JPH10277955A - 回転研磨具 - Google Patents

回転研磨具

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JPH10277955A
JPH10277955A JP10105997A JP10105997A JPH10277955A JP H10277955 A JPH10277955 A JP H10277955A JP 10105997 A JP10105997 A JP 10105997A JP 10105997 A JP10105997 A JP 10105997A JP H10277955 A JPH10277955 A JP H10277955A
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JP
Japan
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polishing
rotary
polishing member
central
holding member
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Application number
JP10105997A
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English (en)
Inventor
Isamu Yanase
勇 柳瀬
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Yanase KK
Original Assignee
Yanase KK
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Publication date
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Constituent Portions Of Griding Lathes, Driving, Sensing And Control (AREA)
  • Polishing Bodies And Polishing Tools (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】回転研磨具の研磨部材のみを着脱自在とし、且
つ使用中研磨部材が脱落することを防止する。 【解決手段】回転研磨具50は、別体の中央部材5 と研磨
部材6 とから成る。両者は中央部材5 の溝部5fと研磨部
材6 の突条部6dによって回転係合され、着脱自在であ
る。中央部材5 は固定ネジ73によってグラインダー70の
回転軸71に固定され、これによって中央部材5 を回転軸
71に固定したまま研磨部材6 を取り外すことができる。
突条部6dの中間部に切欠部6kを、これに対応する位置の
中央部材に係止用突起部5kを設ける。研磨作業中クライ
ンダーが停止した場合等、研磨部材6が、中央部材5 と
の係合が解除される方向に回動するが、突条部6dの端部
が他方の溝部の仕切り部5gに当接したときに、前記切欠
部6kと係止用突起部5kとの位置が合致しないことによ
り、研磨部材が中央部材から脱落しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、各種駆動機構を
有するグラインダー等の回転駆動機の回転軸に取り付
け、固定して使用する回転研磨具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図10は、従来の回転研磨具の中央断面
説明図であって、その(A)が使用前のものを図示し、
その(B)は、研磨部材が磨耗した使用後の状態のもの
を図示している。この従来の回転研磨具は、合成樹脂や
金属で形成された円盤状の基板100の表面101に、
研磨部材200が接着剤によって貼り付けられたもので
ある。図示したものは、研磨部材200が、複数の略矩
形形状のサンドペーパー片201…201を放射状にそ
の一部を重ね合わせて形成されたものである。この回転
研磨具は、基板100の中央に形成された回転軸取付孔
102に、例えば、先端に雄ネジ部が形成されたグライ
ンダーの回転軸(図示省略)を図中下方から上方に挿通
させ、この回転軸の雄ネジ部に、締付工具を使用してナ
ット等を締着し、グラインダーの回転軸に固定すること
ができるものである。そして、図10(B)に示すよう
に、研磨部材200が磨耗した際は、基板100と共に
回転研磨具の全体が破棄されるものであった。更に、図
示はしていないが、基板と研磨部材とが面ファスナーに
よって着脱自在に固定されたものも存在している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のような合成樹脂
や金属で形成された基板100に研磨部材200が接着
されたものにあっては、上記の通り、研磨部材200が
磨耗して使用不可能となった際には、その研磨具全体が
そのまま破棄されることになる。しかし、このように基
板と共に研磨具の全体を破棄してしまうのでは、環境へ
の多大な悪影響が懸念される。又、省資源という観点か
らも決して好ましいものではない。更に、当業者にあっ
ては、材料コストも無視できるものではない。
【0004】また、回転研磨具の交換に際しては、工具
を使用してナットを緩めて外すことによって、使用済の
研磨具をグラインダーの回転軸から取り外し、その後新
しい研磨具をグラインダーの回転軸に取り付け、再度工
具を利用してナットを締め付けて、固定せねばならず、
非常に手間が掛かり、作業性、作業効率が非常に悪かっ
た。他方、面ファスナーによって着脱自在に固定された
ものにあっては、研磨部材と基板との取付強度或いは固
定強度が弱いという大きな問題があった。そこで、本願
発明においては、上記問題等の解決を目的とし、以下の
