JPH10273641A - 表面処理剤 - Google Patents

表面処理剤

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JPH10273641A
JPH10273641A JP9094880A JP9488097A JPH10273641A JP H10273641 A JPH10273641 A JP H10273641A JP 9094880 A JP9094880 A JP 9094880A JP 9488097 A JP9488097 A JP 9488097A JP H10273641 A JPH10273641 A JP H10273641A
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JP
Japan
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group
treating agent
surface treating
formula
fluorine
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Application number
JP9094880A
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Inventor
Hideki Kobayashi
秀樹 小林
Toru Masatomi
亨 正富
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DuPont Toray Specialty Materials KK
Original Assignee
Dow Corning Toray Silicone Co Ltd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F7/00Compounds containing elements of Groups 4 or 14 of the Periodic Table
    • C07F7/02Silicon compounds
    • C07F7/08Compounds having one or more C—Si linkages
    • C07F7/18Compounds having one or more C—Si linkages as well as one or more C—O—Si linkages
    • C07F7/1804Compounds having Si-O-C linkages

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種基材の表面に撥水性,撥油性に優れ、か
つ、屈折率の高い皮膜を形成し得る表面処理剤を提供す
る。 【解決手段】 一般式: 【化1】 (式中、R1はアルケニル基を除く一価炭化水素基であ
り、R2は二価有機基であり、R3は二価炭化水素基であ
り、Xはハロゲン原子もしくは炭素原子数1〜10のア
ルコキシ基である。aおよびbは0または1であり、n
は4〜12の整数である。)で表される含フッ素有機ケ
イ素化合物を主剤とすることを特徴とする表面処理剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は表面処理剤に関し、
詳しくは、各種基材の表面に撥水性,撥油性に優れ、か
つ、屈折率の高い皮膜を形成し得る表面処理剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術】含フッ素有機ケイ素化合物は表面張力が
小さく、撥水性,撥油性,耐薬品性,潤滑性に優れてい
るため、各種基材表面の処理剤として利用されている。
このような含フッ素有機ケイ素化合物として、例えば、
3,3,3−トリフルオロプロピルメチルジクロロシラ
ン,3,3,4,4,4−ペンタフルオロブチルメチルジク
ロロシラン,3,3,4,4,5,5,5−ヘプタフルオロペ
ンチルメチルジクロロシラン,3,3,3−トリフルオロ
プロピルトリクロロシラン(特開昭50−126621
号公報参照)、(1−トリフルオロメチルエチル)メチ
ルジクロロシラン,(1−ペンタフルオロエチルエチ
ル)メチルジクロロシラン(特開昭57−140787
号公報参照)、式:
【化2】 で表されるパーフルオロエーテル基含有ジクロロシラン
(特開昭63−255288号公報参照)、式:
