JPH10268233A - 画像表示装置 - Google Patents

画像表示装置

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JPH10268233A
JPH10268233A JP9304681A JP30468197A JPH10268233A JP H10268233 A JPH10268233 A JP H10268233A JP 9304681 A JP9304681 A JP 9304681A JP 30468197 A JP30468197 A JP 30468197A JP H10268233 A JPH10268233 A JP H10268233A
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JP
Japan
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pixel group
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microlens array
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image display
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Application number
JP9304681A
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English (en)
Inventor
Yukihiro Tsunoda
行広 角田
Takeshi Shibatani
岳 柴谷
Hiroshi Nakanishi
浩 中西
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
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  • Testing, Inspecting, Measuring Of Stereoscopic Televisions And Televisions (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 多人数で立体画像を観察した場合にも、立体
視可能ゾーンは制限を受けない偏光眼鏡式の画像表示装
置を提供する。 【解決手段】 液晶表示パネル等の画像表示素子113
の前面に、画像表示素子113に表示された画像108
を正立等倍結像させる光学手段105あるいは画像表示
素子に表示された画像を伝送するファイバープレート
と、画像表示素子113の右眼用画素103(a)から
の出射光の偏光状態と左眼用画素103(b)からの出
射光の偏光状態とを異ならせる光学手段100(a)お
よび100(b)とを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、左右両眼視差を利
用した立体画像表示方式に関するものであり、特に、安
価で軽量な偏光眼鏡を装着することにより立体画像表示
を可能とし、眼鏡を装着しなければ、高解像度の2次元
画像表示を可能とする画像表示装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】三次元画像あるいは立体画像を再現しよ
うという試みの歴史は非常に古く、その方式はホログラ
ム等を含めると、極めて多種のものとなる。しかしなが
ら、3原色フルカラーで動画表示できる立体画像表示方
式において完成度の高い方式としては、以下の3方式が
挙げられる。これらの3方式は、いずれも、右眼用と左
眼用の画像を個々に表示し、両者のずれ、すなわち両眼
視差を利用して観察者に奥行感を想起させるという原理
に基づいて、立体画像表示を行っている。
【0003】(A) 1台の表示素子によって左右両眼
用の画像を交互に時分割で表示し、電気的なシャッター
機能のある眼鏡を表示画像と同期して交互に開閉させる
ことにより立体画像表示を行うシャッター眼鏡方式。
【0004】この方式は、投影表示にも、直視表示にも
適用可能である。
【0005】(B) 左眼用画像と右眼用画像とを表示
素子にストライプ状に表示させ、表示素子の前面に設置
したレンチキュラーレンズ板やスリット板によって、各
眼用の画像を対応する眼に割り当て、それにより特別な
眼鏡等を装着しないで立体画像を観察することができる
眼鏡無し方式。
【0006】(C) 左右両眼用の画像を偏光方向が互
いに90°の角度のなす直線偏光にしておき、偏光眼鏡
を通して観察することにより、立体画像表示を行う偏光
眼鏡方式。
【0007】この方式では、投影表示を行う場合には2
台の偏光プロジェクターを用いて、スクリーン上で両者
の画像を重ね合わせる。直視表示を行う場合には2台の
表示素子の画像をハーフミラーあるいは偏光ミラーで合
成する。
【0008】まず、上記(A)の方式では、1台の表示
素子で立体画像化が可能であることが利点である。しか
し、電気的なシャッター機能を有する眼鏡(例えば液晶
シャッター眼鏡)を観察者が装着しなければならない点
が問題である。このような眼鏡は重くて、長時間の使用
による疲労は避けられないからである。また、シャッタ
ー機能を有する眼鏡は高価であり、多人数で立体画像を
観察する場合、一人に1台シャッター眼鏡が必要となる
ため、人数分だけ購入する場合の費用は非常に高価にな
る。
【0009】次に、上記(B)の眼鏡無し方式で得られ
る立体画像は、観察者が特別な眼鏡等を装着すること無
しに立体画像を観察することができる点が特徴である。
しかし、この眼鏡無し方式は、立体視可能ゾーンが非常
に狭いと言う短所がある。その理由を、レンチキュラー
レンズ板を使用した場合を例として説明する。
【0010】図18は、眼鏡無し方式(B)の立体画像
表示装置における左右方向立体視可能ゾーンYlrを説
明する図である。
【0011】この表示装置では、1走査線毎に交互に右
眼画像用の画素501(r)および左眼画像用の画素5
01(l)が配列されており、これらの画素の前面に
は、走査線に沿った方向(画面水平方向)に並んだ左右
2画素を1ピッチとしてシリンドリカルレンズ506を
備えたレンチキュラーレンズ板505が配置されてい
る。レンチキュラーレンズ板505によって、画素50
1(r)に表示される右眼用画像および画素501
(l)に表示される左眼用画像は、観察者507の右眼
および左眼にそれぞれ割り当てられる。
【0012】観察者は、左眼が図18で示す範囲C−D
に位置し、かつ右眼が範囲E−Fに位置すれば、正常な
立体画像を観察することができる。しかしながら、観察
者の両眼が移動し、例えば、D−E間に片方の眼が位置
すると、その眼は画素間の暗部(ブラックマトリック
ス)502を見ることになり、観察者は立体画像を観察
することができなくなる。また、片方の眼がB−C間あ
るいはF−G間に位置する場合も同様である。さらに、
範囲E−Fに左眼が位置し、範囲G−Hに右眼が位置す
る場合には、左右画像が逆転し正常な立体画像が観察で
きない。このように、この方式では原理的に1つの立体
視可能ゾーンの幅は、観察者507の両眼間隔を越える
ことはできない。
【0013】さらに、1つの立体視可能ゾーンを越えて
観察者が移動すると、再び正常な立体画像が観察される
範囲(副ローブ)が現れる。この方式の場合、このよう
な副ローブを積極的に利用することで、数人程度であれ
ば立体画像を観察することができる。しかしながら、各
副ローブの立体視可能ゾーンも、前記と同様に非常に狭
い。
【0014】次に、図19を参照しながら、眼鏡無し方
式(B)の立体画像表示装置における前後方向の立体視
可能ゾーンを説明する。
【0015】図19において、表示素子の画像表示部両
端および中央から発した出射光をそれぞれ1、2、3、
・・・、7、8で示す。このとき、観察者607の両眼
間隔をe、表示素子の横方向長さをHhとし、前記の左
右方向立体視可能ゾーンが最も広くなる観察距離をL
(距離Lの位置で立体画像を観察すると左右方向の立体
視可能ゾーンYlrは最も広くなる。)とすると、前後
方向の立体視可能ゾーンは斜線部で示され、観察者60
7は、最適観察距離Lから前後方向に、以下の式(1)
および(2)で示される距離だけ移動することができ
る。
【0016】 前方向立体視可能ゾーンYf=e×L/(Hh+2×e)・・・(1) 後方向立体視可能ゾーンYb=e×L/Hh ・・・(2) なお、上記式(1)および(2)は、『8眼式メガネな
し3次元テレビジョン:磯野、安田等p43〜p54、
NHK技研R&D、No.38、1995年11月』に
示されている。ただし上記文献では、表示パネルからの
距離を導出しているのに対し、ここでは最適観察距離L
を基準距離とし、この位置から前後に移動可能な距離を
導出している。
【0017】例えば、表示素子として対角10.4イン
チ(縦方向長さHv=156mm、横方向長さHh=2
08mm)のTFT液晶表示パネルを用いる場合を考え
る。観察者607の両眼間隔eを65mmとし、最適観
察距離Lを350mmとすると、観察者607が前後方
向に移動可能な距離は、上記式(1)および(2)より
Yf=67mm、Yb=109mmとなり、この範囲を
越えて前後方向に移動すると立体視ができなくなる。
【0018】ところで、この眼鏡無し方式の立体画像表
示装置に正立等倍結像光学系を適用した例が、特開平6
−311536号および特開平7−234378号に開
示されている。
【0019】例えば、特開平6−311536号では、
液晶表示パネルの前面に分布屈折率レンズを設けて表示
画像を表示装置の外部に結像し、この結像面に左右画像
を空間的に分離するための分光手段(レンチキュラーレ