事項を課題とする。
【0005】まず、研磨部材が磨耗して使用不能となっ
た際に、回転研磨具の廃棄部分を極めて少ないものとす
ること。これによって産業廃棄物を減少させ、環境に対
する悪影響を無くし、省エネに寄与することができ、し
かも製造コストの低減化にもつながる。回転研磨具が磨
耗して、次の新しいものと交換する際に、極めて簡単に
ワンタッチで交換できること。これによって、研磨具の
交換が簡単に、短時間で行うことができ、作業性或いは
作業効率が向上する。ワンタッチで研磨具を交換できる
にも係わらず、研磨具の取り付け強度が損なわれないこ
と。従来の面ファスナーによる着脱では、その取り付け
強度に問題があり、その強度を保持するために螺子等の
固定手段が付加されていた。更に、取り付けられた研磨
具が簡単に外れないような手段を講ずること、電動式、
エアー駆動式等のあらゆるタイプの回転駆動機の回転軸
に取り付けられうること、また、あらゆる種類の研磨部
材、例えば、砥石、砥石と樹脂との一体成形物、サンド
ペーパー片、羽布、ゴム等の研磨部材を利用して回転研
磨具を製造できることも本願発明の課題である。
【0006】以上の課題を解決するために、本願出願人
は、特願平9−31186号に係る発明を創案し、先に
出願を行った。本願においては、先の出願に係る発明に
おいて、グラインダー等の回転駆動機が急に停止したと
きでも、回転研磨具の研磨部材又は研磨部材保持部材
が、脱落してしまわない手段を付加したものを追加補充
的に出願するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本願の第1のものは、円盤状の基板1の表面に、サ
ンドペーパーや砥石等の研磨部材2が設けられたものか
ら成り、基板1の中心に電動又はエアー駆動等の回転駆
動機の回転軸に接続される接続部5eを有する回転研磨
具において、基板1は、研磨部材2が設けられる研磨部
材保持部材11と、上記接続部5eを有する中央部材5
とが、互いに別体に形成されたものからなり、研磨部材
保持部材11が、その中央に貫通孔からなる中空部分1
1aを有し、その中空部分11aの内縁部に回転係合部
11dを有し、この回転係合部11dと係合する回転係
合部5dが中央部材5に設けられ、研磨部材保持部材1
1の回転係合部11dは、回転駆動機の回転軸の回転方
向と逆方向に回転させられることにより、中央部材5の
回転係合部5dに係合するものであり、且つ逆回転させ
られることによってこの係合が解除されるものであり、
これによって回転駆動機の回転軸が回転することによっ
て両回転係合部11d、5dの係合が相互に締め付けら
れる状態となるものであり、中央部材5の接続部5eが
回転軸取付孔からなり、この接続部5eに回転駆動機の
回転軸を挿通させて、ナット又はボルト等の固定手段に
よって中央部材5を回転駆動機の回転軸に固定すること
ができ、上記固定手段の外径が、前記研磨部材保持部材
11の中空部分11aの内径よりも小さく形成され、こ
れによって中央部材5が回転軸に固定されたままの状態
で、研磨部材保持部材11を分離でき、更に、研磨部材
保持部材11と中央部材5との係合が解除される方向に
研磨部材保持部材11が回動した際に、研磨部材保持部
材11が中央部材5から脱落することを防止する脱落防
止手段が、研磨部材保持部材11又は中央部材5の適宜
位置に設けられたことを特徴とするものである。
【0008】このように基板が、別体に形成された研磨
部材保持部材11と中央部材5とから成るため、研磨部
材2が磨耗して、使用不能と成った場合には、研磨部材
2と研磨部材保持部材11のみを廃棄すればよく、中央
部材5はそのまま再利用することができ、環境保護、省
エネ及び製造コストの低減化に寄与できる。研磨部材保
持部材11及び中央部材5とが係合手段によって分離可
能に固定され、両者の係合、離脱が容易となる。中央部
材5の回転軸への接続部5eが単に回転軸取付孔から形
成されているため、各種のタイプの回転軸に取り付ける
ことが可能となる。研磨部材保持部材11と中央部材5
の係合手段においては、回転駆動機の回転軸の回転によ
って、両者の回転係合部11d、5dの係合が締め付け
られる方向に負荷されるため、両者の係合が研磨中離脱
してしまうことがない。回転軸に中央部材5を固定する
固定手段の外径が、研磨部材保持部材11の中空部分1
1aの内径よりも小さいため、中央部材5を回転軸に固
定したままの状態で、研磨部材保持部材11及び研磨部
材2のみを取り外すことができる。更に、回転駆動機の
回転軸が停止した場合等、研磨部材保持部材11と中央
部材5との係合が解除される方向に、研磨部材保持部材
11が回動するが、脱落防止手段を備えることにより、
研磨部材保持部材11が中央部材5から分離して、脱落
することがなくなる。
【0009】本願発明の第2のものは、上記第1の発明
において、研磨部材2と研磨部材保持部材11とが、砥
石と樹脂によって一体的に成形された硬質のものである
ことを特徴とするものである。ここで、砥石と樹脂によ
って一体的に成形された硬質のものとは、例えば、合成
樹脂に砥石粉や砥石粒を混入させ、プレス成形して焼き
固めたもの等の一体成形物などを意味する。研磨部材2
と研磨部材保持部材11とが、硬質の一体のものとして
成形されているため、研磨部材保持部材11を不要のも
のとすることができる。
【0010】本願発明の第3のものは、上記第1又は第
2の発明において、研磨部材保持部材11と中央部材5
との係合において、両者の係合が解除される方向に研磨
部材保持部材11が回動することを阻止する出没自在の
ストッパー部材35が中央部材5の適宜位置に設けられ
たことを特徴とするものである。このストッパー部材に
より、回転駆動機が停止した場合等に、研磨部材保持部
材11が、中央部材5との係合が解除される方向に不用
意に回動することを阻止することができ、研磨部材保持
