JPH10285565A - 画像転送装置 - Google Patents

画像転送装置

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JPH10285565A
JPH10285565A JP9366197A JP9366197A JPH10285565A JP H10285565 A JPH10285565 A JP H10285565A JP 9366197 A JP9366197 A JP 9366197A JP 9366197 A JP9366197 A JP 9366197A JP H10285565 A JPH10285565 A JP H10285565A
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JP
Japan
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image data
image
frame
compressed
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Pending
Application number
JP9366197A
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English (en)
Inventor
Toshihiro Sato
稔浩 佐藤
Masakazu Nishimoto
雅一 西本
Yoshihisa Ikuta
善久 生田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MegaChips Corp
Original Assignee
MegaChips Corp
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Publication date
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  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)
  • Two-Way Televisions, Distribution Of Moving Picture Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 転送速度が十分でない携帯電話のネットワー
クに対して動画像をスムーズに転送する。 【解決手段】 テレビカメラユニットTCで撮像した動
画像データを、圧縮処理部9によってフレーム毎にJP
EG方式で圧縮し、携帯電話N1aにて携帯電話ネット
ワークN0に転送する。これによりMPEGのようなフ
レーム間相関検出方式に比べて装置構成を簡素化する。
この際、最初のフレームの圧縮画像データの先頭のみに
ヘッダ情報を付与し、2番目以降のフレームについてヘ
ッダ情報を省略して、転送データ量を減らす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、所望の撮像対象
を撮像して得られた動画像データを所定の外部伝送路を
通じて転送するための画像転送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、例えば日本国において、移動しな
がら電話での会話等を行うことができる携帯電話の普及
が急速に進んでいる。例えば1996年8月末現在の郵
政省による調査では、携帯電話の加入件数は約1444
万件、PHS(簡易携帯電話)を併せると約1900万
件にも上り、日本国民の7人に1人が移動通信を行って
いることになる。そして、これら携帯電話は、会話を目
的とするばかりでなく、例えば画像情報や文字情報等の
データを送受信する個人用携帯端末(PDA)として使
用する場合も増えつつある。
【0003】ところで、屋外の動画像を所定のセンター
でモニターするといった用途に上記の携帯電話を利用す
ることが望まれている。具体的には、例えば災害や盗難
等のセキュリティを目的とした監視システムや携帯用テ
レビ電話等の各種分野において撮像カメラで撮像された
動画像を無線送信するような場合である。このような場
合に、既にインフラストラクチュアとして確立された携
帯電話のネットークを利用することで、システム全体の
低コスト化を図ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、本出願の出
願時点では、携帯電話のネットワークにおける信号の転
送速度は最高で32Kbpsと限界があり、このため、
端末としての携帯電話側に画像圧縮用のグラフィックエ
ンジンを搭載して圧縮された画像データを送信すること
で、画像のフレーム量を向上する試みが行われている。
【0005】なお、一般に動画像を圧縮する技術として
有名なものとしてはMPEG(Motion Picture Expert
Group)がある。これは、刻々と変化する画面(フレー
ム)の差分を検出し、その差分のみを転送するものであ
り、不可逆圧縮方式として元の状態への完全な復元はで
きないが、画像情報では完全な復元を行わなくても人間
の認識には捉えられない程度の損失に抑えることができ
るため、世界的に普及しているものである。
【0006】ところが、例えばビデオCD等の分野で既
に普及しているMPEG1では、転送速度として約1.
