JPH10280369A - クラゲ流入防止装置 - Google Patents
クラゲ流入防止装置Info
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- JPH10280369A JPH10280369A JP9096711A JP9671197A JPH10280369A JP H10280369 A JPH10280369 A JP H10280369A JP 9096711 A JP9096711 A JP 9096711A JP 9671197 A JP9671197 A JP 9671197A JP H10280369 A JPH10280369 A JP H10280369A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E10/00—Energy generation through renewable energy sources
- Y02E10/20—Hydro energy
Landscapes
- Catching Or Destruction (AREA)
- Cleaning Or Clearing Of The Surface Of Open Water (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】海水の取水口にクラゲ流入防止用の網を張設し
たクラゲ流入防止装置において、同網にクラゲが付着す
るのを防止する。 【解決手段】クラゲ流入防止用の網4の取水口20側に、
ラッパ状に拡大しながら上昇する気泡噴流10Aを発生可
能な散気ノズル9(複数)を設け、気泡噴流10Aの海洋
側に向かう流れによりクラゲ11を海洋側に押し流して、
網4上の符号C1で示す個所のクラゲ11の付着を防止で
きるようにした。
たクラゲ流入防止装置において、同網にクラゲが付着す
るのを防止する。 【解決手段】クラゲ流入防止用の網4の取水口20側に、
ラッパ状に拡大しながら上昇する気泡噴流10Aを発生可
能な散気ノズル9(複数)を設け、気泡噴流10Aの海洋
側に向かう流れによりクラゲ11を海洋側に押し流して、
網4上の符号C1で示す個所のクラゲ11の付着を防止で
きるようにした。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、火力発電所等のよ
うに、多量の海水を冷却水として利用している施設の海
水の取水口にクラゲが流入するのを未然に防止するため
に設置されるクラゲ流入防止装置に関する。
うに、多量の海水を冷却水として利用している施設の海
水の取水口にクラゲが流入するのを未然に防止するため
に設置されるクラゲ流入防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】海水の取水口に設置されるクラゲ流入防
止装置として、従来図5〜10に示すようなものが提案
されている。すなわち、図5〜10に示すように、岸壁
103にトンネル状の冷却水としての海水の取水口104が設
けられており、さらにこの冷却水取水口104の前方の海
面101上に、取水口104を囲むように桟橋111が支柱112に
支持されて突設され、この桟橋111の外側の海底102上
に、それぞれ適当な間隔をおいて固定アンカー106が設
置されていて、桟橋111と固定アンカー106との間に索10
7が張設されている。そしてこの索107に沿って海洋側に
向かって下向きに約45度に傾斜してクラゲ流入防止用
の網108が海上から海底102の近くまで張設されている。
この網108の下縁108aと海底102との間に取水口104に流
入する水の通過できる網下開口部109が設けられてい
る。通常この網下開口部109の高さは1〜2mが適当で
ある。また網108の目の大きさは、90mm目前後が好適
である。
止装置として、従来図5〜10に示すようなものが提案
されている。すなわち、図5〜10に示すように、岸壁
103にトンネル状の冷却水としての海水の取水口104が設
けられており、さらにこの冷却水取水口104の前方の海
面101上に、取水口104を囲むように桟橋111が支柱112に
支持されて突設され、この桟橋111の外側の海底102上
に、それぞれ適当な間隔をおいて固定アンカー106が設
置されていて、桟橋111と固定アンカー106との間に索10
7が張設されている。そしてこの索107に沿って海洋側に
