JPH10273609A - 電磁波遮へい塗料 - Google Patents

電磁波遮へい塗料

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JPH10273609A
JPH10273609A JP8094997A JP8094997A JPH10273609A JP H10273609 A JPH10273609 A JP H10273609A JP 8094997 A JP8094997 A JP 8094997A JP 8094997 A JP8094997 A JP 8094997A JP H10273609 A JPH10273609 A JP H10273609A
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magnetic
coating
powder
shielding
particle size
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JP8094997A
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Inventor
Eiji Fukuda
鋭士 福田
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I & P Kk
TSUOISU KK
Tokyo Chemical Industries Co Ltd
Original Assignee
I & P Kk
TSUOISU KK
Tokyo Kasei Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来の磁気シールド方法としては、軟磁性粉末
を鱗片状、または扁平状にしたもので、且つその合金組
成を調整することによって磁気シールド効果を向上させ
る方法があったが、塗料中の軟磁性粉末の含有率を多く
することが出来ないため、塗膜になった場合の透磁率
(μ)は数%程度しか向上せず、磁気シールド効果の向
上は微微たるものになってしまっていた。 【解決手段】50%平均粒子径が0.01〜50μmの
範囲にある磁性体Xと、該磁性体Xの50%平均粒子径
と異なる50%平均粒子径をもった磁性体Yとを混合
し、見掛け密度(かさ密度)を向上させ、塗料中の磁性
粉の含有率を増加させ、これを塗膜化することで電磁波
遮へい効果を発揮させる。更に、磁性粉中の磁石成分を
磁化させることで、電磁波遮へいおよび磁気遮へい効果
をよりいっそう向上させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は各種電子機器を外部
と磁気的に遮へいするために用いられる塗料に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】電子
機器の市場の拡大に伴い、電磁波の障害対策が必要視さ
れている。このため電子機器あるいはその周辺の部品
や、構造物などに対する電磁波遮へい用として、たとえ
ば市販されているフロッピーディスケット等の磁気シー
ルドケースには、薄い珪素鋼板、鉄板等の薄帯をケース
の上下面に貼り付けたものがあった。
【0003】しかしながら、横の面の磁気シールドはデ
ザイン上極めて困難であるためケース全表面の磁気シー
ルド即ち、磁束の漏洩を防ぐことは困難であった。ま
た、上記の問題点を解決するため各種の軟磁性粉末を鱗
片状、または扁平状にしたものを使い、有機バインダー
に分散したものの塗装により塗膜化した磁気シールド法
が試みられている(特開昭63−287098、特開昭
63−287098、特開平06−275418、06
−275419)。
【0004】しかし、これらの軟磁性粉末の粒子径は数
μm〜数十μmで且つ厚みが1μm以下の扁平状の微粉
末を用いているため、かさ密度が小さいことなどから塗
料中の軟磁性粉末の割合を多くすると塗料化が困難とな
り、軟磁性粉末の塗料中の含有率を相対的に減らさざる
を得ないために、十分な磁気シールド効果が得られない
でいた。
【0005】また、軟磁性粉末を何らかの方法(磁場中
配向、ローラーによる機械配向)により1方向に配向さ
せ磁気シールド効果を向上させる試みがなされている