【化3】 で表されるパーフルオロエーテル基含有ハイドロジェン
シラン(特開平2−115190号公報参照)が知られ
ている。しかし上記したような含フッ素クロロシラン
は、これを各種基材に塗布した際に皮膜として得られる
含フッ素有機基含有シロキサンの屈折率が低く、このた
め透明な基材に塗布すると光の屈折率の差による障害が
起こり易いという欠点があった。また、パーフルオロエ
ーテル基含有ハイドロジェンシランは、分子中のケイ素
原子結合水素原子が1個であるためその利用分野が限定
されるという問題点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記問
題点を解決するため鋭意検討した結果、本発明に到達し
た。即ち、本発明の目的は、各種基材の表面に撥水性,
撥油性に優れ、かつ、屈折率の高い皮膜を形成し得る表
面処理剤を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式:
【化4】 (式中、R1はアルケニル基を除く一価炭化水素基であ
り、R2は二価有機基であり、R3は二価炭化水素基であ
り、Xはハロゲン原子もしくは炭素原子数1〜10のア
ルコキシ基である。aおよびbは0または1であり、n
は4〜12の整数である。)で表される含フッ素有機ケ
イ素化合物を主剤とすることを特徴とする表面処理剤に
関する。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の表面処理剤は、一般式:
【化5】 で表される含フッ素有機ケイ素化合物を主剤とする。上
式中、R1はアルケニル基を除く一価炭化水素基であ
り、具体的には、メチル基,エチル基,プロピル基,イ
ソプロピル基,ブチル基,イソブチル基,ペンチル基等
のアルキル基;シクロペンチル基,シクロヘキシル基等
の脂環式炭化水素基が例示され、好ましくは、メチル基
である。R2は二価有機基であり、具体的には、エチレ
ン基,プロピレン基,ブチレン基,ペンチレン基等のア
ルキレン基;メチレンオキシエチレン基,メチレンオキ
シプロピレン基,エチレンオキシプロピレン基等のアル
キレンオキシアルキレン基;プロピレンフェニレン基,
ブチレンフェニレン基等のアルキレンアリーレン基;エ
チレンオキシフェニレン基,プロピレンオキシフェニレ
ン基等のアルキレンオキシアリーレン基が例示され、好
ましくは、エチレン基もしくはプロピレン基である。R
3は二価炭化水素基であり、具体的には、エチレン基,
プロピレン基,イソプロピレン基,ブチレン基,ヘキシ
レン基等のアルキレン基が例示される。Xはハロゲン原
子もしくは炭素原子数1〜10のアルコキシ基であり、
ハロゲン原子としては塩素原子,臭素原子が例示され、
アルコキシ基としてはメトキシ基,エトキシ基,プロポ
キシ基,ブトキシ基が例示される。aおよびbは0また
は1である。ここで、aが0のとき、上記有機ケイ素化
合物は含フッ素有機基を含有するジハロシランまたはジ
アルコキシシランであり、aが1のとき、上記有機ケイ
素化合物は含フッ素有機基を含有するモノハロシランま
たはモノアルコキシシランとなる。また、bが0のと
き、上記有機ケイ素化合物はフェニル基がケイ素原子に
直接結合しているフェニルフルオロシランとなる。nは
4〜12の整数である。これはnが4未満であると、表
面張力,撥水性,撥油性,耐薬品性および潤滑性が低下
する。一方、nが12をこえると取扱いが困難となって
作業性が低下するためである。尚、式:F(CF2n
で表される含フッ素アルキル基の構造は特に限定されな
いが、分岐状、直鎖状、一部分岐を有する直鎖状が挙げ
られ、好ましくは直鎖状である。
【0006】このような含フッ素有機ケイ素化合物とし
て具体的には、下記式で表される化合物が例示される。
【化6】
【化7】
【化8】
【化9】
【化10】
【化11】
【化12】
【化13】
【化14】
【化15】
【化16】
【0007】本発明に使用される含フッ素有機ケイ素化
合物は、例えば、次のような製造方法によって合成する
ことができる。 (A)一般式:
【化17】 (式中、R1、R3、X、aおよびbは前記と同じであ
る。)で表される有機ケイ素化合物と、(B)一般式:
F(CF2n−R4 (式中、nは前記と同じであり、R4は脂肪族不飽和炭
化水素結合を有する一価有機基である。)で表される含
フッ素有機化合物を、(C)ヒドロシリル化反応用触媒
の存在下で付加反応させた後、反応生成物を蒸留により
精製・分離する方法。尚、Xがハロゲン原子である場合