向かって下向きに約45度に傾斜してクラゲ流入防止用
の網108が海上から海底102の近くまで張設されている。
この網108の下縁108aと海底102との間に取水口104に流
入する水の通過できる網下開口部109が設けられてい
る。通常この網下開口部109の高さは1〜2mが適当で
ある。また網108の目の大きさは、90mm目前後が好適
である。
【0003】さらに、岸壁103上から桟橋111上にかけて
送気本管114が配設され、この送気本管114から分岐した
多数(本例では8本)の送気管115が網108の取水口側に
おいて網108に沿わせて下方へ向け配設されており、こ
れら各送気管115より側方へ向けてそれぞれ複数本(本
例では3本)の散気管116が分岐して設けられている。
送気本管114が配設され、この送気本管114から分岐した
多数(本例では8本)の送気管115が網108の取水口側に
おいて網108に沿わせて下方へ向け配設されており、こ
れら各送気管115より側方へ向けてそれぞれ複数本(本
例では3本)の散気管116が分岐して設けられている。
【0004】図8に示すように、送気管115の途中から
分岐した散気管116はT型接手117で送気管115に接続さ
れており、また図9に示すように、送気管115の端末か
ら分岐した散気管116はエルボ型接手118で送気管115に
接続されている。そして図8,9に示すように、散気管
116には多数の通気用の孔116aが分布して設けられてい
る。
分岐した散気管116はT型接手117で送気管115に接続さ
れており、また図9に示すように、送気管115の端末か
ら分岐した散気管116はエルボ型接手118で送気管115に
接続されている。そして図8,9に示すように、散気管
116には多数の通気用の孔116aが分布して設けられてい
る。
【0005】またこれらの散気管116は、布製の多孔質
被膜119(または、ゴムあるいは合成樹脂を素材とする
多孔質被膜)によって全体を被覆され、散気管116の孔1
16aより出た気泡をこの多孔質被膜119によってさらに
細分化するようになっている。図7,8中の符号120は
多孔質被膜119を網108に固縛する紐を、また符号121は
中空筒状の多孔質被膜119の端部を結束する紐をそれぞ
れ示している。
被膜119(または、ゴムあるいは合成樹脂を素材とする
多孔質被膜)によって全体を被覆され、散気管116の孔1
16aより出た気泡をこの多孔質被膜119によってさらに
細分化するようになっている。図7,8中の符号120は
多孔質被膜119を網108に固縛する紐を、また符号121は
中空筒状の多孔質被膜119の端部を結束する紐をそれぞ
れ示している。
【0006】そして送気本管114は、圧縮空気供給弁
(図示せず)に接続されていて、必要に応じて圧縮空気
を供給できるようになっている。例えば、この送気体管
系中に電磁開閉弁(図示せず)を設けるとともに、桟橋
前方海面および海中監視用のテレビカメラを設けてお
き、このモニターテレビを見ながら前記電磁開閉弁の開
閉を遠隔制御して、送気本管114に圧縮空気を送気でき
るようにしてもよい。
(図示せず)に接続されていて、必要に応じて圧縮空気
を供給できるようになっている。例えば、この送気体管
系中に電磁開閉弁(図示せず)を設けるとともに、桟橋
前方海面および海中監視用のテレビカメラを設けてお
き、このモニターテレビを見ながら前記電磁開閉弁の開
閉を遠隔制御して、送気本管114に圧縮空気を送気でき
るようにしてもよい。
【0007】上述の構成のこの従来装置では、クラゲの
大量襲来時に送気本管114,送気管115および散気管116
に圧縮空気を送り込んで、多数の孔116aから空気を海
中に吹き込み、図10に示すように多数の気泡122を発
生させることができる。そして多数の気泡122は水中を
上昇する時にクラゲ123の傘内に流入してクラゲ123の浮
力を増大させるように作用する。気泡112のこの作用は
クラゲ123を上昇させるとともに、網108に密着している
クラゲをも網108からはがして上昇させ、自然潮流によ
ってクラゲ123を取水口104から遠ざかるように流出させ
ることができる。
大量襲来時に送気本管114,送気管115および散気管116
に圧縮空気を送り込んで、多数の孔116aから空気を海
中に吹き込み、図10に示すように多数の気泡122を発
生させることができる。そして多数の気泡122は水中を
上昇する時にクラゲ123の傘内に流入してクラゲ123の浮