(特開平06−111302)。この方法では板状の平
面に塗布された場合には、磁気シールド効果を向上させ
ることは可能であるが、立体形状物に塗布された有機バ
インダー中の軟磁性粉末を配向させ、磁気シールド効果
を向上させることは技術上極めて困難であり、従って磁
気シールド効果の大きな向上は望めないものであった。
【0006】更に、軟磁性粉末を鱗片状、または扁平状
にしたもので、且つその合金組成を調整することによっ
て磁気シールド効果を向上させる試みもなされている
(特開平08−250313、08−250314、0
8−250315、08−250316)。
【0007】しかしながら、これらの方法も扁平状の微
粉末を用いているため、軟磁性粉末そのものの透磁率
(μ)をたとえ2倍に向上させたとしても、塗料中の軟
磁性粉末の含有率を多くすることが出来ないため、塗膜
になった場合の透磁率(μ)は数%程度しか向上せず、
従って磁気シールド効果の向上は微微たるものになって
しまっていた。
【0008】また、熱可塑性樹脂と軟磁性粉末をコンパ
ウンド化し、射出成形する方法も試みられているが、こ
の方法も樹脂量を多くしなければ射出成形出来ないため
十分な磁気シールド効果が得られないばかりか、コスト
アップにつながるとともに、モールド体全体の重量が増
加してしまう欠点があった。
【0009】以上のことから、これらの磁気シールド材
料の用途としては、膜厚を薄くしなければならない用途
(例えば、テレホンカード等の磁気シールド)に限ら
れ、更なる磁気シールド効果が必要な用途には不向きで
あった。
【0010】尚、文献1)Tsuneji Rikit
ake:“Magnetic Shielding b
y a Spherodial Shell”,J.G
eomag.Geoelectr.,47,639−6
51,(1995)及び 2)V.O.Kelha:“Design, Cons
truction,and Performance
of Large−Volume Magnetic
Shields”,IEEE Trans.Mag
n.,vol.Mag−18,No.1(Jan.19
82)によれは゛磁気シールド膜の透磁率(μ)は10
以上必要であり、且つ出来る限り球に近い形状であるこ
とが必要であるとの結果が報告されている。
【0011】また、シールド効果には、磁界に関するも
のばかりでなく電界に関するものもあり、これらを総称
して電磁波シールドと呼ばれている。例えば、上述した
ように、磁性体であるニッケルや鉄は磁界の遮へいには
有効であるが、反面電界に対しては余り有効ではなかっ
た。
【0012】一方、導電性フィラー(金属粉、カーボ
ン、グラファイト等)をバインダーである樹脂とともに
塗布或いは吹き付けにより塗膜を形成したものは、電磁
波のうち電界については、ある程度のシールドは可能だ
が低周波磁界(100KHz以下)のシールドには無力
である。このような低周波磁界をシールドするために
は、強磁性の材料が含まれていなければならない。
【0013】さらに、本来、軟(ソフト)磁性材料と硬
(ハード)磁性材料を混合または複合化することは、軟
磁性の立場からすれば透磁率(μ)を下げる方向に働
き、また硬磁性の立場からすれば磁石としての重要特性
である保磁力(Hc)を下げる方向に働くため、両方の
立場からは避けるべきものとされてきていた。
【0014】このような本質的意味から、軟磁性あるい
は硬磁性材料のいずれか一方のみからなるものに他方を
添加した場合に、透磁率(μ)または磁気シールド効果
の一方を全く減ずることなく、当該添加分だけの特性向
上があるとするのは疑問であった。
【0015】
【目的】そこで、本願発明は上記の問題点を解決するた
め、主に導電性の強磁性材料を効率的に用いることによ
って電界波と磁界波の両方の高効率な遮へい(シール
ド)を達成することを目的としている。すなわち磁性粉
の粒度分布を調整し塗膜密度を上げることで、さらに強
磁性粉中の磁石成分を磁化させることで、磁気遮へいお
よび電界波遮へい効果を向上させた新規な電磁波遮へい
用塗料を提供するものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本願発明は50%平均粒子径が0.01〜50μm
の範囲にある磁性体Xと、該磁性体Xの50%平均粒子