5Mbpsを必要とし、また、比較的新しい方式である
MPEG2についても、転送速度として数Mbpsから
数十Mbpsを必要とするため、現状の携帯電話のネッ
トワークの転送速度では自然な動画像を転送することが
不可能である。特に、例えば人が撮像カメラを抱えて撮
像する場合には、手ぶれにより画像が微少に変化し続け
るのが常であり、このような場合には常に大量のデータ
を転送する必要があるが、上記したMPEG方式だとス
ムーズな転送が困難である。
【0007】また、MPEG方式の場合、フレーム間の
相関の検出、特に画像の動きの検出を行う必要がある
が、かかる画像圧縮処理を行うための装置は効果であ
り、多大なコストを要する。
【0008】そこで、この発明の課題は、例えば携帯電
話のネットワークのように転送速度が十分でない伝送路
に対してもスムーズな動画像の転送を可能にする画像転
送装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく、
この発明は、所望の撮像対象を撮像して得られた動画像
データを所定の外部伝送路を通じて転送するための画像
転送装置であって、前記所望の撮像対象を撮像する撮像
部と、前記撮像部で撮像した動画像データをフレーム毎
に圧縮処理する圧縮処理部と、前記圧縮処理部に接続さ
れて前記外部伝送路との間でデータ通信を行う通信部と
を備える。
【0010】そして、前記圧縮処理部は、撮像した動画
像データを所定の静止画像圧縮アルゴリズムに基づいて
前記フレーム毎に圧縮する機能と、前記フレーム毎に圧
縮された画像圧縮データを前記通信部に順次出力する機
能とを有せしめられたものである。
【0011】また、前記圧縮処理部は、前記動画像デー
タを前記フレーム毎に順次圧縮処理する際に、最初のフ
レームの前記圧縮画像データの先頭のみにデータ属性及
びデータの始点を示すヘッダ情報を付与する機能と、全
てのフレームの前記圧縮画像データの後尾に当該圧縮画
像データの終点を示すフッダ情報を付与する機能とを有
せしめられたものである。
【0012】望ましくは、前記ヘッダ情報は前記最初の
フレームの前記圧縮画像データの圧縮率を示す圧縮率デ
ータを含み、前記圧縮処理部は、前記圧縮率データ及び
前記フッダ情報のみを暗号化する機能をさらに有せしめ
られたものである。
【0013】さらに望ましくは、前記圧縮処理部は、少
なくとも2番目以降の各フレーム毎に複数の圧縮率で複
数回の圧縮を実行する機能と、2番目以降の各フレーム
毎に複数回圧縮された圧縮画像データのうち、そのデー
タ量が前記最初のフレームの前記圧縮画像データのデー
タ量に最も近似する1つの圧縮画像データを各フレーム
毎にそれぞれ選択する機能と、2番目以降の各フレーム
毎にそれぞれ選択された前記圧縮画像データの圧縮率を
示す圧縮率データを当該各圧縮画像データの先頭に付与
する機能とをさらに有せしめられたものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
{第1実施形態}この発明の第1実施形態の画像転送装
置は、テレビカメラユニットで撮像して得られた高画質
の画像に圧縮操作を加えることで低画質の画像を得て、
得られた低画質画像を比較的低速の転送回線を通じて遠
隔地のモニタ部に転送するものである。画像を圧縮する
ためには、例えば、JPEG(Joint Photographic Exp
ert Group)で提唱された「JPEGアルゴリズム」に
もとづいた画像圧縮技術が用いられる。
【0015】JPEGアルゴリズムは本来、カラー静止
画像符号化方式の標準化を目指して提唱されたものであ
るが、テレビカメラユニットが常時送出する動的画像に
対しても、いわゆる「フレーム内符号化」技術の一つと
して利用することができる。フレーム内符号化は、一画
面分の動的画像すなわち一つの静止画フレーム(以下単
にフレームという)の中での相関のみを利用し、異なる
フレーム間の相関を考慮することなく動的画像の圧縮を
行う技術である。
【0016】フレーム間の相関の検出、特に画像の動き
の検出を行うには、コストを要する処理が必要であり、
画像圧縮を行うための装置が高価となる。この画像転送
システムでは、「フレーム内符号化」技術が用いられる
ので、装置が簡素であり低廉であるという利点がある。
また、フレーム間の相関を利用して符号化された信号を
