JPH10279332A - 環境調和型水硬性組成物の製造方法 - Google Patents

環境調和型水硬性組成物の製造方法

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JPH10279332A
JPH10279332A JP9096644A JP9664497A JPH10279332A JP H10279332 A JPH10279332 A JP H10279332A JP 9096644 A JP9096644 A JP 9096644A JP 9664497 A JP9664497 A JP 9664497A JP H10279332 A JPH10279332 A JP H10279332A
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calcium
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JP9096644A
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Tomonobu Ueyasu
知伸 上保
Yoshiaki Tsuchida
良明 土田
Taku Nakano
卓 中野
Shunichiro Uchida
俊一郎 宇智田
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Chichibu Onoda Cement Corp
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    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B7/00Hydraulic cements
    • C04B7/24Cements from oil shales, residues or waste other than slag
    • C04B7/243Mixtures thereof with activators or composition-correcting additives, e.g. mixtures of fly ash and alkali activators
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は都市ゴミ焼却灰をはじめとした都市
型総合廃棄物を原料として使用しても所定量のカルシウ
ムクロロアルミネートが生成され、品質が安定した水硬
性組成物を製造することを課題とする。 【解決手段】 都市ゴミ焼却灰をはじめとした都市型総
合廃棄物を用い、成分調整に石灰粉、粘土などの天然資
源あるいは、その他生活/産業廃棄物等を混合して原料
を調合し、焼成して得られるクリンカー中にカルシウム
クロロアルミネート(11CaO・7Al23・CaC
2)が15〜30%含まれる水硬性組成物の製造にお
いて、硫酸化合物をSO3として約1〜4%添加し、原
料を調合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は生活廃棄物で、主と
して投棄処分される都市ゴミを再資源化することを特徴
しまた重金属等を溶出して環境に悪影響を及ぼさない環
境調和型水硬性組成物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】人間社会が高度に進展するにともない、
環境保全は大きな社会問題であり、都市ゴミ焼却灰をは
じめとした一般廃棄物、その他の生活/産業廃棄物の著
しい増加によりその処理が大きな社会問題となってい
る。これらの生活/産業廃棄物の有効利用、再資源化は
各方面で進められているが、決定的な方法がなく多くは
投棄されている。
【0003】近年、都市ゴミ焼却灰などを最終的に処分
する場所の確保が困難になり、年々増加するこれらの都
市ゴミ焼却灰を投棄処分するのではなく、セメントと同
等に利用可能な上記の鉱物から構成される水硬性組成物
とするための原料として有効に利用しようとする試みが
なされてきている。
