JPH10276762A - 細胞活性測定装置 - Google Patents

細胞活性測定装置

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JPH10276762A
JPH10276762A JP9092641A JP9264197A JPH10276762A JP H10276762 A JPH10276762 A JP H10276762A JP 9092641 A JP9092641 A JP 9092641A JP 9264197 A JP9264197 A JP 9264197A JP H10276762 A JPH10276762 A JP H10276762A
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cells
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慎一郎 楠
Hideo Katayama
秀夫 片山
Koji Tsukurida
弘司 造田
Chiaki Okumura
千晶 奥村
Yoshihisa Amano
義久 天野
Junichiro Arai
潤一郎 新井
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    • C12M41/00Means for regulation, monitoring, measurement or control, e.g. flow regulation
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  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な作業で、かつ短時間で細胞活性を測定
し、しかも途中経過を観察し続ける。 【解決手段】 測定対象細胞が添加された液体培地を
収容する第1測定セルと、測定対象細胞および測定対象
物質が添加された液体培地を収容する第2測定セルと、
両測定セルを支持するカセット1と、カセット1と共に
両測定セルを収容して液体培地中の測定対象細胞の培養
を行わせる培養部11と、所定時間の培養後に、培養部
から取り出された両測定セルの液体培地中の溶存酸素量
を酸素電極を用いて測定する電極接続部15と、酸素電
極から出力される電気信号を入力として所定の処理を行
なって細胞活性測定結果を出力するデータ処理部16
と、培養部11と電極接続部15との間で両測定セルを
循環させるコンベア21とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は細胞活性測定装置
に関し、さらに詳細にいえば、測定対象細胞および測定
対象物質を添加した液体培地を測定セルに収容して所定
時間培養を行い、液体培地中の溶存酸素量を酸素電極を
用いて測定することにより細胞活性を測定するための装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、生物や人体内に挿入された
り、直接触れる医療用具や化粧品、薬剤など(測定対象
物質)の細胞毒性を検査する方法として、モルモット、
ラットなどに代表される動物実験を行う方法が知られて
いる。しかし、動物実験はコスト、期間、個体差などの
問題があり、また動物愛護の見地からも必要最小限の実
験数にとどめる必要がある。
【0003】このような見地から、最近は、ターゲット
になる細胞を培養させ、この細胞に医療用具や化粧品、
薬剤などを作用させ、その後、細胞の活性を測定し、動
物実験に代替する試みがなされてきた。これまでに開発
されてきた細胞活性の測定方法としては、MTTアッセ
イ法がある。
【0004】このMTTアッセイ法は、図8に示すよう
に、ステップSP1において、回転速度2000rpmで
5分間遠心分離処理を行い、ステップSP2において、2
分間待って上澄みを捨て、ステップSP3において、濃度
0.04%の色素(MTT)を100μl添加して5分
間待ち、ステップSP4において、37℃で180分間培
養を行い、ステップSP5において、リン酸緩衝液(PB
S)を100μl添加して1分間待ち、ステップSP6に
おいて、回転速度2000rpmで5分間遠心分離処理
を行い、ステップSP7において、2分間待って上澄みを
捨て、ステップSP8において、濃度100%のジメチル
スルホキサイド(DMSO)を100μl添加して1分
間待ち、ステップSP9において、0.5分間撹拌を行
い、ステップSP10において、0.5分間波長550n
mの吸光度を測定する方法である。
【0005】したがって、このMTTアッセイ法を採用
することにより、溶存酸素量(細胞の呼吸量に対応する