力を増大させるように作用する。気泡112のこの作用は
クラゲ123を上昇させるとともに、網108に密着している
クラゲをも網108からはがして上昇させ、自然潮流によ
ってクラゲ123を取水口104から遠ざかるように流出させ
ることができる。
【0008】このほか、図11に示すクラゲ流入防止装
置も従来提案されている。すなわち図11に示すよう
に、クラゲ流入防止用の網108がその上端を上部工152に
固定されるとともに、下端を海底102に埋設されたシン
カー155に固定されて張設されている。なお上部工152は
海底102に打設された杭153により支持されている。
置も従来提案されている。すなわち図11に示すよう
に、クラゲ流入防止用の網108がその上端を上部工152に
固定されるとともに、下端を海底102に埋設されたシン
カー155に固定されて張設されている。なお上部工152は
海底102に打設された杭153により支持されている。
【0009】送気本管114には図示省略の空気圧縮機か
ら圧縮空気が供給されるようになっており、さらにこの
送気本管114にゴムホース157が接続され、このホース15
7の先端には、海底上で網108の下端よりも海側に配設さ
れた散気管158が接続されている。散気管158は取水口10
4に沿って敷設されており、さらにこの散気管158には5
0〜100cm程度のピッチで散気ノズル159が装備さ
れている。
ら圧縮空気が供給されるようになっており、さらにこの
送気本管114にゴムホース157が接続され、このホース15
7の先端には、海底上で網108の下端よりも海側に配設さ
れた散気管158が接続されている。散気管158は取水口10
4に沿って敷設されており、さらにこの散気管158には5
0〜100cm程度のピッチで散気ノズル159が装備さ
れている。
【0010】圧縮空気は送気本管114→ゴムホース157→
散気管158を介して散気ノズル159へ供給される。そして
散気ノズル159から噴出した空気は気泡122となって上昇
していく。この上昇流にクラゲ123が乗って海面上へと
導かれる。
散気管158を介して散気ノズル159へ供給される。そして
散気ノズル159から噴出した空気は気泡122となって上昇
していく。この上昇流にクラゲ123が乗って海面上へと
導かれる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】図11に示した従来の
クラゲ流入防止装置では、海底で放出された気泡は、上
昇するにつれて図11に符号160で示すように気泡群が
ラッパ状に発達してゆき、海面上で放射状に拡がる。こ
の気泡噴流にクラゲを乗せてクラゲ流入防止用の網へク
ラゲが付着するのを防いでいるが、この従来装置では次
のような問題が生じる。
クラゲ流入防止装置では、海底で放出された気泡は、上
昇するにつれて図11に符号160で示すように気泡群が
ラッパ状に発達してゆき、海面上で放射状に拡がる。こ
の気泡噴流にクラゲを乗せてクラゲ流入防止用の網へク
ラゲが付着するのを防いでいるが、この従来装置では次
のような問題が生じる。
【0012】すなわち、海面に上昇したクラゲの半数
は、図12に示すように上記ラッパ状をなす網側の気泡
群流161により海面付近の網(面)から付着し始め、最
終的には図13に示すように網の全面に付着することに
なる。そして、網がクラゲの付着により全面閉塞する
と、気泡噴流未発達部分である網下開口部109付近の取
水流速が大きくなり、クラゲが大量に取水口へ流入する
のを防ぐことができない。
は、図12に示すように上記ラッパ状をなす網側の気泡
群流161により海面付近の網(面)から付着し始め、最
終的には図13に示すように網の全面に付着することに
なる。そして、網がクラゲの付着により全面閉塞する
と、気泡噴流未発達部分である網下開口部109付近の取
水流速が大きくなり、クラゲが大量に取水口へ流入する
のを防ぐことができない。
【0013】また、図5〜10に示した別の従来装置で
は、散気管116が網108の網面に沿って3本設置されてい
るが、気泡噴流は上述のとおり、網側への気泡群流(図
11〜13に符号161で示す)を生じるため、網面への
クラゲの付着を防止する効果は小さい。したがって、上
記と同じ理由により取水口へのクラゲ流入を防止できな
い。本発明は、従来のクラゲ流入防止装置における上述
のような課題を解決しようとするものである。
は、散気管116が網108の網面に沿って3本設置されてい
るが、気泡噴流は上述のとおり、網側への気泡群流(図
11〜13に符号161で示す)を生じるため、網面への
クラゲの付着を防止する効果は小さい。したがって、上
記と同じ理由により取水口へのクラゲ流入を防止できな
い。本発明は、従来のクラゲ流入防止装置における上述
のような課題を解決しようとするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、海水の取水口
に設置されるクラゲ流入防止装置において、上記取水口
を囲むように海上から海底の近くまで海洋側に向かって
下向き傾斜に張設したクラゲ流入防止用の網と、クラゲ
を浮上させるための気泡噴流発生手段とをそなえ、同気
泡噴流発生手段を、満潮時の上記網と海面との交叉位置
の直下の上記海底の付近に上記網に沿って設置して課題
解決の手段としている。
に設置されるクラゲ流入防止装置において、上記取水口
を囲むように海上から海底の近くまで海洋側に向かって
下向き傾斜に張設したクラゲ流入防止用の網と、クラゲ
を浮上させるための気泡噴流発生手段とをそなえ、同気
泡噴流発生手段を、満潮時の上記網と海面との交叉位置
の直下の上記海底の付近に上記網に沿って設置して課題
解決の手段としている。
【0015】また、上記網の取水口側でかつ上記気泡噴
流発生手段よりも海洋側の上記海底の付近に、同気泡噴
流発生手段と平行に第2の気泡噴流発生手段を設け、同
第2の気泡噴流発生手段の取付け位置を、上記気泡噴流
発生手段による気泡噴流の海洋側境界線と上記網との交
叉位置またはその付近に、上記第2の気泡噴流発生手段
による気泡噴流の取水口側境界線がくるように設定して
課題解決の手段としている。
流発生手段よりも海洋側の上記海底の付近に、同気泡噴
流発生手段と平行に第2の気泡噴流発生手段を設け、同
第2の気泡噴流発生手段の取付け位置を、上記気泡噴流
発生手段による気泡噴流の海洋側境界線と上記網との交
叉位置またはその付近に、上記第2の気泡噴流発生手段
による気泡噴流の取水口側境界線がくるように設定して
課題解決の手段としている。
【0016】本発明のクラゲ流入防止装置では、海洋側
へ流れる気泡噴流が網面に付着したクラゲを海面へ押し
上げて海洋側に押し流すように作用するため、気泡噴流
内の網面の通水性が確保される。これにより、クラゲの
大量来襲時にも通水性が確保されるので電力の安定供給
に寄与できる。
へ流れる気泡噴流が網面に付着したクラゲを海面へ押し
上げて海洋側に押し流すように作用するため、気泡噴流
内の網面の通水性が確保される。これにより、クラゲの
大量来襲時にも通水性が確保されるので電力の安定供給
に寄与できる。
【0017】また、気泡噴流発生手段をクラゲ流入防止
用網に平行に2列配置することで、網面の通水面積を更
に広く確保することができる。
用網に平行に2列配置することで、網面の通水面積を更
に広く確保することができる。
【0018】さらに、海面に浮上した気泡噴流の半分が
取水口側へ流れるため、網との間にクラゲ溜りが形成さ
れるが、第2の気泡噴流発生手段を設けることにより上
記クラゲ溜りの形成を回避できる。
取水口側へ流れるため、網との間にクラゲ溜りが形成さ
れるが、第2の気泡噴流発生手段を設けることにより上
記クラゲ溜りの形成を回避できる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面により本発明の一実施
形態としてのクラゲ流入防止装置について説明すると、
図1はその満潮時の側面図、図2は同干潮時の側面図、
図3(a)はその変形例の満潮時の側面図、図3(b)は同
作用説明用側面図、図4は同干潮時の側面図である。
形態としてのクラゲ流入防止装置について説明すると、
図1はその満潮時の側面図、図2は同干潮時の側面図、
図3(a)はその変形例の満潮時の側面図、図3(b)は同
作用説明用側面図、図4は同干潮時の側面図である。
【0020】この実施形態のクラゲ流入防止装置も、図
1に示すとおり海水の取水口20の海洋側に設置されるも
ので、クラゲ流入防止用の網4が、取水口20を囲むよう
に、上端部を上部工2に取り付けられるとともに下端部
を海底22に埋設されたシンカー5に取り付けられて、海
面1上から海底22の近くまで海洋側に向かって下向き傾
斜に張設されている。符号3は上部工を支持する杭を示
している。
1に示すとおり海水の取水口20の海洋側に設置されるも
ので、クラゲ流入防止用の網4が、取水口20を囲むよう
に、上端部を上部工2に取り付けられるとともに下端部
を海底22に埋設されたシンカー5に取り付けられて、海
面1上から海底22の近くまで海洋側に向かって下向き傾
斜に張設されている。符号3は上部工を支持する杭を示
している。
【0021】網4の下端部の取水口20寄りの海底22近く
に、取水口20に沿って散気管8が敷設されており、散気
管8と海面上の送気本管6との間がゴムホース7で接続
されている。送気本管6には圧縮空気源6Aが電磁開閉
弁6Bを介して接続されている。
に、取水口20に沿って散気管8が敷設されており、散気
管8と海面上の送気本管6との間がゴムホース7で接続
されている。送気本管6には圧縮空気源6Aが電磁開閉
弁6Bを介して接続されている。
【0022】散気管8に0.5〜1m程度の間隔で多数
の散気ノズル9が装備されていて、電磁開閉弁6Bを経
て圧縮空気源6Aから送気される空気を散気ノズル9か
ら気泡10として放出できるようになっていて、散気管8
と複数の散気ノズルとで気泡噴流発生手段が構成されて
いる。
の散気ノズル9が装備されていて、電磁開閉弁6Bを経
て圧縮空気源6Aから送気される空気を散気ノズル9か
ら気泡10として放出できるようになっていて、散気管8
と複数の散気ノズルとで気泡噴流発生手段が構成されて
いる。
【0023】なお送気本管6への圧縮空気の送気は、必
要時にのみ電磁開閉弁6Bを開放操作することで行なわ
れる。網4の下縁と海底22との間に取水口20に流入する
水の通過できる網下開口部23が形成されている。
要時にのみ電磁開閉弁6Bを開放操作することで行なわ
れる。網4の下縁と海底22との間に取水口20に流入する
水の通過できる網下開口部23が形成されている。
【0024】ここで、散気ノズル9は、図1に示すよう
に、満潮時において網4が海中に没する位置(図中の点
A)の真下の海底22上に設置されている。各散気ノズル
9から噴出した気泡群は、点Aと散気ノズル9とを結ぶ
中心線Dを中心にしてラッパ状に拡大しながら気泡噴流
10Aとなって海面へ浮上する。曲線Bは気泡噴流10Aの
海洋側境界線を示している。
に、満潮時において網4が海中に没する位置(図中の点
A)の真下の海底22上に設置されている。各散気ノズル
9から噴出した気泡群は、点Aと散気ノズル9とを結ぶ
中心線Dを中心にしてラッパ状に拡大しながら気泡噴流
10Aとなって海面へ浮上する。曲線Bは気泡噴流10Aの
海洋側境界線を示している。
【0025】そして、気泡噴流10Aのうち中心線Dより
も海洋側に流れるもの(符号10A′で示す)は、網4を
裏側から通過して上昇していく。この際、網4に付着し
たクラゲ11も含め付近のクラゲ11は、気泡噴流10Aで押
し流される。矢印14は、海洋側に向かう水流を示してい
る。このようにして、網4の太線C1で示した個所の通
水性を確保することができる。
も海洋側に流れるもの(符号10A′で示す)は、網4を
裏側から通過して上昇していく。この際、網4に付着し
たクラゲ11も含め付近のクラゲ11は、気泡噴流10Aで押
し流される。矢印14は、海洋側に向かう水流を示してい
る。このようにして、網4の太線C1で示した個所の通
水性を確保することができる。
【0026】図1は満潮時を示しており、このとき海洋
側の気泡噴流10A′は符号C1で示すとおり長い幅寸法
で網4に関与できる。したがって、C1を網4上の気泡
噴流10Aの関与幅ということができる。
側の気泡噴流10A′は符号C1で示すとおり長い幅寸法
で網4に関与できる。したがって、C1を網4上の気泡
噴流10Aの関与幅ということができる。
【0027】しかし、干潮時には、図2に示すとおり海
洋側の気泡噴流10A′の関与幅は、符号C2で示すよう
に短い幅寸法となる。したがって、この実施形態のもの
は、気泡噴流によるクラゲ付着防止効果は満潮時に大き
いが、干潮になるにしたがって効果は次第に低くなる。
図中の符号1は満潮時の海面を、符号1aは干潮時の海
面をそれぞれ示している。
洋側の気泡噴流10A′の関与幅は、符号C2で示すよう
に短い幅寸法となる。したがって、この実施形態のもの
は、気泡噴流によるクラゲ付着防止効果は満潮時に大き
いが、干潮になるにしたがって効果は次第に低くなる。
図中の符号1は満潮時の海面を、符号1aは干潮時の海
面をそれぞれ示している。
【0028】次に、図3に示す変形例では、網4の通水
性をさらに大きく確保するために、散気管および複数の
散気ノズルよりなる気泡噴流発生手段が2列設けられて
いる。すなわち、図1,2に示した装置における散気管
8の海洋側で網4の取水口20側に、散気管8と平行に第
2散気管8aが海底22に敷設されている。
性をさらに大きく確保するために、散気管および複数の
散気ノズルよりなる気泡噴流発生手段が2列設けられて
いる。すなわち、図1,2に示した装置における散気管
8の海洋側で網4の取水口20側に、散気管8と平行に第
2散気管8aが海底22に敷設されている。
【0029】この第2散気管8aにも、散気管8と同様
に0.5〜1m程度の間隔で多数の第2散気ノズル9a
が装備されるとともに、接続ホース7aを介してゴムホ
ース7に接続されて第2の気泡噴流発生手段を構成して
いる。満潮時において、散気ノズル9による気泡噴流10
Aの海洋側境界線Bと網4との交叉位置またはその付近
に、散気ノズル9aによる第2の気泡噴流10Bの取水口
側境界線Eがくるように、散気ノズル9aの設置位置が
決定されている。
に0.5〜1m程度の間隔で多数の第2散気ノズル9a
が装備されるとともに、接続ホース7aを介してゴムホ
ース7に接続されて第2の気泡噴流発生手段を構成して
いる。満潮時において、散気ノズル9による気泡噴流10
Aの海洋側境界線Bと網4との交叉位置またはその付近
に、散気ノズル9aによる第2の気泡噴流10Bの取水口
側境界線Eがくるように、散気ノズル9aの設置位置が
決定されている。
【0030】したがって、この変形例の場合、散気ノズ
ル(群)9と第2散気ノズル(群)9aとによる2つの
気泡噴流10Aと10Bとが発生し、網4上における両気泡
噴流10A,10Bの関与幅C3は、図1(および図2)に
示した装置の場合よりも広くなる。
ル(群)9と第2散気ノズル(群)9aとによる2つの
気泡噴流10Aと10Bとが発生し、網4上における両気泡
噴流10A,10Bの関与幅C3は、図1(および図2)に
示した装置の場合よりも広くなる。
【0031】ところで、図3(b)に示すように、第2散
気ノズル(群)9aによる第2の気泡噴流10Bの海洋側
に向かう流れでカバーできない部分、すなわちクラゲ溜
りHが発生する危惧がある。しかし気泡10は上昇する浮
力を有していて、クラゲ溜りHでは気泡噴流は矢印Jで
示す方向となり、やがて散気ノズル(群)9による気泡
噴流10Aの海洋側に向かう流れ14Aに取り込まれて、海
洋側へと押し流されるため、クラゲ溜りHが発生するお
それはない。なお網4の内側にも、符号Kで示す同様の
部分(気泡噴流10Bの海洋側に向かう流れでカバーでき
ない部分)が発生するが、網の内側であるため問題はな
い。
気ノズル(群)9aによる第2の気泡噴流10Bの海洋側
に向かう流れでカバーできない部分、すなわちクラゲ溜
りHが発生する危惧がある。しかし気泡10は上昇する浮
力を有していて、クラゲ溜りHでは気泡噴流は矢印Jで
示す方向となり、やがて散気ノズル(群)9による気泡
噴流10Aの海洋側に向かう流れ14Aに取り込まれて、海
洋側へと押し流されるため、クラゲ溜りHが発生するお
それはない。なお網4の内側にも、符号Kで示す同様の
部分(気泡噴流10Bの海洋側に向かう流れでカバーでき
ない部分)が発生するが、網の内側であるため問題はな
い。
【0032】図4はこの変形例の干潮時の状態を示して
いる。この変形例の装置の場合も、干潮時の気泡噴流の
関与幅(符号C4で示す)は満潮時よりも狭くなるが、
気泡噴流の関与幅C4を図1における関与幅C1よりも大
きく設定することも可能である。なおこの変形例では気
泡噴流発生装置を2列設けているが、同様の取付け要領
で3〜4列設けることも可能であり、その場合、上述の
効果が一層顕著となることはいうまでもない。
いる。この変形例の装置の場合も、干潮時の気泡噴流の
関与幅(符号C4で示す)は満潮時よりも狭くなるが、
気泡噴流の関与幅C4を図1における関与幅C1よりも大
きく設定することも可能である。なおこの変形例では気
泡噴流発生装置を2列設けているが、同様の取付け要領
で3〜4列設けることも可能であり、その場合、上述の
効果が一層顕著となることはいうまでもない。
【0033】なお、気泡噴流10A,10Bの発生は、上部
工の前方海面および海中監視用に設けたテレビカメラの
モニターテレビを見ながら、電磁開閉弁6Bを遠隔制御
して送気本管6に対する圧縮空気の供給を調節(ON−
OFF)することにより、必要時にのみ行なえばよく、
ランニングコストの面で有利である。
工の前方海面および海中監視用に設けたテレビカメラの
モニターテレビを見ながら、電磁開閉弁6Bを遠隔制御
して送気本管6に対する圧縮空気の供給を調節(ON−
OFF)することにより、必要時にのみ行なえばよく、
ランニングコストの面で有利である。
【0034】また、散気ノズル9および第2散気ノズル
9aに供給される空気の圧力は、[水深に伴う水圧 +
散気の摩擦]程度でよく、また海面はラッパ状に水圧が
高まっており、海面付近での高圧水本管6の噴射圧力は
この水圧を考慮して決定される。
9aに供給される空気の圧力は、[水深に伴う水圧 +
散気の摩擦]程度でよく、また海面はラッパ状に水圧が
高まっており、海面付近での高圧水本管6の噴射圧力は
この水圧を考慮して決定される。
【0035】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のクラゲ流
入防止装置によれば、次のような効果が得られる。 (1) 海洋側へ流れる気泡噴流が網面に付着したクラゲを
海面へ押し上げて海洋側に押し流すように作用するた
め、気泡噴流内の網面の通水性が確保される。これによ
り、クラゲの大量来襲時にも通水性が確保されるので電
力の安定供給に寄与できる。 (2) 気泡噴流発生手段をクラゲ流入防止用網に平行に2
列配置することで、網面の通水面積を更に広く確保する
ことができる。 (3) 第2の気泡噴流発生手段を設けたため、海面に浮上
した気泡噴流の半分が取水口側へ流れることにより気泡
噴流の海洋側に向かう流れでカバーできない部分が形成
されるおそれをなくすことができる。
入防止装置によれば、次のような効果が得られる。 (1) 海洋側へ流れる気泡噴流が網面に付着したクラゲを
海面へ押し上げて海洋側に押し流すように作用するた
め、気泡噴流内の網面の通水性が確保される。これによ
り、クラゲの大量来襲時にも通水性が確保されるので電
力の安定供給に寄与できる。 (2) 気泡噴流発生手段をクラゲ流入防止用網に平行に2
列配置することで、網面の通水面積を更に広く確保する
ことができる。 (3) 第2の気泡噴流発生手段を設けたため、海面に浮上
した気泡噴流の半分が取水口側へ流れることにより気泡
噴流の海洋側に向かう流れでカバーできない部分が形成
されるおそれをなくすことができる。
【図1】本発明の一実施形態としてのクラゲ流入防止装
置の満潮時の側面図。
置の満潮時の側面図。
【図2】同干潮時の平面図。
【図3】(a) 同変形例の満潮時の側面図。 (b) 作用説明用側面図。
【図4】同干潮時の側面図。
【図5】従来のクラゲ流入防止装置の平面図。
【図6】同平面図。
【図7】同側面図。
【図8】同送気管の途中から分岐した散気管の接続部の
部分図。
部分図。
【図9】同送気管の接続部の部分図。
【図10】同作用の説明図。
【図11】従来の他のクラゲ流入防止装置の側面図。
【図12】同問題点の側面図。
【図13】同問題点の側面図。
1 満潮時の海面 1a 干潮時の海面 2 上部工 3 上部工を支持する杭 4 クラゲ流入防止用の網 5 シンカー 6 送気本管 6A 圧縮空気源 6B 電磁開閉弁 7,7a ゴムホース 8 散気管 8a 第2散気管 9 気泡噴流発生手段を構成する散気ノズル 9a 第2の気泡噴流発生手段を構成する第2散気ノズ
ル 10 気泡 10A 気泡噴流 10B 第2の気泡噴流 11 クラゲ 14, 14A 海洋側に向かう水流 20 取水口 22 海底 23 網下開口部 A 満潮時の網と海面との交叉位置 B 気泡噴流10Aの海洋側境界線 C1, C2, C3, C4 網4上の気泡噴流の関与幅 D 気泡噴流10Aの中心線 E 第2の気泡噴流10Bの取水口側境界線 F 第2の気泡噴流10Bの中心線 G 第2の気泡噴流10Bの海洋側境界線 H クラゲ溜り
ル 10 気泡 10A 気泡噴流 10B 第2の気泡噴流 11 クラゲ 14, 14A 海洋側に向かう水流 20 取水口 22 海底 23 網下開口部 A 満潮時の網と海面との交叉位置 B 気泡噴流10Aの海洋側境界線 C1, C2, C3, C4 網4上の気泡噴流の関与幅 D 気泡噴流10Aの中心線 E 第2の気泡噴流10Bの取水口側境界線 F 第2の気泡噴流10Bの中心線 G 第2の気泡噴流10Bの海洋側境界線 H クラゲ溜り
Claims (2)
- 【請求項1】 海水の取水口に設置されるクラゲ流入防
止装置において、 上記取水口を囲むように海上から海底の近くまで海洋側
に向かって下向き傾斜に張設されたクラゲ流入防止用の
網と、 クラゲを浮上させるための気泡噴流発生手段とをそな
え、 同気泡噴流発生手段が、満潮時の上記網と海面との交叉
位置の直下の上記海底の付近に上記網に沿って設置され
ていることを特徴とする、クラゲ流入防止装置。 - 【請求項2】 上記網の取水口側でかつ上記気泡噴流発
生手段よりも海洋側の上記海底の付近に、同気泡噴流発
生手段と平行に第2の気泡噴流発生手段が設けられ、同
第2の気泡噴流発生手段の取付け位置が、上記気泡噴流
発生手段による気泡噴流の海洋側境界線と上記網との交
叉位置またはその付近に、上記第2の気泡噴流発生手段
による気泡噴流の取水口側境界線がくるように、設定さ
れていることを特徴とする、請求項1に記載のクラゲ流
入防止装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9096711A JPH10280369A (ja) | 1997-03-31 | 1997-03-31 | クラゲ流入防止装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9096711A JPH10280369A (ja) | 1997-03-31 | 1997-03-31 | クラゲ流入防止装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10280369A true JPH10280369A (ja) | 1998-10-20 |
Family
ID=14172344
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9096711A Withdrawn JPH10280369A (ja) | 1997-03-31 | 1997-03-31 | クラゲ流入防止装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10280369A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000290966A (ja) * | 1999-04-01 | 2000-10-17 | Babcock Hitachi Kk | 取水口の閉塞防止装置 |
KR100975933B1 (ko) | 2009-11-20 | 2010-08-13 | (주)한국해양과학기술 | 발전소 취수구로의 해파리 유입방지장치 |
JP2013116640A (ja) * | 2011-12-01 | 2013-06-13 | Chugoku Electric Power Co Inc:The | 小流物接近防止方法および小流物接近防止装置 |
JP2016175645A (ja) * | 2016-05-25 | 2016-10-06 | 中国電力株式会社 | 小流物接近防止方法および小流物接近防止装置 |
JP2016188509A (ja) * | 2015-03-30 | 2016-11-04 | 住友重機械工業株式会社 | 取水システム |
-
1997
- 1997-03-31 JP JP9096711A patent/JPH10280369A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000290966A (ja) * | 1999-04-01 | 2000-10-17 | Babcock Hitachi Kk | 取水口の閉塞防止装置 |
KR100975933B1 (ko) | 2009-11-20 | 2010-08-13 | (주)한국해양과학기술 | 발전소 취수구로의 해파리 유입방지장치 |
JP2013116640A (ja) * | 2011-12-01 | 2013-06-13 | Chugoku Electric Power Co Inc:The | 小流物接近防止方法および小流物接近防止装置 |
JP2016188509A (ja) * | 2015-03-30 | 2016-11-04 | 住友重機械工業株式会社 | 取水システム |
JP2016175645A (ja) * | 2016-05-25 | 2016-10-06 | 中国電力株式会社 | 小流物接近防止方法および小流物接近防止装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20040601 |