JPH10272398A - ディップ式表面処理装置とそれに用いる熱交換器 - Google Patents

ディップ式表面処理装置とそれに用いる熱交換器

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Publication number
JPH10272398A
JPH10272398A JP8172897A JP8172897A JPH10272398A JP H10272398 A JPH10272398 A JP H10272398A JP 8172897 A JP8172897 A JP 8172897A JP 8172897 A JP8172897 A JP 8172897A JP H10272398 A JPH10272398 A JP H10272398A
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JP
Japan
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flow path
pipe
temperature fluid
heat exchange
low
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JP8172897A
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English (en)
Inventor
Toshio Kitamura
村 敏 夫 北
Masaru Uehara
原 優 上
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Trinity Industrial Corp
Original Assignee
Trinity Industrial Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱交換効率が低下したときは何時でも熱交換
器を稼動させたままその低温流体流路内壁に付着した油
分やスラッジなどの除去作業を行うことができるようす
る。 【解決手段】前記熱交換器(4) が複数の熱交換ユニット
(U1,U2)を備え、各熱交換ユニット(U1, U2)ごとに、
処理液導入管(3) から低温流体流路(7) を通って処理液
供給管(5) に至る流路と、洗浄流体供給管(9) から低温
流体流路(7) を通ってドレイン管(10)に至る流路とを切
り換え可能に形成されている。そして、低温流体流路
(7) の内壁に油分やスラッジが付着して熱交換効率が低
下してきたときには、各熱交換ユニット(U1, U2)ごとに
付着物除去作業を行う。この間、他方の熱交換ユニット
(U1, U2)を稼働させて継続して処理液の加温を行うこと
ができるので、低温流体流路の内壁に付着した油分やス
ラッジの除去作業を同時に並行して行うことができ、塗
装ライン稼動中であっても、熱交換効率が低下したとき
にはいつでも付着物除去作業を行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被処理物を浸漬し
てその表面処理を行う処理液槽から処理液導入管を通っ
て熱交換器に導入された処理液を、当該熱交換器で所定
の温度に加温した後、処理液供給管を通して再び処理液
槽内に循環供給する処理液循環系を備えたディップ式表
面処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車ボディなどの塗装ラインにおいて
は、電着塗装や粉体塗装による下塗り塗装を行う前に、
その前処理として、被塗物の表面に付着しているプレス
油や防錆油等を除去するための脱脂処理や、脱脂処理後
に被塗物の表面にリン酸塩皮膜(自動車では一般にリン
酸亜鉛系)を形成する化成処理などの表面処理が行われ
る。そして、処理液を貯留した処理液槽内に被塗物を浸
漬して脱脂処理や化成処理などの表面処理を行うディッ
プ式表面処理装置にあっては、反応を促進させ短時間で
処理すると同時に表面処理品質を一定に維持するため、
処理液を所定の温度に管理している。このため、ディッ
プ式表面処理装置には、処理液槽から抜き出した処理液
を、熱媒となる高温流体が流通する熱交換器の低温流体
流路に流通させて所定温度に加温し、再び処理液槽に循
