JPH10275022A - 安定化電源回路 - Google Patents

安定化電源回路

Info

Publication number
JPH10275022A
JPH10275022A JP8054497A JP8054497A JPH10275022A JP H10275022 A JPH10275022 A JP H10275022A JP 8054497 A JP8054497 A JP 8054497A JP 8054497 A JP8054497 A JP 8054497A JP H10275022 A JPH10275022 A JP H10275022A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transistor
correction current
current
power supply
stabilized power
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP8054497A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3045097B2 (ja
Inventor
Hiroyoshi Honda
博敬 本田
Nobutaka Amano
信孝 天野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Priority to JP9080544A priority Critical patent/JP3045097B2/ja
Publication of JPH10275022A publication Critical patent/JPH10275022A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3045097B2 publication Critical patent/JP3045097B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Electrical Variables (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】余分な製造工程や製造後のレーザートリミング
を必要とせずに、バンドギャップレギュレータによる安
定化電源回路の出力電圧の絶対精度を向上する。 【解決手段】出力電圧Voの絶対精度が、トランジスタ
Tr3,Tr5のベース−エミッタ間電圧VBEの製造ば
らつきによって支配されるようなバンドギャップレギュ
レータ7に対し、トランジスタTr3,Tr5と同等の
特性のトランジスタTr11を有する補正電流発生回路
1を設ける。トランジスタのVBEとエミッタ接地順方向
電流増幅率hFEとの相関を利用し、トランジスタTr1
1のhFEに反比例した補正電流Iを発生して、バンドギ
ャップレギュレータ7に供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、安定化電源回路に
関し、特に、バンドギャップレギュレータによる出力電
圧精度が高い安定化電源回路に関する。
【0002】
【従来の技術】安定化電源回路は、各種機器での電源回
路や基準電圧回路として、安定な電圧を得るために広く
使用されている。安定化電源回路では、何らかなの形で
基準電圧を発生する必要があり、そのために、バンドギ
ャップレギュレータが用いられるようなってきた。近
年、電子機器における電源電圧の低電圧化が進行してい
るが、バンドギャップレギュレータによれば、こうした
低電源電圧に対応した低い基準電圧を発生させることが
でき、また集積回路化に対応できる。
【0003】図4は、バンドギャップレギュレータによ
る従来の安定化電源回路の一例を示す回路図である。こ
の安定化電源回路は、外部接続端子として、最低電位端
子3、最高電位端子4及び出力端子5の3つの端子を有
しており、npnトランジスタTrl〜Tr5,Tr8,
Tr9,Tr16,Tr17、pnpトランジスタTr
6,Tr7,Tr10、コンデンサC1及び抵抗R1〜R
10とよって、バンドギャップレギュレータ回路が構成
されている。このうち、抵抗R1,R2及びトランジス
タTr4,Tr16,Tr17はスタートアップ回路を構
成している。
【0004】スタートアップ回路においては、トランジ
スタTr16,Tr17はいずれもコレクタとベースと
を短絡することによってダイオード接続されており、最
高電位端子4と最低電位端子3との間に、抵抗R2、ト
ランジスタTr16、トランジスタTr17、抵抗R1
が、最高電位端子4側からこの順で直列に挿入され、ト
ランジスタTr4のベースが抵抗R2とトランジスタT
r16との接続点に接続している。
【0005】トランジスタTr8,Tr9のコレクタが
最高電位端子4に接続している。また、トランジスタT
r6,Tr7のエミッタは、それぞれ、抵抗R6,R7を
介して最高電位端子4に接続している。トランジスタT
r8のエミッタはトランジスタTr9のベースに接続
し、トランジスタTr9のエミッタは、出力端子5に接
続するとともに、抵抗R9を介してA点に接続してい
る。A点と最低電位端子3との間には抵抗R10が挿入
されている。すなわちA点は、出力電圧を抵抗R9と抵