【0004】都市ゴミ焼却灰の化学成分は発生源により
多少変化するが、SiO2、Al23、Fe23、Ca
O、MgO、アルカリ(Na2O又はK2O)、塩素、重
金属等を含む。このような組成物は有効利用の手段とし
て、従来、セメントに増量材として混合使用したり、ブ
ロック用骨材または増量材として一部使用されてきた
が、多くはそのまま投棄されてきている。また,重金属
の含有量の多い場合は溶融処理して重金属の溶出が生じ
ないようにしてから処分される。しかし、焼却場などの
処分場において処分する際にはすべての処分場において
重金属を処理するための設備が完備されているわけでは
なく、重金属を含有した焼却灰がそのまま投棄され、投
棄地において二次公害の発生が懸念されている。
【0005】一方、セメント製造においては、Si
2、Al23、Fe23、CaO、MgOを含む天然
原料や産業副産物がセメント用原料として使用されてい
るが、都市ゴミのように塩素を含む原料は近代化したセ
メント製造プロセスの焼成段階、予熱交換器において調
合原料の付着・閉塞が生じ、安定的な操業が不可能であ
る。また、セメントの用途において塩素による鉄筋の腐
食が懸念され全く利用されていない状態である。また、
省エネルギー型セメントとしては,塩素を含む高塩基性
カルシウムクロロシリケート、カルシウムクロロオルソ
シリケート、カルシウムクロロアルミネート及びカルシ
ウムクロロアルミノフェライトからなるセメントおよび
その製造方法が公知であり、石灰成分、アルミナ成分、
シリカ成分、鉄成分、マグネシウム含有成分およびカル
シウムクロライドからなる原料混合物を1000〜12
00℃の範囲内で焼成、粉砕することによって製造され
ることが知られている(特公昭58ー57378)。
【0006】また、従来、投棄やセメントの増量材とし
て一部をそのまま混合して建設資材として使用されてい
た都市ゴミ焼却灰を貝殻や下水汚泥に生石灰を添加した
下水汚泥乾粉、その他、生活/産業廃棄物などと混合
し、適切な化学成分に調整し、焼成・粉砕して得る資源
リサイクル化を特徴とする環境調和型の水硬性組成物お
よびその製造方法が知られている。この製造方法は、化
学成分調整用として従来から使用されている粘土や珪
石、石灰石を一部使用する。これらを焼成処理すると、
都市ゴミ焼却灰に含まれる重金属の溶出量は大幅に低減
され、資源のリサイクル化が可能になるばかりでなく、
通常のセメントに類似した使用が可能となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、都市ゴ
ミ焼却灰には、10%程度含有する塩素以外にも、アル
カリ成分(Na2OおよびK2O)を数%含有しているも
のもあるために、このようなものを原料として使用し、
1100〜1400℃で焼成した場合には、アルカリ成
分が塩素を揮散せしめ、所定量の塩素含有鉱物が生成し
なくなる。すなわち、所定量のカルシウムクロロアルミ
ネートが生成せずに三酸化カルシウムアルミネート(3
CaO・Al23)が多く生成してしまう。この鉱物が
多く生成した水硬性組成物は、注水直後の瞬時に水和反
応し、事実上施工時の使用時間を確保することが困難で
ある。水硬性組成物の品質が常に一定なものを製造する
ことが困難な状況であった。したがって本発明は都市ゴ
ミ焼却灰をはじめとした都市型総合廃棄物を原料として
使用しても所定量のカルシウムクロロアルミネートが生
成され、品質が安定した水硬性組成物を製造することを
課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の環境調和型水硬性組成物の製造方法は都市
ゴミ焼却灰をはじめとした都市型総合廃棄物を用い、成
分調整に石灰粉、粘土などの天然資源あるいは、その他
生活/産業廃棄物等を混合して原料を調合し、焼成して
得られるクリンカー中にカルシウムクロロアルミネート
(11CaO・7Al23・CaCl2)が15〜30
%含まれる水硬性組成物の製造において、硫酸化合物を
SO3として約1〜4%添加し、原料を調合することを
特徴とする環境調和型水硬性組成物の製造方法を提供す
る(請求項1)。また、この発明において、成分調整原
料としてFe23を1〜10%含有することが好ましい
