JPH10284305A - ガラス封止型サーミスタ及びその製造方法 - Google Patents
ガラス封止型サーミスタ及びその製造方法Info
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- JPH10284305A JPH10284305A JP9327197A JP9327197A JPH10284305A JP H10284305 A JPH10284305 A JP H10284305A JP 9327197 A JP9327197 A JP 9327197A JP 9327197 A JP9327197 A JP 9327197A JP H10284305 A JPH10284305 A JP H10284305A
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Abstract
層が腐食しないようにすること。 【解決手段】サーミスタ素子1と円筒形のリード端子2
a、2bと封止部とを有するガラス封止型サーミスタ1
であって、サーミスタ素子は、ジュメット線で構成され
その円筒形の円周方向表面が亜酸化銅層を有するリード
端子2a、2bに挟まれ、前記リード端子に導出リード
線4a、4bを有し、前記サーミスタ素子1及び前記リ
ード端子2a、2bをガラス材3を溶融してリード端子
2a、2bの周面部を封止したガラス封止型サーミスタ
において、各リード端子の前記円周方向表面と少なくと
も一方のリード端子の、さらに少なくとも導出リード線
側に露出する亜酸化銅層面を含み導出リード線4a、4
bとリード端子2a、2bの心材の溶接部5a、5bを
除いてガラス材で気密封止する。
Description
ミスタに係り、特にリード端子を構成するジュメット線
の亜酸化銅層が腐食しないようにしたものに関する。
気抵抗が変化する特性を有しており、その特性を利用し
て温度センサとして各分野に広く使用されている。
図9にもとづき説明する。図8は従来のガラス封止型サ
ーミスタの断面図であり、図9は、図8に示すガラス封
止型サーミスタの鎖線方向の外観図である。
対の電極1a、1bが設けられる。この電極1aにはN
i・Fe合金よりなる心材2−1aと、銅層2−2a
と、この銅層2−2a上に形成された亜酸化銅層2−3
aよりなるジュメット線で構成されたリード端子2aが
接続される。そして他方の電極1bにも、同様にNi・
Fe合金よりなる心材2−1bと、銅層2−2bと、こ
の銅層2−2b上に形成された亜酸化銅層2−3bより
なるジュメット線で構成されたリード端子2bが接続さ
れる。
線で構成されたリード端子2a、2bとがガラスチュー
ブ3に収納され、加熱されてこれらがガラスチューブ3
内に封止される。このときガラスチューブ3の内周面に
リード端子2a、2bの外周部分に形成された亜酸化銅
層2−3a、2−3bが接合されて、サーミスタ素子1
がガラスチューブ3で気密封止されたガラス封止型サー
ミスタを得る。そして亜酸化銅層2−3a、2−3bと
ガラスチューブ3との接合面に亜酸化銅とガラスの拡散
層2−4a、2−4bが形成される。
端子2a、2bには、外部回路との接続を可能にするた
め、それぞれ導出リード線4a、4bが溶接されてい
る。導出リード線4a、4bは銅被覆鉄線により構成さ
れる。5aは心材2−1aと導出リード線4aとの溶接
部であり、5bは心材2−1bと導出リード線4bとの
溶接部である。
ューブ3は、サーミスタ素子1の電極1a、1bにジュ
メット線で構成されたリード端子2a、2bを接続した
長さに設定されているので、サーミスタ素子1をガラス
封止したとき、図8に示す如く、亜酸化銅層2−3a、
2−3bの端面はリード端子2a、2bの端面側に露出
したままになっていた。
子2a、2bに溶接された導出リード線4a、4bに
は、耐腐食性を得るために金属メッキを施す必要があ
る。このため従来は、図8に示す如く、先ずガラスチュ
ーブ3内にサーミスタ素子1とジュメット線で構成され
るリード端子2a、2bとを一体に組み込み、かつこれ
らリード端子2a、2bの端面に導出リード線4a、4
bを溶接してガラス封止型構造にしておき、その後ガラ
ス封止型サーミスタの導出リード線4a、4bに対して
Ni等の金属メッキの処理を行っていることが知られて
いる(特開平3−248503号公報)。