復号化するためのフレームバッファ等の特別な半導体記
憶装置を装備する必要がないので、この点でも装置の簡
素化、低廉化がもたらされる。
【0017】図1はこの画像転送装置を含む画像転送シ
ステムの全体構成を示すブロック図である。図1に示す
ように、この画像転送システムは、撮像対象を撮像して
その映像データを携帯電話ネットワーク(外部伝送路)
N0に転送する画像転送装置N1と、画像転送装置N1
及び携帯電話ネットワークN0を通じて得られた映像デ
ータをモニタ表示するモニタ部N2とから構成される。
【0018】画像転送装置N1は、撮像した動画像デー
タを上述したJPEGアルゴリズムに基づいて画像圧縮
方式で1フレームごとに圧縮し、この圧縮された動画像
データを、携帯電話N1a(通信部)を通じて携帯電話
ネットワークN0の通信局C0に無線通信するものであ
って、図1の如く、テレビカメラユニット(撮像部)T
Cから送出されるNTSC信号をNTSCデコーダ1で
例えばYUV表示系のディジタルデータに変換し、ここ
で変換された画像データを所定の同期信号(Sync信
号)とともに画像圧縮回路2へ送信して、CPU3から
の司令に基づき所定の圧縮動作をリアルタイムに行うよ
うにされている。なお、これらNTSCデコーダ1、画
像圧縮回路2、CPU3、フラッシュメモリ4、DMA
コントローラ5、DRAM6及びインターフェース7
は、テレビカメラユニットTCで撮像した動画像データ
をフレーム毎に圧縮処理する圧縮処理部9として機能す
る。すなわち、予めフラッシュメモリ4等の記録媒体に
記録されたプログラムソフトウェアに従ってCPU3が
動作することにより、圧縮された画像データはDMA
(ダイレクトメモリアクセス)コントローラ5によって
DRAM(ダイナミックランダムアクセスメモリ)6に
転送された後、インターフェース(SIO)7を通して
変調装置(MODEM)8ひいては携帯電話N1aにデ
ータ出力される。
【0019】ここで、圧縮処理部9において、フラッシ
ュメモリ4等の記録媒体に記録されたプログラムソフト
ウェアが実現する各種機能を図2に基づいて展開して説
明すると、この画像転送システムが備えるアナログ・デ
ジタル変換部(A/D変換部)11(すなわちNTSC
デコーダ1)には、テレビカメラユニットTCから送出
されるNTSC信号が常時入力される。NTSC信号
は、カラーテレビ信号の伝送形式において標準的な方式
であるNTSC方式にもとづくカラーの画像信号であ
り、輝度信号と12種類の色差信号の13成分を有して
いる。A/D変換部11は、アナログ形式のNTSC信
号をデジタル形式の信号へと変換する。
【0020】デジタル化されたNTSC信号は、色空間
変換部12へと送出される。色空間変換部12は、入力
されたデジタル形式のNTSC信号を、所定の画素単位
ごとに例えばYUV(Y,Cr,Cb)表色系における
輝度成分Yの値と2つの色差成分Cr,Cbの値へと変
換する。画素は画面を構成する最小単位であり、例えば
画面上において直交する2つの走査方向に沿ってマトリ
クス状に配列している。色空間変換部12は、例えばフ
ラッシュメモリ4などの記憶媒体に変換係数等が記憶さ
れて成る変換テーブル13を参照しつつ変換を実行す
る。
【0021】輝度成分Yの値と2つの色差成分Cr,C
bの値は、周波数空間変換部14へと逐次送出される。
周波数空間変換部14は、所定の数学的処理を施すこと
によって、輝度成分Yの値と2つの色差成分Cr,Cb
の値を周波数空間における成分である周波数変換係数S
ij(i,j=0、1、・・・)へと変換する。JPE
Gアルゴリズムが用いられる例では、周波数空間変換部
14はまず、入力された輝度成分Yの値と2つの色差成
分Cr,Cbの値の列を、画面上の直交する2つの走査
方向に沿って8×8(=64)画素がマトリックス状に
配列してなるブロック毎に分割する。そうして、64個
の輝度成分Yの値と2つの色差成分Cr,Cbの値毎に
2次元離散コサイン変換が施され、その結果、64個の
離散コサイン変換係数(DCT係数)Suv(u,v=
0〜7)が出力される。
【0022】周波数変換係数Sij(i,j=0、1、
・・・)は、量子化部15へと逐次送出される。量子化
部15では、周波数変換係数に量子化が施される。すな