量)に基づいて細胞活性を測定することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、MTTアッセ
イ法は、10以上の工程が必要であり、しかも200分
以上の測定所要時間がかかる。そして、MTTアッセイ
法の殆どの工程は、既存の分注工程、培養工程、遠心分
離工程、吸光分析などであり、人手がかかるとともに、
技能が必要であり、簡単には実施することができない。
【0007】また、MTTアッセイ法は、色素の変色を
波長550nmの吸光度により測定するのであるから、
一連の処理工程が非可逆的であり、途中経過を観察し続
けることが著しく困難である。特に、毒性が一方的に進
行するのではなく、回復するような場合には、毒性から
の回復過程の測定を行うことが殆ど不可能になってしま
う。さらに詳細に説明すると、例えば「カテーテル」の
開発のために、MTTアッセイ法を用いて途中経過(特
に毒性からの回復過程)を観察し続けようとすれば、各
部品に採用される可能性がある複数種類の材質、身体部
位ごとの細胞の種類、前記各材質の濃度などを設定する
とともに、種々の培養時間を設定して測定を行わなけれ
ばならず、前記の各工程の作業を効率よく遂行し、短時
間で誤差なく測定を行うことは殆ど不可能である。
【0008】
【発明の目的】この発明は上記の問題点に鑑みてなされ
たものであり、簡単な作業で、かつ短時間で細胞活性を
測定することができ、しかも途中経過を観察し続けるこ
とができる細胞活性測定装置を提供することを目的とし
ている。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の細胞活性測定
装置は、測定対象細胞が添加された液体培地を収容する
第1測定セルと、測定対象細胞および測定対象物質が添
加された液体培地を収容する第2測定セルと、両測定セ
ルを収容して液体培地中の測定対象細胞の培養を行わせ
る培養部と、所定時間の培養後に、培養部から取り出さ
れた両測定セルの液体培地中の溶存酸素量を酸素電極を
用いて測定する測定部と、酸素電極から出力される電気
信号を入力として所定の処理を行なって細胞活性測定結
果を出力するデータ処理部と、培養部と測定部との間で
両測定セルを循環させる循環部とを含むものである。
【0010】請求項2の細胞活性測定装置は、第2測定
セルの数が複数であり、それぞれの液体培地に互いに異
なる濃度の薬剤が添加されているものである。請求項3
の細胞活性測定装置は、第1測定セルおよび第2測定セ
ルを支持するカセットをさらに含み、カセットに支持さ
れた両測定セルに液体培地、測定対象物質、測定対象細
胞を供給する供給部をさらに含むものである。
【0011】請求項4の細胞活性測定装置は、カセット
に支持された両測定セルの数と等しい個数の酸素電極が
一体的に形成されているとともに、カセットに支持され
た両測定セルの液体培地中の溶存酸素量を同時に測定で
きるように相対位置が設定されているものである。請求
項5の細胞活性測定装置は、酸素電極として、少なくと
も作用極および対極を有するものを採用し、作用極およ
び対極として金、白金もしくは銀をカーボンで覆ったも
のからなるものを採用するものである。
【0012】
【作用】請求項1の細胞活性測定装置であれば、測定対
象細胞が添加された液体培地を収容する第1測定セル
と、測定対象細胞および測定対象物質が添加された液体
培地を収容する第2測定セルとを培養部に収容して液体
培地中の測定対象細胞の培養を行わせ、所定時間の培養
後に、培養部から取り出された両測定セルの液体培地中
の溶存酸素量を測定部により酸素電極を用いて測定し、
酸素電極から出力される電気信号を入力としてデータ処
理部により所定の処理を行なって細胞活性測定結果を出
力する。そして、循環部により培養部と測定部との間で
両測定セルを循環させることにより、両測定セルの内容
を変更することなく、反復的に細胞活性の測定を行うこ
とができる。
【0013】したがって、細胞活性測定を効率よく行う
ことができ、測定を短時間でかつ少ない誤差で達成する
ことができ、しかも、途中経過を観察し続けることがで
きる。特に、細胞の毒性からの回復過程の測定を達成す
ることができる。請求項2の細胞活性測定装置であれ
ば、第2測定セルの数が複数であり、それぞれの液体培
地に互いに異なる濃度の薬剤が添加されているのである
から、薬剤の有効濃度を測定することができるほか、請
求項1と同様の作用を達成することができる。
【0014】請求項3の細胞活性測定装置であれば、第
1測定セルおよび第2測定セルを支持するカセットをさ
らに含み、カセットに支持された両測定セルに液体培
地、測定対象物質、測定対象細胞を供給する供給部をさ
らに含むのであるから、細胞活性の測定を簡単に自動化