ンズ)を配置することで眼鏡無し方式の立体画像表示装
置を構成している。
【0020】この構成によれば、分布屈折率レンズを配
置することによりレンチキュラーレンズの焦点距離の設
計に自由度を持たせることができる。
【0021】しかしながら、この構成では、観察者の両
眼に左右画像を導く分光手段としてレンチキュラーレン
ズを用いて左右画像を分離しているため、眼鏡無し方式
の立体画像表示装置における原理的な問題である左右前
後の立体視可能ゾーンの狭さを広げることはできず、立
体視可能ゾーンが観察者の両眼間隔(約65mm)を越
えることはできない。
【0022】また、この構成では、画像表示装置を多人
数で観察する場合、画質の悪い副プローブ領域を使用す
るため、表示品位が低下するという問題点を有してい
る。
【0023】また、特開平7−234378号では、ブ
ラウン管、特にビームインデックス型ブラウン管の前面
に分布屈折率レンズを設けて表示画像を表示装置の外部
に結像し、この結像面に左右画像を空間的に分離するた
めの分光手段(レンチキュラーレンズ)を配置すること
で眼鏡無し方式の立体画像表示装置を構成している。
【0024】この構成においても、特開平6−3115
36号の画像表示装置と同様に、左右前後の立体視可能
ゾーンを広げることはできず、立体視可能ゾーンが観察
者の両眼間隔を越えることはできない。
【0025】また、この構成では、ブラウン管の曲面に
合わせて分布屈折率レンズの焦点距離を調整しなければ
正立等倍画像が得られない。
【0026】さらに、この構成では、ブラウン管の曲面
に対応した焦点距離を有する分布屈折立レンズを容易に
作成することができないという問題点もある。
【0027】また、上記特開平6−311536号およ
び特開平7−234378号には、正立等倍結像光学系
の結像面にレンチキュラーレンズまたはパララックスバ
リアを配置することが開示されているが、いずれも出射
光の偏光状態を変化させる光学手段を配置することにつ
いては言及されていない。
【0028】最後に、上記(C)の方式で得られる立体
画像は、フリッカーが無く観察者は非常に軽量で安価な
偏光眼鏡を装着することで立体画像を観察することがで
きる。しかしながら、偏光軸の異なる画像2枚を常に同
時に映し出すためには、2台の表示素子や映写装置が必
要となるため高価になり、家庭用には不向きであった。
【0029】方式(C)に属し、上記問題を解決する方
法として、隣接する画素間で偏光軸が互いに直交するモ
ザイク状の偏光層を1台の表示素子の前面に密着させ、
観察者に偏光眼鏡を装着させることにより立体画像の観
察を可能にする方法が特開昭58−184929号公報
に提案されている。
【0030】図20に、特開昭58−184929号公
報に示されている立体画像表示装置の概念図を示す。こ
の立体画像表示装置はCRTを表示素子として用いてお
り、右眼用画素701(a)と左眼用画素(b)とが割
り当てられたCRTの前面に、偏光軸が互いに直交する
偏光板705(a)および705(b)を、右眼用画素
701(a)および左眼用画素701(b)にそれぞれ
対応するように配置している。これにより、右眼用画素
からの出射光および左眼用画素からの出射光は偏光軸が
異なる偏光として得られることになり、左右の偏光軸が
異なる偏光眼鏡706を通して観察することで立体画像
を観察することができる。したがって、安価な偏光眼鏡
を装着すれば、多人数での観察が可能である。
【0031】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
(B)および(C)の方式には、以下に述べるような問
題がある。
【0032】上記(B)の眼鏡無し方式では、立体視可
能ゾーンの左右幅は非常に狭い範囲に限定される。ま
た、眼鏡無し方式では、走査線に沿った方向(画面水平
方向)に並んだ2つの画素を1組として立体画像表示を
行うため、2画素間に存在する非表示部(ブラックスト
ライプ)により、立体視可能ゾーンがさらに狭くなる。
【0033】また、眼鏡無し方式では、各眼用の画像を
対応する眼に割り当てるために用いられるレンチキュラ
ーレンズ板あるいはスリット板等の部材は、各シリンド
リカルレンズあるいは各スリット等の1つの要素が、走
査線に沿った方向(画面水平方向)に並んだ2つの画素
に対応するように配置される。このため、この方式の立
体画像表示装置で2次元画像を観察しようとすると、水
平解像度は使用している表示素子本来の水平方向の画素
数の1/2となる。
【0034】さらに、走査線に沿った方向(画面水平方
向)に左眼用画素および右眼用画素を交互に配置してい
るため、1H期間/(水平方向の画素数)を周期とし
て、左眼画像信号と右眼画像信号とを正確なタイミング
で交互に切り換えて表示素子に供給しなければならず、
駆動回路が複雑になるという問題を有している。
【0035】一方、上記方式(C)の図20に示す構成
の立体画像表示装置には、以下のような欠点がある。図
20に示すように、CRTの右眼用画素701(a)お
よび左眼用画素701(b)と右眼用偏光板705
(a)および左眼用偏光板705(b)との間には、ガ
ラス基板(フェースプレート)704が介在する。この
ため、観察者がCRTの正面方向から観察する場合には
正常な立体画像が観察されるが、観察者が上下に移動し
た場合、左眼画像および右眼画像がそれぞれ逆の目に混
入する現象(クロストーク)が発生し、正常な立体画像
が得られなくなる。
【0036】この現象を、図21を参照しながらより詳
細に説明する。図21は、図20に示す構成の立体画像
表示装置における立体視可能ゾーンを示す図である。
【0037】観察者909が正常に立体画像を観察する
ことができる上下移動可能な立体視可能ゾーンYud
は、1表示画素902のピッチをPとし、非表示部(ブ
ラックストライプ)901の幅をBとし、表示素子から
観察者までの距離をLとし、透明基板の空気換算厚さを
dとしたとき、次の式(3)で表される。
【0038】 Yud=B×L/d ・・・(3) また、図21に示すように、観察者909は、J−K間
では立体画像を正常に観察する状態のまま移動すること
ができることから、前後方向の立体視可能ゾーンのサイ
ズは、表示素子から観察距離Lだけ離れた位置から前方
向に移動できる距離をYf、後方向に移動できる距離を
Ybとすると、次の式(4)および(5)で表される。
【0039】 Yf=Yud×L/(Hv+Yud) ・・・(4) Yb=Yud×L/(Hv−Yud) ・・・(5) ここで、Hvは表示素子の縦方向(信号線に平行な方
向)の長さである。
【0040】なお、上記式(5)において、Yud≧H
vの場合、Ybは負の値となるが、これは、立体視可能
ゾーンの後側の制限が無いことを示す。
【0041】例えば、表示素子として、対角10.4イ
ンチ(縦方向長さHv=156mm、横方向長さHh=
208mm)で、画素ピッチPが0.33mm、ブラッ
クストライプの幅Bが0.03mmであるTFT液晶パ
ネルを用いる場合を考える。液晶パネルの対向ガラス基
板903の厚さd1を1.1mm、その屈折率nを1.
52とすると、対向基板の空気換算厚さdは0.72m
mとなる。したがって、表示素子から観察者までの距離
Lが350mmになるように画像表示装置を設計する
と、上下方向の立体視可能ゾーンYudは、上記式
(3)より、Yud=14.5mmとなる。すなわち上
下方向には画面中央から上方向に約7mm、下方向に約
7mmしか移動できず、この範囲を越えるとクロストー
クが発生する。また、上記式(4)および(5)より、
前後方向の立体視可能ゾーンは、Yf=29.9mm、
Yb=36mmとなり、この範囲を越えて前後に移動す
ると立体視ができなくなる。
【0042】上述したようなクロストークの発生を防ぐ
ために、液晶表示パネルを構成するガラス基板の内側に
部分的に偏光方向が異なる偏光層を設置することが特開
昭62−135810号公報に提案されている。その概
念図を図22に示す。
【0043】この公報で提案されている立体画像表示装
置は、スペーサ806によって所定の間隔を保って対向
配置されている一対のガラス基板801(a)および8
01(b)と、これらの間に挟持されている液晶層80
5とを有する液晶表示パネルを用いている。偏光板80
2(a)および802(b)は、図22に示すように、
液晶表示パネルの内側に設けられている。ただし、この
公報には、偏光板802(a)および802(b)の具
体的な作製方法は明示されていない。
【0044】また、特開昭62−135810号公報に
記載されているようにTNモードやGHモードを液晶表
示モードとして用いた場合には、次のような問題が生じ
る。すなわち、TNモードやGHモードのような表示モ
ードでは、液晶層805中の液晶分子を配向させるため
に、配向膜を設ける必要がある。しかし、液晶表示パネ
ルを構成する2枚の基板(TFT基板と対向基板)80
1(a)および801(b)のそれぞれ内側に偏光板8
02(a)および802(b)を配置すると、配向膜8
04(a)および804(b)は、図22に示すよう
に、偏光板802(a)および802(b)の上に設け
なければならない。
【0045】TNモードやGHモードに用いられる配向
膜は、ポリイミド等の有機高分子材料の前駆体をスピン
コート法で薄膜形成した後、イミド化を行うために18
0度から250度の温度で焼成を行うか、あるいはSi
2等の無機材科を約200度の温度下で蒸着形成する
必要がある。このため、いずれの場合においても、図2
1に示すような構成では、配向膜804(a)および8
04(b)に先だって形成された偏光板802(a)お
よび802(b)は、配向膜形成時に高温下に曝される
ことになる。しかしながら、偏光板802(a)および
802(b)として使用されているPVA等の有機高分
子を基材としたヨウ素、染料系の偏光板は高耐熱性を有
しておらず、配向膜焼成時に高温下に曝されると、ヨウ
