JPH10270376A - イオン注入シミュレーション方法 - Google Patents
イオン注入シミュレーション方法Info
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- JPH10270376A JPH10270376A JP7528497A JP7528497A JPH10270376A JP H10270376 A JPH10270376 A JP H10270376A JP 7528497 A JP7528497 A JP 7528497A JP 7528497 A JP7528497 A JP 7528497A JP H10270376 A JPH10270376 A JP H10270376A
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-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
- H01L21/00—Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
- H01L21/02—Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof
- H01L21/04—Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof the devices having potential barriers, e.g. a PN junction, depletion layer or carrier concentration layer
- H01L21/18—Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof the devices having potential barriers, e.g. a PN junction, depletion layer or carrier concentration layer the devices having semiconductor bodies comprising elements of Group IV of the Periodic Table or AIIIBV compounds with or without impurities, e.g. doping materials
- H01L21/26—Bombardment with radiation
- H01L21/263—Bombardment with radiation with high-energy radiation
-
- G—PHYSICS
- G06—COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 メッシュで区切られたセル内の不純物濃度の
シミュレーション結果がドーズ量を反映するものである
ようにしてシミュレーションの精度を高める。 【構成】 任意の形状の多層構造基板に対して直交メ
ッシュを発生させる過程(a)と、横方向メッシュで
区切られた縦方向の短冊を取り出す過程(b)と、縦
方向短冊内の不純物分布を表す関数を求める過程(c)
と、縦方向短冊内の不純物分布を表す関数を、短冊内
の各セルの範囲で積分しその積分範囲で割った値をセル
内の不純物濃度とする過程[(c)、(b)]と、縦
方向メッシュで区切られた横方向の短冊を取り出す過程
(d)と、横方向短冊内の不純物分布を横方向に再分
布させる関数を求める過程(e)と、求めた横方向に
再分布させる関数を横方向短冊内の各セルの範囲で積分
しその積分値を積分範囲で割った値を、セル内の不純物
濃度とする過程[(e)、(d)]と、を含む。
シミュレーション結果がドーズ量を反映するものである
ようにしてシミュレーションの精度を高める。 【構成】 任意の形状の多層構造基板に対して直交メ
ッシュを発生させる過程(a)と、横方向メッシュで
区切られた縦方向の短冊を取り出す過程(b)と、縦
方向短冊内の不純物分布を表す関数を求める過程(c)
と、縦方向短冊内の不純物分布を表す関数を、短冊内
の各セルの範囲で積分しその積分範囲で割った値をセル
内の不純物濃度とする過程[(c)、(b)]と、縦
方向メッシュで区切られた横方向の短冊を取り出す過程
(d)と、横方向短冊内の不純物分布を横方向に再分
布させる関数を求める過程(e)と、求めた横方向に
再分布させる関数を横方向短冊内の各セルの範囲で積分
しその積分値を積分範囲で割った値を、セル内の不純物
濃度とする過程[(e)、(d)]と、を含む。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体デバイス製造
工程中に用いられる不純物イオン注入の不純物分布シミ
ュレーション方法に関し、特に、ドーズ量がシミュレー
ション結果に反映するようになされたイオン注入シミュ
レーション方法に関する。
工程中に用いられる不純物イオン注入の不純物分布シミ
ュレーション方法に関し、特に、ドーズ量がシミュレー
ション結果に反映するようになされたイオン注入シミュ
レーション方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体製造分野においては、実験あるい
は試作を行ってデバイスの特性を測定するのに代え、プ
ロセス・シミュレータを用いて、不純物分布のシミュレ
ーションを行い、デバイスの特性、動作の予測を行うこ
とが実施されている。解析式を用いた2次元形状に対す
るイオン注入シミュレーション方法は、“デプス プロ
ファイルズ オブ ボロン アトムズ ウィズ ラージ
チルト−アングル インプランテーションズ”,ジャ
ーナル オブ エレクトロケミカルソサイアティ:ソリ
ッド スティト サイエンス アンド テクノロジー,
996〜998頁“Depth Profiles o
f Boron Atomswith Large T
ilt−Angle Implantations”,
J.Electrochem.Soc.:SOLID−
STATE SCIENCE AND TECHNOL
OGY,pp.996−998(1986)に記述され