部材11の脱落を未然に防止することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下添付の図面と共に本願発明の
実施の形態について説明する。図1乃至図9が本願発明
の実施形態を図示している。図1乃至図3は、回転駆動
機であるグラインダーの回転軸の部分と、本願発明に係
る回転研磨具の第1の実施形態を図示しており、図1が
その分解斜視図、図2がその分解中央縦断面図、図3が
グラインダーの回転軸に回転研磨具が固定された状態の
中央縦断面図である。
【0012】先ず、ここに図示されたグラインダー70
は、電動式のものであって、その回転軸71の先端に
は、雄ネジ部72が形成されているものである。他方、
回転研磨具50は、別体に形成された、中央部材5と研
磨部材6との2つの部材のみから成り、中央部材5は、
硬質の合成樹脂製であり、研磨部材6は、合成樹脂に砥
石粉や砥石粒を混入させ、プレス成形して焼き固めたも
のからなる成る一体成形物である。従って、この第1の
実施形態においては、後に説明する第2の実施形態のよ
うな研磨部材を裏面から支持する研磨部材保持部材を備
えていないものである。73は、回転軸71の雄ネジ部
72と螺合する固定ネジを示し、74は、パッキンを示
している。
【0013】回転研磨具50を構成する中央部材5は、
回転軸への接続部としての回転軸取付孔5eを中央に有
する円盤本体5aの図中上方に係合用短筒部5bが形成
されたものから成り、この係合用短筒部5bの上端外周
部には、略1/4円周長さの回転係合部としての延設部
5dを2箇所に点対称の位置に形成し、この延設部5d
の下部に長条の溝部5fが形成されることになる。この
溝部5fの一方の端部には、溝部5fの終端となる仕切
り部5gが形成され、溝部5fの他方の端部は、開口さ
れた導入部5hとなる。もう一方の回転研磨具50を構
成する研磨部材6は、中央部に円形貫通孔からなる中空
部分6aが形成された円盤形状を有するものからなり、
その中空部分6aの下端内周面には、略1/4円周長さ
の回転係合部としての突条部6dを2箇所に点対称の位
置に形成する。
【0014】更に、この2つの突条部6dの略中間部に
は、切欠部6kを設けておく。他方、中央部材5の係合
用短筒部5bに設けられた延設部5dと延設部5dとの
中間部にはそれぞれ係止用突起部5kを設けておく。こ
の中央部材5に設けられた係止用突起部5kが、脱落防
止手段となり、これにより研磨部材6が中央部材5から
脱落することを防止できる。
【0015】即ち、研磨部材6を中央部材5に係合させ
るときは、研磨部材6の突条部6dの切欠部6kを、中
央部材5の係止用突起部5kの位置に合致させて、この
中央部材5の係合用短筒部5bに研磨部材6の中空部分
6aを嵌合させ、突条部6dを円盤本体5aに当接させ
た状態で、図中矢印R方向に回動させつつ、それぞれの
突条部6dの一方端を中央部材5の溝部5fの導入部5
hから徐々に回転させつつ係合させ、溝部5fの終端の
仕切り部5gに当接するまで嵌め込んで行き、両者を係
合させることができる。また、研磨具が被研磨物に接触
した状態でグラインダーが停止した場合には、研磨部材
6が係合解除の方向(矢印Rと反対方向)に回動するこ
とがあり、この場合、突条部6dの端部が、他方の溝部
5fの終端である仕切り部5gに当接し、この状態で切
欠部6kと係止用突起部5kとが異なる位置に位置する
ように設定することによって、脱落防止手段としてのこ
の係止用突起部5kによって、研磨部材6が中央部材5
から分離して、脱落してしまうことを防止できるのであ
る。この点については、更に後に説明する。
【0016】研磨部材6と中央部材5との上記嵌め込み
の回転係合方向Rは、グラインダー70の回転軸71の
回転方向Sと反対にしている。これによって、回転軸7
1が回転方向Sの方向に回転して研磨作業が行われる
と、研磨部材6は、中央部材5に対して締め付けられる
方向に負荷が掛かることとなり、研磨部材6が研磨作業
中に外れてしまう恐れが全くなくなるのである。ここ
で、中央部材5に形成された溝部5f内の適宜位置に突
出部を形成し、この突出部に対応する研磨部材6の突条
部6dの位置に凹所を設けて、これら突出部と凹所の適
合によって、両者の係合の補助的な固定手段とすること
もできる。また、溝部5fの仕切り部5g側の幅を導入
部5h側の幅よりも狭くしておき、突条部6dと溝部5
fとの係合を緊密にすることもできる。
【0017】グラインダー70の回転軸71にこの回転
研磨具50を固定する場合には、中央部材5と研磨部材
6とを予じめ係合合体させておき、中央部材5の回転軸
取付孔5eをパッキン74を介して回転軸71に嵌挿さ
せ、その後固定ネジ73を回転軸71の雄ネジ部72に
螺合し、工具等を使用して締め付け固定することができ
る。或いは、先に中央部材5のみをパッキン74を介し
て回転軸71に取り付け、固定ネジ73によって締め付
けて固定し、その後、研磨部材6を上記係合手順によっ
て中央部材5に取り付けることもできる。
【0018】この回転研磨具50を使用して研磨を行
い、研磨部材6が磨耗して使用不能となった場合には、
固定ネジ73を緩めて、取り外す必要が全くなく、研磨
部材6のみを係合回転方向Rと逆の方向に回転し、切欠
部6kを係止用突起部5kの位置に合致させ、この研磨
部材6を中央部材5から簡単に取り外すことができるの
である。従って、一度この中央部材5を回転軸71に取
り付けておくだけで、その後は、全く固定ネジの取り外
しと固定作業を行う必要がなく、簡単にワンタッチで新
しい研磨部材6に交換することが可能となるのである。
【0019】固定ネジ73は、円盤状のものからなり、
中央に回転軸71と螺合するネジ孔75が形成され、そ
の周辺に4個の穴部76が穿設されたものである。この
固定ネジ73を締着したり、緩めたりする際には、帯板
状のものの先端に2つの突起が設けられた工具を使用す
るが、この工具の2つの突起を前記穴部76に嵌合させ
て、この固定ネジ73を回転させることができる。この