抗10とによって分圧する点である。トランジスタTr
6,Tr7のベース、トランジスタTr6のコレクタ、
トランジスタTr3,Tr4のコレクタが相互に接続し
ている。トランジスタTr3,Tr4のエミッタは、相
互に接続するとともに、抵抗R4,R5の一端にそれぞ
れ接続している。抵抗R4,R5の他端には、それぞれ
トランジスタTr2,Tr1のコレクタが接続してい
る。トランジスタTr3のベースは上述のA点に接続し
ている。トランジスタTr1のベースとコレクタ、トラ
ンジスタTr2のベースは相互に接続している。トラン
ジスタTr1のエミッタは最低電位端子3に直接接続
し、トランジスタTr2のエミッタは抵抗R3を介して
最低電位端子3に接続している。
【0006】トランジスタTr7のコレクタは、トラン
ジスタTr8のベース、抵抗R8の一端及びトランジス
タTr10のエミッタに接続し、トランジスタTr10
のベースは、コンデンサC1を介してトランジスタTr
2のコレクタに接続するとともに、抵抗R8の他端及び
トランジスタTr5のコレクタに接続している。トラン
ジスタTr5のベースとエミッタは、それぞれ、トラン
ジスタTr2のコレクタと最低電位端子3に接続し、ト
ランジスタTr10のコレクタは最低電位端子3に接続
している。
【0007】この安定化電源回路は、バンドギャップレ
ギュレータとして動作するので、トランジスタTr3の
ベース、すなわち、A点の電位が一定となるように動作
する。A点の電位をVAと表し、トランジスタTr1,T
r2,Tr3,Tr5でのベース−エミッタ間電圧をそれ
ぞれVBE1,VBE2,VBE3,VBE5とする。トランジスタT
r1のエミッタ電流とトランジスタTr2のエミッタ電
流とを異ならせ、VBE 1≠VBE2とする。その結果、次式
が成立する。
【0008】
【数1】 ところで、この安定化電源回路を集積回路として構成し
た場合において、各々の抵抗の抵抗値や各々のトランジ
スタのVBEの値には、製造上のばらつきが含まれてい
る。製造上のばらつきには、絶対精度と相対精度があ
り、抵抗の例でいえば、絶対精度は±15%の程度であ
り、相対精度は±2%の程度であって、絶対精度≫相対
精度である。ここでいう相対誤差とは、同一チップ内の
近接する素子間の誤差のことである。すなわち先の抵抗
の例でいうと、ある目標値に対して、できあがった抵抗
の抵抗値は目標値の±15%の程度の範囲内でばらつき
得るが、その抵抗と近接する抵抗との間での誤差は±2
%程度である。一般に、VAのばらつきの原因を考える
と、トランジスタのVBEの絶対精度による影響がもっと
も大きい。
【0009】式(1)において、右辺第3項は、抵抗比
(R4/R3)と2つのトランジスタのVBEの差(V
BE2−VBE1)により決まるので、製造ばらつきでの絶対
精度の影響を受けずに相対精度の影響のみを受けること
になり、精度が高い。しかしながら、式(1)の第1項と
第2項は、VBEの絶対精度そのものが関係するため、結
局、電圧VAは、トランジスタTr3,Tr5のVBE3,V
BE5の絶対精度の影響を強く受け、精度が低くなる。な
お、式(1)の右辺第3項が原理的な意味でバンドギャッ
プレギュレータの出力電圧であるが、出力端子5に電圧
を出力し、かつこの出力電圧を抵抗R9,R10で分圧
した電圧(A点の電圧)が一定になるようにするため
に、VAを表わす式にVBE3,VBE5の項が含まれることに
なる。
【0010】ここで、各トランジスタの絶対精度による
誤差をdVBEとすると、A点の電位VAのばらつき範囲
A'は次の式で表すことができる。
【0011】
【数2】 上述の安定化電源回路の出力端子5の電圧をVoとおく
と、Voは、
【0012】
【数3】 と表わされる。出力電圧Voの絶対精度にも、A点の電
圧VAに含まれるVBEの絶対精度であるdVBEの2個分
が大きく影響し、出力電圧Voを絶対精度はあまりよく
することができない。出力電圧Voの絶対精度は、おお
よそ出力電圧の±5%となる。
【0013】そこで、出力電圧の精度をより向上させた
い場合には、従来、製造後に抵抗値の調整が可能な素子
によって抵抗R9と抵抗R10を構成し、製造工程終了
後に出力電圧Voを観測しながら抵抗R9,R10を調整
して、出力電圧Voの精度を向上させている。製造後に
抵抗値の調整を行う手法としては、レーザートリミング
や、ツェナーザップダイオードによるトリミング等の方
法がある。レーザートリミングは、レーザー光を照射す
ることによって抵抗素子に切り込みやスリットを入れ、
抵抗素子の抵抗値を変える技術である。
【0014】ツェナーザップダイオードによる手法で
は、まず、図5に示すように、直列に接続された抵抗R
16〜R19のそれぞれに対してツェナーザップダイオ
ードZD1〜ZD4を並列に接続し、各ツェナーザップ
ダイオードZD1〜ZD4に外部から電圧を印加できる
ように、各ツェナーザップダイオードZD1〜ZD4の
両端をダイオード破壊用端子9に引き出しておく。ツェ
ナーザップダイオードは、通常の状態では、PN接合の
逆方向に対して数V印加してもカソードからアノードへ
ほとんど電流を流さないので、ハイインピーダンスとみ
なすことができるが、外部から高い電圧を印加して電流
を流し破壊することで、数Ω程度の小抵抗となる。よっ
て、製造直後であれば、図5の全体の抵抗値は各抵抗R