ている。それによると、図5に示されるような2次元形
状に対するイオン注入分布C2d(x,y)は[数1]で
表される。
は試作を行ってデバイスの特性を測定するのに代え、プ
ロセス・シミュレータを用いて、不純物分布のシミュレ
ーションを行い、デバイスの特性、動作の予測を行うこ
とが実施されている。解析式を用いた2次元形状に対す
るイオン注入シミュレーション方法は、“デプス プロ
ファイルズ オブ ボロン アトムズ ウィズ ラージ
チルト−アングル インプランテーションズ”,ジャ
ーナル オブ エレクトロケミカルソサイアティ:ソリ
ッド スティト サイエンス アンド テクノロジー,
996〜998頁“Depth Profiles o
f Boron Atomswith Large T
ilt−Angle Implantations”,
J.Electrochem.Soc.:SOLID−
STATE SCIENCE AND TECHNOL
OGY,pp.996−998(1986)に記述され
ている。それによると、図5に示されるような2次元形
状に対するイオン注入分布C2d(x,y)は[数1]で
表される。
【0003】
【数1】
【0004】ここで、Ci (y)は、i番目の層に対し
て計算された、1次元構造に対するイオン注入分布であ
り、σl は1次元のイオン注入分布を用いて2次元のイ
オン注入分布を計算するための横方向再分布用の標準偏
差、erfcは相補誤差関数(complementary error fu
nction)である。
て計算された、1次元構造に対するイオン注入分布であ
り、σl は1次元のイオン注入分布を用いて2次元のイ
オン注入分布を計算するための横方向再分布用の標準偏
差、erfcは相補誤差関数(complementary error fu
nction)である。
【0005】1次元の不純物分布Ci(y)を計算する
方法は、“アナリシス アンド シミュレーション オ
ブ セミコンダクター デバイセズ”(“Analys
isand Simulation of Semic
onductor Devices”,Springe
r−Verlag Vien New York)に以
下のように記述されている。解析式を用いた、1次元単
層構造のイオン注入分布は、注入後の不純物分布を特徴
づけているモーメントと呼ばれるパラメータRp 、σ、
γ、βを用いてガウス型分布、結合ガウス型分布、ピア
ソン型分布の三種類の解析式により与えることができ
る。Rp はイオン注入後の不純物分布の平均の探さを表
す飛程、σはイオン注入後の不純物分布の広がりを表す
偏差、γは分布の歪みを表すスキューネス、さらにβは
分布の鋭さを表すクルトシスという量を表し、予め実測
されたプロファイル等から抽出されているものである。
これらのモーメントは、注入エネルギー、ドーズ量、基
板材質、イオン種等の組みに対して値が決まっている。
方法は、“アナリシス アンド シミュレーション オ
ブ セミコンダクター デバイセズ”(“Analys
isand Simulation of Semic
onductor Devices”,Springe
r−Verlag Vien New York)に以
下のように記述されている。解析式を用いた、1次元単
層構造のイオン注入分布は、注入後の不純物分布を特徴
づけているモーメントと呼ばれるパラメータRp 、σ、
γ、βを用いてガウス型分布、結合ガウス型分布、ピア
ソン型分布の三種類の解析式により与えることができ
る。Rp はイオン注入後の不純物分布の平均の探さを表
す飛程、σはイオン注入後の不純物分布の広がりを表す
偏差、γは分布の歪みを表すスキューネス、さらにβは
分布の鋭さを表すクルトシスという量を表し、予め実測
されたプロファイル等から抽出されているものである。
これらのモーメントは、注入エネルギー、ドーズ量、基
板材質、イオン種等の組みに対して値が決まっている。
【0006】ここでは、例としてピアソン型分布につい
て説明する。ピアソン型分布を示す関数I(y)はR
p 、σ、γ、βを用いて、 dI(y′)/dy′ =(y′−a)I(y′)/(b0 +ay′+b2 y′2 ) (1) y′=y−Rp (2) a=−σγ(β+3)/A (3) b0 =−σ2 γ(4β−3γ2 )/A (4) b2 =(−2β+3γ2 +6)/A (5) A=10β−12γ2 −18 (6) で与えられる。この関数I(y)は積分値が1となるよ
う規格化されており、この関数にイオン注入時に指定さ
れるドーズ量を掛けることでイオン注入後の分布を求め
ることができる。また、上記3つの関数型以外にも、独
立な2つのピアソン型分布を足し合わせたドュアルピア
ソン型分布も使われている。
て説明する。ピアソン型分布を示す関数I(y)はR
p 、σ、γ、βを用いて、 dI(y′)/dy′ =(y′−a)I(y′)/(b0 +ay′+b2 y′2 ) (1) y′=y−Rp (2) a=−σγ(β+3)/A (3) b0 =−σ2 γ(4β−3γ2 )/A (4) b2 =(−2β+3γ2 +6)/A (5) A=10β−12γ2 −18 (6) で与えられる。この関数I(y)は積分値が1となるよ
う規格化されており、この関数にイオン注入時に指定さ
れるドーズ量を掛けることでイオン注入後の分布を求め
ることができる。また、上記3つの関数型以外にも、独
立な2つのピアソン型分布を足し合わせたドュアルピア
ソン型分布も使われている。
【0007】1次元の多層構造に対するイオン注入シミ
ュレーション方法は、“モデルズフォー インプランテ
ーション イントゥー マルチレイヤー ターゲッ
ツ”,アプライド フィジックス A41,201−2
07頁(1986),(H.Ryssel,J.Lor
ens,and K.Hoffmann,“Model
s for Implantation into M
ultilayer Targets”,Appl.P
hys.A41,pp.201−207(1986))
に記述されている2層構造に対する方法を拡張して行な
うことができる。基板の各層には材質が定義されてお
り、各材質に対するモーメントは予め与えられているた
め、各層についてドーズ量が1となるように規格化され
た不純物分布I(y)が計算できる。多層構造に対する