径と異なる50%平均粒子径をもった磁性体Yとを混合
させたことで、見掛け密度(かさ密度)を向上させ、塗
料中の磁性粉の含有率を増加させ、これを塗膜化するこ
とで電磁波遮へい効果を発揮させることを特徴とする。
【0017】更に、磁性粉中の磁石成分を磁化させるこ
とで、電磁波遮へいおよび磁気遮へい効果をよりいっそ
う向上させることを特徴とするものである。以下に、こ
れらの詳細について説明する。 [塗料用磁性体の調整、磁性付与] 本願発明に係る電磁波遮へい用塗料に用いられる磁
性体は、0.01〜50μmの50%平均粒子径を有す
る磁性体Xと、磁性体Xと異なる50%平均粒子径を有
する1または2以上の磁性体Yを含有することを特徴と
する。
【0018】ここで50%平均粒子径とは、粒度分布計
によって求められた粒子径の小さい方からの重量比が5
0%になったときの粒子径をいうものとする。まず50
%平均粒子径の範囲を限定した理由について以下に説明
する。
【0019】すなわち、一般に磁性体Xの50%平均粒
子径が余り小さいと比表面積が増加して、見掛け密度が
低下することとなる。したがって、混合する磁性体Yの
50%平均粒子径をある程度大きくしても、塗料化の際
のバインダー量を増加させる必要等の不具合が生じ、さ
らに塗布後の塗膜の密度の低下を招いて、電磁波遮へい
特性の低下につながることがあるからである。
【0020】逆に磁性体Xの50%平均粒子径が余り大
きいと、塗料化の際にバインダー及び溶剤中での分散性
が悪く、塗料溶液中で沈降を生じたり、塗布時において
は塗りムラとなったり、均一な塗膜が形成されないこと
があるので、電磁波遮へい特性上好ましくないからであ
る。
【0021】次に50%平均粒子径の異なる2以上の磁
性体X、Yを混合することについて説明する。すなわ
ち、50%平均粒子径の異なる2以上の磁性体X、Yを
あらかじめ調整しておき、これを混合することで磁性体
粒子間にできるだけ空隙をなくすことで、電気導電率を
向上させ、従来よりも塗膜の電界遮へい効果を向上させ
ることが可能であるという研究結果を得るに至ったもの
である。
【0022】なお、磁性体X、Yの適正な混合割合、お
よび50%平均粒子径の比は、これら磁性体の物理的特
性の違い、例えば見掛け密度、密度比、混和性、塗料と
した際の塗布性、あるいは電磁波遮へい特性などを勘案
して定める必要があり、塗料化の際に用いるバインダー
の種類や添加量、あるいは用いる溶剤等によっても変化
することがある。
【0023】したがって、磁性体Xと磁性体Yの割合
は、特に限定されるものではないが、X:Y=5:95
〜95:5であることが好ましい。 、 また、磁性体Xと磁性体Yとが同種類の磁性体
からなるものであってもよいし、磁性体Xおよび(また
は)Yは2種類以上の磁性体を含む磁性体でもよい。
【0024】なお、磁性体磁性体XとYの他に、これら
と50%平均粒子径の異なる第3成分またはそれ以上の
磁性体を更に混合することもできる。 磁性体XとYの混合後の見掛け密度を1.5(g/
cm↑3)以上とすることで、塗膜の電磁波遮へい特性
をより向上させることが可能となる。見掛け密度が低い
場合には、単位重量あたりの表面積が大きくなって、塗
料化の際にバインダーを多量に必要とし、塗膜中に含ま
れる磁性体含有率が低下する結果として電磁波遮へい効
果の大きな向上が望めないからである。
【0025】 なお、塗膜の密度を1.0(g/cm
↑3)以上とすることが、電磁波遮へい特性上好まし
い。塗料化、塗装にはバインダーが必要であり、磁性体
の表面積やバインダーの種類によってバインダー必要量
は変化するものであるが、バインダー量が多いと塗膜中
の磁性体含有率が低下してしまい、電磁波遮へい効果の
大きな向上が期待できないからである。
【0026】 さらに、磁性体Xおよび(または)Y
には強磁性体を含有させてもよい。すなわち、磁性体は
軟磁性体のみとすることも可能であるが、本願発明では
硬磁性体を含有させることで、電磁波遮へい用塗料の特
性向上を図っている。
【0027】 また、電磁波遮へい用塗料の磁性粉中
の磁石成分に磁性を付与することで、電界波遮へいおよ
び、磁気遮へい効果を更に向上させた新規な電磁波遮へ
い用塗料を提供することが可能となる。
【0028】電磁波遮へい用塗料への磁性の付与によ