素、染料等の分子の配向秩序が消失し、十分な偏光能が
得られなくなる。したがって、液晶表示パネルの内部に
偏光板を形成した、特開昭62−135810号公報の
構成の立体画像表示装置を現在一般に用いられている技
術で実現した場合、偏光板の偏光能を低下させることに
なり、表示品位を低下させることが推察される。
【0046】さらに、液晶表示パネルに薄膜トランジス
タ素子(以下、TFT素子と略す)を形成したアクティ
ブマトリクス型液晶表示パネル(AM−LCD)を使用
した場合には、数百度の温度で形成する必要があるた
め、上記と同じ理由で、TFT素子を形成する前に偏光
板を形成することは、現在市販されている偏光板材料で
は実質的に不可能であると考えられる。
【0047】本発明はこのような現状に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、偏光板を表示素子の外部に配
置した構成において、多人数で立体画像を観察した場合
にも、立体視可能ゾーンは制限を受けず、立体画像を観
察することができる偏光眼鏡式立体画像表示装置を提供
することである。
【0048】
【課題を解決するための手段】本発明の画像表示装置
は、2次元に配列され、右眼用画素グループおよび左眼
用画素グループに分けられる複数の画素と、該右眼用画
素グループと該左眼用画素グループとに個別に駆動信号
を供給する手段とを備えたマトリクス型表示素子と、該
マトリクス型表示素子に配列された画素を正立等倍結像
させる第1の光学手段と、該正立等倍結像された画素像
の近傍に設けられ、該右眼用画素グループからの出射光
の偏光状態と該左眼用画素グループからの出射光の偏光
状態とを異ならせる第2の光学手段とを備えており、そ
のことにより上記目的を達成することができる。
【0049】また、第1の光学手段として、分布屈折率
レンズからなるレンズアレイを用いる。
【0050】また、第1の光学手段は、複数のマイクロ
レンズを備えたマイクロレンズアレイからなっていても
よい。
【0051】前記第1の光学手段は、複数のマイクロレ
ンズを備えたマイクロレンズアレイを少なくとも3枚以
上組み合わせたものからなり、各マイクロレンズアレイ
がマイクロレンズを1対1に対応させて配置されていて
もよい。
【0052】前記第1の光学手段は、第1のマイクロレ
ンズアレイ、第2のマイクロレンズアレイおよび第3の
マイクロレンズアレイを前記マトリクス型表示素子側か
ら順に配置したものからなり、該第1のマイクロレンズ
アレイ、該第2のマイクロレンズアレイおよび該第3の
マイクロレンズアレイを構成するマイクロレンズの焦点
距離fがほぼ等しくされていると共に、該第1のマイク
ロレンズアレイの主点と該第2のマイクロレンズアレイ
の主点との間の空気換算距離、該第2のマイクロレンズ
アレイの主点と該第3のマイクロレンズアレイの主点と
の間の空気換算距離、および該マトリクス型表示素子に
配列された画素と該第1のマイクロレンズアレイの主点
との間の空気換算距離が、各マイクロレンズアレイを構
成するマイクロレンズの焦点距離fのほぼ2倍になるよ
うに配置されていてもよい。
【0053】前記第1の光学手段は、第1のマイクロレ
ンズアレイ、第2のマイクロレンズアレイ、第3のマイ
クロレンズアレイおよび第4のマイクロレンズアレイを
前記マトリクス型表示素子側から順に配置したものから
なり、該第1のマイクロレンズアレイを構成するマイク
ロレンズの焦点距離f1と、該第4のマイクロレンズア
レイを構成するマイクロレンズの焦点距離f4がほぼ等
しくされていると共に、該第2のマイクロレンズアレイ
を構成するマイクロレンズの焦点距離f2と、該第3の
マイクロレンズアレイを構成するマイクロレンズの焦点
距離f3がほぼ等しくされ、該マトリクス型表示素子に
配列された画素と該第1のマイクロレンズアレイの主点
との間の空気換算距離、該第2のマイクロレンズアレイ
と第3のマイクロレンズアレイの中点と該第1のマイク
ロレンズアレイの主点との間の空気換算距離、よび該第
2のマイクロレンズアレイと第3のマイクロレンズアレ
イの中点と該第4のマイクロレンズアレイの主点との間
の空気換算距離が該第1のマイクロレンズアレイを構成
するマイクロレンズの焦点距離f1のほぼ2倍になるよ
うに配置され、かつ、該第2のマイクロレンズアレイと
該第3のマイクロレンズアレイとを構成するマイクロレ
ンズを組み合わせて得られる合成レンズの焦点距離が該
第1のマイクロレンズアレイを構成するマイクロレンズ
の焦点距離f1とほぼ等しくされていてもよい。
【0054】前記第1の光学手段を構成するマイクロレ
ンズアレイが、1枚の基板の両面に設けられていてもよ
い。
【0055】また、第1の光学手段の前後には、少なく
とも1つ以上の偏光軸が一様な偏光板を配置する。
【0056】また、第2の光学手段として、右眼用画素
および左眼用画素の配列に対応してパターン化された位
相差層を用いる。それにより右眼用画素グループからの
出射光の偏光伏態と左眼用画素グループからの出射光の
偏光伏態とを互いに直交させる。
【0057】また、第2の光学手段には表面散乱処理を
施す。
【0058】本発明の他の画像表示装置は、2次元に配
列され、右眼用画素グループおよび左眼用画素グループ
に分けられる複数の画素と、該右眼用画素グループと該
左眼用画素グループとに個別に駆動信号を供給する手段
とを備えたマトリクス型表示素子と、該マトリクス型表
示素子の光出射側に配置された第1の光学手段としての
ファイバープレートと、該ファイバープレートの光出射
側表面の近傍に配置されており、該右眼用画素グループ
からの出射光の偏光伏態と該左眼用画素グループからの
出射光の偏光状態とを異ならせる第2の光学手段と、を
備えており、そのことにより上記目的を達成することが
できる。
【0059】また、第2の光学手段には、右眼用画素お
よび左眼用画素の配列に対応してパターン化された位相
差層を用いている。それにより右眼用画素グループから
の出射光の偏光状態と左眼用画素グループからの出射光
の偏光状態とを直交させる。
【0060】また、第2の光学手段には、表面散乱処理
を施す。
【0061】また、ファイバープレートの光出射側表面
には、表面散乱処理を施す。
【0062】以下、作用について説明する。
【0063】上記構成により得られる本発明の立体画像
表示装置の作用を以下に説明する。
【0064】本発明の画像表示装置では、2次元に配列
され、右眼用画素グループおよび左眼用画素グループに
分けられる複数の画素を有し、右眼用画素グループおよ
び左眼用画素グループに個別に駆動信号を供給する手段
を備えたマトリクス型表示素子の前面に、マトリクス型
表示素子に配列された画素を正立等倍結像させる第1の
光学手段が配置されており、正立等倍結像された画素像
の近傍に、該右眼用画素グループからの出射光の偏光状
態と該左眼用画素グループからの出射光の偏光状態とを
異ならせる第2の光学手段が配置されている。
【0065】第1の光学手段は、各画素から出射される
画像を第1の光学手段を通して観察者側表面、すなわち
第2の光学手段上に正立等倍像として結像する。この結
果、立体画像観察時のクロストークを解消し、立体視可
能ゾーンが左右または上下方向に狭いという課題が解決
される。
【0066】本発明の一実施形態においては、第1の光
学手段は、分布屈折率レンズからなるレンズアレイであ
る。分布屈折率レンズアレイは、各レンズアレイに入射
する画像を正立等倍像として出射する。この結果、各画
素と各レンズアレイは1対1対応させる必要がなく、画
像表示装置を簡単に構成することができる。
【0067】また、第1の光学手段として、複数のマイ
クロレンズを備えたマイクロレンズアレイを用いてもよ
い。マイクロレンズアレイは分布屈折率レンズに比べて
安価で比較的大型化が可能である。
【0068】この場合、複数のマイクロレンズを備えた
マイクロレンズアレイを3枚以上組み合わせて、各マイ
クロレンズアレイを構成するマイクロレンズを1対1に
対応させることにより、簡単に正立等倍光学系を構成す
ることが可能である。
【0069】また、マイクロレンズの焦点距離fがほぼ
等しい3枚のマイクロレンズアレイを用いて、各マイク
ロレンズアレイの主点間の空気換算距離、および第1の
マイクロレンズアレイとマトリクス型表示素子に配列さ
れた画素との間の空気換算距離を、各マイクロレンズア
レイを構成するマイクロレンズの焦点距離fのほぼ2倍
になるようにすることにより、簡単に正立等倍光学系を
構成することが可能である。
【0070】また、焦点距離の等しい第1と第4のマイ
クロレンズアレイ、および焦点距離の等しい第2と第3
のマイクロレンズアレイを用いて、マトリクス型表示素
子に配列された画素と第1のマイクロレンズアレイの主
点との間の空気換算距離、第2と第3のマイクロレンズ
アレイの中点と第1のマイクロレンズアレイの主点との
間の空気換算距離、および第2と第3のマイクロレンズ
アレイの中点と第4のマイクロレンズアレイの主点との
間の空気換算距離を、第1のマイクロレンズアレイを構
成するマイクロレンズの焦点距離f1のほぼ2倍になる
ようにすると共に、第2と第3のマイクロレンズアレイ
のマイクロレンズを組み合わせた合成レンズの焦点距離
が第1のマイクロレンズアレイのマイクロレンズの焦点
距離f1とほぼ等しくすることによっても、簡単に正立
等倍光学系を構成することができ、画像表示装置の構成
の自由度を向上させることができる。
【0071】また、マイクロレンズアレイを1枚の基板
の両面に作成することによりマイクロレンズ同士の位置
合わせを容易に行うことができる。
【0072】好ましくは、第1の光学手段の前後には、
少なくとも1つ以上、偏光軸が一様な偏光板が配置され
ている。偏光板が配置されることで、第1の光学手段を
透過した画像の偏光方向の乱れは再度揃えられる。この