イオン注入シミュレーションでは最上層を1番目の層と
して、k番目の層の規格化された不純物分布を[数2]
で、実際の不純物分布を[数3]にて定義する。
ュレーション方法は、“モデルズフォー インプランテ
ーション イントゥー マルチレイヤー ターゲッ
ツ”,アプライド フィジックス A41,201−2
07頁(1986),(H.Ryssel,J.Lor
ens,and K.Hoffmann,“Model
s for Implantation into M
ultilayer Targets”,Appl.P
hys.A41,pp.201−207(1986))
に記述されている2層構造に対する方法を拡張して行な
うことができる。基板の各層には材質が定義されてお
り、各材質に対するモーメントは予め与えられているた
め、各層についてドーズ量が1となるように規格化され
た不純物分布I(y)が計算できる。多層構造に対する
イオン注入シミュレーションでは最上層を1番目の層と
して、k番目の層の規格化された不純物分布を[数2]
で、実際の不純物分布を[数3]にて定義する。
【0008】
【数2】
【0009】
【数3】
【0010】ここでti はi番目の層の厚さであり、ま
たRpiはi層での飛程である。また、Rpkは現在計算し
ようとしている層(k番目の層)の飛程である。また、
Dk はk層目のドーズ量で、これは全ドーズ量からk−
1層までに消費されたドーズ量を減算したものである。
たRpiはi層での飛程である。また、Rpkは現在計算し
ようとしている層(k番目の層)の飛程である。また、
Dk はk層目のドーズ量で、これは全ドーズ量からk−
1層までに消費されたドーズ量を減算したものである。
【0011】[数1]の解析式により計算された不純物
分布は、その後酸化や拡散等のシミュレータに渡される
ことになる。富士総合研究所編小池秀耀他著“半導体素
子設計シミュレータ”,114〜115頁によれば、酸
化や拡散等のシミュレータで扱われる不純物分布は、図
6で表されるような差分メッシュ上に定義されたもので
ある必要がある。図6において、aiは差分メッシュの
x方向の幅、biは差分メッシュのy方向の幅、hiは
差分メッシュの中央点と中央点のx方向の距離、kiは
差分メッシュの中央点と中央点のy方向の距離である。
一つの差分メッシュはコントロールボリュームと呼ばれ
る。スカラー量である不純物濃度は例えば中央点にて定
義されるため、図5のスカラー量を定義する位置の座標
((xi +xi+1 )/2,(yj +yj+1 )/2)での
不純物分布C2d((xi +xi+1 )/2,(yj +y
j+1 )/2)を[数1]から計算し、図5の((xi +
xi+1 )/2,(yj +yj+1 )/2)上に定義する。
分布は、その後酸化や拡散等のシミュレータに渡される
ことになる。富士総合研究所編小池秀耀他著“半導体素
子設計シミュレータ”,114〜115頁によれば、酸
化や拡散等のシミュレータで扱われる不純物分布は、図
6で表されるような差分メッシュ上に定義されたもので
ある必要がある。図6において、aiは差分メッシュの
x方向の幅、biは差分メッシュのy方向の幅、hiは
差分メッシュの中央点と中央点のx方向の距離、kiは
差分メッシュの中央点と中央点のy方向の距離である。
一つの差分メッシュはコントロールボリュームと呼ばれ
る。スカラー量である不純物濃度は例えば中央点にて定
義されるため、図5のスカラー量を定義する位置の座標
((xi +xi+1 )/2,(yj +yj+1 )/2)での
不純物分布C2d((xi +xi+1 )/2,(yj +y
j+1 )/2)を[数1]から計算し、図5の((xi +
xi+1 )/2,(yj +yj+1 )/2)上に定義する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来技術で
は、メッシュにて切り出されたセル(コントロールボリ
ューム)上での不純物濃度を[数1]にて与えられるセ
ルの中点の不純物濃度にて代表させている。しかし、中
点の濃度はセル全体の不純物濃度を正確には反映してい
ない。そのため、上記のようにして求められた不純物濃
度を用いて全領域の不純物を積分してドーズ量を求めて
も設定されたドーズ量とはならない。したがって、上述
のようにして求めた不純物濃度に基づいてデバイスの特
性を予測しても、正確な予測を得ることは不可能であっ
た。よって、本発明の解決すべき課題は、各セル毎の不
純物濃度が、よりよくドーズ量を反映し得るものである
ようにし、これにより、形成されるべきデバイスの特性
をよりよく予測し得るようにすることである。
は、メッシュにて切り出されたセル(コントロールボリ
ューム)上での不純物濃度を[数1]にて与えられるセ
ルの中点の不純物濃度にて代表させている。しかし、中
点の濃度はセル全体の不純物濃度を正確には反映してい
ない。そのため、上記のようにして求められた不純物濃
度を用いて全領域の不純物を積分してドーズ量を求めて
も設定されたドーズ量とはならない。したがって、上述
のようにして求めた不純物濃度に基づいてデバイスの特
性を予測しても、正確な予測を得ることは不可能であっ
た。よって、本発明の解決すべき課題は、各セル毎の不
純物濃度が、よりよくドーズ量を反映し得るものである
ようにし、これにより、形成されるべきデバイスの特性
をよりよく予測し得るようにすることである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上述した本発明の課題
は、不純物濃度を与える関数をメッシュ間で積分しその
積分値を積分範囲で割った値をそのセルの不純物濃度と
することにより、解決することができる。
は、不純物濃度を与える関数をメッシュ間で積分しその
積分値を積分範囲で割った値をそのセルの不純物濃度と
することにより、解決することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明によるイオン注入シミュレ
ーション方法は、(1)任意の形状の多層構造基板に対
して直交メッシュを発生させるステップ[図1(a)]
と、(2)発生させた直交メッシュの内の横方向メッシ
ュで区切られた縦方向の短冊を取り出すステップ[図1
