JPH1027325A - 磁気ヘッド - Google Patents

磁気ヘッド

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JPH1027325A
JPH1027325A JP19694396A JP19694396A JPH1027325A JP H1027325 A JPH1027325 A JP H1027325A JP 19694396 A JP19694396 A JP 19694396A JP 19694396 A JP19694396 A JP 19694396A JP H1027325 A JPH1027325 A JP H1027325A
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JP
Japan
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magnetic
magnetic head
coil
slider
core
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Withdrawn
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JP19694396A
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English (en)
Inventor
Shuji Sudo
修二 須藤
Chikaichi Ito
親市 伊藤
Makoto Goto
良 後藤
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Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気ヘッドにおいて、スライダー部とコイル
部との熱膨張による歪みや変形を減少させ、磁気ヘッド
の記録,再生特性の劣化や磁気ヘッドと磁気ディスクと
の接触を防止する。 【解決手段】 磁気ギャップ44を介して対向配置され
る一対のコア41,42を備えたスライダー部2と、こ
のコアに磁束を形成する薄膜コイル32を備えたコイル
部3を具備した磁気ヘッドにおいて、コイル部はガラス
基板31を備え、このガラス基板31は一対のコア4
1,42間を磁気結合して閉磁路を形成するバックヨー
ク46を介して薄膜コイル32を支持し、バックヨーク
46上にスライダー部2を結合する構成とすることによ
って、スライダー部2とコイル部3との熱膨張による歪
みや変形を減少させ、これによって、磁気ヘッドの記
録,再生特性の劣化や磁気ヘッドと磁気ディスクとの接
触を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ディスク装置
に用いられる磁気ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、磁気ディスク装置に使用される磁
気ヘッドとして、例えば、フェライトヘッドやメタル・
イン・ギャップ型磁気ヘッド(MIGヘッド)や薄膜型
磁気ヘッド等が知られている。フェライトヘッドは、フ
ェライト等の酸化物磁性材等からなる2つのコアを非磁
性膜を介して突き合わせて磁気コアを形成し、該磁気コ
アを用いて閉磁路を形成して磁気ヘッドを構成するもの
であり、このフェライトヘッドの磁気ギャップの近傍に
FeAlSi系合金等のフェライトよりも高い高飽和磁
束密度の軟磁性薄膜を配設して磁気ヘッドを構成したも
のがMIGヘッドである。また、薄膜型磁気ヘッドは、
基板上に下層磁性膜,絶縁膜を形成し、その上にコイル
導体をスパイラル状に形成し、さらに絶縁膜を介して上
層磁性膜を積層して閉磁路を形成したものである。
【0003】また、高速データ処理や大量のデータ処理
の必要性から、コンピュータの記憶装置として磁気ディ
スク装置が使用されている。このような磁気ディスク装
置では、前記した磁気ヘッドの磁気ギャップ部を磁気デ
ィスクの記録面に対して微小な間隔を持たせて対向配置