16〜R19の抵抗値の総和となるが、選択的にツェナ
ーザップダイオードを破壊することにより、そのツェナ
ーザップダイオードに並列に接続されている抵抗がは短
絡された形となり、その組み合わせによって、図5の全
体の抵抗値を段階的に変化させることができる。
【0015】上記の手法等により、製造工程が終了して
出力電圧Voを測定することが可能となった後に、出力
電圧Voをモニタしながら、製造ばらつきによる目標値
との誤差を小さくするように、抵抗R9及び抵抗R10
の少なくとも一方の抵抗値を調整する。こうすること
で、最終的な出力電圧Voの絶対精度を高くできる。出
力電圧Voの絶対精度をおおよそ出力電圧の±2%程度
にすることは、容易に実現できる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述した
従来の安定化電源回路には、製造コストが大きくなると
いう問題点がある。上述した従来の安定化電源回路で
は、製造後に抵抗値の調整を行うことを前提とするた
め、そのような調整が可能な抵抗素子を形成するために
追加の製造工程や装置が必要になり、その分、調整を必
要としない場合に比べ、コストが上昇する上、製造後の
調整を行うためのコストも必要となり、製品全体として
製造コストが増大してしまう。
【0017】本発明の目的は、製造時の追加工程や製造
後の調整工程を必要とせず、かつ絶対精度が向上した安
定化電源回路を提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の安定化電源回路
は、トランジスタのベース−エミッタ間電圧VBEを利用
したバンドギャップレギュレータを有する安定化電源回
路において、前記トランジスタのエミッタ接地順方向直
流電流増幅率hFEに対して相関を有する補正電流を発生
する補正電流発生回路を有し、前記補正電流が前記バン
ドギャップレギュレータに供給されて前記バンドギャッ
プレギュレータの出力電圧が補正される。
【0019】バンドギャップレギュレータの出力電圧の
絶対精度を悪くしている最大のものは、上述したよう
に、トランジスタ(図4に示す回路ではトランジスタT
r3,Tr5)のベース−エミッタ間電圧VBEの製造ば
らつきであるが、本発明は、トランジスタのVBEとhFE
との間にある相関があることから、バンドギャップレギ
ュレータ内で出力電圧の絶対精度を悪くする原因となっ
ているトランジスタと同等のトランジスタを補償用トラ
ンジスタとして補正電流発生回路内に設け、この補償用
トランジスタのhFEに応じた補正電流を作り出し、バン
ドギャップレギュレータに供給する。補正電流を上述の
トランジスタ(例えば図4のトランジスタTr3)のベ
ースに接続された抵抗に流すことにより、バンドギャッ
プレギュレータの出力電圧に補正が加えられ、この出力
電圧の絶対精度が向上する。
【0020】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して説明する。図1は本発明の実施の一
形態の安定化電源回路の構成を示す回路図である。この
安定化電源回路は、バンドレギュレータ7に補正電流発
生回路1を付加した構成である。なおここでは、安定化
電源回路は、集積回路として1つの半導体チップ内に形
成されるものとする。バンドギャップレギュレータ7
は、図4に示す従来の安定化電源回路と同一のものであ
り、その内部構成は上述したとおりであるので、ここで
は、内部構成の説明を省略する。ただし、図4において
ダイオード接続されていたトランジスタTr16,Tr
17は、図1においてはそれぞれダイオードD1,D2
として示されている。
【0021】補正電流発生回路1は、バンドギャップレ
ギュレータ7に対して補正電流を出力するものであっ
て、定電流の電流源2とカレントミラー回路6とnpn
トランジスタTr11から構成されている。カレントミ
ラー回路6は、最高電位端子4に接続するとともに、入
力端子inがトランジスタTr11のベースに接続し、
出力端子Outがバンドギャップレギュレータ7の上述
したA点に接続している。出力端子OutからA点に流
れる電流すなわち補正電流がIで示されている。トラン
ジスタTr11のコレクタは最高電位端子4に接続し、
トランジスタTr11のエミッタは電流源2を介して最
低電位端子3に接続している。電流源2に流れる電流を
oとする。ここでトランジスタTr11としては、バ
ンドギャップレギュレータ7におけるトランジスタTr
3およびトランジスタTr5と同じタイプ、同等の特性
を有するものを使用する。
【0022】次に、この安定化電源回路の動作を説明す
る。
【0023】この回路においても、A点の電位VAは、
従来の技術で示したように上述の式(1)で表される。ま
た、各トランジスタのVBEの絶対精度による誤差を含め
たA点での電圧VAのばらつき範囲VA'も、式(2)で表さ
れる。しかしながらこの回路では、補正電流発生回路1
により補正電流IがA点に供給されるため、出力端子5
での出力電圧Voは、次式で表されるものとなる。
【0024】
【数4】 ところで、一般に、トランジスタのベース−エミッタ間
電圧VBEとエミッタ接地順方向電流増幅率hFEとの間に
は、図6に示すように相関があり、同じサイズのトラン
ジスタに同じエミッタ電流を流す場合、hFEが大きいト
ランジスタのV BEは小さくなり、hFEが小さいトランジ