環供給する処理液循環系が形成されている。
【0003】 しかし、長期間使用しているうちに、脱
脂処理液の中に含まれる油分や化成処理液に含まれるス
ラッジが徐々に熱交換器の低温流体流路の内壁に付着し
て、熱交換効率が低下してくるので、定期的に油分やス
ラッジを除去する必要がある。このため従来は、熱交換
器を分解して特に低温流体流路の内壁部分を洗浄した
後、再び熱交換器を組み立てるメンテナンス作業を行っ
ているが、熱交換器の分解,組立が面倒なだけでなく、
油分やスラッジを除去する付着物除去作業にも相当の手
間がかかっていた。
【0004】 そこで本出願人は、脱脂処理装置に用い
る熱交換器のメンテナンス作業に要する時間や手間を軽
減するために、脱脂処理液槽から熱交換器を通って脱脂
処理液槽に還流される処理液の循環流路から、熱交換器
の低温流体流路を分断させて、当該低温流体流路に高温
蒸気を通すことにより、その内壁に付着している油分を
除去できる熱交換器を提案した(実公平7−40525
号公報参照)。これによれば、脱脂処理液の循環流路を
遮断して、熱交換器の低温流体流路に高温蒸気を供給す
るように流路を切り換えるだけで、その内壁の付着物除
去作業を行うことができるので、熱交換器の分解・組立
作業は一切不要となり、しかも、油分の除去も極めて簡
単に行うことができるので、メンテナンス作業に要する
時間と手間が著しく軽減される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、熱交換
器の内部を洗浄する場合に、処理液の循環流路を遮断し
て、低温流体流路に洗浄流体を流すようにしているか
ら、付着物除去作業中は熱交換器を作動させることはで
きず、塗装ライン稼動中は熱交換器の清掃作業を行うこ
とができない。また、塗装ライン稼動中は熱交換器の清
掃作業を行うことができないので、塗装作業中に熱交換
器の熱交換効率が著しく低下しない程度に常に低温流体
流路の内壁を清浄な状態に維持しておく必要がある。こ
のため、低温流体流路の内壁への付着量にもよるが、塗
装作業を行わない週末など塗装ラインが停止されている
ときに、安全を見越して比較的短い周期(例えば数週間
〜数カ月間)で付着物除去作業を行うのが望ましい。し
かしながら、低温流体流路に洗浄流体を流通させる付着
物除去作業を短い周期で頻繁に行うと、その内壁に付着
している油分やスラッジが除去されると同時に、当該内
壁が侵食されて、その分、熱交換器の寿命が短くなるお
それがあるため、正常に稼動している間は付着物除去作
業を行わず、熱交換効率が低下したときに付着物除去作
業を行うようにしている。このため、例えば、熱交換効
率の低下が、金曜日に判明したときは、その日は熱交換
器に負担をかけて使用しても、すぐ翌日には付着物除去
作業を行うことができるが、月曜日や火曜日などに判明
したときは、付着物除去作業を行うまで4〜5日間は熱
交換器に負担をかけたまま使用し続けなければならない
という問題があった。しかも、熱交換器の低温流体流路
などに、一旦、油分やスラッジが付着するとこれが成長
するのは非常に速いため、熱交換器の圧力損失が増大
し、熱交換器内や配管内を流れる低温流体の圧力が上が
りやすく、圧力的に弱い部分(管の継ぎ目やパッキン)
などに過度の負担がかかり、液漏れをおこすおそれがあ
った。
【0006】 そこで本発明は、熱交換器の熱交換効率
が低下したときは何時でも塗装ラインを停止させること
なく熱交換器の低温流体流路内壁に付着した油分やスラ
ッジなどの除去作業を行うことができるようすることを
技術的課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、本発明は、被処理物を浸漬してその表面処理を行う
処理液槽から処理液導入管を通って熱交換器に導入され
た処理液を、当該熱交換器で所定の温度に加温した後、
処理液供給管を通して再び処理液槽内に循環供給する処
理液循環系を備えたディップ式表面処理装置において、
前記熱交換器が、互いに熱交換を行う低温流体流路及び
高温流体流路を形成した複数の熱交換ユニットを備え、
各熱交換ユニットの低温流体流路は、その流入口に前記
処理液導入管が分岐して接続され、その流出口 (7out)
が前記処理液供給管に合流接続され、前記各流入口及び
前記各流出口のいずれか一方側に洗浄流体供給管が接続