結果、立体画像観察時の表示品位を向上させることがで
きる。
【0073】第2の光学手段は、右眼用画素および左眼
用画素の配列に対応してパターン化された位相差層であ
り、右眼用画素グループからの出射光の偏光状態と左眼
用画素グループからの出射光の偏光状態とを互いに直交
させる。位相差層は、右眼用画素および左眼用画素の配
列に対応して1行または、1列毎にパターン化されて配
置され、観察者の両眼に出射光の偏光状態を互いに直交
させた直線偏光あるいは、互いに逆回転の円偏光に変換
する。1行毎に配置された場合、表示装置の水平方向の
解像度は低下しない。また、2次元画像観察時には、用
いている表示素子本来のフル解像度で画像を観察でき
る。1列毎に配置された場合、上下方向から左右画像信
号を供給できるため、駆動回路を簡単に構成することが
できる。
【0074】好ましくは、第2の光学手段には、表面散
乱処理が施されている。散乱処理が施されたことによ
り、視角範囲が広がり、この結果、立体視可能ゾーンを
さらに広げることができる。
【0075】本発明の他の画像表示装置によれば、2次
元に配列され、右眼用画素グループおよび左眼用画素グ
ループに分けられる複数の画素を有し、右眼用画素グル
ープと左眼用画素グループとに個別に駆動信号を供給す
る手段とを備えたマトリクス型表示素子において、マト
リクス型表示素子の光出射側にファイバープレートを配
置し、ファイバープレートの光出射側表面の近傍に、右
眼用画素グループからの出射光の偏光状態と左眼用画素
グループからの出射光の偏光状態とを異ならせる第2の
光学手段とが配置されている。
【0076】ファイバープレートは、各画素から出射さ
れる光(画像)を光ファイバーを通して観察者側表面に
解像度を低下させずに伝達できる。この結果、立体画像
観察時のクロストークを解消することができ、立体視可
能ゾーンが左右または上下方向に狭いという課題が解決
される。
【0077】第2の光学手段は、位相差層は右眼用画素
および左眼用画素の配列に対応してパターン化された位
相差層から構成される。この位相差層は、右眼用画素グ
ループからの出射光の偏光状態と左眼用画素グループか
らの出射光の偏光伏態とを直交させる。位相差層は、右
眼用画素および左眼用画素の配列に対応して1行また
は、1列毎にパターン化されて配置され、観察者の両眼
に出射光の偏光状態を互いに直交させた直線偏光あるい
は、互いに逆回転の円偏光に変換する。1行毎に配置さ
れた場合、表示装置の水平方向の解像度は低下しない。
また、2次元画像観察時には、用いている表示素子本来
のフル解像度で画像を観察できる。1列毎に配置された
場合、上下方向から左右画像信号を供給することができ
るため、駆動回路を簡単に構成することができる。
【0078】好ましくは、第2の光学手段には、表面散
乱処理が施されている。これにより、視角範囲が広が
り、この結果、立体視可能ゾーンをさらに広げることが
できる。
【0079】好ましくは、ファイバープレートの光出射
側表面には、表面散乱処理が施されている。これによ
り、視角範囲が広がり、この結果、立体視可能ゾーンを
さらに広げることができる。
【0080】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)本発明の画像表示装置の一実施形態を、
図面を参照しながら説明する。
【0081】図1(a)は、実施形態1における画像表
示装置106の構成を示す図である。本実施形態1で
は、画像表示素子として、基板102(a)および10
2(b)、ならびに、これらの間にマトリクス状に配列
された複数の画素103を有するTFT型液晶表示パネ
ル113を用いている。複数の画素103は、画素1行
毎に右眼用画素グループ103(a)および左眼用画素
グループ103(b)に分けられており、右眼用画素グ
ループ103(a)と左眼用画素グループ103(b)
とは、1走査線毎に交互に配置されている。
【0082】本実施形態1では、偏光板101(a)お
よび101(b)は、液晶表示パネル113の外側に液
晶表示パネル113を挟むように設けられている。基板
102(a)上に設けられている偏光板101(a)
は、偏光方向が全面にわたって一様な偏光軸を持つ偏光
板であり、もう一方の基板(対向基板)102(b)の
前面に設けられている偏光板101(b)は、偏光板1
01(a)と偏光軸が直交するように配置されている。
【0083】偏光板101(b)の前面には、分布屈折
率レンズアレイ105が配置されており、さらにその前
面には、ストライプ状の位相差板100(a)および1
00(b)が、右眼用画素グループ103(a)および
左眼用画素グループ103(b)とそれぞれ対応するよ
うに1走査線毎に交互に設けられている。このため、本
実施形態の画像表示装置では、立体画像観察時の水平解
像度は液晶表示パネルの画素数の1/2に低下しない。
【0084】本実施形態1では、位相差板100(a)
および100(b)として1/4波長板を用い、位相差
板100(a)の遅相軸は偏光板101(b)の偏光軸
から45度の角度で交差するように配置し、位相差板1
00(b)の遅相軸は偏光板101(b)の偏光軸とは
逆回りに45度の角度で交差するように配置した。
【0085】このような構成の画像表示装置106で
は、左眼画像および右眼画像は、1走査線毎に交互に表
示される。このため、立体画像表示を行う場合には、図
2(a)に示すように、右眼画像信号110(a)と左
眼画像信号110(b)とを交互にセレクター112で
選択し、水平同期信号111に同期して1走査線毎に右
眼画像信号110(a)と左眼画像信号110(b)と
を交互に供給すればよい。したがって、駆動回路を簡単
に構成することができる。
【0086】次に、図3を参照しながら、位相差板の原
理を説明する。
【0087】一般に、位相差板は、有機高分子材料を一
軸延伸することで、位相差をもたせた複屈折性フィルム
からなる。このとき、位相差板が一軸延伸された方向に
平行な方向を遅相軸(あるいは進相軸、材料によりその
呼び方は異なる)と呼ぶ。
【0088】次に、図3に示すように、位相差板が一軸
延伸された方向(以下、単に軸方向と呼ぶ)に対して、
角度θの方向から直線偏光光が入射した場合の偏光状態
の変化を説明する。
【0089】まず、入射した直線偏光光の電界成分を
位相差板の軸方向に平行な成分と直角な成分とに分け
る。位相差板内では、それぞれの速度成分は、v⊥=c
⊥/n//、v//=c///n⊥で表される。ここで、n//
は軸方向の屈折率、n⊥は軸方向に直角な方向の屈折率
(ただしn//>n⊥)である。また、c//=c×cos
θ、c⊥=c×sinθ(ただし、cは真空中の光束で
ある)である。
【0090】このため、図3に示すz方向の光の速さ
は、位相差板の遅相軸に平行な電界成分が直角方向の電
界成分に比べて遅くなる。この結果、図3に示すx方向
とy方向での電界強度の変化が同じように起こらず、入
射してきた直線偏光光は、円偏光光、楕円偏光光と変化
していく。
【0091】例えば、位相差板がもつ位相差を1/4波
長に設定し、軸方向に対してθ=45度の角度をなす方
向に偏光している直線偏光光を入射した場合、偏光状態
は左回りの円偏光へと変化する。また、軸方向に対して
θ=−45度の角度をなす方向に偏光している直線偏光
光を入射すると、偏光状態は、先の円偏光とは逆回りの
円偏光、つまり右回りの円偏光に変化する。また、位相
差板がもつ位相差を1/2波長に設定した場合には、入
射した直線偏光光から角度2θずれた方向に偏光してい
る直線偏光光に変化し、位相差が1/4波長と1/2波
長との間では、入射直線偏光光は、楕円偏光光に変換さ
れる。
【0092】ここで、左回りの円偏光と右回りの円偏
光、互いに直交する直線偏光、あるいは、左回りの楕円
偏光と右回りの楕円偏光でかつそれらの交差角度が90
度になる場合、互いに偏光状態が直交するという。
【0093】本実施形態1では、液晶表示パネル113
から出射された後、偏光板101(b)、ならびに位相
差板100(a)および100(b)を透過する光は、
1走査線毎に互いに偏光方向が直交した円偏光となる。
したがって、観察者は、それぞれの偏光方向に対応した
円偏光板107(a)および107(b)を有する円偏
光眼鏡107を装着することで、たとえ顔を傾けた場合
であっても、立体画像を観察することができる。
【0094】また、本実施形態1では、位相差板100
(a)および100(b)の表面に表面散乱処理を施し
ている。これにより、分布屈折率レンズアレイ105か
ら出射された出射光は位相差板100(a)および10
0(b)の表面で散乱されるため、視角範囲が広がり、
分布屈折率レンズアレイ105の出射角以上の角度から
画像を観察した場合でも容易に画像を観察することがで
きる。
【0095】次に、分布屈折率レンズアレイ105の作
用を図1(b)に基づき説明する。
【0096】分布屈折率レンズアレイ105は、アレイ
状に並べられた複数個のレンズエレメントを有してい
る。各レンズエレメントは、屈折率が中心軸から周辺に
向かって減少していくロッド状レンズであり、従来のレ
ンズが光の入出力端面の曲率により光を屈折させて結像
させるのに対して、このレンズエレメントは図1(b)
に示すようにロッド状レンズ内に形成された屈折率分布
で連続的に光を屈折させて像を形成する。したがって、
両端面が平面であってもレンズ作用を示すことが『セル
フォックレンズの光学特性とその応用:西沢p85〜p
96 工業材料第28巻 第10号』に開示されてい
る。
【0097】また分布屈折率レンズアレイ105の各レ
ンズエレメントは、その領域に存在する画像108を正
立等倍結像させる作用を持っている。このため、画素1
03とレンズエレメントを1対1で対応させる必要はな
く、液晶表示パネル113と分布屈折率レンズアレイ1
05との精密な位置合わせの必要はない。