わち、各周波数変換係数Sijの位置を指定する(i,
j)毎に(言い替えると空間周波数毎に)、一般に異な
るステップ幅(ステップサイズ)をもって量子化され
る。量子化部15は、例えばROMなどの記憶媒体に各
空間周波数毎のステップ幅等が記憶されて成る量子化テ
ーブル16を参照しつつ量子化を実行する。そうして得
られた量子化係数Rij(i,j=0、1、・・・)が
量子化部15からMODEM8を経て携帯電話N1aへ
出力される。
【0023】JPEGアルゴリズムが用いられる例で
は、64個のDCT係数Suv(u,v=0〜7)の各
係数位置(u,v)に対するステップ幅を規定する64
個の係数Quv(u,v=0〜7)が、量子化テーブル
16に準備されている。そうして、量子化部15はDC
T係数Suvを係数Quvで割るわり算を実行し、かつ
その商を整数化することによって、量子化係数Ruv
(u,v=0〜7)を得る。
【0024】係数Quvの値を変化させることで画質を
調整することができる。係数Quvを小さい値に設定す
ると量子化係数Ruvの値が高くなり、元の画像と同一
ないしそれに近い高画質の画像が得られる。逆に、係数
Quvを大きい値に設定すると、量子化係数Ruvの値
が低くなるために、情報量は減少するが、画質は劣化す
る。このように、量子化テーブル16に準備される係数
Quvの値を変えることによって、画質と情報量とを自
由にコントロールすることができる。
【0025】このようにして量子化(圧縮)されたJP
EG方式の画像データ(量子化係数Rij)は、1フレ
ーム単位のデータとして携帯電話N1a及び携帯電話ネ
ットワークN0を通じて転送されるが、ただしこのまま
単独のフレームデータとして転送されるわけではない。
すなわち、この実施形態では、刻々と変化する動画像を
送信するものであるため、上記のJPEG方式の画像デ
ータをデータ情報として連続して転送することになる。
【0026】この場合、一般に、転送されるデータがJ
PEGデータである旨、その圧縮率、シーケンシャル方
式であるかプログレッシブ方式であるかの別、及びイン
ターリーブ方式であるかノンインターリーブ方式である
かの別、といった様々なデータの属性を正味の画像デー
タ情報(以下、単にデータ情報という)とともに転送す
る必要がある。このような種々の情報は、通常はヘッダ
情報としてデータ情報の先頭部分に付加される。また、
データの終点であることを示すフッダ情報も、データ転
送には欠かせない。ただし、画像転送装置N1の処理速
度に対して携帯電話N1a及び携帯電話ネットワークN
0での転送速度が低いため、図3のように、データ情報
Ddを順次転送する場合に1枚1枚のフレーム毎に無視
できない大きさのヘッダ情報Dhを付与すると、転送デ
ータ量が膨大になってしまい、転送回線速度を十分に確
保できないことになる。
【0027】そこで、この実施形態では、次々と送出さ
れるデータ情報Ddの切れ目を示すものとしてはフッダ
情報Dfだけで十分であることを考慮して、図4のよう
に、ヘッダ情報Dhの送信を最初のデータ情報Dd(1
枚目の画像)の送信時に限定し、以後はデータ情報Dd
の後にフッダ情報Dfを付与するのみで後続のデータ情
報Ddを順次転送するようにしている。このときのフロ
ーチャートを図5に示す。すなわち、図5の如く、転送
データの生成が開始されると、まずステップS11〜S
13においてヘッダ情報Dh、データ情報Dd及びフッ
ダ情報Dfを順次付与される。そして、ステップS14
において動画像が完了していないかどうかを確認し、後
続するフレームの画像データが存在する場合は、以後ヘ
ッダ情報Dhを付与する必要がないため、ステップS1
2からの動作を繰り返せばよい。
【0028】一方、モニタ部N2では、図1の如く、M
ODEM23を通じて図4に示した一連のデータ(ヘッ
ダ情報Dh,データ情報Dd(量子化係数Rij及びフ
ッダ情報Df)を受信した後、逆量子化部17へと送出
される。逆量子化部17は、量子化部15とは逆の演算
を実行する。そのために、逆量子化部17では量子化部
15で参照された量子化テーブル16が共通に参照され
る。ただし、ここでは、2番目以降のデータについては
ヘッダ情報Dhが省略されているため、最初のヘッダ情
報Dhを確認した後は、2回目以後のフッダ情報Dfの
終了後は直ぐに後続のデータ情報Ddを認識するものと