させた構成としている。このような磁気ヘッド装置で
は、磁気ヘッドをディスク面に対して微小間隔で浮上支
持されるスライダーに載置している。
【0004】この磁気ディスク装置では、磁気ヘッドの
小型化や再生出力の点で問題点を含んでいる。例えば、
フェライトヘッドやMIGヘッドでは、小型化された小
スペースのコイル巻線溝にコイル導体を巻装するには、
技術的にも量産化においても解決すべき点があり、小型
化によって巻装できるコイル巻線数が減少すると、所定
の再生出力が得られないという問題もある。また、薄膜
磁気ヘッドでは、レール幅の縮小にともなって薄膜コイ
ルを形成するための十分なスペースを得ることが難し
く、十分な再生出力が確保できないという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の問題点を解決す
る磁気ヘッドとして、MIGヘッドの導体コイルを薄膜
形成技術によって形成する薄膜コイル型磁気ヘッドが提
案されている。図4は磁気ディスク装置に用いる磁気ヘ
ッドに薄膜形成技術を適用した場合の構成を説明する概
略図である。図4において、磁気ヘッドはスライダー部
2とコイル部3との組み合わせて構成している。スライ
ダー部2は、一対のスライダーレール21を備えた浮上
面と、該スライダーレール21の端部に設けた2つのコ
アを有する磁気コア4を備えている。また、コイル部3
は、基板36上にバックヨーク(図示していない)およ
び薄膜コイル32を備え、スライダー部2の磁気コア4
とともに磁路を形成している。
【0006】このコイル部3の薄膜コイル32は薄膜形
成技術によって形成することができ、また、磁路部分
は、スライダー部2側の第1コア41の端面と第2コア
42の端面を、コイル部3側のバックヨーク46上に結
合し、これによって、第1コア41と第2コア42とバ
ックヨーク46からなる磁路を形成している。通常、磁
気コア4の各コア部分とバックヨーク46との結合は、
バックヨーク46上に薄膜コイル32を形成した後、磁
気コア4の端面をバックヨーク46の接合面47に結合
することによって行っている。
【0007】上記に提案される薄膜コイル型磁気ヘッド
では、通常磁気ディスク装置に使用している例えばTi
2 −CaO系、α−Fe2 3 系、MnO−NiO系
等のスライダー材を用いてスライダー部を形成し、ま
た、薄膜コイルの基板として薄膜型磁気ヘッド(電磁誘
導型磁気ヘッド)で使用されるAl2 3 −TiC基板
を用いることが提案されている。
【0008】しかしながら、上記薄膜コイル型磁気ヘッ
ドは磁気コア,スライダー部,および基板を組み合わせ
た構造であるため、温度変化に伴う各部の伸縮量の相違
によって応力が発生し、変形や磁歪が生じるおそれがあ
るという問題点がある。磁気ヘッドの周囲の温度環境が
変化したり、コイルを流れる電流によって発生する発熱
等によって磁気ヘッドが温度上昇すると、磁気ヘッドを
構成するコイル部およびスライダー部はこの温度変化に
伴って熱膨張し、各部の接合部分で熱膨張の差によって
熱応力が発生する。この熱応力は、磁性材料において磁
歪定数との積に比例した大きさの磁歪を発生し、磁気コ
アの磁気特性を劣化させ、磁気ヘッドの特性を低下させ
る。上記薄膜コイル型磁気ヘッドと構造を異にする薄膜
型磁気ヘッドでは、使用する磁性材料の磁歪定数を小さ
くすることが可能であり、例えば10-7程度に小さくす
ることによって磁歪を小さくし、磁気特性の劣化を減少
させている。
【0009】これに対して、提案されている薄膜コイル
型磁気ヘッドは、磁気コアに磁歪定数が例えば10-5
と大きな単結晶フェライトを用いており、また、該磁気
コアはスライダー部や基板と隣接して結合する構造であ
るため、各部を形成する部材の線膨張率が異なる場合に
は各部材に大きな熱応力が発生し、磁気ヘッドの特性が
低下する。単結晶フェライトの線膨張率は約118×1
-7(/℃)であるのに対し、スライダー材として用い
るTiO2 −CaO系基板,MnO−NiO系基板,お
よびα−Fe2 3 系基板の各線膨張率はそれぞれ11