スタのVBEは大きくなる。すなわち、h FEの増加に伴っ
て直線的にトランジスタのVBEが低下する。したがっ
て、トランジスタのVBEがばらつくと、この相関に応じ
て、hFEもばらつく。
【0025】補正電流Iは、カレントミラー回路6の電
流増幅率を1とすると、電流源2の定電流I0をトラン
ジスタTr11のhFEで割った値となり、このhFEに反
比例する。したがって、トランジスタTr11のhFE
ばらつくと、補正電流Iもそれに反比例してばらつくこ
とになる。そこで補正電流IでのこのばらつきをdIと
する。トランジスタTr11をトランジスタTr3,T
R5と同じタイプのトランジスタとすることで、トラン
ジスタTr11のhFEのばらつきとトランジスタTr
3,Tr5のVBEのばらつきと連動することになる。
【0026】トランジスタTr3やトランジスタTr5
のVBEがばらついた場合における出力電圧のばらつき範
囲Vo'は、上述したような補正電流Iを考慮すると、
【0027】
【数5】 となる。補正電流Iは、次の式で表される。
【0028】
【数6】 図6に示すVBE−hFE特性や式(5),(6)より、
【0029】
【数7】 を満たすように抵抗R9,R10及び補正電流Iの値を
設定することによって、補正電流Iによる抵抗R9の電
圧降下分の変動により、トランジスタのVBEのばらつき
による出力電圧の変動を打ち消すことができる。すなわ
ち、式(7)が成立しているとき、出力電圧のばらつき範
囲Vo'は、
【0030】
【数8】 となる。式(8)から分かるように、トランジスタのVBE
のばらつきによる出力電圧のばらつきはキャンセルさ
れ、出力電圧Voの絶対精度は大きく向上する。
【0031】上述の説明において、トランジスタTr1
1はトランジスタTr3,Tr5と同じタイプであって
同等の特性を有するものとしたが、これは、トランジス
タTr11のhFEに基づいてトランジスタTr3,Tr
5のVBEのばらつきの補償を行うことから要求されるも
のである。すなわち、上述の式(1)の右辺第1項及び第
2項によるばらつき要因を絶対精度でなく相対精度のレ
ベルまで減少させることを意図して、トランジスタTr
3,Tr5,Tr11の特性を揃えるようにする。したが
って、トランジスタTr11は、通常の半導体装置製造
プロセスにおいて、トランジスタTr3,Tr5と同一
工程で同じサイズに形成するようにすればよく、特性を
合わせるために製造後に特別の処理を行う必要はない。
【0032】本実施の形態において、補正電流IをA点
に流すことによる補正を行う前の出力電圧の絶対精度
は、おおよそ、出力電圧の±5%であるが、上述したよ
うな補正を行うことによって、補正前の精度の半分以下
の、例えば出力電圧の±2%程度の絶対精度を容易に実
現できる。
【0033】
【実施例】
(実施例1)次に、実施例によって本発明をさらに詳し
く説明する。図2は実施例1での安定化電源回路の構成
を示す回路図である。この安定化電源回路も集積回路と
して構成されている。
【0034】ダイオードD1,D2をそれそれコレクタ
とベースとが短絡されたトランジスタTr16,Tr1
7で置き換えて表現した以外は、バンドギャップレギュ
レータ部分(抵抗R1〜R10、トランジスタTr1〜
Tr9,Tr16,Tr17及びコンデンサ1からなる回
路)の構成は、図1に示したものと同一である。ちなみ
に、ASIC(特定用途向け集積回路)などでダイオー
ドが素子として用意されていない場合、このようにトラ
ンジスタをダイオードとして使用することも可能であ
る。
【0035】一方、この回路では、pnpトランジスタ
Tr12,Tr13、npnトランジスタTr11,Tr
14,Tr15及び抵抗R11〜R15によって、補正
電流発生回路を構成している。トランジスタTr12,
Tr13のエミッタはそれぞれ抵抗R11,R12を介
して最高電位端子4に接続し、トランジスタTr12の
ベースはトランジスタTr13のベース及びコレクタと
トランジスタTr11のベースに接続し、トランジスタ
Tr12のコレクタは補正電流発生回路の出力としてA
点(抵抗R9,R10の中点であってトランジスタTr
3のベースに接続する点)に接続している。また、トラ
ンジスタTr14,Tr15のエミッタは、それぞれ、
抵抗R13,R14を介して最低電位端子3に接続して
いる。抵抗R15は、最高電位端子4とトランジスタT
r15のコレクタとの間に挿入され、トランジスタTr
15のコレクタは、抵抗R15の他、トランジスタTr
14,Tr15のベースに接続している。トランジスタ
Tr11のコレクタは最高電位端子4に接続し、トラン
ジスタTr11のエミッタはトランジスタTr14のコ
レクタに接続している。
【0036】すなわち、トランジスタTr12,Tr1
3と抵抗R11,R12によって、図1のカレントミラ
ー回路6に相当する第1のカレントミラー回路が構成さ
れ、トランジスタTr14,Tr15と抵抗R13,R1
4によって、図1での電流源2に相当する第2のカレン
トミラー回路を構成している。
【0037】最高電位端子4と最低電位端子5の間の電
圧をVccとし、トランジスタTr14,Tr15のベー
ス−エミッタ間電圧をそれぞれVBE14,VBE15とする
と、
【0038】
【数9】 となり、補正電流Iは、次の式で求められる。
【0039】