する。
【0029】このようにして、逆量子化部17は周波数
変換係数S’ijを再構成する。ただし、ここで得られ
た周波数変換係数S’ijは、もはや元の周波数変換係
数Sijとは必ずしも同一ではなく、量子化部15によ
って劣化した画質は復元されない。
【0030】周波数変換係数S’ijは、周波数空間変
換部14と逆の演算を実行する周波数空間逆変換部18
へと入力され、その結果、YUV(Y,Cr,Cb)表
色系における輝度成分Y’の値と2つの色差成分C
r’,Cb’の値が出力される。これらの各成分Y’,
Cr’,Cb’の値は、さらに、色空間変換部12と逆
の演算を実行する色空間逆変換部19へと入力され、そ
の結果、デジタル形式のNTSC信号が再構成される。
色空間逆変換部19は、例えばROMなどの記憶媒体に
変換係数等が記憶されて成る変換テーブル20を参照し
つつ変換を実行する。
【0031】色空間逆変換部19が出力するデジタル形
式のNTSC信号(再構成画像信号)は、デジタル・ア
ナログ変換部(D/A変換部)21を通じてアナログ化
されてCRTなどの外部のモニタディスプレイ22へと
送信され表示される。
【0032】以上のように、この実施形態の画像転送シ
ステムでは、カラー静止画像符号化方式としてのJPE
Gアルゴリズムを用いて動的画像をフレーム毎に圧縮
(フレーム内符号化)しているので、MPEG等のフレ
ーム間相関を利用する符号化方式に比べて、画像転送装
置N1の簡素化及び低廉化を図ることができる。しか
も、モニタ部N2側では、復号化のための特別なフレー
ムバッファを装備しなくても容易にJPEGデータを復
号できるので、モニタ部N2の簡素化及び低廉化がもた
らされる。
【0033】また、ヘッダ情報Dhの送信を最初のデー
タ情報Dd(1枚目の画像)の送信時に限定し、以後は
ヘッダ情報Dhを省略し、データ情報Ddの後にフッダ
情報Dfを付与するのみで順次転送するようにしている
ので、同じようなヘッダ情報Dhを繰返し送信する場合
(図3)に比べて、転送データ量を低減でき、単位時間
当りのデータ情報Ddの転送数を増大することで動画像
の迅速な転送を図ることができる。
【0034】{第2実施形態}一般に、上述のJPEG
圧縮方式では、圧縮後のデータ量が可変長になる。した
がって、データの転送速度が遅い場合には、フレーム毎
の切換え間隔、すなわち動画像の動作速度が不規則にな
ってしまい、非常に不自然な動作となって見ずらくなっ
てしまう。
【0035】そこで、この実施形態では、画像の伝送時
間内に複数回に亘って圧縮率を変化させながら圧縮動作
を実行し、その中で最もデータ量の適当なものを選んで
画像送信を行う。ここでの選択の基準は、複数回に亘っ
て圧縮率を変化させた際に、それぞれのデータ量を一時
的に記憶し、これらの各データ量と1枚目の画像のデー
タ量との差の値を演算し、この差の値が最も小さいもの
を選択するようにする。
【0036】このときの画像圧縮率に関する情報(スケ
ールファクタ:以下、圧縮率データDgという)は、図
6のように、フレーム毎に転送される個々のデータ情報
Ddの前部分に挿入される。また、この実施形態におい
ても、第1実施形態と同様に、ヘッダ情報Dhの送信を
最初のデータ情報Dd(1枚目の画像)の送信時に限定
するようにする。なお、このヘッダ情報Dhは、第1実
施形態でも説明したように1枚目の画像についての圧縮
率データDgを含むものである。
【0037】なお、この実施形態における画像転送シス
テムの全体構成は、図1に示した第1実施形態と同様で
ある。ただし、CPU(3)の動作を規定するために予
めフラッシュメモリ4等の記録媒体に記録されたプログ
ラムソフトウェアについては、転送データの生成方法を
異にしている。その他の構成は第1実施形態と同様であ
る。以後の説明では、第1実施形態と同様の機能を有す
る要素については同一符号を付して説明する。
【0038】データ生成時のフローチャートを図7に示
す。すなわち、図7の如く、転送データの生成が開始さ
れると、まずステップS21〜S23においてヘッダ情
報Dh、データ情報Dd及びフッダ情報Dfを順次付与
される。このときのヘッダ情報Dhには1枚目の画像の
データ情報Ddが含まれている。そして、ステップS2
4において動画像が完了していないかどうかを確認し、