程を経て生産されたガラス封止型サーミスタの中には、
ショートモード或いは抵抗値不安定モードの不良が発生
している。この不良発生の原因は次の理由による。
るリード端子の亜酸化銅層が金属メッキ処理の還元性雰
囲気中に浸食され、ガラスチューブとリード端子との接
合部に隙間が生じ、この隙間を通して水分等の異物がガ
ラスチューブ内に侵入して、サーミスタ素子の特性を悪
化させたり、サーミスタ素子とリード端子との接合不良
を引き起こしていた。
示す如く本体全体がガラス材で封止されているので、導
出リード線の曲げ加工等で、亜酸化銅層の存在しない封
止部分に亀裂が生じ、これまた前記の如き問題が発生し
ている。なお図10において図8と同一記号は同一部分
を示す。
使用された場合は、還元性雰囲気に晒され易く、ジュメ
ット線で構成されたリード端子の亜酸化銅層が還元性液
等に浸漬させるため、サーミスタへの通電時にサーミス
タ陰極側に水の電気分解の化学反応が生じ、この化学変
化により、陰極側のリード端子とガラスチューブとの接
合部に、上述したような問題が発生していた。
成された亜酸化銅層の腐食を封止したガラス封止型サー
ミスタを提供することである。
明する。図1において、1はサーミスタ素子、1a、1
bはサーミスタ素子1の電極、2aはジュメット線で構
成されたリード端子、2−1aはNi・Fe合金の心
材、2−2aは銅層、2−3aは亜酸化銅層、2−4a
は亜酸化銅とガラスの拡散層である。また2bはジュメ
ット線で構成されたリード端子、2−1bはNi・Fe
合金の心材、2−2bは銅層、2−3bは亜酸化銅層、
2−4bは亜酸化銅とガラスの拡散層である。そして4
aは銅被覆鉄線よりなる導出リード線、5aは心材2−
1aと導出リード線4aとの溶接部、また4bは銅被覆
鉄線よりなる導出リード線、5bは心材2−1bと導出
リード線4bとの溶接部である。
め、下記の如く構成される。 (1)サーミスタ素子1と円筒形のリード端子2a、2
bと封止部とを有するガラス封止型サーミスタであっ
て、サーミスタ素子1は、ジュメット線で構成されその
円筒形の円周方向表面が亜酸化銅層を有するリード端子
2a、2bに挟まれ、前記リード端子2a、2bに導出
リード線4a、4bを有し、前記サーミスタ素子1及び
前記リード端子2a、2bをガラス材3を溶融してリー
ド端子2a、2bの周面部を封止したガラス封止型サー
ミスタにおいて、各リード端子の前記円周方向表面と少
なくとも一方のリード端子の、さらに少なくとも導出リ
ード線側に露出する亜酸化銅層面を含み導出リード線
と、リード端子の心材の溶接部を除いてガラス材で気密
封止したことを特徴とする。
ブと少なくとも1個のガラスワッシャからなり、ガラス
チューブは、サーミスタ素子1及びリード端子2a、2
bを収容する円筒形状に成型され熱溶融して前記リード
端子2a、2bの周面部を封止するものであり、ガラス
ワッシャは、ガラスチューブの管端開口部を閉塞する蓋
形状に成型され、熱溶融して少なくとも一方の前記リー
ド端子の、さらに少なくとも導出リード線側に露出する
亜酸化銅層面を含み導出リード線とリード端子の心材と
の溶接部を除いてガラス材で気密封止したことを特徴と
する。
ブからなり、ガラスチューブは、サーミスタ素子1と呼
びリード端子2a、2bを収容する円筒状に成型され、
熱溶融して前記リード端子2a、2bの周囲部を封止す
るとともに、少なくとも一方の前記リード端子の、さら
に少なくとも導出リード線側に露出する亜酸化銅層面を
含み導出リード線とリード端子の心材の溶接部を除いて
ガラスチューブで気密封止したことを特徴とする。
銅層のみならず、リード端子の導出リード線側の平面端
面に露出している亜酸化銅層部分もガラス材で気密封止
したのでリード端子の亜酸化銅層は還元雰囲気中に晒さ
れることがないため、リード端子とガラスチューブとの
接合部の浸食は発生しない。しかも導出リード線とジュ
メット線で構成されたリード端子の溶接部がガラス封止
されていないため、導出リード線を曲げ等の加工処理し
てもガラス封止部分に亀裂が生じてリード端子とガラス
チューブ接合部の浸食が発生するようなことはない。
で、簡単に、しかも正確に導出リード線側に露出した亜
酸化銅層とリード端子の周面部の亜酸化銅層を気密封止
することができる。
済的に導出リード線側に露出した亜酸化銅層とリード端
