JPH10283888A - ガス開閉器の放圧構造及びそれを備えたガス開閉器 - Google Patents

ガス開閉器の放圧構造及びそれを備えたガス開閉器

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JPH10283888A
JPH10283888A JP9098404A JP9840497A JPH10283888A JP H10283888 A JPH10283888 A JP H10283888A JP 9098404 A JP9098404 A JP 9098404A JP 9840497 A JP9840497 A JP 9840497A JP H10283888 A JPH10283888 A JP H10283888A
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政則 古賀
Teruaki Haraguchi
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H33/00High-tension or heavy-current switches with arc-extinguishing or arc-preventing means
    • H01H33/02Details
    • H01H33/53Cases; Reservoirs, tanks, piping or valves, for arc-extinguishing fluid; Accessories therefor, e.g. safety arrangements, pressure relief devices
    • H01H33/56Gas reservoirs
    • H01H2033/568Gas reservoirs with overpressure release, e.g. rupture membranes

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  • Driving Mechanisms And Operating Circuits Of Arc-Extinguishing High-Tension Switches (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】従来の放圧構造は部品点数が多く、構造が複雑
であるために、放圧構造部分を組み立てるのに多くの工
程を要し、製造コストも高くなる。また、組立不具合に
よる放圧作動の不安定が発生しやすくなり、万一の場合
に正確に作動せず、重大な事故につながる危険がある。
更に、放圧構造は、ケースに開口部を設け、その開口部
を塞ぐという構造上、常態において内部のガスが漏れな
いよう気密を保つためにシールをする必要があるが、シ
ール部分からのガス漏れを完全に防止することはできな
かった。 【解決手段】ガス開閉器G1は、ケースを構成するケー
ス後板P1を備えている。ケース後板P1の内面側のほ
ぼ中央部分には、放圧構造を構成する薄肉部1が、プレ
スによって円形に形成されている。これによって、薄肉
部1の内側には、円形の放圧口形成板2が形成されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス開閉器の放圧
構造及びそれを備えたガス開閉器に関するものである。
更に詳しくは、構造が簡単で、安定的に作動するガス開
閉器の放圧構造及びそれを備えたガス開閉器に関する。
【0002】
【従来の技術】ガス開閉器には、内部短絡等の事故によ
り異常な内部圧力の上昇が生じた場合に、ガス開閉器の
爆発による破壊及び部品や破片の散乱を防止するため
に、内部圧力を外部へ放出する放圧構造が設けられてい
る。従来のガス開閉器の放圧構造の一例を図11に示
す。図に示すものは、実公平2−9483号公報記載の
もので、ガス開閉器のケースに設けられた開口部80
に、Oリング82や締付用ボルト83等を使用した気密
構造をもって放圧板81が開口部80を封鎖して取り付
けてある構造である。この構造によれば、内部圧力の異
常な上昇が生じて作動圧力を超えると、放圧板81が瞬
間的に外方へ押し開かれ、圧力が上昇した内部のガスが
開口部80から外部へ放出される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記したよう
な従来のガス開閉器の放圧構造には、次のような課題が