することができるほか、請求項2と同様の作用を達成す
ることができる。
【0015】請求項4の細胞活性測定装置であれば、カ
セットに支持された両測定セルの数と等しい個数の酸素
電極が一体的に形成されているとともに、カセットに支
持された両測定セルの液体培地中の溶存酸素量を同時に
測定できるように相対位置が設定されているのであるか
ら、全ての測定セルの液体培地中の溶存酸素量を同時に
測定することができるほか、請求項3と同様の作用を達
成することができる。
【0016】請求項5の細胞活性測定装置であれば、酸
素電極として、少なくとも作用極および対極を有するも
のを採用し、作用極および対極として金、白金もしくは
銀をカーボンで覆ったものからなるものを採用するので
あるから、作用極および対極として銀からなるものを採
用する場合に問題になる、銀の溶出に起因する細胞毒性
の影響を皆無にすることができるほか、請求項4と同様
の作用を達成することができる。
【0017】
【発明の実施の態様】以下、添付図面を参照しながらこ
の発明の細胞活性測定装置の実施態様を詳細に説明す
る。図1はこの発明の細胞活性測定装置の一実施態様を
示す概略図である。この細胞活性測定装置は、予め多数
の測定セルが収容されたカセット1を上下方向に複数個
積重状態で収容するカセットマガジン2と、カセットマ
ガジン2内の最も下部のカセット1を押し出すプッシャ
ー3と、カセット1の各測定セルに液体培地、毒性物
質、希釈液、細胞などを分注する分注部5と、カセット
1を収容して、各測定セル内の細胞の培養を行わせる培
養部11と、カセット1の各測定セルにそれぞれ酸素電
極を挿入する電極挿入部18と、酸素電極から出力され
る電気信号を入力として所定のデータ処理を行い、細胞
活性測定結果を出力するデータ処理部16と、酸素電極
とデータ処理部16との間の電気的接続を行わせる電極
接続部(測定部)15と、カセット1の各測定セルから
それぞれ酸素電極を回収する電極回収部17と、酸素電
極が回収された後のカセット1を回収する廃棄カセット
マガジン20と、カセット1を搬送するためのコンベア
4、13、14、19、21と、培養部11に対するカ
セット1の出し入れを行わせるための出し入れ部12と
を有している。なお、7は液体培地供給部、8は毒性物
質供給部、9は希釈液供給部、10は細胞供給部であ
る。前記コンベア21は、酸素電極が回収された後のカ
セット1を再び培養部11に搬送するためのものであ
る。
【0018】図2は酸素電極22の一構成例を概略的に
示す正面図である。この酸素電極22は、セラミック
ス、プラスチックスなどからなる絶縁性基板22aの表
面所定位置に作用極22b、対極22c、および参照極
22dを設けているとともに、これらの極とそれぞれ電
気的に接続された配線を設けている。そして、各配線の
端部に引き出し線22eの一方の端部を電気的に接続
し、各引き出し線22eの他方の端部に外部接続用の端
子22fを電気的に接続している。ここで、一般的に
は、作用極22bとして金、白金などの貴金属、炭素な
どからなるもの、対極22c、および参照極22dとし
て銀からなるものが採用されているが、毒性からの回復
を測定する場合には、対極22cとして金、白金、銀を
炭素で覆ったものなどからなるものを採用し、酸素測定
の際に陽極となる対極22cからの銀の溶出を回避する
ことが好ましい。なお、参照極22dとして銀以外の材
質からなるものを採用することができる。ただし、この
材質としては、銀と同様に電位の安定したものを採用す
ればよい。また、作用極22b、対極22cとしては、
金、白金、炭素以外の導体であって、細胞への毒性が少
ないものからなるものを採用することが可能である。さ
らに、酸素電極22のコストを低減する場合などには、
銀ペーストの印刷により作用極22b、対極22c、お
よび参照極22dを形成し、作用極22b、対極22c
に対応する銀を覆うようにカーボンペーストを印刷する
ようにすればよい。
【0019】上記の構成の細胞活性測定装置の作用は次
のとおりである。予め多数の測定セルが収容されたカセ
ット1がカセットマガジン2に上下方向に複数個積重状
態で収容されているので、プッシャー3を動作させるこ
とにより、カセットマガジン2内の最も下部のカセット
1を押し出すことができる。このカセット1は、コンベ
ア4によって分注部5に搬送され、分注部5において、
カセット1の各測定セルに対して液体培地供給部7から
液体培地が、毒性物質供給部8から毒性物質が、希釈液
供給部9から希釈液が、細胞供給部10から細胞がそれ
ぞれ分注される。このように各測定セルに液体培地、毒
性物質、希釈液、細胞が供給されたカセット1を培養部
11に供給することにより、所定時間にわたって各測定
セル内の細胞の培養を行わせる。培養部11において細