には、付加反応後の反応生成物に炭素原子数1〜10の
アルコールを反応させると、Xがアルコキシ基である含
フッ素有機ケイ素化合物を製造することができる。
【0008】上記製造方法において、(A)成分の有機
ケイ素化合物は主原料であり、(B)成分の含フッ素有
機化合物は、本発明に使用される含フッ素有機ケイ素化
合物に含フッ素有機基を導入するための原料である。上
式中、R4の一価有機基として具体的には、ビニル基,
アリル基,ブテニル基,ペンテニル基等のアルケニル
基;ビニルオキシメチレン基,アリルオキシメチレン
基,アリルオキシエチレン基等のアルケニルオキシアル
キレン基;ビニルフェニル基,アリルフェニル基,ブテ
ニルフェニル基等のアルケニルアリール基;ビニルオキ
シフェニル基,アリルオキシフェニル基等のアルケニル
オキシアリール基が例示され、好ましくは、ビニル基も
しくはアリル基である。このような(B)成分の含フッ
素有機化合物として具体的には、下記式で示される化合
物が例示される。 C49CH=CH2613CH2CH=CH2817CH=CH2613CH=CH2817CH2CH=CH249CH2OCH=CH2613CH2OCH2CH=CH281724OCH=CH249CH2OCH2CH=CH2613CH2OCH=CH2817CH2OCH=CH2 尚、(A)成分と(B)成分の配合量は特に限定されな
いが、収率上好ましくは、(A)成分1モルに対して
(B)成分が0.1〜5.0モルの範囲となるような量で
ある。
【0009】上記製造方法に使用される(C)成分のヒ
ドロシリル化反応用触媒は、(A)成分中のケイ素原子
結合水素原子と(B)成分中の脂肪族不飽和炭化水素結
合との付加反応を促進させるための触媒であり、具体的
には、パラジウム,ロジウム,白金等の遷移金属系触媒
が例示される。特に、白金担持活性炭,白金担持シリ
カ,塩化白金酸,塩化白金酸のアルコール溶液,塩化白
金酸とオレフィンとの錯体,塩化白金酸とビニルシロキ
サンとの錯体もしくは白金黒等の白金系触媒が、付加反
応を著しく促進することから好適に使用される。この
(C)成分の配合量は特に限定されないが、白金系触媒
を使用する場合には(A)成分と(B)成分の合計量1
00万重量部に対して、白金金属量が0.1〜1,000
重量部の範囲となるような量であることが好ましく、
0.5〜500重量部の範囲となるような量であること
がさらに好ましい。
【0010】尚、上記付加反応は、無溶媒下でも溶媒存
在下でも行うことができる。使用できる有機溶媒として
は、エチルエーテル,テトラヒドロフラン,ジブチルエ
ーテル,ジイソプロピルエーテル等のエーテル;ヘキサ
ン,ヘプタン等のアルカン;ベンゼン,トルエン等の芳
香族炭化水素が例示される。また、上記の付加反応にお
いてその反応温度は特に限定されないが、通常、0〜2
00℃の範囲である。有機溶媒を使用する場合にはその
有機溶媒の沸点までであり、好ましくは室温〜100℃
の範囲である。
【0011】本発明の表面処理剤は上記含フッ素有機ケ
イ素化合物を主剤とするものであるが、希釈剤として有
機溶媒が好適に使用される。使用される有機溶媒として
具体的には、ジエチルエーテル,テトラヒドロフラン等
のエーテル系溶媒;ヘキサン,ヘプタン,オクタン等の
炭化水素系溶媒;ベンゼン,トルエン等の芳香族系炭化
水素溶媒が例示される。その配合量は作業性によって任
意に決められるが、通常、上記含フッ素有機ケイ素化合
物の濃度が0.01〜99重量%となるような量であ
り、好ましくは0.1〜50重量%となるような量であ
る。
【0012】本発明の表面処理剤には、各種基材に対す
る密着性を向上させるためにフッ素原子を含有しないシ
ランカップリング剤を添加したり、硬化性を向上させる
ために硬化剤を添加したりすることができる。使用され
るシランカップリング剤としては、例えば、下記式で表
される化合物が挙げられる。 H2NCH2CH2Si(OC253 NH2CH2CH2NH(CH23Si(OCH33
【化18】 CH2=CHSi(OCH33 CH2=CHSi(OC253
【化19】 CH2=CHSi(OOCCH33 HS(CH23Si(OCH33
【化20】 このシランカップリング剤は単独または2種類以上混合
して用いることができる。またその添加量は、本発明処
理剤に対して0.01〜10重量%の範囲であるのが好
ましい。硬化剤としては、脱水縮合反応に用いられるも
のが有効であり、具体的には、ジブチル錫アセテート,
ジブチル錫ラウレート,ジブチル錫ジオクトエート,オ