(b)]と、(3)縦方向短冊内の不純物分布を表す関
数を求めるステップ[図1(c)]と、(4)縦方向短
冊内の不純物分布を表す関数を、縦方向短冊内の各セル
の範囲で積分して積分範囲で割った値を、セル内の不純
物濃度とするステップ[図1(c)、(b)]と、
(5)前記第(1)のステップで発生させた直交メッシ
ュの内の縦方向メッシュで区切られた横方向の短冊を取
り出すステップ[図1(d)]と、(6)横方向短冊内
の不純物分布を、横方向に再分布させる関数を求めるス
テップ[図1(e)]と、(7)求めた横方向に再分布
させる関数を横方向短冊内の各セルの範囲で積分し、積
分範囲で割った値を、セル内の不純物濃度とするステッ
プ[図1(e)、(d)]と、を有している。
ーション方法は、(1)任意の形状の多層構造基板に対
して直交メッシュを発生させるステップ[図1(a)]
と、(2)発生させた直交メッシュの内の横方向メッシ
ュで区切られた縦方向の短冊を取り出すステップ[図1
(b)]と、(3)縦方向短冊内の不純物分布を表す関
数を求めるステップ[図1(c)]と、(4)縦方向短
冊内の不純物分布を表す関数を、縦方向短冊内の各セル
の範囲で積分して積分範囲で割った値を、セル内の不純
物濃度とするステップ[図1(c)、(b)]と、
(5)前記第(1)のステップで発生させた直交メッシ
ュの内の縦方向メッシュで区切られた横方向の短冊を取
り出すステップ[図1(d)]と、(6)横方向短冊内
の不純物分布を、横方向に再分布させる関数を求めるス
テップ[図1(e)]と、(7)求めた横方向に再分布
させる関数を横方向短冊内の各セルの範囲で積分し、積
分範囲で割った値を、セル内の不純物濃度とするステッ
プ[図1(e)、(d)]と、を有している。
【0015】[作用]本発明によるイオン注入シミュレ
ーション方法では、縦方向の短冊に対して求めた不純物
分布関数を、縦方向短冊の各セルの範囲で積分を行って
その積分範囲で割った値をそのセルの不純物濃度とし、
これに基づいて求めた横方向再分布のための関数を、横
方向短冊内の各セルの範囲で積分しその積分範囲で割っ
た値をそのセルの不純物濃度として不純物分布を求めて
いるため、求まった不純物分布にて設定されたドーズ量
は保存される。すなわち、シミュレーション結果にドー
ズ量が反映されることになり、本発明によりデバイスの
特性をよりよく予測することが可能になる。
ーション方法では、縦方向の短冊に対して求めた不純物
分布関数を、縦方向短冊の各セルの範囲で積分を行って
その積分範囲で割った値をそのセルの不純物濃度とし、
これに基づいて求めた横方向再分布のための関数を、横
方向短冊内の各セルの範囲で積分しその積分範囲で割っ
た値をそのセルの不純物濃度として不純物分布を求めて
いるため、求まった不純物分布にて設定されたドーズ量
は保存される。すなわち、シミュレーション結果にドー
ズ量が反映されることになり、本発明によりデバイスの
特性をよりよく予測することが可能になる。
【0016】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て詳細に説明する。 [第1の実施例]図1は、本発明の第1の実施例を説明
するための図であり、図2は、第1の実施例の過程を示
すフロー図である。先ず、ステップS1において、図1
(a)に示す2次元基板に対して、直交メッシュを発生
させる。次に、ステップS2において、ステップS1で
発生させた直交メッシュの内の横方向メッシュxi 、x
i+ 1 で区切られた、縦方向の短冊を取り出す[図1
(b)]。
て詳細に説明する。 [第1の実施例]図1は、本発明の第1の実施例を説明
するための図であり、図2は、第1の実施例の過程を示
すフロー図である。先ず、ステップS1において、図1
(a)に示す2次元基板に対して、直交メッシュを発生
させる。次に、ステップS2において、ステップS1で
発生させた直交メッシュの内の横方向メッシュxi 、x
i+ 1 で区切られた、縦方向の短冊を取り出す[図1
(b)]。
【0017】次に、ステップS3で、ステップS2で取
り出した縦方向の短冊に対して、1次元の多層構造に対
するイオン注入分布を与える解析式cy i(y)を導く。
図1(b)の例では、物質1に対するモーメントを
Rp1、σ1 、γ1 、β1 、物質2に対するモーメントを
Rp2、σ2 、γ2 、β2 とし、また物質1に対するモー
メントを用いたピアソン型分布((1)〜(6)式)等
で与えられる解析式をI1(y)、物質2に対するモー
メントを用いたピアソン型分布等で与えられる解析式を
I2 (y)とすると、cy i(y)は[数4]で与えられ
る。
り出した縦方向の短冊に対して、1次元の多層構造に対
するイオン注入分布を与える解析式cy i(y)を導く。
図1(b)の例では、物質1に対するモーメントを
Rp1、σ1 、γ1 、β1 、物質2に対するモーメントを
Rp2、σ2 、γ2 、β2 とし、また物質1に対するモー
メントを用いたピアソン型分布((1)〜(6)式)等
で与えられる解析式をI1(y)、物質2に対するモー
メントを用いたピアソン型分布等で与えられる解析式を
I2 (y)とすると、cy i(y)は[数4]で与えられ
る。
【0018】
【数4】
【0019】ここで、t1 は物質1の厚さy3 −y1 で
ある。次に、ステップS4において、ステップS3で導
びかれた、不純物分布を与える解析式(図1(c))
を、図1(b)に示されるような、縦方向メッシュで区
切られたセルの縦方向の範囲で定積分しその積分値を積
分範囲で割った値を該当するセルの不純物濃度とする。
積分の計算は、ガウス積分等の数値積分で計算する。図
1(b)で、yj 、yj+1 のメッシュで区切られたセル
に登録する不純物濃度ci,j は、[数5]で与えられ
る。
ある。次に、ステップS4において、ステップS3で導
びかれた、不純物分布を与える解析式(図1(c))
を、図1(b)に示されるような、縦方向メッシュで区
切られたセルの縦方向の範囲で定積分しその積分値を積
分範囲で割った値を該当するセルの不純物濃度とする。
積分の計算は、ガウス積分等の数値積分で計算する。図
1(b)で、yj 、yj+1 のメッシュで区切られたセル
に登録する不純物濃度ci,j は、[数5]で与えられ
る。