され、他方側がドレイン管に接続され、各熱交換ユニッ
トごとに、処理液導入管から低温流体流路を通って処理
液供給管に至る流路と、洗浄流体供給管から低温流体流
路を通ってドレイン管に至る流路とを切り換える流路切
換機構が配設され、前記処理液導入管は、バイパス管を
介して処理液供給管に直接接続されると共に、当該バイ
パス管には、処理液導入管側の圧力が予め設定された上
限値を超えたときにその処理液を処理液供給管側に逃が
す圧力制御弁が介装されたことを特徴とする。
【0008】 本発明によれば、処理液槽内の処理液
が、処理液導入管を通って熱交換器の各熱交換ユニット
の低温流体流路に導入され、当該熱交換ユニットの高温
流体流路に供給される熱媒との間で熱交換を行って所定
の温度に加温された後、処理液供給管を通して再び処理
液槽に循環供給される。そして、低温流体流路の内壁に
油分やスラッジが付着して熱交換効率が低下してきたと
きには、各熱交換ユニットごとに付着物除去作業を行
う。まず、付着物を除去しようとする一つの熱交換ユニ
ットについて、処理液導入管から低温流体流路を通って
処理液供給管に至る流路を遮断し、洗浄流体供給管から
低温流体流路を通ってドレイン管に至る流路を導通させ
る。そして、洗浄流体供給管から低温流体流路に、高温
蒸気,強アルカリ液,強酸液などの洗浄流体を供給すれ
ば、低温流体流路の内壁に付着した油分やスラッジが除
去されてドレイン管に排出される。この場合に、処理液
導入管から他の熱交換ユニットに導入される処理液の圧
力が上昇することとなるが、この圧力が所定の上限値を
超えたときにはバイパス管に介装された圧力制御弁が導
通されて処理液が処理液供給管に逃がされるので、圧力
上昇に起因して熱交換器が故障することもない。また、
この間、他の熱交換ユニットは、処理液導入管から低温
流体流路を通って処理液供給管に至る流路が導通され
て、処理液槽から回収した処理液を加温している。した
がって、熱交換器の最大能力で運転することはできない
が、塗装ライン稼動中に、処理液槽の処理液温度を一定
に維持する程度の熱量は確保することができる。このよ
うにして、一の熱交換ユニットの付着物除去作業が終了
したら、洗浄流体供給管から低温流体流路を通ってドレ
イン管に至る流路を遮断させ、再び、処理液導入管から
低温流体流路を通って処理液供給管に至る流路を導通さ
せれば、処理液槽から回収された処理液が加温される。
そして、他の熱交換ユニットについても、同様にして順
次、付着物除去作業を行う。この間、継続して熱交換器
を稼動させておくことができるので、塗装ライン稼動中
に、処理液の加温と、低温流体流路の内壁に付着した油
分やスラッジの除去作業を同時に並行して行うことがで
きる。したがって、塗装ライン稼動中であっても、熱交
換効率が低下したときにはいつでも付着物除去作業を行
うことができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて具体的に説明する。図1は本発明は係るディ
ップ式表面処理装置を示すフローシート、図2はそれに
使用する熱交換器を示す斜視図である。
【0010】 本例に係るディップ式表面処理装置1
は、被処理物を浸漬してその表面処理を行う処理液槽2
から処理液導入管(低温流体導入管)3を通ってポンプ
Pにより熱交換器4に導入された処理液(低温流体)
を、当該熱交換器4で所定の温度に加温した後、処理液
供給管(加温流体供給管)5を通して再び処理液槽2内
に循環供給する処理液循環系6を備えている。
【0011】 前記熱交換器4は、例えばプレート式の
熱交換器が用いられ、互いに熱交換を行う低温流体流路
7及び高温流体流路8を形成する多数のプレートを積層
した複数の熱交換ユニットU1 ,U2 が配管ユニットU
pを挟んでその左右両側に振り分けて形成されている。
そして、前記各熱交換ユニットU1 ,U2 は、配管ユニ
ットUpと対向する側に、前記低温流体流路7の流入口
7in及び流出口7out と、高温流体流路8の流入口8in
及び流出口8out が形成されている。
【0012】 配管ユニットUpには、各熱交換ユニッ
トU1 , U2 の低温流体流路7の流入口7inに分岐管3
aを介して処理液導入管3が分岐して接続され、その流
出口7out が合流管5aを介して処理液供給管5に合流
接続されている。また、低温流体流路7の流入口7in及