子の周面部の亜酸化銅層を気密封止することができる。
する。 (1)第1の実施の形態 本発明の第1の実施の形態を図1〜図4にもとづき説明
する。図1は本発明によるガラス封止型サーミスタの構
成を示し、その右上部分は点線円部分の拡大図であり、
図2はそのリード端子を説明する断面図であり、図3は
図1に示した本発明のガラス封止サーミスタの製造方法
説明図、図4は図3において使用したガラスワッシャの
平面図である。
サーミスタ電極1a、1bが形成されたもの、2aはサ
ーミスタ電極1aと接続されたジュメット線で構成され
たリード端子であり、図2に示す如く、Ni・Fe合金
からなる心材2−1a、心材2−1aの周囲に積層され
た銅層2−2a、銅層2−2aの周面に形成された亜酸
化銅層2−3a等で構成されるもの、2bはリード端子
2aと同様にサーミスタ電極1bと接続されたジュメッ
ト線で構成されたリード端子でありNi・Fe合金から
なる心材2−1b、銅層2−2b、亜酸化銅層2−3b
等で構成され、2−4a及び2−4bは亜酸化銅とガラ
スの拡散層であり、亜酸化銅層2−3a、2−3bが熱
溶融したガラス材と融着1することにより形成される。
一方は、図3に示す如く、ガラスワッシャ3−1が溶着
されている。4aはリード端子2aと接続された導出リ
ード線であり銅被覆鉄線により構成され、リード端子2
aの心材2−1aとは溶接部5aにより溶接されてい
る。4bは導出リード線4aと同様にリード端子2bと
接続された導出リード線であり、銅被覆鉄線により構成
され、リード端子2bの心材2−1bとは溶接部5bに
より溶接されている。
れ導出リード線4a、4bが溶接されているリード端子
2a、2bと接続されたサーミスタ素子1をガラス封止
するものであり、上ヒータ治具10−1と下ヒータ治具
10−2により構成されている。
ミスタの製造方法を図3に基づき説明する。まず下ヒー
タ治具10−2の内部に円筒形のガラスチューブ3を挿
入し、その中に導出リード線4bが溶接されたリード端
子2b、サーミスタ電極1a、1bが形成されたサーミ
スタ素子1、導出リード線4aが溶接されたリード端子
2aを、図3に示す如く挿入し、それからガラスワッシ
ャ3−1をガラスチューブ3の上端に載置する。
1a、銅層2−2a、亜酸化銅層2−3等で構成され、
リード端子2bは同じく心材2−1b、銅層2−2b、
亜酸化銅層2−3b等で構成されているが、図3ではこ
れらの区別は図示省略している。
ーブ3と熱融着して一体化されたとき、その内側面が、
図1の拡大図面部分に示す如く、亜酸化銅層2−3aの
導出リード線側の平面側露出部2−3a0までを密封す
るような大きさで構成されている。
チューブ3上の一端に載置した後に上ヒータ治具10−
1を、図3に示す如く、下ヒータ治具10−2の上に載
置する。そしてヒータ治具10を加熱すると、図1に示
す如く、ガラスチューブ3とガラスワッシャ3−1が一
体となって封止部を構成し、その亜酸化銅層2−3a、
2−3bとの接触部分では亜酸化銅とガラスの拡散層2
−4a、2−4bが形成され、ガラス封止型サーミスタ
を得ることができる。
a0が密封された側の導出リード線4aを陰極として接
続することにより、サーミスタ陰極側に水の電気分解反
応が生じて還元性雰囲気に晒されても、陰極側の亜酸化
銅層は完全密封されているため亜酸化銅層が還元性雰囲
気により浸食されることがなく、異物の侵入によるサー
ミスタ素子の特性の悪化を防止することができる。
はこのガラスの封止部が存在しないため、導出リード線
4a、4bを曲げて装置基板に装着する際に、この封止
部分に亀裂が生ずる等の悪影響は全くなく、きわめて良
好な封止状態を保持することができる。
する。第1の実施の形態では、一方の導出リード線側の
亜酸化銅層の平面露出部のみガラス封止したものである
が、第2の実施の形態では両側の導出リード線側の亜酸
化銅層の平面露出部をそれぞれガラス封止したものであ
る。
aの銅層2−2aの外周面上に形成された亜酸化銅層2
−3aの導出リード線4a側の露出部のみならず、リー
ド端子2bの銅層2−2bの外周面上に形成された亜酸
化銅2−3bの導出リード線4b側の露出部もガラス封
止するものである。図5において他図と同一記号は同一
部分を示すので、その説明は省略する。
ミスタの製造方法を図6にもとづき説明する。図6にお
いて、3−2はガラスチューブ、11はヒータ治具であ