(請求項2)。さらに好ましくは、この発明において、
前記クリンカーをブレ−ン比表面積が2000cm2
g以上に粉砕し、粉砕時あるいは粉砕した後に石膏を適
当量添加することである(請求項3)。
【0009】以下この発明の詳細を説明するが、配合、
組成等は特に明示する場合を除いていずれも重量%を示
す。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の原料として用いる都市型
総合廃棄物は都市ゴミ焼却灰や貝殻、下水汚泥乾粉、そ
の他塩化ビニルなど生活/産業廃棄物を言う。これらの
都市型総合廃棄物には、塩素を含有するもの、アルカリ
分を含有するもの、あるいは、両者ともに含有するもの
など多様にあるが、これらを適当な割合で調合し焼成す
ることで塩素を含有する鉱物カルシウムクロロアルミネ
ート(11CaO・7Al23・CaCl2)を含有す
るセメントを製造することができる。塩素含有鉱物(カ
ルシウムクロロアルミネート)を生成させる場合、塩素
は組成物の焼結の鉱化剤としての役割と水硬性組成物の
一部として包含されるが、適切な水硬性組成物を得るた
めの調合原料中の塩素量は、2〜20%であり、都市ゴ
ミ焼却灰中の塩素量が共存するアルカリと反応する量を
差し引いてこの値より低い場合は塩素含有物質を原料の
一部として追加使用する。また、環境調和型水硬性組成
物の物性は塩素含有鉱物の量比などに対応した物性を示
す。追加添加される塩素含有物質としては、塩化カルシ
ウムや塩化アルミニウム、塩化ビニル焼却物等が使用で
きる。
【0011】環境調和型水硬性組成物は、都市ゴミ焼却
灰、貝殻、下水汚泥乾粉の他、石灰石などの石灰質原
料、粘土や珪石、アルミ灰、ボーキサイトなどのアルミ
ナおよび珪酸質原料、鉄原料及び塩素含有物質を適切に
調整し焼成する。これらの調合原料を必要以上の高温で
焼成したり、アルカリ(Na2OおよびK2O)が多い場
合、鉱化剤としての役割と水硬性組成物の一部に取り込
まれる塩素が揮散し、適切な組成物が生成せず、キルン
内に溶融物が付着・閉塞し、安定な製造操作ができなく
なる。一方、低温で焼成した場合も十分な反応が進行せ
ず、適切な組成物が得にくくなることから、焼成温度と
しては、1100〜1400℃が適当である。
【0012】当該組成物を得るには、請求項1記載にあ
るように無水もしくは二水石膏など硫酸化合物から構成
される物質を調合原料中にあらかじめSO3として1〜
4%以下となるように添加することが必要となる。この
硫酸化合物の添加量がSO3として1%以下では、上記
目的を達成することが困難であり、すなわち、適正量の
塩素含有鉱物が生成せずに三酸化カルシウムアルミネー
トが生成してしまい、品質が安定した水硬性組成物を得
ることは困難となる。また,添加量がSO3として4%
以上であると、ロータリーキルンなどの回転窯で焼成す
るさいに易焼成性が低下し、十分な焼結反応が進行しに
くくなると同時に、焼成温度を高めにすることから塩素
の揮散を助長することになり、所定量の塩素含有鉱物が
生成しづらくなる。これらのことから、調合原料中にあ
らかじめ添加する硫酸化合物はSO3として1〜4%と
することが望ましい。
【0013】また、原料の粉末度はセメントクリンカー
の易焼成性にかなりの影響を及ぼすが、88μm残分で
20%以下であれば、粉末度による易焼成性の相違は少
ない。また,当該調合原料中に含まれるFe23成分は
易焼成性を良好とならしめるように作用するこことが確
かめられ、上記調合原料中の最適Fe23含有量は1〜
10%であり、望ましくは2〜7%である。調合原料中
のFe23含有量を上記範囲に調整すれば、調合原料の
易焼成性が大幅に改善される。
【0014】都市ゴミ焼却灰中のアルカリ(Na2Oお
よびK2O)含有量は5〜7%の範囲にあるが、アルカ
リ成分はカルシウムクロロアルミネートの生成量に影響
を及ぼし、都市ゴミ焼却灰の調合割合を適当量調整し、
調合原料中のアルカリ成分の含有量が少なくとも5%以
下となるように調製することが望ましい。アルカリが多
い場合、上記組成物の生成が抑制され、水硬性組成物の
硬化性が低下するばかりでなく、セメントとして使用さ