あった。すなわち、図11から分かるように、従来の放
圧構造は部品点数が多く、構造が複雑である。従って、
放圧構造部分を組み立てるのに多くの工程を要し、製造
コストも高くなる。また、部品点数が多いために、組立
不具合による放圧作動の不安定が発生しやすくなり、万
一の場合に正確に作動せず、重大な事故につながる危険
がある。
【0004】更に、従来の放圧構造は、ケースに開口部
を設け、その開口部を塞ぐという構造上、常態において
内部のガスが漏れないよう気密を保つためにシールをす
る必要がある。従来の放圧構造においては、シール用に
Oリング等のパッキン部材を使用しているが、パッキン
部材は一般にゴムで形成されているために材質的に経年
劣化しやすい。従って、放圧部からのガス漏れを完全に
防止することはできない。パッキン部材の劣化によるガ
ス漏れ発生すると、製品を交換する必要がある。また、
従来の放圧構造は、ケースに締付用ボルトが溶接され、
放圧板を取り付けて締め付ける方法が採られており、内
外部に凹凸部分が多いため、外面側に塩害、塵埃の付着
溜りによる金属腐食が発生しやすい。
【0005】本発明は上記課題を解消するもので、放圧
構造の構造が簡単で、安定的に放圧作動し、放圧部から
のガス漏れを完全になくすことができるガス開閉器の放
圧構造及びそれを使用したガス開閉器を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に講じた本発明の手段は次のとおりである。第1の発明
にあっては、ガス開閉器の放圧構造であって、ケース自
体に、内部圧力が所定の値に上昇したときに破断する薄
肉部によって所要形状に形成された放圧口形成部が設け
てあることを特徴とする、ガス開閉器の放圧構造であ
る。
【0007】第2の発明にあっては、上記放圧口形成部
は、上記薄肉部により全周にわたって囲まれて形成して
あることを特徴とする、第1の発明にかかるガス開閉器
の放圧構造である。
【0008】第3の発明にあっては、上記放圧口形成部
は、上記薄肉部により一部を除いて囲まれて形成してあ
ることを特徴とする、第1の発明にかかるガス開閉器の
放圧構造である。
【0009】第4の発明にあっては、上記ケースは、上
記薄肉部が破断したときに、上記放圧口形成部が上記ケ
ースから本質的に分離しないようにする手段を備えてい
ることを特徴とする、第1の発明にかかるガス開閉器の
放圧構造である。
【0010】第5の発明にあっては、上記ケースの内面
側に、上記薄肉部内側の上記放圧口形成部から上記薄肉
部外側にかけて補強部材が取着されていることを特徴と
する、第1の発明にかかるガス開閉器の放圧構造であ
る。
【0011】第6の発明にあっては、上記薄肉部の厚さ
が最薄部から最厚部まで連続的に変化させてあり、上記
最厚部またはその近傍の厚さは、上記内部圧力の上昇に
よっても破断しない厚さに形成してあることを特徴とす
る、第1の発明にかかるガス開閉器の放圧構造である。
【0012】第7の発明にあっては、上記薄肉部は、上
記ケースの内面側を加工して設けてあることを特徴とす
る、第1、第2、第3、第4、第5または第6の発明に
かかるガス開閉器の放圧構造である。
【0013】第8の発明にあっては、上記ケースに、外
面側または内面側へ膨出して膨出部が設けてあり、上記
膨出部は、上記薄肉部が設けられていない部分を含むこ
とを特徴とする、第3の発明にかかるガス開閉器の放圧
構造である。
【0014】第9の発明にあっては、第1、第2、第
3、第4、第5、第6、第7または第8の発明にかかる
ガス開閉器の放圧構造を備えていることを特徴とする、
ガス開閉器である。
【0015】本発明にいう「本質的に分離しない」と
は、ケース自体の一部がつながって分離しない場合と、
例えばワイヤ等の部材を介してつながって分離しない場
合を含む。薄肉部の形成方法は特に限定するものではな
く、例えばケース表面を切削して形成しても良いし、プ
レスによって形成しても良い。また、薄肉部は、全長に
わたり同一の肉厚でも良いし、機能を損なわない範囲に
おいて段階的または連続的に肉厚を変化させることもで
きる。薄肉部が設けられていない部分は、通常は一箇所
であるが、これに限定するものではなく、複数箇所に設
けることもできる。また、薄肉部が設けられていない部
分の肉厚は、ケースの板厚に限定されるわけではなく、
薄肉部の肉厚より厚く、薄肉部が破断したときに放圧口
形成部をケースにつながったままにする機能を有してい