り上ヒータ治具11−1と下ヒータ治具11−2により
構成されている。
す如く、リード端子2a、サーミスタ素子1、リード端
子の積み重ねた合計の長さよりも少し大きく構成してあ
り、これを加熱したとき、ガラスチューブ3−2の端部
が、図5に示す如く、亜酸化銅2−3aの導出リード線
4a側の露出部及び、亜酸化銅2−3bの導出リード線
4b側の露出部を密封するようなサイズで決められてい
る。
筒形のガラスチューブ3−2を挿入し、その中に導出リ
ード線4bが溶接されたリード端子2b、サーミスタ電
極1a、1bが形成されたサーミスタ素子1、導出リー
ド線4aが溶接されたリード端子2aを、図6に示す如
く挿入し、それから上ヒータ治具11−1を下ヒータ治
具11−2の上に載置する。
に示す如く、ガラスチューブ3−2と亜酸化銅層2−3
a、2−3b(図6では図示省略)との接触部分では亜
酸化銅とガラスとの拡散層2−4a、2−4bが形成さ
れ、ガラス封止型サーミスタを得ることができる。しか
もこのとき、ガラスチューブ3−2の両端部分が亜酸化
銅層2−3a、2−3bの導出リード線4a、4b側の
露出部を密封するので、亜酸化銅層は完全密封されるた
め、亜酸化銅層が還元性雰囲気により浸食されることが
なく、異物の侵入によるサーミスタ素子の特性の悪化を
防止することができる。
は、このガラスの封止部が存在ないため、導出リード線
4a、4bを曲げて装置基板に装着する際に、この封止
部分に亀裂が生ずる等の悪影響は全くなく、きわめて良
好な封止状態を保持することができる。
の露出部をガラス封止したので、2本の導出リード線の
うちのいずれの側をサーミスタの陰極にするのか選択す
る必要がないので、陰極側を示すマーク付けも不要とな
り、サーミスタの装着効率を高めることができる。
を製造する手段として、前記図6に示す製造装置のみな
らず他の方法、例えば図7に示す如く、ガラスチューブ
3と、その両端に配置したガラスワッシャ3−1、3−
1によりガラス封止型サーミスタを製造することができ
る。
3に示したガラスワッシャ3−1と同じものであって、
上ヒータ治具12−1と下ヒータ治具12−2より構成
されるヒータ治具12で加熱されたとき、ガラスワッシ
ャ3−1、3−1がガラスワッシャ3と一体となって封
止部を構成するものであるが、そのとき導出リード線4
a、4b側の亜酸化銅層2−3a、2−3bの露出部を
これらガラスワッシャ3−1、3−1により密封するの
で、前記と同様に、亜酸化銅層が還元性雰囲気により浸
食されることがなく、異物の侵入によるサーミスタ素子
の特性の悪化を防止することができる。
はこのガラスの封止部が存在しないため、導出リード線
4a、4bを曲げて装置基板に装着する際に、この封止
部に亀裂が生じる等の悪影響は全くなく、きわめて良好
な封止状態を保持できる。
側の平面側露出部を密封したので、ガラスワッシャの大
きさにもとづき密封位置を正確に定めることができ、例
えば亜酸化銅層の露出部分のみまでを正確に密封するこ
とができる。
スタの特性を従来のガラス封止型サーミスタとの特性を
表1、表2にもとづき説明する。表1は本発明により得
られたガラス封止型サーミスタと、従来のガラス封止形
サーミスタとを、それぞれ装置基板に取付けるために導
出リード線を曲げた状態の、いわゆる加工処理ありの状
態で、水道水中に15mAの直流電流を通電する水中通
電試験を20時間及び100時間行ったときの抵抗変化
率(%)、ショート不良率(%)を測定したものであ
る。なおガラス封止型サーミスタの初期抵抗値を5KΩ
とし、実施例1は図1に示す構成のものであり、実施例
2は図5に示す構成のものであり、比較例1は図8に示
す構成のものであり、比較例2は図10に示す構成のも
のである。そして試験試料数nは、いづれもn=10で
あった。
来のガラス封止型サーミスタ(比較例1)は水中で通電
した場合の抵抗の変化が大きいのみならず、100時間
通電で30%のショート不良が発生した。また図10で
示す従来のガラス封止型サーミスタ(比較例2)は10
0時間通電で−0.3%と少し抵抗変化率があった。
封止型サーミスタ(実施例1)では水中で100時間通
電した場合の抵抗変化率が−0.2%と相当少なくする
ことができ、図5に示す本発明のガラス封止型サーミス
タ(実施例2)では、水中で100時間通電しても0.