【数10】 なお、上述した回路では、カレントミラー回路ごとに、
使用する抵抗の抵抗値と使用するトランジスタのサイズ
を揃え、各カレントミラー回路の電流増幅率を1として
いる。もし、カレントミラー回路の増幅率が1以外の場
合には、電流IあるいはIoに、それぞれのカレントミ
ラー回路の電流増幅率を乗じる。
【0040】また、上述したように、トランジスタTr
11は、トランジスタTr3やトランジスタTr5と同
じサイズのトランジスタとする必要がある。そして、式
(7)を満足するように、抵抗R9,R10,R15の値や
各カレントミラー回路での電流増幅率を設定することに
より、出力電圧の絶対精度が良い安定化電源回路を得る
ことができる。
【0041】(実施例2)次に、実施例2の安定化電源
回路について、図3を用いて説明する。この安定化電源
回路は、実施例1の回路に通常の3端子型レギュレータ
8を付加した構成であり、最高電位端子4に接続する代
りに、実施例1での抵抗R15の一端をレギュレータ8
の出力端子に接続している。レギュレータ8の正側入力
端子は最高電位端子4に接続し、負側入力端子は最低電
位端子3に接続している。また、実施例1での抵抗R9
の代りに抵抗R20,R21を直列に接続し(抵抗R2
0の方が出力端子5側)、抵抗R20と抵抗R21の接
続点に補正電流Iを供給している。
【0042】この安定化電源回路では、レギュレータ8
の出力電圧から補正電流Iを発生させているので、最高
電圧端子4の電圧に変動があったとしても、補正電流I
にはその変動の影響は及ばない。そのため、出力端子5
の出力電圧Voも変動しない。レギュレータ8の出力電
圧をVrとすると、補正電流は次式のように表わされ
る。
【0043】
【数11】 この場合、トランジスタのVBEのばらつきによる出力電
圧のばらつき範囲を表す式は、
【0044】
【数12】 となり、次の式
【0045】
【数13】 を満足するように、抵抗R10,R20,R21および補
正電流Iの値を設定することで、出力電圧Voの絶対精
度が良い安定化電源回路を得ることができる。
【0046】以上、本発明の実施の形態及び実施例を説
明したが、本発明は上述したものに限定されるものでは
ない。例えば、バンドギャップレギュレータの具体的回
路構成は、出力電圧を抵抗によって所定の比で分圧する
点を基準点(例えば上述のA点)としてこの基準点の電
位を一定保つような回路構成であれば、上述した回路に
限定されるものではない。
【0047】また、上述した例では、トランジスタTr
11のエミッタを定電流Ioで駆動し、この定電流Io
FE分の1の電流を得ることにより、トランジスタのh
FEと相関がある補正電流Iを発生させているが、補正電
流Iの発生方法はこれに限られるものではない。例え
ば、トランジスタTr11のベースに定電流を供給し、
補正電流IをトランジスタTr11のエミッタから取り
出す構成としてもよい。この場合の補正電流Iは、トラ
ンジスタTr11のhFEに比例した電流となり、図2や
図3に示す実施例に対して、トランジスタTr11のV
BEのばらつきに対する補正電流Iの変化分の極性が逆に
なるので、補正電流Iの極性を逆にして、バンドギャッ
プレギュレータに供給する必要がある。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、バンド
ギャップレギュレータに含まれるものと同等のトランジ
スタを有する補正電流供給回路を設け、この補正電流供
給回路からの補正電流をバンドギャップレギュレータに
与えて出力電圧の補正を行うように構成する。すなわ
ち、バンドギャップレギュレータの出力電圧の絶対精度
を悪くする原因であるトランジスタのVBEの絶対値のば
らつきに対して、VBEと相関があるhFEを利用した補正
電流Iにより、出力電圧を補正する。この補正電流発生
回路は、バンドギャップレギュレータと同一の工程によ
り同時に形成できるので、本発明によれば、余分な製造
工程が追加されることなしに絶対精度が高い安定化電源
回路が得られる。また、レーザトリミングなどの追加工
程も必要としない。その結果、追加の工程などによる製
造コストの増大やそれらの工程による開発および製造期
間の増大なしに、絶対精度が高い安定化電源回路を提供
することができる。また、コストや精度の問題などによ
って、従来の場合には搭載することができなかった回路
への安定化電源回路の搭載が可能となり、これら回路の
1チップ化が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の安定化電源回路の構成
を示す回路図である。
【図2】実施例1の安定化電源回路の構成を示す回路図
である。
【図3】実施例2の安定化電源回路の構成を示す回路図
である。
【図4】従来の安定化電源回路の構成の一例を示す回路
図である。
【図5】ツェナーザップダイオードにより値の調整が可
能な抵抗の例を示す回路図である。
【図6】トランジスタのVBE−hFE特性の一例を示すグ
ラフである。
【符号の説明】
1 補正電流発生回路 2 電流源 3 最低電位端子 4 最高電位端子 5 出力端子 6 カレントミラー回路 7 バンドギャップレギュレータ 8 レギュレータ回路 9 ダイオード破壊用端子 R1〜R21 抵抗 Tr1〜Tr17 トランジスタ C1 コンデンサ ZD1〜ZD4 ツェナーザップダイオード

