ
ーブに接着剤を介することなく直接、熱融圧着せしめた
内層チューブをPVdF−HFP共重合樹脂で構成した
ので、これを管状継手に差し込んだとき、従来の内層チ
ューブをPVdF樹脂で構成した積層チューブで生ず
る白化現象は生じない、破断引張強度が極めて増大した
積層チューブとして得られることが比較試験により確認
された。即ち、JIS K 6330に規定のホースの
内径測定で使用するテーパーゲージに、上記の実施品
1,2,3と対照品1,2,3を夫々差し込み、夫々の
内層チューブが白化したときのテーパーゲージの径を測
定した。その試験結果を表2に示す。
【0017】
【表2】
【0018】上記の表2から明らかなように、内層チュ
ーブがPVdF樹脂から成る対照品1,2,3では、テ
ーパーゲージに差し込み、その径6.3mmのところで
該内層チューブが白化したが、内層チューブがPVdF
−HFP共重合樹脂から成る実施品1,2,3では、テ
ーパーゲージの径12.0mmのところで該内層チュー
ブが白化し、その内層チューブの差し込み時の耐白化性
が著しく増大することが確認された。このことは、実際
の使用において、内径6.0mmの積層チューブを差し
込む対象に適した7.0mmの径のタケノコ状などの管
状継手に差し込むとき、前記の対照品1,2,3では、
その差し込みによりその内層チューブに白化を生ずる不
都合を生ずるに対し、実施品1,2,3では、その差し
込みが容易となり、その内層チューブに白化を生ずるお
それは全くなく、従って、ピンホールを全く生せず、極
めて安全な信頼性の高い接続ができることを意味する。
【0019】本発明の積層チューブは、ポリウレタン又
はポリウレタン系エラストマーから成る外層チューブと
PVdF−HFP共重合樹脂から成る内層チューブとを
相互に熱融着により得られるので、接着剤の塗布工程を
省略でき、容易且つ安価に而も該内,外2層が一体に積
層した透明な積層チューブとして得られる。また、耐薬
品性、非溶出性、ガスバリヤー性に優れ、且つ表面疎水
性、耐バクテリア性、耐汚染性、耐酸・耐アルカリ性等
が向上する。その外層チューブは、ポリウレタン樹脂又
はポリウレタン系エラストマーから成るから、強靭性、
耐水性、耐老化性、耐薬品性、耐磨耗性、電気絶縁性な
どに優れた諸特性を有するばかりでなく、必要により、
その外周面に共押出成形より接着剤を介することなく、
直接熱融圧着により透明な軟質合成樹脂から成る第三層
チューブを強固に一体に積層でき、製造容易で且つ安価
透明な製品をもたらす。特に、本発明の積層チューブ
は、透明な積層チューブとして得られるので、その使用
に当たり、内部を流れる流体の状態を透視観察できるの
で有利である 発明の積層チューブは、従来用いられ
ている各種の用途に用いられる。飲料水、各種の飲料、
純水、超純水、アルコールその他の薬液などの移送、圧
縮空気、排気ガス、燃料用ガス、アルゴンなどの不活性
ガスなど各種ガスの移送など、従来から知られている家
庭用、化学試験用、産業用の各種チューブ(ホース)と
して用いられる。
【0020】本発明の積層チューブとしては、渦巻状に
巻いた状態で運搬したり、所望に曲げて配管作業に便利
な柔軟性を有するフレキシブル積層チューブを提供する
ことが便利であり、好ましい。この点に鑑み、該PVd
F−HFP共重合樹脂から成る内層チューブの内径、肉
厚、上記のポリウレタン系樹脂から成る外層チューブの
肉厚を種々変えて、種々の積層チューブを作製し曲げ試
験を行った結果、積層チューブの各種用途に用いるに適
する内径は、即ち該内層チューブの内径は1〜100m
mの範囲、該内層チューブの肉厚は0.01〜2mmの
範囲、該外層チューブの肉厚は1〜20mmの範囲であ
れば、その共押出成形の積層チューブは、渦巻状に巻い
て搬送したり、所用に折り曲げて配管作業ができる柔軟
なフレキシブルチューブとして確実に得られることを知
見した。この場合、該内層の内径が1mmの場合は、そ
の肉厚は0.01mmと肉薄とし、その内径が100m
mの場合は、その肉厚は2mmと厚くし、一般に、内径
が増大する場合は、その肉厚を、これに応じて増大させ
るように製造することが好ましく一般である。
【0021】図2は、本発明の他の実施例を示す三層か
ら成る積層チューブの一部を裁除した斜面図である。該
積層チューブは、先ず、上記実施例1と同様に、共押出
成形機により内径9mm、肉厚0.3mmのPVdF−
HFP共重合樹脂から成る内層チューブ1とその外周面
に肉厚1.7mmのポリウレタン樹脂から成る外層チュ
ーブ2とを共押出成形した後、その外周面に補強部材3
を施す。即ち、ポリエステル繊維糸、ナイロン繊維糸な
どの合成繊維糸、ステンレス線などの金属線など、図示
の例では1000デニールのポリエステル繊維を巻回、
編組して筒状に網んだ補強部材3を施し、次で、押出成
形機を通して、その上から該外層チューブと同材質のポ
リウレタン、ポリウレタンエラストマーなどのポリウレ
タン系樹脂、或いは異質の軟質塩化ビニール樹脂、その
他の透明な軟質合成樹脂を材料とした肉厚1.0mmの
最外層チューブ4を被覆形成して三層から成る外径15
mmの本発明の耐圧性のフレキシブル積層チューブAを
製造した。尚、該ポリウレタン系樹脂から成る外層チュ
ーブ2の表面を僅かに加熱して粘着性をもたせた状態