1%と抵抗変化率を非常に小さくすることができた。し
かも本発明のガラス封止型サーミスタでは、水中で10
0時間通電してもショート不良率は0であった。
型サーミスタと、従来のガラス封止型サーミスタとを、
それぞれ導出リード線を曲げない状態の、いわゆる加工
処理なしの状態で−50℃で30分保持し、次に+15
℃で30分保持し、再び−50℃に戻るというサイクル
を繰り返して行うというヒートサイクル試験を100サ
イクル、500サイクル、1000サイクル行ったとき
の抵抗変化率(%)、ショート不良率(%)を測定した
ものである。なお、ガラス封止型サーミスタの初期抵抗
値を5KΩとし、実施例1、実施例2、比較例1、比較
例2は、表1の場合と同一の構成のものである。そして
試験試料数nは、いずれもn=20であった。
来のガラス封止型サーミスタ(比較例1)は、ヒートサ
イクルが500サイクルで+0.3%と少し抵抗変化率
があった。また図10で示す従来のガラス封止型サーミ
スタ(比較例2)は100サイクルで+13.0%、5
00サイクルで+21.0%、1000サイクルで+3
5.0%と抵抗変化率が大きいのみならず、ショート不
良率が100サイクルで20.0%、500サイクルで
35.0%、1000サイクルで45.0%と大きなシ
ョート不良が発生した。
封止型サーミスタ(実施例1)では500サイクルで抵
抗変化率が+0.2%、1000サイクルで抵抗変化率
が+0.1%と抵抗変化を非常に小さくすることがで
き、また図5に示す本発明のガラス封止型サーミスタ
(実施例2)では500サイクルで抵抗変化率が−0.
1%とこれまた非常に小さくすることができた。しかも
本発明のガラス封止型サーミスタでは1000サイクル
試験してもショート不良率は0であった。
に示す従来のガラス封止型サーミスタ(比較例1)では
表1により明らかなように水中通電試験では抵抗変化率
が大きく、またショート不良率が大きいという欠点を持
ち、図10に示す従来のガラス封止型サーミスタ(比較
例2)では表2により明らかなように、ヒートサイクル
試験では抵抗変化率が大きく、またショート不良率が大
きいという欠点を持つことがわかる。
止型サーミスタ(実施例1)及び図5に示す本発明のガ
ラス封止型サーミスタ(実施例2)では水中通電試験で
もヒートサイクル試験でもすぐれた特性を示すことがわ
かる。
ーミスタをガラスチューブとガラスワッシャを使用して
封止部を構成した例について説明したが、本発明は勿論
これに限定されるものではなく、例えば封止部をガラス
チューブのみで構成することもできる。
タの封止部を図6に示すガラスチューブのみで構成した
例、図7に示すガラスチューブと2枚のガラスワッシャ
により構成した例について説明したが、本発明は勿論こ
れに限定されるものではなく、例えば封止部をガラスチ
ューブと1枚のガラスワッシャにより構成することもで
きる。
化銅層が封止部のガラス材と確実に接合させ、その接合
部を外部還元成雰囲気から遮断させることができ、封止
部とジュメット線との間のシール性の低下を防止するこ
とができる。
ラスワッシャとで構成することにより、ガラスワッシャ
によるガラスコートと、ガラスチューブの廻り込みによ
るガラスコートとのそれぞれの特徴を生かしてガラス封
入型サーミスタを容易に製造することができる。
する。 (1)サーミスタ素子及びリード端子円周部分の亜酸化
銅層のみならず、リード端子の導出リード線側の平面端
面に露出している亜酸化銅層部分もガラス材で気密封止
したのでリード端子の亜酸化銅層は還元雰囲気中に晒さ
れることがないため、リード端子とガラスチューブとの
接合部の浸食は発生しない。しかも導出リード線とジュ
メット線で構成されたリード端子の溶接部がガラス封止
されていないため、導出リード線を曲げ等の加工処理し
てもガラス封止部分に亀裂が生じてリード端子とガラス
チューブ接合部の浸食が発生するようなことはない。
で、簡単に、しかも正確に導出リード線側に露出した亜
酸化銅層とリード端子の周面部の亜酸化銅層を気密封止
することができる。
済的に導出リード線側に露出した亜酸化銅層とリード端
子の周面部の亜酸化銅層を気密封止することができる。
明図である。
ミスタの製造方法説明図である。
ミスタの第2の製造方法説明図である。
る。
向の一部断面平面図である。