び流出口7out のいずれか一方側(流入口7in)に分岐
管9aを介して洗浄流体供給管9が分岐して接続され、
その他方(流出口7out )が合流管10aを介してドレ
イン管10に接続されている。さらに、前記高温流体流
路8の流入口8inに分岐管17aを介して熱媒供給管
(高温流体供給管)17が分岐して接続され、その流出
口8out が合流管18aを介して熱媒還流管(高温流体
還流管)18に合流接続されている。
【0013】 また、配管ユニットUpには、各熱交換
ユニットU1 ,U2 ごとに、処理液導入管3から低温流
体流路7を通って処理液供給管5に至る流路と、洗浄流
体供給管9から低温流体流路7を通ってドレイン管10
に至る流路とを切り換える流路切換機構11が配設され
ている。この流路切換機構11は、低温流体流路7の流
入口7inに処理液導入管3からの流路と、洗浄流体供給
管9からの流路を切換接続する流路切換バルブ12と、
低温流体流路7の流出口7out から処理液供給管5に向
かう流路と、ドレイン管10に向かう流路を切換接続す
る流路切換バルブ13とからなる。
【0014】 さらに、処理液導入管3は、バイパス管
14を介して、各熱交換ユニットU1 ,U2 の低温流体
流路7を経由することなく、処理液供給管5に直接接続
されており、当該バイパス管14には、処理液導入管3
側の圧力が予め設定された上限値を超えたときにその処
理液を処理液供給管5に逃がす圧力制御弁15が介装さ
れている。なお、16は熱媒供給管17を介して各熱交
換ユニットU1 ,U2 の高温流体流路8に熱媒となる高
温流体を供給する高温流体供給源、19は洗浄流体供給
管9を介して各熱交換ユニットU1 ,U2 の低温流体流
路7に高温蒸気,強アルカリ液,強酸液などの洗浄流体
を供給する洗浄流体供給源である。
【0015】 以上が本発明の一例構成であって、次に
その作用を説明する。まず、配管ユニットUpの分岐管
3aに処理液導入管3を、合流管5aに処理液供給管5
を、分岐管9aに洗浄流体供給管9を、合流管10aに
ドレイン管10を、分岐管17aに熱媒供給管17を、
合流管18aに熱媒還流管18を夫々接続する。そし
て、塗装ラインの起動前に処理液槽2内の処理液を所定
温度まで加熱するときは、各熱交換ユニットU1 ,U2
とも流路切換手段11の各バルブ12,13により、処
理液導入管3から低温流体流路7を通って処理液供給管
5に至る流路を導通させて、洗浄流体供給管9から低温
流体流路7を通ってドレイン管10に至る流路は遮断さ
せておく。この状態で、高温流体供給源16から熱媒供
給管17を介して各熱交換ユニットU1 ,U2 の高温流
体流路8,8に対して熱媒となる高温流体を供給する。
これにより、処理液槽2から処理液導入管3を通って回
収された処理液が熱交換器4の各熱交換ユニットU1
2 の低温流体流路7に導入され、その高温流体流路8
に供給される熱媒との間で熱交換が行われ、処理液は熱
交換器4の最大能力で加熱されることとなる。そして、
所定の温度に加温された処理液は、処理液供給管5を通
して再び処理液槽2に循環供給され、塗装ライン起動時
までに処理液槽2内の処理液温度を予め設定された温度
まで加温しておく。
【0016】 次いで、処理液槽2内の処理液温度が予
め設定された温度に達して、塗装ラインが起動された後
は、処理液温度を上昇させる必要はなく、一定の温度に
維持すればよいので、必要熱量も少なくて済み、したが
って、熱交換器4による供給熱量を低下させる。この場
合に、必要熱量が最大時の約半分だとすると、熱媒とな
る高温流体の循環流量や温度を低下させてもよいし、一
方の熱交換ユニットU1(U2)を停止させてもよい。
【0017】 次いで、熱交換器4の熱交換効率が低下
してきたときに、各熱交換ユニットU1 ,U2 の低温流
体流路7の内壁に付着している油分やスラッジ等を除去
する。なお、熱交換効率が低下したか否かは、熱交換器
4から流出されて処理液供給管5内を流れる処理液温度
や、処理液槽2内の処理液温度をモニタして、熱交換器
4の各高温流体流路8,8に供給される熱媒の温度及び
流量が一定であるときに処理液温度が所定の温度に低下
したか否かで判断したり、熱交換器4の流入側と出力側
の差圧が一定以上になったか否かで判断できる。そし
て、熱交換効率が低下したときは、例えば、一方の熱交
換ユニットU1 について付着物除去作業を行い、他方の