5±5×10-7(/℃),115±5×10-7(/
℃),114±5×10-7(/℃)であり、また、コイ
ル基板として用いるAl2 3 −TiC基板の線膨張率
は76×10-7(/℃)である。
【0010】したがって、コイル基板の線膨張率は磁気
コアおよびスライダーの線膨張率と異なる大きさである
ため、磁気ヘッドの周囲環境の温度変化や、コイルを流
れる電流によって発生する発熱等による磁気ヘッドの温
度上昇によって、スライダー部およびコイル部が熱膨張
あるいは収縮すると、線膨張率が小さな基板の伸び量,
あるいは収縮量はスライダー部および磁気コアよりも小
さな変化量となり、基板とスライダー部,磁気コアとの
結合部分に伸縮量の相違が発生し、歪みや変形が生じ
る。本発明は前記した従来の問題点を解決して、磁気ヘ
ッドにおいて、スライダー部とコイル部との熱膨張によ
る歪みや変形を減少させ、磁気ヘッドの記録,再生特性
の劣化や磁気ヘッドと磁気ディスクとの接触を防止する
ことを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、磁気ギャップ
を介して対向配置する一対のコアを備えたスライダー部
と、このコアに磁束を形成する薄膜コイルを備えたコイ
ル部を具備した磁気ヘッドにおいて、コイル部はガラス
基板を備え、このガラス基板は一対のコア間を磁気結合
して閉磁路を形成するバックヨークを介して薄膜コイル
を支持し、バックヨーク上にスライダー部を結合する構
成とすることによって、スライダー部とコイル部との熱
膨張による歪みや変形を減少させるものであり、これに
よって、磁気ヘッドの記録,再生特性の劣化や磁気ヘッ
ドと磁気ディスクとの接触を防止するものである。
【0012】ガラス基板を形成するガラス材の線膨張率
をコアの線膨張率に近い値とすることによって、磁歪を
小さくして磁気ヘッドの特性低下を減少させる。コイル
部側のガラス基板は例えばソーダ石灰ガラス(Na2
−CaO−SiO2 系)を用いて形成することができ、
その線膨張率は約90×10-7(/℃)であって、磁気
コアを形成するフェライトの線膨張率(例えば118×
10-7(/℃))、およびスライダー部を形成するTi
2 −CaO系基板,MnO−NiO系基板,およびα
−Fe2 3 系基板等のスライダー材の持つ線膨張率
(例えば,115×10-7(/℃))に近い値とするこ
とができる。この磁気コアおよびスライダー材に近い線
膨張率を持つガラス基板を用いることによって、各部の
接合部分での熱膨張の差によって発生する熱応力を減少
させ、これによって、磁性材料に発生する磁歪を少なく
し、磁気コアの磁気特性の劣化、およびこの劣化による
磁気ヘッドの特性低下を減少させることができる。ま
た、スライダー部とコイル部の基板との熱膨張による歪
みや変形を減少させ、歪みや変形によって生じる磁気ヘ
ッドの記録,再生特性の劣化や磁気ヘッドと磁気ディス
クとの接触を防止することができる。
【0013】本発明の磁気ヘッドによれば、ガラス基板
を用いることによって、コイル部を形成する面の平坦度
を良好なものとすることができ、基板上に形成するバッ
クヨークの平坦度を良好なものとする。これによって、
バックヨークとスライダー部の磁気コアの密着性を高
め、磁気ヘッドの記録,再生特性を向上させることがで
きる。本発明の磁気ヘッドによれば、ガラス基板の透明
性を用いることによって、ガラス基板自体やバックヨー
クの形成状態を目視によって検査することができ、ま
た、コイル部とスライダー部との結合の際の両者の位置
合わせを容易とすることができる。また、本発明の磁気
ヘッドによれば、安価なガラス材により基板を形成する
ことができるため、磁気ヘッドのコストを低減すること
ができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図を
参照しながら詳細に説明する。図1,2,3を用いて本
発明の磁気ヘッドの構成について説明する。図1は磁気
ディスク装置に適用される本発明の磁気ヘッドの構成を
説明するための概略図である。図1において、磁気ヘッ
ド1は、スライダー溝22を挟んで設けた一対のスライ