後続するフレームの画像データが存在する場合は、ステ
ップS25において、当該フレームの画像データについ
て複数の圧縮率で圧縮動作を複数回実行する。なお、例
えば携帯電話ネットワークN0の転送速度が9,600
bpsである場合、画像圧縮回路2側での処理速度を考
慮すると、1フレームを携帯電話ネットワークN0を通
じて転送する間に約5フレーム程度を容易に圧縮でき
る。
【0039】そして、圧縮された画像データのデータ量
が1枚目の画像のデータ量に最も近似するものを選択し
(ステップS26)、このときの圧縮率を圧縮率データ
Dgとして転送データに付与する(ステップS27)。
そして、ヘッダ情報Dhを付与することなく再びステッ
プS22に戻って、ステップS26で選択された画像デ
ータをデータ情報Ddとし、次いでフッダ情報Dfを付
与する(ステップS23)。以後、動画像が完了するま
でステップS25〜S27,S22〜S24の動作を繰
り返せばよい。
【0040】このように、1枚目の画像のデータ量に最
も近似したデータ量の画像データを選択して転送するの
で、フレーム毎の切換え間隔、すなわち動画像の動作速
度が規則的になるので、モニタ部N2において自然な動
画像を表示できる。
【0041】そして、2枚目の画像以後についてヘッダ
情報Dhの全てを付与するのではなく、圧縮率データD
gだけをデータ情報Ddの先頭部分に付加し、フッダ情
報Dfと併せて小サイズのデータの束を順次転送するよ
うにしているので、同じようなヘッダ情報Dhを繰返し
送信する場合(図3)に比べて転送データ量を低減でき
る。したがって、単位時間当りのデータ情報Ddの転送
数を増大することで動画像の迅速な転送を図ることがで
きる。
【0042】{第3実施形態}この発明の第3実施形態
の画像転送システムは、セキュリティの観点から、画像
転送装置N1において転送データを暗号化した後、携帯
電話ネットワークN0に無線出力するものである。ただ
し、ヘッダ情報、データ情報及びフッダ情報の全てにつ
いて暗号化を行っていては、暗号化処理に時間がかか
り、高速のCPUを用意しなくてはならないなど、シス
テムコストが増大してしまう。
【0043】このことを考慮し、この実施形態の画像転
送システムでは、図8の如く、ヘッダ情報Dh中の圧縮
率データ(スケールファクタ)Dg及びフッダ情報Df
のみを暗号化情報Ds1,Ds2に符号化することで、
その他の部分の暗号化処理を省略して、処理効率の低減
を防止するものである。ここで、フッダ情報Dfを暗号
化して第三者に解読不可能にすると、第三者は1フレー
ムの画像データがどのくらいの大きさかが判断できなく
なる。そして、圧縮率データDgを暗号化して第三者に
解読不可能にすると、第三者は画像データの圧縮率等の
サイズに関する情報を判断できなくなる。したがって、
正味の画像データ情報Ddが暗号化されずにそのままの
状態で保持されていても、圧縮率データDg及びフッダ
情報Dfを復元することが不可能であるため、結果とし
て第三者は画像データ情報Ddの全体を復元することが
できなくなる。
【0044】なお、この実施形態における画像転送シス
テムの全体構成は、図1に示した第1実施形態と同様で
ある。ただし、CPU(3)の動作を規定するために予
めフラッシュメモリ4等の記録媒体に記録されたプログ
ラムソフトウェアについては、転送データの生成方法を
異にしている。その他の構成は第1実施形態と同様であ
る。以後の説明では、第1実施形態と同様の機能を有す
る要素については同一符号を付して説明する。
【0045】このときのフローチャートを図9に示す。
すなわち、図9の如く、転送データの生成が開始される
と、まずステップS31において圧縮率データDgを第
1の暗号化情報Ds1に符号化し、この第1の暗号化情
報Ds1をヘッダ情報Dhに含ませる(ステップS3
2)。次に、ステップS33において、データ情報Dd
を付与する。その後、S34においてフッダ情報Dfを
第2の暗号化情報Ds2に符号化し、この第2の暗号化
情報Ds2を付与する(ステップS35)。そして、ス
テップS36において動画像が完了していないかどうか
を確認し、後続するフレームの画像データが存在する場
合は、以後ヘッダ情報Dhを付与する必要がないため、
ステップS33からの動作を繰り返せばよい。
【0046】このように、セキュリティの観点から、画