【0020】
【数5】
【0021】次に、ステップS5において、ステップS
2、S3、S4を繰り返し行って、メッシュ上の全ての
セルに対する不純物濃度ci,j を計算する。次に、ステ
ップS6において、縦方向メッシュyj 、yj+1 で区切
られた横方向の短冊を取り出す[図1(d)]。次に、
ステップS7において、ステップS6で取り出した横方
向短冊の全てのセルについて、不純物を再分布させる式
cx j(x)を導く[図1(e)]。図1(d)で、xi
〜xi+1 の間のセルの不純物を再分布させる式c
x j(x)は、[数1]を用いて[数6]で与えられる。
2、S3、S4を繰り返し行って、メッシュ上の全ての
セルに対する不純物濃度ci,j を計算する。次に、ステ
ップS6において、縦方向メッシュyj 、yj+1 で区切
られた横方向の短冊を取り出す[図1(d)]。次に、
ステップS7において、ステップS6で取り出した横方
向短冊の全てのセルについて、不純物を再分布させる式
cx j(x)を導く[図1(e)]。図1(d)で、xi
〜xi+1 の間のセルの不純物を再分布させる式c
x j(x)は、[数1]を用いて[数6]で与えられる。
【0022】
【数6】
【0023】ここで、iをi′に置き換えた。また、n
はi(又は、i′)の最大値である。次に、ステップS
8において、ステップS7で導かれた横方向再分布の式
を各セルの横方向の範囲で定積分し、その積分値を積分
範囲で割って、各セルの横方向再分布後の濃度Ci,j を
求める。Ci,j は、[数7]より求められる。よって、
Ci,j は、[数8]となる。
はi(又は、i′)の最大値である。次に、ステップS
8において、ステップS7で導かれた横方向再分布の式
を各セルの横方向の範囲で定積分し、その積分値を積分
範囲で割って、各セルの横方向再分布後の濃度Ci,j を
求める。Ci,j は、[数7]より求められる。よって、
Ci,j は、[数8]となる。
【0024】
【数7】
【0025】
【数8】
【0026】ここで、実際の積分の計算は、ガウス積分
等の数値積分で計算する。次に、ステップS9におい
て、ステップS6、S7、S8の処理を繰り返し行な
い、メッシュ上の全てのセルについて、不純物濃度の計
算を行なう。
等の数値積分で計算する。次に、ステップS9におい
て、ステップS6、S7、S8の処理を繰り返し行な
い、メッシュ上の全てのセルについて、不純物濃度の計
算を行なう。
【0027】[第2の実施例]次に、本発明の第2の実
施例について図面を参照して説明する。図3は、本発明
の第2の実施例の過程を示すフロー図である。また、第
1の実施例の説明図として用いた図1を本実施例の説明
図としても用いる。先ず、ステップP1において、基板
を構成する全ての物質に対する規格化された不純物分布
の関数を求め、求めた関数の定積分を行なって全ての関
数に対するテーブルをそれぞれ作成する。基板に対する
規格化された不純物分布は、各物質に定義されているモ
ーメントを用いて、ピアソン分布等で表すことができ
る。ここで、第1の実施例の場合と同様に、図1(a)
の物質1に対する規格化された不純物分布をI1 (y)
とすると、物質1に対する定積分値のテーブルは、図4
(a)に示されたものとなる。ここで、rは整数であ
り、aは任意の実数である。また、数値列y1 、y2 、
y3 、…は、等間隔等の規則的な数値列にしておく。ま
た、テーブルに示された[数9]の実際の積分の計算
は、ガウス積分等の数値的な積分で行なう。また、基板
が図1(a)に示すものである場合、物質2について
も、同様のテーブルを作成する。なお、図4(b)に示
されるテーブルは、本実施例のフローが開始される前に
予め作製しておく。
施例について図面を参照して説明する。図3は、本発明
の第2の実施例の過程を示すフロー図である。また、第
1の実施例の説明図として用いた図1を本実施例の説明
図としても用いる。先ず、ステップP1において、基板
を構成する全ての物質に対する規格化された不純物分布
の関数を求め、求めた関数の定積分を行なって全ての関
数に対するテーブルをそれぞれ作成する。基板に対する
規格化された不純物分布は、各物質に定義されているモ
ーメントを用いて、ピアソン分布等で表すことができ
る。ここで、第1の実施例の場合と同様に、図1(a)
の物質1に対する規格化された不純物分布をI1 (y)
とすると、物質1に対する定積分値のテーブルは、図4
(a)に示されたものとなる。ここで、rは整数であ
り、aは任意の実数である。また、数値列y1 、y2 、
y3 、…は、等間隔等の規則的な数値列にしておく。ま
た、テーブルに示された[数9]の実際の積分の計算
は、ガウス積分等の数値的な積分で行なう。また、基板
が図1(a)に示すものである場合、物質2について
も、同様のテーブルを作成する。なお、図4(b)に示
されるテーブルは、本実施例のフローが開始される前に
予め作製しておく。
【0028】
【数9】
【0029】次に、ステップP2において、第1の実施
例でのステップS1と同様に、図1(a)に示す2次元
基板に対して、直交メッシュを発生させる。次に、ステ
ップP3において、ステップS2と同様に、ステップP
2において発生させた直交メッシュの内の横方向メッシ
ュxi 、xi+1 で区切られた、縦方向の短冊を取り出す
[図1(b)]。次に、ステップP4において、ステッ
プS3と同様に、ステップP3において取り出した縦方
向の短冊に対して、1次元の多層構造に対するイオン注
入分布を与える解析式cy i(y)を導く。導びかれる式
は、図1(b)に示す短冊に対しては、第1の実施例の
場合と同様に、[数4]となる。
例でのステップS1と同様に、図1(a)に示す2次元
基板に対して、直交メッシュを発生させる。次に、ステ
ップP3において、ステップS2と同様に、ステップP
2において発生させた直交メッシュの内の横方向メッシ
ュxi 、xi+1 で区切られた、縦方向の短冊を取り出す
[図1(b)]。次に、ステップP4において、ステッ
プS3と同様に、ステップP3において取り出した縦方
向の短冊に対して、1次元の多層構造に対するイオン注
入分布を与える解析式cy i(y)を導く。導びかれる式
は、図1(b)に示す短冊に対しては、第1の実施例の