で、所望の樹脂から成る第三層を押出成形すれば、両
が熱融圧着した耐剥離性の増大した三層式フレキシブ
の透明な積層チューブAが得られる。この場合、最外
層チューブの成形材料として、ポリウレタン系樹脂又は
ポリウレタン系エラストマーを用いれば、該第三層チュ
ーブ2の外周面に極めて強固に結着し最適である
【0022】この三層式フレキシブルな積層チューブA
を得るには、その最外層の肉厚は、該外層2の一部を該
第三層の肉厚で置換せしめた0.5〜19.5mmの範
囲で構成することにより得られる。
【0023】尚、該第三層チューブを形成する透明な
質合成樹脂としては、上記の他、該第三層チューブの軟
質合成樹脂材料としては、前記したポリウレタン、ポリ
ウレタン系エラストマーの他、EVA、EEA、スチレ
ン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、P
C、塩ビ系エラストマー、ポリエステル系エラストマー
などを挙げることができ、これらから適宜選択使用す
る。
【0024】
【発明の効果】このように本発明によるときは、共押出
成形により内層チューブをPVdF−HFP共重合樹脂
で構成し、その外周面にポリウレタン樹脂又はポリウレ
タン系エラストマーを外層チューブとして熱融圧着した
ので、その内外層チューブ間の剥離強度の極めて強い積
層チューブとして得られるばかりでなく、先に提案した
内層チューブをPVdFで構成した実用に適しない積層
チューブの上記a),b)の不都合を解消し、破断引張
強度及び折り曲げ限界を増大し、管状継手へ差し込み
や折り曲げに際し、内層チューブ白化現象やピンホー
ルを生ずることなく、実用化に適し且つ使用寿命の増大
した積層チューブが得られる。また、その積層チューブ
は透明であるので、内部を流れる流体の状況を透視観察
し得られ、各種の産業分野での利用価値を向上した。
た、該PVdFから成る内層チューブと該ポリウレタン
樹脂又はポリウレタン系エラストマーから成る外層チュ
ーブとから成る積層チューブを、該内層チューブの内径
1〜100mm、その肉厚を0.01〜2mmで且つ該
外層チューブの肉厚を1〜20mmとするときは、柔軟
な屈曲性に優れたフレキシブルな各種用途に適用できる
積層チューブが得られる。また、上記の2層式の積層チ
ューブの外周面に、透明な軟質熱可塑性合成樹脂から成
る第三層チューブを熱融圧着により一体に積層するに当
たり、その肉厚を上記該外層チューブの肉厚の範囲内で
その一部を置換し、0.5〜19.5mmの範囲とする
ときは、耐圧性の向上した而も柔軟屈曲性を保持したフ
レキシブルな透明な積層チューブが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の積層チューブの一部を裁除し
た斜面図である。
【図2】本発明の他の実施例の積層チューブの一部を裁
除した斜面図である。
【符号の説明】
1 PVdF−HFP共重合樹脂から成る内層チューブ 2 ポリウレタン樹脂又はポリウレタン系エラストマー
から成る外層チューブ 3 補強部材 4 透明な第三層軟質熱可塑性合成樹脂チュープ フレキシブル積層チューブ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // B29K 27:12 75:00 B29L 9:00 23:00 (56)参考文献 特開 平8−142151(JP,A) 特開 平5−220906(JP,A) 特開 平6−238843(JP,A) 実公 平3−13670(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00 B29C 47/00 - 47/96 F16L 9/00 - 11/24 F16L 57/00 - 58/18

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 共押出成形により、ポリフッ化ビニリデ
    ン(PVdF)とヘキサフルオロプロピレン(HFP)
    の共重合樹脂で内層チューブを形成すると共に、その外
    周面にポリウレタン樹脂又はポリウレタン系エラストマ
    ーで外層チューブを熱融圧着により一体に積層すること
    を特徴とする積層チューブ。
  2. 【請求項2】 該内層チューブの内径は1〜100mm
    の範囲、その肉厚aは0.01〜2mmの範囲、該外層
    チューブの肉厚bは1〜20mmの範囲である請求項1
    記載の積層チューブ。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の積層チューブの外周面
    に、筒状の補強用部材を介し又は介することなく、
    出成形により透明な軟質合成樹脂から成る第三層チュー
    ブを熱融圧着により一体に積層し、該第三層の肉厚は、
    該外層チューブの肉厚の一部を置換せしめた0.5〜1
    9.5mmの範囲である積層チューブ。
JP09114275A 1997-04-16 1997-04-16 積層チューブ Expired - Lifetime JP3117931B2 (ja)

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