ダーレール21により浮上面を形成するとともにスライ
ダーレール21の端部に2つのコアを有してなる磁気コ
ア4を設けたスライダー部2と、ガラス基板31上にバ
ックヨーク(図示していない)および薄膜コイル32を
設け、スライダー部2の磁気コア4とともに閉磁路を形
成するコイル部3とによって構成している。スライダー
部2は、例えばTiO2 −CaO系,MnO−NiO
系,およびα−Fe2 3 系等のスライダー材により形
成することができる。
【0015】そして、磁気コア4を取り付けたスライダ
ー部2と、ガラス基板31上にバックヨークおよび薄膜
コイル32を形成したコイル部3とを結合することによ
って磁気ヘッド1を形成する。このスライダー部2とコ
イル部3との接合において、スライダー部2の磁気コア
4が設置された縁部側の浮上面と反対側の一部分を切り
欠き、この切り欠き部にガラス基板31をはめ込み、ガ
ラス基板31上のバックヨークに磁気コア4の端面を接
合させ、磁気ヘッド1を組み立てる。このとき、ガラス
基板の線膨張率は約90×10-7(/℃)であり、磁気
コアのフェライトの線膨張率(118×10-7(/
℃))やスライダー部を形成するTiO2 −CaO系,
MnO−NiO系,およびα−Fe2 3 系等のスライ
ダー材の持つ線膨張率(115±5×10-7(/℃),
114±5×10-7(/℃))に近い値とすることがで
きる。基板の線膨張率を磁気コアおよびスライダー部の
線膨張率に近づけることによって、コイル部側の熱膨張
をコアおよびスライダー部側の熱膨張と合わせて、熱に
よるコイル部,コア,スライダー部の歪みや変形の発生
を防止する。
【0016】また、この組み立ての際、ガラス基板31
の透明性を利用して、ガラス基板31自体やガラス基板
31上のバックヨークの形成状態を目視で検査すること
ができ、また、位置合わせ用のマーカーを用いて取付け
の位置合わせを容易に行うことができる。ガラス基板3
1上に形成される薄膜コイル32は、磁気ヘッド1を組
み立てた際に磁気コア4の下方となる位置に形成する。
また、薄膜コイル32の外部端子であるボンディングパ
ッド33は、スライダー部2の磁気コア4が設置された
縁部からはみ出た位置となるガラス基板31上に形成
し、薄膜コイル32とボンディングパッド33との間は
リード部によって薄膜形成することができる。なお、図
1に示す磁気ヘッドは、ガラス基板31の一部がスライ
ダー部2からはみ出た構成としているが、ガラス基板3
1とスライダー部2の縁部を揃えた構成とすることもで
きる。なお、図1に示す構成では、外部コード(図示し
ていない)との接続を行うボンディングパッド33を大
きく形成できるとともに、磁気ヘッド1を形成した後に
おいても外部コードの接続を容易に行うことができる。
【0017】図2は、スライダー部2とガラス基板31
とを組み合わせた後の磁気ヘッド1の一部を切り欠いた
斜視図であり、図3は本発明の磁気ヘッドの概略断面図
である。なお、図2,3において、図中の上方は磁気デ
ィスクの記録面側を示している。
【0018】図2,3において、磁気コア4はほぼI字
状の第1コア41とL字状の第2コア42の2つコアか
らなり、例えばMnZn等の単結晶フェライトによって
形成する。第2コア42の先細りに形成された一辺は、
微小な間隔を開けて第1コア41と対向配置する。そし
て、両コアの対向する面には、例えばFeAlSi,C
oTaZr,FeTaN等の高飽和磁束密度膜43を設
け、両高飽和磁束密度膜43間に磁気ギャップ44を形
成する。また、この磁気ギャップ44の部分にはガラス
45等を充填している。そして、この磁気コア4は、ス
ライダー部2に形成された凹部内にはめ込み、磁気ギャ
ップ44がスライダー面側に露出するよう取り付ける。
また、第1コア41をほぼI字状の形状とした場合には
そのコア面が平面状となるため、コア面上への磁性膜の
形成が容易となり、磁路の磁気抵抗を低減して再生出力
を高めるという効果を得ることができる。なお、前記し
た第1コア41と第2コア42の形状は一例であってこ