場合と同様に、[数4]となる。
【0030】次に、ステップP5において、ステップS
4と同様に、ステップP4において導びかれた、不純物
分布を与える解析式を、図1(b)に示されるような、
縦方向メッシュで区切られたセルの縦方向の範囲で積分
して積分範囲で割った値を該当するセルの不純物濃度と
する。図1(b)において、yj 、yj+1 のメッシュで
区切られたセルに登録する不純物濃度ci,j は、第1の
実施例と同様に[数5]で与えられる。ここで、積分の
計算は、第1の実施例ではガウス積分等の数値積分によ
り実行したが、ここでは、ステップP1において作成さ
れた図4(a)のテーブルを用いて、計算を行なう。計
算の方法として、先ずyj 、yj+1 の間のセルでの、不
純物分布を表す関数cy i(y)を、規格化された不純物
分布とドーズ量で表す。yj 、yj+1 の間のセルが1次
元構造のk番目の層にあるとすれば、[数3]から、c
y i(y)は[数10]で与えられる。よって、[数5]
は[数11]となる。
4と同様に、ステップP4において導びかれた、不純物
分布を与える解析式を、図1(b)に示されるような、
縦方向メッシュで区切られたセルの縦方向の範囲で積分
して積分範囲で割った値を該当するセルの不純物濃度と
する。図1(b)において、yj 、yj+1 のメッシュで
区切られたセルに登録する不純物濃度ci,j は、第1の
実施例と同様に[数5]で与えられる。ここで、積分の
計算は、第1の実施例ではガウス積分等の数値積分によ
り実行したが、ここでは、ステップP1において作成さ
れた図4(a)のテーブルを用いて、計算を行なう。計
算の方法として、先ずyj 、yj+1 の間のセルでの、不
純物分布を表す関数cy i(y)を、規格化された不純物
分布とドーズ量で表す。yj 、yj+1 の間のセルが1次
元構造のk番目の層にあるとすれば、[数3]から、c
y i(y)は[数10]で与えられる。よって、[数5]
は[数11]となる。
【0031】
【数10】
【0032】
【数11】
【0033】この積分部分を、[数12]、[数13]
と変形し、更に[数12]を[数14]と展開する。
と変形し、更に[数12]を[数14]と展開する。
【0034】
【数12】
【0035】
【数13】
【0036】
【数14】
【0037】そして、[数14]の右辺の第1項および
第2項をテーブルから補間して求め、[数12]〜[数
14]に代入することにより、[数5]又は[数11]
の積分部分の計算をし、ci,j を求める。補間を行なう
際、yr ≦yj+1 −α<yr+1又はyr ≦yj −α<y
r+1 となるrを求める必要があるが、yr は等間隔等の
規則的な数列になっているため、rの値はyj+1 −α又
はyj −αを数列yr の間隔で割る等の1回の計算で求
めることができる。
第2項をテーブルから補間して求め、[数12]〜[数
14]に代入することにより、[数5]又は[数11]
の積分部分の計算をし、ci,j を求める。補間を行なう
際、yr ≦yj+1 −α<yr+1又はyr ≦yj −α<y
r+1 となるrを求める必要があるが、yr は等間隔等の
規則的な数列になっているため、rの値はyj+1 −α又
はyj −αを数列yr の間隔で割る等の1回の計算で求
めることができる。
【0038】次に、ステップP6において、ステップP
3、P4、P5を繰り返し行なって、メッシュ上の全て
のセルに対する不純物濃度ci,j を計算する。次に、ス
テップP7において、ステップS6と同様に、縦方向メ
ッシュyj 、yj+1 で区切られた、横方向の短冊を取り
出す。次に、ステップP8において、ステップS7と同
様に、ステップP7において取り出した横方向短冊の全
てのセルについて、不純物を再分布させる式cx j(x)
を導く。図1(d)で、xi 〜xi+1 の間のセルの不純
物を再分布させる式cx j(x)は、第1の実施例のとき
と同様に、[数6]となる。次に、ステップP9におい
て、ステップS8と同様に、ステップP8において導び
かれた横方向再分布の式を各セルの横方向の範囲で積分
し、積分範囲で割って、各セルの横方向再分布後の濃度
Ci,j を計算する式を求める。これにより、横方向再分
布後の濃度Ci,j は、第1の実施例の場合と同様に、
[数8]より求められる。第1の実施例では、[数8]
の積分は、ガウス積分等の数値積分で求めたが、ここで
は、予めガウス積分等で∫erfc(x)dxのbから
xm までの定積分を計算して作成した、図4(b)に示
すテーブルを用いて行なう。ここで、mは整数、またb
は任意の実数である。また、数値列xm は縦方向分布用
のテーブルと同様に、規則的な数値列とする。テーブル
により[数8]の積分部分の計算を行なうために、[数
8]の積分部分を、[数15]、[数16]のように変
形し、更にこれらを[数17]、[数18]のように変
形する。
3、P4、P5を繰り返し行なって、メッシュ上の全て
のセルに対する不純物濃度ci,j を計算する。次に、ス
テップP7において、ステップS6と同様に、縦方向メ
ッシュyj 、yj+1 で区切られた、横方向の短冊を取り
出す。次に、ステップP8において、ステップS7と同
様に、ステップP7において取り出した横方向短冊の全
てのセルについて、不純物を再分布させる式cx j(x)
を導く。図1(d)で、xi 〜xi+1 の間のセルの不純
物を再分布させる式cx j(x)は、第1の実施例のとき
と同様に、[数6]となる。次に、ステップP9におい
て、ステップS8と同様に、ステップP8において導び
かれた横方向再分布の式を各セルの横方向の範囲で積分
し、積分範囲で割って、各セルの横方向再分布後の濃度
Ci,j を計算する式を求める。これにより、横方向再分
布後の濃度Ci,j は、第1の実施例の場合と同様に、
[数8]より求められる。第1の実施例では、[数8]
の積分は、ガウス積分等の数値積分で求めたが、ここで
は、予めガウス積分等で∫erfc(x)dxのbから
xm までの定積分を計算して作成した、図4(b)に示
すテーブルを用いて行なう。ここで、mは整数、またb
は任意の実数である。また、数値列xm は縦方向分布用
のテーブルと同様に、規則的な数値列とする。テーブル