れば、特に限定はされない。なお、薄肉部の周長は、放
圧性能に応じて適宜設定される。
【0016】(作 用)例えば、ガス開閉器の内部で内
部短絡等の事故が起こり、内部圧力が異常に上昇した場
合、内部圧力が所定の値に上昇したところで、放圧口形
成部を形成している薄肉部が内部圧力に耐えきれずに破
断する。これによって、放圧口形成部が外方へ変形また
は分離し、同時に放圧口が開口する。そして、圧力が上
昇した内部のガスが放圧口から一気にケース外部へ放出
され、内部圧力が下がる。これによって、ガス開閉器の
爆発による全体の破壊及び部品や破片の散乱を防止する
ことができる。
【0017】薄肉部はケース自体に設けてあり、構造的
に気密性が確保されているので、従来の放圧構造のよう
な気密のためのシール構造が不要である。また、それに
付帯する複雑な構造も不要となり、構造が簡単になる。
従って、多くの部品を組み立てて放圧構造とする場合と
相違して、組立不具合等による放圧作動の不安定もな
く、安定的な放圧作動が期待できる。また、薄肉部は、
切削機やプレス機を使用して比較的簡単に製造できるの
で、製造コストを安価に抑えることができる。
【0018】放圧口形成部が薄肉部により全周にわたっ
て囲まれて形成してあるものにあっては、放圧口形成部
は薄肉部の破断によって全体が一気に分離するので、放
圧口の形成が瞬間的に行われ、ごく短時間での放圧がで
きる。
【0019】放圧口形成部が薄肉部により一部を除いて
囲まれて形成してあるものにあっては、薄肉部が設けら
れていない部分は放圧作動時に破断しないので、放圧口
形成部をケースに一部つながったままにすることができ
る。
【0020】ケースの薄肉部が破断したときに、放圧口
形成部がケースから本質的に分離しないようにする手段
を備えているものにあっては、放圧作動時に放圧口形成
部が外側へ吹き飛ばされて周囲に被害を及ぼすような心
配がなく、安全性が高い。
【0021】ケースの内面側に、薄肉部内側の放圧口形
成部から薄肉部外側にかけて補強部材が取着されている
ものにあっては、放圧作動時に補強部材は破断しないの
で、放圧口形成部をケースに一部つながったままにする
ことができる。
【0022】薄肉部の厚さが最薄部から最厚部まで連続
的に変化させてあり、最厚部またはその近傍の厚さは、
内部圧力の上昇によっても破断しない厚さに形成してあ
るものにあっては、放圧作動時に最厚部またはその近傍
は破断しないので、放圧口形成部をケースに一部つなが
ったままにすることができる。
【0023】薄肉部がケースの内面側を加工して設けて
あるものにあっては、外面側に凹凸部を形成する必要が
ないので、塩害、塵埃の付着溜りが生じないため、金属
腐食が発生しにくい。
【0024】ケースに、外面側または内面側へ膨出して
膨出部が設けてあり、膨出部は、薄肉部が設けられてい
ない部分を含むものにあっては、薄肉部が設けられてい
ない部分は放圧作動時に破断しないので、放圧口形成部
をケースに一部つながったままにすることができる。ま
た、放圧口形成部が薄肉部から分離するときの応力が膨
出部によって分散されるので、異常な破断線が発生する
ことを防止でき、放圧口形成部の分離を防止する効果が
より高い。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
き更に詳細に説明する。図1は本発明にかかる放圧構造
の第1の実施の形態を備えたガス開閉器の正面図、図2
は図1におけるA−A部分断面図である。符号G1はガ
ス開閉器で、P1はケースを構成するケース後板であ
る。ケース後板P1の内面側(ガス開閉器G1の内部
側)のほぼ中央部分には、放圧構造を構成する薄肉部1
が、プレスによって円形に形成されている。これによっ
て、薄肉部1の内側には、円形の放圧口形成板2が形成
されている。
【0026】(作 用)図1、図2を参照して本発明に
かかる放圧構造の作用を説明する。上記放圧構造を有す
るケース後板P1を組み込んだガス開閉器G1におい
て、内部で内部短絡等の事故が起こり、内部圧力が異常
に上昇した場合、内部圧力が所定の値に上昇したところ
で、放圧口形成板2を形成している薄肉部1が内部圧力
に耐えきれずに破断する。これによって、放圧口形成部
2が外方へ分離し、同時に放圧口が開口する。そして、
圧力が上昇した内部のガスが放圧口から一気にケース外
部へ放出され、内部圧力が下がる。これによって、ガス
開閉器G1の爆発による全体の破壊及び部品や破片の散
乱を防止することができる。
【0027】本発明の放圧構造においては、薄肉部1は