れる場合も硬化体の寸法安定性に悪影響を示す。
【0015】このようにして得られた焼結物の環境調和
型水硬性組成物のうちにはエーライト(3CaO・Si
2)およびビーライト(2CaO・SiO2)などのカ
ルシウムシリケートが含まれ、これは初期および長期強
度に寄与し、カルシウムクロロアルミネートは数時間以
降の強度発現に対応する。従って、従来セメントに混合
使用したり、ブロック用骨材または増量材として使用し
たり、そのまま投棄または、溶融して都市ゴミ焼却灰中
の重金属の溶出を抑制して処理してきた都市ゴミ焼却灰
を、環境調和型水硬性組成物として従来のセメントと類
似した使用が可能となり、資源のリサイクルとして有効
に活用することができる。また、調合原料の化学成分に
よってはカルシウムクロロオルソシリケートおよびカル
シウムクロロアルミノフェライトが存在することがある
が、強度発現や凝結にはあまり寄与せず、本発明の必須
成分ではなく、本質的な役割をなすものではない。
【0016】ここで、各鉱物の生成量は組成物の生成過
程及び平衡関係から便宜的に次式により算出されるが、
都市ゴミ焼却灰を使用して焼結物を焼成するに当たり、
調合原料にFe23は1〜10%に調製することが望ま
しく、アルカリ量を5%以下とすることによりロータリ
ーキルンなどの加熱機による焼成を安定的に、良好な品
質を確保することが可能となる。次式においてAはC3
S、BはCaO、CはSiO2、DはAl23、EはF
23、FはC2S、GはC117・CaCl2、HはC4
AFを表す。単位はすべて重量%である。
【0017】
【数1】
【0018】
【数2】
【0019】
【数3】
【0020】
【数4】
【0021】また、当該水硬性組成物のうちカルシウム
クロロアルミネートを所定量生成させることが重要とな
るが、その生成量は使用原料のうち都市ゴミ焼却灰中の
Al23含有量に大きく依存する。上記に示したとお
り、カルシウムクロロアルミネートは15〜30%が好
ましく、このカルシウムクロロアルミネートが15%以
下であると、都市ゴミ焼却灰の使用割合が極端に減少
し、生活/産業廃棄物の有効利用の観点から好ましくな
い。また、30%以上であると硬化体の寸法安定性に悪
影響を及ぼす恐れがあるために、これを超えることは好
ましくない。よって、当該組成物中のカルシウムクロロ
アルミネートは15〜30%の範囲が望ましい。
【0022】都市ゴミ焼却灰には、10%程度含有する
塩素以外にも、アルカリ成分(Na2OおよびK2O)を
5%以上含有しているものもあるために、このようなも
のを原料として使用し、1100〜1400℃で焼成し
た場合には、アルカリ類が塩素を揮散せしめ必要な塩素
が不足してしまい、所定量の水硬性組成物が生成しなく
なる。すなわち、所定量のカルシウムクロロアルミネー
トが生成せずに三酸化カルシウムアルミネートが多く生
成する。この鉱物が多く生成した水硬性組成物は、注水
直後直ちに水和反応し、事実上施工時の使用時間を確保
することが困難であり使用できない。このような場合
は、水硬性組成物を得るさい、無水もしくは二水石膏な
ど硫酸化合物から構成される物質を調合原料中にあらか
じめSO3として1〜4%以下となるように添加する
と、1100〜1400℃の焼成によって、調合原料中
のアルカリ分は一部は硫酸根と化合し焼結物に残存する
ようになる。その結果、塩素はアルカリによってクリン
カー鉱物の生成に必要な量以上揮散せずに、塩素含有鉱
物であるカルシウムクロロアルミネートの生成に寄与す
ることが明らかとなった。
【0023】したがって、上記の方法によって多量に発
生する都市ゴミ焼却灰の化学組成がいかなる場合におい
て、特に含有するアルカリ成分が多い灰においても、セ
メントの製造分野において有効に利用することが可能と
なり、さらに燃料の消費量を低減させ、クリンカーを粉
砕するためのエネルギーを低減させるなど省エネルギー
の観点から大きく省エネルギーに寄与するものである。
【0024】焼成した焼結物は、通常の粉砕ミルにより
粉砕して使用する。この場合の粉末度は、当該水硬性組
成物自身の強度発現と密接に関係し、ブレーン比表面積
で2000cm2/g以上、望ましくは3500〜50
00cm2/g程度とするのがよい。