【0098】なお、本実施形態1では、分布屈折率レン
ズアレイ105の長さを、図1(b)に示すように、画
素の正立等倍像を形成することができるように設定して
いる。このため、液晶表示パネル113の内部に表示さ
れた画像108は、分布屈折率レンズアレイ105によ
り、液晶表示パネル113の外部に正立等倍像109と
して表示される。また、本実施形態1では、位相差板1
01(a)および101(b)を分布屈折率レンズアレ
イ105の結像面に配置している。このため、対向基板
の厚さを0に近づけた場合と実質的に同様の効果が得ら
れ、表示画像と位相差板101(a)および101
(b)との視差がなくなる。したがって、本実施形態の
画像表示装置106においては、上下方向および前後方
向の立体視可能ゾーンは制限を受けない。
【0099】なお、前記式(1)から、従来の方式にお
いても対向基板の厚さを薄く設定すれば立体視可能ゾー
ンを広げることができる。しかし、対向基板の厚さを薄
くすると、液晶表示パネルの強度が著しく低下し、表示
パネルの作製が困難になる。また、液晶層の厚さ、すな
わち、セル厚の制御が困難になり、表示品位が著しく低
下する。このため、対向基板の厚さを本実施例のごとく
0に近づけることは不可能であり、従来の方式では、対
向基板(ガラス基板)の厚みに起因する視差により立体
視可能ゾーンは制限を受けざるを得ない。
【0100】以上説明したように、本実施形態1の画像
表示装置では、画像表示素子の前面に右眼用画素および
左眼用画素からの出射光の偏光方向が直交するようにス
トライプ状の位相差板を設け、位相差板に隣接して分布
屈折率レンズアレイを配置している。これにより、各画
素から出射される画像は正立等倍像として分布屈折率レ
ンズの観察者側表面に表示されるので、表示素子の基板
による視差の影響を受けず、立体視可能ゾーンを広くす
ることができる。
【0101】また、本実施形態1では、走査線方向に並
んだ画素1行分を一方の眼に対応する画像を提供する画
素グループとし、左眼用画素グループと右眼用画素グル
ープとを信号線に平行な方向に交互に配置し、さらに、
表示素子の前面に1走査線に1ストライプが対応するよ
うに位相差板を配置することで左眼用画像と右眼用画像
の分離を行っている。このため、水平解像度は1/2に
低下しない。
【0102】なお、本実施形態1では、1走査線毎に交
互に左眼用画素グループと右眼用画素グループとを配置
し、これに対応して1走査線に1ストライプが対応する
ように位相差板を配置したが、1信号線毎に交互に左眼
用画素グループと右眼用画素グループを配置し、これに
対応して1信号線に1ストライプが対応するように位相
差板を配置してもよい。この場合、図2(b)に示すブ
ロック図のように、信号線を上下に分割し、上下方向か
らそれぞれ左眼画像信号および右眼画像信号を供給する
ようにすれば、駆動回路を簡単に構成することができ
る。
【0103】また、位相差板に表面散乱処理を施すこと
により、視野角を広げることができ立体視可能ゾーンを
さらに広げることができる。
【0104】また、偏光眼鏡を装着しない場合には、用
いている表示素子本来のフル解像度の2次元画像の観察
が可能になる。
【0105】また、本実施形態1では、画像表示素子の
対向基板102(b)の前面に偏光板101(b)を配
置し、さらにその前面に分布屈折率レンズアレイ105
を配置したが、これに限定される訳ではない。例えば、
図4に示すように、偏光板101(b)と分布屈折率レ
ンズアレイ105との順序を入れ替えて、画像表示素
子、分布屈折率レンズアレイ105、偏光板101
(b)、位相差板100(a)および100(b)とい
う順に各構成要素を配置してもよい。
【0106】また、本実施形態1では、位相差板100
(a)および100(b)の位相差を1/4波長に設定
したが、これに限定される訳ではなく、位相差は1/2
波長でもよい。
【0107】また、本実施形態1では、分布屈折率レン
ズアレイ105を、画像表示素子の対向基板の外部に配
置している。しかし、分布屈折率レンズアレイを対向基
板として用いることもできる。
【0108】本実施形態1の画像表示装置では、左眼用
画像および右眼用画像を表示する画像表示素子として、
アクティブマトリクス型液晶表示パネルを用いている。
しかし画像表示素子はこれに限定されるものではなく、
単純マトリクス型液晶表示パネル、あるいはEL、CR
T、プラズマディスプレイ等の自発光表示素子やプラズ
マアドレス型液晶表示パネルを用いた場合にも、本実施
形態1で述べた効果と同様の効果を得ることができる。
【0109】また、本実施形態1では、アクティブマト
リクス型液晶表示パネルの液晶表示モードにTN表示モ
ードを用いているが、表示モードはこれには限定されな
い。例えば、ハイブリッド電界効果モード、ポリマー分
散型液晶、電界誘起複屈折モード、強誘電性液晶、反強
誘電性液晶、エレクトロクリニック効果を有するスメク
ティック液晶をもちいた相転移モード、動的散乱モー
ド、ゲストホストモード、液晶複合膜等の各種液晶表示
モードを使用することも可能である。なお、これらのモ
ードのうち、非偏光モードを採用する場合には、偏光板
101(a)は不要となる。
【0110】また、上記の構成は、本実施形態1に限定
される訳ではなく、以下の実施形態においても適用する
ことができる。
【0111】(実施形態2)以下、図5(a)を参照し
ながら、本発明の実施形態2における画像表示装置の構
成および作製方法を説明する。図5(a)は、本実施形
態2の画像表示装置206の構成を示す図である。図1
および図4に示されている構成要素と同様の構成要素に
は、同じ参照符号を付し、説明を省略する。
【0112】本実施形態2の画像表示装置206の構成
は、分布屈折率レンズアレイ105の片側にだけではな
く、両側に偏光板201(b)および201(c)を配
置した点を除いては、実施形態1の構成と同じである。
なお、偏光板201(a)は、実施形態1の偏光板10
1(a)と同様に、偏光方向が一様な偏光軸を持つ偏光
板である。また、偏光板201(b)および201
(c)は、ともに、偏光板201(a)と偏光軸が直交
するように配置された偏光板である。このような構成に
おいても、例えば液晶表示パネル等の画像表示素子に表
示された画像208は、図5(b)に示すように、分布
屈折率レンズアレイ105によって正立等倍像209と
して結像される。
【0113】分布屈折率レンズアレイ105の光入射側
および光出射側の両方に偏光板201(b)および20
1(c)を配置することで、偏光板201(b)を透過
した後、分布屈折率レンズを透過することによって生じ
る光の偏光方向の乱れ(光漏れ)を再度揃えることがで
きる。この結果、分布屈折率レンズアレイ105の片側
にしか偏光板を配置しない場合には15%であった光漏
れによるクロストークを、0.1%に低減することがで
き、立体画像表示時の表示品位を向上させることができ
る。
【0114】以上説明したように、本実施形態2の画像
表示装置206では、分布屈折率レンズアレイの両側
に、偏光軸が一様な偏光板が配置されている。これによ
り、分布屈折率レンズアレイを通過することにより生じ
る偏光状態の乱れを、分布屈折率レンズアレイの光出射
側で再度揃えることができる。したがって、光漏れによ
るクロストークを改善し、立体画像観察時の表示品位を
向上させることができる。
【0115】(実施形態3)以下、図6を参照しなが
ら、本発明の実施形態3における画像表示装置の構成を
説明する。図6は、実施形態3の画像表示装置406の
構成を示す図であり、図7は画像表示装置406におい
て用いられている第1の光学手段(3枚のマイクロレン
ズアレイを組み合わせたもの)405の断面を示す図で
ある。なお、図6において、図1、4および5に示され
ている構成要素と同じ構成要素には同一の参照符号を付
している。
【0116】本実施形態3において、マイクロレンズア
レイ405は、ガラス基板402の両面にマイクロレン
ズアレイ401(a)とマイクロレンズアレイ401
(b)とが設けられたレンズ基板400と、ガラス基板
403の片側にマイクロレンズ401(c)が設けられ
たレンズ基板404とからなる。
【0117】ここで、ガラス基板402の一方側に設け
られたマイクロレンズアレイ401(a)と反対側に設
けられたマイクロレンズアレイ401(b)とは、これ
らを構成するマイクロレンズが互いに1対1に対応する
ように配置され、また、ガラス基板403に設けられた
マイクロレンズアレイ401(c)とガラス基板402
に設けられたマイクロレンズアレイ401(b)とは、
これらを構成するマイクロレンズが互いに1対1に対応
するように配置されている。すなわち、各マイクロレン
ズアレイを構成するマイクロレンズが1対1に対応する
ように配置されている。
【0118】また、各マイクロレンズアレイを構成する
マイクロレンズの焦点距離fは互いに等しくなるように
形成し、本実施形態3では焦点距離fを0.43mmと
した。
【0119】次に、マイクロレンズアレイ405の作用
を図8に基づき説明する。
【0120】この図8において、410(a)は液晶表
示パネルに表示された画像を示し、410(b)は画像
表示装置の外部に結像された正立等倍像を示す。
【0121】本実施形態3では、マイクロレンズアレイ
401(a)を、そのマイクロレンズの主点と表示画像
410(a)との空気換算距離が、マイクロレンズアレ
イ401(a)の焦点距離f=0.43mmのほぼ2倍
になるように配置している。ここでは、マイクロレンズ
アレイ401(a)は図6に示した偏光板101(b)
にほぼ密着させて配置しているため、対向基板102
(b)の厚さ1.1mm、偏光板101(b)の厚さ
0.2mm及びこれらの屈折率1.52からマイクロレ
ンズアレイ401(a)の主点と表示画像410(a)
との空気換算距離d1が2f=0.86(1.3/1.