工具を使用せずに、予じめ研磨部材6の裏面(図中では
下面)に突起部9、9を2個設けておき、この研磨部材
6を使用して固定ネジ73を緩めたり、締め付けたりす
ることも可能となる。
【0020】即ち、この回転研磨具50をグラインダー
70の回転軸71に固定するに当たり、まず中央部材5
をパッキン74を介して回転軸71に取り付け、固定ネ
ジ73を回転軸71に手で螺合して行き、その後研磨部
材6の裏面に形成された突起9、9を固定ネジ73の穴
部76に嵌合させて、回転させることによって固定ネジ
73を締め付けて、中央部材5を回転軸71に完全に固
定させることが出来る。中央部材5が回転軸71に固定
された後、研磨部材6を中央部材5に前記手順によって
取り付ければ、何ら工具を使用することなく、本願発明
に係る回転研磨具50がグラインダー70の回転軸71
に取り付けられ、固定されるのである(図3)。尚、固
定ネジ73としては、通常のナットでもよく、スパナ等
の工具によって締め付け、固定することもできる。
【0021】図4及び図5は本願発明に係る第2の実施
形態を図示しており、図4が、研磨部材2が接着された
研磨部材保持部材11と中央部材5の分離した状態の略
中央縦断面図を示し、図5は、接着前の研磨部材2と研
磨部保持部材11、及び中央部材5の分解斜視図を示し
ている。基板1は、樹脂で形成された円盤である。この
ような素材にて形成することにより、基板1は、変形が
生じにくく、回転研磨を行うに充分な強度を備える。そ
して、この基板1は、別体に形成された研磨部材保持部
材11と中央部材5とによって構成されている。研磨部
材保持部材11は、円形貫通孔から成る中空部分11a
を備えた円盤形状を有する。この研磨部材保持部材11
の表面11bに、研磨部材2が接着剤22によって接着
されている。
【0022】研磨部材2は、多数のサンドペーパー片2
1…21にて形成されている。サンドペーパー片21…
21の夫々は、略矩形状或いは略扇状の小片である。こ
こでいうサンドペーパーとは、紙の表面に研磨粉を貼着
したものは勿論、布の表面に研磨粉を貼着したものも含
む。個々のサンドペーパー片21は、隣接する一方のサ
ンドペーパー片21にもたれ掛かった状態、即ち研磨部
材保持部材11の表面に対して傾斜した状態に配列さ
れ、研磨部材保持部材11に接着されている。より詳し
くは、接着剤22が塗布された研磨部材保持部材11の
表面11bにサンドペーパー片21を互いに一部重ねら
れた状態にして環状に配設して接着する。そして、サン
ドペーパー片21を押圧し、接着剤22を乾燥させる。
【0023】研磨部材保持部材11の中空部分11aの
内周面には、回転係合部としての突条部11dが略1/
4円周の長さで、点対称の位置に2つ形成されている。
この突条部11dの構成は、前記第1の実施形態におけ
る研磨部材6に設けられた突条部6dと同様であって、
その突条部11dの略中間部には、それぞれ切欠部11
kが形成されている。
【0024】中央部材5は、円盤本体5aと、この円盤
本体5aの表面に設けられた係合用短筒部5bと、側縁
より側方に延設された鍔状部5cとを備える。円盤本体
5aは、研磨部材保持部材11の外径よりも小さく且つ
研磨部材保持部材11の中空部分11aの内径よりも大
きな外径を有する円盤である。この円盤本体5aの中心
には、回転駆動機の回転軸と接続する接続部としての回
転軸取付孔5eが形成されている。この回転軸取付孔5
eは、円盤本体5aの表裏に貫通する円形の孔であり、
回転駆動機の回転軸(図示省略)の外径とほぼ同じ大き
さの内径を有するものである。そして、円盤本体5a
は、この回転軸取付孔5eが上記回転軸に嵌合され、前
記第1の実施形態で示したような固定手段によってこの
回転軸に取り付けられて、回転軸に固定されうる。
【0025】係合用短筒部5bは、円盤本体5aと同心
の略筒状体であり、外周面に研磨部材保持部材11の中
空部分11aに形成された突条部11dに係合する溝部
5fが回転係合部として形成されている。この溝部5f
の構成は、前記第1の実施形態と同様である。即ち、こ
の係合用短筒部5bの上端外周部に、略1/4円周長さ
の延設部5dを点対称の位置に2箇所形成し、この延設
部5dの下部に長条の溝部5fが形成され、この溝部5
fの一方の端部には、溝部5fの終端となる仕切り部5
gが形成され、溝部5fの他方の端部は、開口された導
入部5hとなっている。更に、この延設部5d同士の中
間部には係止用突起部5kを設けている。この係止用突
起部5kが、脱落防止手段となり、前記第1の実施形態
と同様に、この脱落防止手段としての係止用突起部5k
により研磨部材保持部材11が中央部材5から脱落する
ことを防止する。この点については、更に後に説明す
る。鍔状部5cの外径は、研磨部材保持部材11と同じ
かこれより小さい。
【0026】このように形成された中央部材5と上記研
磨部材保持部材11との係合は、前記第1の実施形態と
同様に以下のように行われる。先ず、研磨部材保持部材
11の突条部11dの切欠部11kを、中央部材5の係
合用短筒部5bの係止用突起部5kの位置に合致させ
て、中空部分11aを中央部材5の係合用短筒部5bに
嵌め込む。その後、研磨部材保持部材11を回転させ
て、突条部11dの一方端を、溝部5fの導入部5hか
ら導入させ、溝部5fの仕切り部5gに当接するまで回
転係合させて、両者の係合を行うことができる。この研
磨部材保持部材11と中央部材5との回転係合方向は、
研磨具の回転方向と逆向きにしていることは、前記第1
の実施形態と同様である。これによって回転研磨具の使
用中、研磨部材保持部材11が中央部材5から外れてし
まうことを防止できる。
【0027】切欠部11kと脱落防止手段としての係止
用突起部5kの構成は、後に詳述するが、グラインダー
が停止した場合等、研磨部材保持部材11が中央部材5
から外れる方向に回転した際に、突条部11dが溝部5
fとの係合から外れたとき、突条部11dの一端がもう