熱交換ユニットU2 はそのまま継続して運転する。
【0018】 まず、熱交換ユニットU1 について、流
路切換機構11の各切換バルブ12,13により、処理
液導入管3から低温流体流路7を通って処理液供給管5
に至る流路を遮断し、洗浄流体供給管9から低温流体流
路7を通ってドレイン管10に至る流路を導通させる。
そして、洗浄流体供給源19から洗浄流体供給管9を介
して低温流体流路7に、高温蒸気,強アルカリ液,強酸
液などの洗浄流体を供給すれば、低温流体流路7の内壁
に付着した油分やスラッジが除去されてドレイン管10
に排出される。
【0019】 この場合に、低温流体流路7内には油分
やスラッジなどか付着してその流路が狭くなっており、
しかも熱交換器4による供給熱量を一定に維持するため
処理液の循環流量は一定に維持されるので、流路切換機
構11により流路を切り換えた瞬間に処理液導入管3か
ら他の熱交換ユニットU2 に導入される処理液の圧力が
急激に上昇する。そして、圧力が所定の上限値を超える
と、バイパス管14に介装された圧力制御弁15が導通
されて処理液が直接処理液供給管5側に逃がされるの
で、圧力上昇に起因して熱交換器4が故障することもな
い。また、この間、他の熱交換ユニットU2 は、処理液
導入管3から低温流体流路7を通って処理液供給管5に
至る流路が導通されて、処理液槽2から回収された処理
液を加温している。したがって、熱交換器4の最大能力
で運転することはできないが、塗装ライン稼動中に、処
理液槽2の処理液温度を一定に維持する程度の熱量は確
保することができる。
【0020】 このようにして、一の熱交換ユニットU
1 の付着物除去作業が終了したら、洗浄流体供給管9か
ら低温流体流路7を通ってドレイン管10に至る流路を
遮断させ、再び、処理液導入管3から低温流体流路7を
通って処理液供給管5に至る流路を導通させれば、当該
熱交換ユニットU1 で処理液槽2から回収された処理液
が加温される。
【0021】 そして、他の熱交換ユニットU2 につい
ても、順次、付着物除去作業を行えば、熱交換器4を停
止することなく、塗装ライン稼動中でも継続して熱交換
器4をことができる。そして、他の熱交換ユニットU2
についても、順次、付着物除去作業を行う。なお、この
間、継続して熱交換器4を稼動させておくことができる
ので、熱交換器4を停止することなく、処理液の加温
と、低温流体流路の内壁に付着した油分やスラッジの除
去を同時に並行して行うことができる。したがって、熱
交換効率が低下したときには、塗装ライン稼動中であっ
ても、いつでも付着物除去作業を行うことができるの
で、熱交換器4に過度の負担をかけて液漏れを起こすこ
とが少なく、熱交換器4の寿命を延ばすことができる。
【0022】 なお、上述の説明では、熱交換器4を二
つの熱交換ユニットU1,U2 に分割する場合について
説明したが、本発明はこれに限らず、三以上の熱交換ユ
ニットに分割する場合であってもよい。
【0023】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、熱
交換器が複数の熱交換ユニットで形成され、一の熱交換
ユニットについて付着物除去作業を行いながら、他の熱
交換ユニットで処理液を加温することができるので、塗
装ライン稼動中であっても熱交換効率が低下したときに
熱交換器を停止させることなくいつでも付着物除去作業
を行うことができ、したがって、熱交換器に過度の負担
をかけて液漏れを起こすことが少なく、熱交換器の寿命
を延ばすことができるという大変優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るディップ式表面処理装置を示すフ
ローシート。
【図2】それに使用する熱交換器を示す斜視図。
【符号の説明】
1・・・・ディップ式表面処理装置 2・・・・処理液槽 3・・・・処理液導入管(低温流体導入管) 4・・・・熱交換器 5・・・・処理液供給管(加温流体供給管) 6・・・・処理液循環系 7・・・・低温流体流路 7in・・・流入口 7out ・・流出口 8・・・・高温流体流路 U1 ,U2 ・・熱交換ユニット Up・・・配管ユニット 9・・・・洗浄流体供給管 10・・・・ドレイン管 11・・・・流路切換手段 14・・・・バイパス管 15・・・・圧力制御弁