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トランジスタのベース−エミッタ間電圧
    BEを利用したバンドギャップレギュレータを有する安
    定化電源回路において、 前記トランジスタのエミッタ接地順方向直流電流増幅率
    FEに対して相関を有する補正電流を発生する補正電流
    発生回路を有し、 前記補正電流が前記バンドギャップレギュレータに供給
    されて前記バンドギャップレギュレータの出力電圧が補
    正されることを特徴とする安定化電源回路。
  2. 【請求項2】 第1及び第2のトランジスタのベース−
    エミッタ間電圧の差に対して第1及び第2の抵抗の抵抗
    値の比を乗じた第1の電圧と、前記第1の電圧に対して
    少なくとも1つの第3のトランジスタのベース−エミッ
    タ間電圧とを加算した電圧を基準電圧とし、前記基準電
    圧が一定に保たれるようにして出力端子に出力電圧を発
    生するバンドギャップレギュレータと、 前記第3のトランジスタのエミッタ接地順方向直流電流
    増幅率hFEに対して相関を有する補正電流を発生する補
    正電流発生回路とを有し、 前記補正電流が前記バンドギャップレギュレータに供給
    されて前記バンドギャップレギュレータの出力電圧が補
    正される安定化電源回路。
  3. 【請求項3】 前記バンドギャップレギュレータにおい
    ては、前記出力端子に第3及び第4の抵抗が直列に接続
    し、前記第3及び第4の抵抗によって前記出力電圧を分
    圧した電圧が前記基準電圧として制御され、 少なくとも前記第4の抵抗に前記補正電流が流れるよう
    に前記補正電流が供給される請求項2に記載の安定化電
    源回路。
  4. 【請求項4】 前記補正電流発生回路は、前記第3のト
    ランジスタと同等の特性を有する第4のトランジスタを
    有し、前記第4のトランジスタのエミッタ接地順方向直
    流電流増幅率hFEに反比例した前記補正電流を発生する
    請求項2または3に記載の安定化電源回路。
  5. 【請求項5】 前記補正電流発生回路が、前記第3のト
    ランジスタと同等の特性を有する第4のトランジスタ
    と、前記第4のトランジスタのエミッタに接続された定
    電流の電流源と、前記第4のトランジスタのベース電流
    を入力として前記補正電流を出力とするカレントミラー
    回路とを有する、請求項2または3に記載の安定化電源
    回路。
JP9080544A 1997-03-31 1997-03-31 安定化電源回路 Expired - Fee Related JP3045097B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9080544A JP3045097B2 (ja) 1997-03-31 1997-03-31 安定化電源回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9080544A JP3045097B2 (ja) 1997-03-31 1997-03-31 安定化電源回路