52)mmとなるように配置した。
【0122】また、本実施形態3では、マイクロレンズ
アレイ401(a)とマイクロレンズアレイ401
(b)、およびマイクロレンズアレイ401(b)とマ
イクロレンズアレイ401(c)は、各マイクロレンズ
の主点間の空気換算距離距離が、マイクロレンズアレイ
401(a)の焦点距離f=0.43mmのほぼ2倍に
なるように配置している。ここでは、マイクロレンズア
レイ401(a)とマイクロレンズアレイ401(b)
とが設けられたガラス基板402として厚さ1.3m
m、屈折率1.52のガラス基板を使用することによ
り、マイクロレンズアレイ401(a)とマイクロレン
ズアレイ401(b)との主点間の空気換算距離d2
2f=0.86mmとした。また、マイクロレンズアレ
イ401(c)が設けられたガラス基板403として厚
さ0.7mm、屈折率1.52のガラス基板を使用し、
マイクロレンズアレイ401(b)とマイクロレンズア
レイ401(c)とのエアギャップが0.39mmとな
るようにスペーサー(図示せず)によって距離を保持し
て配置することにより、マイクロレンズアレイ401
(b)とマイクロレンズアレイ401(c)との主点間
の空気換算距離d3を2f=0.86mmとした。
【0123】このようにマイクロレンズアレイを配置す
ることにより液晶表示パネルに表示された画像410
(a)は各マイクロレンズアレイを通して正立等倍像4
10(b)としてマイクロレンズアレイ401(c)の
主点から2f(0.86mm)の位置に結像される。
【0124】さらに、本実施形態3では、正立等倍像4
10(b)の結像位置に左右画像の偏光状態を互いに直
交させるための位相差板(図示せず)を配置した。ま
た、視野角を広げるために、位相差板には散乱処理を施
した。
【0125】以上の構成により、図4に示すように、対
向基板102(b)の内部に表示された画像420
(a)は、マイクロレンズアレイ405により画像表示
装置の外部に正立等倍像420(b)として結像され、
この結像位置に位相差板を配置することにより視差を無
くすことができる。よって、対向基板の厚さを0に近づ
けたときと同様の効果が得られ、立体視可能ゾーンを広
げることができる。
【0126】以上説明したように、本実施形態3の画像
表示装置によれば、安価で大型化が可能なマイクロレン
ズアレイを用いることにより正立等倍結像光学系を構成
することができる。また、マイクロレンズアレイを構成
するマイクロレンズは、その焦点距離をほぼ同じに設計
することができ、光学手段を容易に形成することができ
る。さらに、マイクロレンズアレイ401(a)および
401(b)が基板402の両側に設けられているの
で、各マイクロレンズのアライメントが容易である。
【0127】(実施形態4)以下、図10を参照しなが
ら、本発明の実施形態4における画像表示装置の構成を
説明する。図10は、実施形態4の画像表示装置146
の構成を示す図であり、図11は画像表示装置146に
おいて用いられている第1の光学手段(4枚のマイクロ
レンズアレイを組み合わせたもの)145の断面を示す
図である。なお、図10において、図1、4および5に
示されている構成要素と同じ構成要素には同一の参照符
号を付している。
【0128】本実施形態4において、マイクロレンズア
レイ145は、ガラス基板142の両面にマイクロレン
ズアレイ141(a)とマイクロレンズアレイ141
(b)とが設けられたレンズ基板140(a)と、ガラ
ス基板143の両面にマイクロレンズアレイ141
(c)とマイクロレンズアレイ141(d)とが設けら
れたレンズ基板140(b)とからなり、各マイクロレ
ンズアレイを構成するマイクロレンズが互いに1対1に
対応するように配置されている。
【0129】また、マイクロレンズアレイ141(a)
の焦点距離f1とマイクロレンズアレイ141(d)の
焦点距離f4は互いに等しく、マイクロレンズアレイ1
41(b)の焦点距離f2とマイクロレンズアレイ14
1(c)の焦点距離f3は互いに等しくなるように形成
し、本実施形態4では焦点距離f1=f4=1.00m
m、焦点距離f2=f3=0.50mmとした。
【0130】次に、マイクロレンズアレイ145の作用
を図12に基づき説明する。
【0131】本実施形態4では、マイクロレンズアレイ
141(b)の焦点距離f2とマイクロレンズアレイ1
41(c)の焦点距離f3とを等しくして、これらを組
み合わせた合成レンズの焦点距離をマイクロレンズアレ
イ141(a)の焦点距離f1と等しくすることにより
正立等倍光学系を構成している。
【0132】一般に、2枚のレンズを組み合わせたとき
の合成レンズの焦点距離fと主点間の距離には以下の関
係が成立する。
【0133】 1/f=1/fa+1/fb−d/(fa×fb) f :合成レンズの焦点距離 fa :第2のマイクロレンズの焦点距離 fb :第3のマイクロレンズの焦点距離 d :2枚のマイクロレンズの主点間距離 そこで、本実施形態4では、マイクロレンズアレイ14
1(b)の焦点距離f2とマイクロレンズアレイ141
(c)の焦点距離f3を0.50mmとし、各マイクロ
レンズの主点間の空気換算距離dが0.75mmとなる
位置に配置することにより、2枚の合成レンズの焦点距
離が1.00mmとなるように調整した。
【0134】また、表示装置の画素が配置された面から
マイクロレンズアレイ141(a)の主点との間の空気
換算距離、マイクロレンズアレイ141(b)とマイク
ロレンズアレイ141(c)の中点からマイクロレンズ
アレイ141(a)の主点までの空気換算距離、及びマ
イクロレンズアレイ141(b)とマイクロレンズアレ
イ141(c)の中点からマイクロレンズアレイ141
(d)の主点までの空気換算距離が2f1=2.0mm
となるように配置した。
【0135】ここでは、対向基板101(b)として厚
さ1.1mm、屈折率1.52のものを用い、偏光板1
01(b)として厚さ0.2mm、屈折率1.52のも
のを用い、偏光板101(b)とマイクロレンズアレイ
141(a)の間を約1.14mm離して配置すること
により、表示装置の画素が配置された面からマイクロレ
ンズアレイ141(a)の主点までの空気換算距離が2
1=2.00mmとなるように配置した。
【0136】また、マイクロレンズアレイ141(a)
とマイクロレンズアレイ141(b)とが設けられたガ
ラス基板142、およびマイクロレンズアレイ141
(c)とマイクロレンズアレイ141(c)とが設けら
れたガラス基板143として厚さ2.47mm、屈折率
1.52のガラス基板を使用し、マイクロレンズアレイ
141(b)とマイクロレンズアレイ141(c)の主
点間の空気換算距離dが3/8f1×2=0.75mm
となるように配置することにより、マイクロレンズアレ
イ141(b)とマイクロレンズアレイ141(c)の
中点からマイクロレンズアレイ141(a)の主点まで
の空気間算距離、及びマイクロレンズアレイ141
(b)とマイクロレンズアレイ141(c)の中点から
マイクロレンズアレイ141(d)の主点までの空気間
算距離を2f1=2.00mmとした。
【0137】このようにマイクロレンズアレイを配置す
ることにより液晶表示パネルに表示された画像150
(a)は各マイクロレンズアレイを通して正立等倍像1
50(b)としてマイクロレンズアレイ141(d)の
主点から2f1(2.00mm)の位置に結像される。
【0138】以上の構成により、図13に示すように、
対向基板102(b)の内部に表示された画像160
(a)は、マイクロレンズアレイ145により画像表示
装置の外部に正立等倍像160(b)として結像され、
この結像位置に位相差板を配置することにより視差を無
くすことができる。よって、対向基板の厚さを0に近づ
けたときと同様の効果が得られ、立体視可能ゾーンを広
げることができる。さらに、マイクロレンズアレイ14
1(a)および141(b)が基板142の両側に設け
られ、マイクロレンズアレイ141(c)および141
(d)が基板143の両側に設けられているので、各マ
イクロレンズのアライメントが容易である。
【0139】(実施形態5)以下、図14を参照しなが
ら、本発明の実施形態5における画像表示装置の構成を
説明する。図14は、実施形態4の画像表示装置におい
て用いられている第1の光学手段(4枚のマイクロレン
ズアレイを組み合わせたもの)245の断面を示す図で
ある。この画像表示装置の基本的な構成は実施形態4と
同様であり、4枚のマイクロレンズアレイを用いて正立
等倍結像光学系を構成しているが、本実施形態ではマイ
クロレンズアレイの配置位置を実施形態4と異ならせて
いる。
【0140】本実施形態4において、マイクロレンズア
レイ245は、ガラス基板242の片面にマイクロレン
ズアレイ241(a)が設けられたレンズ基板240
(a)と、ガラス基板243の両面にマイクロレンズア
レイ241(b)とマイクロレンズアレイ241(c)
とが設けられたレンズ基板240(b)と、ガラス基板
244の片面にマイクロレンズアレイ241(d)が設
けられたレンズ基板240(c)とからなり、各マイク
ロレンズアレイを構成するマイクロレンズが互いに1対
1に対応するように配置されている。
【0141】また、マイクロレンズアレイ241(a)
の焦点距離f1とマイクロレンズアレイ241(d)の
焦点距離f4は互いに等しく、マイクロレンズアレイ2
41(b)の焦点距離f2とマイクロレンズアレイ24
1(c)の焦点距離f3は互いに等しくなるように形成
し、本実施形態5では焦点距離f1=f4=0.50m
m、焦点距離f2=f3=0.358mmとした。
【0142】また、マイクロレンズアレイ241(b)
とマイクロレンズアレイ241(c)との配置位置は、
それらの合成レンズの焦点距離がf1=0.5mmとな
るように空気間算距離を調整して配置した。本実施形態
5では、マイクロレンズアレイ241(b)およびマイ
クロレンズアレイ241(c)を厚さ0.7mm、屈折
率1.52のガラス基板の両面に形成することで、合成
レンズの焦点距離がf1とほぼ等しくなるようにした。
すなわち、本実施形態では基板の厚さのみを利用して合
成レンズを形成した。
【0143】また、各マイクロレンズアレイの配置位置
は、実施形態4と同様に、焦点距離f1の2倍の距離で
ある1.0mmとなるように配置した。
【0144】このようにマイクロレンズアレイを配置す
ることにより、図15に示すように、液晶表示パネルに
表示された画像(160a)は各マイクロレンズアレイ
を通して正立等倍像160(b)としてマイクロレンズ
アレイ241(d)の主点から2f1(1.00mm)
の位置に結像される。
【0145】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、画像表示装置の外部に表示画像を正立等倍像として
結像表示することができ、この結像位置に位相差板を配
置することにより視差を無くすることができる。よっ
て、対向基板の厚さを0に近づけたときと同様の効果を
得ることができ、立体視可能ゾーンを広げることができ
る。さらに、マイクロレンズアレイ241(b)および
241(c)が基板243の両側に設けられているの
で、各マイクロレンズのアライメントが容易である。
【0146】なお、上記実施形態3、4および5におい
て、焦点距離やマイクロレンズの配置距離等は正立等倍