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理物を浸漬してその表面処理を行う
    処理液槽(2)から処理液導入管(3)を通って熱交換
    器(4)に導入された処理液を、当該熱交換器(4)で
    所定の温度に加温した後、処理液供給管(5)を通して
    再び処理液槽(2)内に循環供給する処理液循環系
    (6)を備えたディップ式表面処理装置において、 前記熱交換器(4)が、互いに熱交換を行う低温流体流
    路(7)及び高温流体流路(8)を形成した複数の熱交
    換ユニット(U1,U2)を備え、 各熱交換ユニット(U1,U2)の低温流体流路(7)は、
    その流入口(7in) に前記処理液導入管(3)が分岐して
    接続され、その流出口 (7out) が前記処理液供給管
    (5)に合流接続され、前記各流入口(7in) 及び前記各
    流出口 (7out) のいずれか一方側に洗浄流体供給管
    (9)が接続され、他方側がドレイン管(10)に接続さ
    れ、 各熱交換ユニット(U1,U2)ごとに、処理液導入管
    (3)から低温流体流路(7)を通って処理液供給管
    (5)に至る流路と、洗浄流体供給管(9)から低温流
    体流路(7)を通ってドレイン管(10)に至る流路とを
    切り換える流路切換機構(11)が配設され、 前記処理液導入管(3)は、バイパス管(14)を介して
    処理液供給管(5)に直接接続されると共に、当該バイ
    パス管(14)には、処理液導入管(3)側の圧力が予め
    設定された上限値を超えたときにその処理液を処理液供
    給管(5)側に逃がす圧力制御弁 (15) が介装されたこ
    とを特徴とするディップ式表面処理装置。
  2. 【請求項2】 低温流体導入管(3)から導入された低
    温流体を、熱媒となる高温流体との間で熱交換して所定
    の温度に加熱した後、加温流体供給管(5)へ流出させ
    る熱交換器であって、 互いに熱交換を行う低温流体流路(7)及び高温流体流
    路(8)を備えた複数の熱交換ユニット(U1,U2)が配
    管ユニット(Up)を挟んでその左右両側に振り分けて形
    成され、 各熱交換ユニット(U1,U2)は、前記配管ユニット(U
    p)と対向する側に、前記低温流体流路(7)及び前記
    高温流体流路(8)の流入口(7in, 8in)及び流出口(7ou
    t, 8out)が夫々形成され、 前記配管ユニット(Up)には、各熱交換ユニット(U1
    U2)の低温流体流路(7)の各流入口(7in) に前記低温
    流体導入管(3)を分岐して接続させる分岐管(3a)
    と、各流出口 (7out) を前記加温流体供給管(5)に合
    流接続させる合流管(5a)と、前記各流入口(7in) 及び
    各流出口 (7out) のいずれか一方側に洗浄流体供給管
    (9)を分岐して接続させる分岐管(9a)と、その他方
    側をドレイン管(10)に合流接続させる合流管(10a)
    と、前記高温流体流路(8)の各流入口(8in) に高温流
    体供給管(17)を分岐して接続させる分岐管(17a) と、
    前記高温流体流路(8)の各流出口(8out)を高温流体還
    流管(18)に合流接続させる合流管(18a) とが配管され
    ると共に、各熱交換ユニット(U1,U2)ごとに、低温流
    体導入管(3)から低温流体流路(7)を通って加温流
    体供給管(5)に至る流路と、洗浄流体供給管(9)か
    ら低温流体流路(7)を通ってドレイン管(10)に至る
    流路とを切り換える流路切換機構(11)を備えているこ
    とを特徴とする熱交換器。
JP8172897A 1997-03-31 1997-03-31 ディップ式表面処理装置とそれに用いる熱交換器 Pending JPH10272398A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014219148A (ja) * 2013-05-08 2014-11-20 Jfeケミカル株式会社 プレート式熱交換器およびそのメンテナンス方法

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