一方の溝部5fの仕切り部5gに当接することとなり、
このときに切欠部11kと係止用突起部5kとの位置を
少しずらしておくことにより、研磨部材保持部材11が
中央部材5から分離して、脱落してしまうことを防止で
きるものである。以上の構成によって、中央部材5は、
常時回転駆動機の回転軸に固定された状態のままで、上
記研磨部材保持部材11の着脱をすることができ、研磨
部材2が磨耗して使用不可となった際に、新しい研磨部
材2が接着された研磨部材保持部材11と簡単に交換す
ることができる。
【0028】中央部材5と研磨部材保持部材11が係合
された状態において、中央部材5の鍔状部5cは、その
表面5jが、研磨部材保持部材11の裏面11cに当接
する。これにより係合用短筒部5bが研磨部材保持部材
11の中空部分11a内に入り過ぎることがない。更
に、このように鍔状部5cの表面5jが、研磨部材保持
部材11の裏面11cに当接することにより、研磨作業
中、研磨部材2から後方にかかる力を押し返し、研磨部
材2の形状を維持することができる。それ故、このよう
な鍔状部5cの存在によって、磨耗した研磨部材2と共
に破棄される研磨部材保持部材11の厚みを薄く形成す
ることができる。又、中央部材5の鍔状部5cの表面5
jと、研磨部材保持部材11の裏面11cの、何れか一
方或いは双方に、適宜凹凸を形成することによって、両
者の間の摩擦抵抗を大きくし、両者の係合をより強固な
ものとすることもできる。
【0029】図6は、上記第1及び第2の実施形態にお
いて使用された中央部材5を示しており、その(A)が
その拡大斜視図、その(B)が同図(A)のV−V断面
図である。これらの図から解る通り、溝部5fの導入部
5hの近傍にピン35を設けている。このピン35がス
トッパー部材である。このピン35は、両端部に径大頭
部36、36が設けられたもので、円盤本体5aに穿設
された穴部5iよりも長い長さの軸部を有し、その穴部
に遊嵌されている。従って、ピン35は、重力の影響に
より、その両端部の径大頭部36が出たり、引っ込んだ
りする。つまり、図示の状態においては、係合用短筒部
5bが上方を向いているため、ピン35の径大頭部36
は引っ込んだままとなっており、回転研磨具の使用状態
のときには、係合用短筒部5bが下向き(即ち研磨部材
が下向き)となるため、ピン35は、下方に突出した状
態となる。
【0030】このピン35によって、中央部材5の係合
用短筒部5bを上方に向けて、研磨部材を回転係合する
際には、ピン35が引っ込んでいるため係合の邪魔にな
らず、他方使用状態(研磨部材が下向きの状態)のとき
には、ピン35が下方に突出して、中央部材5に係合し
た研磨部材が外れる方向に回動することを阻止するスト
ッパーのとしての役割を果たすことができる。このピン
35は、上記のような両端部に径大頭部が設けられたも
のでなく、ネジによって代用させることもできる。この
場合には、中央部材5に設けられる穴部はネジ穴に形成
しなければならない。また、中央部材5に研磨部材を係
合した後に、ネジの頭部をドライバーによって緩める方
向に回転させて、ネジ頭部を中央部材5の円盤本体5a
から突出させてストッパーとすることができる。
【0031】このようなストッパーを設けた理由は以下
の通りである。即ち、研磨作業を停止して、回転駆動機
の電源を切ったときに、回転軸は急に停止することな
く、徐々に回転数が減少してその後停止する訳である
が、作業者がその停止を待ちきれずに、他の部材に研磨
部材を接触させて研磨部材の回転を急停止させたりする
ことが現場ではよく行われる。或いは、研磨部材を被研
磨物に接触したままの状態で回転駆動機の電源を切った
りすることもある。これらの場合に、ストッパー等が設
けられていないと、研磨部材或いは研磨部材保持部材
と、中央部材との係合が解除される回転方向に負荷が掛
かるため、研磨部材等と中央部材との係合が外れてしま
うことがある。それ故、このような場合に、研磨部材等
の中央部材からの係合離脱を防止するために、本願発明
では、中央部材5にストッパーとしてのピン35を設け
たのである。
【0032】しかしながら、このストッパーとしてのピ
ン35は、重力によって作動するため、回転研磨具が下
向き(研磨部材が下向き)で使用された場合にのみ有効
であって、つまり、中央部材5の係合用短筒部5bが下
側に位置する場合のみに作動するものであって、この回
転研磨具を上向きにして使用する場合や、直立させて使
用する場合には、ピン35が有効に突出しないため、そ
のストッパーとしての機能を果たさないことになる。そ
こで、本願発明においては、回転研磨具を上向きにして
使用したり、直立した状態で使用したりする場合におい
ても、研磨部材又は研磨部材保持部材が中央部材から離
脱してしまわないように、中央部材5の係合用短筒部5
bの延設部5d同士の間に、係止用突起部5kを設けて
いる。他方、この係止用突起部5kに対応する研磨部材
6及び研磨部材保持部材11の中空部分6a、11aに
設けられた突条部6d、11dに切欠6k、11kを設
けている。この係止用突起部5kが、研磨部材等の中央
部材からの脱落防止手段となるのであって、本願発明の
特徴とするところである。
【0033】これらの係止用突起部5kと切欠部6kと
の関係を図7及び図8に示す。図7(A)が研磨部材6
の平面図、図7(B)が中央部材5の平面図である。既
に説明したように、研磨部材6の中央の貫通孔からなる
中空部分6aの内周縁部には、その中心方向に突出する
略1/4円周長さの突条部6dが点対称位置に2つ設け
られている。また、その突条部6dの略中央部には切欠
部6kがそれぞれ設けられている。他方、中央部材5の
係合用短筒部5bには、その上端縁から外側に延長する
延設部5dが形成され、この延設部5dの下方部に溝部
5fが形成され、溝部5fの一方端が導入部5hとな
り、他方端部が仕切り部5gとなる。この延設部5d
も、略1/4円周長さで、点対称位置の2箇所に設けら