クトエ酸第1錫,ナフテン酸第1錫,オレイン酸第1
錫,イソ酪酸第1錫,リノール酸第1錫,ステアリン酸
第1錫,ベンゾール酸第1錫,ナフトエ酸第1錫,ラウ
リン酸第1錫,O−チム酸第1錫,β−ベンゾイルプロ
ピオン酸第1錫,クロトン酸第1錫,トロバ酸第1錫,
P−ブロモ安息香酸第1錫,パルミトオレイン酸第1
錫,桂皮酸第1錫およびフェニル酢酸の第1錫塩等のカ
ルボン酸の錫塩,これらカルボン酸の鉄塩,マンガン塩
もしくはコバルト塩,テトラアルキルチタネート,ジア
ルキルチタネートの錯塩,オルガノシロキシチタネート
が挙げられる。これらの他にも、本発明の表面処理剤に
は必要に応じて、色素,顔料,染料,光吸収剤,蛍光塗
料,感光剤,発色剤,シリカ微粉末等の充填剤などを添
加することができる。
【0013】本発明の表面処理剤を用いて基材表面を処
理する方法としては、例えば、刷毛,バーコーター,ス
ピンコーター等を用いて塗布する方法,本発明処理剤を
噴霧状にしてスプレーにより吹き付ける方法,本発明処
理剤中に基材を浸漬する方法が挙げられる。皮膜を形成
させるには、本発明処理剤を基材表面に均一に塗布した
後、50〜150℃の加熱温度で20秒〜3時間加熱す
るのが好ましい。
【0014】本発明の表面処理剤を適用することができ
る基材としては、ソーダガラス,熱線反射ガラス,自動
車用ガラス,船舶用ガラス,航空機用ガラス等のガラス
板;銅,鉄,ステンレススチール,アルミニウム,亜鉛
等の金属板;上質紙,藁半紙等の紙;ポリエステル樹
脂,ポリカーボネート樹脂,ポリスチレン,アクリル樹
脂,メタクリル樹脂,ナイロン樹脂等の合成樹脂もしく
はそのフィルム;天然繊維,合成繊維等の繊維;セラミ
ック;プラスチックが挙げられる。使用される基材は、
予めその表面が有機溶剤や洗剤等により洗浄されている
のが好ましい。
【0015】以上のような本発明の表面処理剤は、各種
基材の表面に撥水性,撥油性,耐熱性に優れた皮膜を形
成する。また本発明処理剤に使用される含フッ素有機ケ
イ素化合物は、分子中に少なくとも1個のケイ素原子結
合ハロゲン原子もしくはアルコキシ基を有するため反応
性が高く、基材表面を速やかに撥水・撥油処理すること
ができるという利点を有する。さらにこの含フッ素有機
ケイ素化合物は屈折率が高いという特徴を有し、特に
1.35以上であることが好ましい。このため本発明の
表面処理剤は、透明な各種プラスチック基材に塗布した
場合に、光の屈折率の差に由来する各種の障害、例えば
光透過率の低下が起こり難いという利点を有する。ま
た、縮合反応触媒等を使用して縮合反応させた場合に、
従来のフェニル基を含有しない含フッ素有機ケイ素化合
物の縮合反応物は有機溶媒に対して不溶であるのに対
し、本発明処理剤に使用される含フッ素有機ケイ素化合
物はフェニル基を含有するためこの化合物自体が縮合反
応しても有機溶媒に溶解し得るという利点を有する。こ
のため、本発明の表面処理剤は希釈剤として各種有機溶
媒を使用できる。
【0016】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明す
る。実施例中、皮膜の撥水性は水に対する接触角を測定
することにより評価し、撥油性はヨウ化メチレンに対す
る接触角を測定することにより評価した。尚、接触角は
次の方法に従って測定した。温度20℃の条件下で皮膜
上の5箇所にマイクロシリンジを用いて水およびヨウ化
メチレンを滴下した。それらの接触角を接触角計[協和
界面科学株式会社製]を用いて測定し、これらの平均値
を皮膜の接触角とした。また、屈折率は、25℃の条件
下でアッベ式屈折率計を用いて測定した。
【0017】
【実施例1】反応容器に、式:C817CH=CH2で表
されるパーフルオロオクチルエチレン446gおよび4
0重量%−塩化白金酸のイソプロパノール溶液0.3g
を投入して、これを85℃まで加熱攪拌した。次いでこ
の系に、フェニルジクロロシラン177gを滴下した。
該シランを滴下終了後、反応溶液を95℃に保ちつつ2
時間加熱攪拌した。その後、未反応物を蒸留により除去
して、式:
【化21】 で表されるパーフルオロオクチルエチルフェニルジクロ
ロシラン560gを得た。さらにこれにメタノール10
0gを加えて加熱還流させ、次いで、蒸留精製すること
により、式:
【化22】 で表されるパーフルオロオクチルエチルフェニルジメト
キシシラン500gを得た。このパーフルオロオクチル
エチルフェニルジメトキシシランは室温で液体であり、
その沸点は120℃/10mmHgであり、比重は1.