である。
Claims (3)
- 【請求項1】サーミスタ素子と円筒形のリード端子と封
止部とを有するガラス封止型サーミスタであって、サー
ミスタ素子は、ジュメット線で構成されその円筒形の円
周方向表面が亜酸化銅層を有するリード端子に挟まれ、
前記リード端子に導出リード線を有し、前記サーミスタ
素子及び前記リード端子をガラス材を溶融してリード端
子の周面部を封止したガラス封止型サーミスタにおい
て、各リード端子の前記円周方向表面と少なくとも一方
のリード端子の、さらに少なくとも導出リード線側に露
出する亜酸化銅層面を含み導出リード線とリード端子の
心材の溶接部を除いてガラス材で気密封止したことを特
徴とするガラス封止型サーミスタ。 - 【請求項2】封止部は、1本のガラスチューブと少なく
とも1個のガラスワツシヤからなり、ガラスチューブ
は、サーミスタ素子及びリード端子を収容する円筒形状
に成型され熱溶融して前記リード端子の周面部を封止す
るものであり、ガラスワツシヤは、ガラスチューブの管
端開口部を閉塞する蓋形状に成型され、熱溶融して少な
くとも一方の前記リード端子の、さらに少なくとも導出
リード線側に露出する亜酸化銅層面を含み、導出リード
線とリード端子の心材との溶接部を除いてガラス材で気
密封止したことを特徴とするガラス封止型サーミスタの
製造方法。 - 【請求項3】封止部は、1本のガラスチューブからな
り、ガラスチューブは、サーミスタ素子及びリード端子
を収容する円筒状に成型され、熱溶融して前記リード端
子の周囲部を封止するとともに、少なくとも一方の前記
リード端子の、さらに少なくとも導出リード線側に露出
する亜酸化銅層面を含み、導出リード線とリード端子の
心材の溶接部を除いてガラスチューブで気密封止したこ
とを特徴とするガラス封止型サーミスタの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09327197A JP3844843B2 (ja) | 1997-04-11 | 1997-04-11 | ガラス封止型サーミスタ及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09327197A JP3844843B2 (ja) | 1997-04-11 | 1997-04-11 | ガラス封止型サーミスタ及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH10284305A true JPH10284305A (ja) | 1998-10-23 |
JP3844843B2 JP3844843B2 (ja) | 2006-11-15 |
Family
ID=14077803
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP09327197A Expired - Lifetime JP3844843B2 (ja) | 1997-04-11 | 1997-04-11 | ガラス封止型サーミスタ及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3844843B2 (ja) |
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CN102789857A (zh) * | 2012-08-01 | 2012-11-21 | 孝感华工高理电子有限公司 | 一种小型玻封二极管结构ntc热敏电阻及其制备方法 |
JP2014154645A (ja) * | 2013-02-06 | 2014-08-25 | Denso Corp | サーミスタ |
CN113853660A (zh) * | 2019-07-24 | 2021-12-28 | 肖特(日本)株式会社 | 气密端子 |
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1997
- 1997-04-11 JP JP09327197A patent/JP3844843B2/ja not_active Expired - Lifetime
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