れている。これら延設部5d同士の間にそれぞれ、脱落
防止手段としての係止用突起部5kを設けておく。
【0034】図8(A)が、中央部材5の係合用短筒部
5bに研磨部材6の中央の中空部分6aを嵌合させた状
態の平面図である。この図から解る通り、中央部材5の
係止用突起部5kと、研磨部材6の切欠部6kとを合致
させて、研磨部材6の中空部分6aを中央部材5の係合
用短筒部5bに嵌合させることができる。その後、研磨
部材6を矢印R方向に回動させ、突条部6dを中央部材
5の溝部5f内に徐々に嵌合させて行くことができ、溝
部5fの終端部である仕切り部5gに当接させ、研磨部
材6を中央部材5に完全に係合させることができる。
【0035】図8(B)は、例えば研磨作業中、研磨部
材が被研磨物に接触した状態で、回転駆動機の電源が切
られて、回転駆動機の回転が急に停止した場合等におい
て、研磨部材6の突条部6dと中央部材5の溝部5fと
の係合が離脱した状態を図示する説明図である。研磨作
業中は、回転駆動機の回転により本願発明に係る回転研
磨具が矢印Sの方向に回転しているが、回転駆動機が急
に停止すると、研磨部材6のみが相対的に矢印Sの方向
に慣性の法則に従って回動する。これにより、研磨部材
6のみが、中央部材5との係合が解除する方向(矢印S
の方向)に回動する。このようにして、突条部6dが溝
部5fとの係合から離脱して、その一方端が他方の溝部
5fの仕切り部5gに衝突して、その回動が停止する。
この場合、仕切り部5gが突条部6dの回転を停止させ
る回転停止部となる。この状態を図8(B)が図示して
いる。
【0036】この状態において、研磨部材6の切欠部6
kと、中央部材5の係止用突起部5kとの位置が少しず
れた状態となるように、予じめぞれぞれの位置を設定し
て設けておくのである。この位置関係により係止用突起
部5kが脱落防止手段としての機能を果たすことになる
のである。逆に、研磨部材6と中央部材5とを係合する
場合には、これらの切欠部6kと係止用突起部5kとを
合致させて係合することができるように、両者の位置を
予じめ設定して、設けておくのである。より一般的に説
明すると、研磨作業中にグラインダーが停止した場合
等、研磨部材6が、中央部材5との係合が解除される方
向に回動するが、この回動によって研磨部材6の突条部
6dの端部が中央部材5の回転停止部としての仕切り部
5gに当接し、この当接に際して、係止用突起部5kと
切欠部6kとの位置が合致せず、その当接の前の時点に
おいては、これら係止用突起5kと切欠部6kとの位置
が合致するように、両者の位置関係を設定しておくので
ある。
【0037】このように切欠部6kと脱落防止手段とし
ての係止用突起部5kを設けたことにより、この回転研
磨具を、上向きの状態で使用したとしても、或いは直立
の状態で使用したとしても、研磨具の研磨部材又は研磨
部材保持部材が中央部材から分離、脱落してしまうこと
を防止することができるのである。更に、前記したスト
ッパー部材としてのピン35をも共に設けることによ
り、本願発明に係る回転研磨具がどのような向きの状態
で使用されようとも、つまり、下向きであっても、上向
きであっても、また直立の状態で使用したときであって
も、研磨部材又は研磨部材保持部材が中央部材から、分
離、脱落してしまう恐れが全くなくなるのである。
【0038】上記の切欠部6kと係止用突起部5kとの
構成は、適宜設計変更することができる。例えば、研磨
部材6の突条部6dに設けた切欠部6kは、特に設けな
くとも実施可能である。即ち、突条部6dの長さを上記
実施形態の半分程度のものとし、係止用突起部5kを中
央部材5の係合用短筒部5bの周方向に長く形成するこ
とによって、突条部6dが、中央部材5の溝部5fとの
係合から離脱して他方の溝部5fの回転停止部としての
仕切り部5gに当接した状態で、係止用突起部5kの下
部に位置することによって、研磨部材6は、中央部材5
から脱落しないこととなるのである。即ち、突条部6d
は、中央部材5の溝部5fとの係合から離れた後に、中
央部材5の係止用突起部5kの下部に位置して、停止す
るように構成されていればよい訳である。これにより係
止用突起部5kが脱落防止手段としての機能を果たすこ
とができるのである。
【0039】更に、図7において、係止用突起部5k及
び切欠部6kを共に設けずに、研磨部材6の突条部6d
の切欠部6kの位置に回転停止部としての突起を設け、
他方、中央部材5の延設部5dにおいては仕切り部5g
を設けずに、延設部5dの下方の溝部5fのみの構成に
して実施することも可能である。この場合、研磨部材6
の突条部6d同士の間の切欠部6x、6xを、中央部材
5の延設部5d、5dに合致させて、両者を合体させ、
R方向に回動させ、研磨部材6の突条部6dの回転停止
部としての前記突起を延設部5dの端部に当接させて、
両者を回転係合させることができる。研磨中グラインダ
ーが停止した際には、研磨部材6が、中央部材5との係
合が解除される方向(R方向と逆回転方向)に回動する
が、突条部6dは、一方の延設部5dとの係合から離
れ、もう一方の延設部5dと係合して、この突条部6d
の略中央部に形成された回転停止部としての突起がこの
延設部5dの端部に当接し、この結果、切欠部6kと延
設部5dとの位置が合致しないことにより、この延設部
5dが脱落防止手段としての機能を果たすことができ
る。
【0040】図9は、本願発明に係る更に他の第3の実
施形態を図示する分解斜視図である。この実施形態にお
いても、上記第1の実施形態と同様、基板は、研磨部材
保持部材を持たず、中央部材30が基板自体となったも
のである。図示の通り、中央部材30の円筒状の係合用
短筒部30bには、溝部が設けられておらず、その代わ
りに回転係合部として、その外周面mに突起30dが4
つ同一間隔に形成されている。
【0041】他方、研磨部材40の円形貫通孔から成る
中空部分40aの内周面nには、裏面40c側から挿入