により[数8]の積分部分の計算を行なうために、[数
8]の積分部分を、[数15]、[数16]のように変
形し、更にこれらを[数17]、[数18]のように変
形する。
【0039】
【数15】
【0040】
【数16】
【0041】
【数17】
【0042】
【数18】
【0043】そして、[数17]、[数18]の定積分
の値を図4(b)のテーブルから補間して求めること
で、横方向再分布後の不純物分布Ci,j を計算する。次
に、ステップPl0において、ステップP7、P8、P
9の処理を繰り返し行ない、メッシュ上の全てのセルに
ついて、不純物濃度の計算を行なう。
の値を図4(b)のテーブルから補間して求めること
で、横方向再分布後の不純物分布Ci,j を計算する。次
に、ステップPl0において、ステップP7、P8、P
9の処理を繰り返し行ない、メッシュ上の全てのセルに
ついて、不純物濃度の計算を行なう。
【0044】第2の実施例では、各セルでの不純物濃度
を求めるための積分を数値積分で行なわず、テーブルよ
り補間によって求めているため、第1の実施例に比べて
計算時間をより短縮することができる。例えば、図1
(a)で示される2次元のメッシュ数が、縦、横にそれ
ぞれ100ずつある場合には、セルの数は10000個
になるため、積分は、縦方向分布を計算する場合につい
てのみでも10000回必要になる。テーブルをつくる
ための積分が、数百回程度で済むとすると、第2の実施
例で行なう必要のある積分は、第1の実施例で行なう必
要のある積分の回数の数十分の1から百分の1程度とな
る。
を求めるための積分を数値積分で行なわず、テーブルよ
り補間によって求めているため、第1の実施例に比べて
計算時間をより短縮することができる。例えば、図1
(a)で示される2次元のメッシュ数が、縦、横にそれ
ぞれ100ずつある場合には、セルの数は10000個
になるため、積分は、縦方向分布を計算する場合につい
てのみでも10000回必要になる。テーブルをつくる
ための積分が、数百回程度で済むとすると、第2の実施
例で行なう必要のある積分は、第1の実施例で行なう必
要のある積分の回数の数十分の1から百分の1程度とな
る。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によるイオ
ン注入シミュレーション方法は、縦方向の短冊に対して
求めた不純物分布関数を、縦方向短冊の各セルの範囲で
積分を行ってその積分範囲で割った値をそのセルの不純
物濃度とし、これに基づいて求めた横方向再分布のため
の関数を、横方向短冊内の各セルの範囲で積分しその積
分範囲で割った値をそのセルの不純物濃度として不純物
分布を求めるものであるので、求めた不純物分布に設定
されたドーズ量が保存される。したがって、本発明によ
れば、シミュレーション結果にドーズ量が反映されるこ
とになり、イオン注入を用いて作製される半導体デバイ
スの特性をよりよく予測することが可能になる。
ン注入シミュレーション方法は、縦方向の短冊に対して
求めた不純物分布関数を、縦方向短冊の各セルの範囲で
積分を行ってその積分範囲で割った値をそのセルの不純
物濃度とし、これに基づいて求めた横方向再分布のため
の関数を、横方向短冊内の各セルの範囲で積分しその積
分範囲で割った値をそのセルの不純物濃度として不純物
分布を求めるものであるので、求めた不純物分布に設定
されたドーズ量が保存される。したがって、本発明によ
れば、シミュレーション結果にドーズ量が反映されるこ
とになり、イオン注入を用いて作製される半導体デバイ
スの特性をよりよく予測することが可能になる。
【図1】本発明の第1、第2の実施例を説明するため
の、2次元の基板に対して、イオン注入シミュレーショ
ンを行なう様子を示した図。
の、2次元の基板に対して、イオン注入シミュレーショ
ンを行なう様子を示した図。
【図2】本発明の第1の実施例の過程を示すフロー図。
【図3】本発明の第2の実施例の過程を示すフロー図。
【図4】第2の実施例で積分を求める際に使用するテー
ブルを示す図。
ブルを示す図。
【図5】従来法によるイオン注入分布を計算する方法を
説明するための図。
説明するための図。
【図6】シミュレーションで使用するメッシュについて
説明した図。
説明した図。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年4月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
Claims (4)
- 【請求項1】 (1)任意の形状の多層構造基板に対し
て直交メッシュを発生させるステップと、 (2)発生させた直交メッシュの内の横方向メッシュで
区切られた縦方向の短冊を取り出すステップと、 (3)縦方向短冊内の不純物分布を表す関数を求めるス
テップと、 (4)縦方向短冊内の不純物分布を表す関数を、縦方向
短冊内の各セルの範囲で積分しその積分値を積分範囲で
割った値を、セル内の不純物濃度とするステップと、 (5)前記第(1)のステップで発生させた直交メッシ
ュの内の縦方向メッシュで区切られた横方向の短冊を取
り出すステップと、 (6)前記第(4)のステップで求めた不純物濃度を用
い、横方向短冊内の不純物分布を横方向に再分布させる
関数を求めるステップと、 (7)求めた横方向に再分布させる関数を横方向短冊内
の各セルの範囲で積分しその積分値を積分範囲で割った
値を、セル内の不純物濃度とするステップと、を含むこ
とを特徴とするイオン注入シミュレーション方法。 - 【請求項2】 前記第(1)のステップの前に、縦方向
短冊内の不純物分布を表す関数の所定のピッチ毎の定積
分を示す縦方向短冊用テーブルを求めておき、前記第
(4)のステップにおいては、前記縦方向短冊用テーブ
ルの積分値を用いてセル内の不純物濃度を求めることを
特徴とする請求項1記載のイオン注入シミュレーション
方法。 - 【請求項3】 前記縦方向短冊内の不純物分布を表す関
数は規格化された関数であることを特徴とする請求項2
記載のイオン注入シミュレーション方法。 - 【請求項4】 予め、横方向短冊内の不純物を再分布さ
せる関数の積分を計算するための横方向短冊用テーブル
を求めておき、横方向短冊内の各セルの不純物濃度を求
める際には前記横方向短冊用テーブルを参照して計算を