ケース後板P1自体に設けられており、構造的に気密性
が確保されているので、従来の放圧構造のような気密の
ためのシール構造が不要である。また、それに付帯する
複雑な構造も不要となり、構造が簡単になる。従って、
多くの部品を組み立てて放圧構造とする場合と相違し
て、組立不具合等による放圧作動の不安定もなく、安定
的な放圧作動が期待できる。また、薄肉部1は、切削機
やプレス機を使用して比較的簡単に製造できるので、製
造コストを安価に抑えることができる。
【0028】図3は本発明にかかる放圧構造の第2の実
施の形態を備えたガス開閉器の正面図、図4は図3にお
けるB−B部分断面図である。ガス開閉器G2のケース
後板P2の外面側中央部からやや端部寄りには、断面コ
状に突出した膨出部3が縦方向に設けてある。ケース後
板P2の内面側には、薄肉部1aがプレスによって形成
されている。薄肉部1aは、膨出部3にかかる部分は途
切れており、全体としては部分円形状である。これによ
って、薄肉部1aの内側には、部分円形状の放圧口形成
板2aが形成されている。
【0029】(作 用)図5は図3、図4に示す放圧構
造が作動したときの状態を示す要部説明図である。図3
ないし図5を参照して本発明にかかる放圧構造の作用を
説明する。上記放圧構造を有するケース後板P2を組み
込んだガス開閉器G2において、内部で内部短絡等の事
故が起こり、内部圧力が異常に上昇した場合、内部圧力
が所定の値に上昇したところで、放圧口形成板2aを形
成している薄肉部1aが内部圧力に耐えきれずに破断す
る。
【0030】これによって、放圧口形成板2aが外方へ
変形し、薄肉部1aが途切れている部分(補強部3の部
分)がケース後板P2につながった状態で、放圧口20
が開口し、圧力が上昇した内部のガスが放圧口20から
一気にケース外部へ放出される。これにより、ガス開閉
器G2の爆発による全体の破壊及び部品や破片の散乱を
防止することができる。このように、ケース後板P2で
は、圧力が上昇した内部のガスが放出された場合も放圧
口形成板2aがケース後板P2から分離しないので、吹
き飛ばされて周囲に被害を及ぼすような心配がなく、安
全性が高い。また、放圧口形成部2aが薄肉部1aから
分離するときの応力が膨出部3によって分散されるの
で、異常な破断線が発生することを防止でき、放圧口形
成部2aの分離を防止する効果がより高い。
【0031】図6は本発明にかかる放圧構造の第3の実
施の形態を示すケース後板の要部正面図である。ケース
後板P3の外面側中央部からやや端部寄りには、断面コ
状に突出した膨出部3が縦方向に設けてあり、その中間
部分から膨出部3bが直角に延長してある。ケース後板
P3の内面側には、膨出部3bを囲むようにして薄肉部
1bがプレスによって形成されている。薄肉部1bは、
膨出部3にかかる部分は途切れており、全体としては部
分円形状である。これによって、薄肉部1bの内側に
は、部分円形状の放圧口形成板2bが形成されている。
この構造によれば、膨出部3の強度が向上し、放圧作動
時の放圧口形成板2bとケース後板P3とのつながりを
より確実にすることができる。
【0032】図7は本発明にかかる放圧構造の第4の実
施の形態を示すケース後板の要部正面図、図8は図7に
おけるC−C断面図である。ケース後板P4の内面側に
は薄肉部1cがプレスにより形成してある。薄肉部1c
は、全体としては部分円形状であり、これによって、薄
肉部1cの内側には部分円形状の放圧口形成板2cが形
成されている。また、ケース後板P4の内面側には、薄
肉部1cが設けられていない部分を通り、放圧口形成板
2cから薄肉部1cの外側にかけて長方形の補強板4が
溶接により取着されている。
【0033】この構造によれば、放圧作動時に補強板4
は破断しないので、放圧口形成部1cをケース後板P4
に一部つながったままにすることができる。なお、本実
施の形態においては補強部材として補強板4を使用して
いるが、これに限定するものではなく、ワイヤ等の縄状
体等、他の構造のものでもよい。また、補強部材は溶接
や接着により取着側全面を取着してもよいが、少なくと
も放圧口形成部及び薄肉部外側に一部が取着されていれ
ばよい。
【0034】図9は本発明にかかる放圧構造の第5の実
施の形態を示すケース後板の断面図である。ケース後板
P5では、プレスに使用される外部型の直径を通常より
径小にすることによって、薄肉部1dを形成し、その内
側に放圧口形成板2dを形成している。なお、放圧構造