胞の培養を行えば、毒性物質が細胞に対して毒性を示す
場合に、細胞の増殖が皆無になるか、もしくは著しく少
なくなる。逆に、毒性物質が細胞に対して毒性を示さな
い場合に、細胞の増殖が多くなる。この結果、前者の場
合には、細胞の呼吸が全くないか、もしくは著しく少な
いので、液体培地中の溶存酸素量が多く、後者の場合に
は、細胞の呼吸が多いので液体培地中の溶存酸素量が著
しく少なくなる。
【0020】したがって、電極挿入部18によってカセ
ット1の各測定セルにそれぞれ酸素電極を挿入し、電極
接続部15によって酸素電極とデータ処理部16との間
の電気的接続を行わせることにより、データ処理部16
において、酸素電極から出力される電気信号を入力とし
て所定のデータ処理を行い、細胞活性測定結果を出力す
ることができる。具体的には、例えば、少なくとも1つ
の測定セル(第1測定セル)に毒性物質を分注せず、こ
の第1測定セルの液体培地中の溶存酸素量と、他の測定
セル(第2測定セル)に毒性物質を分注し、この第2測
定セルの液体培地中の溶存酸素量とを酸素電極22を用
いて測定し、測定された両溶存酸素両間に有意な差が存
在するか否かを判定することにより、細胞活性の有無
(毒性物質の影響を受けないか否か)を判定することが
できる。また、第2測定セルの数を増加させ、それぞれ
に互いに異なる濃度(量)の毒性物質を分注し、有意な
差が発生する限界となる第2測定セルを検出することに
より、細胞活性の程度(毒性物質の影響を受ける最小濃
度)を測定することができる。
【0021】その後は、電極回収部17において、カセ
ット1の各測定セルからそれぞれ酸素電極を回収し、廃
棄カセットマガジン20において、酸素電極が回収され
た後のカセット1を回収することができる。ただし、コ
ンベア21によって、酸素電極が回収された後のカセッ
ト1を再び培養部11に搬送することができ、この場合
には、細胞の培養を断続的に継続しながら細胞活性の測
定を行うことができる。したがって、細胞培養の途中段
階での細胞活性の測定を行うことができ、またある程度
毒性物質の影響を受けた後ろに細胞活性が回復する過程
での細胞活性の測定を行うことができる。
【0022】また、多数の測定セルを収容したカセット
1を順次搬送しながら測定を行うのであるから、多数の
測定を同時に、かつ短時間で効率よく達成することがで
きる。図3は酸素電極の他の構成例を示す概略図であ
る。ただし、右半分が正面図を、左半分が背面図をそれ
ぞれ示している。
【0023】この酸素電極は、櫛歯状の複数の突出部を
有する絶縁性基板を採用し、各突出部にそれぞれ作用
極、対極および参照極を設け、絶縁性基板のうち、突出
部と反対側の所定位置にコネクタとの電気的接続を達成
するための引き出し電極を設けている。ただし、作用極
および参照極が突出部の正面側に、対極が突出部の背面
側に設けられている。
【0024】したがって、この構成の酸素電極を採用す
れば、複数個の測定セルに対して同時に酸素電極の挿
入、回収を行うことができ(図4および図5参照)、酸
素電極を挿入し、回収するための機構を簡単化すること
ができる。なお、図4、図5において、23が測定セル
を示している。図6は酸素電極のさらに他の構成例を概
略的に示す斜視図である。
【0025】この酸素電極は、U字状に湾曲形成された
絶縁性基板の両端部に櫛歯状の複数の突出部を形成し、
各突出部にそれぞれ作用極(図示せず)、対極(図示せ
ず)および参照極(図示せず)を設けている。また、突
出部以外の所定位置に引き出し電極(図示せず)を設け
ている。したがって、この構成の酸素電極を採用すれ
ば、測定セルに対して同時に挿入、回収を行うことがで
きる酸素電極の数を図3の構成例と比較して増加させる
ことができ、酸素電極を挿入し、回収するための機構を
一層簡単化することができる。
【0026】図7は図1の装置および図2の酸素電極を
用いてガン細胞の細胞活性を測定した結果を示す図であ
る。なお、毒性物質として、1%エタノールを採用し
た。また、図7中、白丸がガン細胞および液体培地を分
注した場合を、白三角がガン細胞、1%エタノールおよ
び液体培地を分注した場合を、黒丸が1%エタノールお
よび液体培地を分注した場合を、黒三角が液体培地のみ
を分注した場合をそれぞれ示している。
【0027】図7から明らかなように、黒丸と黒三角の
場合には、溶存酸素を消費するガン細胞が全く含まれて
いないので、溶存酸素量が殆ど減少してないことが分か
る。また、白丸は溶存酸素を消費するガン細胞が含まれ
ているだけであるから、次官の経過と共に溶存酸素量が
減少するのに対して、白三角はさらに1%エタノールが
添加されているので、ガン細胞の呼吸が1%エタノール
により阻害され、白丸の場合と比較して溶存酸素量の減
少の程度がかなり少なく、両者を明確に区別することが