行うことを特徴とする請求項1または2記載のイオン注
入シミュレーション方法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7528497A JP3102556B2 (ja) | 1997-03-27 | 1997-03-27 | イオン注入シミュレーション方法 |
EP98105422A EP0867818A3 (en) | 1997-03-27 | 1998-03-25 | Method, apparatus and computer program product for simulating ion implantation |
US09/048,570 US5933359A (en) | 1997-03-27 | 1998-03-26 | Method, apparatus and computer program product for simulating ion implantation |
KR1019980010563A KR100293003B1 (ko) | 1997-03-27 | 1998-03-26 | 이온 주입 시뮬레이션을 위한 방법 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7528497A JP3102556B2 (ja) | 1997-03-27 | 1997-03-27 | イオン注入シミュレーション方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10270376A true JPH10270376A (ja) | 1998-10-09 |
JP3102556B2 JP3102556B2 (ja) | 2000-10-23 |
Family
ID=13571780
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7528497A Expired - Fee Related JP3102556B2 (ja) | 1997-03-27 | 1997-03-27 | イオン注入シミュレーション方法 |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5933359A (ja) |
EP (1) | EP0867818A3 (ja) |
JP (1) | JP3102556B2 (ja) |
KR (1) | KR100293003B1 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003083644A1 (fr) * | 2002-03-28 | 2003-10-09 | Yuichi Nagahara | Procede de generation de nombre aleatoire fonde sur une distribution non normale a plusieurs variables, procede d'estimation de parametre associe, et application a une simulation d'un champ financier et a une implantation ionique pour semi-conducteur |
CN100428413C (zh) * | 2006-05-22 | 2008-10-22 | 中芯国际集成电路制造(上海)有限公司 | 离子注入模拟方法 |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3228220B2 (ja) * | 1998-05-15 | 2001-11-12 | 日本電気株式会社 | イオン注入シミュレーション方法 |
JP2000332264A (ja) * | 1999-05-25 | 2000-11-30 | Nec Corp | ブレークダウンのシミュレーション方法 |
JP4991062B2 (ja) * | 2001-05-29 | 2012-08-01 | ラピスセミコンダクタ株式会社 | 半導体プロセスデバイスモデリング方法 |
CN1322552C (zh) * | 2003-08-19 | 2007-06-20 | 北京大学 | 离子注入涨落的模拟方法 |
US8224637B1 (en) * | 2007-04-02 | 2012-07-17 | Xilinx, Inc. | Method and apparatus for modeling transistors in an integrated circuit design |
US7935618B2 (en) | 2007-09-26 | 2011-05-03 | Micron Technology, Inc. | Sputtering-less ultra-low energy ion implantation |
US8566755B2 (en) * | 2007-11-26 | 2013-10-22 | Macronix International Co., Ltd. | Method of correcting photomask patterns |
JP2012043996A (ja) * | 2010-08-19 | 2012-03-01 | Toshiba Corp | イオン注入シミュレーションプログラム |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2783168B2 (ja) * | 1994-10-14 | 1998-08-06 | 日本電気株式会社 | イオン注入シミュレーション方法 |
JP2713212B2 (ja) * | 1995-03-13 | 1998-02-16 | 日本電気株式会社 | 拡散シミュレーション方法 |
-
1997
- 1997-03-27 JP JP7528497A patent/JP3102556B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
1998
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