の放圧作動時の作用、効果については、上記ケース後板
P1とほぼ同様である。
【0035】図10は本発明にかかる放圧構造の第6の
実施の形態を示すケース後板の断面図である。ケース後
板P6では、薄肉部1eはフライスを使用して円形に溝
を設けて加工されている。フライスの軸方向は板表面と
鉛直方向ではなくやや傾けてあり、これによって薄肉部
1eには最薄部11と最厚部12が形成されており、そ
れらの間の部分は連続的に深さが変化するよう設けてあ
る。また、最薄部11を含む部分の残部厚は、内部圧力
が所定の値に上昇したときに破断する厚さに設定されて
おり、最厚部12を含む部分の残部厚はそれによっても
破断しない厚さに設定されている。なお、放圧構造の放
圧作動時の作用、効果については、上記ケース後板P4
の場合とほぼ同様で、放圧された場合は、薄肉部1eの
最厚部12近傍が一部つながったままとなる。
【0036】
【実施例】本発明にかかる放圧構造の第1の実施の形態
を、実施例に基き、更に詳細に説明する。ケース後板P
1の内面側をフライスによって切削加工し、溝を設けて
薄肉部1を形成した。ケース後板P1の板厚は2mmで
ある。薄肉部1の残部厚は、多少のばらつきがあり、
0.13mm〜0.15mmの範囲内にあった。また、
放圧口形成板2の直径は、従来構造の放圧板と同じく、
100mmであった。
【0037】上記放圧構造において、JIS C 46
05(高圧交流負荷開閉器)の性能試験に基づき、ガス
開閉器の内部短絡事故を想定した試験を行った。この試
験によると、内部短絡と同時にガス圧が急激に上昇し、
放圧口形成板2はガス圧によって外方へ押し開かれて薄
肉部1は全長にわたって破断した。これによって、放圧
口形成板2はケース後板P1から完全に分離し、ケース
後板P1には放圧口が形成されたが、ガス開閉器の他の
部分には損傷は全く認められなかった。このことから、
本発明にかかる放圧構造は、従来の放圧構造と少なくと
も同等の放圧性能を有していることが分かった。
【0038】本明細書で使用している用語と表現はあく
まで説明上のものであって、限定的なものではなく、上
記用語、表現と等価の用語、表現を除外するものではな
い。また、本発明は図示の実施の形態に限定されるもの
ではなく、技術思想の範囲内において種々の変形が可能
である。
【0039】
【発明の効果】本発明は上記構成を備え、次の効果を有
する。 (a)本発明にかかるガス開閉器の放圧構造によれば、
例えば、ガス開閉器の内部で内部短絡等の事故が起こ
り、内部圧力が異常に上昇した場合、内部圧力が所定の
値に上昇したところで、放圧口形成部を形成している薄
肉部が内部圧力に耐えきれずに破断する。これによっ
て、放圧口形成部が外方へ変形または分離し、同時に放
圧口が開口する。そして、圧力が上昇した内部のガスが
放圧口から一気にケース外部へ放出され、内部圧力が下
がる。これによって、ガス開閉器の爆発による全体の破
壊及び部品や破片の散乱を防止することができる。
【0040】(b)薄肉部はケース自体に設けられてお
り、構造的に気密性が確保されているので、従来の放圧
構造のような気密のためのシール構造が不要である。ま
た、それに付帯する複雑な構造も不要となり、構造が簡
単になる。従って、多くの部品を組み立てて放圧構造と
する場合と相違して、組立不具合等による放圧作動の不
安定もなく、安定的な放圧作動が期待できる。また、薄
肉部は、切削機やプレス機を使用して比較的簡単に製造
できるので、製造コストを安価に抑えることができる。
【0041】(c)放圧口形成部が薄肉部により全周に
わたって囲まれて形成してあるものにあっては、放圧口
形成部は薄肉部の破断によって全体が一気に分離するの
で、放圧口の形成が瞬間的に行われ、ごく短時間での放
圧ができる。
【0042】(d)放圧口形成部が薄肉部により一部を
除いて囲まれて形成してあるものにあっては、薄肉部が
設けられていない部分は放圧作動時に破断しないので、
放圧口形成部をケースに一部つながったままにすること
ができる。
【0043】(e)ケースの薄肉部が破断したときに、
放圧口形成部がケースから本質的に分離しないようにす
る手段を備えているものにあっては、放圧作動時におい
て放圧口形成部が外側へ吹き飛ばされて周囲に被害を及
ぼすような心配がなく、安全性が高い。
【0044】(f)ケースの内面側に、薄肉部内側の放
圧口形成部から薄肉部外側にかけて補強部材が取着され
ているものにあっては、放圧作動時に補強部材は破断し
ないので、放圧口形成部をケースに一部つながったまま