できる。また、所要時間が10分程度でよく、細胞活性
を迅速に測定できることが分かる。
【0028】
【発明の効果】請求項1の発明は、細胞活性測定を効率
よく行うことができ、測定を短時間でかつ少ない誤差で
達成することができ、しかも、途中経過を観察し続ける
ことができるという特有の効果を奏する。請求項2の発
明は、薬剤の有効濃度を測定することができるほか、請
求項1と同様の効果を奏する。
【0029】請求項3の発明は、細胞活性の測定を簡単
に自動化することができるほか、請求項2と同様の効果
を奏する。請求項4の発明は、全ての測定セルの液体培
地中の溶存酸素量を同時に測定することができるほか、
請求項3と同様の効果を奏する。請求項5の発明は、作
用極および対極として銀からなるものを採用する場合に
問題になる、銀の溶出に起因する細胞毒性の影響を皆無
にすることができるほか、請求項4と同様の効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の細胞活性測定装置の一実施態様を示
す概略図である。
【図2】酸素電極の一構成例を概略的に示す正面図であ
る。
【図3】酸素電極の他の構成例を概略的に示す正面図で
ある。
【図4】図3の酸素電極をカセットの測定セルに挿入す
る状態を示す概略斜視図である。
【図5】図3の酸素電極をカセットの全ての測定セルに
挿入する状態を示す概略斜視図である。
【図6】酸素電極のさらに他の構成例を概略的に示す斜
視図である。
【図7】図1の装置および図2の酸素電極を用いてガン
細胞の細胞活性を測定した結果を示す図である。
【図8】MTTアッセイ法を説明するフローチャートで
ある。
【符号の説明】
1 カセット 5 分注部 11 培養部 15 電極接続部 16 データ処理部 21 コンベア 22 酸素電極 22b 作用極 22c 対極 22d 参照極 23 測定セル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥村 千晶 茨城県つくば市御幸が丘3番地 ダイキン 工業株式会社内 (72)発明者 天野 義久 茨城県つくば市御幸が丘3番地 ダイキン 工業株式会社内 (72)発明者 新井 潤一郎 茨城県つくば市御幸が丘3番地 ダイキン 工業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定対象細胞が添加された液体培地を収
    容する第1測定セル(23)と、測定対象細胞および測
    定対象物質が添加された液体培地を収容する第2測定セ
    ル(23)と、両測定セル(23)を収容して液体培地
    中の測定対象細胞の培養を行わせる培養部(11)と、
    所定時間の培養後に、培養部から取り出された両測定セ
    ル(23)の液体培地中の溶存酸素量を酸素電極(2
    2)を用いて測定する測定部(15)と、酸素電極(2
    2)から出力される電気信号を入力として所定の処理を
    行なって細胞活性測定結果を出力するデータ処理部(1
    6)と、培養部(11)と測定部(15)との間で両測
    定セルを循環させる循環部(21)とを含むことを特徴
    とする細胞活性測定装置。
  2. 【請求項2】 第2測定セル(23)の数が複数であ
    り、それぞれの液体培地に互いに異なる濃度の薬剤が添
    加されている請求項1に記載の細胞活性測定装置。
  3. 【請求項3】 第1測定セル(23)および第2測定セ
    ル(23)を支持するカセット(1)をさらに含み、カ
    セット(1)に支持された両測定セル(23)に液体培
    地、測定対象物質、測定対象細胞を供給する供給部
    (5)をさらに含む請求項2に記載の細胞活性測定装
    置。
  4. 【請求項4】 カセット(1)に支持された両測定セル
    (23)の数と等しい個数の酸素電極(22)が一体的
    に形成されているとともに、カセット(1)に支持され
    た両測定セル(23)の液体培地中の溶存酸素量を同時
    に測定できるように相対位置が設定されている請求項3
    に記載の細胞活性測定装置。
  5. 【請求項5】 少なくとも作用極(22b)および対極
    (22c)を有するものであり、作用極(22b)およ
    び対極(22c)は金、白金もしくは銀をカーボンで覆
    ったものからなるものである請求項1から請求項4の何
    れかに記載の細胞活性測定装置。
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Cited By (5)

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