方向Aに沿って後退し且つ内周面nの周方向に開口した
受容溝40dが同じく同一間隔に4つ形成されている。
この受容溝40dがもう一方の回転係合部となる。この
受容溝40dは、導入部40eが、挿入方向Aに沿って
伸び、その保持部40fが中空部分40aの内周面nの
周方向Bに沿って伸びている。
【0042】中央部材30への研磨部材40の合体は、
係合用短筒部30bに研磨部材40の中空部分40aを
挿入し、このとき、各突起30d…30dを、研磨部材
40の裏面40cから、受容溝40d…40dの導入部
40e…40eに挿入し、そして、受容溝40d…40
dの保持部40f…40fに突起30d…30dを更に
挿入するように、研磨部材40に対して中央部材30を
周方向に回動することによって、或いは、中央部材30
に対して研磨部材40を周方向に回動することによっ
て、相対的に突起30dを上記周方向Bに沿って回動さ
せて保持部40fの端部にまで(図9中の左側端部)各
突起30dを各受容溝40dに係合させることができる
のである。これにより、中央部材30と研磨部材40と
の係合がなされるのである。中央部材30から研磨部材
40を外す手順は、上記と逆に行えばよい。
【0043】更に、本願発明においては、研磨部材40
の各受容溝40dにおいて、導入部40eから保持部4
0fと反対の周方向に係止用溝部40kを設けている。
この係止用溝部40kが、研磨部材40の中央部材30
からの脱落防止手段として機能するものである。この脱
落防止手段としての係止用溝部40kの存在によって、
例えば研磨中に回転駆動機が停止した場合等に、研磨部
材40は、中央部材30との係合が解除される方向(図
中矢印Bと反対方向)に回動するが、中央部材30の突
起30dが受容溝40dの保持部40fから導入部40
eを通過して、係止用溝部40k内に嵌入し、その終端
(回転停止部)に当接した状態となり、この当接した状
態において、突起30dと受容溝40dの導入部40の
位置が合致しないことにより、突起30dが導入部40
eから脱落してしまうことを防止することができるので
ある。
【0044】この脱落防止手段としての係止用溝部40
kの周方向の長さは、適宜設定することができる。この
実施形態では、突起30dと受容溝40dとを各4個ず
つ形成したが、その数は適宜変更し得る。また、受容溝
40dの保持部40fの幅を徐々に狭くしたり、或いは
保持部40f内に小突起を設ける等抜け止め手段を施
し、突起30dが保持部40f内に確実に保持されるよ
うにしてもよい。
【0045】脱落防止手段としては、上記各種のタイプ
のものを説明したが、この脱落防止手段は、研磨部材6
又は研磨部材保持部材11の中空部6a、11aの内周
縁部と、中央部材5の係合用短筒部5bの外周面部との
何れか一方に突条部又は突起等を設け、他方に溝部又は
突条部等を設けて、両者を回転係合できるようにし、研
磨部材6が回転係合と逆の解除の方向に回動して、一方
に設けられた突条部等が回転停止部に当接した際に、研
磨部材6又は研磨部材保持部材11と中央部材5との係
合が外れて、前者が脱落しないように、突条部等と切欠
部等との位置が合致しないような構成を有していればよ
い訳である。この脱落防止のための具体的な手段が、前
記の切欠部6kと係止用突起部5kの構成であり(第1
及び第2実施形態)、突起30dと係止用溝部40kの
構成である(第3実施形態)。その他、回転停止部を適
宜位置に設けることにより、前述の切欠部6xと延設部
5d(仕切り部なしのもの)との構成等によっても種々
実施できるものである。
【0046】以上、本願発明に関する各種実施形態を説
明したが、本願発明は、中央部材と、研磨部材保持部材
と、研磨部材との3つの構成部材から成る回転研磨具で
あり、或いは、これら3つの部材の内、研磨部材保持部
材と研磨部材とが一体的に形成されたものであり、或い
は更に、研磨部材保持部材と中央部材とが一体的に形成
されたものであってもよく、要は中央部材から、研磨部
材保持部材と研磨部材、或いは、研磨部材のみが分離で
き、着脱自在に固定しうるものであればよい。ここにお
いて、中央部材を回転駆動機の回転軸に固定する固定ネ
ジ等の固定手段の最大外径を、取り外し自在の研磨部材
保持部材、或いは研磨部材の中央の貫通孔(中空部分)
の内径よりも小さく形成しておく。これによって中央部
材を回転軸に固定したまま、研磨部材保持部材或いは研
磨部材を中央部材から取り外すことが可能となる。
【0047】着脱自在に固定できる手段としては、上記
各種の実施形態のように、突条部と溝部との回転係合、
突起と受容溝との回転係合等種々の機械的な係合手段を
採用することが出来る。そして、本願発明においては、
これらの回転係合において、中央部材と、研磨部材又は
研磨部材保持部材とが使用中分離、離脱しないようなス
トッパー部材や脱落防止手段を付加したことを特徴とす
るものである。各構成部材の材質、形状、大きさ等は適
宜自由に設計変更することができる。研磨部材も、サン
ドペーパー片、砥石、樹脂と砥石を混合して一体成形し
たもの、羽布、ゴム等、硬質或いは柔軟なもの等種々の
ものを使用することができるものである。
【0048】
【発明の効果】本願発明の第1のものにおいては、基板
が、別体に形成された研磨部材保持部材と中央部材とか
ら成るため、研磨部材が磨耗して、使用不能と成った場
合には、研磨部材と研磨部材保持部材のみを取り外して
廃棄し、新しいものと交換すればよく、中央部材はその
まま再利用することができ、環境保護、省資源、及び製
造コストの低減化に寄与する。研磨部材保持部材及び中
央部材とが係合手段によって分離可能に固定できるの
で、両者の係合及び離脱が容易に行われうる。研磨部材
保持部材の存在により、硬質或いは柔軟なあらゆるタイ
プの研磨部材を使用することができる。中央部材の回転
軸への接続部が単に回転軸取付孔から形成されているた
め、各種タイプの回転軸に取り付けることが可能とな
る。研磨部材保持部材と中央部材の係合においては、回