にすることができる。
【0045】(g)薄肉部の厚さが最薄部から最厚部ま
で連続的に変化させてあり、最厚部またはその近傍の厚
さは、内部圧力の上昇によっても破断しない厚さに形成
してあるものにあっては、放圧作動時に最厚部またはそ
の近傍は破断しないので、放圧口形成部をケースに一部
つながったままにすることができる。
【0046】(h)薄肉部がケースの内面側を加工して
設けてあるものにあっては、外面側に凹凸部を形成する
必要がないので、塩害、塵埃の付着溜りが生じないた
め、金属腐食が発生しにくい。
【0047】(i)ケースに外面側または内面側へ膨出
して膨出部が設けてあり、膨出部は薄肉部が設けられて
いない部分を含むものにあっては、薄肉部が設けられて
いない部分は放圧作動時に破断しないので、放圧口形成
部をケースに一部つながったままにすることができる。
また、放圧口形成部が薄肉部から分離するときの応力が
膨出部によって分散されるので、異常な破断線が発生す
ることを防止でき、放圧口形成部の分離を防止する効果
がより高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる放圧構造の第1の実施の形態を
備えたガス開閉器の正面図。
【図2】図1におけるA−A部分断面図。
【図3】本発明にかかる放圧構造の第2の実施の形態を
備えたガス開閉器の正面図。
【図4】図3におけるB−B部分断面図。
【図5】図3、図4に示す放圧構造が作動したときの状
態を示す要部説明図。
【図6】本発明にかかる放圧構造の第3の実施の形態を
示すケース後板の要部正面図。
【図7】本発明にかかる放圧構造の第4の実施の形態を
示すケース後板の要部正面図。
【図8】図7におけるC−C断面図。
【図9】本発明にかかる放圧構造の第5の実施の形態を
示すケース後板の断面図。
【図10】本発明にかかる放圧構造の第6の実施の形態
を示すケース後板の断面図。
【図11】従来の放圧構造の一例を示す断面図。
【符号の説明】
G1、G2 ガス開閉器 P1、P2、P3、P4、P5、P6 ケース後板 1、1a、1b、1c、1d、1e 薄肉部 11 最薄部 12 最厚部 2、2a、2b、2c、2d、2e 放圧口形成板 20 放圧口 3、3b 補強部 4 補強板

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガス開閉器の放圧構造であって、 ケース自体に、内部圧力が所定の値に上昇したときに破
    断する薄肉部によって所要形状に形成された放圧口形成
    部が設けてあることを特徴とする、 ガス開閉器の放圧構造。
  2. 【請求項2】 上記放圧口形成部は、上記薄肉部により
    全周にわたって囲まれて形成してあることを特徴とす
    る、 請求項1記載のガス開閉器の放圧構造。
  3. 【請求項3】 上記放圧口形成部は、上記薄肉部により
    一部を除いて囲まれて形成してあることを特徴とする、 請求項1記載のガス開閉器の放圧構造。
  4. 【請求項4】 上記ケースは、上記薄肉部が破断したと
    きに、上記放圧口形成部が上記ケースから本質的に分離
    しないようにする手段を備えていることを特徴とする、 請求項1記載のガス開閉器の放圧構造。
  5. 【請求項5】 上記ケースの内面側に、上記薄肉部内側
    の上記放圧口形成部から上記薄肉部外側にかけて補強部
    材が取着されていることを特徴とする、 請求項1記載のガス開閉器の放圧構造。
  6. 【請求項6】 上記薄肉部の厚さが最薄部から最厚部ま
    で連続的に変化させてあり、上記最厚部またはその近傍
    の厚さは、上記内部圧力の上昇によっても破断しない厚
    さに形成してあることを特徴とする、 請求項1記載のガス開閉器の放圧構造。
  7. 【請求項7】 上記薄肉部は、上記ケースの内面側を加
    工して設けてあることを特徴とする、 請求項1、2、3、4、5または6記載のガス開閉器の
    放圧構造。
  8. 【請求項8】 上記ケースに、外面側または内面側へ膨
    出して膨出部が設けてあり、上記膨出部は、上記薄肉部
    が設けられていない部分を含むことを特徴とする、 請求項3記載のガス開閉器の放圧構造。
  9. 【請求項9】 請求項1、2、3、4、5、6、7また
    は8記載の放圧構造を備えていることを特徴とする、 ガス開閉器。
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