像転送装置N1において転送データを暗号化した後、携
帯電話ネットワークN0に無線出力するので、第三者は
画像データ情報Ddの全体を復元することができなくな
る。
【0047】この場合に、正味の画像データ情報Ddは
暗号化せずにそのままの状態で保持し、圧縮率データD
g及びフッダ情報Dfのみを暗号化しているので、全て
の情報について暗号化を行う場合に比べて、暗号化処理
に要する時間を短縮できる。
【0048】以上、この発明の様々な実施形態について
説明したが、細部の構成については、上記の各実施形態
の説明に限られるものではないことは勿論である。
【0049】例えば、上記各実施形態では通信部として
携帯電話N1aを使用しているが、その他、公衆電話回
線等の外部伝送路に直接接続する電話交換器のようなも
のであってもよい。
【0050】また、第3実施形態では、第1実施形態の
ように2回目以降の画像のヘッダ情報を一切省略する方
式に適用した例について説明したが、第2実施形態のよ
うに、2回目以降のデータについてそれぞれ圧縮率デー
タDgを付与するようにしてもよい。この場合、それぞ
れのフレームについての圧縮率データDgについて全て
暗号化を行えばよい。
【0051】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、撮像し
た動画像データを所定の静止画像圧縮アルゴリズムに基
づいてフレーム毎に圧縮し、フレーム毎に圧縮された画
像圧縮データを通信部に順次出力するようにしているの
で、例えばMPEGのようにフレーム間の相関の検出を
行う場合に比べて、フレームバッファ等を用意しなくて
も容易に画像データを転送できる。したがって、画像転
送装置の構成が簡素になり、低廉化することが可能とな
る。
【0052】請求項2に記載の発明によれば、動画像デ
ータをフレーム毎に順次圧縮処理する際に、最初のフレ
ームの圧縮画像データの先頭のみにヘッダ情報を付与
し、2番目以降のフレームについてヘッダ情報を省略し
ているので、同じようなヘッダ情報を繰返し送信する場
合に比べて転送データ量を低減でき、単位時間当りのデ
ータ転送数を増大することで動画像の迅速な転送を図る
ことができる。
【0053】請求項3に記載の発明によれば、フッダ情
報を暗号化して各フレームの画像データの終点を不明に
し、圧縮率データを暗号化して圧縮画像データの圧縮率
を不明にするので、セキュリティの観点から権限のない
第三者に対して動画像の情報を秘匿することができる。
【0054】この場合に、正味の画像データ情報そのも
のは暗号化せずにそのままの状態で保持し、圧縮率デー
タ及びフッダ情報のみを暗号化しているので、全ての情
報について暗号化を行う場合に比べて、暗号化処理に要
する時間を短縮できる。
【0055】請求項4に記載の発明によれば、2番目以
降の圧縮画像データについて、最初の圧縮画像データの
データ量に最も近似したデータ量のものを選択して転送
するので、フレーム毎の切換え間隔、すなわち動画像の
動作速度が規則的になり、転送先において自然な動画像
を表示できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施形態の画像転送装置を含む
画像転送システムを示すブロック図である。
【図2】この発明の第1実施形態の画像転送装置を示す
図である。
【図3】複数のJPEGデータを単純に連続転送する場
合のデータ構成を示す説明図である。
【図4】この発明の第1実施形態の画像転送装置におけ
る転送データのデータ構成を示す説明図である。
【図5】この発明の第1実施形態の画像転送装置におけ
る転送データの生成方法を示すフローチャートである。
【図6】この発明の第2実施形態の画像転送装置におけ
る転送データのデータ構成を示す説明図である。
【図7】この発明の第2実施形態の画像転送装置におけ
る転送データの生成方法を示すフローチャートである。
【図8】この発明の第3実施形態の画像転送装置におけ
る転送データのデータ構成を示す説明図である。
【図9】この発明の第3実施形態の画像転送装置におけ