転駆動機の回転軸の回転によって、両者の回転係合部の
係合が締め付けられる方向に負荷が掛かるため、両者の
係合が研磨中に離脱してしまう恐れが全く無い。回転軸
に中央部材を固定する固定手段の外径を、研磨部材保持
部材の中空部分の内径よりも小さく形成しているため、
中央部材を回転軸に固定したままの状態で、研磨部材保
持部材及び研磨部材を取り外すことができる。更に、回
転駆動機の回転軸が停止した場合等、研磨部材保持部材
と中央部材の係合が解除される方向に、研磨部材保持部
材が回動するが、脱落防止手段を備えることにより、研
磨部材保持部材が中央部材から分離して、脱落すること
がなくなる。
【0049】本願発明の第2のものにおいては、上記効
果に加えて、研磨部材と研磨部材保持部材とが硬質の一
体的なものとして成形されているため、研磨部材保持部
材を不要のものとすることができる。
【0050】本願発明の第3のものにおいては、上記効
果に加えて、中央部材に設けられたストッパー部材によ
って、回転駆動機が停止した場合等に、研磨部材保持部
材が、中央部材との係合が解除される方向に回動するこ
とを阻止することができ、研磨部材保持部材の脱落を未
然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係る回転研磨具の第1実施形態を示
す分解斜視図である。
【図2】図1に示した第1実施形態の分解中央縦断面図
である。
【図3】図1に示した第1実施形態に係る回転研磨具が
回転駆動機の回転軸に固定された状態の中央縦断面図で
ある。
【図4】本願発明に係る回転研磨具の第2実施形態を示
す中央縦断面図である。
【図5】図4に示した第2実施形態の分解斜視説明図で
ある。
【図6】本願発明に係る回転研磨具の中央部材を示し、
その(A)が斜視図、その(B)が図6(A)のV−V
断面図である。
【図7】本願発明に係る回転研磨具を示し、その(A)
が研磨部材の平面図、その(B)が中央部材の平面図で
ある。
【図8】図7に示した研磨部材と中央部材との係合関係
を示す平面図で、その(A)が係合されるときの状態を
示し、その(B)が両者の係合の分離が阻止されている
状態を示している。
【図9】本願発明に係る回転研磨具の第3実施形態を図
示する分解斜視説明図である。
【図10】従来の回転研磨具の中央縦断面図を示してお
り、その(A)が使用前のもの、その(B)が使用後の
研磨部材が磨耗した状態のものを示している。
【符号の説明】
1、50…基板、2、6、40…研磨部材、11…研磨
部材保持部材、4a、6a、40a…中空部分、5、3
0…中央部材、5a…円盤本体、5b、30b…係合用
短筒部、5c…鍔状部、5d…延設部、5e…回転軸取
付孔、5f…溝部、5g…仕切り部、5h…導入部、5
k…係止用突起部、6d、11d…突条部、6k、11
k…切欠部、21…サンドペーパー片、30d…突起、
40d…受容溝、40k…係止用溝部。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円盤状の基板(1) の表面に、サンドペーパ
    ーや砥石等の研磨部材(2) が設けられたものから成り、
    基板(1) の中心に電動又はエアー駆動等の回転駆動機の
    回転軸に接続される接続部(5e)を有する回転研磨具にお
    いて、 基板(1) は、研磨部材(2) が設けられる研磨部材保持部
    材(11)と、上記接続部(5e)を有する中央部材(5) とが、
    互いに別体に形成されたものからなり、 研磨部材保持部材(11)が、その中央に貫通孔からなる中
    空部分(11a) を有し、その中空部分(11a) の内縁部に回
    転係合部(11d) を有し、 この回転係合部(11d) と係合する回転係合部(5d)が中央
    部材(5) に設けられ、 研磨部材保持部材(11)の回転係合部(11d) は、回転駆動
    機の回転軸の回転方向と逆方向に回転させられることに
    より、中央部材(5) の回転係合部(5d)に係合するもので
    あり、且つ逆回転させられることによってこの係合が解
    除されるものであり、これによって回転駆動機の回転軸
    が回転することによって両回転係合部(11d)(5d) の係合
    が相互に締め付けられる状態となるものであり、 中央部材(5) の接続部(5e)が回転軸取付孔からなり、こ
    の接続部(5e)に回転駆動機の回転軸を挿通させて、ナッ
    ト又はボルト等の固定手段によって中央部材(5) を回転
    駆動機の回転軸に固定することができ、 上記固定手段の外径が、前記研磨部材保持部材(11)の中
    空部分(11a) の内径よりも小さく形成され、これによっ
    て中央部材(5) が回転軸に固定されたままの状態で、研
    磨部材保持部材(11)を分離でき、 更に、研磨部材保持部材(11)と中央部材(5) との係合が
    解除される方向に研磨部材保持部材(11)が回動した際
    に、研磨部材保持部材(11)が中央部材(5) から脱落する
    ことを防止する脱落防止手段が、研磨部材保持部材(11)
    又は中央部材(5)の適宜位置に設けられたことを特徴と
    する回転研磨具。
  2. 【請求項2】研磨部材(2) と研磨部材保持部材(11)と
    が、砥石と樹脂によって一体的に成形された硬質のもの
    であることを特徴とする請求項1に記載の回転研磨具。
  3. 【請求項3】研磨部材保持部材(11)と中央部材(5) との
    係合において、 両者の係合が解除される方向に研磨部材保持部材(11)が
    回動することを阻止する出没自在のストッパー部材(35)
    が中央部材(5) の適宜位置に設けられたことを特徴とす
    る請求項1又は2に記載の回転研磨具。
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