り、塗膜中に例えて言うなら自発磁界波の弾性ネットが
つくられ、本願発明に係る電磁波遮へい用塗料の電磁波
遮へい効果をさらに向上させることが可能となる。な
お、磁性付与は塗膜化した後に行うことが好ましいが、
これに限定されるものではなく、例えば磁性体XとYを
混合する前の段階で磁性付与することもできる。
【0029】[塗料化、塗装工程]塗料化工程では、原
料粉末と、バインダー、及びシンナーをかくはん混合等
して塗料化すればよく、従来の技術を用いることができ
る。
【0030】塗装方法は吹き付け、ローラーコート、刷
毛塗り、静電塗装、磁場中塗装、シルクスクリーンの何
れの方法でも塗装可能であるが、立体形状物を塗装する
関係上吹き付け、或いは刷毛塗りが好ましい。乾燥は常
温乾燥、加熱乾燥、高周波乾燥、赤外線乾燥の何れでも
可能であるが、経済性の面から加熱乾燥が好ましい。
【0031】[磁性体粉末の例]本発明に用いることが
できる強磁性体の例として、以下のものが挙げられる。
マグネタイト(Fe3O4)、ヘマタイト(α−Fe2
O3)、水酸化鉄(FeOOH)、バリウムフェライ
ト、ストロンチュームフェライト、等のハードフェライ
ト、及びイットリウムまたはランタノイド系希土類金属
Rと遷移金属TMからなる合金で一般式としてRTMz
(Z=4.6〜8.8)で表わされる合金粉末でSm−
Co系、Nd−Fe系、Sm−Fe−N系、Sm−Fe
−Ti系などの現在開発されているもの、及びアルニコ
等、また高透磁率粉としてはFeとZn、Cu、Pb、
Sn、Mn、P、Ni、Co、Mg等の金属酸化物から
なるソフトフェライト粉、カーボニル鉄粉、Fe−Al
−Si合金センダスト粉、Ni−Fe合金パーマロイ
粉、還元鉄粉、電解鉄粉、珪素系鉄粉、Cr系鉄粉、ニ
ッケル粉、モリブデン粉、Fe系、Co系、Ni系のア
モルファス合金粉等の粉末が挙げられる。
【0032】[バインダーの例]上記強磁性粉末を塗料
化するバインダー(結着剤)の例としては、以下のもの
が挙げられる。
【0033】熱可塑性アクリルラッカー系、2液型アク
リルウレタン樹脂系、酸化重合型アルキッド樹脂系、塩
化ビニル・酢酸ビニル強重合体系、酸硬化型アミノアル
キッド樹脂系、エポキシ樹脂系、PP(塩素化ポリプロ
ピレン)系、PPO(ポリフェニレンオキサイド)系、
導電性高分子系等が挙げられる。本発明はこれらの樹脂
を単独あるいは2種類以上をシンナー(酢酸エステル
類、ケトン類、アルコール類、グリコールエーテル類、
脂肪族炭化水素類、アセトニトリル、キシレン、等の有
機溶媒)又は水と複合化して使用することも出来る。
【0034】また、その他として各種の抗菌・防かび
剤、顔料・染料、帯電防止剤、安定剤、酸化防止剤、分
散剤、滑剤、難燃剤、界面活性剤、等の添加剤を必要に
応じて添加することも可能である。
【0035】
【作用】上記構成により、本願発明は以下のように作用
する。すなわち、本願発明に係る電磁波遮へい用塗料
は、磁性粉の粒度分布を調整し、さらに磁性粉中に強磁
性体を含有する場合には、磁性付与によりこれを磁化す
ることで、電界波と磁界波の両方が高効率で遮へいされ
る。
【0036】すなわち、立体形状物に塗布された磁性粉
末塗膜が電磁波を効果的に遮へいし、さらにこの磁性粉
末塗膜が強磁性体のうち、特に硬磁性体を含有する場合
には、磁性付与が容易になされる。
【0037】
【発明の実施例】以下に、本願発明に係る電磁波遮へい
用塗料の実施例について説明する。表1に示す見掛け密
度および50%平均粒子径を有する磁性体A〜Dを、表
2に示す重量組成で組み合わせたものと、バインダーで
ある武蔵塗料(株)製のプラエ−ス(A7160)10
g、及び同社製シンナー10mLを各々の塗料原料とし
た。
【0038】
【表1】
【0039】次に、この塗料原料をSMT社製のサンプ
ルミル(振動ミル)装置(TI−500ET)の150
mLのサンプルミル容器にセットし、さらに直径2.3
mmスチールボール(SUJ−2)を同容器に50mL
相当分セットし、本装置により20分撹拌して塗料とし
た。
【0040】このようにして得られた塗料を、テストピ
ース(60mm×90mm×2.5mm)上に塗布し、
乾燥することにより得られた塗膜の塗膜密度および塗膜
厚を表2に示す。
【0041】
【表2】
【0042】なお、比較例1はテストピースのみ(ブラ
ンク)とし、比較例2では塗装する代わりに0.15m
m厚の珪素鋼板(7.6g/cm↑3)をテストピース
に貼り付けた。また、比較例3では磁性体A(20g)
のみとしたが、これは磁性体粉末総重量を実施例1〜7
と同一(25g)にすると塗料化に困難を来したためで
ある。比較例4では磁性体Bをのみ使用した。
【0043】[磁性付与]強磁性体を含有する実施例6
〜8のテストピースについては、塗装後に着磁磁場強さ
1KOeで磁性付与を行った(表2)。
【0044】[磁気遮へい特性測定法]上記テストピー
スの上面に表3に示す表面磁束を有する磁石1〜4を置
き、テストピース下面をホールセンサーでスキャンし
た。
【0045】この際、ガウス・メーターの指示値の最大
値と磁石1〜4だけの場合の表面磁束を測定(n=3)
することにより、数1であらわされる磁気遮へい率
(%)を算出した。その結果の平均値を表4に示す。
【0046】
【数1】(磁気遮へい率)={(表面磁束)−(測定磁
束)}/(表面磁束)×100
【0047】
【表3】
【0048】
【表4】
【0049】[電磁波(電界波)遮へい特性測定法]E
MI自動測定システム(東洋テクニカ製)を使用し、数
2により電磁波遮へい効果(dB)を測定(n=3)し
た。
【0050】得られた測定結果の平均値を表5に示す。
【0051】
【数2】SE=−20×log(Et/Ei) ここで、SEは電磁波遮へい効果(単位:dB)であ
り、Eiは入射電界、Etは透過電界である。
【0052】
【表5】
【0053】[測定結果の説明]磁気遮へい特性の測定
結果(表4)から、比較例に対して最大で47.0%の
向上が見られた。特に、磁性付与を行った実施例6〜8
は比較例およびその他の実施例と比較して磁気遮へい率
が高かった。なお、比較例4は粒子径が粗いことから塗
膜が均一でないためか、測定部位によって測定値がばら
つくことがあった。
【0054】また、表5から、実施例7、8においては
電界波遮へいの大きな向上がみられ、100MHzにお
いて最大41dBの電磁波遮へい効果があった。
【0055】
【効果】以上述べたように、本願発明に係る電磁波遮へ
い用塗料は、磁性粉の粒度分布を調整し塗膜密度を上げ
ることで、さらに磁性粉中に強磁性体を含有する場合に
はこれを磁化させることで、電界波と磁界波の両方を高
効率で遮へいすることが可能である。
【0056】特に、立体形状物に本願発明に係る電磁波
遮へい用塗料を用いて塗布した場合には、磁性粉末塗膜
が電磁波を効果的に遮へいすることができる。さらに磁
性粉中に強磁性体のうち、特に硬磁性体を含有する場合
には、磁性付与を行うことで電磁波遮へい効果を一層向
上させることが可能であり、その産業的効果は顕著であ
る。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 50%平均粒子径が0.01〜50μm
    の範囲にある磁性体Xと、 該磁性体Xの50%平均粒子径と異なる50%平均粒子
    径をもった磁性体Yと、を混合させたことを特徴とする
    電磁波遮へい用塗料。
  2. 【請求項2】 磁性体Xと磁性体Yとが同種類の磁性体
    からなることを特徴とする請求項1記載の電磁波遮へい
    用塗料。
  3. 【請求項3】 磁性体Yが複数種類の磁性体からなるこ
    とを特徴とする請求項1、又は2記載の電磁波遮へい用
    塗料。
  4. 【請求項4】 磁性体XおよびYの混合後の見掛け密度
    が1.5(g/cm↑3)以上であることを特徴とする
    請求項1、2又は3記載の電磁波遮へい用塗料。
  5. 【請求項5】 塗膜の密度が1.0(g/cm↑3)以
    上であることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載
    の電磁波遮へい用塗料。
  6. 【請求項6】 磁性体Xおよび(または)Yが強磁性体
    を含有することを特徴とする請求項1、2、3、4又は
    5記載の電磁波遮へい用塗料。
  7. 【請求項7】 電磁波遮へい用塗料に磁性を付与したこ
    とを特徴とする請求項6記載の電磁波遮へい用塗料。
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