る転送データの生成方法を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 NTSCデコーダ 2 画像圧縮回路 3 CPU 4 フラッシュメモリ 5 DMAコントローラ 7 インターフェース 8 MODEM 9 圧縮処理部 11 A/D変換部 12 色空間変換部 13 変換テーブル 14 周波数空間変換部 15 量子化部 16 量子化テーブル 17 逆量子化部 18 周波数空間逆変換部 19 色空間逆変換部 20 変換テーブル 21 D/A変換部 22 モニタディスプレイ 23 MODEM C0 通信局 Dd データ情報 Df フッダ情報 Dg 圧縮率データ Dh ヘッダ情報 Ds1,Ds2 暗号化情報 N0 携帯電話ネットワーク N1 画像転送装置 N1a 携帯電話 N2 モニタ部 TC テレビカメラユニット

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所望の撮像対象を撮像して得られた動画
    像データを所定の外部伝送路を通じて転送するための画
    像転送装置であって、 前記所望の撮像対象を撮像する撮像部と、 前記撮像部で撮像した動画像データをフレーム毎に圧縮
    処理する圧縮処理部と、 前記圧縮処理部に接続されて前記外部伝送路との間でデ
    ータ通信を行う通信部とを備え、 前記圧縮処理部は、 撮像した動画像データを所定の静止画像圧縮アルゴリズ
    ムに基づいて前記フレーム毎に圧縮する機能と、 前記フレーム毎に圧縮された画像圧縮データを前記通信
    部に順次出力する機能とを有せしめられたことを特徴と
    する画像転送装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の画像転送装置であっ
    て、前記圧縮処理部は、前記動画像データを前記フレー
    ム毎に順次圧縮処理する際に、最初のフレームの前記圧
    縮画像データの先頭のみにデータ属性及びデータの始点
    を示すヘッダ情報を付与する機能と、全てのフレームの
    前記圧縮画像データの後尾に当該圧縮画像データの終点
    を示すフッダ情報を付与する機能とをさらに有せしめら
    れたことを特徴とする画像転送装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の画像転送装置であっ
    て、 前記ヘッダ情報は前記最初のフレームの前記圧縮画像デ
    ータの圧縮率を示す圧縮率データを含み、 前記圧縮処理部は、前記圧縮率データ及び前記フッダ情
    報のみを暗号化する機能をさらに有せしめられたことを
    特徴とする画像転送装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれかに記
    載の画像転送装置であって、 前記圧縮処理部は、 少なくとも2番目以降の各フレーム毎に複数の圧縮率で
    複数回の圧縮を実行する機能と、 2番目以降の各フレーム毎に複数回圧縮された圧縮画像
    データのうち、そのデータ量が前記最初のフレームの前
    記圧縮画像データのデータ量に最も近似する1つの圧縮
    画像データを各フレーム毎にそれぞれ選択する機能と、 2番目以降の各フレーム毎にそれぞれ選択された前記圧
    縮画像データの圧縮率を示す圧縮率データを当該各圧縮
    画像データの先頭に付与する機能とをさらに有せしめら
    れたことを特徴とする画像転送装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001063912A1 (fr) * 2000-02-24 2001-08-30 Pacific Century Cyberworks Japan Co., Ltd. Procede et dispositif d'entree d'image, controleur d'image, et systeme de perception de la taxe
KR100471660B1 (ko) * 1999-12-22 2005-03-09 주식회사 네오엠텔 무선통신을 이용한 동영상 송/수신 시스템 및 전송방법
US7274952B2 (en) 2002-08-19 2007-09-25 Nec Corporation Portable telephone set

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