結像のための一例であり、これに限定されるものではな
い。また、レンズを構成する基板も上述したものに限ら
れず、市販されているような他の基板を用いてもよい。
【0147】(実施形態6)以下、図16を参照しなが
ら、本発明の実施形態6における画像表示装置の構成を
説明する。図16(a)は、実施形態6の画像表示装置
306の構成を示す図であり、図16(b)は画像表示
装置306において用いられているファイバープレート
アレイの断面を示す図である。なお、図16において、
図1、4および5に示されている構成要素と同じ構成要
素には同一の参照符号を付している。
【0148】上記実施形態1および2では、対向基板と
分布屈折率レンズアレイを用いることにより、対向基板
の厚さを0に近づけたときと実質的に同じ効果を得てい
たが、本実施形態では、対向基板と分布屈折率レンズア
レイに代えて、ファイバープレートアレイ305を用
い、ファイバープレートアレイ305の前面に偏光方向
が全面にわたって同一である偏光板101(b)を設
け、さらにその全面にストライプ状の位相差板100
(a)および100(b)を設けている。その他の構成
は、上記実施形態1と同様であるので、説明を省略す
る。
【0149】次に、ファイバープレートアレイ305の
作用を図16(b)に基づき説明する。
【0150】ファイバープレートアレイ305は、コア
部305(b)とその周辺を覆うクラッド部305
(a)とを有するアレイ状に配置された光ファイバーか
ら構成されている。コア部305(b)の屈折率n1
クラッド部305(a)の屈折率n2よりも高く設定さ
れており、この屈折率差を利用して、コア部305
(b)内で光を全反射させることができる。このため、
ファイバープレートアレイ305の画素103側に表示
された画像(光)308は、ファイバープレートアレイ
305のコア部305(b)内を全反射し、観察者側に
画像(光)309を伝送する。この結果、出射面に偏光
板および位相差板を配置することで、ファイバープレー
トアレイ305の厚さを無視した画像(光)309を表
示することができる。
【0151】次に、図17を参照しながら、本実施形態
6の画像表示装置を用いた時の立体視可能ゾーンを説明
する。
【0152】図17において、画素103により表示さ
れた画像はファイバープレートアレイ305によって伝
送され、偏光板101(b)上に画像309(図16
(b)参照)として表示される。このとき、観察者が正
常に立体画像を観察している状態で上下に移動可能な立
体視可能ゾーンYudは、画素103のピッチをPと
し、画素103の間の非表示部(ブラックストライプ)
の幅をBとし、表示素子から観察者までの距離をLと
し、偏光板101(b)と位相差板100(a)(また
は100(b))とをあわせた厚さの空気換算厚さを
d’としたとき、以下の式(6)で表される。
【0153】 Yud=B×L/d’ ・・・(6) また、前後方向の立体視可能ゾーンは、観察者が表示素
子から距離Lの位置から前方向に移動することができる
距離をYf、後方向に移動することができる距離をYb
とすると、以下の式(7)および(8)で示される。
【0154】 Yf=Yud×L/(Hv+Yud) ・・・(7) Yb=Yud×L/(Hv−Yud) ・・・(8) ここで、Hvは表示素子の縦方向(信号線に平行な方
向)の長さである。
【0155】なお、上記式(8)において、Yud≧H
vの場合、Ybは負の値となるが、これは、立体視可能
ゾーンの後方向の制限が無いことを示す。
【0156】本実施形態6においては、対角4インチ
(縦方向長さHv=45mm、横方向長さHh=60m
m)、画素103のピッチPが0.26mm、非表示部
(ブラックストライプ)の幅Bが0.05mmである液
晶表示パネルを画像表示素子として用いた。また、偏光
板101(b)と位相差板100(a)(または100
(b))とをあわせた厚さを0.2mm、それらの屈折
率nを1.52とし、位相差板から観察者までの距離L
が350mmになるように画像表示装置を設計した。し
たがって、このように設計された画像表示装置における
左右方向の立体視可能ゾーンYud=133mmとな
り、前後方向の立体視可能ゾーンは前方向にYf=26
1mmとなり、後方向には制限を受けない。
【0157】これに対して、図20に示す構成を有する
従来の立体画像表示装置において上述した仕様と同じ仕
様の液晶表示パネルを用いた場合には、上下方向の立体
視可能ゾーンのサイズはYud=24mmとなる。ま
た,前後方向はYf=121mm、Yb=400mmと
なる。
【0158】したがって本実施形態6では、従来の立体
画像表示装置に比べ、上下方向および前後方向の立体視
可能を広くすることができる。
【0159】なお、本実施形態6ではファイバープレー
ト305の光出射側端面に表面散乱処理を施した。これ
により、ファイバープレートアレイの出射角以上の角度
から画像を観察した場合にも、解像度を低下させること
なしに画像を観察することができ、立体視可能ゾーンを
さらに広げることができる。
【0160】以上説明したように、本実施形態6の画像
表示装置によれば、画像表示素子の前面に右眼用画素お
よび左眼用画素からの出射光の偏光方向が直交するよう
に偏光板および位相差板が設けられており、偏光板に隣
接してファイバープレートアレイを配置している。これ
により、各画素から出射される画像はファイバープレー
トの表面に伝送することができるため、立体視可能ゾー
ンを広くすることができる。
【0161】また、ファイバープレートアレイの光出射
側に表面散乱処理を施すことにより、ファイバープレー
トアレイの出射角以上の角度から画像を観察した場合に
も、解像度を低下させることなしに画像を観察すること
ができ、立体視可能ゾーンをさらに広げることができ
る。なお、本実施形態6においても、位相差板に表面散
乱処理を施してもよい。これによっても、視野角を広げ
ることができ、立体視可能ゾーンをさらに広げることが
できる。
【0162】また、偏光眼鏡を装着しない場合には、フ
ル解像度で2次元画像の観察が可能になる。
【0163】本実施形態6の画像表示装置では、左眼用
画像および右眼用画像を表示する画像表示素子として、
アクティブマトリクス型液晶表示パネルを用いている。
しかし画像表示素子はこれに限定されるものではなく、
単純マトリクス型液晶表示パネル、あるいはEL、CR
T、プラズマディスプレイ等の自発光表示素子やプラズ
マアドレス型液晶表示パネルを用いた場合にも、本実施
形態6で述べた効果と同様の効果を得ることができる。
【0164】また、本実施形態6では、アクティブマト
リクス型液晶表示パネルの液晶表示モードにTN表示モ
ードを用いているが、表示モードはこれには限定されな
い。例えば、ハイブリッド電界効果モード、ポリマー分
散型液晶、電界誘起複屈折モード、強誘電性液晶、反強
誘電性液晶、エレクトロクリニック効果を有するスメク
ティック液晶をもちいた相転移モード、動的散乱モー
ド、ゲストホストモード、液晶複合膜等の各種液晶表示
モードを使用することも可能である。なお、これらのモ
ードのうち、非偏光モードを採用する場合には、偏光板
101(a)は不要となる。
【0165】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の画像表示
装置では、2次元に配列され、右眼用画素グループおよ
び左眼用画素グループに分けられる複数の画素を有し、
右眼用画素グループと左眼用画素グループとに個別に駆
動信号を供給する手段とを備えたマトリクス型表示素子
の前面に、マトリクス型表示素子に配列された画素を正
立等倍結像させる第1の光学手段が設けられ、さらに、
正立等倍結像された画素像の近傍に、右眼用画素グルー
プからの出射光の偏光状態と左眼用画素グループからの
出射光の偏光状態とを異ならせる第2の光学手段とが配
置されている。したがって、マトリクス型表示素子の各
画素から出射される画像は、第1の光学手段を通して観
察者側表面、すなわち第2の光学手段上に正立等倍像と
して結像され、それにより立体画像観察時のクロストー
クを解消し、立体視可能ゾーンを広げることができる。
【0166】特に、第1の光学手段を分布屈折率レンズ
からなるレンズアレイとすることで、各画素と各レンズ
アレイとは1対1に対応させる必要がなくなり、その結
果、画像表示装置を簡単に構成することができる。
【0167】また、本発明によれば、第1の光学手段と
して安価で大型化が容易なマイクロレンズアレイを用い
ることにより、画像表示装置の低廉化および大型化を図
ることができる。
【0168】また、本発明によれば、3枚以上のマイク
ロレンズアレイを組み合わせて、各マイクロレンズアレ
イを構成するマイクロレンズを1対1に対応させること
により、容易に正立等倍光学系を構成して立体画像を対
向基板外に表示することができるので、立体視可能ゾー
ンを広げることができる。
【0169】また、本発明によれば、焦点距離がほぼ等
しい3枚のマイクロレンズアレイを用いて正立等倍光学
系を構成することができるので、レンズアレイの作成が
容易であり、画像表示装置の製造工程を簡略化すること
ができる。
【0170】また、本発明によれば、焦点距離の等しい
第1と第4のマイクロレンズアレイ、および焦点距離の
等しい第2と第3のマイクロレンズアレイを用いて、第
2と第3のマイクロレンズアレイを構成するマイクロレ
ンズを組み合わせた合成レンズの焦点距離が第1のマイ
クロレンズアレイを構成するマイクロレンズの焦点距離
とほぼ等しくなるようにすることにより、第2と第3の
マイクロレンズアレイが設けられる基板の厚さと両レン
ズの配置位置を調整することで、簡単に正立等倍光学系
を構成することができ、画像表示装置の構成の自由度を
向上させることができる。
【0171】また、本発明によれば、マイクロレンズア
レイを1枚の基板の両面に作成することにより、マイク
ロレンズ同士の位置合わせを容易に行うことができ、製
造工程の簡略化を図ることができる。
【0172】また、第1の光学手段の前後に少なくとも
1つ以上、偏光軸が一様な偏光板を配置することで、第
1の光学手段を透過した画像の光漏れによる偏光方向の
乱れを再度揃えることができるため、クロストークをよ
り低減することができ、この結果、立体画像観察時の表
示品位をさらに向上させることができる。
【0173】また、第2の光学手段として、右眼用画素
および左眼用画素の配列に対応してパターン化された位
相差層を用いることで、右眼用画素グループからの出射
光の偏光状態と左眼用画素グループからの出射光の偏光
状態とを互いに直交させることができる。したがって、
表示装置の水平方向の解像度は低下しない。また、右眼
用画素グループおよび左眼用画素グループのそれぞれを
走査線に沿った方向(画面水平方向)に並んだ画素1列
分とすることにより、駆動回路を簡単に構成することが
可能となる。
【0174】さらに、第2の光学手段に表面散乱処理を
施すことで、視角範囲を広げることができ、この結果、
立体視可能ゾーンをさらに広くすることができる。
【0175】あるいは、本発明の他の画像表示装置で
は、2次元に配列され、右眼用画素グループおよび左眼
用画素グループに分けられる複数の画素を有し、右眼用
画素グループと左眼用画素グループとに個別に駆動信号
を供給する手段とを備えたマトリクス型表示素子の光出