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10275022A true JPH10275022A (ja) 1998-10-13
JP3045097B2 JP3045097B2 (ja) 2000-05-22

Family

ID=13721298

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9080544A Expired - Fee Related JP3045097B2 (ja) 1997-03-31 1997-03-31 安定化電源回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3045097B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1866721A2 (en) * 2005-03-21 2007-12-19 Texas Instruments Incorporated Process-invariant bandgap reference circuit and method

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1866721A2 (en) * 2005-03-21 2007-12-19 Texas Instruments Incorporated Process-invariant bandgap reference circuit and method
JP2009501363A (ja) * 2005-03-21 2009-01-15 テキサス インスツルメンツ インコーポレイテッド プロセス不変のバンドギャップ基準回路とその方法
EP1866721A4 (en) * 2005-03-21 2013-09-04 Texas Instruments Inc INVARIANT BANDED REFERENCE REFERENCE CIRCUIT DURING THE MANUFACTURING PROCESS

Also Published As

Publication number Publication date
JP3045097B2 (ja) 2000-05-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4809340B2 (ja) 絶対温度に比例する電圧回路
CN112306131B (zh) 基准电压电路
US20100237926A1 (en) Voltage generating circuit
US4725770A (en) Reference voltage circuit
JPH07104372B2 (ja) 電圧比較回路
JP2005122277A (ja) バンドギャップ定電圧回路
JP3045097B2 (ja) 安定化電源回路
JPH1124769A (ja) 定電流回路
US6285258B1 (en) Offset voltage trimming circuit
JP2005122642A (ja) 定電圧発生回路
US20020074984A1 (en) Temperature characteristic compensating circuit and semiconductor integrated circuit having the same
JP2003007837A (ja) 基準電圧回路
CN112764449A (zh) 带基极电流补偿的基准电压源集成器件
CN214122812U (zh) 带基极电流补偿的基准电压源集成器件
JP2729001B2 (ja) 基準電圧発生回路
KR0170357B1 (ko) 온도 독립형 전류원
JPH0784658A (ja) 電流源
JPS5819083B2 (ja) 定電流回路
KR0173944B1 (ko) 히스테리시스를 갖는 비교기
JP3134343B2 (ja) バンドギャップ基準電圧発生回路
JP2985766B2 (ja) 温度独立型の電圧監視回路
JP3323034B2 (ja) 定電流供給回路
JPH07104876A (ja) 定電流回路内蔵ic
JP3671519B2 (ja) 電流供給回路
JP2500261B2 (ja) 差動増幅回路

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080317

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090317

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100317

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees