JPH10267453A - 吸収式冷却システムの制御装置 - Google Patents

吸収式冷却システムの制御装置

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JPH10267453A
JPH10267453A JP9072416A JP7241697A JPH10267453A JP H10267453 A JPH10267453 A JP H10267453A JP 9072416 A JP9072416 A JP 9072416A JP 7241697 A JP7241697 A JP 7241697A JP H10267453 A JPH10267453 A JP H10267453A
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JP
Japan
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absorption
data
load
temperature
chilled water
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JP9072416A
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English (en)
Inventor
Masaki Ikeuchi
正毅 池内
Masaru Urakawa
勝 浦川
哲尚 ▲高▼木
Tetsunao Takagi
Hideyuki Tabuchi
秀幸 田淵
Shuhei Sato
修平 佐藤
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
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    • Y02B30/00Energy efficient heating, ventilation or air conditioning [HVAC]
    • Y02B30/62Absorption based systems

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  • Sorption Type Refrigeration Machines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 現状の冷却負荷の運転データから将来の冷却
負荷を予測し、負荷の変化に対応して効率良く、安定し
た運転を維持する吸収式冷却システムの制御装置を得る
ことを目的とする。 【解決手段】 吸収式冷凍機本体、熱源器、及び冷却塔
からなる吸収式冷凍機と、この吸収式冷凍機本体と接続
されて室内に設けられ、前記本体からの循環水によって
前記室内を冷暖房する室内空調器と、備えた吸収式冷却
システムの制御装置において、前記循環水の運転データ
を時系列に収集する時系列データ収集手段と、この時系
列データ収集手段の収集結果に基づいて前記室内の負荷
を予め設定された予測負荷パターンから予測する冷却負
荷予測手段と、この冷却負荷予測手段の予測結果に基づ
いて前記吸収式冷凍機の運転を制御する制御手段と、を
備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、負荷の変化に対
応して吸収式冷凍機の運転を制御する吸収式冷却システ
ムの制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の吸収式冷凍機は、冷却負荷が変化
した時、その変化に対して冷凍機の冷却容量を追随させ
る場合、その殆どが冷水出口温度が所定の設定温度値
(例えば7℃)になるように、冷却水量や駆動熱源入力
などを制御し、その負荷の変化に対応させて制御するこ
とを基本としている。また、このような制御では一般的
に、現時点での冷却負荷(必要冷凍能力)、冷水出口温
度値、およびこれらの勾配(線形変化量)から求まる予
測値などを基にして、冷水出口温度が前述の所定設定温
度値になるようにするため、熱源入力や冷却水系など
を、例えばPID制御やファジー制御などの手法を用い
て制御していた。この具体的な例としては、特開平6−
101928号公報に示された吸収式冷凍機があり、こ
の時の熱源入出力系統図を図10と図11に示す。な
お、図10は吸収式冷凍機の基本構成図であり、また図
11は、図10に示された構成の吸収式冷凍機の温度や
圧力、流量などを検知して熱源入力や放熱系を制御する
ための制御ブロック図である。
【0003】次に、これらの図を用いて詳細な構成と動
作を説明する。まず、吸収式冷凍機の構成を図10で説
明する。この図において、1は吸収式冷凍機本体、2と
3はこの吸収式冷凍機本体1とここでは特に図示してい
ない空調機器(ファンコイルやエアハンドリングユニッ
トなど)とを結ぶ冷水入口・出口配管、4は吸収式冷凍
機本体1の入口冷水配管2に設けられ、冷水入口温度を
検出する入口温度検出器、5は冷水出口配管3に設けら
れ、冷水出口温度を検出する出口温度検出器、6は冷水
出口配管3に設けられ、冷水流量を検出する流量計、7
は冷水出口配管3に設けられた冷水循環ポンプ7であ
る。
【0004】また、この図に示された熱源供給・排出配
管8,9を介して、吸収式冷凍機本体1を駆動するため
の熱源(ガス、油や高温蒸気など)が吸収式冷凍機本体
1に供給・排出される。なお、この熱源供給配管8には
供給熱源量を調整するための熱源入力制御弁10が設置
されている。また、この図の11,12は、吸収式冷凍
機本体1とクーリングタワー(冷却塔)とを接続する放
熱系の配管であり、この配管系には放熱量を調査するた
めの放熱量制御弁13が設置されている。なお、ここで
は特に具体的に図示はしてないが、吸収式冷凍機本体1
には、この本体内を流れる吸収液温度や本体内の圧力を
検知するための溶液温度検出器14や圧力検出器15が
設置されている。
【0005】次に、その他の運転制御動作例を説明す
る。その他の運転制御動作例としては特開昭59−44
559号公報に示されたものがあり、その具体例を図1
2に示す。なお、この図12は、熱源入力制御弁10の
オフからオン態状における冷水出口温度の変化状態,即
ち冷水出口温度が設定温度TOFFから設定温度TONに
なるまでの変化状態を示したものである。この図におい
て、TONは熱源入力をオンさせるための設定温度値であ
り、また、TOFFは熱源入力をオフさせるための設定温
度値であり、TMEは熱源入力をオンさせる前に、冷水出
口温度の変化率を算出する信号を出力するための設定温
度であり、これらの温度設定値の関係は、TOFF <TME
<TONとなっている。また、本図は熱源入力をオフとし
た後の冷水温度の上昇状態を示したものであるが、熱源
入力をオンとした後の冷水温度の降下状態も、ほぼ同じ
ような勾配で降下するため、図示はしてない。
【0006】次に、制御動作について説明する。まず、
図11に示めしたブロック図における制御動作では、冷
水の入口・出口温度4,5(これ以後、入口温度検出器
4、出口温度検出器5が検出した冷水の入口・出口温度
を4、5と記載する)、及び冷水流量6の検出値を基
に、これらの検出値から冷却負荷を求める。次に、この
求めた冷却負荷に対して予め設定された冷水出口温度設
定値を得るために、吸収式冷凍機本体1に入力しなけれ
ばならない熱源入力値を第1の制御装置が求め、この求
めた熱源入力値で熱入力制御弁10の開度を制御する。
また、この時、前述の求めた冷却負荷に対応した冷凍能
力を得るために、吸収式冷凍機1の吸収溶液の温度や圧
力を求め、この求めた値を目標値とし、この目標値と現
在の吸収液の温度14や圧力15の差が零になるよう
に、前記の第1の制御手段の制御動作を補正すべく、第
2の制御装置から第1の制御手段に補正信号が出力され
る。また、冷水出口温度5に応じて放熱量を制御するた
めの第3の制御装置が設けられており、この第3の制御
装置からの出力によって放熱量制御弁13の開度を制御
する。
【0007】次に、図12に示した冷水出口温度5の変
化について説明する。この図に示されるように、時刻τ
1 に、冷水出口温度5が吸収式冷凍機1の熱源入力を
オフする(または減じる)温度TOFF までに達すると、
制御装置が熱源入力を完全にオフしたり、或は、100
%入力から70%入力に減少させ、冷凍能力を抑制する
ので、冷水出口温度5は上昇する。しかし、この冷水出
口温度上昇時には、前述したように、熱源入力をオンさ
せる設定温度TONに達する前に、この設定温度TONより
低く設定された変化率検知温度TMEを通過するため、こ
の温度TMEを通過する時刻τ3 前後の所定時間Δτにお
ける冷水出口温度の差から、この時の冷水出口温度の変
化率や冷却負荷変化率を求め、これらをもとに熱源入力
を再びオンさせる温度TONを補正し、この補正結果に基
づいて制御装置は熱入力制御弁10のオン動作を制御す
る。
【0008】また、その他の例として特開昭10715
6があり、この例では、ある所定時間の冷却水入口温度
の平均値を求め、この求めた値から現状の冷却負荷を推
算し、この推算値に基づいて制御手段が冷水温度の設定
値を変更させて制御をするものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来の吸収式冷凍機の
制御装置は、以上のように構成され、動作するので、熱
源入力を制御する時、いずれも現在時刻の冷却負荷をベ
ースにし、その直前の変化率をもとに線形で予測し、そ
の予測結果に基づいて冷水の出口温度が一定になるよう
に制御したり、或は、再び熱源入力をオンさせる設定温
度TONを補正し、その補正結果で制御したりするもの
で、単に現状の冷却負荷の変化に対応して追随するだけ
のもであるため、現状の冷却負荷に対応して制御してい
る時に冷却負荷が変化した時は、即ち、冷却負荷がリニ
アに変化しない時は、冷水出口温度がオーバーシュート
したり、その分余計にエネルギーを消費するという問題
点があった。
【0010】この発明は係る問題点を解消するためにな
されたもので、例えば、冷水出口温度及び冷水循環量を
一定にした時の冷水入口温度の変化から、その変化と類
似したパターンを予測負荷パターンから求めて負荷を予
測し、この予測結果に基づいて吸収式冷凍機の運転を制
御するので、運転データの1つである冷水出口温度等が
乱れてオーバーシュートすることなく。即ち、吸収式冷
凍機の運転が乱れてオーバーシュートすることなく、負
荷の変化に対応して安定した運転を維持する経済的で、
信頼性の高い吸収式冷却システムの制御装置を得ること
を目的とする。また、吸収式冷凍機の運転を効率の良く
運転させる経済的で、信頼性の高い吸収式冷却システム
の制御装置を得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明に係る吸収式冷
却システムの制御装置においては、吸収式冷凍機本体、
熱源機、及び冷却塔からなる吸収式冷凍機と、この吸収
式冷凍機の本体と接続されて室内に設けられ、前記本体
からの循環水によって前記室内を冷暖房する室内空調器
と、を備えた吸収式冷却システムの制御装置において、
前記循環水の運転データを時系列に収集する時系列デー
タ収集手段と、この時系列データ収集手段の収集結果に
基づいて前記室内の負荷を予め設定された予測負荷パタ
ーンから予測する予測手段と、この予測手段の予測結果
に基づいて前記吸収式冷凍機の運転を制御する制御手段
と、を備えたものである。
【0012】また、前記予測手段が、前記時系列データ
収集手段のデータ収集量が所定量に達しているか、否か
を判定するデータ蓄積量判定手段を具備し、前記データ
蓄積量判定手段が所定量に達していないと判断した時
に、前記予測手段が予め設定された運転信号を予測結果
として出力するものである。
【0013】また、前記運転信号が、予め設定された疑
似負荷データであるものである。
【0014】また、前記予測手段が、前記室内の負荷を
予測する時、前記時系列データ収集手段が収集した複数
のデータから求められた変化状態と類似したパターンを
予め設定された予測負荷パターンから予測するものであ
る。
【0015】また、前記予測手段が、前記複数のデータ
から変化状態を求める時、前記複数のデータ間を直線で
結んで求めるものである。
【0016】また、前記予測手段が、前記循環水の循環
量および前記吸収式冷凍機本体の循環水入口温度を一定
とした時の前記吸収式冷凍機本体の循環水出口温度を、
前記予測負荷パターンから予測するものである。
【0017】また、前記予測手段が、前記循環水の循環
量および前記吸収式冷凍機本体の循環水出口温度を一定
とした時の前記吸収式冷凍機本体の循環水入口温度を、
前記予測負荷パターンから予測するものである。
【0018】また、前記予測手段が、前記吸収式冷凍機
本体の循環水出口温度及び入口温度を一定とした時の前
記循環水の循環量を、前記予測負荷パターンから予測す
るものである。
【0019】また、前記予測手段が、前記予測負荷パタ
ーンから予測した予測運転データと運転データとの差が
所定量以上ずれた時、予め設定された運転信号を予測結
果として出力するものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.以下、この発明の実施の形態1をについ
て説明する。なお、説明を解りやすくするため、これ以
降、冷房時の動作を考慮した構成・動作名を付けて説明
する。図1は、この実施の形態1における概略構成図で
あり、図2はこの図1に示した吸収式冷凍機を制御する
ための基本構成図であり、図3はこの基本構成図の運転
フローチャート図であり、図4は時刻に対する冷却負荷
と冷水温度の関係を示した図であり、図5は各冷水温度
に対する吸収式冷凍機の効率変化の例を示した図であ
る。
【0021】図1において、16は冷水入口配管2と冷
水出口配管3を介して吸収式冷凍機本体1と配管でルー
プ接続されて室内に設けられ、その室内の冷暖房を行う
室内空調器(室内放熱器)である。なお、この図の1〜
15までは従来例と同じであり、説明を省略する。
【0022】また、図2において、17は室内空調器1
6と吸収式冷凍機1との間を循環する運転データの1つ
である吸収式冷凍機本体1の冷水入口温度を時系列に収
集する冷水入口温度時系列データ収集手段(例えば図1
における冷水入口温度検出器4からの出力温度を収集蓄
積する手段等に相当する)、18はこの冷水入口温度時
系列データ収集手段17で収集した冷水入口温度の時系
列データをもとに、解析手法の1例であるカオス解析等
をして得られる室内冷房または暖房負荷を予測する冷却
負荷予測手段、19はこの予測負荷から運転データの1
つである冷水出口温度を予測する冷水出口温度予測手
段、20はこの予測された冷水出口温度をもとに吸収式
冷凍機の運転を制御する制御手段、21は冷水入口温度
時系列データ収集手段からのデータが所定量(例えば、
1分毎の蓄積データが1時間分の蓄積量)に達している
か否かを判定するデータ蓄積量判定手段である。なお、
データ蓄積量判定手段の判定基準としては、特に1分毎
の1時間分のデータ蓄積量に限定するものではなく、例
えば10分単位毎に収集して、その収集量が30分間分
以上のもが収集されたか否かを判定するようにしてもよ
い。
【0023】次に、図4について説明する。この図にお
いて、〔I〕の面は各時刻(τ0 ,τ1 ,τ2 ,τ3 ・
・・)における冷却負荷を、また〔II〕の面は各冷却
負荷における室内空調器16での冷却能力を得るための
冷水温度(室内空調器入口冷水温度=吸収式冷凍機出口
冷水温度)の変化カーブを、また〔III〕の面は各時
刻おける冷却負荷に対応した吸収式冷凍機の冷水出口温
度、即ち各時刻の冷水出口温度を示している。
【0024】次に、本実施の形態1の動作について図
1、図3および図4に基づき、並びに図2および図5を
参酌しながら特に、冷房時の動作について説明する。ま
ず、吸収式冷凍機1が運転されると、冷水入口温度時系
列データ収集手段17が冷水出口管に取り付けられた温
度検出器4からの信号などをもとに時系列データを収集
する。(ステップ101) 次に、この収集データ量が所定の蓄積データ量に達した
か否かをデータ蓄積量判断手段21が判定する。(ステ
ップ102) この判定結果で、冷水入口温度の時系列データ蓄積量が
所定量、例えば1分毎に収集したデータが1時間分以上
無いと判定されれば、ステップ104に進め、所定量以
上有ると判定されれば、ステップ105に進める。(ス
テップ103)
【0025】次に、1分毎のデータ蓄積量が1時間分以
上蓄積されて無い、所謂、吸収式冷凍機1の起動時や、
あるいは何らかの原因で停止した直後の運転と判定され
るステップ104に進むと、冷水入口温度の時系列デー
タ収集手段17からのデータに基づいて冷却負荷および
冷水出口温度を予測することなく、温度設定手段22で
設定した例えば7℃の冷水出口温度信号が出力され、そ
の出力された7℃の冷水出口温度で吸収式冷凍機1の運
転を制御する。(ステップ104)
【0026】また、ステップ103で、時系列データ収
集手段17によって収集した冷水入口温度の時系列デー
タの蓄積量が1分毎1時間以上有ると判定されれば、冷
却負荷予測手段18は、この収集した冷水入口温度時系
列データに基づいてカオス解析処理(即ち、収集した冷
水入口温度のデータから、そのデータまたはその計測収
集した複数のデータから求められた変化状態と類似した
パターンを予め設定された予測負荷パターンである過去
のパターンから求める処理)を行う(ステップ10
5)。
【0027】このようにして、冷却負荷予測手段18で
は、冷水入口温度の時系列データに基づいてカオス解析
を行い、図4の〔I〕面で示されるような、現時刻(τ
0 )に対してτ1 ,τ2 ,τ3 ・・・時刻(例えば現時
刻τ0 =10時に対してτ1=10時10分、τ2 =1
0時20分、τ3 =10時30分の冷却負荷Q1 ,Q2
,Q3 ・・・)を予測する。(ステップ106)
【0028】次に、室内空調器16の冷水温度と冷却能
力のカーブ(図4の〔II〕面)から、前記冷却負荷予
測手段18で予測された時刻τ1 の冷却負荷Q1 に対応
した冷却能力Q1 を得るためには、室内空調器16の入
口冷水温度、すなわち吸収式冷凍機の出口冷水温度は温
度T1 が必要であることがわかる。このように、時刻τ
1 ,τ2 ,τ3 に対して、それぞれ図4の〔III〕面
に示すような冷水出口温度T1 ,T2 ,T3 が冷却
負荷予測カーブと室内空調器の能力カーブとによって予
測される。(ステップ107) なお、この冷水出口温度を予測する時に用いる冷水入口
温度は、その予測時に計測した温度を用いても良いし、
あるいは、空調室内目標設定温度に対応した所定の温度
(例えば空調室内目標設定温度24℃より8℃低い温度
16℃)を用いても良い。
【0029】次に、冷水出口温度予測手段19によって
予測された冷水出口温度(例えばT1 )、及び、冷却
負荷予測手段18によって予測された冷却負荷(例えば
Q1)から、吸収式冷凍機1の冷凍能力(Q1 )と冷
水出口温度(T1 )が設定され、これに基づき吸収式
冷凍機の制御手段20によって、吸収式冷凍機1の能力
を制御するための運転信号が出力される(例えば熱源入
力制御弁10や放熱量制御弁13の開度を制御するため
の信号である)。(ステップ108)
【0030】その結果、吸収式冷凍機の制御装置は、予
測値から設定された温度T1 を冷水出口温度の目標値
とし、その目標値になるように運転指令を出し(ステッ
プ109)、その運転で得られた冷水を室内空調器16
に供給する指令を出して、スタートに戻る。(ステップ
110) なお、これらの制御を実行している時は、冷水配管2,
3を流れる運転データの1つである冷水流量はステップ
104以降のフローを除いて一定である。
【0031】従って、この運転が継続されると、吸収式
冷凍機1からの冷水出口温度を1分毎に冷水出口温度検
出器5が検出し、この検出結果を次の冷却負荷予測のた
めのデータとして、冷水入口温度時系列データ収集手段
17に収集し、この収集したデータをもとに10分毎の
カオス解析処理をするフローとなる。なお、前述の収集
したデータが前回の予測値と一致した時は、カオス解析
処理をしないで、前回の予測結果に基づいて制御するよ
うにし、収集したデータが前回の予測値と一致しない時
だけ、その検出温度変化に対応したパターンを読みだす
カオス解析処理をするようにしても良い。
【0032】図5は、この時の吸収式冷凍機1の効率η
(η=冷凍能力/熱源入力)の変化を示したものであ
り、この図に示した如く、従来例のように冷却負荷Q1
に対して冷水出口温度を所定の低い状態(状態A’)
の温度T3 をそのまま保つと、その時の効率はη1 ’
になるのに対して、室内空調器の冷却負荷Qに適した高
い温度T1 に設定すると、その時の効率はη1 に上昇
する。従って、冷却負荷Qに応じて冷水出口温度を制御
すると、効率を向上させることができる。
【0033】また、以上の説明では、現状の検出冷水入
口温度から冷却負荷のパターンを予測し、この予測値か
ら求められた予測冷水出口温度値を、10分毎の値とな
るようにしたが、この間の冷水出口温度を次のように概
算予測してもよい。すなわち、現時刻τ0 における温
度T0 と10分後の時刻τ1 おける予測温度T1 を
もとに、この間の温度T0 と温度T1 で直線に結び、
この直線で各時刻(例えば1分毎)における温度Tを予
測値としてもよい。
【0034】また、以上の説明では、現状の検出冷水入
口温度から冷却負荷のパターンを予測したが、この予測
をする時、現状の2つ以上の検出冷水入口温度から、即
ち、検出冷水入口温度の変化率から冷却負荷のパターン
を予測すると、更に精度の良く、安定した制御運転をす
る信頼性の高い吸収式冷凍機の制御装置が得られること
は言うまでもない。
【0035】なお、暖房時の運転動作については、各設
定値や予測パターン等が変わるだけであり、詳細な説明
は省略する。
【0036】実施の形態2.この実施の形態2において
は、実施の形態1のステップ104の動作をかえたもの
である。即ち、実施の形態1において、図3に示した制
御フローチャートのステップ103で、データ蓄積量が
不足するときは、ステップ104で、冷水出口温度を設
定温度の7℃になるように制御していたが、この実施の
形態2においては、起動時(時刻τ=0)からステップ
103の判定条件を満たすまでの間は、図6に示すよう
に、過去に蓄積された冷房または暖房起動運転時の負荷
データに基づいて作成された疑似負荷データを用いて制
御する。
【0037】実施の形態3.この実施の形態3において
は、実施の形態1で説明した運転データの1つである冷
水流量(循環水の循環量)を一定にし、予測される冷却
負荷に応じて吸収式冷凍機1の冷水出口温度を制御する
換わりに、冷水出口温度を一定とし、予測される冷却負
荷に応じて冷水流量を制御するものである。なお、この
時、冷水入口温度は所定の一定温度に設定されている。
【0038】このようにすると、冷却負荷の減少にとも
ない冷水出口温度を上昇させることによる省エネ効果は
期待できないが、本発明の基本である負荷を予測した運
転を行わせることにより冷水温度のオーバーシュート等
をさせることなく、負荷の変化に対応して安定した運転
が行える点に関しては、上記の実施の形態と同様であ
る。また、このようにすると、冷水ポンプを複数台設け
て、その容量を分割したり、あるいは、その回転数を制
御したりすることができるようになるため、ポンプ消費
動力の低減を図ることもできる。
【0039】なお、この時の制御装置の基本構成図と制
御フローチャートは、図示はしないが、図2、図3にお
いて、冷水出口温度と記載された手段及びその作用・動
作の文言を、冷水流量に置き換えることにより達成でき
る。また、室内空調器16の冷却負荷Q、即ち吸収式冷
凍機の冷却負荷Qに対する冷水流量Gは、吸収式冷凍機
の冷水出・入口水温T11,T12と、水の比熱Cpが
決まれば、下式から求まる。 Q=CpG(T12−T11) ・・・・・・(1) 従って、今、冷水出口温度T11を所定の温度7℃と
し,冷水入口水温T12を実施の形態1で説明したその
予測時に計測した温度か、あるいは、空調室内目標設定
温度に対応した所定の温度(例えば空調室内の目標設定
温度24℃より8℃低い16℃温度)を用いて、冷却負
荷予測手段18で予測された冷却負荷Qに対応する冷水
流量Gの予測値を式(1)から計算すれば、予測冷水流
量Gが求まるのは自明である。
【0040】実施の形態4.実施の形態1では、吸収式
冷凍機の冷水循環量及び冷水入口温度を一定にし、冷却
負荷に応じて冷水出口温度を制御するようにしたが、こ
の実施の形態4においては、冷水循環量及び冷水出口温
度を一定にし、冷水入口温度の時系列データから冷却負
荷のパターン予測を行い、この予測結果に基づいて冷水
入口温度を制御することにより、吸収式冷凍機の冷却能
力を制御するものである。
【0041】また、この時の制御装置の基本構成図と制
御フローチャートは図示しないが、実施の形態1で説明
した図2、図3において、冷水出口温度と記載された手
段及びその作用・動作の文言を、冷水入口温度に置き換
えることによって達成できる。
【0042】なお、このようにすると、冷却負荷に応じ
て冷水出口温度を高く設定することによる省エネ効果は
期待できないが、本発明の基本とするところの負荷を予
測することによる負荷の変化に応して、オーバーシュー
トすることなく、安定した運転を維持する信頼性の高い
吸収式冷凍機の制御装置が得られる。
【0043】実施の形態5.実施の形態1において、室
内空調器16が複数台有り、これら複数台のうちある数
台が時刻τ0 と次の時刻τ1 の間で一斉に運転開始も
しくは停止するなどして急に負荷が変動したときは、時
刻τ0 で予測した時刻τ1 以降の冷却負荷予測がくず
れることになる。また、1台であっても、室内扉を開放
すれば、同様の現象となる。従って、この実施の形態5
においては、このような冷却負荷予測のくずれが生じて
も安定した運転を維持する信頼性の高い吸収式冷凍機の
制御装置を提供するものである。
【0044】なお、図7および8図は、その時の、即ち
冷却負荷が予測と異なって、時刻τ0 と時刻τ1 の間
の時刻τ1’で急に増加した時の状態図である。
【0045】以下に、この構成・動作について図7およ
び図8を用いて説明する。図7の破線で示した実冷却負
荷が時刻τ1 ’で、QからQ’に急に増大すると、冷
水入口温度が上昇するため、室内空調器16への冷水出
口温度が、8図に示すように、上昇する。従って、時刻
τ1 における吸収式冷凍機の予測能力では、この冷却
負荷Q’に対応できないため、冷水出口温度T’も予測
値Tに対して図8の破線で示したように時間とともに高
い方向にずれてくる。
【0046】このため、時刻τ0 と次の予測時刻τ1
(=τ0 +10分)の間で設定された予測冷水出口温
度Tと、温度検出器5によって検出される冷水出口温度
T’とを比較し、この比較差がある設定値δを越えた時
は、修正を施すステップを図3の運転フローチャート
に、図9に示した如く加える。なお、この図のように加
えた時は、予測値がない時は、ずれていなと判定する。
【0047】従って、この加えたステップ103’で予
測値と実測値のずれを判定し、その判定結果で、ある値
δ以上ずれていると判定した時は、冷水出口温度を7℃
で運転する初期設定運転状態(ステップ104)に移行
させる。なお、ステップ103’はステップ107と1
08との間に設けても良いことは、自明である。
【0048】なお、冷水出口温度がずれれば、冷水入口
温度もずれるのであるから、この図9に示したステップ
103’の判定基準として、時系列データ収集手段から
の冷水入口温度に基づいて判定するようにしても良い。
【0049】従って、実施の形態3、4においても、図
9に示したステップ103’を、時系列データ収集手段
からの冷水入口温度に基づいて判定するようにして、冷
水入口温度がある値δ以上ずれていると判定した時は、
冷水出口温度を7℃で運転する初期運転状態(ステップ
104)に移行させるようにしても良いし、あるいは、
実施の形態3の場合は予測冷水流量を基に、実施の形態
4の場合は予測冷水入口温度と冷水流量を基に、ステッ
プ103’で判定し、その判定結果で、ある値δ以上に
ずれていると判定した時は、冷水出口温度を7℃で運転
する初期運転状態(ステップ104)に移行させるよう
にしても良い。
【0050】以上の各実施の形態において、熱源入力制
御弁10や放熱量制御弁13の開度を制御して吸収式冷
凍機1の冷却能力を制御する例を示したが、これらの各
制御弁10、13の開度のみならず、本体内の吸収式冷
凍機1の冷却能力をコントロールする溶液ポンプや冷媒
ポンプの回転数や濃度調節などの制御を加えてもよいこ
とは言うまでもない。
【0051】
【発明の効果】本発明の吸収式冷却システムの制御装置
は以上説明したように構成されているので、以下のよう
な効果を奏する。
【0052】運転データを時系列に収集し、この収集し
た時系列運転データを解析して負荷を予測し、この予測
した負荷に基づいて吸収式冷凍機の運転を制御するよう
にしたので、吸収式冷凍機の運転が乱れてオーバーシュ
ートすることなく、負荷の変化に対応して安定した運転
を維持する経済的で、信頼性の高い吸収式冷却システム
の制御装置が得られる。
【0053】また、安定した運転を維持することが難し
い起動運転時や停電後の再運転起動時等に発生しやす
い、時系列データ収集手段のデータ収集量が所定量に達
していない場合は、予め設定された運転信号で吸収式冷
凍機の運転を制御するので、運転起動時でも、停電後の
再運転起動時でも、安定した運転を維持する信頼性の高
い吸収式冷却システムの制御装置が得られる。
【0054】また、予め設定された運転信号が、擬似負
荷データであるので、更に支障なく、運転起動時でも、
停電後の再運転起動時でも、安定した運転を維持する信
頼性の高い吸収式冷却システムの制御装置が得られる。
【0055】また、冷却負荷予測手段が、室内の負荷を
予測する時、時系列データ収集手段が収集した複数のデ
ータから求められた変化状態と類似したパターンを予め
設定された予測負荷パターンから予測し、その予測結果
に基づいて吸収式冷凍機の運転を制御するようにしたの
で、更に、吸収式冷凍機の運転が乱れてオーバーシュー
トすることなく、負荷の変化に対応して安定した運転を
維持する経済的で、信頼性の高い吸収式冷却システムの
制御装置が得られる。
【0056】また、循環水の循環量および循環水入口温
度を一定とした時の吸収式冷凍機本体の循環水出口温度
を、予測負荷パターンから予測し、その予測結果に基づ
いて吸収式冷凍機の運転を制御するようにしたので、負
荷の変化に対応して運転効率が良く、安定した運転を維
持する経済的で、信頼性の高い吸収式冷却システムの制
御装置が得られる。
【0057】また、循環水の循環量および循環水出口温
度を一定とした時の吸収式冷凍機本体の循環水入口温度
を、予測負荷パターンから予測し、その予測結果に基づ
いて吸収式冷凍機の運転を制御するようにしたので、負
荷の変化に対応して安定した運転を維持する経済的で、
信頼性の高い吸収式冷却システムの制御装置が得られ
る。
【0058】また、循環水出口温度及び入口温度を一定
とした時の循環水の循環量を、予測負荷パターンから予
測し、その予測結果に基づいて吸収式冷凍機の運転を制
御するようにしたので、負荷の変化に対応して安定した
運転を維持する経済的で、信頼性の高い吸収式冷却シス
テムの制御装置が得られる。
【0059】また、前記冷却負荷予測手段が、前記予測
負荷パターンから予測した予測運転データと運転データ
との差が所定量以上ずれた時、予め設定された運転信号
を予測結果として出力するので、特に、負荷が急激に変
化しても、その負荷の変化に対応して安定した運転を維
持する経済的で、信頼性の高い吸収式冷却システムの制
御装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1における吸収式冷却
システムの構成図である。
【図2】 この発明の実施の形態1における吸収式冷却
システムの制御装置の基本構成図である。
【図3】 この発明の実施の形態1における運転フロー
チャート図である。
【図4】 この発明の実施の形態1における冷却負荷/
室内空調器能力/冷水温度の関係を示した図である。
【図5】 この発明の実施の形態1における各冷水温度
に対する吸収式冷凍機の効率を示した図である。
【図6】 この発明の実施の形態2における冷却負荷の
疑似データの例を示した図である。
【図7】 この発明実施の形態4における冷却負荷と予
測冷却負荷との関係を示した図である
【図8】 この発明の実施の形態4における冷却負荷と
冷水出口温度との関係を示した図である。
【図9】 この発明の実施の形態5における運転フロー
チャート図である。
【図10】 従来の吸収式冷却システムの構成図であ
る。
【図11】 従来の吸収式冷却システムの制御装置のブ
ロック構成図である。
【図12】 従来の冷却水の温度制御図である。
【符号の説明】
1 吸収式冷凍機、 4 冷水入口温度検出器、 5
冷水出口温度検出器、6 冷水流量計、 17 冷水入
口温度時系列データ収集手段、 18 冷却負荷予測手
段、 19 冷水出口温度予測手段、 20 吸収式冷
凍機制御手段、 21 データ蓄積量判定手段、 22
冷水出口温度設定手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田淵 秀幸 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 佐藤 修平 東京都千代田区大手町二丁目6番2号 三 菱電機ビルテクノサービス株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸収式冷凍機本体、熱源機、及び冷却塔
    からなる吸収式冷凍機と、この吸収式冷凍機の本体と接
    続されて室内に設けられ、前記本体からの循環水によっ
    て前記室内を冷暖房する室内空調器と、を備えた吸収式
    冷却システムの制御装置において、前記循環水の運転デ
    ータを時系列に収集する時系列データ収集手段と、この
    時系列データ収集手段の収集結果に基づいて前記室内の
    負荷を予め設定された予測負荷パターンから予測する予
    測手段と、この予測手段の予測結果に基づいて前記吸収
    式冷凍機の運転を制御する制御手段と、を備えたことを
    特徴とする吸収式冷却システムの制御装置。
  2. 【請求項2】 前記予測手段が、前記時系列データ収集
    手段のデータ収集量が所定量に達しているか、否かを判
    定するデータ蓄積量判定手段を具備し、前記データ蓄積
    量判定手段が所定量に達していないと判断した時に、前
    記予測手段が予め設定された運転信号を予測結果として
    出力することを特徴とする請求項1に記載の吸収式冷却
    システムの制御装置。
  3. 【請求項3】 前記運転信号が、予め設定された疑似負
    荷データであることを特徴とする請求項2に記載の吸収
    式冷却システムの制御装置。
  4. 【請求項4】 前記予測手段が、前記室内の負荷を予測
    する時、前記時系列データ収集手段が収集した複数のデ
    ータから求められた変化状態と類似したパターンを予め
    設定された予測負荷パターンから予測することを特徴と
    する請求項1に記載の吸収式冷却システムの制御装置。
  5. 【請求項5】 前記予測手段が、前記複数のデータから
    変化状態を求める時、前記複数のデータ間を直線で結ん
    で求めることを特徴とする請求項4に記載の吸収式冷却
    システムの制御装置。
  6. 【請求項6】 前記予測手段が、前記循環水の循環量お
    よび前記吸収式冷凍機本体の循環水入口温度を一定とし
    た時の前記吸収式冷凍機本体の循環水出口温度を、前記
    予測負荷パターンから予測することを特徴とする請求項
    1に記載の吸収式冷却システムの制御装置。
  7. 【請求項7】 前記予測手段が、前記循環水の循環量お
    よび前記吸収式冷凍機本体の循環水出口温度を一定とし
    た時の前記吸収式冷凍機本体の循環水入口温度を、前記
    予測負荷パターンから予測することを特徴とする請求項
    1に記載の吸収式冷却システムの制御装置。
  8. 【請求項8】 前記予測手段が、前記吸収式冷凍機本体
    の循環水出口温度及び入口温度を一定とした時の前記循
    環水の循環量を、前記予測負荷パターンから予測するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の吸収式冷却システムの
    制御装置。
  9. 【請求項9】 前記予測手段が、前記予測負荷パターン
    から予測した予測運転データと運転データとの差が所定
    量以上ずれた時、予め設定された運転信号を予測結果と
    して出力することを特徴とする請求項6から8までのい
    ずれかに記載の吸収式冷却システムの制御装置。
JP9072416A 1997-03-25 1997-03-25 吸収式冷却システムの制御装置 Pending JPH10267453A (ja)

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