の形状に限定されるものではなく、コア間の磁気ギャッ
プを介して閉磁路を形成するものであれば任意の形状と
することができる。
【0019】また、コイル部3は、磁性薄膜によってガ
ラス基板31上に形成したバックヨーク46やコイル台
座34を備え、さらにこれらバックヨーク46やコイル
台座34の上方に形成した薄膜コイル32を備えてい
る。バックヨーク46は、第1コア41と第2コア42
を、磁気ギャップ44と反対側の端部で接合して閉磁路
を形成する磁性体部分であり、NiFe膜等の磁性材料
によって形成することができる。バックヨーク46は少
なくとも第1コア41と第2コア42を磁気的につなぐ
よう形成するとともに、薄膜コイル32の一部をその上
方に形成する。また、コイル台座34は薄膜コイル32
の一部を上方に支持する台座の役目をなす部分である。
ガラス基板31の表面は良好な平坦度を備えているた
め、ガラス基板31上に形成したバックヨーク46およ
びコイル台座34の平坦度を良好なものとすることがで
きる。本発明のガラス基板31は良好な平坦度を有して
いるため、バックヨーク46も良好な平面となり、コア
の端面とバックヨーク46との接合を良好に行うことが
できる。したがって、コイル部2とスライダー部3との
結合において、コアの端面をバックヨーク46上に隙間
を開けることなく、良好な密着度で結合することができ
る。
【0020】薄膜コイル32は薄膜形成技術によって導
体と絶縁材とを層状に重ねて形成して多層コイルを形成
することができる。なお、図中の示される薄膜コイル3
2は、第1コア41を旋回するコイルと、第2コア42
を旋回するコイルの2つのコイルにより構成し、第1コ
ア41と第2コア42の間では、第1コア41を旋回す
るコイルと第2コア42を旋回するコイルの2つのコイ
ルを配置している。また、薄膜コイル32の端部は、ガ
ラス基板31上のバックヨーク46やコイル台座34と
同じ高さに形成されるリード部35を介して外部端子で
あるボンディングパッド33と接続している。
【0021】磁気ヘッドのコイル部の形成は、薄膜形成
技術を用いて以下のような工程で行うことができる。は
じめに、ガラス基板31上に下地膜を形成する。この下
地膜は上面にNiFe膜38等の磁性薄膜をめっきする
ために形成する膜である。下地膜上にレジストを塗布
し、形成するバックヨークやコイル台座の形状に合わせ
たパターンによって露光,現像を行う。その後、レジス
トパターンを用いてNiFe膜38等の磁性部材による
めっき処理を行う。この磁性部材によって、バックヨー
クやコイル台座を形成することができる。また、リード
部についても同様に形成することができる。なお、下地
膜の形成は蒸着やスパッタ等の周知の薄膜形成方法によ
り行うことができる。
【0022】本発明の磁気ヘッドによれば、ガラス基板
を用いることによって、コイル部を形成する面の平坦度
を良好なものとすることができ、基板上に形成するバッ
クヨークの平坦度を良好なものとする。基板表面の平坦
度はバックヨークの平坦度に影響し、基板表面に大きな
凹凸があるとバックヨーク表面の凹凸も大きくなり、バ
ックヨークとスライダー部の磁気コアとの接合部分が実
効的に離れ、バックギャップが実効的に大きくなる。バ
ックギャップが実効的に大きくなると、磁路の磁気抵抗
が大きくなって磁気コアに磁束が通りにくくなり、磁気
ヘッドの再生出力が低下することになる。また、基板表
面の凹凸がさらに大きくなると、バックヨーク表面の凹
凸が大きくなって、コイル用フレームレジストの形成が
困難となり、コイルの形成が難しくなる。これに対し
て、本発明の磁気ヘッドに使用するガラス基板によれば
良好な平坦度が得られるため、バックギャップを実効的
に小さくして磁束の通りを良くし、磁気ヘッドの再生出
力が向上するという効果を奏することができる。また、
コイルの形成を容易にするという効果も奏することがで
きる。
【0023】また、Al2 3 −TiC基板を使用する
場合には、該基板の表面は凹凸であり、この表面を研磨
した場合にも脱粒によって表面は凹凸となるため、表面
にAl2 3 膜を形成した後に研磨を行って平坦面とす