射側にファイバープレートを配置し、ファイバープレー
トの光出射側表面の近傍に、右眼用画素グループからの
出射光の偏光状態と該左眼用画素グループからの出射光
の偏光状態とを異ならせる第2の光学手段を配置してい
る。これにより、各画素から出射される光(画像)を光
ファイバーを通して観察者側表面に、解像度を低下させ
ずに伝達できる。この結果、立体画像観察時のクロスト
ークを解消することができ、立体視可能ゾーンを左右ま
たは上下方向に広くすることができる。
【0176】特に、第2の光学手段を、右眼用画素およ
び左眼用画素の配列に対応してパターン化された位相差
層で構成することによって、右眼用画素グループからの
出射光の偏光状態と左眼用画素グループからの出射光の
偏光状態とを直交させることができる。したがって、表
示装置の水平方向の解像度は低下しない。また、右眼用
画素グループおよび左眼用画素グループのそれぞれを走
査線に沿った方向(画面水平方向)に並んだ画素1列分
とすることにより、駆動回路を簡単に構成することが可
能となる。
【0177】また、第2の光学手段に表面散乱処理を施
すことで、視角範囲が広がり、この結果、立体視可能ゾ
ーンをさらに広げることができる。
【0178】また、ファイバープレートの光出射側表面
に表面散乱処理を施すことで、視角範囲が広がり、この
結果、立体視可能ゾーンをさらに広げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の実施形態1における画像表示
装置の構成を示す斜視図であり、(b)は、本発明の実
施形態1において用いられている分布屈折率レンズを説
明する図であり、(c)は画像が正立等倍結像される様
子を示す図である。
【図2】(a)は、本発明の実施形態1における駆動回
路の一例のブロック図であり、(b)は、本発明の実施
形態1における駆動回路の他の例のブロック図である。
【図3】位相差板の位相差と偏光状態を説明する図であ
る。
【図4】本発明の実施形態1の画像表示装置の変形例を
示す斜視図である。
【図5】(a)は、本発明の実施形態2における画像表
示装置の構成を示す斜視図であり、(b)は、本発明の
実施形態1において用いられている分布屈折率レンズを
説明する図であり、(c)は画像が正立等倍結像される
様子を示す図である。
【図6】本発明の実施形態3における画像表示装置の構
成を示す斜視図である。
【図7】本発明の実施形態3において用いられているマ
イクロレンズアレイの構成を示す断面図である。
【図8】本発明の実施形態3において用いられているマ
イクロレンズアレイを説明する図である。
【図9】本発明の実施形態3において画像が正立等倍結
像される様子を示す図である。
【図10】本発明の実施形態4における画像表示装置の
構成を示す斜視図である。
【図11】本発明の実施形態4において用いられている
マイクロレンズアレイの構成を示す断面図である。
【図12】本発明の実施形態4において用いられている
マイクロレンズアレイを説明する図である。
【図13】本発明の実施形態4において画像が正立等倍
結像される様子を示す図である。
【図14】本発明の実施形態5において用いられている
マイクロレンズアレイの構成を示す断面図である。
【図15】本発明の実施形態5において用いられている
マイクロレンズアレイを説明する図である。
【図16】(a)は、本発明の実施形態6における画像
表示装置の構成を示す斜視図であり、(b)は本発明の
実施形態6において用いられているファイバープレート
の断面図である。
【図17】本発明の実施形態6における画像表示装置の
立体視可能ゾーンを示す図である。
【図18】従来の眼鏡無し方式の立体画像表示装置にお
ける左右方向の立体視可能ゾーンを示す図である。
【図19】従来の眼鏡無し方式の立体画像表示装置にお
ける前後方向の立体視可能ゾーンを示す図である。
【図20】従来の偏光眼鏡を用いた立体画像表示装置の
概念図である。
【図21】図20の立体画像表示装置における立体視可
能ゾーンを示す図である。
【図22】従来の他の偏光眼鏡を用いた立体画像表示装
置の概念図である。
【符号の説明】
100(a)、100(b) 位相差板 101(a)、101(b) 偏光板 102(a)、102(b) 基板 103 画素 103(a) 右眼用画素 103(b) 左眼用画素 105 分布屈折率レンズアレイ 107 偏光眼鏡 108、109 画像

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2次元に配列され、右眼用画素グループ
    および左眼用画素グループに分けられる複数の画素と、
    該右眼用画素グループと該左眼用画素グループとに個別
    に駆動信号を供給する手段とを備えたマトリクス型表示
    素子と、 該マトリクス型表示素子に配列された画素を正立等倍結
    像させる第1の光学手段と、 該正立等倍結像された画素像の近傍に設けられ、該右眼
    用画素グループからの出射光の偏光状態と該左眼用画素
    グループからの出射光の偏光状態とを異ならせる第2の
    光学手段と、 を備えている画像表示装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の光学手段は、アレイ状に配置
    された複数の分布屈折率レンズを有するレンズアレイで
    ある、請求項1に記載の画像表示装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の光学手段は、複数のマイクロ
    レンズを備えたマイクロレンズアレイからなる請求項1
    に記載の画像表示装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の光学手段は、複数のマイクロ
    レンズを備えたマイクロレンズアレイを少なくとも3枚
    以上組み合わせたものからなり、各マイクロレンズアレ
    イがマイクロレンズを1対1に対応させて配置されてい
    る請求項1または3に記載の画像表示装置。
  5. 【請求項5】 前記第1の光学手段は、第1のマイクロ
    レンズアレイ、第2のマイクロレンズアレイおよび第3
    のマイクロレンズアレイを前記マトリクス型表示素子側
    から順に配置したものからなり、 該第1のマイクロレンズアレイ、該第2のマイクロレン
    ズアレイおよび該第3のマイクロレンズアレイを構成す
    るマイクロレンズの焦点距離fがほぼ等しくされている
    と共に、 該第1のマイクロレンズアレイの主点と該第2のマイク
    ロレンズアレイの主点との間の空気換算距離、該第2の
    マイクロレンズアレイの主点と該第3のマイクロレンズ
    アレイの主点との間の空気換算距離、および該マトリク
    ス型表示素子に配列された画素と該第1のマイクロレン
    ズアレイの主点との間の空気換算距離が、各マイクロレ
    ンズアレイを構成するマイクロレンズの焦点距離fのほ
    ぼ2倍になるように配置されている請求項1、3または
    4に記載の画像表示装置。
  6. 【請求項6】 前記第1の光学手段は、第1のマイクロ
    レンズアレイ、第2のマイクロレンズアレイ、第3のマ
    イクロレンズアレイおよび第4のマイクロレンズアレイ
    を前記マトリクス型表示素子側から順に配置したものか
    らなり、 該第1のマイクロレンズアレイを構成するマイクロレン
    ズの焦点距離f1と、該第4のマイクロレンズアレイを
    構成するマイクロレンズの焦点距離f4がほぼ等しくさ
    れていると共に、 該第2のマイクロレンズアレイを構成するマイクロレン
    ズの焦点距離f2と、該第3のマイクロレンズアレイを
    構成するマイクロレンズの焦点距離f3がほぼ等しくさ
    れ、 該マトリクス型表示素子に配列された画素と該第1のマ
    イクロレンズアレイの主点との間の空気換算距離、該第
    2のマイクロレンズアレイと第3のマイクロレンズアレ
    イの中点と該第1のマイクロレンズアレイの主点との間
    の空気換算距離、よび該第2のマイクロレンズアレイと
    第3のマイクロレンズアレイの中点と該第4のマイクロ
    レンズアレイの主点との間の空気換算距離が該第1のマ
    イクロレンズアレイを構成するマイクロレンズの焦点距
    離f1のほぼ2倍になるように配置され、かつ、 該第2のマイクロレンズアレイと該第3のマイクロレン
    ズアレイとを構成するマイクロレンズを組み合わせて得
    られる合成レンズの焦点距離が該第1のマイクロレンズ
    アレイを構成するマイクロレンズの焦点距離f1とほぼ
    等しくされている請求項1、3または4に記載の画像表
    示装置。
  7. 【請求項7】 前記第1の光学手段を構成するマイクロ
    レンズアレイが、1枚の基板の両面に設けられている請
    求項1、3、4、5または6に記載の画像表示装置。
  8. 【請求項8】 前記第1の光学手段の前後には、少なく
    とも1つ以上の偏光軸が一様な偏光板が配置されてい
    る、請求項1乃至7のいずれかに記載の画像表示装置。
  9. 【請求項9】 前記第2の光学手段は位相差層からな
    り、該位相差層は前記右眼用画素グループおよび前記左
    眼用画素グループの配列に対応してパターン化されてお
    り、それにより該右眼用画素グループからの出射光の偏
    光状態と該左眼用画素グループからの出射光の偏光状態
    とを互いに直交させる、請求項1乃至8のいずれかに記
    載の画像表示装置。
  10. 【請求項10】 前記第2の光学手段には、表面散乱処
    理が施されている、請求項1乃至9のいずれかに記載の
    画像表示装置。
  11. 【請求項11】 2次元に配列され、右眼用画素グルー
    プおよび左眼用画素グループに分けられる複数の画素
    と、該右眼用画素グループと該左眼用画素グループとに
    個別に駆動信号を供給する手段とを備えたマトリクス型
    表示素子と、 該マトリクス型表示素子の光出射側に配置された第1の
    光学手段としてのファイバープレートと、 該ファイバープレートの光出射側表面の近傍に配置され
    ており、該右眼用画素グループからの出射光の偏光伏態
    と該左眼用画素グループからの出射光の偏光状態とを異
    ならせる第2の光学手段と、を備えている画像表示装
    置。
  12. 【請求項12】 前記第2の光学手段は位相差層からな
    り、該位相差層は前記右眼用画素グループおよび前記左
    眼用画素グループの配列に対応してパターン化されてお
    り、それにより該右眼用画素グループからの出射光の偏
    光状態と該左眼用画素グループからの出射光の偏光状態
    とを直交させる、請求項11に記載の画像表示装置。
  13. 【請求項13】 前記第2の光学手段には、表面散乱処
    理が施されている、請求項11または12に記載の画像
    表示装置。
  14. 【請求項14】 前記ファイバープレートの光出射側の
    表面には、表面散乱処理が施されている、請求項11、
    12または13に記載の画像表示装置。
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