48であり、屈折率は1.40であった。得られたパー
フルオロオクチルエチルフェニルジメトキシシラン1重
量部を、n−ヘプタン100重量部に希釈して表面処理
剤を調製した。次いでこの表面処理剤中にスライドガラ
スを1分間浸漬して風乾後、100℃/10分間の条件
下で熱処理した。このようにして処理したスライドガラ
スの撥水性および撥油性を測定して、その結果を表1に
示した。
【0018】
【実施例2】反応容器に、式:C49CH=CH2で表
されるパーフルオロブチルエチレン246gおよび40
重量%−塩化白金酸のイソプロパノール溶液0.3gを
投入して、これを55℃まで加熱攪拌した。次いでこの
系に、フェニルジクロロシラン177gを滴下した。該
シランを滴下終了後、反応溶液を95℃に保ちつつ2時
間加熱攪拌した。その後、未反応物を蒸留により除去し
て、式:
【化23】 で表されるパーフルオロブチルエチルフェニルジクロロ
シラン385gを得た。さらにこれにメタノール3モル
を加えて加熱還流させ、次いで、蒸留精製することによ
り、式:
【化24】 で表されるパーフルオロブチルエチルフェニルジメトキ
シシラン352gを得た。このパーフルオロブチルエチ
ルフェニルジメトキシシランは室温で液体であり、屈折
率は1.40であった。得られたパーフルオロブチルエ
チルフェニルジメトキシシラン1重量部を、n−ヘプタ
ン100重量部に希釈して表面処理剤を調製した。この
表面処理剤を用いて実施例1と同様にしてスライドガラ
スを処理し、その撥水性および撥油性を測定した。結果
を表1に示した。
【0019】
【実施例3】反応容器に、式:C49CH=CH2で表
されるパーフルオロブチルエチレン246gおよび40
重量%−塩化白金酸のイソプロパノール溶液0.3gを
投入して、これを55℃まで加熱攪拌した。次いでこの
系に、フェネチルジメトキシシラン196gを滴下し
た。該シランを滴下終了後、反応溶液を90℃に保ちつ
つ2時間攪拌した。その後、未反応物を蒸留により除去
して、式:
【化25】 で表されるパーフルオロブチルエチルフェネチルジメト
キシシラン320gを得た。このパーフルオロブチルエ
チルフェネチルジメトキシシランは室温で液体であり、
屈折率は1.40であった。得られたパーフルオロブチ
ルエチルフェネチルジメトキシシラン1重量部を、n−
ヘプタン100重量部に希釈して表面処理剤を調製し
た。この表面処理剤を用いて実施例1と同様にしてスラ
イドガラスを処理し、その撥水性および撥油性を測定し
た。結果を表1に示した。
【0020】
【比較例1】式:C81724Si(OCH33で表
されるパーフルオロオクチルエチルトリメトキシシラン
(屈折率1.33)1重量部を、n−ヘプタン100重
量部に希釈して表面処理剤を調製した。この表面処理剤
を用いて実施例1と同様にしてスライドガラスを処理
し、その撥水性および撥油性を測定した。結果を表1に
示した。
【0021】
【比較例2】式:
【化26】 で表されるフェニルトリメトキシシラン(屈折率1.4
6)1重量部を、n−ヘプタン100重量部に希釈して
表面処理剤を調製した。この表面処理剤を用いて実施例
1と同様にしてスライドガラスを処理し、その撥水性お
よび撥油性を測定した。結果を表1に示した。
【0022】
【表1】
【0023】
【発明の効果】本発明の表面処理剤は、1分子中にパー
フルオロアルキル基とフェニル基を有する特定の含フッ
素有機ケイ素化合物を主剤とするが故に、各種基材の表
面に撥水性,撥油性に優れ、かつ、屈折率の高い皮膜を
形成するという利点を有する。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式: 【化1】 (式中、R1はアルケニル基を除く一価炭化水素基であ
    り、R2は二価有機基であり、R3は二価炭化水素基であ
    り、Xはハロゲン原子もしくは炭素原子数1〜10のア
    ルコキシ基である。aおよびbは0または1であり、n
    は4〜12の整数である。)で表される含フッ素有機ケ
    イ素化合物を主剤とすることを特徴とする表面処理剤。
  2. 【請求項2】 含フッ素有機ケイ素化合物の屈折率が
    1.35以上である請求項1記載の表面処理剤。
  3. 【請求項3】 希釈剤として炭化水素系溶媒を配合して
    なる請求項1または請求項2記載の表面処理剤。
JP9094880A 1997-03-28 1997-03-28 表面処理剤 Pending JPH10273641A (ja)

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