る必要があるが、本発明のガラス基板の場合には、研磨
のみによって良好な平坦度を得ることができる。また、
Al2 3 −TiC基板は不透明であるのに対して、本
発明の磁気ヘッドに使用するガラス基板は透明であるた
め、基板背面からの観察が可能となる。コイル部とスラ
イダー部を接合する際には両者の位置合わせを必要とす
るが、透明なガラス基板を使用することによって、コイ
ル基板表面上に形成した位置合わせマーカーを基板背面
から観察しながら位置合わせの処理を行うことができ、
位置精度を向上させ、また、位置合わせの処理を容易と
することができる。また、ガラス基板の透明性を用いる
ことによって、バックヨークの形成状態を裏面から目視
によって検査することができる。
【0024】また、Al2 3 −TiCは電気伝導度が
高いため、Al2 3 等の絶縁膜を形成して絶縁を行う
必要があるが、本発明の磁気ヘッドに使用するガラス基
板は絶縁体であるため、Al2 3 等の絶縁膜を形成す
る必要がないという効果がある。また、ガラス材は安価
でなるため、磁気ヘッドのコストを低減することができ
る。また、本発明の磁気ヘッドは、ギャップ部をスライ
ダー部に形成する構造であり、コイル部の基板は高度の
加工精度を必要としない。そのため、基板をスライダー
部とする薄膜型磁気ヘッドのAl2 3 −TiC基板の
ようにサブミクロンのギャップ深さの切削精度を要する
高精度加工を必要としない。したがって、本発明の磁気
ヘッドでは、基板の切断精度は数ミクロン程度で十分で
あり、基板切断時に素材の欠損を起こしやすい(カケが
大きい)ガラス基板を使用することができる。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
磁気ヘッドにおいて、スライダー部とコイル部との熱膨
張による歪みや変形を減少させ、磁気ヘッドの記録,再
生特性の劣化や磁気ヘッドと磁気ディスクとの接触を防
止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】磁気ディスク装置に適用される本発明の磁気ヘ
ッドの構成を説明するための概略図である。
【図2】スライダー部とコイル部とを組み合わせた後の
本発明の磁気ヘッドの一部を切り欠いた斜視図である。
【図3】本発明の磁気ヘッドの概略断面図である。
【図4】磁気ヘッド装置に適用される磁気ヘッドの構成
を説明するための概略図である。
【符号の説明】
1 磁気ヘッド 2 スライダー部 3 コイル部 4 磁気コア 21 スライダーレール 22 スライダー溝 31 ガラス基板 32 薄膜コイル 33 ボンディングパッド 34 コイル台座 35 リード部 36 基板 41 第1コア 42 第2コア 43 高飽和磁束密度膜 44 磁気ギャップ 45 ガラス 46 バックヨーク 52 レジスト

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気ギャップを介して対向配置する一対
    のコアを備えたスライダー部と、前記コアに磁束を形成
    する薄膜コイルを備えたコイル部を具備した磁気ヘッド
    において、前記コイル部はガラス基板を備え、該ガラス
    基板は一対のコア間を磁気結合して閉磁路を形成するバ
    ックヨークを介して薄膜コイルを支持し、バックヨーク
    上にスライダー部を結合することを特徴とする磁気ヘッ
    ド。
  2. 【請求項2】 前記ガラス基板を形成するガラス材の線
    膨張率は、コアの線膨張率に近いことを特徴とする請求
    項1記載の磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記ガラス基板はソーダ石灰ガラスによ
    り形成することを特徴とする請求項1記載の磁気ヘッ
    ド。
JP19694396A 1996-07-09 1996-07-09 磁気ヘッド Withdrawn JPH1027325A (ja)

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