【0025】また、粉砕する場合に添加する凝結調節材
は、二水石膏、半水石膏、無水石膏のいずれでもよい
が、カルシウムクロロアルミネート又はカルシウムアル
ミネートの含有量が多い焼結物には無水石膏を用いるの
が望ましい。また、石膏の添加量は焼結物中のAl23
量に対しSO3としてSO3/Al23モル比で0.3〜
1.5の範囲に留めるのが組成物の物性として良好であ
る。このほか、クエン酸等の有機酸や硫酸アルカリ、硝
酸アルカリ、塩化アルカリ等はフレッシュ水硬性組成物
の流動性を高めたり、硬化時間を遅延するのに効果的で
ある。
【0026】
【実施例】以下本発明を更に詳細に理解できるように当
該物質の製造と性質を具体的に示す幾つかの実施例を挙
げて説明する。尚、ここですべての実施例においてクリ
ンカー中の鉱物組成はX線回折および化学分析により定
量的に決定したものである。
【0027】ここで使用した代表的な原料種の化学成分
を表1に示す。これらの原料種よりCaO/(SiO2
+Al23+Fe23)の組成比が1.7〜2.2とな
るように調合したときの調合割合を表2に示し、焼成し
て得た焼結物を粉砕し調製した水硬性組成物の鉱物組
成、JIS法に準じた凝結及び強度発現性を表3に示
す。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【0031】表3において、「C」はCaOを、「S」
はSiO2を、「F」はFe23を、「A」はAl23
を示す。表3より、調合原料を調製するときにセッコウ
を使用していない比較例については、クリンカー鉱物中
に3CaO・Al23が生成し、JISモルタルにおけ
る凝結時間がごく短いことから施工時の作業性を困難に
してしまうことが明らかである。さらに、硬化体寸法安
定性に欠けることから強度発現性も良好とはいえず、品
質的に安定したものが得られにくい。セッコウを使用し
た実施例については、十分な凝結時間が確保され、強度
発現性も良好な安定したセメントを得ることが可能とな
った。
【0032】また、硬化モルタルについて実施した環境
基準法に則り測定した重金属などの溶出試験結果では、
重金属の溶出量は環境基準以下であった。
【0033】
【発明の効果】本発明による組成物とその製造方法は上
記のように、セメントの用途において全く利用されてい
ない都市ゴミ焼却灰、特に塩素含有量の多い都市ゴミ焼
却灰を貝殻や下水汚泥乾粉、その他生活/産業廃棄物な
どと混合し、焼成・粉砕して普通のセメントと同様に使
用できる水硬性組成物を得ることが可能となり、また、
重金属等の溶出のない環境に悪影響を及ぼさない品質の
安定した水硬性組成物を得ることができる。
フロントページの続き (72)発明者 宇智田 俊一郎 千葉県佐倉市大作二丁目4番2号 秩父小 野田株式会社中央研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 都市ゴミ焼却灰をはじめとした都市型総
    合廃棄物を用い、成分調整に石灰粉、粘土などの天然資
    源あるいは、その他生活/産業廃棄物等を混合して原料
    を調合し、焼成して得られるクリンカー中にカルシウム
    クロロアルミネート(11CaO・7Al23・CaC
    2)が15〜30%含まれる水硬性組成物の製造にお
    いて、硫酸化合物をSO3として約1〜4%添加し、原
    料を調合することを特徴とする環境調和型水硬性組成物
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 成分調整原料としてFe23を1〜10
    %含有することを特徴とする請求項1記載の環境調和型
    水硬性組成物の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記クリンカーをブレーン比表面積が2
    000cm2/g以上に粉砕し、粉砕時あるいは粉砕し
    た後に石膏を適当量添加することを特徴とする請求項1
    又は2記載の環境調和型水硬性組成物の製造方法。
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